JP2005336124A - 角栓除去用シート状パック - Google Patents

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Abstract

【課題】 水で使用部位をあらかじめ濡らす前処理が必要なく、効果的に角栓の除去を達成する角栓除去用シート状パックを提供すること。
【解決手段】 基材シート上に担持された膏体中に、水性液体を内包するマイクロカプセルを含有する角栓除去用シート状パックである。
【選択図】なし

Description

本発明は、ピールオフタイプの角栓除去用シート状パックに関する。
角栓除去用シート状パックは、不織布等のシート基材上に、水溶性ポリマーを主剤とする被膜形成性の膏体が担持された形態を有する。水溶性ポリマーとしては、酸又は塩基の存在により塩を形成する基を持つ高分子化合物が、毛穴に形成された角栓を効果的に除去し得るものとして提案されている(特許文献1、特許請求の範囲参照)。
この角栓除去用シート状パックは、例えば洗顔後に、鼻等のパックを装着する部位を水又は化粧水で濡らしてパック剤を貼付し、所定時間放置してパック剤が十分乾燥した後、シートを剥がすことで角栓を除去するものである。
角栓の除去は、水で溶解した水溶性ポリマーが角栓と好適に接合し、乾燥後、シートを皮膚から剥がす際に角栓も同伴して除去される。従って、パックを使用する前に、水溶性ポリマーを溶解するに十分な水を使用部位に供給する必要があった(特許文献2、請求項12、段落0014、0016参照)。
水を供給する方法としては、洗顔を行い、余分な皮脂を除去するのと同時に水を供給する方法、あるいは洗顔を行わずに、小鼻等パックを装着する部位を水で濡らす方法が一般的である。しかしながら、洗顔料の界面活性剤の種類や、水の硬度の違いにより、皮膚上に残留する水の量が異なり、少ない場合には水溶性ポリマーの溶解が不十分となって良好な角栓除去効果が得られず、一方多い場合には、乾燥工程に長時間を要することがあった。
特開平5−97627号公報 特開平11−12127号公報
本発明の課題は、水溶性ポリマーなどの角栓除去剤が十分に溶解され、かつ乾燥に時間がかからない量の水分を使用時に供給することができるシート状パックを提供することにある。
本発明者は、水性液体を内包するマイクロカプセルをシート状パックに含有させたものが、前記課題を解決することを見出した。
すなわち、本発明は、基材シート上に担持された膏体中に、水性液体を内包するマイクロカプセルを含有する角栓除去用シート状パックを提供するものである。
本発明の角栓除去用シート状パックによれば、水で使用部位をあらかじめ濡らす前処理がなくても、皮膚の貼付部位に適量の水分を供給することができる。すなわち、本発明のシート状パックの貼付に際し、これを皮膚に押しつけることによって、マイクロカプセルが破壊され、水分が放出される。該水分により、シート状パックの角栓除去剤が溶解して低粘度の溶液が生成され、その溶液が皮膚の肌目、毛穴等の細部に浸透する。その結果、角栓除去剤と角栓との接合効果を向上させ、効果的に角栓の除去を達成することができる。
本発明の角栓除去用シート状パックは、水性液体を内包するマイクロカプセルを含有することを特徴とする。
マイクロカプセルに内包される水性液体としては、後述する角栓除去剤を溶解でき、皮膚に安全なものであれば特に限定されない。具体的には、水、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)等、又はこれらの混合物が挙げられるが、通常は水を用いる。用いる水は、特に制限はなく、例えば、精製水、イオン交換水、蒸留水等が挙げられる。
該水性液体は、角栓除去用シート状パックを皮膚に貼付し、指などで外力を加えるか、又は熱を加えることによって、マイクロカプセルが破壊されて流出し、膏体中の角栓除去剤を湿潤させる。
また、マイクロカプセルに内包される水性液体として、本発明で角栓除去剤として好適に使用される、後述の塩生成基を有する高分子化合物の水溶液を用いることもできる。
本発明で用いるマイクロカプセルのシェルは、内包される水性液体に対して不溶性であり、かつ該水性液体が容易に透過しない材料であることが好ましい。また、使用前は膏体中に含有された状態で安定であり、指などによる外力、又は比較的低温の加熱によって容易に破壊される材料であることが好ましい。
具体的には、牛脂、豚脂などの動物油脂;上記動物油脂などを加水分解して得られる脂肪酸混合物や、これらを分離精製して得られるミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸などの脂肪酸;カルナウバロウ、ミツロウ、極度水添ホホバ油、ラノリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、常温(25℃)で固体のグリセリド、シリコーンワックスなどのロウ類やパラフィン類等が挙げられる。これらのうち、カプセルの製造性や保存安定性の観点から、融点が50℃〜90℃であるものが好ましく、パルミチン酸やステアリン酸が特に好ましい。
マイクロカプセルの平均粒子径は、0.1〜5mmであることが好ましい。0.1mm以上であると、効果的な数のマイクロカプセルが外力等によって短時間で破壊され得るため、肌に貼付する際の手間がかからない。一方、5mm以下であると、マイクロカプセル1個あたりの内部液量が適当量となり、マイクロカプセルの破壊時に、膏体を水性液体によって均一に湿潤化することが容易となる。以上の観点から、マイクロカプセルの平均粒子径は、さらに0.5〜2mmの範囲であることが好ましい。なお、ここで、マイクロカプセルの平均粒子径は、ガラスシャーレにマイクロカプセルを散布し、キーエンス社製デジタルマイクロスコープVHX−100を用いて、約50個のマイクロカプセルを25倍の倍率で画像撮影を行った後、平均的な10個のマイクロカプセルを選び、画面に対して水平方向に長さを測定して平均値を算出する方法で測定したものである。
また、マイクロカプセルの個数は、基材シート上に担持された膏体中に10〜30個/cm2程度存在することが好ましい。10個/cm2以上であると角栓除去剤を溶解するに十分な水分量を得ることができ、30個/cm2以下であると乾燥時間が過度に長くなることがない。
水性液体を内包するマイクロカプセルの製造方法については、公知の方法を適用することができる。例えば特開平6−134292号公報に開示される、二重オリフィス型の多重ノズルを用いて水性硬化用液中に二重液滴を噴出させ、その外層を冷却硬化してマイクロカプセルを製造する方法を用いることができる。また、特開平4−1118号公報に開示される、無機微粉末を含む樹脂をシェルとする圧縮崩壊性軟質樹脂カプセルも例示される。
また、該マイクロカプセルを本発明の角栓除去用シート状パックに導入する方法としては、基材シートに、角栓除去剤を含有する膏体原料を塗布した後、マイクロカプセルを該膏体上に配置する方法、角栓除去剤を含有する膏体原料中にあらかじめマイクロカプセルを分散させておき、基材シートに塗布する方法等がある。
本発明の角栓除去用シート状パックにおける膏体は、角栓除去剤を含有するものであり、膜強度の高い被膜を形成し、皮膚中の角栓と好適に接合して剥離除去するものである。角栓除去剤としては、塩生成基を有する水溶性の高分子化合物を含有することが好ましい。該塩生成基は、酸又は塩基の存在により塩を形成する基であれば特に限定されず、アニオン性、カチオン性、両イオン性のいずれであってもよいが、アニオン性又はカチオン性であるものが好ましい。具体的には、カルボキシル基、スルホン酸残基、硫酸残基、リン酸残基、硝酸残基、アミノ基、アンモニウム基等が挙げられる。これらの基は一つの化合物に2種以上含まれていてもよい。
上記高分子化合物としては、天然或いは半合成のものとして、ムコ多糖類であるヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム;ヘミセルロース類であるアルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、カルボキシメチルアミロースが挙げられる。また、合成系のものとしては、アニオン性モノマー、カチオン性モノマー、両イオン性モノマーの1種又は2種以上を重合させたもの、又はこれらのモノマーと、酢酸ビニル等の脂肪族カルボン酸ビニルエステル、メチルメタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル、メチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル環状アミド、スチレンやアルキル置換スチレン等といった塩生成基を有しない他のモノマーとの共重合体、さらにこれらの重合体の混合物が挙げられる。
本発明で好適に使用し得るアニオン性モノマーとしては、アクリル酸(AA)、メタクリル酸(MA)、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸モノマー又はそれらの無水物又はそれらの塩;スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)等の不飽和スルホン酸モノマー又はこれらの塩;ビニルホスホン酸、アシッド・ホスホキシエチル(メタ)アクリレート等の不飽和リン酸モノマーなどが挙げられる。
また、本発明で好適に使用し得るカチオン性モノマーとしては、ジメチルアミノエチルアクリレート(DMAEA)、ジメチルアミノエチルメタクリレート(DMAEMA)、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(DMAPAAm)、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(DMAPMAAm)等のジアルキルアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリルアミド類;ジメチルアミノスチレン(DMASt)、ジメチルアミノメチルスチレン(DMAMSt)等のジアルキルアミノ基を有するスチレン類;4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン等のビニルピリジン類;又はこれらをハロゲン化アルキル、ハロゲン化ベンジル、アルキル若しくはアリールスルホン酸又は硫酸ジアルキル等の四級化剤を用いて四級化したものなどが挙げられる。
さらに、本発明で好適に使用し得る両イオン性モノマーとしては、N−(3−スルホプロピル)−N−アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、N−(3−スルホプロピル)−N−メタクリロイルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、N−(3−カルボキシメチル)−N−メタクリロイルアミドプロピル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、N−(3−スルホプロピル)−N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン、N−カルボキシメチル−N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウムベタインなどが挙げられる。
なお、これらの高分子化合物の塩生成基がイオン化されていない場合は、酸又は塩基により中和してイオン化することが好ましい。用いることのできる酸又は塩基としては、塩酸、硫酸等の無機塩;酢酸、プロピオン酸、乳酸、コハク酸、グリコール酸等の有機酸;トリメチルアミン、トリエチルアミン等の三級アミン類;アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を挙げることができる。
さらに、これらの高分子化合物のうち、皮膚に対する刺激の低さと、角栓除去効果の高さの両面で優れているものとしては、カチオン性のモノマーの1種又は2種以上を重合させたもの、又はこれらのモノマーと両イオン性のモノマーや塩生成基を有しない他のモノマーとの共重合体、さらにこれらの重合体の混合物が挙げられる。
本発明における角栓除去剤に用いる上記高分子化合物の分子量は、1万〜300万の範囲のものが好ましい。分子量が1万以上であると、角栓除去剤の被膜が十分な強度で得られ、皮膚に対する緊張感が確保され、剥離時に破れにくくなる。一方、分子量が300万以下であると製造を比較的容易に行うことができる。以上の観点から、これらの高分子化合物の分子量は、さらに10万〜100万のものが好ましい。
また、上記高分子化合物の配合量は、膏体を基準として0.01〜70質量%とすることが好ましい。0.01質量%以上であると膏体と角栓との接着性が発現し、70質量%以下であると流動性のため、肌への密着性が向上するという利点がある。以上の観点から、上記高分子化合物の配合量は、さらに5〜40質量%とすることが好ましい。
本発明のシート状パックにおいて、膏体は通常ペースト状態のペーストタイプか又は乾燥状態のドライタイプである。従って、上記の高分子化合物は、溶剤に溶解した後、含水量を調節した膏体原料を基材シート上に担持させた後、ペースト状態または乾燥状態となるように適宜乾燥する。高分子化合物を溶解させる溶剤としては、該高分子化合物を安定に溶解でき、さらに皮膚に安全なものであれば特に限定されず、例えば水、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、これらの混合物等が挙げられるが、本発明では水を含有することが好ましい。含水量については、ペーストタイプの場合には、通常、30〜80質量%程度、ドライタイプの場合には、通常、0.1〜30質量%程度である。
本発明で用いる角栓除去剤には上記成分のほか、以下の成分を適宜配合することができる。例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール,トリエチレングリコール等のポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリプロピレングリコール類、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール等のブチレングリコール類、グリセリン、ジグリセリン等のポリグリセリン類、ソルビトール,マンニトール,キシリトール,マルチトール等の糖アルコール類、グリセリン類のエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド付加物(以下、EO、PO付加物と略記)、糖アルコール類のEO、PO付加物、ガラクトース,グルコース,フルクトース等の単糖類とそのEO、PO付加物、マルトース,ラクトース等の多糖類とそのEO、PO付加物などの多価アルコール;流動パラフィン,スクワラン,ワセリン,固形パラフィン等の炭化水素、オリーブ油,ホホバ油,月見草油,ヤシ油,牛脂等の天然油、イソプロピルミリステート,セチルイソオクタノエート,ジカプリン酸ネオペンチルグリコールなどのエステル油、メチルシリコーン,メチルフェニルシリコーン等のシリコーン油、イソステアリン酸,オレイン酸等の高級脂肪酸などの油性成分; ポリオキシエチレン(POE)アルキルエーテル, POE分岐アルキルエーテル, POEソルビタン脂肪酸エステル, POEグリセリン脂肪酸エステル, POE硬化ヒマシ油、ソルビタン脂肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステル,ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの界面活性剤;ビタミン類、消炎剤、殺菌剤、賦活剤、紫外線吸収剤などの薬剤;モンモリロナイト,サポナイト,ヘクトライトなどの水膨潤性粘度鉱物;カラギーナン,キサンタンガム,アルギン酸ナトリウム,プルラン,メチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース等の多糖類、カルボキシビニルポリマー,ポリビニルピロリドン,ポリビニルアルコール等の合成高分子などの他の高分子;酸化チタン,カオリン,マイカ,セリサイト,亜鉛華,タルク等の体質顔料、ポリメチルメタクリル酸,ナイロンパウダー等の高分子粉体などの顔料等を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。これらの成分のうち、油性成分を配合した場合、乾燥時に形成される膜の剥離強度を調節でき、皮膚に刺激を与えることなく良好に膜の剥離をすることができる。
基材シートとしては、従来用いられている織布、不織布等を用いることができ、特に撥水層と親水層とを有する多層の透湿性材料からなる織布又は不織布等(以下「多層型透湿性保持体」という)が好ましい。この多層型透湿性保持体の親水層に膏体を担持させ、表面には撥水層が配されるようにすると使用時に表面がべとつかず、被膜形成が完了するまでの放置時間を短縮することができる。さらに皮膚上に形成される被膜強度を大きく向上させることができ、剥離時にちぎれず、剥がれ残りも生じなくなる。
このような多層型透湿性保持体としては、その保持体全体として膏体の乾燥や被膜形成作用が妨げられないように透湿性である限り、種々の布や、布とフィルムとのラミネート又は貼り合せによる積層体から構成することができる。また、多層型透湿性保持体を構成する撥水層や親水層は、それらが必ずしも単一の撥水性又は親水性の透湿性保持体構成素材から構成されている必要はなく、撥水層はその層全体として撥水性となる限り、また親水層は角栓除去剤の溶液に対して十分に親和性を有する限り、撥水性の構成素材と親水性の構成素材との混合物から構成することができる。また、任意の透湿性保持体構成素材に、必要に応じて撥水性処理又は親水性処理(例えば、脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルエーテルサルフェート、高級アルコール硫酸塩、アルキルホスフェート金属塩、又はこれらの混合物等からなる界面活性剤処理)を施したものを使用することができる。
透湿性保持体の構成素材として布を使用する場合に、その構成繊維としては、撥水層については、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等の撥水性の合成繊維、その他無機繊維等を使用することができる。
また、親水層については、綿、麻、羊毛等の天然繊維、レーヨン、アセテート等のセルロース系繊維等の親水性繊維を使用することができる。これらの親水性繊維と、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等の撥水性繊維とを混合使用することもできる。
これらの繊維の太さに関しては、直径数μm〜50μm程度のものを好ましく使用することができるが、シート状パックを構成する角栓除去剤溶液の裏抜け性及び風合いの点から30μm以下が好ましい。
このような繊維からなる布は、織物、編み物、不織布のいずれの形態であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。特に、コスト、生産性、風合いの点からは不織布が好ましい。
布の厚さに関し、親水層については、ある適当な厚さ以上であれば、膏体の十分な保持力が得られ、また十分な膜強度が得られるため、シート状パックを皮膚から剥がすときに膏体が皮膚に残ることがない。一方、ある適当な厚さ以下であれば、膏体の塗工量が適度であり、乾燥あるいは被膜形成が完了するまでの放置時間を短くすることができる。
また、撥水層については、ある適当な厚さ以上であれば、皮膚にシート状パックを適用するときに、撥水層上に膏体を構成する成分がしみ出してべたつくことがない。さらに、全体の厚さがある適当な厚さ以下であれば、シート状パックが、当該シート状パックの適用部位の外形になじみやすいという利点がある。従って、親水層及び撥水層が布からなる場合に、それらの厚さは、各々20〜2000μmが好ましく、30〜1500μmがより好ましい。また、多層型透湿性保持体の全体の厚さは40〜2000μmが好ましく、50〜1500μmがより好ましい。
さらに、多層型透湿性保持体に使用する布としては、シート状パックを皮膚へ貼付するときに、シート状パックが当該貼着部位の外形状になじむように、ある程度の伸縮性を有するものが好ましい。ただし、伸縮性が大きすぎると膜強度の向上作用が低下し、剥離性が低下するので、伸縮率100%以下のものが好ましい。
多層型透湿性保持体の構成素材としては、上述のような布以外にも種々の素材を使用することができる。例えば、布のみでは強度が不十分である場合、また透湿性を制御したい場合には、布とフィルムとをラミネート又は貼り合せにより積層したものを使用することができる。
フィルムの素材としては、天然ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム等のジエン系ポリマー;ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン;ナイロン66、ナイロン6、ナイロン12等のポリアミド;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート等のビニル又はビニリデン系のポリマー;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;エチレン酢酸ビニル、エチレンアクリル酸、エチレンアクリル酸エステル等のエチレン共重合体、ポリアセテート、ウレタン、及びこれらの変性物等を使用することができる。またこれらをブレンドしたものも使用することができる。
これらフィルムの透湿性の程度は、JIS Z0208による測定法において、100〜10000g/m2/24hが好ましい。
また、フィルムの厚さは、通常は20〜50μm程度が好ましい。20μm以上であると十分な膜強度を得ることができ、50μm以下であると貼付部位の外形になじみやすい。
布とフィルムとを貼り合わせる方法としては、フィルム素材とする樹脂を溶媒等に溶解するかあるいは熱溶融させて布とラミネートする方法、布とフィルムとをホットメルト接着剤で貼り合わせるホットメルト法、超音波、ヒートエンボス等で貼り合わせる方法等をあげることができる。
(シート状パックの評価方法)
鼻の角栓除去効果
各実施例及び比較例で得られたシート状パックをパネラーによる使用テストに供した。即ち、シート状パックを鼻翼部分の清浄な皮膚にのせた後、指で押圧してマイクロカプセルを破壊させるとともに貼付した。その後、25℃、湿度58%の部屋にて15分間乾燥後、パックを剥離した。角栓除去の効果は、以下の4段階で評価した。
◎ ; 非常によい
○ ; よい
△ ; 普通
× ; 劣っている
実施例1
(1)基材シート(多層型透湿性保持体)の製造
ヒートエンボス法で、100%ポリプロピレン繊維(芯鞘複合繊維で鞘の融点が芯よりも低いもの)からなる擬水性不織布(第一の撥水層)(10g/m2)と、ポリプロピレン繊維(芯鞘複合繊維で鞘の融点が芯よりも低いもの)とレーヨン繊維(混合率40%/60%)とからなる親水性不織布(親水層)(10g/m2)との2層不織布(20g/m2)を製造した。この2層不織布の撥水層側に100%ポリエステル繊維を上乗せし(20g/m2)(第二の撥水層)、スパンレース法で繊維を交絡させ、撥水性スパンレ−ス不織布(第二の撥水層)、撥水性ヒートエンボス不織布(第一の撥水層)、親水性ヒートエンボス不織布(親水層)の3層不織布からなる多層型透湿性保持体(20g/m2)を製造した。
(2)膏体原料の製造
ポリ塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム25.0質量%、無水ケイ酸15.0質量%、グリセリン5.0質量%、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油0.2質量%、メチルパラベン0.1質量%、香料微量、精製水54.7質量%を混合し、攪拌機を用いて常温にて溶解させ、減圧脱気して角栓除去用皮膜形成性膏体原料を調製した。
(3)シート状パックの製造
(2)で調製した皮膜形成性膏体原料を、ポリプロピレンフィルムからなる剥離シート上に厚さ約300μmになるように均一に流延し、直後に(1)で製造した多層型透湿性保持体を親水層側から積層した。そして、剥離シートを除いたシートパックの水分量が15〜20質量%になるように、80℃の熱風乾燥炉を通し、水分を蒸発させた。これを1cm×1cmに切断することにより、シート状パック基材を得た。
(4)マイクロカプセルの製造
二重オリフィス型の多重ノズルを用いて水性硬化用液中に二重液滴を噴出させ、その外層を冷却硬化してマイクロカプセルを製造した(硬化用液:ヒドロキシプロピルセルロース0.25質量%水溶液、内封液:精製水、外層液:ミリスチン酸50質量%、パルミチン酸50質量%の脂肪酸混合物)。得られたマイクロカプセルは直径約1mmであり、外層が脂肪酸でコーティングされ、約0.26mgの水を内包するものであった。
(5)シート状パックの製造
(3)で製造したシート状パック基材の皮膜形成性膏体原料を塗布した側に、(4)で製造したマイクロカプセルを5個/cm2となるように配置し、シート状パックを製造した。該シート状パックについて、上記方法で評価した。結果を第1表に示す。
実施例2〜5
マイクロカプセルの個数を第1表に示すものとしたこと以外は、実施例1と同様にしてシート状パックを製造し、実施例1と同様に評価した。結果を第1表に示す。
比較例1
マイクロカプセルを加えなかったこと以外は、実施例1と同様にしてシート状パックを製造し、実施例1と同様に評価した。結果を第1表に示す。
Figure 2005336124
本発明の角栓除去用シート状パックによれば、水で使用部位をあらかじめ濡らす前処理が必要なく、効果的に角栓の除去を達成することができる。

Claims (5)

  1. 基材シート上に担持された膏体中に、水性液体を内包するマイクロカプセルを含有する角栓除去用シート状パック。
  2. マイクロカプセルの平均粒子径が0.1〜5mmである請求項1記載の角栓除去用シート状パック。
  3. マイクロカプセルが、膏体中に10〜30個/cm2存在する請求項1又は2に記載の角栓除去用シート状パック。
  4. 膏体が、カルボキシル基、スルホン酸残基、硫酸残基、リン酸残基、硝酸残基、アミノ基及びアンモニウム基からなる群から選ばれる少なくとも1種の塩生成基を有する高分子化合物からなる角栓除去剤を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の角栓除去用シート状パック。
  5. 水性液体が水又は塩生成基を有する高分子化合物の水溶液である請求項1〜4のいずれかに記載の角栓除去用シート状パック。


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