JP2005335913A - エレベータ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 信号線における断線検出に要する時間を短縮させ、信頼性を向上させたエレベータ装置を提供する。
【解決手段】 交流モーター4に電力供給を行うインバータ3と、励磁信号11が供給され、交流モーター4の回転軸における回転角をレゾルバ信号12として出力するレゾルバ5と、レゾルバ信号12をデジタル信号に変換し、モーター駆動制御部2へ出力するレゾルバ/デジタル変換器6と、励磁信号11を生成し、レゾルバ信号12に基づいて交流モーター4を駆動制御するモーター駆動制御部2とを備えたエレベータ装置1であって、デジタル変換前のレゾルバ信号12に基づいてレゾルバ5及びモーター駆動制御部2間における断線を検出し、インバータ3に対してゲート遮断する断線検出回路7により構成される。
【選択図】図1
【解決手段】 交流モーター4に電力供給を行うインバータ3と、励磁信号11が供給され、交流モーター4の回転軸における回転角をレゾルバ信号12として出力するレゾルバ5と、レゾルバ信号12をデジタル信号に変換し、モーター駆動制御部2へ出力するレゾルバ/デジタル変換器6と、励磁信号11を生成し、レゾルバ信号12に基づいて交流モーター4を駆動制御するモーター駆動制御部2とを備えたエレベータ装置1であって、デジタル変換前のレゾルバ信号12に基づいてレゾルバ5及びモーター駆動制御部2間における断線を検出し、インバータ3に対してゲート遮断する断線検出回路7により構成される。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベータ装置に係り、さらに詳しくは、回転軸における回転角に基づいて交流モーターの駆動制御を行うエレベータ装置の改良に関する。
エレベータかごを昇降させるのに用いられる交流モーターや、エレベータドアを開閉させるのに用いられる交流モーターでは、円滑に動作させるために、回転軸の回転角や回転速度(角速度)に基づく駆動制御が行われる(例えば、特許文献1)。交流モーターの駆動制御では、回転軸の回転角を検出するのに、例えば、半導体受光素子からなるパルスエンコーダ(ロータリーエンコーダともいう)が用いられる。パルスエンコーダにおける半導体受光素子は、回転軸に取り付けられる円板に設けられたスリットを透過する透過光によりオン/オフし、回転軸の回転角に応じたパルス信号の生成を行っている。このパルス信号をカウントすることにより、交流モーターの回転軸における回転角及び回転速度を判別することができる。
しかし、この様なエレベータ装置では、半導体受光素子の寿命が短くなり、信頼性が低下するという問題があった。すなわち、交流モーターの駆動に伴って生じる熱により周囲の温度が上昇するので、半導体受光素子が劣化してしまうという問題があった。特に、交流モーターの薄型化・小型化に伴って、半導体受光素子がモーター内にビルトインされるものでは、熱による影響が大きくなるので、受光素子の劣化が著しい。
また、信号線が断線した場合、パルス信号を取り込んで回転角や回転速度の判別を行うCPUにおいて、ソフトウェア的な処理で信号線の断線を検出させようとすると、検出処理に要する時間が長くなってしまうので、タイムラグが大きくなるという問題もあった。
そこで、交流モーターの回転軸における回転角を検出するのに、上述したパルスエンコーダに代えてレゾルバを用いることが考えられる(例えば、特許文献2)。レゾルバ(resolver)は、回転軸の回転角を検出するための回転角度センサーであり、巻き線からなるローター及びステータにより構成される。このレゾルバは、使用可能な温度範囲が半導体受光素子よりも広く、熱によって劣化することがないので、信頼性を向上させることができる。しかし、この様なエレベータ装置では、信号線が断線した場合に、CPUにおいてソフトウェア的な処理で信号線の断線を検出させるのであれば、パルスエンコーダを用いる場合と同様に、タイムラグが大きくなってしまうという問題があった。
特許第3391099号明細書
特開2000−287478号公報
上述した通り、従来のエレベータ装置では、信号線における断線検出に要する時間が長いという問題があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、信号線における断線検出に要する時間を短縮させ、信頼性を向上させたエレベータ装置を提供することを目的としている。
本発明によるエレベータ装置は、交流モーターに電力供給を行うインバータと、励磁信号が供給され、上記交流モーターの回転軸における回転角をレゾルバ信号として出力するレゾルバと、上記励磁信号を生成し、上記レゾルバ信号に基づいて上記交流モーターを駆動制御するモーター駆動制御部とを有するエレベータ装置であって、上記レゾルバ信号に基づいてレゾルバ及びモーター駆動制御部間における断線を検出し、上記インバータに対してゲート遮断する断線検出回路により構成される。
この様な構成によれば、断線検出回路によりレゾルバ及びモーター駆動制御部間における断線が検出され、インバータに対してゲート遮断が行われるので、信号線における断線検出に要する時間を短縮することができる。特に、上記レゾルバ信号をデジタル信号に変換し、上記モーター駆動制御部へ出力するレゾルバ/デジタル変換器を備え、上記断線検出回路が、デジタル変換前のレゾルバ信号に基づいて断線検出を行うように構成すれば、デジタル変換前のレゾルバ信号に基づいて断線検出が行われ、インバータを直接にゲート遮断させることができるので、ソフトウェア的な処理により断線検出を行うのに比べて断線検出に要する時間が短縮化され、信頼性を向上させることができる。
具体的には、上記レゾルバが、交流電圧からなるレゾルバ信号を生成し、上記断線検出回路が、レゾルバ信号を整流する整流回路と、整流後のレゾルバ信号を平滑化する平滑化回路と、平滑化後のレゾルバ信号における電圧レベルを所定の閾値と比較するコンパレータとからなり、この比較結果に基づいて断線検出を行うように構成される。
本発明によるエレベータ装置によれば、断線検出回路によりレゾルバ及びモーター駆動制御部間における断線が検出され、インバータに対してゲート遮断が行われるので、信号線における断線検出に要する時間を短縮することができる。特に、デジタル変換前のレゾルバ信号に基づいて断線検出が行われ、インバータを直接にゲート遮断させることができるので、ソフトウェア的な処理により断線検出を行うのに比べて断線検出に要する時間が短縮化され、信頼性を向上させることができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるエレベータ装置の概略構成の一例を示したブロック図である。本実施の形態によるエレベータ装置1は、エレベータかごを昇降させたり、エレベータドアを開閉させるための交流モーター4をレゾルバ5からのレゾルバ信号12に基づいて駆動制御する制御装置である。このエレベータ装置1は、モーター駆動制御部2、インバータ3、交流モーター(M)4、レゾルバ5、レゾルバ/デジタル変換器6及び断線検出回路7からなる。
図1は、本発明の実施の形態1によるエレベータ装置の概略構成の一例を示したブロック図である。本実施の形態によるエレベータ装置1は、エレベータかごを昇降させたり、エレベータドアを開閉させるための交流モーター4をレゾルバ5からのレゾルバ信号12に基づいて駆動制御する制御装置である。このエレベータ装置1は、モーター駆動制御部2、インバータ3、交流モーター(M)4、レゾルバ5、レゾルバ/デジタル変換器6及び断線検出回路7からなる。
インバータ3は、直流電圧を交流電圧に変換する電子回路であり、交流モーター4に電力供給を行っている。レゾルバ(resolver)5は、交流モーター4の回転軸における回転角を検出するための回転角度センサーであり、回転角をレゾルバ信号12として出力する。レゾルバ5は、巻き線からなるローター及びステータにより構成され、レゾルバ信号12は、モーター駆動制御部2から供給される励磁信号11により誘起され、回転角に応じて電圧が変化する信号からなる。
レゾルバ/デジタル変換器(R/D変換器)6は、レゾルバ信号12をデジタル信号に変換し、モーター駆動制御部2へ出力する角度データの変換回路である。モーター駆動制御部2は、励磁信号11を生成し、レゾルバ5に供給するとともに、デジタル変換後のレゾルバ信号12に基づいて交流モーター4の駆動制御を行っている。すなわち、モーター駆動制御部2は、レゾルバ5からの角度データに基づいて交流モーター4の回転軸における回転角及び回転速度(角速度)を判別し、エレベータかごやエレベータドアを円滑に動作させている。この様な交流モーター4の駆動制御は、インバータ3を介して行われる。
断線検出回路7は、レゾルバ信号12に基づいてレゾルバ5及びモーター駆動制御部2間における断線を検出し、インバータ3に対してゲート遮断を行う検出回路である。この断線検出は、デジタル変換前のレゾルバ信号12に基づいて行われる。これにより、信号線における断線検出に要する時間を短縮することができ、信号線の断線時に交流モーター4を速やかに停止させることができる。
図2は、図1のエレベータ装置における要部詳細の一例を示した回路図であり、励磁側コイル及び出力側コイルを有するステータと、交流モーター4の回転軸に取り付けられるローターとからなるレゾルバ5が示されている。このレゾルバ5は、1相(単相)の交流電圧E1からなる励磁信号11に基づいて、直交する2相の交流電圧E2及びE3からなるレゾルバ信号12の出力を行っている。
例えば、励磁周波数をfとして、次式(1)により表される交流電圧E1が励磁側コイルに印加される。
E1=E10sin2πft・・(1)
E1=E10sin2πft・・(1)
このとき、出力側コイルには、変圧比をKとして、次式(2)及び(3)により表される交流電圧E2及びE3がローターの回転角θに応じて誘起される。
E2=KE10sin2πft×cosθ・・(2)
E3=KE10sin2πft×sinθ・・(3)
E2=KE10sin2πft×cosθ・・(2)
E3=KE10sin2πft×sinθ・・(3)
励磁信号11に対し出力電圧が回転角θに応じて変化するので、レゾルバ信号12からある時刻における出力電圧を求めることにより、上式(2)及び(3)に基づいて、当該時刻における回転角θを算出することができる。
図3(a)及び(b)は、図2のレゾルバにおける励磁信号及び出力電圧の一例を示した図であり、図3(a)には、励磁信号11による交流電圧E1の時間変化の様子が示され、図3(b)には、直交する交流電圧E2及びE3の変化の様子が回転角θごとに示されている。交流電圧E3は、回転角θに関して交流電圧E2と位相がπ/2(90°)だけ異なっている。ここでは、交流電圧E2に対応するレゾルバ信号12をcos(コサイン)信号とし、交流電圧E3に対応するレゾルバ信号12をsin(サイン)信号とする。
図4は、図1のエレベータ装置における要部詳細の一例を示した回路図であり、直交する各レゾルバ信号12に基づいて断線検出を行う断線検出回路7が示されている。この断線検出回路7は、レゾルバ信号12ごとに設けられた全波整流回路21、平滑化回路22、直流電圧回路23及びコンパレータ24と、各コンパレータ24による比較結果の論理和を出力するOR回路25とからなる。
全波整流回路21は、ダイオードからなる電子回路であり、レゾルバ信号12について全波整流を行っている。平滑化回路22は、コンデンサーからなり、全波整流回路21による全波整流後のレゾルバ信号12について平滑化を行っている。
コンパレータ(comparator)24は、比較器であり、平滑化後のレゾルバ信号12における電圧レベルと、直流電圧回路23により生成される所定の電圧レベル(閾値)との比較を行っている。つまり、直流電圧回路23は、比較の基準となる直流電圧の生成を行っている。コンパレータ24によるレゾルバ信号12ごとの比較結果は、OR回路25へ出力され、その論理和がインバータ3へ出力される。
例えば、周波数が10kHzであり、全波整流回路21に対する入力電圧が3.5V(振幅=1.75V)であるレゾルバ信号12の場合、平滑化後のレゾルバ信号12は、1.25Vの基準電圧(断線検出のための閾値)と比較される。正常時(非断線時)には、平滑化によって一定となった信号電圧は基準電圧よりも高いので、電圧レベルが低いLow信号がコンパレータ24により出力される。異常時(断線時)には、信号電圧における電圧レベルがゼロとなり、基準電圧よりも低くなるので、電圧レベルが高いHigh信号が出力される。
レゾルバ信号12ごとの比較結果として各コンパレータ24からLow信号が出力された場合、OR回路25の出力における電圧レベルはLowレベルとなり、インバータ3に対するゲート遮断は行われない。各コンパレータ24の出力のうち、いずれか一方、または、両方がHigh信号となると、OR回路25の出力もHighレベルとなり、インバータ3に対してゲート遮断が行われる。
レゾルバ信号12ごとの比較結果に基づいて断線検出が行われるので、レゾルバ5及びレゾルバ/デジタル変換器6間におけるレゾルバ信号12ごとの信号線のうち、いずれか一方、及び、両方が断線した場合に、適切にゲート遮断することができる。また、各コンパレータ24からの出力を監視することにより、断線した信号線を特定することができる。
図5(a)〜(c)は、図4の断線検出回路における断線検出の動作例を示した図であり、図5(a)には、レゾルバ5から出力されるレゾルバ信号12の様子が示され、図5(b)には、全波整流回路21による全波整流後のレゾルバ信号12の様子が示され、図5(c)には、平滑化回路22による平滑化後のレゾルバ信号12の様子が示されている。
正常時には、平滑化後の信号電圧が一定の電圧レベル(E0=1.75V)となり、断線検出の閾値(A1=1.25V)よりも高くなる。一方、断線時には、信号電圧がゼロとなるので、閾値よりも低くなる。
本実施の形態によれば、断線検出回路7によりレゾルバ5及びレゾルバ/デジタル変換器6間における断線が検出され、インバータ3に対してゲート遮断が行われるので、信号線における断線検出に要する時間を短縮することができる。特に、デジタル変換前のレゾルバ信号12に基づいて断線検出が行われ、インバータ3を直接にゲート遮断させることができるので、ソフトウェア的な処理により断線検出を行うのに比べて断線検出に要する時間が短縮化され、信頼性を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、レゾルバ信号12ごとに断線検出が行われる場合の例について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、一方のレゾルバ信号12についてのみ断線検出を行うようなものであっても良い。
また、本実施の形態では、断線検出回路7においてレゾルバ信号12が全波整流される場合の例について説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、レゾルバ信号12を半波整流し、半波整流後のレゾルバ信号12を平滑化するようなものであっても良い。
また、本実施の形態では、1相の励磁信号11に対し2相のレゾルバ信号12を生成するレゾルバ5が用いられる場合の例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、2相の交流電圧からなる励磁信号に対して1相(単相)の交流電圧からなるレゾルバ信号を生成するようなものであっても良い。
実施の形態2.
図6は、本発明の実施の形態2によるエレベータ装置における断線検出回路の一例を示した回路図である。本実施の形態による断線検出回路30は、レゾルバ信号12ごとに設けられた全波整流回路31,32、平滑化回路33及び34と、平滑化後の各レゾルバ信号12を加算する加算回路35と、加算後の信号における電圧レベルを直流電圧回路36により生成される所定の電圧レベル(閾値)と比較するコンパレータ37とからなる。
図6は、本発明の実施の形態2によるエレベータ装置における断線検出回路の一例を示した回路図である。本実施の形態による断線検出回路30は、レゾルバ信号12ごとに設けられた全波整流回路31,32、平滑化回路33及び34と、平滑化後の各レゾルバ信号12を加算する加算回路35と、加算後の信号における電圧レベルを直流電圧回路36により生成される所定の電圧レベル(閾値)と比較するコンパレータ37とからなる。
例えば、周波数が10kHzであり、全波整流回路31及び32に対する入力電圧が3.5V(振幅=1.75V)であるレゾルバ信号12の場合、加算回路35による加算後の信号は、2.5Vの基準電圧(断線検出のための閾値)と比較される。正常時(非断線時)には、平滑化後の加算処理によって一定となった信号電圧(3.5V)は基準電圧よりも高いので、電圧レベルが低いLow信号がコンパレータ37により出力される。異常時(断線時)には、信号電圧における電圧レベルが1.75Vまたはゼロとなり、基準電圧よりも低くなるので、電圧レベルが高いHigh信号が出力される。
比較結果としてコンパレータ37からLow信号が出力された場合、インバータ3に対するゲート遮断は行われない。コンパレータ37の出力がHigh信号となると、インバータ3に対してゲート遮断が行われる。
図7(a)及び(b)は、図6の断線検出回路における断線検出の動作例を示した図であり、図7(a)には、レゾルバ5から出力される各レゾルバ信号12の様子が示され、図7(b)には、加算回路35による加算後の信号の様子が示されている。
正常時には、加算後の信号電圧が一定の電圧レベル(2E0=3.5V)となり、断線検出の閾値(A2=2.5V)よりも高くなる。一方、断線時(時刻t1からt2、及び、t3からt4の間)には、信号電圧が閾値よりも低くなる。この様な構成によっても、断線検出を効果的に行うことができる。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3によるエレベータ装置における断線検出回路の一例を示した回路図である。本実施の形態による断線検出回路40は、一方のレゾルバ信号12について位相をシフトさせ、他方のレゾルバ信号12と同位相とする移相回路41と、移相後のレゾルバ信号12を他方のレゾルバ信号と加算する加算回路42と、加算後の信号における電圧レベルを交流電圧回路43により生成される所定の交流電圧と比較するコンパレータ44とからなる。
図8は、本発明の実施の形態3によるエレベータ装置における断線検出回路の一例を示した回路図である。本実施の形態による断線検出回路40は、一方のレゾルバ信号12について位相をシフトさせ、他方のレゾルバ信号12と同位相とする移相回路41と、移相後のレゾルバ信号12を他方のレゾルバ信号と加算する加算回路42と、加算後の信号における電圧レベルを交流電圧回路43により生成される所定の交流電圧と比較するコンパレータ44とからなる。
例えば、周波数が10kHzであり、入力電圧が3.5V(振幅=1.75V)であるレゾルバ信号12の場合、一方のレゾルバ信号(sin信号)は、移相回路41により時間軸方向に3π/2(270°)だけ位相がシフトされる。そして、この移相後のレゾルバ信号と、他方のレゾルバ信号(cos信号)とが加算される。
加算回路42による加算後の信号は、周波数が10kHzであり、振幅が2.5Vである交流電圧(基準電圧)と比較される。正常時(非断線時)には、加算後の信号電圧の最大値(3.5V)は基準電圧の最大値よりも高いので、電圧レベルが低いLow信号がコンパレータ44により出力される。異常時(断線時)には、信号電圧における電圧レベルが基準電圧よりも低くなるので、電圧レベルが高いHigh信号が出力される。
比較結果としてコンパレータ44からLow信号が出力された場合、インバータ3に対するゲート遮断は行われない。コンパレータ44の出力がHigh信号となると、インバータ3に対してゲート遮断が行われる。
図9(a)及び(b)は、図8の断線検出回路における断線検出の動作例を示した図であり、図9(a)には、レゾルバ5から出力される各レゾルバ信号12及び移相後のレゾルバ信号の様子が示され、図9(b)には、加算回路42による加算後の信号の様子が示されている。
正常時には、加算後の信号電圧における最大値が2E0=3.5Vとなり、断線検出の閾値(A3=2.5V)よりも高くなる。一方、断線時(時刻t5からt6、及び、t3からt4の間)には、信号電圧の最大値が閾値よりも低くなる。この様な構成によっても、断線検出を効果的に行うことができる。
実施の形態4.
図10は、本発明の実施の形態4によるエレベータ装置における断線検出回路の一例を示した回路図であり、励磁信号11に基づいて断線検出を行う断線検出回路50が示されている。本実施の形態による断線検出回路50は、励磁信号11を全波整流する全波整流回路51と、全波整流後の励磁信号11を平滑化する平滑化回路52と、平滑化後の励磁信号11における電圧レベルを直流電圧回路53により生成される所定の直流電圧(閾値)と比較するコンパレータ54とからなる。
図10は、本発明の実施の形態4によるエレベータ装置における断線検出回路の一例を示した回路図であり、励磁信号11に基づいて断線検出を行う断線検出回路50が示されている。本実施の形態による断線検出回路50は、励磁信号11を全波整流する全波整流回路51と、全波整流後の励磁信号11を平滑化する平滑化回路52と、平滑化後の励磁信号11における電圧レベルを直流電圧回路53により生成される所定の直流電圧(閾値)と比較するコンパレータ54とからなる。
例えば、周波数が10kHzであり、全波整流回路51に対する入力電圧が7.0V(振幅=3.5V)である励磁信号11の場合、平滑化回路52による平滑化後の励磁信号11は、2.5Vの基準電圧(断線検出のための閾値)と比較される。正常時(非断線時)には、平滑化によって一定となった信号電圧(3.5V)は基準電圧よりも高いので、電圧レベルが低いLow信号がコンパレータ54により出力される。異常時(断線時)には、信号電圧における電圧レベルがゼロとなり、基準電圧よりも低くなるので、電圧レベルが高いHigh信号が出力される。
比較結果としてコンパレータ54からLow信号が出力された場合、インバータ3に対するゲート遮断は行われない。コンパレータ54の出力がHigh信号となると、インバータ3に対してゲート遮断が行われる。この様な構成によれば、レゾルバ5及びモーター駆動制御部2間における励磁信号11の信号線について断線を検出することができる。
1 エレベータ装置、2 モーター駆動制御部、3 インバータ、4 交流モーター、
5 レゾルバ、6 レゾルバ/デジタル変換器、7,30,40,50 断線検出回路、11 励磁信号、12 レゾルバ信号、21,31,32,51 全波整流回路、
22,33,34,52 平滑化回路、23,36,53 直流電圧回路、
24,37,44,54 コンパレータ、25 OR回路、35,42 加算回路、
41 移相回路、43 交流電圧回路
5 レゾルバ、6 レゾルバ/デジタル変換器、7,30,40,50 断線検出回路、11 励磁信号、12 レゾルバ信号、21,31,32,51 全波整流回路、
22,33,34,52 平滑化回路、23,36,53 直流電圧回路、
24,37,44,54 コンパレータ、25 OR回路、35,42 加算回路、
41 移相回路、43 交流電圧回路
Claims (7)
- 交流モーターに電力供給を行うインバータと、励磁信号が供給され、上記交流モーターの回転軸における回転角をレゾルバ信号として出力するレゾルバと、上記励磁信号を生成し、上記レゾルバ信号に基づいて上記交流モーターを駆動制御するモーター駆動制御部とを有するエレベータ装置において、
上記レゾルバ信号に基づいてレゾルバ及びモーター駆動制御部間における断線を検出し、上記インバータに対してゲート遮断する断線検出回路を備えたことを特徴とするエレベータ装置。 - 上記レゾルバ信号をデジタル信号に変換し、上記モーター駆動制御部へ出力するレゾルバ/デジタル変換器を備え、
上記断線検出回路は、デジタル変換前のレゾルバ信号に基づいて断線検出を行うことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。 - 上記レゾルバは、交流電圧からなるレゾルバ信号を生成し、
上記断線検出回路は、レゾルバ信号を整流する整流回路と、
整流後のレゾルバ信号を平滑化する平滑化回路と、
平滑化後のレゾルバ信号における電圧レベルを所定の閾値と比較するコンパレータとからなり、この比較結果に基づいて断線検出を行うことを特徴とする請求項2に記載のエレベータ装置。 - 上記レゾルバは、1相の交流電圧からなる励磁信号に基づいて、直交する2相の交流電圧からなるレゾルバ信号を生成し、
上記断線検出回路は、各レゾルバ信号をそれぞれ整流する整流回路と、
整流後の各レゾルバ信号をそれぞれ平滑化する平滑化回路と、
平滑化後の各レゾルバ信号における電圧レベルをそれぞれ所定の閾値と比較するコンパレータとからなり、これらの比較結果に基づいて断線検出を行うことを特徴とする請求項2に記載のエレベータ装置。 - 上記レゾルバは、1相の交流電圧からなる励磁信号に基づいて、直交する2相の交流電圧からなるレゾルバ信号を生成し、
上記断線検出回路は、各レゾルバ信号をそれぞれ整流する整流回路と、
整流後の各レゾルバ信号をそれぞれ平滑化する平滑化回路と、
平滑化後の各レゾルバ信号を加算する加算回路と、
加算後の信号における電圧レベルを所定の閾値と比較するコンパレータとからなり、この比較結果に基づいて断線検出を行うことを特徴とする請求項2に記載のエレベータ装置。 - 上記レゾルバは、1相の交流電圧からなる励磁信号に基づいて、直交する2相の交流電圧からなるレゾルバ信号を生成し、
上記断線検出回路は、一方のレゾルバ信号について位相をシフトさせ他方のレゾルバ信号と同位相とする移相回路と、
移相後のレゾルバ信号を上記他方のレゾルバ信号と加算する加算回路と、
加算後の信号における電圧レベルを所定の交流電圧と比較するコンパレータとからなり、この比較結果に基づいて断線検出を行うことを特徴とする請求項2に記載のエレベータ装置。 - 上記断線検出回路は、上記励磁信号を整流する整流回路と、
整流後の励磁信号を平滑化する平滑化回路と、
平滑化後の励磁信号における電圧レベルを所定の閾値と比較するコンパレータとからなり、この比較結果に基づいて断線検出を行うことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ装置。
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---|---|---|---|
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JP (1) | JP2005335913A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009525239A (ja) * | 2006-01-30 | 2009-07-09 | オーチス エレベータ カンパニー | エレベータ駆動システム内のエンコーダの不具合の管理 |
JP2017198648A (ja) * | 2016-04-25 | 2017-11-02 | エルエス産電株式会社Lsis Co., Ltd. | 正弦波信号の断線検出装置 |
-
2004
- 2004-05-28 JP JP2004159316A patent/JP2005335913A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009525239A (ja) * | 2006-01-30 | 2009-07-09 | オーチス エレベータ カンパニー | エレベータ駆動システム内のエンコーダの不具合の管理 |
JP2017198648A (ja) * | 2016-04-25 | 2017-11-02 | エルエス産電株式会社Lsis Co., Ltd. | 正弦波信号の断線検出装置 |
US10312836B2 (en) | 2016-04-25 | 2019-06-04 | Lsis Co., Ltd. | Disconnection detection apparatus of sinusoidal wave signal |
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