JP2005335797A - 不正開封防止機能付きプラスチック口栓 - Google Patents

不正開封防止機能付きプラスチック口栓 Download PDF

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Abstract

【課題】開栓された後の口栓における注出口部Bのプルリングによる開封後における再度のキャップAとプルリング付きの注出口部Bとによる施蓋状態の密封性を高める。
【解決手段】不正開封防止機能付きプラスチック口栓において、キャップ部A内の天部1の下面に下向きに、前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合するリング状インナーシール部1aが設けられ、該円筒部13の上端部13bの上方には、前記キャップ部Aと注出口部Bとの再施蓋における前記上端部13bが嵌入可能な施蓋密封性を補強するための空間部1bが設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス瓶やプラスチックボトルなどの容器の注出口部を施蓋するプラスチック口栓に関し、容器内の内容物を不正開封から保護するための不正開封防止機能付きプラスチック口栓に関する。
一般に不正開封防止機能付きプラスチック口栓は、キャップAと、該キャップAによって施蓋封止される開封用のプルリングを備えたプルオープンタイプのプルリング付きの容器注出口部、又はプルリングの無い容器注出口部からなり、キャップと容器注出口部とは互いに所定の開封防止構造を備え、キャップを注出口部に螺着して閉栓封止することができ、キャップを開栓した際には、再度、元の閉栓状態の形状に復元できない構造になっていて、容器の未開栓性(バージン性)を付与するために使用されている。
例えば、図5(a)〜(c)の側面図に示すように、不正開封防止機能付きプラスチック口栓のキャップAとしては、天部1と、円周面に母線方向にローレット2bを刻設した円筒部2と、該円筒部2の筒内周に設けた螺子部(図示せず)と、該円筒部2の下端部に必要に応じて設けたハーフカット線3を介してリング状に連接した薄板状のリング状バンド部4と、該リング状バンド部4の母線方向の一部に設けたリング状バンド部4を容易に破断するための易破断部として切欠部6とを備え、該バンド部4のリング内周下端に沿うヒンジ線を介して、リング中心内方に向かって略水平方向から起立方向に折り曲げ可能に延設した複数枚の係止板(図示せず)を備えた各種形態の不正開封防止機能付きプラスチックキャップAがある。
ところで、上記のような不正開封防止機能付きプラスチックキャップAは、キャップ円筒部2の螺子部をプラスチックボトルなどの容器の注出口部の外周に設けた螺子部に螺着しながら、リング状バンド部4を該注出口部の外周にリング状に設けた凸部に嵌入して取り付けられるものであるが、その際に、バンド部4の下端内周に延設した複数枚の水平方向の係止板は、容器の注出口部の外周にリング状に設けた凸部を乗り越えて嵌入して起立方向に折り曲げられ、その係止板の先端部は注出口部の外周凸部の下部に係合して、キャップAは、容器注出口部から外れないように係止閉栓されて取り付けられるようになっている。
そして、容器注出口部に螺着したキャップAの円筒部2を開封方向に回転させると、円筒部2とリング状バンド部4は共に、容器注出口部の上端方向に徐々に旋回移動し、容器の注出口部外周の凸部下部に係合している該バンド部の係止板には、バンド部の直径を拡張する水平姿勢方向への応力が掛かり、バンド部4の切欠部6にも拡張による張力が掛かり、やがて、バンド部4は切欠部6から破断して、不正開封が検知できるものである。
図5(a)に示すキャップAは、リング状バンド部4に繋ぎ部6aのある切欠部6が設けられ、また、図5(b)に示すキャップAは、リング状バンド部4の母線方向の一部に縦方向のいずれにも繋ぎ部6aのないハーフカット形式による切欠部6が設けられ、図5(c)に示すキャップAは、リング状バンド部4の上部に繋ぎ部6aのある切欠部6が設けられている。
上記のようなキャップAによって施蓋封止される容器注出口部Bには、一般に、図6(a)〜(b)に示すような開封用のプルリング25を備えたプルオープンタイプのプラスチック製のプルリング付き注出口部Bと、プルリング25の無い注出口部(図示せず)と
があり、プルリング付きの注出口部Bは、容器の密封性や未開封性(バージン性)を付与するために使用される。
図6(a)の側断面図及び図6(b)の平面図に示すように、一般のプルオープンタイプのプルリング付き注出口部Bは、例えば角筒状の液体紙容器30(液体包装用紙パック)の上部に取り付けられ、円筒部21と、該円筒部21の筒内を封鎖する閉鎖板22と、該閉鎖板22にリング状のハーフカット部23を介して設けた開封用のプルリング部25とを備えたものであり、前記プルリング部25はリング状のハーフカット部23領域内に立設した支柱24に取り付けられている。なお、注出口部Bの円筒部21の下端部外周には、容器30に孔設した取付用孔部31に整合して取り付けるためのフランジ部26が設けられている。
そして、上記プルオープンタイプのプルリング付きの注出口部Bを開封する際は、図6(a)に示すプルリング25のリング内に指を挿入して、図6(a)〜(b)に示すようにリング状のハーフカット部23の形成方向に沿う実線矢印Iの方向に、プルリング25及び支柱24を引っ張り上げることによって、支柱4の近傍のハーフカット部23から支柱4と接続する閉鎖板22が切れ始め、続いて、点線矢印Iaに示すようにハーフカット部23に沿ってカット部23全体が切断されて閉鎖板22は切り離されて、容器30が開封する。
上記の不正開封防止機能付きプラスチック口栓のキャップAに関する技術としては、例えば、実公昭46−24149号公報、実公昭46−24151号公報、USP.No.4550844号公報、特開平8−48350号公報、特開平8−91401号公報、特開平10−218211号公報などがある。
また、上記プルオープンタイプのプルリング付き注出口部Bに関する技術としては、例えば、特開平6−24459号公報、実開平5−72755号などがある。
以下に、公知の特許文献を記載する。
特開平6−24459号公報 実開平5−72755号 実公昭46−24149号公報 実公昭46−24151号公報 USP.No.4550844号公報 特開平8−48350号公報 特開平8−91401号公報 特開平10−218211号公報
本発明の課題は、上記キャップAと、プルオープンタイプのプルリング付きの注出口部Bとにより施蓋閉栓される不正開封防止機能付きプラスチック口栓において、容器注出口
部Bに螺着して施蓋閉栓したキャップAの円筒部2のみを開封方向に回転させて、円筒部2とリング状バンド部4とをハーフカット部3を介して切り離し、またリング状バンド部4を切欠部6(又は繋ぎ部6a)を介して破断して該リング状バンド部4を容器注出口部Bから取り除いて開栓した後における再度のキャップAとプルリング付きの注出口部Bとによる施蓋状態の密封性を高めるとともに、開栓された後の口栓における注出口部Bのプルリングによる開封後における再度のキャップAとプルリング付きの注出口部Bとによる施蓋状態の密封性を高めることにある。
本発明の請求項1に係る発明は、天部1と、円筒部2と、該円筒部2の筒内周に設けた螺子部2aと、該円筒部2の下端部にリング状に連接した前記円筒部2と同じ直径を有し且つリング母線方向に切欠部6又はハーフカット部6aを有する薄板状のリング状バンド部4と、該リング状バンド部4のリング内周下端にヒンジ5aを介して該リング状バンド部4のリング内方中心に向かって略水平方向に延設した複数枚の係止板5とを備えたキャップ部Aと、円筒部13と、該円筒部13の筒内を封鎖する閉鎖板16と、該閉鎖板16にリング状のハーフカット部16aを介して設けた開封用のプルリング部18と、前記円筒部13の下端外周に前記係止板5が乗り越えて嵌入するリング状凸部14とを備え前記キャップ部Aの螺着にて施蓋される注出口部Bとからなる不正開封防止機能付きプラスチック口栓において、前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに、前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aが設けられ、該円筒部13の上端部13bの上方には、前記キャップ部Aと注出口部Bとの再施蓋における前記上端部13bが嵌入可能な施蓋密封性を補強するための空間部1bが設けられていることを特徴とする不正開封防止機能付きプラスチック口栓である。
本発明の請求項2に係る発明は、天部1と、円筒部2と、該円筒部2の筒内周に設けた螺子部2aと、該円筒部2の下端部にリング状に連接した前記円筒部2と同じ直径を有し且つリング母線方向に切欠部6又はハーフカット部6aを有する薄板状のリング状バンド部4と、前記円筒部2とリング状バンド部4との連接部分に沿って設けられた易破断可能なハーフカット部若しくは部分繋ぎ部3と、該リング状バンド部4のリング内周下端にヒンジ5aを介して該リング状バンド部4のリング内方中心に向かって略水平方向に延設した複数枚の係止板5とを備えたキャップ部Aと、円筒部13と、該円筒部13の筒内を封鎖する閉鎖板16と、該閉鎖板16にリング状のハーフカット部16aを介して設けた開封用のプルリング部18と、前記円筒部13の下端外周に前記係止板5が乗り越えて嵌入するリング状凸部14と、前記円筒部13の下端外周に断続的に設けられ且つ前記各々係止板5を間に1枚ずつ嵌入する複数の凸部15とを備え、前記キャップ部Aの螺着にて施蓋される注出口部Bとからなる不正開封防止機能付きプラスチック口栓において、前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに、前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aが設けられ、該円筒部13の上端部13bの上方には、前記キャップ部Aと注出口部Bとの再施蓋時における前記上端部13bが嵌入可能な施蓋密封性を補強するための空間部1bが設けられていることを特徴とする不正開封防止機能付きプラスチック口栓である。
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は2に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓において、前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに設けられた前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aは、再施蓋以前の初期施蓋状態の螺着にて、前記円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合することを特徴とする不正開封防止機能付きプラスチック口栓である。
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1又は2に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓において、前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに設けられた前記注
出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aは、再施蓋以前の初期施蓋状態の螺着にて、前記円筒部13の上端部13bの内周に嵌合せず、再施蓋時の施蓋状態の螺着にて、前記円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合することを特徴とする不正開封防止機能付きプラスチック口栓である。
本発明の請求項1に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓は、図1、図2に示すように、キャップ部Aには、リング状バンド部4のリング内周下端にヒンジ5aを介して該リング状バンド部4のリング内方中心に向かって略水平方向に延設した複数枚の係止板5が設けられ、キャップ部Aの内部における天部1の下面に下向きに、注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合するリング状インナーシール部1aが設けられ、該円筒部13の上端部13bの上方には、前記キャップ部Aと注出口部Bとの再施蓋時において、前記上端部13bが嵌入可能な空間部1bが設けられており、また、前記キャップ部Aの螺着にて施蓋される注出口部Bには、円筒部13の筒内を封鎖する閉鎖板16と、該閉鎖板16にリング状のハーフカット部16aを介して設けた開封用のプルリング部18と、前記円筒部13の下端外周に前記係止板5が乗り越えて嵌入するリング状凸部14とが設けられている。
そのために、容器注出口部Bに螺着して施蓋閉栓したキャップAの円筒部2を開封方向に螺旋状に回転させると、円筒部2とリング状バンド部4とが共に注出口部Bに対して上昇移動し、リング状凸部14下部に先端部5bが係合しているリング状バンド部4の下端にある各々係止板5には、リング状バンド部4の直径を拡張する水平姿勢方向への応力が掛かり、リング状バンド部4は切欠部6(又は繋ぎ部6a)を介して破断して、口栓が開栓する。
そして、該リング状バンド部4をキャップAの円筒部2下端部から取り除いた後においては、キャップAとプルリング付きの注出口部Bとによる再度の螺着施蓋時に、前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bが空間部1b内に嵌入するとともに、キャップAのリング状インナーシール部1aが、注出口部Bの円筒部13上端部13bの内周に密に嵌合するために再度の螺着施蓋状態における密封性を高めることができる。
また、本発明の請求項2に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓は、図1、図2に示すように、キャップ部Aには、円筒部2とリング状バンド部4との連接部分に沿って易破断可能なハーフカット部若しくは部分繋ぎ部3が設けられ、リング状バンド部4のリング内周下端にヒンジ5aを介して該リング状バンド部4のリング内方中心に向かって略水平方向に延設した複数枚の係止板5が設けられ、キャップ部Aの内部における天部1の下面に下向きに、注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合するリング状インナーシール部1aが設けられ、該円筒部13の上端部13bの上方には、前記キャップ部Aと注出口部Bとの再施蓋時において、前記上端部13bが嵌入可能な空間部1bが設けられており、また、前記キャップ部Aの螺着にて施蓋される注出口部Bには、円筒部13の筒内を封鎖する閉鎖板16と、該閉鎖板16にリング状のハーフカット部16aを介して設けた開封用のプルリング部18と、前記円筒部13の下端外周に前記係止板5が乗り越えて嵌入するリング状凸部14と、前記円筒部13の下端外周に断続的に設けられ且つ前記各々係止板5を間に1枚ずつ嵌入する複数の凸部15とが設けられている。
そのために、容器注出口部Bに螺着して施蓋閉栓したキャップAの円筒部2を開封方向に螺旋状に回転させると、リング状バンド部4は、その下端に設けた各々係止板5が複数の凸部15の間に係止しているために回転せず、キャップAの円筒部2はリング状バンド部4との連接部分に沿って易破断可能なハーフカット部若しくは部分繋ぎ部3によってリング状バンド部4から切り離され、リング状バンド部4は注出口部B側に残って、口栓が
開栓する。
そして、注出口部B側に残ったリング状バンド部4を切欠部6(又は繋ぎ部6a)を介して破断して除去した後において、キャップAとプルリング付きの注出口部Bとによる再度の螺着施蓋時に、前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bが空間部1b内に嵌入するとともに、キャップAのリング状インナーシール部1aが、注出口部Bの円筒部13上端部13bの内周に密に嵌合するために、再度の螺着施蓋状態における密封性を高めることができる。
本発明の請求項1に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓について、図1(a)に示す本発明の一形態を説明する側断面図、図1(b)のL−L平面断面図に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明の請求項1に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓は、図1(a)に示すように、キャップ部Aと、該キャップ部Aを螺着して施蓋される容器注出口部Bとからなる。
キャップ部Aは、図1(a)に示すように、天部1と、円筒部2と、該円筒部2の筒内周に設けた螺子部2aと、該円筒部2の下端部にリング状に連接した前記円筒部2と同じ直径を有し且つリング母線方向に切欠部6又はハーフカット部6aを有する薄板状のリング状バンド部4と、該リング状バンド部4のリング内周下端にヒンジ5aを介して該リング状バンド部4のリング内方中心に向かって略水平方向に延設した複数枚の係止板5とを備えている。
複数枚の係止板5は、図1(b)のL−L平面断面図に示すように、リング状バンド部4のリング内面側に、そのリング内周の下端縁に沿うヒンジ線5a(折り曲げ部)を介して折り曲げ可能にリング中心内方に向かって延設されている。
容器注出口部Bは、円筒部13と、該円筒部13の筒内を封鎖する閉鎖板16と、該閉鎖板16にリング状のハーフカット部16aを介して設けた開封用のプルリング部18と、前記円筒部13の下端外周に前記係止板5が乗り越えて嵌入するリング状凸部14とを備えている。なお、円筒部13の最下端の外周には、必要に応じて、容器への取付用フランジ板19を設けることができる。
そして、図1(a)に示すキャップAを、注出口部Bに対して閉栓方向に回転螺着することにより、キャップA及びリング状バンド部4のリング内面側に設けた複数枚の係止板5は、注出口部Bに沿って下方に移動するとともに、各々係止板5の先端部5bは、略水平方向(図1(b)参照)又はリング内方に向かって僅かに高く傾斜する方向)から、注出口部Bの下端部にあるリング状凸部14を乗り越えて起立する方向(図1(a)参照)にヒンジ線5aを介して折り曲げられ、係止板5の先端部5bは凸部14下端に嵌入して、その凸部14下端の注出口部Bの垂直内壁面に密接することにより、キャップA及びそのリング状バンド部4は、注出口部Bに対して、容易に離脱不能且つ回転可能に取り付けられる。
プルリング部18は、リング状のハーフカット部16aのリング領域内におけるハーフカット部16aのハーフカッティングラインの近傍に立設した支柱17の上端部に一体に設けられている。
前記キャップ部Aには、そのキャップ部A内の天部1の下面に下向きに、前記注出口部
Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合するリング状インナーシール部1aが設けられている。
また、前記キャップ部A内には、螺着された注出口部Bの円筒部13上端部13bの上方に相当する部位に、前記上端部13bが嵌入可能であって、キャップ部Aと、リング状バンド部4を除去した後の注出口部Bとを、再度、螺着して施蓋した際における施蓋密封性を補強するための密封補強用の空間部1bが設けられている。
本発明の不正開封防止機能付きプラスチック口栓は、図2(a)に示す開栓前の口栓の状態を示す側断面図に示すように、容器注出口部Bに螺着して施蓋閉栓したキャップAの円筒部2及びリング状バンド部4を開封方向に螺旋状に回転させて、円筒部2とリング状バンド部4とを共に注出口部Bに対して上昇移動させると、リング状凸部14下部に先端部5bが係合しているリング状バンド部4の下端にある各々係止板5に、該リング状バンド部4の直径を拡張する水平姿勢方向への応力が掛かる。そのために、リング状バンド部4は、切欠部6(又は繋ぎ部6a)を介して破断して口栓が開栓するものである。
そして、図2(b)に示す開栓後の口栓の状態を示す側断面図に示すように、前記キャップAの円筒部2下端部からリング状バンド部4を取り除いた後においては、該キャップAの円筒部2の閉封方向への螺旋状の回転によるキャップAとプルリング付きの注出口部Bとによる再度の螺着施蓋によって、注出口部Bの円筒部13の上端部13bが空間部1b内に嵌入するとともに、キャップAのリング状インナーシール部1aが、注出口部Bの円筒部13上端部13bの内周に密に嵌合する。そのために再度の螺着施蓋状態における注出口部Bを備えた容器の密封性を高めることができる。
また、本発明の不正開封防止機能付きプラスチック口栓の注出口部Bは、図1(a)及び図2(a)に示すようにプルオープンタイプのプルリング付き注出口部であるため、図2(b)に示すように、リング状バンド部4を取り除いて口栓を開栓し、該口栓のキャップAを開封方向に螺旋状に回転して注出口部Bから取り外した後に、プルリング18のリング内に指を挿入して、前述の図6(a)に示すような矢印方向にプルリング18及び支柱17を引っ張り上げることによって、支柱17の近傍のハーフカット部16aから支柱17と接続する閉鎖板16が切れ始め、続いて、同図6(b)に示すようなリング状のハーフカット部16aの形成方向に沿う矢印Ia方向に該ハーフカット部16aに沿ってカット部16a全体が切断されて、閉鎖板16は切り離されて注出口部B(又は該注出口部Bを備えた容器30)が開封する。
そして、このように注出口部Bを開封した後において、キャップAの閉封方向への螺旋状の回転によるキャップAとプルリング付きの注出口部Bとによる再度の螺着施蓋によって、注出口部Bの円筒部13の上端部13bが空間部1b内に嵌入するとともに、キャップAのリング状インナーシール部1aが、注出口部Bの円筒部13上端部13bの内周に密に嵌合するために、再度の螺着施蓋状態における開封された注出口部Bを備えた容器の密封性を高めることができる。
本発明の請求項2に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓について、図1(a)に示す本発明の一形態を説明する側断面図、図1(b)のL−L平面断面図に基づいて以下に詳細に説明する。
本発明の請求項2に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓は、図1(a)に示すように、キャップ部Aと、該キャップ部Aを螺着して施蓋される容器注出口部Bとからなる。
キャップ部Aは、図1(a)に示すように、天部1と、円筒部2と、該円筒部2の筒内周に設けた螺子部2aと、該円筒部2の下端部にリング状に連接した前記円筒部2と同じ直径を有し且つリング母線方向に切欠部6又はハーフカット部6aを有する薄板状のリング状バンド部4と、前記円筒部2とリング状バンド部4との連接部分に沿って設けられた易破断可能なハーフカット部若しくは部分繋ぎ部3と、該リング状バンド部4のリング内周下端にヒンジ5aを介して該リング状バンド部4のリング内方中心に向かって略水平方向に延設した複数枚の係止板5とを備えている。
複数枚の係止板5は、図1(b)のL−L平面断面図に示すように、リング状バンド部4のリング内面側に、そのリング内周の下端縁に沿うヒンジ線5a(折り曲げ部)を介して折り曲げ可能にリング中心内方に向かって延設されている。
容器注出口部Bは、円筒部13と、該円筒部13の筒内を封鎖する閉鎖板16と、該閉鎖板16にリング状のハーフカット部16aを介して設けた開封用のプルリング部18と、前記円筒部13の下端外周に前記キャップ部Aのリング状バンド部4内面の係止板5が乗り越えて嵌入するリング状凸部14と、該円筒部13の下端外周に断続的に設けられ且つ前記係止板5を嵌入する複数の凸部15とを備え、互いに隣接する凸部15、15の間の溝部の部位に各々係止板5が嵌合して、キャップAのリング状バンド部4が容器注出口部Bに対して回転しないように係合している。なお、円筒部13の最下端の外周には、必要に応じて、容器への取付用フランジ板19を設けることができる。
そして、図1(a)に示す前記キャップAを、注出口部Bに対して閉栓方向に回転螺着することにより、キャップA及びリング状バンド部4のリング内面側に設けた複数枚の係止板5は、注出口部Bに沿って下方に移動するとともに、各々係止板5の先端部5bは、略水平方向(図1(b)参照)又はリング内方に向かって僅かに高く傾斜する方向)から、注出口部Bの下端部にあるリング状凸部14を乗り越えて起立する方向(図1(a)参照)にヒンジ線5aを介して折り曲げられ、係止板5の先端部5bは凸部14下端に嵌入して、その凸部14下端の注出口部Bの垂直内壁面に密接するとともに、その係止板5は凸部15、15の間の溝部の部位に嵌入することにより、キャップA及びそのリング状バンド部4は、注出口部Bに対して容易に離脱は不能であって、且つ回転不能に取り付けられる。
前記プルリング部18は、リング状のハーフカット部16aのリング領域内におけるハーフカット部16aのハーフカッティングラインの近傍に立設した支柱17の上端部に一体に設けられている。
前記キャップ部Aには、そのキャップ部A内の天部1の下面に下向きに、前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合するリング状インナーシール部1aが設けられている。
また、前記キャップ部A内には、螺着された注出口部Bの円筒部13上端部13bの上方に相当する部位に、前記上端部13bが嵌入可能であって、キャップ部Aと、リング状バンド部4を除去した後の注出口部Bとを、再度、螺着して施蓋した際における施蓋密封性を補強するための密封補強用の空間部1bが設けられている。
本発明の不正開封防止機能付きプラスチック口栓は、図2(a)に示す開栓前の口栓の状態を示す側断面図に示すように、容器注出口部Bに螺着して施蓋閉栓したキャップAの円筒部2を開封方向に螺旋状に回転させると、リング状バンド部4は、その下端に設けた各々係止板5が複数の凸部15の間に係止しているために回転せず、キャップAの円筒部2は、リング状バンド部4との連接部分に沿って易破断可能なハーフカット部若しくは部
分繋ぎ部3によって、リング状バンド部4から切り離されて、リング状バンド部4が注出口部B側に残った状態で口栓が開栓する。
そして、注出口部B側に残ったリング状バンド部4を切欠部6(又は繋ぎ部6a)を介して破断して、注出口部Bから取り除いた後においては、図2(b)に示す開栓後の口栓の状態を示す側断面図に示すように、該キャップAの円筒部2の閉封方向への螺旋状の回転によるキャップAとプルリング付きの注出口部Bとによる再度の螺着施蓋によって、注出口部Bの円筒部13の上端部13bが空間部1b内に嵌入するとともに、キャップAのリング状インナーシール部1aが、注出口部Bの円筒部13上端部13bの内周に密に嵌合する。そのために、再度の螺着施蓋状態における注出口部Bを備えた容器の密封性を高めることができる。
また、本発明の不正開封防止機能付きプラスチック口栓の注出口部Bは、図1(a)及び図2(a)に示すようにプルオープンタイプのプルリング付き注出口部であるため、図2(b)に示すように、リング状バンド部4を取り除いて口栓を開栓し、該口栓のキャップAを開封方向に螺旋状に回転して注出口部Bから取り外した後に、プルリング18のリング内に指を挿入して、前述の図6(a)に示すような矢印方向にプルリング18及び支柱17を引っ張り上げることによって、支柱17の近傍のハーフカット部16aから支柱17と接続する閉鎖板16が切れ始め、続いて、同図6(b)に示すようなリング状のハーフカット部16aの形成方向に沿う矢印Ia方向に該ハーフカット部16aに沿ってカット部16a全体が切断されて、閉鎖板16は切り離されて注出口部B(又は該注出口部Bを備えた容器30)が開封する。
そして、このように注出口部Bを開封した後において、キャップAの閉封方向への螺旋状の回転によるキャップAとプルリング付きの注出口部Bとによる再度の螺着施蓋によって、注出口部Bの円筒部13の上端部13bが空間部1b内に嵌入するとともに、キャップAのリング状インナーシール部1aが、注出口部Bの円筒部13上端部13bの内周に密に嵌合するために、再度の螺着施蓋状態における開封された注出口部Bを備えた容器の密封性を高めることができる。
本発明の上記請求項1又は請求項2に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓においては、図1(a)及び図2(a)に示すように、前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに設けられた前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aは、再施蓋以前の初期施蓋状態の螺着においては、前記円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合(密接)している。
あるいは、本発明の上記請求項1又は請求項2に係る不正開封防止機能付きプラスチック口栓においては、キャップAの開封方向への回転トルクを低減させるために、図3(a)及び図4(a)に示すように、前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに設けられた前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aは、再施蓋以前の初期施蓋状態の螺着においては、前記円筒部13の上端部13bの内周には嵌合しておらず、リング状インナーシール部1aの外周と上端部13bの内周とは互いに接触せずに離反していて嵌合せず密接していない状態、又は嵌合しているが密接していない状態であり、再施蓋時の施蓋状態の螺着において、前記円筒部13の上端部13bの内周に嵌合して密接するようにしてもよい。
図5(a)〜(c)は、本発明の不正開封防止機能付きプラスチック口栓における各種の形状のキャップ部Aの概要側面図である。
図5(a)に示すキャップAは、天部1と、円周面に母線方向にローレット2bを刻設
した円筒部2と、リング状バンド部4と、円筒部2とリング状バンド部4との間に容易に切り離し可能な部分繋ぎ部又はハーフカット部3と、リング状バンド部4の下部に容易に切り離し可能な繋ぎ部6aのある切欠部6(易切離部)とが設けられ、円筒部2の径に対してリング状バンド部4の径は大径となっている。
また、図5(b)に示すキャップAは、天部1と、円周面に母線方向にローレット2bを刻設した円筒部2と、リング状バンド部4と、円筒部2とリング状バンド部4との間に容易に切り離し可能な部分繋ぎ部又はハーフカット部3と、リング状バンド部4に円周面に母線方向に容易に切り離し可能なハーフカット部6(易切離部)とが設けられ、円筒部2の径に対してリング状バンド部4の径は略同径となっている。
また、図5(c)に示すキャップAは、天部1と、円周面に母線方向にローレット2bを刻設した円筒部2と、リング状バンド部4と、円筒部2とリング状バンド部4との間に容易に切り離し可能な部分繋ぎ部又はハーフカット部3と、リング状バンド部4の上部に繋ぎ部6aのある円周面に母線方向に容易に切り離し可能な切欠部6(易切離部)とが設けられ、円筒部2の径に対してリング状バンド部4の径は略同径となっている。
本発明の不正開封防止機能付きプラスチックキャップの一例を示す側面図。 (a)は本発明の不正開封防止機能付きプラスチックキャップの一例における開栓前の状態、(b)はそのプラスチックキャップの開栓後の状態を示す側断面図。 本発明の不正開封防止機能付きプラスチックキャップの他の例を示す側面図。 (a)は本発明の不正開封防止機能付きプラスチックキャップの他の例における開栓前の状態、(b)はそのプラスチックキャップの開栓後の状態を示す側断面図。 (a)〜(b)は一般的な不正開封防止機能付きプラスチックキャップを説明する側面図。 (a)は一般的なプルオープンタイプのプルリング付きの不正開封防止機能付きプラスチックキャップの側断面図、(b)はその上面図。
符号の説明
A…キャップ部 B…注出口部
1…天部 2…円筒部 2a…螺子部 3…ハーフカット線 4…リング状バンド部
5…係止板 5a…ヒンジ線 5b…係止板先端部 6…切欠部 6a…繋ぎ部
13…注出口部 13a…螺子部 13b…先端部 14…リング状凸部 15…凸部
16…閉鎖板 16a…ハーフカット部 17…支柱 18…プルリング
19…フランジ板
21…円筒部 22…閉鎖板 23…ハーフカット部 24…支柱 25…プルリング
26…フランジ板
30…容器 31…取付用嵌合溝部

Claims (4)

  1. 天部1と、円筒部2と、該円筒部2の筒内周に設けた螺子部2aと、該円筒部2の下端部にリング状に連接した前記円筒部2と同じ直径を有し且つリング母線方向に切欠部6又はハーフカット部6aを有する薄板状のリング状バンド部4と、該リング状バンド部4のリング内周下端にヒンジ5aを介して該リング状バンド部4のリング内方中心に向かって略水平方向に延設した複数枚の係止板5とを備えたキャップ部Aと、円筒部13と、該円筒部13の筒内を封鎖する閉鎖板16と、該閉鎖板16にリング状のハーフカット部16aを介して設けた開封用のプルリング部18と、前記円筒部13の下端外周に前記係止板5が乗り越えて嵌入するリング状凸部14とを備え前記キャップ部Aの螺着にて施蓋される注出口部Bとからなる不正開封防止機能付きプラスチック口栓において、前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに、前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aが設けられ、該円筒部13の上端部13bの上方には、前記キャップ部Aと注出口部Bとの再施蓋における前記上端部13bが嵌入可能な施蓋密封性を補強するための空間部1bが設けられていることを特徴とする不正開封防止機能付きプラスチック口栓。
  2. 天部1と、円筒部2と、該円筒部2の筒内周に設けた螺子部2aと、該円筒部2の下端部にリング状に連接した前記円筒部2と同じ直径を有し且つリング母線方向に切欠部6又はハーフカット部6aを有する薄板状のリング状バンド部4と、前記円筒部2とリング状バンド部4との連接部分に沿って設けられた易破断可能なハーフカット部若しくは部分繋ぎ部3と、該リング状バンド部4のリング内周下端にヒンジ5aを介して該リング状バンド部4のリング内方中心に向かって略水平方向に延設した複数枚の係止板5とを備えたキャップ部Aと、円筒部13と、該円筒部13の筒内を封鎖する閉鎖板16と、該閉鎖板16にリング状のハーフカット部16aを介して設けた開封用のプルリング部18と、前記円筒部13の下端外周に前記係止板5が乗り越えて嵌入するリング状凸部14と、前記円筒部13の下端外周に断続的に設けられ且つ前記各々係止板5を間に1枚ずつ嵌入する複数の凸部15とを備え、前記キャップ部Aの螺着にて施蓋される注出口部Bとからなる不正開封防止機能付きプラスチック口栓において、前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに、前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aが設けられ、該円筒部13の上端部13bの上方には、前記キャップ部Aと注出口部Bとの再施蓋時における前記上端部13bが嵌入可能な施蓋密封性を補強するための空間部1bが設けられていることを特徴とする不正開封防止機能付きプラスチック口栓。
  3. 前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに設けられた前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aは、再施蓋以前の初期施蓋状態の螺着にて、前記円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合することを特徴とする請求項1又は2記載の不正開封防止機能付きプラスチック口栓。
  4. 前記キャップ部A内の天部1の下面に下向きに設けられた前記注出口部Bの円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合可能なリング状インナーシール部1aは、再施蓋以前の初期施蓋状態の螺着にて、前記円筒部13の上端部13bの内周に嵌合せず、再施蓋時の施蓋状態の螺着にて、前記円筒部13の上端部13bの内周に密に嵌合することを特徴とする請求項1又は2記載の不正開封防止機能付きプラスチック口栓。
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