JP2005334339A - イオントフォレーシス用イオン交換膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 薬効イオンの式量が大きなイオン性薬剤でも効率的に生体に投与できるイオントフォレーシス用イオン交換膜の製造方法。
【解決手段】 架橋型の重合体を生じる重合性単量体成分(a)と、ジベンジルエーテルやポリプロピレングリコールなどの成分(a)と相溶するが共重合しない成分(b)とを含む組成物を、好ましくは多孔質膜に含浸させることにより膜状に形成する。ついで成分(a)を重合させることにより架橋型の重合体マトリックス中に成分(b)を含む膜状の硬化体を得る。その後、メタノール等の揮発性溶剤による抽出等により成分(b)を硬化体中から除去する。成分(b)が除去されることによりポーラスな膜となるため、比較的大きなイオンも膜中を通過しやすくなる。イオン交換膜とするためには、重合性単量体の一種としてイオン交換基を有するものを採用するか、重合後にスルホン化等してイオン交換基を導入すればよい。
【選択図】 なし
【解決手段】 架橋型の重合体を生じる重合性単量体成分(a)と、ジベンジルエーテルやポリプロピレングリコールなどの成分(a)と相溶するが共重合しない成分(b)とを含む組成物を、好ましくは多孔質膜に含浸させることにより膜状に形成する。ついで成分(a)を重合させることにより架橋型の重合体マトリックス中に成分(b)を含む膜状の硬化体を得る。その後、メタノール等の揮発性溶剤による抽出等により成分(b)を硬化体中から除去する。成分(b)が除去されることによりポーラスな膜となるため、比較的大きなイオンも膜中を通過しやすくなる。イオン交換膜とするためには、重合性単量体の一種としてイオン交換基を有するものを採用するか、重合後にスルホン化等してイオン交換基を導入すればよい。
【選択図】 なし
Description
本発明は、生体に有用なイオン性の薬剤を電気泳動を利用して生体に浸透させるイオントフォレーシス(イオン浸透療法)において使用されるイオン交換膜の製造方法に関する。
生体に有用なイオン性の薬剤を電気泳動を利用して生体に浸透させるイオントフォレーシスは、イオン浸透療法、イオン導入法、などとも呼ばれ、無痛状態で所望の患部に所望量の薬剤を投与する方法として広く知られている。
従来、イオントフォレーシスにおいては、イオン性の薬剤を含浸させた薬剤層を生体上に置き、薬剤層を挟んで生体と反対側に作用極を配し、薬剤層と離れた生体上に対極を置き、電源により作用極と対極の間に電流を流すことでイオン性の薬剤を生体に浸透させた。この方法においては、イオン性薬剤のみを、皮膚や粘膜などの生体界面を通して生体内に浸透させることを目的とする。しかしながら、このような電極においては、必ずしもイオン性薬剤が生体界面を通過するとは限らず、逆に、生体側からナトリウムカチオン、カリウムカチオン、塩化物アニオンなどが生体界面から薬剤層側に浸透する場合も少なくない。特に、生体に有用とされるイオン性薬剤は、上記のような生体内に存在するイオンに比べ、移動度が小さいため、通電した電気量に対し目的とする薬剤の投与量(生体への浸透効率)が低いという問題があった。また、このようなイオントフォレーシスでは、薬剤が直接電極と接触しうるため、電極で反応して消費されるだけでなく、生体に悪影響を及ぼす化合物が生成する可能性もあった。さらに、薬剤は通常水溶液として含浸されるため、作用極と対極で水の電気分解が進み、これによって生成したH+イオンやOH−イオンによって薬剤水溶液のpHが変化し、生体に炎症を引き起こすこともあった。
これらの欠点を解消するため、生体界面上にイオン交換膜を置き、該イオン交換膜を通して薬剤イオンを生体に浸透させるイオントフォレーシスの新しい手法が提案されている(例えば、特許文献1−4)。ここで提案されている新方式では、生体界面上に目的とする薬剤イオンと同符号のイオンのみを透過させるイオン交換膜が配される。このため目的薬剤と反対符号を持つイオンが生体から滲出することを防ぐことができ、イオン交換膜を配さない場合に比して薬剤の高い投与量が得られる。これらの技術においては、製塩や食品化合物の透析に用いられる市販の織布を補強剤(基材)に用いたイオン交換膜が用いられている。
しかしながら、本発明者らの検討によれば、上記の織布を基材とするイオン交換膜を用いた場合には、イオン交換膜を用いない場合に比べ向上するものの薬剤の投与量は未だ不十分であった。特に、アスコルビン酸(塩)、ヒスタミン(塩)等の比較的イオン式量の小さなイオン性薬剤では比較的良好な投与量が得られるが、イオン性薬剤の薬効イオンが大きくなるにつれ急速に投与効率が低下し、イオン式量が500程度以上になると極めて投与効率が悪くなるという問題点があることがわかった。
従って本発明は、式量の小さなイオン性薬剤のみならず、薬効イオンの式量が大きなイオン性薬剤も効率的に生体に投与できるイオントフォレーシス用イオン交換膜の製造方法を提供することを目的とする
本発明者等は、上記課題を解決すべく種々検討を行った。そしてその結果、非重合性成分を含む重合性単量体組成物を重合し、次いで該非重合性成分を除去して製造されるイオン交換膜を用いると、イオン式量の大きなイオン性薬剤の薬効イオンが効率的に投与可能であることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は、重合させることにより架橋型の重合体を生じる一種又は二種以上の重合性単量体(a)と、該成分(a)と相溶し、かつ共重合しない化合物(b)とを含んでなる組成物を膜状に形成した後、成分(a)を重合させることによって架橋型の重合体からなるマトリックス中に成分(b)を含む膜状の硬化体を得る工程、及び、該硬化体中から成分(b)を除去する工程を含むことを特徴とするイオントフォレーシス用イオン交換膜の製造方法である。
本発明の製造方法により得られるイオン交換膜を用いれば、式量の小さなイオン性薬剤のみならず、従来の織布を基材とするイオン交換膜を用いた場合には極めて投与効率の悪かった、式量が500〜1000程度の薬効イオンでも効率的に生体に投与することができる。本イオン交換膜を用いたイオントフォレーシス装置は、イオン交換膜を用いるため、生体側から逆イオンが薬剤層側に浸透することもほとんど無いため、比較的高分子量の薬剤イオンの経皮投与装置として極めて優れたものとなる。
本発明のイオン交換膜の製造方法においては、重合させることにより架橋型の重合体を生じる一種又は二種以上の重合性単量体(a)と、該成分(a)と相溶し、かつ共重合しない化合物(b)とを含む組成物が用いられる。
重合させることにより架橋型の重合体を生じる重合性単量体としては、架橋型の重合体を生じる、即ち、二つ以上の重合性官能基を有する重合性単量体(架橋性単量体)を含むものでれば、単一の重合性単量体を用いても良いし、あるいはこのような架橋性単量体と重合性官能基を一つしか有さない(単官能の)重合性単量体との双方を用いても良い。さらに、架橋性単量体、単官能単量体はいずれも、2種以上の異なる単量体を組み合わせて用いても良い。重合性単量体の入手のし易さや、最終的にイオン交換膜とすることが容易であることなどから、イオン交換基又はイオン交換基が導入可能な官能基を有する単官能の単量体と、架橋性単量体との混合物であることが好ましい。
イオン交換基を有する単量体としては、例えば、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、α−ハロゲン化ビニルスルホン酸等のスルホン酸系単量体、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸等のカルボン酸系単量体、ビニルリン酸等のホスホン酸系単量体、それらの塩およびエステル類等の陽イオン交換基を有する炭化水素系単量体、又はビニルベンジルトリメチルアミン、ビニルベンジルトリエチルアミン等のアミン系単量体、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の含窒素複素環系単量体、それらの塩類およびエステル類等の陰イオン交換基を有する単量体が挙げられる。
イオン交換基が導入可能な官能基を有する単量体としては、従来公知であるイオン交換樹脂の製造において用いられている炭化水素系単量体が特に限定されずに使用できる。具体的には、陽イオン交換基が導入可能な官能基を有する炭化水素系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−ハロゲン化スチレン、ビニルナフタレン等の芳香族ビニル化合物が挙げられ、これらを1種又は2種以上使用することができる。
一方、陰イオン交換基が導入可能な官能基を有する単量体としては、スチレン、ビニルトルエン、クロロメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、α−メチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。
また、架橋性単量体としては、上記イオン交換基又はイオン交換基が導入可能な官能基を有する単量体と共重合可能な多官能の単量体であれば特に制限されるものではないが、例えば、ジビニルベンゼン類、ジビニルスルホン、ブタジエン、クロロプレン、ジビニルビフェニル、トリビニルベンゼン等の多官能性ビニル化合物、トリメチロールメタントリメタクリル酸エステル、メチレンビスアクリルアミド、ヘキサメチレンジメタクリルアミド等の多官能性メタクリル酸誘導体が用いられる。
本発明において上記各重合性単量体の使用割合は特に制限されるものではないが、一般的には、イオン交換基又はイオン交換基が導入可能な官能基を有する単量体100質量部に対して、架橋性単量体を0.1〜50質量部、好適には1〜40質量部、これらの単量体と共重合可能な他の単量体を0〜100質量部使用するのが好適である。また、重合開始剤は、イオン交換基が導入可能な官能基を有する単量体100質量部に対して、0.1〜20質量部、好適には0.5〜10質量部配合するのが好ましい。
本発明においては、上記架橋型の重合体を生じる一種又は2種以上の重合性単量体(a)と相溶し、かつ共重合しない化合物(b)が使用される。なお、2種以上の重合性単量体を用いる場合には、該成分(b)は用いる全ての重合性単量体の混合物に対して相溶性を有していればよい。なお、本発明において成分(b)が成分(a)と相溶するとは、使用する割合で混合して2相に分離することが無く均一な溶液になればよく、あらゆる混合割合で完全に均一に混合されなくとも良い。
このような成分(b)としては、上記条件を満たすものであれば特に限定されるものではなく、各種有機溶媒や重合体が例示される。
溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、1−ブタノール、2−エトキシエタノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、1−オクタン等の脂肪族炭化水素類、オクタン酸等の脂肪酸類、ジメチルオクチルアミン等のアミン類、トルエン、キシレン、ナフタレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジベンジルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、メチレンクロライド、クロロホルム、エチレンブロマイド等のハロゲン化炭化水素類、ジメチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジメチルイソフタレート、ジブチルアジペート、トリエチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート、ジブチルセバケート等の芳香族酸や脂肪族酸のアルコールエステル類やアルキルリン酸エステル類等が挙げられる。これらは、前記成分(a)との相溶性や重合温度等を勘案して適宜選択されるが、1−ブタノール、2−エトキシエタノール、ジベンジルエーテル、ジオクチルフタレート、アセチルトリブチルシトレート等が特に好適である。また、これら数種類を併用することも可能である。
また、前記重合体としては、具体的には、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。これらも、前記成分(a)との相溶性等を勘案して適宜選択されるが、ポリブタジエン、ポリプロピレングリコールが特に好適である。これら重合体の平均分子量は、一般には500〜10000、好適には500〜6000である。添加量にもよるが、一般には、平均分子量が500以下の場合には式量の大きな薬効イオンの投与性が低くなり、平均分子量が10000以上の場合には、薬効イオンと反対符号をもつ生体内のイオンに対する排除効果が低くなり好ましくない。
本発明の成分(b)としては、上記溶媒や重合体のそれぞれのみを用いることも可能であるが、好適には両者を混合して使用することが好ましい。溶媒のみを使用した場合には、添加量を多くしなければ式量の大きな薬効イオンの投与性が充分に発現しないため、反対符号イオンの排除効果が不十分となり、また、重合体のみを使用した場合には、最終的に重合体を除去する際の除去が不完全となり易く式量の大きな薬効イオンの投与性が不十分となる。
上記溶媒や重合体の配合割合は、一般には、成分(a)100質量部に対して、溶媒は10〜150質量部、好適には15〜120質量部である。10質量部未満では、式量の大きな薬効イオンの投与性が十分でなく、150質量部を超える場合には、反対符号イオンの排除効果が低下する。一方、重合体は、一般には、成分(a)100質量部に対して、5〜120質量部、好適には10〜100質量部である。5質量部未満では、式量の大きな薬効イオンの投与性が十分でなく、120質量部を超える場合には、反対符号イオンの排除効果が低下する。
本発明の製造方法においては上記成分(a)と成分(b)とを含んでなる組成物を膜状に形成した後、重合性単量体を重合させるが、重合を効率よく進行させるために該組成物には、上記成分(a)及び成分(b)に加えてさらに、重合開始剤が含まれていることが好ましい。こうした重合開始剤の具体例としては、オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物が用いられる。
また上記成分(a)と成分(b)とを含んでなる組成物には、その他にイオン交換膜を製造するために用いられる公知の添加剤が配合されていてもよい。
本発明の製造方法においては、上記成分(a)、成分(b)、及び必要に応じて配合される多の成分を含んでなる組成物を膜状に形成した後、成分(a)として配合される重合性単量体を重合させる。
該組成物を膜状に形成する方法、及び重合させるはいずれも特に制限されるものではなく、公知のいかなる方法も取り得るが、製造が簡便で、最終的に得られるイオン交換膜の機械的強度に優れる点で、成分(a)と成分(b)を含む組成物を、多孔質膜とを接触させることにより、該多孔質膜の有する空隙部に前記溶液を浸透させ、ついで重合させる方法、即ち、基材(補強材、支持材)を有する硬化体とする方法が好ましい。
当該多孔質膜は特に制限されるものではなく、紙、織布、不織布、多孔質フィルム等が例示される。なかでも、薄くかつ機械的強度の高いイオン交換膜としやすく、よって効率良く薬剤の投与が可能であり、また破損の可能性が少ないなどの利点を得やすい点で、不織布又は多孔質フィルムであることが好ましく、多孔質フィルムが最も好ましい。
当該多孔質フィルムは、表裏を連通する細孔を多数有するフィルムもしくはシート状のものが特に制限されることなく使用される。これらの多孔質フィルムは、一般に、熱可塑性樹脂からなり、熱可塑性樹脂組成物及び有機液体よりなる樹脂組成物をシート若しくはフィルム状に成形した後に有機液体を溶剤によって抽出すること、或いは無機フィラー及び/又は有機フィラーを充填したシートを延伸すること等により容易に得ることができる。
多孔質フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘプテン等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体等のポリオレフィン樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−オレフィン共重合体等の塩化ビニル系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフロオロエチレン−ペルフロオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等のフッ素系樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂等からなるものが制限なく使用されるが、機械的強度、化学的安定性、耐薬品性に優れ、イオン交換樹脂との馴染みがよいことからポリオレフィン樹脂を用いるのが好ましい。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンが特に好ましく、ポリエチレンが最も好ましい。
また、前記熱可塑性樹脂からなる多孔質フィルムの性状は、特に限定されないが、最終的に得られるイオン交換膜の電気抵抗を低くすることができ、しかも高い物理的強度を保つために、孔の平均孔径は0.005〜5.0μm、特に0.01〜2.0μmであり、空隙率は20〜95%、特に30〜90%であるのが好ましい。また、その厚みは、5〜150μm、特に10〜120μmであるのが好ましい。多孔質フィルムが厚いほうが最終的に得られるイオン交換膜が厚くなって物理的な強度が高くなる傾向が強いが、一方で、薄すぎると膜としての物理的な強度が不足して使用しがたく、逆に厚すぎると、イオン交換膜の電気抵抗が高くなり、さらには生体表面への追従性に劣るようになる傾向がある。
このような熱可塑性樹脂からなる多孔質フィルムは、例えば特開平9−212964号公報、特開2002−338721号公報等に記載の方法によって得ることができ、具体的には、熱可塑性樹脂に対し有機液体を混合してシート若しくはフィルム状に成形した後に有機液体を溶剤によって抽出すること、或いは、前記熱可塑性樹脂に対し無機フィラー及び/又は有機フィラーを充填したシートを延伸することにより得ることができる。また、市販品(例えば、旭化成「ハイポア」、宇部興産「ユーポア」、東燃タピルス「セテラ」、日東電工「エクセポール」、三井化学「ハイレット」等)として入手することも可能である。
前記成分(a)と成分(b)とを含んでなる組成物と多孔質膜とを接触させる方法としては、該多孔質膜の有する空隙部に該組成物が浸透する方法であれば特に限定されるものではなく、例えば該組成物を多孔質膜に塗布したり、スプレーしたりする方法、あるいは混合物中に多孔質膜を浸漬する方法などが挙げられる。上記成分(a)と成分(b)を含む組成物を塗布あるいはスプレーする方法においては、多孔質膜の空隙部に該組成物が良好に充填されるように減圧下で両者を接触さたり、接触後に加圧処理を行なうなどの方法を採用してもよい。
次いで、基材となる多孔質膜の有する空隙部に充填された重合性単量体を重合される。この場合には、ポリエステル等の表面が平滑なフィルムに挟んで加圧しながら常温から昇温して重合する方法が好適に採用される。フィルムで挟みながら重合することにより、環境中の酸素の影響による重合阻害が防止でき、かつ、重合後の表面を平滑なものとすることができる。重合条件は、使用した重合開始剤の種類や単量体組成物の組成等に応じて適宜決定すればよく、一般的には80〜120℃程度に加熱した状態を5分〜10時間程度保持すればよい。なおこの重合は、用いた成分(b)が揮発したりや分解されたりしない条件下で行う。
上記の操作により本発明において用いる成分(a)は重合し架橋型の重合体を生じるが、成分(b)は該成分(a)と相溶しているが共重合はしないため、この架橋型の重合体からなるマトリックス中に成分(b)がそのままの状態で存在する。本発明においては、該架橋型の重合体、成分(b)及び用いたならば基材、さらに必要に応じて配合された成分を含んでなる膜状の硬化体から、この成分(b)を除去する必要がある。成分(b)を除去することにより、膜状硬化体中に比較的空疎な空間が生じ、そのため、式量の大きな薬効イオンでも比較的容易に膜内を移動することが可能となるものと推測される。
当該成分(b)の除去の方法は特に限定されず、用いた成分(b)の種類や量等に応じて適宜行えば良い。例えば、該(b)成分が重合体である場合や不揮発性(又は難揮発性)の溶媒である場合には、該成分(b)を溶解可能な易揮発性の溶媒中に浸漬して溶出させ、その後、用いた易揮発性の溶媒を揮発させて除去すればよい。
なお、本発明の製造方法はイオントフォレーシス用イオン交換膜の製造方法であり、最終的に得られる膜はイオン交換性を有するものでなくてはならない。従って前記(a)成分である重合性単量体として、イオン交換基を有する重合性単量体を用いずに、イオン交換基が導入可能な官能基を有する単量体を用いた場合には、重合後に生じた架橋型の重合体にイオン交換基を導入する必要がある。この場合、上記(b)成分の除去は、該イオン交換基の導入前、導入後、あるいは導入と同時のいずれの時期に行っても良い。イオン交換基の導入の効率を高いものとするために、(b)成分が重合体である場合や不揮発性(又は難揮発性)の溶媒である場合、該イオン交換基を導入するために用いる試薬との混和性に劣る場合などには、イオン交換基の導入前に該(b)成分を除去するか、あるいは易揮発性且つイオン交換基を導入するために用いる試薬と混和性のある溶媒に置換しておくことが好ましい。
成分(b)を溶媒に溶解して除去する方法を行う場合、該溶媒としては、前記の硬化体への濡れ性があって、成分(b)を構成する前記溶媒や重合体を溶解させるものであれば、何ら制限されることなく使用可能で、具体的には、前記成分(b)を構成する溶媒として例示されたなかで揮発性の高い溶媒が挙げられる。これらは、硬化体やイオン交換膜への濡れ性や、用いた成分(b)の溶解性により適宜選択されるが、具体的にはメタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチレンクロライド、クロロホルムなどが好適に使用できる。
前述したように、イオン交換基が導入可能な官能基を有する単量体を用いた場合には、最終的にイオン交換膜とするためにイオン交換基を導入する必要がある。
導入されるイオン交換基としては、水溶液中で負又は正の電荷となり得る官能基であれば特に限定されない。このようなイオン交換基となり得る官能基を具体的に例示すれば、陽イオン交換基としては、スルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基等が挙げられ、一般的に、強酸性基であるスルホン酸基が特に好ましい。また、陰イオン交換基としては、1〜3級アミノ基、4級アンモニウム基、ピリジル基、イミダゾール基、4級ピリジニウム基、4級イミダゾリウム基等が挙げられ、一般的に、強塩基性基である4級アンモニウム基や4級ピリジニウム基が好適に用いられる。
イオン交換基導入処理の方法は公知の方法を適宜選択して採用すればよく、代表的には、一般的な炭化水素系イオン交換膜の製造方法におけるイオン交換基の導入方法に従えばよい。例えば、陽イオン交換膜を得る場合にはスルホン化、クロルスルホン化、ホスホニウム化、加水分解等の処理を行なえばよく、また陰イオン交換膜を得る場合にはアミノ化、アルキル化等の処理を行なえばよい。
以上の製造方法により得られる多孔質膜を基材とするイオン交換膜は、多孔質膜の空隙部の一部または全部に、陽イオン交換機能/又は陰イオン交換機能を有する架橋型イオン交換樹脂が充填されてなるイオン交換膜である。生じた架橋型の重合体から成分(b)を除去することで、多孔質膜に充填されたイオン交換樹脂がポーラスとなって式量の大きな薬効イオンの投与性が高まるものと推定される。
該イオン交換膜におけるイオン交換樹脂の充填率は、前述の多孔質膜の空孔率や成分(b)の配合量とも関係するが、一般的には5〜95質量%であり、薬剤イオンの透過を容易にして、かつイオン交換膜の強度を高めるために10〜90質量%であることが好ましい。
また、前記イオン交換基の含有量は、イオン交換膜の電気抵抗値を低くしてイオン性薬剤の投与に必要な電圧を低くするという観点から、イオン交換容量で0.1〜6.0mmol/g、特に0.3〜4.0mmol/gであるのが好ましい。
前記イオン交換膜の含水率は、乾燥によりイオン交換膜の電気抵抗が増大しないように、5%以上、好適には10%以上であるのが好ましい。一般に含水率は5〜90%程度で保持される。このような範囲の含水率を得るためには、イオン交換基の種類、イオン交換容量及び架橋度等により公知の手法で制御することができる。
さらに目的薬剤の高い投与効率を得るためには、イオン交換膜の固定イオン濃度は、3.0〜15.0mmol/g−水であることが好ましい。
さらに、本発明のイオン交換膜の膜厚は、前記した厚みの多孔質膜を基材として使用することで、一般には5〜150μmとなり、好ましくは10〜130μmとなる。イオン交換膜が厚い方が物理的な強度が高くなる傾向が強く、逆に、薄すぎると膜としての物理的な強度が不足して使用しがたく、逆に厚すぎると、イオン交換膜の電気抵抗が高くなり、さらには生体表面への追従性に劣るようになる傾向がある。
本発明の製造方法により得られるイオン交換膜は、該イオン交換膜を通してイオン性の薬剤を通過させる過程を含む、電気泳動を利用したイオン性薬剤の生体への投与に使用されるあらゆる装置において好適に使用できる。
ここで、使用されるイオン性の薬剤としては特に制限されるものではなく、正イオンと負イオンとからなるものであって、この正イオン又は負イオンが生体内に入ることにより薬理効果を発揮する物質であれば特に制限されるものではない。
このようなイオン性薬剤としては、正イオンが効果を有するイオン性薬剤としては、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン、塩酸ジブカインなどの麻酔剤、マイトマイシン、塩酸ブレオマイシンなどの抗悪性腫瘍剤、塩酸モルフィネなどの鎮痛剤、酢酸メドロキシプロゲステロンなどのステロイド類、テトラサイクリン塩酸塩などの抗生物質、ヒスタミン、インシュリンなどが挙げられ、一方、負イオンが効果を発揮するイオン性薬剤としては、ビタミンB2、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、葉酸などのビタミン剤、アスピリン、イブプロフェンなどの抗炎症剤、デキサメタゾン系水溶性製剤などの副腎皮質ホルモン、ベンジルペニシリンカリウムなどの抗生物質などが挙げられる。これらのなかでも、本発明の効果が顕著に得られる点で、薬効イオンの式量が300〜1500であるイオン性薬剤が好ましく、400〜1000であるイオン性薬剤がより好ましい。
本発明のイオン交換膜を使用したイオントフォレーシス装置は、イオン交換膜を使用した従来のイオントフォレーシス装置の様々な効果に加えて、目的薬剤、特に式量の大きな薬効イオンを含む薬剤の投与効率を極めて高くすることが可能である。
本発明を更に具体的に説明するため、以下、実施例及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例および比較例に示すイオン交換膜の特性は、以下の方法により測定した値を示す。
(1)イオン交換容量および含水率;
イオン交換膜を1(mol/l)HCl水溶液に10時間以上浸漬する。
イオン交換膜を1(mol/l)HCl水溶液に10時間以上浸漬する。
その後、陽イオン交換膜の場合には、1(mol/l)NaCl水溶液で水素イオン型をナトリウムイオン型に置換させ、遊離した水素イオンを水酸化ナトリウム水溶液を用いて電位差滴定装置(COMTITE−900、平沼産業株式会社製)で定量した(Amol)。一方、陰イオン交換膜の場合には、1(mol/l)NaNO3水溶液で塩化物イオン型を硝酸イオン型に置換させ、遊離した塩化物イオンを硝酸銀水溶液を用いて電位差滴定装置(COMTITE−900、平沼産業株式会社製)で定量した(Amol)。
次に、同じイオン交換膜を1(mol/l)HCl水溶液に4時間以上浸漬し、イオン交換水で十分水洗した後膜を取り出しティッシュぺーパー等で表面の水分を拭き取り湿潤時の重さ(Wg)を測定した。次に膜を60℃で5時間減圧乾燥させその重量を測定した(Dg)。
イオン交換容量=A×1000/W[mmol/g−乾燥重量]
含水率=100×(W−D)/D[%]
固定イオン濃度=イオン交換容量/含水率×100[mmol/g−水]
上記測定値に基づいて、イオン交換容量は上式により求めた。
含水率=100×(W−D)/D[%]
固定イオン濃度=イオン交換容量/含水率×100[mmol/g−水]
上記測定値に基づいて、イオン交換容量は上式により求めた。
(2)膜抵抗
白金黒電極を備えた2室セル中にイオン交換膜を挟み、イオン交換膜の両側に0.5(mol/l)塩化ナトリウム水溶液を満たし、交流ブリッジ(周波数1000サイクル/秒)により25℃における電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗とイオン交換膜を設置しない場合の該電極間の抵抗の差により求めた。上記測定に使用する膜は、あらかじめ0.5(mol/l)塩化ナトリウム水溶液中で平衡にしたものを用いた。
白金黒電極を備えた2室セル中にイオン交換膜を挟み、イオン交換膜の両側に0.5(mol/l)塩化ナトリウム水溶液を満たし、交流ブリッジ(周波数1000サイクル/秒)により25℃における電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗とイオン交換膜を設置しない場合の該電極間の抵抗の差により求めた。上記測定に使用する膜は、あらかじめ0.5(mol/l)塩化ナトリウム水溶液中で平衡にしたものを用いた。
(3)表面粗さ
三次元粗さ測定器(小坂研究所製TDF−3A型)を用いて、イオン交換膜表面の表面粗さを測定した。得られた粗さ分布図において、ピーク部と隣接する最深部の高低差を測り、長さ11mmに渡って測定した高低差の平均値をもってイオン交換膜の表面粗さとした。
三次元粗さ測定器(小坂研究所製TDF−3A型)を用いて、イオン交換膜表面の表面粗さを測定した。得られた粗さ分布図において、ピーク部と隣接する最深部の高低差を測り、長さ11mmに渡って測定した高低差の平均値をもってイオン交換膜の表面粗さとした。
(4)薬剤透過量
10重量%のポリビニルアルコール(日本合成製NH−20)の水溶液を用い、溶媒除去後のポリビニルアルコールの膜厚が6μmとなるようにポリテトラフルオロエチレンシート上に塗布し、その後、150℃で10分間乾燥して水を除去して仮想皮膚を得た。次いで、ろ紙(アドバンテック製化学分析用ろ紙5C)及び該仮想皮膚と測定対象とするイオン交換膜、薬剤の電極への到達を防ぐ保護イオン交換膜を図1に示
すセルに設置し、薬液室に所定濃度の薬剤の水溶液を満たし、仮想皮膚室には、0.9重量%の塩化ナトリウム水溶液、2つの電極室には0.1(mol/l)乳酸ナトリウム水溶液を満たした。なお、保護イオン交換膜には、測定対象のイオン交換膜が陽イオン交換膜の場合には、比較製造例1で得られた陰イオン交換膜を用い、測定対象が陰イオン交換膜の場合には比較製造例2で得られた陽イオン交換膜を用いた。次いで、セルを25℃に保ったまま薬液室と仮想皮膚室を攪拌しながら、所定の定電流密度または定電圧で3時間通電した。通電終了後、直ちに仮想皮膚室の液を抜き取って液体クロマトグラフィーにて薬剤量を測定した。同様の操作を通電を行わずに実施してブランク値を測定し、通電した場合の薬剤量との差を計算して薬剤透過量とした。
10重量%のポリビニルアルコール(日本合成製NH−20)の水溶液を用い、溶媒除去後のポリビニルアルコールの膜厚が6μmとなるようにポリテトラフルオロエチレンシート上に塗布し、その後、150℃で10分間乾燥して水を除去して仮想皮膚を得た。次いで、ろ紙(アドバンテック製化学分析用ろ紙5C)及び該仮想皮膚と測定対象とするイオン交換膜、薬剤の電極への到達を防ぐ保護イオン交換膜を図1に示
すセルに設置し、薬液室に所定濃度の薬剤の水溶液を満たし、仮想皮膚室には、0.9重量%の塩化ナトリウム水溶液、2つの電極室には0.1(mol/l)乳酸ナトリウム水溶液を満たした。なお、保護イオン交換膜には、測定対象のイオン交換膜が陽イオン交換膜の場合には、比較製造例1で得られた陰イオン交換膜を用い、測定対象が陰イオン交換膜の場合には比較製造例2で得られた陽イオン交換膜を用いた。次いで、セルを25℃に保ったまま薬液室と仮想皮膚室を攪拌しながら、所定の定電流密度または定電圧で3時間通電した。通電終了後、直ちに仮想皮膚室の液を抜き取って液体クロマトグラフィーにて薬剤量を測定した。同様の操作を通電を行わずに実施してブランク値を測定し、通電した場合の薬剤量との差を計算して薬剤透過量とした。
製造例1
クロロメチルスチレン380g、ジビニルベンゼン20g、t−ブチルパーオキシエチルヘキサノエート20gからなる単量体混合物を調整し、ここに溶媒であるジベンジルエーテル200gを加えた組成物を調整した。この組成物620gを1000mlのガラス容器に入れ、これに各20cm×20cmの多孔質フィルム(重量平均分子量25万のポリエチレン製、膜厚25μm、平均孔経0.03μm、空隙率37%)を大気圧下、25℃で10分浸漬し、この多孔質フィルムに組成物を含浸させた。続いて、上記多孔質フィルムを組成物中から取り出し、100μmのポリエステルフィルムでこの多孔質フィルムの両側を被覆した後、3kg/cm2の窒素加圧下、80℃で5時間加熱重合した。次いで、得られた膜状物をメタノールに24時間浸漬してジベンジルエーテルを抽出除去し、その後30重量%トリメチルアミン10重量部、水5重量部、アセトン5重量部よりなるアミノ化浴中、室温で5時間反応せしめ4級アンモニウム型陰イオン交換膜を得た。
クロロメチルスチレン380g、ジビニルベンゼン20g、t−ブチルパーオキシエチルヘキサノエート20gからなる単量体混合物を調整し、ここに溶媒であるジベンジルエーテル200gを加えた組成物を調整した。この組成物620gを1000mlのガラス容器に入れ、これに各20cm×20cmの多孔質フィルム(重量平均分子量25万のポリエチレン製、膜厚25μm、平均孔経0.03μm、空隙率37%)を大気圧下、25℃で10分浸漬し、この多孔質フィルムに組成物を含浸させた。続いて、上記多孔質フィルムを組成物中から取り出し、100μmのポリエステルフィルムでこの多孔質フィルムの両側を被覆した後、3kg/cm2の窒素加圧下、80℃で5時間加熱重合した。次いで、得られた膜状物をメタノールに24時間浸漬してジベンジルエーテルを抽出除去し、その後30重量%トリメチルアミン10重量部、水5重量部、アセトン5重量部よりなるアミノ化浴中、室温で5時間反応せしめ4級アンモニウム型陰イオン交換膜を得た。
得られた陰イオン交換膜のイオン交換容量、含水率、固定イオン濃度、膜抵抗、膜厚、表面粗さを測定した。結果を表1に示す。
製造例2〜5、比較製造例1
重合性単量体、溶媒、重合体及び多孔質フィルムを表1に示した組成に代えた以外は製造例1と同様にして陰イオン交換膜を製造した。得られた膜の物性を表1に示した。
重合性単量体、溶媒、重合体及び多孔質フィルムを表1に示した組成に代えた以外は製造例1と同様にして陰イオン交換膜を製造した。得られた膜の物性を表1に示した。
製造例6、7、比較製造例2
表1に示す単量体組成物を、製造例1と同様にして多孔質フィルムに充填した。続いて、上記多孔質フィルムを混合物中からから取り出し、100μmのポリエステルフィルムで多孔質フィルムの両側を被覆した後、3kg/cm2の窒素加圧下、80℃で5時間加熱重合した。得られた膜状物をアセトンに24時間浸漬した後乾燥し、次いで、98%濃硫酸と純度90%以上のクロロスルホン酸の1:1混合物中に40℃で45分間浸漬し、スルホン酸型陽イオン交換膜を得た。
表1に示す単量体組成物を、製造例1と同様にして多孔質フィルムに充填した。続いて、上記多孔質フィルムを混合物中からから取り出し、100μmのポリエステルフィルムで多孔質フィルムの両側を被覆した後、3kg/cm2の窒素加圧下、80℃で5時間加熱重合した。得られた膜状物をアセトンに24時間浸漬した後乾燥し、次いで、98%濃硫酸と純度90%以上のクロロスルホン酸の1:1混合物中に40℃で45分間浸漬し、スルホン酸型陽イオン交換膜を得た。
得られた陽イオン交換膜のイオン交換容量、含水率、固定イオン濃度、膜抵抗、膜厚、表面粗さを測定した。結果を表1に示した。
実施例1〜5
陰イオン性の薬剤である、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cm2で薬剤透過量を測定した。用いたイオン交換膜と薬剤透過量の結果を表2に示す
陰イオン性の薬剤である、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cm2で薬剤透過量を測定した。用いたイオン交換膜と薬剤透過量の結果を表2に示す
比較例1
従来のイオントフォレーシスに使用される織布を基材とするイオン交換膜として、陰イオン交換膜であるネオセプタAMX(トクヤマ製;膜物性は表1に記載)を用いた以外は、実施例1と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表2に示す。
従来のイオントフォレーシスに使用される織布を基材とするイオン交換膜として、陰イオン交換膜であるネオセプタAMX(トクヤマ製;膜物性は表1に記載)を用いた以外は、実施例1と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表2に示す。
比較例2
成分(b)を添加することなく製造したイオン交換膜として比較製造例1の陰イオン交換膜を用いた以外は、実施例1と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表2に示す。
成分(b)を添加することなく製造したイオン交換膜として比較製造例1の陰イオン交換膜を用いた以外は、実施例1と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表2に示す。
比較例3
測定対象イオン交換膜を使用せず、仮想皮膚のみを用いて実施例1と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表2に示した。
測定対象イオン交換膜を使用せず、仮想皮膚のみを用いて実施例1と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表2に示した。
実施例6〜9
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の10mmol/L溶液に代えて、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム塩の10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cm2で、薬剤透過量を測定した。用いたイオン交換膜と薬剤透過量の結果を表3に示す。
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の10mmol/L溶液に代えて、デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム塩の10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cm2で、薬剤透過量を測定した。用いたイオン交換膜と薬剤透過量の結果を表3に示す。
比較例4
従来のイオントフォレーシスに使用される織布を基材とするイオン交換膜として、陰イオン交換膜であるネオセプタAMX(トクヤマ製;膜物性は表1に記載)を用いた以外は、実施例6と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表3に示した。
従来のイオントフォレーシスに使用される織布を基材とするイオン交換膜として、陰イオン交換膜であるネオセプタAMX(トクヤマ製;膜物性は表1に記載)を用いた以外は、実施例6と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表3に示した。
比較例5
成分(b)を添加することなく製造したイオン交換膜として比較製造例1の陰イオン交換膜を用いた以外は、実施例6と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表3に示す。
成分(b)を添加することなく製造したイオン交換膜として比較製造例1の陰イオン交換膜を用いた以外は、実施例6と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表3に示す。
比較例6
測定対象イオン交換膜を使用せず、仮想皮膚のみを用いて実施例6と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表3に示した。
測定対象イオン交換膜を使用せず、仮想皮膚のみを用いて実施例6と同様にして薬剤透過量を測定した。結果を表3に示した。
実施例10、11、比較例7、8
陽イオン性の薬剤である、塩酸リドカインの10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cm2で薬剤透過量を測定した。用いたイオン交換膜と薬剤透過量の結果を表5に示す
陽イオン性の薬剤である、塩酸リドカインの10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cm2で薬剤透過量を測定した。用いたイオン交換膜と薬剤透過量の結果を表5に示す
Claims (3)
- 重合させることにより架橋型の重合体を生じる一種又は二種以上の重合性単量体(a)と、該成分(a)と相溶し、かつ共重合しない化合物(b)とを含んでなる組成物を膜状に形成した後、成分(a)を重合させることによって架橋型の重合体からなるマトリックス中に成分(b)を含む膜状の硬化体を得る工程、及び、該硬化体中から成分(b)を除去する工程を含むことを特徴とするイオントフォレーシス用イオン交換膜の製造方法。
- 成分(a)を重合させて得られた架橋型の重合体にイオン交換基を導入する工程をさらに含む、請求項1記載のイオントフォレーシス用イオン交換膜の製造方法。
- 請求項1又は2記載の製造方法により得られるイオン交換膜を用いたイオントフォレーシス装置。
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