JP6999110B2 - 浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜、浸透圧調整物質検出方法、および浸透圧調整物質検出キット - Google Patents

浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜、浸透圧調整物質検出方法、および浸透圧調整物質検出キット Download PDF

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Description

本発明は、浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜、それを用いた浸透圧調整物質検出方法、および浸透圧調整物質検出キットに関する。
脱水症とは、水分・電解質の欠乏によって体液が減少した状態であり、重症化により生命の危機にも瀕することがある。
特に高齢者では、喉の渇きを感じにくくなり、あるいは頻尿・尿失禁の対策として水分摂取を自制することなどにより、慢性的に軽度脱水症の者が多いと考えられる。こうした、いわゆる「隠れ脱水症」の高齢者は夏季の高温多湿な環境において、熱中症を発生しやすい状態であると言える。
高齢者の数は増加しており、彼らの「隠れ脱水症」を同定し、早期予防ケアを行うことが、健やかな高齢化社会の実現には必要である。
通常、脱水症は日常生活における水分摂取が不足している状況、下痢や嘔吐など多量の水分喪失が考えられる状態などから推測することができるが、客観的な診断とは言えない。また多くの場合、体重の喪失率によって脱水症の重症度が判断されるが、体重は飲水や排尿によって大きく変動すること、喪失率を求めるには継続的な体重データの蓄積が必要であることなどから、軽度脱水症の同定は難しい。血漿浸透圧もまた脱水症の確定診断法ではあるが、多くの健常な高齢者に侵襲を伴う採血を繰り返し実施することはすることは難しい。
したがって、現在、高齢者における軽度脱水症を同定する方法は皆無であると言える。
脱水症は、細胞の脱水を引き起こすことが知られている。細胞の脱水には、組織間液中に存在する浸透圧調整物質が大きくかかわっている。体を構成する個々の細胞は、一部の上皮組織を除いて、血液またはリンパ液等の体液に接して存在している。多量の発汗や多尿に加え水分の摂取量が不足すると、体液と細胞と間に浸透圧差が生じる。そうすると、組織間液中の浸透圧調整物質が細胞内に流入して細胞内の浸透圧を高め、細胞内外の浸透圧差を解消しようとする。しかし、細胞内に浸透圧調整物質が流入すると同時に細胞から水分が流出するため、細胞が脱水状態となり、細胞障害に至ることもある。
すなわち、体から体液が失われて脱水状態となると、組織間液中の浸透圧調整物質が細胞内に流入するため、組織間液中の浸透圧調整物質の濃度が低下する。したがって、組織間液中の浸透圧調整物質の濃度を検出できれば、脱水症の程度を知ることができる。
近年では、ニトロセルロースフィルムを皮膚に貼付して、皮膚組織間液中にあるタンパク質を吸着する方法が知られている(非特許文献1)。しかし、ニトロセルロースフィルムでは、定量可能な量の浸透圧調整物質を吸着できなかった。
Takeo Minematsu et al., "Skin Blotting: A Noninvasive Technique for Evaluating Physiological Skin Status", Advances in Skin & Wound Care, 2014, Vol.27, No.6, P.272-279
そこで、本願発明では、浸透圧調整物質を吸着し定着できる膜、それを用いた浸透圧調整物質検出方法、および浸透圧調整物質検出キットを提供することを目的とする。
本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)厚さが5~100μmであり、イオン交換容量が0.5~3.0mmol/gである浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
(2)前記アニオン性イオン交換膜が樹脂製多孔質フィルムを含む、(1)に記載の浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
(3)前記浸透圧調整物質が有機浸透圧調整物質である、(1)または(2)に記載の浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
(4)前記有機浸透圧調整物質がタウリンである、(3)に記載の浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
(5)皮膚組織間液の浸透圧調整物質を検出する方法であって、
湿潤させた(1)~(4)のいずれかに記載のアニオン性イオン交換膜を含んでなる浸透圧調整物質定着材を皮膚表面に貼付し、該定着材に前記透圧調整物質を固定せしめ、
次いで、前記定着材に固定せしめた浸透圧調整物質を検出する方法。
(6)前記浸透圧調整物質が有機浸透圧調整物質である(5)に記載の方法。
(7)前記有機浸透圧調整物質がタウリンである(6)に記載の方法。
(8)定着材に固定せしめた有機浸透圧調整物質を検出する方法がニンヒドリン染色法である(6)または(7)に記載の方法。
(9)前記浸透圧調整物質定着材を皮膚表面に貼付する前、または同時に、ニトロ基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基からなる群より選択される1種以上の極性基を有する支持体を皮膚表面に貼付する(5)~(8)のいずれかに記載の方法。
(10)前記極性基を有する支持体がニトロセルロース膜である(9)に記載の方法。
(11)前記(1)~(4)のいずれかに記載のアニオン性イオン交換膜を含んでなる浸透圧調整物質定着材、及び、浸透圧調整物質検出試薬を含んでなる、皮膚組織間液中の浸透圧調整物質検出キット。
(12)さらにニトロ基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基からなる群より選択される1種以上の極性基を有する支持体を含んでなる(11)に記載の検出キット。
(13)同一平面上に前記アニオン性イオン交換膜及び前記支持体を有する(12)に記載の検出キット。
本願発明によれば、浸透圧調整物質を吸着し定着できる膜、それを用いた浸透圧調整物質検出方法、および浸透圧調整物質検出キットが提供される。
実施例におけるタウリン濃度と吸光度との相関を示すグラフである。 実施例で用いた浸透圧調整物質定着材を模式的に表した平面図である。 実施例におけるニンヒドリン染色部位の吸光度とHPLCによるタウリン濃度との相関を示すグラフである。
浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜
本実施形態に係る浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜(以下、「イオン交換膜」と略記する場合がある。)について説明する。
本実施形態に係るイオン交換膜は、浸透圧調整物質を吸着し定着する。浸透圧調整物質としては、無機イオン類等の無機浸透圧調整物質、多価アルコール類およびアミノ酸類等の有機浸透圧調整物質が挙げられる。本実施形態に係るイオン交換膜は、有機浸透圧調整物質の吸着および定着に好適であり、中でもタウリンおよびグリシンの吸着および定着に好適であり、特にタウリンの吸着および定着に好適である。
本実施形態に係るイオン交換膜の厚さは、乾燥状態で5~100μmであり、好ましくは10~80μm、より好ましくは15~50μmである。該アニオン性イオン交換膜の厚さを上記範囲とすることで、皮膚に貼り付けるための十分な強度、および皮膚への十分な密着性を確保できる。
本実施形態に係るイオン交換膜のイオン交換容量は、0.5~3.0mmol/gであり、好ましくは1.0~2.8mmol/g、より好ましくは1.5~2.4mmol/gである。イオン交換容量を上記範囲とすることで、陰イオン伝導性に優れ、また含水性に優れるアニオン性イオン交換膜を得ることができる。
イオン交換膜のイオン交換容量は次のように求める。
イオン交換膜を、0.5mol・L-1-NaCl水溶液に10時間以上浸漬し、塩化物イオン型とした後、0.2mol・L-1-NaNO水溶液で硝酸イオン型に置換させ遊離した塩化物イオンを、硝酸銀水溶液を用いて電位差滴定装置で定量する(Amol)。次に、滴定後のイオン交換膜を0.5mol・L-1-NaCl水溶液に25℃下で4時間以上浸漬し、イオン交換水で十分水洗した後にイオン交換膜を取り出し表面の水分を拭き取った後、60℃で5時間減圧乾燥させその重量を測定する(Dg)。上記測定値に基づいて、イオン交換容量を次式により求める。
陰イオン交換容量=A×1000/D[mmol/g-乾燥重量]
本実施形態に係るイオン交換膜としては、公知のアニオン性イオン交換膜を使用できる。特に、多孔質フィルムを母材とし、その空隙部に陰イオン交換樹脂が充填されたアニオン性イオン交換膜を使用することが好ましい。このような多孔質フィルムを母材とするアニオン性イオン交換膜を使用することにより、多孔質フィルムが補強部材として働くため、アニオン性イオン交換膜の物理的強度を高めることができる。
以下に、多孔質フィルム、陰イオン交換樹脂およびイオン交換膜の製造方法について例示的に説明する。
<多孔質フィルム>
多孔質フィルムには、表面から裏面に貫通する微細な細孔が多数形成されている。多孔質フィルムは単層でもよく、複数枚積層された多層フィルムでもよい。
平均細孔径(フィルムの表面もしくは裏面で観察)は、好ましくは0.01~0.15μm未満であり、より好ましくは0.015~0.10μmである。平均細孔径が0.01μm未満であると、イオン交換膜の製造において重合性組成物の充填が十分に行われず、得られるイオン交換膜に欠陥が生じるおそれがある。一方、0.15μm以上であると、面方向での重合性組成物の充填量にむらが生じ、得られるイオン交換膜の表面平滑性等が損なわれるおそれがある。また、空隙率(空隙が占める面積割合)は好ましくは10~60%であり、より好ましくは20~50%である。空隙率が10%未満であると、重合性組成物の充填量が少なくなるためにイオン交換樹脂の量が減って有機浸透圧調整物質の吸着が不十分となるおそれがある。一方、60%超であると、イオン交換膜自体の物理的強度が大きく低下し使用中に破断等が生じるおそれがある。多孔質フィルムの厚みは、一般に5~100μmであり、10~50μmであることが好ましく、さらに好ましくは10~40μmである。また、多孔質フィルムの幅は特に制限されないが、入手や製造の容易性を勘案すると200~1500mmである。
かかる多孔質フィルムの材質は、特に制限されるものではなく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、無機物、及びこれらの混合物を使用できる。中でも、製造が容易であり、機械的強度、化学的安定性及び耐薬品性に優れ、アニオン性イオン交換樹脂との馴染みがよい等の観点から、樹脂製多孔質フィルムを使用することが好ましい。例えば、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル-オレフィン共重合体等の塩化ビニル系樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂;エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、3-メチル-1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン、5-メチル-1-ヘプテン等のオレフィン系重合体あるいは共重合体が挙げられる。中でも、オレフィン系重合体あるいは共重合からなるポリオレフィン製多孔質フィルムが好ましく、特にポリエチレン製多孔質フィルムが好ましい。
さらに、かかるフィルムは、延伸されていてもよいし、未延伸であってもよいが、一般的には、フィルムの結晶化度が増すことによる強度向上の観点から1軸或いは2軸方向に延伸されていることが好ましい。また、多孔質フィルムが多層である場合には、各フィルムの配向方向は揃っていることが好ましい。
なお、上記のような多孔質フィルムは、それ自体公知の方法、例えば、特開平9-216964号公報、特開平9-235399号公報、特開2002-3388721号公報などに記載されている方法によって形成することができる。すなわち、フィルム成形用の熱可塑性樹脂(例えばポリエチレン)に細孔形成用の添加材が配合された樹脂組成物を用い、押出成形等により所定厚みのフィルムを成形し、次いで必要により延伸成形を行った後、得られたフィルムに配合されている添加材を、有機溶剤による抽出、酸またはアルカリによる溶解などによって除去することにより、目的とする細孔が多数形成されたフィルムを得ることができる。
<陰イオン交換樹脂>
多孔質フィルムの空隙内に充填される陰イオン交換樹脂は、公知のものでよく、例えば、炭化水素系又はフッ素系の樹脂に、イオン交換能を発現させる陰イオン交換基を導入したものである。
前記炭化水素系の樹脂としては、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等が、また、フッ素系の材質としては、パーフルオロカーボン系樹脂等が挙げられる。中でも、イオン交換樹脂としては、炭化水素系の樹脂にイオン交換基を導入したものが好ましい。
なお、炭化水素系の樹脂とは、実質的に炭素-フッ素結合を含まず、樹脂を構成する主鎖及び側鎖の結合の大部分が、炭素-炭素結合で構成されている樹脂のことを言う。すなわち、上記主鎖及び側鎖を構成する炭素-炭素結合の合間にエーテル結合、エステル結合、アミド結合、シロキサン結合等により酸素、窒素、珪素、硫黄、ホウ素、リン等の他の原子が少量介在していても良い。また、上記主鎖及び側鎖に結合する原子は、その全てが水素原子である必要はなく少量であれば塩素、臭素、フッ素、ヨウ素等の他の原子、又は他の原子を含む置換基により置換されていても良い。
また、上記した陰イオン交換基は、水溶液中で正の電荷となり得る官能基であり、1~3級アミノ基、4級アンモニウム基、ピリジル基、イミダゾール基、4級ピリジニウム基等が挙げられ、一般的に、強塩基性である4級アンモニウム基や4級ピリジニウム基が好適である。
(イオン交換膜の製造方法)
本実施形態に係るイオン交換膜は、上記イオン交換樹脂を形成するための重合性単量体及び重合開始剤を含む重合性組成物(以下、単に、重合性組成物ともいう)を調製する工程(重合性組成物調製工程)、多孔質フィルムに重合性単量体及び重合開始剤を含む重合性組成物を接触させ、多孔質フィルムの空隙部に重合性組成物を充填させイオン交換膜前駆体を作製する工程(イオン交換膜前駆体作製工程)、及びイオン交換膜前駆体中の重合性組成物をイオン交換樹脂とする工程(イオン交換樹脂形成工程)により製造される。
1.重合性組成物調製工程;
本発明において、重合性組成物はイオン交換樹脂を形成するための組成物である。該重合性組成物は重合性単量体として、イオン交換基を導入し得る官能基(交換基導入用官能基)を有する重合性単量体又はイオン交換基を有する重合性単量体(以下、これらの単量体を「基本重合性単量体成分」と呼ぶことがある)を含有し、さらに架橋重合性単量体を含有してもよい。重合性組成物は、これらの成分を混合することにより調製される。
重合性単量体としては上記した炭化水素系の樹脂を製造できる炭化水素系重合性単量体であれば制限はなく、交換基導入用官能基を有する重合性単量体及びイオン交換基を有する重合性単量体としてイオン交換樹脂を製造するために、従来から使用されているものを制限なく使用できる。
陰イオン交換基導入用官能基を有する炭化水素系重合性単量体としては、例えば、スチレン、ブロモブチルスチレン、ビニルトルエン、クロロメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、α-メチルスチレン、ビニルナフタレン等が挙げられる。
なお、上記した陰イオン交換基導入用官能基を有する炭化水素系重合性単量体に導入される陰イオン交換基は、水溶液中で正の電荷となり得る官能基であり、1~3級アミノ基、4級アンモニウム基、ピリジル基、イミダゾール基、4級ピリジニウム基等が挙げられ、一般的に、強塩基性である4級アンモニウム基や4級ピリジニウム基が好適である。
陰イオン交換基を有する炭化水素系重合性単量体としては、例えば、ビニルベンジルトリメチルアミン、[4-(4-ビニルフェニル)-メチル]-トリメチルアミン、ビニルベンジルトリエチルアミン等のアミン系重合性単量体、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の含窒素複素環系重合性単量体、それらの塩類及びエステル類を挙げることができる。
なお、上記のような重合性単量体として、イオン交換基を有する重合性単量体を用いた場合には、後述する重合工程が完了した段階でイオン交換樹脂となり目的とするイオン交換膜が得られる。イオン交換基導入用官能基を有する重合性単量体を用いた場合には、重合工程後にイオン交換基導入工程を実施することによりイオン交換樹脂となり、目的とするイオン交換膜を得ることができる。
また、架橋性重合性単量体は、イオン交換樹脂を緻密化し、膨潤抑止性や膜強度等を高めるために使用されるものであり、特に制限されるものでは無いが、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルスルホン、ブタジエン、クロロプレン、ジビニルビフェニル、トリビニルベンゼン類、ジビニルナフタリン、ジアリルアミン、ジビニルピリジン等のジビニル化合物が挙げられる。
このような架橋性重合性単量体は、一般に、前述した基本重合性単量体成分100重量部に対して、0.1~50重量部が好ましく、さらに好ましくは1~40重量部である。
更に、上記した交換基導入用官能基を有する重合性単量体、イオン交換基を有する重合性単量体及び架橋性重合性単量体の他に、必要に応じて、これらの重合性単量体と共重合可能な他の重合性単量体を添加しても良い。このような他の重合性単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メチルスチレン、アクロレイン、メチルビニルケトン、ビニルビフェニル等が用いられる。
本実施形態においては、重合性組成物は重合性単量体と共に重合開始剤を含有する。重合開始剤としては、従来公知のものが特に制限されること無く使用される。具体的には、オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、ベンゾイルパ-オキシド、t-ブチルパーオキシイソブチレート、t-ブチルパーオキシラウレート、t-ヘキシルパーオキシベンゾエート、ジ-t-ブチルパーオキシド等の有機過酸化物が用いられる。
このような重合開始剤の含有量は、基本重合性単量体成分100重量部に対して、0.1~20重量部が好ましく、さらに好ましくは0.5~10重量部である。
上記した各種成分を含有する重合性組成物には、粘度を調整するために、必要に応じてマトリックス樹脂を配合することもできる。
このようなマトリックス樹脂としては、例えば、エチレン-プロピレン共重合体、ポリブチレン等の飽和脂肪族炭化水素系ポリマー、スチレンーブタジエン共重合体等のスチレン系ポリマー、ポリ塩化ビニル、或いは、これらに、各種のコモノマー(例えばビニルトルエン、ビニルキシレン、クロロスチレン、クロロメチルスチレン、α-メチルスチレン、α-ハロゲン化スチレン、α,β,β´-トリハロゲン化スチレン等のスチレン系モノマーや、エチレン、ブチレン等のモノオレフィンや、ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィンなど)を共重合させたものなどを使用することができる。
これらのマトリックス樹脂は、重合性組成物が、垂れ等を生じることなく、多孔質フィルムの空隙内に速やかに充填保持し得るような粘度となるような量で使用される。
2.イオン交換膜前駆体作製工程;
この工程では、多孔質フィルムに上記重合性組成物を接触させて、空隙に上記重合性組成物を充填することによりイオン交換膜前駆体を作製する。
重合性組成物の空隙内への充填は、浸漬により行うことが好ましいが、浸漬に代わりに、スプレー塗布などによって行うことも可能である。
3.イオン交換樹脂形成工程;
上記のようにして、多孔質フィルムの空隙内に重合性組成物が充填されたイオン交換膜前駆体は、重合性組成物をイオン交換樹脂とし、目的とする本発明のイオン交換膜とする。
イオン交換樹脂形成工程では、まず、イオン交換膜前駆体を加圧下で重合する。イオン交換膜前駆体に充填されている重合性組成物の基本重合性単量体成分としてイオン交換基を有する重合性単量体が使用されている場合には、加圧下での重合により目的とするイオン交換膜が得られる。また、基本重合性単量体成分として、交換基導入用官能基を有する単量体を用いた場合には、加圧下での重合の後に、イオン交換基の導入が必要となる。
イオン交換膜前駆体の加圧及び重合は、例えば、イオン交換膜前駆体を離型性フィルムで挟み込んで加圧を行い、この状態で加熱により重合を行うのが良い。
なお、離型性フィルムとしては、後述する重合に耐え得る耐熱性を有し、且つ重合後に容易に引き剥がせるものが使用される。例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1-ペンテン等のα-オレフィン同士のランダムあるいはブロック共重合体等のポリオレフィン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等のエチレン・ビニル化合物共重合体、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α-メチルスチレン・スチレン共重合体等のスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のポリビニル化合物、ナイロン6、ナイロン6-6、ナイロン6-10、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフエニレンオキサイド等や、ポリ乳酸など生分解性樹脂、あるいはそれらの混合物のいずれかの樹脂からなるフィルムを挙げることができ、係るフィルムは2軸延伸されていてもよい。
即ち、上記のフィルムの中から、重合性組成物中の単量体成分の種類に応じて適宜なものを選択して離型性フィルムとして使用すればよい。特に、耐熱性及び剥離性の点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステルフィルムが最も好適である。
加圧圧力は、一般に、0.1~1.0MPa程度でよい。
重合温度は、多孔質フィルムが熱可塑性樹脂を含む場合には、その熱可塑性樹脂の融点よりも低い温度とすればよく、また多孔質フィルムの配向が損なわれない温度であればよい。一般に、ポリオレフィン製のフィルムの場合で40~100℃程度の範囲である。
なお、重合時間は、重合温度等によっても異なるが、一般には、3~20時間程度である。
先に述べたように、重合組成物中の基本単量体成分として、イオン交換基を有する単量体を用いた場合には、上記の加圧下での重合によりイオン交換樹脂が形成され、この段階で目的とするイオン交換膜が得られる。基本単量体成分として、交換基導入用官能基を有する単量体を用いた場合には、上記の加圧下での重合で得られる樹脂はイオン交換基を有していないため、重合後にイオン交換基の導入を行う必要がある。
イオン交換基の導入は、それ自体公知の方法で行われ、例えば、アミノ化、アルキル化等の処理により行われる。
イオン交換基の導入は、イオン交換膜前駆体を離型性フィルムで挟み込んで加圧下重合する場合、通常、重合終了後、離型性フィルムを引き剥がした後に行われる。
<好適な製造プロセス>
上述した製造方法は、多孔質フィルムとして適度な大きさに裁断されたものを使用して実施することもできるし、ロールに巻かれた長尺シートを用いて実施することもできる。工業的には、ロールに巻かれた長尺シートを多孔質フィルムとして用いることが生産性の上で有利である。
浸透圧調整物質の検出方法
本実施形態に係る浸透圧調整物質の検出方法は、皮膚組織間液の浸透圧調整物質を検出する方法であって、湿潤させた上述のイオン交換膜を含んでなる浸透圧調整物質定着材を皮膚表面に貼付し、該定着材に前記透圧調整物質を固定せしめ、次いで、該定着材に固定せしめた浸透圧調整物質を検出する方法である。
皮膚組織間液とは、皮膚組織に存在する組織間液である。本実施形態では、まず、湿潤させた上記イオン交換膜を含んでなる浸透圧調整物質定着材を皮膚表面に貼付し、皮膚組織間液の浸透圧調整物質を該定着材に吸着させる。
イオン交換膜は、イオン交換膜のイオン交換特性を減殺しない限り特に制限されないが、蒸留水、イオン交換水、純水、及びこれらの滅菌水を用いて湿潤させることができる。
浸透圧調整物質定着材は、上記イオン交換膜を含み、イオン交換膜が直接皮膚に触れるように該イオン交換膜を固定したものであれば特に限定されない。
浸透圧調整物質定着材を皮膚に貼付する方法としては、特に限定されないが、例えば、粘着テープを用いる方法が挙げられる。粘着テープは、浸透圧調整物質定着材を皮膚表面に固定できればよく、大きさおよび材質は特に限定されない。例えば、通常のメディカルテープが挙げられる。なお、粘着テープに上記イオン交換膜、および必要に応じ後述する支持体を固定したものを浸透圧調整物質定着材としてもよい。
浸透圧調整物質定着材を皮膚に貼付する時間は、上記イオン交換膜に浸透圧調整物質を吸着させ固定できる時間であれば特に制限されないが、通常は数秒~数十分であり、10~30分程度が好ましい。
上記イオン交換膜を含む浸透圧調整物質定着材に浸透圧調整物質を吸着させ固定させる。浸透圧調整物質定着材は、上記イオン交換膜の特性に応じた浸透圧調整物質を吸着し固定する。
固定せしめた浸透圧調整物質を検出する方法は、その浸透圧調整物質を検出できる方法であれば特に限定されない。上記イオン交換膜は、有機浸透圧調整物質の吸着および定着に好適であり、中でもタウリンおよびグリシンの吸着および定着に好適であり、特にタウリンの吸着および定着に好適である。したがって、浸透圧調整物質の検出方法としては、タウリンの検出に好適なニンヒドリン染色法が好ましい。
ニンヒドリン染色法は、公知の方法を採用できる。ニンヒドリン染色法を用いると、浸透圧調整物質定着材に固定されたタウリンはオレンジ色に染色され、タウリンの濃度が高いほど濃く染色される。したがって、浸透圧調整物質としてタウリンを検出する場合には、浸透圧調整物質定着材をニンヒドリン染色し、その染色部分の450nmにおける吸光度を測定することで、その濃度を知ることができる。
ここで、浸透圧調整物質定着材を皮膚表面に貼付する前、または同時に、ニトロ基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基からなる群より選択される1種以上の極性基を有する支持体を皮膚表面に貼付してもよい。
上記支持体の具体例としては、ニトロ基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基からなる群より選択される1種以上の極性基を有する限り特に制限されないが、ニトロセルロース膜が挙げられる。
上記支持体を皮膚表面に貼付すると、一時的に皮膚バリア機能が開裂される。したがって、浸透圧調整物質定着材を皮膚表面に貼付する前、または同時に、上記支持体を皮膚表面に貼付することで、浸透圧調整物質定着材に皮膚組織間液中の浸透圧調整物質が吸着されやすくなる。
上記支持体を貼付する時間は、特に制限されないが、支持体を貼付する部位の状態に合わせて調整することが好ましい。通常は数秒~数十分であり、10~30分程度が好ましい。
上記支持体を貼付する部位は、浸透圧調整物質定着材を貼付する部位と同じでもよく、またその近傍でもよい。例えば、上記支持体を皮膚表面に貼付し、該支持体を剥離した後、該支持体を貼付していた部位と同じ部位またはその近傍に浸透圧調整物質定着材を貼付できる。
浸透圧調整物質定着材として、上記イオン交換膜と上記支持体とを同一平面上に配置したものを用いて、上記イオン交換膜と上記支持体とが重なり合わないように同時に皮膚に貼付してもよい。同一平面上に配置するとは、例えば、上記イオン交換膜と上記支持体とを交互に配置する、または上記イオン交換膜と上記支持体とを、一方が他方を囲むように配置することが挙げられる。具体的には、図2に示すように、浸透圧調整物質定着材10として、粘着テープ13上に、上記イオン交換膜11およびニトロセルロース膜12を配置したものを用いることができる。
浸透圧調整物質検出キット
本実施形態に係る浸透圧調整物質検出キットは、上記イオン交換膜を含んでなる浸透圧調整物質定着材、および浸透圧調整物質検出試薬を含んでなる。
本実施形態に係る浸透圧調整物質検出キットは、上述の浸透圧調整物質の検出方法を実施するためのキットである。したがって、イオン交換膜、浸透圧調整物質定着材、およびその使用方法については、上述のとおりである。
浸透圧調整物質検出試薬は、浸透圧調整物質を検出できる試薬であれば特に限定されない。上記イオン交換膜は、有機浸透圧調整物質の吸着および定着に好適であり、中でもタウリンおよびグリシンの吸着および定着に好適であり、特にタウリンの吸着および定着に好適であるから、浸透圧調整物質の検出方法としてはニンヒドリン染色法が好ましい。したがって、浸透圧調整物質検出試薬としては、ニンヒドリン染色法に用いる公知の呈色用試薬を用いることができる。浸透圧調整物質としてタウリンを検出する場合には、浸透圧調整物質定着材を公知の呈色用試薬を用いてニンヒドリン染色し、その染色部分の450nmにおける吸光度を測定することで、その濃度を知ることができる。
さらに、上記浸透圧調整物質検出キットは、上述したニトロ基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基からなる群より選択される1種以上の極性基を有する支持体を含んでもよい。
上記支持体の具体例としては、ニトロ基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基からなる群より選択される1種以上の極性基を有する限り特に制限されないが、ニトロセルロース膜が挙げられる。
上記浸透圧調整物質検出キットでは、上記浸透圧調整物質定着材として、イオン交換膜と上記支持体とを同一平面上に配置したものを用いてもよい。上記イオン交換膜と上記支持体とを同一平面上に配置することで、両者が重なり合わないように同時に皮膚に貼付できる。このような浸透圧調整物質定着材については、上述の浸透圧調整物質の検出方法において詳述したとおりである。
以下に実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(アニオン性イオン交換膜の製造)
まず、クロロメチルスチレン90重量部、57%-ジビニルベンゼン10重量部、重合開始剤(商品名:パーブチルO)5重量部、エポキシ化合物(商品名:エポライト40E)5重量部を混合して重合性単量体組成物を得た。得られた重合性組成物800gを1000mlの容器に入れ、この重合性組成物中に多孔性基材フィルムA(膜厚25μm、平均細孔径0.07μm、空隙率44%)を積層させた後、浸漬した。
続いて、この多孔性基材フィルムを重合性組成物中から取り出し、50μmのポリエステルフィルムを離型性フィルムとして多孔性基材フィルムの両側を被覆した後、0.3MPaの窒素加圧下、90℃で5時間加熱重合しアニオン性イオン交換膜前駆体を得た。
このアニオン性イオン交換膜前駆体を6重量%のトリメチルアミンと25重量%のアセトンを含む水溶液中に室温で16時間浸漬して陰イオン交換基を導入し、アニオン性イオン交換膜を得た。次いで大過剰の0.5mol・L-1-KHCO水溶液中に懸濁して対イオンを塩化物イオンから重炭酸イオンにイオン交換し重炭酸型アニオン性イオン交換膜を得た。
(タウリン濃度の測定)
得られたアニオン性イオン交換膜にタウリン溶液(0~6.4μM)を滴下し、アニオン性イオン交換膜にタウリンを吸着させた。ニンヒドリン染色を実施し、染色部分の波長450nmにおける吸光度を測定した。アニオン性イオン交換膜に滴下したタウリン溶液の濃度を横軸として、染色部分の波長450nmにおける吸光度をプロットしたグラフを図1に示す。
図1より、アニオン性イオン膜に吸着させたタウリンの濃度は、ニンヒドリン染色により、波長450nmにおける吸光度で定量的に測定できることが確認された。
(皮膚組織間液におけるタウリン濃度との相関)
図2に示すように、メディカルテープにアニオン性イオン交換膜およびニトロセルロース膜を配置し、これを浸透圧調整物質定着材とした。
雄性SDラット(5週齢、10週齢、24週齢)の背部を剃毛し、その4日後に、蒸留水で湿潤させた上記浸透圧調整物質定着材を剃毛部中央に貼付け、20分間放置した。浸透圧調整物質定着材を剥がし、該浸透圧調整物質定着材についてニンヒドリン染色を実施し、染色部分の波長450nmにおける吸光度を測定した。
上記浸透圧調整物質定着材を剥がした直後に、同部位の皮膚組織を採取した。該皮膚組織を生理食塩水に浸漬し、組織間液を回収した。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて、そのタウリン濃度を測定した。染色部分の波長450nmにおける吸光度を横軸とし、同じ部位についてHPLCで測定した皮膚組織間液のタウリン濃度をプロットしたグラフを図3に示す。
図3より、アニオン性イオン交換膜に固着したタウリンをニンヒドリン染色により染色したときの染色強度(波長450nmにおける吸光度)は、皮膚組織間液のタウリン濃度と相関があることが確認された。
10 浸透圧調整物質定着材
11 アニオン性イオン交換膜
12 ニトロセルロース膜
13 粘着テープ

Claims (15)

  1. 厚さが5~100μmであり、イオン交換容量が0.5~3.0mmol/gである浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
  2. 前記アニオン性イオン交換膜が樹脂製多孔質フィルムを含む、請求項1に記載の浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
  3. 前記アニオン性イオン交換膜は、前記樹脂製多孔質フィルムを母材とし、その空隙部に陰イオン交換樹脂が充填されたアニオン性イオン交換膜である、請求項2に記載の浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
  4. 前記樹脂製多孔質フィルムの平均細孔径が0.01~0.15μm未満であり、空隙率が10~60%であり、厚みが5~100μmである、請求項2または3に記載の浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
  5. 前記浸透圧調整物質が有機浸透圧調整物質である、請求項1~4のいずれかに記載の浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
  6. 前記有機浸透圧調整物質がタウリンである、請求項に記載の浸透圧調整物質定着用アニオン性イオン交換膜。
  7. 皮膚組織間液の浸透圧調整物質を検出する方法であって、
    湿潤させた請求項1~のいずれかに記載のアニオン性イオン交換膜を含んでなる浸透圧調整物質定着材を皮膚表面に貼付し、該定着材に前記透圧調整物質を固定せしめ、
    次いで、前記定着材に固定せしめた浸透圧調整物質を検出する方法。
  8. 前記浸透圧調整物質が有機浸透圧調整物質である請求項に記載の方法。
  9. 前記有機浸透圧調整物質がタウリンである請求項に記載の方法。
  10. 定着材に固定せしめた有機浸透圧調整物質を検出する方法がニンヒドリン染色法である請求項またはに記載の方法。
  11. 前記浸透圧調整物質定着材を皮膚表面に貼付する前、または同時に、ニトロ基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基からなる群より選択される1種以上の極性基を有する支持体を皮膚表面に貼付する請求項10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記極性基を有する支持体がニトロセルロース膜である請求項11に記載の方法。
  13. 請求項1~のいずれかに記載のアニオン性イオン交換膜を含んでなる浸透圧調整物質定着材、及び、浸透圧調整物質検出試薬を含んでなる、皮膚組織間液中の浸透圧調整物質検出キット。
  14. さらにニトロ基、スルホ基、硫酸基、リン酸基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、第2級アミノ基及び第3級アミノ基からなる群より選択される1種以上の極性基を有する支持体を含んでなる請求項13に記載の検出キット。
  15. 同一平面上に前記アニオン性イオン交換膜及び前記支持体を有する請求項14に記載の検出キット。
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