JP4606117B2 - イオントフォレーシス用作用極構造体及びイオントフォレーシス用装置 - Google Patents

イオントフォレーシス用作用極構造体及びイオントフォレーシス用装置 Download PDF

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本発明は、生体に有用なイオン性の薬剤を電気泳動を利用して生体に浸透させるイオントフォレーシス(イオン浸透療法)において使用されるイオントフォレーシス用装置及び該装置に用いられる作用極構造体に関する。
生体に有用なイオン性の薬剤を電気泳動を利用して生体に浸透させるイオントフォレーシスは、イオン浸透療法、イオン導入法、などとも呼ばれ、無痛状態で所望の患部に所望量の薬剤を投与する方法として広く知られている。
イオントフォレーシスにおいては、イオン性の薬剤を含浸させた薬剤層を生体上に置き、薬剤層を挟んで生体と反対側に作用極を配し、薬剤層と離れた生体上に対極を置き、電源により作用極と対極の間に電流を流すことでイオン性の薬剤を生体に浸透させる。
通常、作用極は、電極とイオン性の薬剤を含有する薬剤含有層から構成されるが、電極部分において水等の溶剤(イオン性薬剤を溶解するために用いられる)が電気分解してpHが変化したり、あるいは、電極に接したイオン性薬剤が分解してしまうことを防止するために、該電極と薬剤含有層との間にイオン交換膜を配設する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。
即ち、作用極と対極で水の電気分解が進み、これによって生成したHイオンやOHイオンによって薬剤水溶液のpHが変化し、生体に炎症を引き起こしたり、直接電極と接触した薬剤が、電極で反応して消費されるだけでなく、生体に悪影響を及ぼす化合物が生成する可能性があった。そこで、電極と薬剤含有層との間に、イオン性薬剤の薬効イオンとは逆極性のイオンを通過させるタイプのイオン交換膜を配設することにより、薬剤の分解を防止し、かつ電極で生じたHイオン又はOHイオンが薬剤含有層側に移動することを防止する。
一方、イオントフォレーシス装置においてイオン交換膜を用いる技術としては、薬剤含有層と生体との間に配置し、生体側からのナトリウムカチオン、カリウムカチオン、塩化物アニオン等の移動を防止し、薬剤の投与効率を高めるために、イオン性薬剤の薬効イオンと同符号のイオンを通過させるタイプのイオン交換膜を配設する技術も提案されている(例えば、特許文献3〜5参照)。
近年、必要な時間に必要な場所でのイオントフォレーシスを可能にする携帯型のイオントフォレーシス装置に関する検討が盛んである。このような携帯型のイオントフォレーシス装置においては、電源としてボタン型電池等の電池が使用されるため、電圧値が一定(定電圧)の場合の投与量が特に重要である。
特表昭63−502404号公報 特表平3−504813号公報 特開平4−297277号公報 特開2004−188188号公報 特開2004−202057号公報
本発明は、ボタン型電池等の電池が使用されるような電圧値が一定(定電圧)の場合でも高い薬剤投与効率が得られるイオントフォレーシス用装置及び該装置に用いる作用極構造体の提供を目的とする。
本発明者等は、電極と薬剤含有部の間にイオン交換膜を使用したイオントフォレーシスにおいて目的薬剤の投与効率を向上させるべく、鋭意研究を行った。その結果、電極と薬剤含有部の間に配設するイオン交換膜として、一定値以下の膜抵抗を有するイオン交換膜を用いた場合に、高い薬剤投与効率が得られる場合が多いことを見出した。ところが、単に膜抵抗の低いイオン交換膜を採用しただけでは充分ではない場合があり、これを解決すべくさらに検討を進め、その結果、本発明を完成した。
即ち本発明は、電極及び薬剤含有部を有するイオントフォレーシス用の作用極構造体において、該電極と薬剤含有部との間に、3mol/L−硫酸水溶液中での膜抵抗が0.3Ω・cm以下、かつ電流密度0.5mA/cmで測定される前記薬剤の透過率が0.001μmol/hr・cm以下であるイオン交換膜を配設したことを特徴とするイオントフォレーシス用作用極構造体である。
他の発明は、上記電極と薬剤含有部の間に配設されたイオン交換膜が、多孔質フィルムを基材とし、該多孔質フィルムの有する空隙内に架橋型イオン交換樹脂が充填されたイオン交換膜である請求項1記載のイオントフォレーシス用作用極構造体である。
また他の発明は、上記のイオントフォレーシス用作用極構造体を有するイオントフォレーシス装置である。
本発明のイオントフォレーシス用装置は、多孔質フィルムを基材したイオン交換膜を電極と薬剤含有部の間に用いることにより、薬剤と電極との接触を防止できるとともに、これまで用いられていたイオン交換膜に比べて薬剤の高い投与効率を達成できる。
本発明のイオントフォレーシス装置用の作用極構造体は、電極、薬剤含有部及びこれら電極と薬剤含有部の間に配設されたイオン交換膜からなる。
そして上記イオン交換膜は、3mol/L−硫酸水溶液中での膜抵抗が0.3Ω・cm以下、かつ電流密度0.5mA/cmで測定される前記薬剤の透過率が0.001μmol/hr・cm以下であるイオン交換膜である。
このようなイオン交換膜としては上記条件を満たすものであれば特に限定されるものではないが、強度に優れ破断の可能性の少ない点で、厚さ5〜150μmの多孔質フィルムの有する空隙内に架橋型イオン交換樹脂が充填されたイオン交換膜であることが好ましい。一方、従来公知の、織布を基材(補強材)として用いたイオン交換膜やキャスト法で製造したイオン交換膜では、膜抵抗と薬剤透過率の双方を上記範囲内にした膜を得ることが困難である。
このような多孔質フィルムを基材としたイオン交換膜を得る方法を以下に述べる。用いる多孔質フィルムとしては、厚さ5〜150μm、好ましくは10〜120μmのものを用いる。厚すぎると得られるイオン交換膜の電気抵抗が高くなりすぎる傾向が強く好ましくない。逆に薄すぎると、薬剤透過率が高くなりすぎる傾向がある。
また、該多孔質フィルムは、表裏に連通する孔を有している必要があるが、該孔径としては、平均孔径が0.005〜5.0μm、特に0.01〜2.0μmであることが好ましく、また空隙率は20〜95%、特に30〜90%であるのが好ましい。平均孔径が大きいほど、また、空隙率が高いほど電気抵抗の低いイオン交換膜が製造しやすいが、一方で、極端に孔径や空隙率が大きくなると機械的強度が低く、使用しにくい膜となる傾向が強い。
また材質としては熱可塑性樹脂製であることが好ましい。多孔質フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、5−メチル−1−ヘプテン等のα−オレフィンの単独重合体または共重合体等のポリオレフィン樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−オレフィン共重合体等の塩化ビニル系樹脂;ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフロオロエチレン−ペルフロオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等のフッ素系樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂;ポリイミド樹脂等からなるものが制限なく使用されるが、機械的強度、化学的安定性、耐薬品性に優れ、イオン交換樹脂との馴染みがよいことからポリオレフィン樹脂を用いるのが好ましい。ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンが特に好ましく、ポリエチレンが最も好ましい。
このような多孔質フィルムは、熱可塑性樹脂組成物及び有機液体よりなる樹脂組成物をシート若しくはフィルム状に成形した後に有機液体を溶剤によって抽出すること、或いは無機フィラー及び/又は有機フィラーを充填したシートを延伸すること等により容易に得ることができる。また市販されているものも多く、通常は、そのような市販品を用いればよい。
本発明におけるイオン交換膜を得るには、上記多孔質フィルムと、イオン交換性基を有する重合性単量体又はイオン交換性基を導入可能な官能基を有する重合性単量体と、架橋剤、重合開始剤を配合した組成物(以下、架橋重合性組成物)とを接触させて、該多孔質フィルムの有する前記空隙部に架橋重合性組成物を浸入させ、ついで重合させ、さらに、イオン交換性基を導入可能な官能基を有する重合性単量体を用いた場合には、該官能基にイオン交換性基を導入する。ここで、架橋剤を用いず、得られる重合体が非架橋の重合体となる組成物を用いた場合には、薬剤透過率を前記した値以下のものにすることが極めて困難である。一方、イオン交換性基を有する重合性単量体又はイオン交換性基を導入可能な官能基を有する重合性単量体が、それ単独でも架橋型の重合体を生じる化合物である場合には、必ずしも架橋剤は必要ではない。
上記イオン交換性基を有する重合性単量体を具体的に例示すると、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、α−ハロゲン化ビニルスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロパン(メタ)アクリレート、10−スルホデカン(メタ)アクリレート及びこれらに対応する塩等のスルホン酸系の重合性単量体類、メタクリル酸、アクリル酸、無水マレイン酸、2−(メタ)アクリロイルエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルエチルマレイン酸、2−(メタ)アクリロイルエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、11−(メタ)アクリロイルオキシデシル−1,1−ジカルボン酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸及びこれらに対応する塩等のカルボン酸系単量体、ビニルリン酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル ジハイドロジェンフォスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル フェニル ハイドロジェンフォスフェート、10−(メタ)アクリロイルオキシデシル ジハイドロジェンフォスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル ジハイドロジェンフォスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル 2−ブロモエチル ハイドロジェンフォスフェート及びこれらに対応する塩等のリン酸系の重合性単量体類等の陽イオン交換基を有する単量体、又はビニルベンジルトリメチルアミン、ビニルベンジルトリエチルアミン、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート・メチルクロライド塩、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート・メチルクロライド塩等のアミン系単量体、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の含窒素複素環系単量体類等の陰イオン交換基を有する単量体等が例示される。また、イオン交換性基を導入可能な官能基を有する重合性単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、α−ハロゲン化スチレン、ビニルナフタレン、クロロメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の芳香族ビニル化合物が挙げられる。
架橋剤としては、ジビニルベンゼン類、ジビニルスルホン、ブタジエン、クロロプレン、ジビニルビフェニル、トリビニルベンゼン等の多官能性ビニル化合物、トリメチロールメタントリメタクリル酸エステル、メチレンビスアクリルアミド、ヘキサメチレンジメタクリルアミド等の多官能性メタクリル酸誘導体等が挙げられる。
また、必要に応じて他の重合性単量体を併用しても良く、例えば、アクリロニトリル、アクロレイン、メチルビニルケトン等が挙げられる。
重合開始剤としては、上記重合性単量体を重合可能なものが特に制限なく使用される。こうした重合開始剤の具体例としては、オクタノイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸化物が用いられる。
上記イオン交換性基を有する重合性単量体、イオン交換性基を導入可能な官能基を有する重合性単量体と、架橋剤、重合開始剤はいずれも、複数種のものを併用しても良い。さらに、イオン交換性基を有する重合性単量体とイオン交換性基を導入可能な官能基を有する重合性単量体を併用することも可能である。
また、可塑剤類として、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジメチルイソフタレート、ジブチルアジペート、トリエチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート、ジブチルセバケート等を配合しても良い。またその他、イオン交換膜を製造するために用いられる公知の添加剤を配合してもよい。
ここで、本発明における3mol/L−硫酸水溶液中での膜抵抗が0.3Ω・cm以下、かつ電流密度0.5mA/cmで測定される前記薬剤の透過率が0.001μmol/hr・cm以下であるイオン交換膜とするために、架橋度が0.1mol%〜40mol%の範囲、好ましくは1mol%〜30mol%の範囲となるように、用いる各重合性単量体の割合を調整する。架橋度が低すぎると、薬剤透過率が高くなりすぎ、逆に、架橋度が高すぎると、膜抵抗が高くなりすぎる傾向がある。
また、重合開始剤は、配合される全重合性単量体100重量部に対して、0.1〜20重量部、好適には0.5〜10重量部配合するのが好ましい。
多孔質フィルムと架橋重合性組成物を接触させる方法は特に制限がないが、例えばこれら架橋重合性組成物を多孔質フィルムに塗布したり、スプレーしたり、含浸させたりすることにより好適に行なうことができる。上記架橋重合性組成物の塗布等に際しては、多孔質フィルムの空隙に該組成物が良好に充填されるように減圧下で両者を接触さたり、接触後に加圧処理を行なうなどの方法を採用してもよい。また、基材となる多孔質フィルムに充填された架橋重合性組成物を重合する場合には、ポリエステル等のフィルムに挟んで加圧しながら常温から昇温して重合する方法が好適に採用される。重合条件は、使用した重合開始剤の種類や単量体組成物の組成等に応じて適宜決定すればよい。
イオン交換性基を導入可能な官能基を有する重合性単量体を用いた場合には、続いて、得られた架橋重合体にイオン交換性基を導入してイオン交換樹脂とすればよい。イオン交換性基を導入する方法は特に限定されず、公知のイオン交換樹脂の製造方法に準じて行えばよい。例えば、芳香族炭化水素環は、濃硫酸、発煙硫酸、三酸化硫黄、クロロスルホン酸等のスルホン化剤で処理することにより容易にスルホン酸基を導入することができる。また第1〜3級アミノ基は、ハロゲン化アルキルにより第4級アンモニウム基を生じる。同様にハロゲン化アルキル基は第1〜3級アミンにより第4級アンモニウム基を生じる。
このようにして、イオン交換容量で0.1〜6.0mmol/g−乾燥膜、好ましくは0.3〜4.0mmol/g−乾燥膜となるようにイオン交換性基を有するイオン交換膜とする。イオン交換容量の大きいほど、膜抵抗、薬剤透過率の低い膜となる。また上記方法で製造した膜の膜厚は、基材として用いた多孔質フィルムの膜厚とほぼ同等の薄い膜となる。
上記方法で製造されたイオン交換膜は、そのまま用いても良いし、必要に応じて公知のイオン交換膜の洗浄方法で洗浄した後に使用してもよい。
このようにして得られたイオン交換膜の膜抵抗は、該イオン交換膜を隔壁として2室に分割されたセルを用い、3mol/Lの硫酸水溶液を満たした状態で、交流ブリッジ(周波数1000サイクル/秒)により25℃における電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗とイオン交換膜を設置しない場合の該電極間の抵抗の差により求めることができる。また薬剤透過率は、同様にイオン交換膜を隔壁として2室に分割されたセルを用い、一方の室に使用濃度の薬剤溶液、他方に0.1mol/Lの塩化ナトリウム水溶液を入れ、25℃、電流密度0.5mA/cmで1時間電流を流した後、塩化ナトリウム水溶液室における薬剤濃度を測定することにより測定することができる。
なお本発明のイオントフォレーシス用作用極構造体に用いるイオン交換膜としては、3mol/L−硫酸水溶液中での膜抵抗が0.3Ω・cm以下、かつ電流密度0.5mA/cmで測定される薬剤の透過率が0.001μmol/hr・cm以下であれば、上記製造方法により得られたものに限定されない。
本発明のイオントフォレーシス用作用電極、及びそれを用いたイオントフォレーシス用装置は、上記のような3mol/L−硫酸水溶液中での膜抵抗が0.3Ω・cm以下、かつ電流密度0.5mA/cmで測定される薬剤の透過率が0.001μmol/hr・cm以下のイオン交換膜を用いる以外は、公知の電極と薬剤含有層の間にイオン交換膜を配設したものと特に変わるところはない。
このようなイオントフォレーシス用装置及び作用極を、図面を参照してさらに詳しく説明する。
このようなイオントフォレーシス用装置は、通常、図1に示すように、作用極構造体1、対極構造体2、およびこれらの構造体と電気的に結線された電源部3とから構成される。
作用極構造体1は、作用極となる電極4、イオン性の薬剤を含有する薬剤含有部5、およびイオン交換膜6を含む構造体であり、当該イオン交換膜6は、3mol/L−硫酸水溶液中での膜抵抗が0.3Ω・cm以下、かつ電流密度0.5mA/cmで測定される薬剤の透過率が0.001μmol/hr・cm以下であり、投与する薬剤イオンと反対符号のイオンを選択的に透過させるイオン交換膜である。図に示すように、電極、イオン交換膜、薬剤含有部の順番に配置された部分を含む。通常、これらは一つの外装材料(図示しない)の中に積層されてなり、薬剤含有部を生体界面上に配する向きにて使用される。また、生体界面上で目的薬剤を選択的に生体内に浸透させるため、薬剤含有層と生体の間にさらにイオン交換膜8を含んでいても良い。この場合、当該イオン交換膜8としては、薬剤イオンと同符号のイオンを選択的に透過させるイオン交換膜であることが好ましい。
また、該作用極構造体1は、生体界面との間にイオン導電性のゲルや多孔質フィルムや織布などからなるイオンが通過可能なシートなどを含んでいても良い。これらのゲルやシートは、作用極構造体と一体となった構造を取ることもでき、また、使用時のみこれらゲルやシートを生体界面との間に挟むことも可能である。さらに、作用極構造体においては、電極と最近接するイオン交換膜との間にイオン導電性ゲルやイオン性電解質溶液、さらにはイオン性電解質溶液を含浸させた多孔質フィルムや織布を含むこともできる。(いずれも図示しない。)
本発明の作用極構造体1における電極4には、通常の電気化学プロセスにおいて使用される電極がなんら制限されることなく使用できる。例えば、金、白金、銀、銅、ニッケル、亜鉛、炭素などの電子導電体、半導体電極、および銀/塩化銀などの自己犠牲電極などが例示され、これらを単独でまたは組み合わせて使用することができる。好適には、金、白金、銀、炭素などが挙げられる。これらの電極は、板、シート、メッシュ、繊維を不定形に積層させたペーパー状物に成形加工されたものをそのまま使用することもでき、また、イオン交換膜上にメッキや蒸着させて使用することもできる。
本発明の作用極構造体1における薬剤含有部5は、通常のイオントフォレーシスにおいて使用される薬剤含有層が何ら制限されることなく使用可能である。即ち、イオン性の薬剤を水、エタノールなどの溶剤に溶解させた溶液そのもの、該溶液をポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンなどのゲル、多孔質フィルム、ガーゼなどに含浸させたものが使用可能である。また、該薬剤含有部に用いられるイオン性の薬剤としては、正に帯電するイオン性薬剤では、塩酸プロカイン、塩酸リドカイン、塩酸ジブカインなどの麻酔剤、マイトマイシン、塩酸ブレオマイシンなどの抗悪性腫瘍剤、塩酸モルフィネなどの鎮痛剤、酢酸メドロキシプロゲステロンなどのステロイド類、ヒスタミンなどが挙げられ、一方、負に帯電するイオン性薬剤では、ビタミンB2、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンE、葉酸などのビタミン剤、アスピリン、イブプロフェンなどの抗炎症剤、デキサメタゾン系水溶性製剤などの副腎皮質ホルモン、ベンジルペニシリンカリウムなどの抗生物質などが挙げられる。
対極構造体2は、対極となる電極4’を含む構造体であり、通常のイオントフォレーシスにおいて対極となる電極を含む部分に使用される構成を何ら制限されることなくとり得る。即ち、電極そのもの、イオン導電性のゲルや、多孔質フィルムや織布などからなるシート上に電極を配置した物、さらには多孔質フィルムを基材としたイオン交換膜あるいはこれ以外のイオン交換膜上に電極を配置したものなどが挙げられる。好適には、対極となる電極4’、イオン性電解質を含有する電解質含有部9、イオン交換膜10がこの順番に積層され、イオン交換膜を生体界面に配置する構造であることが好ましい。該イオン交換膜10は、目的薬剤イオンと同符号あるいは反対符号のイオンのいずれを選択的に透過させるものであっても良いが、好適には、目的薬剤が生体から対極構造体へ透過するのを防ぐために、目的薬剤と反対符号のイオンを選択的に透過させるイオン交換膜であることが好ましい。
該対極構造体2における電解質含有部9は、イオン性の電解質を水、エタノールなどの溶剤に溶解させた溶液そのもの、該溶液をポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンなどのゲル、多孔質フィルム、ガーゼなどに含浸させたものが使用可能である。イオン性の電解質には、塩化ナトリウム、塩化カリウムなど水、エタノールなどの溶媒に溶解してイオン性を示す物であれば何ら制限されることなく使用できる。
また、該対極構造体2では、作用極構造体1の場合と同様に、電極4’との間にさらにイオン交換膜を含むことや、イオン交換膜と生体界面との間にイオン導電性のゲルや多孔質フィルムや織布などからなるイオンが通過可能なシートなどを含むこと、さらには、電極と最近接するイオン交換膜との間にイオン導電性ゲルやイオン性電解質溶液、さらにはイオン性電解質溶液を含浸させた多孔質フィルムや織布を含むこともできる(いずれも図示しない)。
本発明のイオントフォレーシス装置における電源部3には、通常のイオントフォレーシス装置にて使用される電源部が何ら制限されることなく使用可能である。作用極構造体1、対極構造体2、電源部3が独立している場合には、バッテリーや系統電源と接続可能な外部電源が使用することができ、この場合には、電圧あるいは電流安定化システムや、パルス電流を印加するためのシステムなどの電源制御システムを併せ持つことが好ましい。また、作用極構造体1、対極構造体2、電源部3が一つの外装材料の中に組み込まれて使用する場合には、電源部に電池を使用することができる。該電池には、コイン型の酸化銀電池、空気亜鉛電池、リチウムイオン電池などが挙げられる。
本発明を更に具体的に説明するため、以下、実施例及び比較例を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例および比較例に示すイオン交換膜の特性は、以下の方法により測定した値を示す。
(1)イオン交換容量および含水率;
イオン交換膜を1mol/LのHCl水溶液に10時間以上浸漬する。
その後、陽イオン交換膜の場合には、1mol/LのNaCl水溶液で水素イオン型をナトリウムイオン型に置換させ、遊離した水素イオンを水酸化ナトリウム水溶液を用いて電位差滴定装置(COMTITE−900、平沼産業株式会社製)で定量した(Amol)。一方、陰イオン交換膜の場合には、1mol/LのNaNO水溶液で塩化物イオン型を硝酸イオン型に置換させ、遊離した塩化物イオンを、硝酸銀水溶液を用いて電位差滴定装置(COMTITE−900、平沼産業株式会社製)で定量した(Amol)。
次に、同じイオン交換膜を1mol/LのHCl水溶液に4時間以上浸漬し、イオン交換水で十分水洗した後膜を取り出しティッシュぺーパー等で表面の水分を拭き取り湿潤時の重さ(Wg)を測定した。次に膜を60℃で5時間減圧乾燥させその重量を測定した(Dg)。上記測定値に基づいて、イオン交換容量は次式により求めた。
イオン交換容量=A×1000/W[mmol/g−乾燥重量]
含水率=100×(W−D)/D[%]
(2)膜抵抗
白金黒電極を備えた2室セル中にイオン交換膜を挟み、イオン交換膜の両側に3mol/Lの硫酸水溶液を満たし、交流ブリッジ(周波数1000サイクル/秒)により25℃における電極間の抵抗を測定し、該電極間の抵抗とイオン交換膜を設置しない場合の該電極間の抵抗の差により求めた。上記測定に使用する膜は、あらかじめ3mol/Lの硫酸水溶液中で平衡にしたものを用いた。
(3)薬剤透過量およびセルにかかる電圧
測定対象とするイオン交換膜、薬剤と同符号のイオンを選択的に透過するイオン交換膜、薬剤の電極への到達を防ぐ保護イオン交換膜を図2に示すセルに設置し、薬液室に所定濃度の薬剤の水溶液を満たし、仮想電極室、仮想皮膚室および2つの電極室に0.1mol/Lの塩化ナトリウム水溶液を満たした。なお、薬剤と同符号のイオンを選択的に透過するイオン交換膜には、測定対象のイオン交換膜が陰イオン交換膜の場合には、製造例5で得られた陽イオン交換膜を用い、測定対象が陽イオン交換膜の場合には製造例1で得られた陰イオン交換膜を用いた。保護イオン交換膜には、測定対象のイオン交換膜が陰イオン交換膜の場合には、製造例1で得られた陰イオン交換膜を用い、測定対象が陽イオン交換膜の場合には製造例5で得られた陽イオン交換膜を用いた。次いで、薬液室と仮想電極室を攪拌しながら、25℃で所定の定電流密度で1時間通電し、通電電終了後、直ちに仮想電極室の液を抜き取って液体クロマトグラフィーにて薬剤量を測定した。また、図2に示す電位差計で、セルにかかる電圧を測定した。
製造例1
クロロメチルスチレン380g、ジビニルベンゼン20g、t−ブチルパーオキシエチルヘキサノエート20gからなる架橋重合性組成物を調整し、この架橋重合性組成物420gを500mlのガラス容器に入れ、これに各20cm×20cmの多孔質フィルム(重量平均分子量25万のポリエチレン製、膜厚25μm、平均孔経0.03μm、空隙率37%)を大気圧下、25℃で10分浸漬し、この多孔質フィルムに架橋重合性組成物を含浸させた。続いて、上記多孔質フィルムを架橋重合性組成物中から取り出し、100μmのポリエステルフィルムでこの多孔質フィルムの両側を被覆した後、3kg/cmの窒素加圧下、80℃で5時間加熱重合した。次いで、得られた膜状物を30重量%トリメチルアミン10重量部、水5重量部、アセトン5重量部よりなるアミノ化浴中、室温で5時間反応せしめ4級アンモニウム型陰イオン交換膜を得た。
得られた陰イオン交換膜のイオン交換容量、含水率、膜抵抗、膜厚を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004606117
製造例2〜4
架橋重合性組成物、及び多孔質フィルムを表1に示した組成に代えた以外は製造例1と同様にして陰イオン交換膜を製造した。得られた膜の物性を表1に示した。
製造例5、6
表1に示す架橋重合性組成物を、製造例1と同様にして多孔質フィルムに充填した。続いて、上記多孔質フィルムを架橋重合性組成物中から取り出し、100μmのポリエステルフィルムで多孔質フィルムの両側を被覆した後、3kg/cmの窒素加圧下、80℃で5時間加熱重合した。次いで、得られた膜状物を98%濃硫酸と純度90%以上のクロロスルホン酸の1:1混合物中に40℃で45分間浸漬し、スルホン酸型陽イオン交換膜を得た。
得られた陽イオン交換膜のイオン交換容量、含水率、膜抵抗、膜厚を測定した。結果を表1に示した。
実施例1〜4
陽イオン性の薬剤である、リドカイン塩酸塩の10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cmで薬剤透過量およびセルにかかる電圧を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0004606117
比較例1
従来のイオントフォレーシスに使用される織布を基材とするイオン交換膜として、陰イオン交換膜であるネオセプタAMX(トクヤマ製;膜物性は表1に記載)を用いた以外は、実施例1と同様にして薬剤透過量およびセルにかかる電圧を測定した。結果を表2に示す。
実施例5〜9
製造例1の膜を用い、リドカイン塩酸塩の10mmol/L溶液に代えて、表3に示す陽イオン性の薬剤の10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cmで薬物透過量およびセルにかかる電圧を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0004606117
比較例2〜6
従来のイオントフォレーシスに使用される織布を基材とするイオン交換膜として、陰イオン交換膜であるネオセプタAMX(トクヤマ製;膜物性は表1に記載)を用いた以外は、実施例5〜9と同様にして薬剤透過量およびセルにかかる電圧を測定した。結果を表3に示す。
実施例10、11
陰イオン性の薬剤である、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cmで薬剤透過量およびセルにかかる電圧を測定した。用いたイオン交換膜と薬剤透過量および電圧の測定結果を表4に示す
Figure 0004606117
比較例7
従来のイオントフォレーシスに使用される織布を基材とするイオン交換膜として、陽イオン交換膜であるネオセプタCMX(トクヤマ製;膜物性は表1に記載)を用いた以外は、実施例13と同様にして薬剤透過量およびセルにかかる電圧を測定した。結果を表4に示す。
実施例12〜15
アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム塩の10mmol/L溶液に代えて、表5に示すアニオン性薬剤の10mmol/L溶液を用い、電流密度0.5mA/cmで薬剤透過量およびセルにかかる電圧を測定した。結果を表5に示す。
Figure 0004606117
比較例8〜11
従来のイオントフォレーシスに使用される織布を基材とするイオン交換膜として、陰イオン交換膜であるネオセプタAMX(トクヤマ製;膜物性は表1に記載)を用いた以外は、実施例15と同様にして薬剤透過量およびセルにかかる電圧を測定した。結果を表5に示す。
本発明のイオントフォレーシス用装置の代表的な構成を示す模式図。 実施例において、薬剤透過量を測定するために用いた装置の模式図。
符号の説明
1:作用極構造体
2:対極構造体
3:電源部
4,4’:電極
5:イオン性薬剤含有部
6:多孔質フィルムを基材とするイオン交換膜
7:生体表面(界面)
8:イオン交換膜
9:電解質含有部
10:イオン交換膜

Claims (3)

  1. 電極及び薬剤含有部を有するイオントフォレーシス用の作用極構造体において、該電極と薬剤含有部との間に、3mol/L−硫酸水溶液中での膜抵抗が0.3Ω・cm以下、かつ電流密度0.5mA/cmで測定される前記薬剤の透過率が0.001μmol/hr・cm以下であるイオン交換膜を配設したことを特徴とするイオントフォレーシス用作用極構造体。
  2. 電極と薬剤含有部の間に配設されたイオン交換膜が、多孔質フィルムを基材とし、該多孔質フィルムの有する空隙内に架橋型イオン交換樹脂が充填されたイオン交換膜である請求項1記載のイオントフォレーシス用作用極構造体。
  3. 請求項1又は2記載のイオントフォレーシス用作用極構造体を有するイオントフォレーシス装置。
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