JP2005333077A - 電子制御装置 - Google Patents

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貴之 細野
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Abstract

【課題】 新規な構成にて構造の簡素化を図りつつ発熱素子の発する熱を確実に逃がすことができる電子制御装置を提供する。
【解決手段】 アルミケース30の内面に絶縁膜36を介して配線用金属板37が固定されている。アルミケース30の内面に絶縁膜36を介してパワートランジスタ21およびパワーダイオードが配線用金属板37と電気的に接続した状態で固定されている。アルミケース30に回路基板50が配線用金属板37と電気的に接続した状態で固定されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子制御装置に関するものである。
エンジン制御用電子制御装置(エンジンECU)においては発熱素子を含めた電子部品および回路基板を筐体内に配置しており、発熱素子(パワー素子)を用いて昇圧回路等を構成している。また、発熱素子の熱を筐体を通して逃がすようにしている。
発熱素子の実装に関して発熱素子の放熱構造として、図15(a),(b)に示すものがある。図15(a)は電子制御装置の平面図であり、図15(b)は図15(a)のA−A線での縦断面図である。発熱素子100が放熱プレート101に固定されるとともに発熱素子100が回路基板102に電気的に接続されている。放熱プレート101は回路基板102の端部においてネジ103を回路基板102および放熱プレート101の突部101aを通してアルミケース104に螺入することによりアルミケース104に熱的・機械的に連結されている。そして、発熱素子100で発生した熱は放熱プレート101の突部101aを通してアルミケース104に逃がされる。
しかし、上記のような従来の放熱構造では、放熱プレート101を用いているが故に次の問題がある。比較的大きな放熱プレート101を使用することにより大型化を招く。また、放熱プレート101を回路基板102上に搭載するためのスペースが必要になり、回路基板102に実装できる素子実装面積が制限されてしまう。さらに、発熱素子100の放熱対象が、十分に大きな容積を擁するアルミケース104に比べ小さな放熱プレート101に限られてしまうとともに、放熱プレート101からアルミケース104への伝熱経路(放熱プレート101とアルミケース104との接触面積)が狭いものとなってしまう。
これらの問題は、発熱素子100の放熱対象を直接、十分に大きな容積を擁するアルミケース104にすると解決できる。
このための手段として、図16に示すごとくコンポーネントキャリア110と呼ばれる構造を用いることが知られている。詳しくは、配線パターンと発熱素子111が樹脂製ハウジング112に内蔵され、ピン114を用いて回路基板113と電気的に接続されている。
しかし、この場合、発熱素子111とケース115を接触させるために熱伝導率の高い物質(放熱ゲル等)116が必要になるなど部品点数が多くなってしまう。また、発熱素子111が多くなればなるほど前述した樹脂製ハウジング112も大きくなるため同ハウジング112に歪みが発生し、回路基板113との組み付け性が悪くなるという問題が生じる。
本発明は、上記問題点に着目してなされたものであり、その目的は、新規な構成にて構造の簡素化を図りつつ発熱素子の発する熱を確実に逃がすことができる電子制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の電子制御装置は、筐体の内面に絶縁膜を介して配線用金属板を固定するとともに、同じく筐体の内面に絶縁膜を介して発熱素子を配線用金属板と電気的に接続した状態で固定し、さらに、筐体に回路基板を配線用金属板と電気的に接続した状態で固定したことを特徴としている。よって、筐体の内面の絶縁膜を介して配線用金属板が直接、筐体に搭載されるとともに、発熱素子も直接、筐体に搭載され、かつ、発熱素子と回路基板とが配線用金属板にて電気的に接続される。また、発熱素子で発生した熱は直接、筐体に伝わり逃がされる。これにより、構造の簡素化を図りつつ発熱素子の発する熱を確実に逃がすことができる。
請求項2に記載のように、請求項1に記載の電子制御装置において絶縁膜はカチオン電着塗装により筐体の内面に形成したものであると、一般的な下地塗装膜であるカチオン電着塗装による膜を絶縁膜として用いることにより製造が容易となる。
請求項3に記載のように、請求項1または2に記載の電子制御装置においてネジにより回路基板を筐体に固定し、かつ、回路基板と筐体との間に配線用金属板を挟持することにより配線用金属板と回路基板とを電気的に接続すると、容易に配線用金属板と回路基板とを電気的に接続することができる。
請求項4に記載のように、請求項1または2に記載の電子制御装置においてネジにより回路基板を筐体に固定し、かつ、ネジの頭部と回路基板との間に配線用金属板を挟持することにより配線用金属板と回路基板とを電気的に接続すると、容易に配線用金属板と回路基板とを電気的に接続することができる。
請求項5に記載のように、請求項1または2に記載の電子制御装置においてネジにより回路基板を筐体に固定し、かつ、回路基板と筐体との間に第1の配線用金属板を挟持するとともにネジの頭部と回路基板との間に第2の配線用金属板を挟持することにより第1および第2の配線用金属板と回路基板とを電気的に接続すると、容易に配線用金属板と回路基板とを回路基板の両面において電気的に接続することができる。
請求項6に記載のように、請求項3〜5のいずれか1項に記載の電子制御装置において筐体における回路基板の固定用のネジ穴まで配線用金属板を延設し、配線用金属板に設けた透孔に回路基板の固定用のネジを通すことにより当該ネジの周囲において配線用金属板と回路基板とを電気的に接続すると、配線用金属板と回路基板とを確実に電気的に接続することができる。
請求項7に記載のように、請求項5に記載の電子制御装置においてネジとして電気絶縁性を有するものを用いると、回路基板の両面に配した第1,第2の配線用金属板とネジとが接触してショートすることを回避することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1には、本実施形態における車載用電子制御装置10の平面図を示す。図2には図1のA−A線での縦断面図を示す。
本電子制御装置10は、エンジン制御用電子制御装置(エンジンECU)である。図2のごとく、ケース30とカバー31により筐体を構成している。図1はカバー31を外した状態での平面図である。図1,2に示すように筐体内には回路基板(プリント基板)50が配置されている。図3には回路基板50を取り外した状態での平面図を示す。図4には、本実施形態における電子制御装置(エンジンECU)10の回路図を示す。
図4において、電子制御装置(エンジンECU)10はセンサ等入力回路11とマイコン12と出力回路13とDC−DCコンバータ制御回路14とDC−DCコンバータ回路15とインジェクタ駆動回路16と電源回路17を具備している。電源回路17は外部のバッテリ18と接続され、バッテリ電圧(例えば12ボルト)から5ボルト電圧を生成する。センサ等入力回路11には外部の各種のセンサが接続される。インジェクタ駆動回路16には外部のインジェクタ19a,19b,19c,19dが接続される。出力回路13には外部のその他の機器が接続される。
DC−DCコンバータ回路15は、パワートランジスタ21、パワーダイオード22、コンデンサ23,24、コイル25よりなる。コイル25とパワートランジスタ21の直列回路にはバッテリ電圧(+B)が印加される。このコイル25とパワートランジスタ21の直列回路に対しコンデンサ23が並列に接続されている。また、コイル25とパワートランジスタ21の間の接続点aはパワーダイオード22とコンデンサ24の直列回路を介してグランド側と接続されている。パワーダイオード22とコンデンサ24の間の接続点bはインジェクタ駆動回路16と接続されている。パワートランジスタ21のゲート端子はDC−DCコンバータ制御回路14と接続され、DC−DCコンバータ制御回路14によりパワートランジスタ21がオン・オフ制御される。DC−DCコンバータ回路15において高電圧が生成され、インジェクタ駆動回路16に供給される。詳しくは、ゲート信号によりパワートランジスタ21がオン・オフ動作してスイッチング駆動され、この動作により、コンデンサ24に電源電圧(バッテリ・グランド間電圧)よりも高い電圧が発生して出力端子に印加される。
マイコン12は、センサ等入力回路11を介して各種のセンサ信号を取り込み、各種の演算を実行する。そして、マイコン12は出力回路13を介して各種の信号を外部に出力する。また、マイコン12はインジェクタ駆動回路16を制御して所定のタイミングで高電圧をインジェクタ19a,19b,19c,19dに供給して適量の燃料噴射を行わせる。つまり、電子制御装置(エンジンECU)10はセンサ信号にてエンジンの運転状態を検知し各種の演算を実行してインジェクタ(アクチュエータ)19a,19b,19c,19dを駆動してエンジンを最適な状態で運転させる。
図1,2において、ケース30はアルミ製であり、以下、アルミケースという。このアルミケース30は全体の形状として直方体をなしている。アルミケース30には上面に開口する凹部32が形成されるとともに、凹部32の底面には凹部33が形成されている。凹部32の底面には回路基板50を固定するためのネジ穴34が複数形成されている。また、アルミケース30の上面での四隅にはカバー31を固定するためのネジ穴35が形成されている。
図2に示すように、アルミケース30の表面には絶縁膜36が形成されている。この絶縁膜36として樹脂膜を用いており、より詳しくは、カチオン電着塗装により形成したものであり、黒色である。このカチオン電着塗装されたアルミケース30は絶縁処理されていることになる。この黒色塗装に関して、黒色は輻射率が高く、エンジンECU作動時の筐体の内部温度を下げる機能がある。
さらに、アルミケース30の内面における絶縁膜36の上には図2,3に示すように配線用金属板(金属板による配線パターン)37が接着剤にて固定されている。配線用金属板37として真鍮の板を用いている。配線用金属板37として他にも銅板等を用いてもよい。また、配線用金属板37を接着剤にて固定するやり方は簡素な方法である。帯状の配線用金属板37はアルミケース30の凹部33の底面から凹部33の側壁面に延設され、さらに凹部32の底面に達している。この凹部32の底面において配線用金属板37が前記ネジ穴34に向かって延び、ネジ穴34の形成位置においてリング部(ワッシャ部)38が形成されている。つまり、アルミケース30における回路基板50の固定用のネジ穴34まで配線用金属板37が延設され、このネジ穴34に重なるように透孔38aが設けられている。透孔38aの径とネジ穴34の径は同一寸法である。また、アルミケース30の凹部33の底面における絶縁膜36の上には、発熱素子であるパワートランジスタ21およびパワーダイオード22が配置されている。即ち、アルミケース30に絶縁膜36を介して直接、パワートランジスタ21およびパワーダイオード22が搭載されている。このパワートランジスタ21およびパワーダイオード22は配線用金属板37と電気的に接続した状態で固定されている(実装されている)。
このようにして、設計した回路構成を実現すべくDC−DCコンバータ回路15を構成するための配線用金属板(金属板による配線パターン)37、パワートランジスタ21、パワーダイオード22を、直接、絶縁処理されたアルミケース30上に搭載している。このとき、発熱素子であるパワートランジスタ21およびパワーダイオード22は回路動作に影響がない範囲で適切な間隔を保つようにする。また、放熱が必要な発熱素子(21,22)の取り付け方法としてネジ止めを用いており、このやり方は安価である。
図2,3においてパワートランジスタ21とパワーダイオード22は、一般的にTO−220と呼ばれるパッケージの例を示しており、そのパッケージの放熱面がアルミケース30の内面と対向する状態で固定されている。
パワートランジスタ21の構成例を、図5,6に示す。図5はパワートランジスタ21の配置部分の平面図であり、図6は図5のA−A線での断面図である。
図5,6において、金属フレーム60にパワートランジスタチップ61が搭載されている。パワートランジスタチップ61はリードフレーム62,63,64と電気的に接続されている。樹脂65にて金属フレーム60とパワートランジスタチップ61とリードフレーム62,63,64の一部がモールドされている。また、樹脂65には貫通孔66が設けられている。そして、貫通孔66を通してネジ67をアルミケース30に螺入することによりパワートランジスタ21がアルミケース30に固定されている。また、前述の配線用金属板37とパワートランジスタ21のリードフレーム62,63,64とは半田68により接合されている。
図1,2に示すように、アルミケース30の凹部32の底面上には回路基板(プリント基板)50が配置されている。回路基板50の両面にはマイコン等の電子部品51が実装されている。回路基板50はネジ52を回路基板50を通して前述のネジ穴34に螺入することによりアルミケース30に固定されている。ここで、回路基板50とアルミケース30との間に配線用金属板37が挟持され、配線用金属板37と回路基板50の導体パターン53とが電気的に接続されている。つまり、配線用金属板(配線パターン)37と回路基板50の導体パターン53との電気的接続として、回路基板50を固定するためのネジ52を利用している。
図1に示すように、アルミケース30の一側面にはコネクタ70が取り付けられている。コネクタ70は連結ピン(コネクタピン)71を有し、連結ピン(コネクタピン)71は回路基板50と電気的に接続されている。さらに、図2においてアルミケース30の上面はカバー31で覆われ、カバー31はネジ72をカバー31を通して前述のネジ穴35に螺入することより固定されている。
次に、アルミケースの製造および電子制御装置の組み立て順序について説明する。
まず、図7に示すように、アルミケース30を用意する。そして、図8に示すように、アルミケース30に対しカチオン電着塗装して表面に絶縁膜(樹脂膜)36を形成する。さらに、図9に示すように、絶縁膜36の上に配線用金属板37を接着する。また、図10に示すように、絶縁膜36の上に、発熱素子であるパワートランジスタ21およびパワーダイオード22を配置しネジにより固定するとともに、パワートランジスタ21およびパワーダイオード22の接続端子と配線用金属板37とを半田付けする。
その後、図11に示すように、アルミケース30の凹部32の底面に、電子部品51を実装した回路基板50を配置し、ネジ52をアルミケース30のネジ穴34に螺入して回路基板50を取り付ける。このとき、回路基板50とアルミケース30との間に配線用金属板37を配した状態で、ネジ52を、回路基板50および配線用金属板37の透孔38a(図3参照)を通してアルミケース30のネジ穴34に螺入する。これにより、ネジ52の周囲において配線用金属板37と回路基板50とが電気的に接続される。
その後、図2に示すように、アルミケース30の上面にカバー31を配置しネジ72をアルミケース30のネジ穴35に螺入して固定する。
このようにして組み立てられた電子制御装置10においては、発熱素子であるパワートランジスタ21およびパワーダイオード22から発生する熱はアルミケース30に直接、逃がされるとともに、アルミケース30が搭載される車両のボディに逃がされる。また、アルミケース30の内面に絶縁膜36を介して配線用金属板37が固定されるとともにパワートランジスタ21およびパワーダイオード22が実装されており、回路基板50の素子実装面積を制限することなく、安価な方法で、発熱素子であるパワートランジスタ21およびパワーダイオード22の放熱性を飛躍的に向上させることができる。
以上のように本実施形態は、下記の特徴を有している。
(1)図2に示すように、筐体を構成するアルミケース30の内面に絶縁膜36を介して配線用金属板37を固定するとともに、同じくアルミケース30の内面に絶縁膜36を介して発熱素子(パワートランジスタ21、パワーダイオード22)を配線用金属板37と電気的に接続した状態で固定した。さらに、アルミケース30に回路基板50を配線用金属板37と電気的に接続した状態で固定した。よって、アルミケース30の内面の絶縁膜36を介して配線用金属板37が直接、アルミケース30に搭載されるとともに、発熱素子(21,22)も直接、アルミケース30に搭載され、かつ、発熱素子(21,22)と回路基板50とが配線用金属板37にて電気的に接続される。また、発熱素子(21,22)で発生した熱は直接、アルミケース30に伝わり逃がされる。これにより、構造の簡素化を図りつつ発熱素子の発する熱を確実に逃がすことができる。
(2)絶縁膜36はカチオン電着塗装によりアルミケース30の内面に形成したものであるので、一般的な下地塗装膜であるカチオン電着塗装による膜を絶縁膜として用いることにより製造が容易となる。
(3)ネジ52により回路基板50をアルミケース30に固定し、かつ、回路基板50とアルミケース30との間に配線用金属板37を挟持することにより配線用金属板37と回路基板50とを電気的に接続したので、容易に配線用金属板37と回路基板50とを電気的に接続することができる。
(4)図3に示すように、アルミケース30における回路基板50の固定用のネジ穴34まで配線用金属板37を延設し、配線用金属板37に設けた透孔38aに回路基板50の固定用のネジ52を通すことにより当該ネジ52の周囲において配線用金属板37と回路基板50とを電気的に接続した。これにより、配線用金属板37と回路基板50とを確実に電気的に接続することができる。
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
図1,2に代わり図12,13に示す形態にて実施してもよい(図13は図12のA−A線での縦断面図)。図13に示すように、配線用金属板37bをアルミケース30の凹部32の側壁面に沿って上方に延設して回路基板50の上面側においてネジ52の頭部と回路基板50との間に配置する。つまり、回路基板50の下面において配線用金属板37aを配置して回路基板50と電気的に接続するとともに、これに加えて上面においても配線用金属板37bを配置して回路基板50と電気的に接続している。詳しくは、回路基板50とアルミケース30との間に第1の配線用金属板37aを配するとともに回路基板50の上面に第2の配線用金属板37bを配した状態で、ネジ52を、回路基板50を通してアルミケース30のネジ穴34に螺入することにより配線用金属板37a,37bと回路基板50とを電気的に接続する。
この場合においてネジ52として電気絶縁性を有するものを使用している。これは次の理由による。
図14はネジ止め部を拡大した縦断面図である。図14において、回路基板50の上面での配線用金属板37bがネジ52と接触しており、回路基板50の下面において配線用金属板37aがネジ52と接触する可能性がある。これにより、ネジ52を通して配線用金属板37aと配線用金属板37bとが短絡する可能性がある(回路基板50の上面の導体パターン53bと下面の導体パターン53aとが短絡する可能性がある)。これを回避すべくネジ52として電気絶縁性を有するものを使用している。具体的には、金属製のネジに対し絶縁膜にて被覆することにより電気絶縁性を持たせている。
以上のように、ネジ52により回路基板50をアルミケース(筐体)30に固定し、かつ、回路基板50とアルミケース30との間に第1の配線用金属板37aを挟持するとともにネジ52の頭部と回路基板50との間に第2の配線用金属板37bを挟持することにより第1および第2の配線用金属板37a,37bと回路基板50とを電気的に接続した。よって、容易に配線用金属板37a,37bと回路基板50とを回路基板50の両面において電気的に接続することができる。これにより、回路基板の取付用のネジ穴(ネジ)の数の2倍の電気的接続箇所を確保することができる。
また、ネジ52として電気絶縁性を有するものを用いたので、回路基板50の両面に配した配線用金属板37a,37bとネジ52とが接触してショートすることを回避することができる。
図12,13,14に示した形態に対する変形例として、回路基板50の上面のみで配線用金属板37bと回路基板50とを電気的に接続するようにしてもよい。つまり、ネジ52により回路基板50をアルミケース30に固定し、かつ、ネジ52の頭部と回路基板50との間に配線用金属板37bを挟持することにより配線用金属板37bと回路基板50とを電気的に接続する。この場合には、回路基板50の上面において、容易に配線用金属板37bと回路基板50とを電気的に接続することができる。
また、筐体の材料としてアルミの他にも鉄製等であってもよい。
さらに、回路基板50の筐体への固定方法としてネジ止めを用いたが、これに限ることなく、かしめ等で固定してもよい。
また、これまでの説明においてはエンジンECUに適用し、このエンジンECUはDC−DCコンバータ回路(昇圧回路)を具備し、筐体内に、DC−DCコンバータ回路を構成する発熱素子(21,22)を含めた電子部品および回路基板50を配置した場合について説明してきた。これに限ることなく、エンジンECUの他のECUに適用してもよい。また、DC−DCコンバータ回路の他の回路、例えば電源回路を発熱素子で構成する場合において当該発熱素子を含めた電子部品および回路基板50を筐体内に配置する場合に適用してもよい。
実施形態における電子制御装置の平面図。 図1のA−A線での縦断面図。 電子制御装置の平面図。 電子制御装置の回路図。 パワートランジスタの配置部分の平面図。 図5のA−A線での縦断面図。 アルミケースの製造および電子制御装置の組み立て工程を説明するための縦断面図。 アルミケースの製造および電子制御装置の組み立て工程を説明するための縦断面図。 アルミケースの製造および電子制御装置の組み立て工程を説明するための縦断面図。 アルミケースの製造および電子制御装置の組み立て工程を説明するための縦断面図。 アルミケースの製造および電子制御装置の組み立て工程を説明するための縦断面図。 別例の電子制御装置の平面図。 図12のA−A線での縦断面図。 ネジ止め部分を拡大した縦断面図。 (a)は背景技術を説明するための電子制御装置の平面図、(b)は(a)のA−A線での縦断面図。 背景技術を説明するための電子制御装置の縦断面図。
符号の説明
21…パワートランジスタ、22…パワーダイオード、30…アルミケース、31…カバー、34…ネジ穴、36…絶縁膜、37…配線用金属板、37a…配線用金属板、37b…配線用金属板、38a…透孔、50…回路基板、52…ネジ。

Claims (7)

  1. 筐体(30,31)内に、発熱素子(21,22)を含めた電子部品および回路基板(50)を配置した電子制御装置であって、
    筐体(30)の内面に絶縁膜(36)を介して配線用金属板(37)を固定するとともに、同じく筐体(30)の内面に絶縁膜(36)を介して発熱素子(21,22)を前記配線用金属板(37)と電気的に接続した状態で固定し、さらに、前記筐体(30)に回路基板(50)を前記配線用金属板(37)と電気的に接続した状態で固定したことを特徴とする電子制御装置。
  2. 前記絶縁膜(36)はカチオン電着塗装により筐体(30)の内面に形成したものであることを特徴とする請求項1に記載の電子制御装置。
  3. ネジ(52)により前記回路基板(50)を筐体(30)に固定し、かつ、前記回路基板(50)と筐体(30)との間に前記配線用金属板(37)を挟持することにより前記配線用金属板(37)と前記回路基板(50)とを電気的に接続したことを特徴とする請求項1または2に記載の電子制御装置。
  4. ネジ(52)により前記回路基板(50)を筐体(30)に固定し、かつ、前記ネジ(52)の頭部と前記回路基板(50)との間に前記配線用金属板(37b)を挟持することにより前記配線用金属板(37b)と前記回路基板(50)とを電気的に接続したことを特徴とする請求項1または2に記載の電子制御装置。
  5. ネジ(52)により前記回路基板(50)を筐体(30)に固定し、かつ、前記回路基板(50)と筐体(30)との間に第1の配線用金属板(37a)を挟持するとともに前記ネジ(52)の頭部と前記回路基板(50)との間に第2の配線用金属板(37b)を挟持することにより前記第1および第2の配線用金属板(37a,37b)と前記回路基板(50)とを電気的に接続したことを特徴とする請求項1または2に記載の電子制御装置。
  6. 前記筐体(30)における回路基板(50)の固定用のネジ穴(34)まで配線用金属板(37)を延設し、配線用金属板(37)に設けた透孔(38a)に回路基板(50)の固定用のネジ(52)を通すことにより当該ネジ(52)の周囲において配線用金属板(37)と回路基板(50)とを電気的に接続したことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の電子制御装置。
  7. 前記ネジ(52)として電気絶縁性を有するものを用いたことを特徴とする請求項5に記載の電子制御装置。
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