JP2005333014A - Ledランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 化学的な安定性、光透過性に優れるガラス材料からなるガラス部4をLEDチップ2に対して非接触となるように包囲して設けているので、白濁や変色を生じることなく封止性に優れ、樹脂封止構造では適用できなかった使用環境(例えば、高温多湿環境)で安定的に使用することができる。また、ガラス部4がLEDチップ2に非接触であることにより、ガラス材料の膨張収縮による内部応力がLEDチップ2に加わることがなく、接触不良、発光効率低下等の発生を防げる。
【選択図】 図1
Description
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、GaN系半導体化合物からなる上下電極タイプのLEDチップ2と、銅合金によって形成されてLEDチップ2の上下の電極と電気的に接続されるリード部3A,3Bと、LEDチップ2、リード部3A,3Bの周囲を覆う透明な筒状のガラス材料からなるガラス部4と、LEDチップ2とリード部3A,3Bとを電気的に接続する半田部5とを有する。
図2は、LEDチップの断面図である。このLEDチップ2は、SiC等の基板20上にn型GaN層21と、電流を注入されることに基づいて発光する発光層22と、p型GaN層24とを順次成長させることによって形成されている。また、p型GaN層24上にはp側電極25が設けられており、基板20の底面にはn側電極26が設けられている。
図3(a)から(c)は、第1の実施の形態のLEDランプ1の製造方法を示す説明図である。まず、(a)に示すように、別工程にて銅合金を拡大部3aを含む形状に予めプレス加工したリード部3A,3Bを用意し、対向する拡大部3aの間にLEDチップ2を配置する。このとき、LEDチップ2に設けられる電極が拡大部3aの部分に位置するようにする。
リード部3A,3Bを図示しない電源部に接続し、電源部から電力を供給することによってLEDチップ2が発光する。LEDチップ2は発光に基づいて青色光を放射する。LEDチップ2から放射された青色光は、ガラス部4を透過して外部に放射される。また、LEDチップ2の発光に伴って生じる熱はリード部3A,3Bを介して熱伝導することにより、ガラス部4の外部に導かれて大気放散される。
第1の実施の形態のLEDランプによると、以下の効果が得られる。
(1)化学的な安定性、光透過性に優れるガラス材料からなるガラス部4をLEDチップ2に対して非接触となるように包囲して設けているので、白濁や変色を生じることなく封止性に優れ、樹脂封止構造では適用できなかった使用環境(例えば、高温多湿環境)で安定的に使用することができる。また、ガラス部4がLEDチップ2と非接触であることにより、ガラス材料の膨張収縮による内部応力がLEDチップ2に加わることがなく、接触不良、発光効率低下等の発生を防げる。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、ガラス部4の表面に蛍光体6Aからなる蛍光体層6を設けた波長変換型のLEDランプ1である構成において第1の実施の形態と相違している。なお、以下の説明において、第1の実施の形態と同一の構成および機能を有する部分については同一の引用数字を付して説明する。
蛍光体層6の形成方法は、まず、所定の量の蛍光体6Aをバインダーに溶解した蛍光体溶液をガラス部4の表面に所定の膜厚となるように塗布する。次に、蛍光体溶液を塗布されたガラス部4を加熱炉内に収容し、150℃で加熱してバインダーを除去することによりガラス部4と一体化させる。なお、LEDランプ1の表面に蛍光体層6を保護する透明樹脂等からなる保護層を設けても良い。
リード部3A,3Bを図示しない電源部に接続し、電源部から電力を供給するとLEDチップ2の発光層22に電流が注入されて発光し、青色光が放射される。LEDチップ2から放射された青色光は、ガラス部4の表面に設けられている蛍光体層6に照射される。蛍光体層6は、青色光の照射に基づいて励起されることにより黄色光を放射する。この黄色光と青色光とが混合されることにより白色光を生じる。
第2の実施の形態のLEDランプによると、第1の実施の形態の好ましい効果に加えてガラス部4の表面に均一な厚さで薄膜状の波長変換部を設けることができるので、製品毎のばらつきが生じることを防いで一定の品質を確保でき、光度低下が少なく高輝度の波長変換型LEDランプ1が得られる。
図5は、本発明の第3の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、ガラス部4の内側に蛍光体6Aからなる蛍光体層6を設けた波長変換型のLEDランプ1である構成において第2の実施の形態と相違している。
蛍光体層6の形成方法は、まず、ガラス部4となる筒状のガラス材料を用意する。次に、所定の量の蛍光体6Aをバインダーに溶解した蛍光体溶液を筒状のガラス材料の内側に均一な膜厚となるように塗布する。次に、蛍光体溶液を塗布された筒状のガラス材料を加熱炉内に収容し、150℃で加熱してバインダーを除去する。このことにより筒状のガラス材料の内側に蛍光体層6が均一な膜厚で形成される。このようにして蛍光体層6を形成された筒状のガラス材料を用いて第1の実施の形態で説明したようにガラス封止加工を行う。
第3の実施の形態のLEDランプによると、第2の実施の形態の好ましい効果に加えて蛍光体層6がガラス部4の内側に保持されるので、蛍光体6Aが温度変化や湿気から保護されて波長変換性の長寿命化を図れる。
図6は、本発明の第4の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、ガラス部4の内側に蛍光体6Aからなる蛍光体層6と、着色されたガラス材料からなるガラス部4を用いてLEDチップ2およびリード部3A,3Bを封止した波長変換型のLEDランプ1である構成において第1の実施の形態と相違している。
図7は、本発明の第5の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、3つのLEDチップ2R(赤色)、2G(緑色)、および2B(青色)をリード部3A,3Bの長さ方向に直線状に配置した多色同時発光(放射)型のLEDランプ1である構成において第1の実施の形態と相違している。
第5の実施の形態のLEDランプによると、第1の実施の形態の好ましい効果に加えてLEDチップ2R、2G、および2Bから放射される光の混合に基づいて、高価な蛍光体を用いなくとも白色光を得ることができる。
図8は、本発明の第6の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、2つのLEDチップ2をリード部3A,3Bに対して並列に配置したものであり、リード部3A,3Bに設けられる拡大部3aは、2つのLEDチップ2の並列配置に対応して拡大された構成を有している。
図9は、本発明の第7の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、2つのLEDチップ2をアノード側のリード部3Aに対して並列に配置するとともに、カソード側に複数のリード3B、3Cを配置したものであり、アノード側のリード部3Aに設けられる拡大部3aは、2つのLEDチップ2の並列配置に対応して拡大された構成を有している。
図10は、本発明の第8の実施の形態に係るLEDランプを示し、(a)はLEDランプの側面図、(b)は(a)のA−A部におけるLEDチップおよびリード部の断面図である。このLEDランプ1は、(a)に示すようにGaN系半導体化合物からなるフリップチップタイプのLEDチップ2と、銅合金によって形成されてLEDチップ2とフリップチップ接合されるとともに一方向に取り出されるリード部3A,3Bと、LEDチップ2、リード部3A,3Bの周囲を覆う筒状のガラス材料からなるガラス部4とを有する。
LEDチップ2は、(b)に示すようにAl2O3(サファイア)からなる基板20と、n型GaN層21と、電流を注入されることに基づいて発光する発光層22と、p型GaN層24と、p型GaN層24からn型GaN層21にかけてエッチングによって部分的に除去された部分に設けられるn側電極26と、p型GaN層24の表面に設けられるp側電極25とを有し、p側電極25およびn側電極26は、Auバンプまたは半田バンプ7を介してリード部3A,3Bと電気的に接続されている。
図11(a)から(c)は、第8の実施の形態のLEDランプ1の製造方法を示す説明図である。まず、(a)に示すように、別工程にて銅合金を予めプレス加工したリード部3A,3Bを用意する。このリード部3A,3Bは、LEDチップの搭載に支障がなく、かつ、リード部間で短絡を生じることのない間隔を有して平行に形成される。次に、p側電極25およびn側電極26に半田バンプ7を設けられたLEDチップ2をリード部3A,3Bに対して位置決めし、超音波と熱圧着との併用に基づいてLEDチップ2をリード部3A,3Bにフリップチップ接合する。
第8の実施の形態のLEDランプによると、平行に設けられるリード部3A,3BにLEDチップ2をフリップチップ接合し、その周囲を筒状に形成されたガラス材料で覆ってガラス部4を形成したので、第1の実施の形態の好ましい効果に加えて封止先端4C側から広範囲に光を放射させることができる。
図12は、本発明の第9の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、ガラス部4の表面に蛍光体6Aからなる蛍光体層6を設けた波長変換型のLEDランプ1である構成において第8の実施の形態と相違している。蛍光体層6の組成および形成方法は、第2の実施の形態で説明したものと同一であるので、重複する説明を省略する。
図13は、本発明の第10の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、ガラス部4の内側に蛍光体6Aからなる蛍光体層6を設けた波長変換型のLEDランプ1である構成において第9の実施の形態と相違している。
図14は、本発明の第11の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、ガラス部4の内側に蛍光体6Aからなる蛍光体層6と、例えば、パステルカラーに着色されたガラス材料からなるガラス部4を用いてLEDチップ2およびリード部3A,3Bを封止した波長変換型のLEDランプ1である構成において第8の実施の形態と相違している。
図15は、本発明の第12の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、リード部3A,3Bの先端にAuバンプまたは半田バンプ7を介してLEDチップ2をフリップチップ接合した構成において第8の実施の形態と相違している。
図16は、本発明の第13の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、平行に配置されるリード部3A,3Bの先端近傍に図2で説明したLEDチップ2を挟み込み、半田部5でLEDチップ2のn側電極およびp型側電極とリード部3A,3Bとを電気的に接続している構成において第8の実施の形態と相違している。
図17は、本発明の第14の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、フリップチップタイプの複数のLEDチップ2をリード部3A,3Bの長さ方向に所定の間隔でフリップチップ接合した構成において第8の実施の形態と相違している。
図18は、本発明の第15の実施の形態に係るLEDランプの側面図である。このLEDランプ1は、平行に配置されるリード部3A,3B,3Cに対して2個のLEDチップ2をフリップチップ接合して構成されており、リード部3A,3Cはカソード、リード部3Bは共用のアノードである。2個のLEDチップ2の一方はリード部3Aおよび3Bに電気的に接続されており、もう一方はリード部3Bおよび3Cに電気的に接続されている。
上記の第4および第11の実施の形態において、LEDチップ2として、紫外光を発光するものを用い、蛍光体層6は、LEDチップから放射される紫外光によって励起されて白色光を生じるRGB蛍光体を含む蛍光体層に変更してもよい。この構成によっても、LEDチップが発光することのできない中間色(例えば、パステルカラー)を発光することができる。
2G、LEDチップ 2B、LEDチップ 3A,3B,3C、リード部
3a、拡大部 4、ガラス部 4A、減縮部 4B、溶着部 4C、封止先端
5、半田部 6、蛍光体層 6A、蛍光体 7、半田バンプ
8、Si封止部 20、基板 21、n型GaN層、22、発光層
24、p型GaN層 25、p側電極 26、n側電極
Claims (10)
- 所定の発光波長の光を放射するLEDチップを有する光源部と、
前記LEDチップと非接触で周囲を包囲して設けられる透明または半透明のガラス封止部とを有することを特徴とするLEDランプ。 - 前記ガラス封止部は、筒状のガラス材料の熱処理に基づいて前記LEDチップを気密封止していることを特徴とする請求項1記載のLEDランプ
- 前記ガラス封止部は、内部が真空か、または内部に不活性ガスが封入されていることを特徴とする請求項1記載のLEDランプ。
- 前記ガラス封止部は、前記LEDチップから放射される光を波長変換する波長変換部を含むことを特徴とする請求項1記載のLEDランプ。
- 前記波長変換部は、前記ガラス封止部に形成される蛍光体層または着色剤層であることを特徴とする請求項4記載のLEDランプ。
- 前記蛍光体層は、前記ガラス封止部の表面または内面に塗布されるか、または蛍光体を混合したガラス材料からなることを特徴とする請求項5記載のLEDランプ。
- 前記着色剤層は、前記ガラス封止部の表面または内面に形成されるか、または着色剤を混合したガラス材料からなることを特徴とする請求項5記載のLEDランプ。
- 前記LEDチップは、青色光あるいは紫外光を放射し、
前記ガラス封止部は、その内側に前記LEDチップの前記青色光あるいは前記紫外光を波長変換して外側に白色光を放射する蛍光体層と、前記蛍光体層の外側に設けられ、前記蛍光体層から放射された前記白色光を受け、前記白色光を着色して外部に放射する着色層とを備えたことを特徴とする請求項1記載のLEDランプ。 - 前記光源部は、前記LEDチップを電気的に接続した一対のリード部を含み、前記一対のリード部は筒状の前記ガラス封止部の一方または相対向する双方から取り出されるとともに前記ガラス封止部との溶着に基づいて支持されることを特徴とする請求項1記載のLEDランプ。
- 前記ガラス封止部は、前記LEDチップとの空隙に充填する充填材を含むことを特徴とする請求項1記載のLEDランプ。
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