JP2005331787A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 有機ELディスプレにおいて、大画面、高精細の表示と高いコントラスト費の表示を両立させる。
【解決手段】 第1組のストライプ電極103と、それに平行な第2組のストライプ電極104と、これらに交差する第3組のストライプ電極116とを有し、各画素に、第2組のストライプ電極に一方の電極が接続された発光部110と、第3組のストライプ電極と発光部の他方の電極とに接続された第1の整流素子602と、第1組のストライプ電極と発光部の他方の電極とに接続された第2の整流素子603と、発光部に電気的に並列になるよう接続されたキャパシタ106とを備えており、各画素の第1の整流素子と第2の整流素子のそれぞれの接続方向が第1のストライプ電極および第3のストライプ電極の間において順方向が互いに一致する向きにされている有機ELディスプレイ表示装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイパネルの自発光表示装置に関する。より具体的には、本発明は、複数の行と複数の列よりなるマトリックス構成になされた発光する画素を整流素子によって駆動する表示装置に関する。
近年、情報機器用のフラットディスプレイの普及が目覚しい。従来の液晶ディスプレイは、液晶の光シャッター機能によりバックライトの光をon/off制御し、カラーフィルターを用いて色彩を得る。これに対し、有機ELディスプレイあるいは有機LEDディスプレイ)では各画素が個々に自発光するため、視野角が広く、カラーフィルターが不要になるという利点があるばかりでなく、バックライトが不要であることから薄型化が可能になり、かつフレキシブルな基板上に形成が可能である等、多くの利点を持っている。このため、有機ELディスプレイは次世代のディスプレイとして期待されている。
この有機ELディスプレイパネルの駆動方式は、大別して2つの種類に分けることができる。第一の駆動方式は、パッシブマトリックス型(あるいは、デューティー駆動方式、単純マトリックス方式)と呼ばれているものである。これは、複数のストライプ電極が行と列にマトリックス状に組み合わされ、行電極と列電極のそれぞれの交点に位置する画素を行電極と列電極に加えた駆動信号により発光させる。発光制御のための信号は、通常、行方向には1行毎に時系列で走査され、同一行の各列には同時に印加される。各画素には通常はアクティブ素子を設けず、行の走査周期のうち、各行のデューティー期間にのみ発光制御するようにした方式である。第2の駆動方式は、各画素にスイッチング素子を持ち、行の走査周期内にわたって発光が可能なアクティブマトリックス型と呼ばれるものである。
例えば、100行×150列のパネル全面を100Cd/mの表示輝度で発光させる場合を想定する。この場合、アクティブマトリックス型では各画素は基本的に常時発光しているため、画素の面積率や各種の損失を考慮しない場合には、100Cd/mで発光させれば良い。しかし、パッシブマトリックス型で同じ表示輝度を得ようとすると、各画素を駆動するデューティー比が1/100になり、そのデューティー期間(選択期間)のみが発光時間となるため、発光時間内の発光輝度を100倍の10000Cd/mとする必要がある。
ここで、発光輝度を増すためには有機EL素子に流す電流を増大させればよい。しかし、電流を増大させると有機EL発光の効率が低下することが知られている。この効率の低下により、アクティブマトリックス型の駆動方式とパッシブマトリックス型の駆動方式を同じ表示輝度で比較した場合、パッシブマトリクス型では相対的に消費電力が大きくなる。また、有機EL素子に流す電流を増すと、発熱等による材料の劣化が生じやすく、表示装置の寿命が短くなるという不都合がある。一方、これらの効率及び寿命の観点から最大電流を制限すると、同じ表示輝度を得るために発光期間を長くする必要が生じる。しかしながら、パッシブマトリックス型駆動方式での発光時間を定めるデューティー比はパネルの行数の逆数であることから、発光期間の延長は、表示容量(駆動ライン数)の制限に結びつく。これらの点から、大面積、高精細度のパネルを実現するにはアクティブマトリックス型の駆動方式を用いる必要があった。
大面積、高精細度に適したアクティブマトリックス型の駆動方式では、画素のスイッチング素子としてポリシリコンを用いた薄膜トランジスタ(TFT)が用いられる。しかしながら、例えば、ポリシリコンを用いるTFTを形成するプロセス温度は少なくとも250℃以上の高温であり、フレキシブルなプラスティック基板を用いることが困難である問題点がある。また、アクティブマトリクス型の駆動方式を用いる表示装置は、製造コストが高くなる問題点がある。例えば、アクティブマトリクス基板の製造コストがディスプレイパネル全体のコストの50%以上を占めてしまう。
こういった従来の有機ELディスプレイパネルが有する種々の問題点に対処するために、新しいタイプの有機薄膜素子による駆動方法が開示されている。
例えば特開2001−250680号公報(特許文献1)には、有機薄膜整流素子を有機薄膜発光部と直列に接続することが開示されている。これによれば、駆動素子が有機材料より成るため、低温での製造プロセスが可能であり、従ってフレキシブルなプラスティック基板を用いることが可能となる。また、安価な材料やプロセスを選定できるため低コスト化も可能となる。
特開2001−250680号公報
しかしながら、有機薄膜整流素子を用いて有機ELより成る発光部を駆動するには以下の問題があった。
即ち、図2に示すような有機薄膜整流素子を用いる駆動においては、画素のデューティー期間内にキャパシタに蓄積された電荷を、デューティー期間外に放電することにより画素の発光を維持する。ところが図3に例示するように、一般に有機ELの電気抵抗は低電圧では著しく高いため、キャパシタ電荷の放電は一定電圧に到達すると減衰が著しく遅くなる。この結果、図4のようにキャパシタの電荷が次のデューティー期間まで残留することとなり、次のフレーム周期の発光量に影響を与える。これを防止するためには、キャパシタの残留電荷を一旦消去して前歴の影響を抑制することが必要となる。特に、発光すべきでないフレームにおいて発光し続ける場合は、ON/OFF比(コントラスト比)が低下することとなる。この問題は、画素が多くなる大画面、高精細のディスプレイパネルにおいては、一行あたりのデューティー期間が短くなるためにより顕在化する。
よって本発明の目的は、上述の点に鑑み、整流素子を用いた有機ELディスプレイパネルなどの表示装置の駆動方法において、低コストで十分な発光量が得られるディスプレイパネルを提供することにある。特にコントラスト比が高く、かつ大画面、高精細のディスプレイパネルを提供するものである。
本発明の表示装置においては、互いに平行に複数形成された第1組のストライプ電極と、 該第1組のストライプ電極のそれぞれに対応して複数形成され、該第1組のストライプ電極に平行にされた互いに平行な第2組のストライプ電極と、第1組および第2組のストライプ電極に交差する方向に、互いに平行に複数形成された第3組のストライプ電極と、該第2組のストライプ電極の各電極と第3組のストライプ電極の各電極とが立体的に交差する点にある複数の画素とを基板上に備えてなる表示装置であって、該複数の画素のそれぞれは、該画素に対応する前記第2組のストライプ電極に一方の電極が電気的に接続された発光部と、前記画素に対応する前記第3組のストライプ電極と前記発光部の他方の電極とに電気的に接続された第1の整流素子と、前記画素に対応する前記第1組のストライプ電極と前記発光部の前記他方の電極とに電気的に接続された第2の整流素子と、前記発光部に電気的に並列になるよう接続されたキャパシタとを備えており、各画素の前記第1の整流素子と前記第2の整流素子のそれぞれの接続方向は、当該画素における第1のストライプ電極および第3のストライプ電極の間において順方向が互いに一致する向きにされている、表示装置が提供される。
また、前記整流素子もしくは前記キャパシタの少なくとも一つが有機電子材料よりなることが好適である。
本発明の表示装置の等価回路例を図1に示す。本発明においては、前記整流素子は、例えば、アルミニウム薄膜/フラーレン薄膜/銅薄膜の積層構造を有するものや、アルミニウム電極/ペンタセン化合物/金電極の積層構造を有するものが好適であるがそれに限定されるものではなく、多くの有機電子材料が適用可能である。
本発明においては、各画素あたり2個の整流素子が用いられるが、それは、一方の整流素子により、デューティー期間の後半にキャパシタに充電を行い、非デューティー期間にそのキャパシタの電荷を放電させて発光を継続させ、そして、他方の整流素子により、次のデューティー期間の前半にキャパシタの余分な電荷を放電させて次のデューティー期間に目的とする表示を得られるようにする。
キャパシタについては、各種金属酸化物、例えばシリコン、アルミ、タンタル、チタン、ストロンチウム、バリウムなどの酸化物、あるいはこれらの混合酸化物を用いることが可能である。また、導電性微粒子を有機材料に分散させると、誘電層の実効誘電率が上昇するために、小さな面積で十分な容量を備えるキャパシタ部を形成することができるので、これを用いることも可能である。特に後者の場合は低温プロセスでの形成が可能であり、プラスチック基板を用いる場合には好適である。
本発明の表示装置における画素発光制御の手順の例を以下に示す。これは、列電極(データ信号線、あるいはY電極)116と、行電極(タイミング信号線、あるいはX電極)103、104との各ストライプ電極を組合わせた列電極と行電極とによって各画素がアドレスされるデューティー駆動方式のドットマトリクス表示を行うものである(図5参照)が、本発明はこのような行動方法に限定されるものでは無いことは、言うまでもない。画素発光を制御する際には、ある選択された行のデューティー期間において、該行電極または該列電極あるいはそれらの両方によって前記第1の整流素子を導通状態とし、前記キャパシタ部に電荷を蓄積する第1のステップと、次いで、前記第1の整流素子を非導電状態とする信号を該行電極または該列電極あるいはそれらの両方によって印加する第2のステップとを含み、前記選択された行の非デューティー期間においては、前記キャパシタ部に蓄積した電荷により該発光部に流れる電流を保持させる第3のステップを含み、前記デューティー期間の次のデューティー期間においては、該行電極または該列電極あるいはそれらの両方によって前記第2の整流素子を導通状態とし、前記キャパシタ部に残存する電荷を放出する第4のステップと、前記第2の整流素子を非導電状態とする信号を該行電極または該列電極あるいはそれらの両方によって印加する第5のステップとを含む。
上記駆動方法において、第1の整流素子を介してキャパシタ部に電荷を蓄積する際には、その整流素子の特性に応じて、電荷の蓄積に十分な電流を流せる信号を印加する。またこの電荷は、所要の発光輝度を実現するための電荷とすることにより、この電荷量に応じて階調表示を行うことが可能となる。さらに、非導通状態とする場合には、整流素子を通じて漏れるリーク電流を実用上非導通状態とみなせる程度に抑えることができるような信号とする。このような信号は、行電極と列電極とによって、整流素子及びそれに接続されている発光部及びキャパシタ部に印加されるが、整流素子の開閉動作を適切に行なわせる信号とすることが好適である。
整流素子が高電圧において低抵抗を示し低電圧で高い抵抗を示す場合、整流素子に高い電圧がかかると整流素子を介したキャパシタへの充電が可能となり、電圧が下がると充電された電荷は整流素子を通じて漏れることが無く、マトリクス駆動が可能となる。
本発明によれば、整流素子に有機電子材料を用いることができ、また、キャパシタについては、各種金属酸化物や導電性微粒子を分散させた有機材料を用いることができる。このため、整流素子、発光素子、キャパシタの総てを厚さ100nm程度の薄膜より構成することができる。また、本発明によれば、表示装置の低コスト化、大面積化や、表示装置への可撓性基板の適用が容易となる効果がある。
[実施の形態1]
[概要]
以下に本発明の実施の形態を詳述する。本実施の形態においては、デューティー期間において画素マトリックスの選択行の画素中のキャパシタへ、その画素での発光量に応じた電荷を第1または第2の何れかの整流素子を介して蓄積し、デューティー期間外の時間には当該キャパシタに蓄積した電荷を発光部へ流すことにより、発光を継続する。また、電荷を蓄積するのに用いた整流素子とは異なる整流素子(第2または第1の何れかの整流素子)により、次のデューティー期間の初期にキャパシタに残留している電荷を放電させる。
本実施の形態におけるスイッチング素子としては、高速動作が可能な整流素子を用いている。また、基板として耐熱性を有するガラス等を基板として用いる場合は、キャパシタとしてセラミック酸化物系を用いることが可能である。例えば、代表的な強誘電体であるチタン酸バリウムストロンチウムをRFマグネトロンスパッタ法により数100nmの厚さで成膜し、これを約650℃で熱処理をすることにより良好なキャパシタを得ることが出来る。また、プラスチック基板を用いる場合のキャパシタとしては、導電性微粒子を分散させた有機誘電体によって誘電体層を構成することが出来る。
各行のデューティー期間において、その行に含まれる画素の各発光部に並列に接続されたキャパシタへ整流素子を介して電荷が蓄積される。非デューティー期間には、各画素は、整流素子により信号線(例えば、列電極)から電気的に隔離され、キャパシタに蓄積された電荷により発光を継続する。蓄積される電荷量は所要の発光強度に応じて調整可能であるので、容易に階調表示を得ることができる。また、キャパシタに残留した電荷は次のデューティー期間に、蓄積に用いた整流素子とは異なる整流素子を介して放出される。この整流素子として低抵抗のものを選定すれば、残留電荷の放出は短時間で終了するので、高いフレーム周波数や、画素数が多くてデューティー期間702が短い場合にも適用が可能である。
[詳細]
図6は本実施の形態における表示装置について、そのうちの一つの画素の構造例を示す断面図である。基板102の一方の面に、ITO(インジウムスズ酸化物)による透明電極材料により、行電極104と、アルミニウムなどの金属により行電極103が形成される。図6では、行電極104を横切る断面図であり行電極103は図示していない。この行電極103、104は、タイミング信号線やX電極などと呼ばれることもある(例えば、図1)。この行電極103、104は、互いに平行なストライプ状の複数の電極にパターニングされている。図では、その1画素を拡大しているため、パターニングされている全体は示していない。このように形成された行電極104上とその周辺にフォトレジスト等による隔壁108aを形成する。次に、行電極104上の隔壁108aによって仕切られた部分に、有機EL素子等による発光部110と、例えば金属電極により挟持された有機誘電体などからなるキャパシタ部106を並置するように形成する。キャパシタ部106は、発光部110に並列で、それぞれの電極が電気的に直接結合されている。そして、画素ごとに独立させた島状の電極112を形成し、さらにその上に第1の整流素子602と第2の整流素子603を形成する。二つの整流素子は電極面112に対しては極性が逆になる。この2つの整流素子は隔壁108bを用いて隔てることが出来るが、隔壁108bを用いることなく、空間的距離を保つことにより互いに絶縁させてもよい。次に整流素子603の上部電極を行電極103に電気的に接続するための電極115を形成し、次に、整流素子602の上には行電極104に交差するように互いに平行なストライプ状の複数の電極にパターニングされた列電極116を形成する。この列電極116は、データ信号線やY電極などと呼ばれることもある(例えば、図1)。各電極や有機EL素子、薄膜整流素子、キャパシタ部などは薄膜により形成され、有機EL素子や薄膜整流素子の電流は膜面に垂直に流れる。
図7は、ある画素について、ほぼ1フレームの期間における行電極(タイミング信号線、あるいはX電極)103および104に印加される電圧波形(図7a,b)と、列電極(データ信号線、あるいはY電極)116に印加される電圧波形(図7c)と、それらの電位差(図7d)と、それらから算出される接合部A(図1)にかかる電圧波形(図7e)とを示したものである。また、あわせて、発光部110の発光状態も図7fに示す。図7においてはデューティー期間702の後半に第1の整流素子を介して信号電流を供給しキャパシタ106に蓄積する。非デューティー期間704には、キャパシタ106に蓄積された電荷を、発光部110を通じて放電させる。これにより発光部110が発光を継続する。デューティー期間702の後半と非デューティー期間において、タイミング線X1にはバイアス電圧が印加される。発光部110は電気的にその他の素子と隔離されている。非デューティー期間704の終わりにキャパシタに残留した電位VArは、次のデューティー期間702の前半においてタイミング線X1に印加するバイアス電圧を調整することにより解消される。これにより、キャパシタ106の電荷を初期状態に戻すことが出来る。図7aでは、このバイアス電圧は0ボルトにされている。
更に詳細に説明する。列電極116にはバイアスVyを印加し、各画素の発光制御信号−VLonを重畳させる。タイミング信号線103には−Vxを印加し、デューティー期間702内の前半にこれを0Vとする。タイミング信号線104には、デューティー期間702内の後半にプラスバイアスVAonを印加する。これにより、第1の整流素子602の抵抗を小さくして、キャパシタ106へ電荷を印加するのに必要な導通状態を得る。データ信号線116に印加される電圧を−VLonとすると、行電極104と列電極116の間の電圧差はVy−(VLon+VAon)となるが、この電圧差は、第1の整流素子602とキャパシタ106とで分配されるが、整流素子の抵抗は無視できる程度なので、最終的にはキャパシタ106にかかる。そして、A部の電位は列電極116の電圧Vy−VLonの値に等しくなる。非デューティー期間704の開始時にはタイミング信号線104の電圧はVAonから0Vへ戻るが、この時、A部は絶縁状態となっており(即ち、両方の整流素子に対し逆バイアスの関係になっており、電荷のやり取りがなくなる。)、A部の電位はVAon分だけ低下して、Vy−(VLon+VAon)となる。その後、非デューティー期間704にはキャパシタに蓄積された電荷は発光部110を通して放電され、非デューティー期間704の終わりにA部に電位VArが残留する。
ポリエチレンテレフタラート基板上に、通常のスパッタリング法とフォトプロセスとを用いて、アルミニウムによる行電極103と、ITO(インジウムスズ酸化物)による透明な行電極104を、ともにストライプ状になるように交互に100組形成した。100組の電極のピッチは500μmとし、各電極の幅は、アルミニウム電極が30μm、ITO電極が380μm、両電極の間隔は70μmとした。また、各電極の厚さは100nmとした。その後、絶縁性の隔壁をフォトプロセスにより電極の長手方向に100組形成した。パターンのピッチは500μm、隔壁の幅は30μmとした。これにより、100×100組の画素が形成された。また、ITO電極上の長手方向には、更に隔壁により2つの領域を形成し、その一方に発光素子、一方にキャパシタを形成した。それぞれの面積はともに220μm×380μmとした。
発光素子として、銅フタロシアニン(CuPC)(アルドチッチ社製)/ナフチルフェニルジアミン(NPB)(アルドチッチ社製)/アルミニウムキノリン(Alq3)(アルドチッチ社製)/カルシウム電極の構造を順次真空蒸着で成膜し、有機EL発光層を得た。各層の厚さは、それぞれ100nm、50nm、50nm、100nmとした。
また、キャパシタ素子の誘電体層は、真空蒸着法の一種である共蒸着法により、絶縁性有機物であるアミノイミダゾールジシアネート(化合物1)と、導電性微粒子となるアルミニウムとを有するものとした。具体的には、キャパシタ素子は、アルミニウム層、アミノイミダゾールジシアネート層、アミノイミダゾールジシアネートとアルミニウムの共蒸着層、アミノイミダゾールジシアネート層、アルミニウム層を順次連続して薄膜を形成した。各層の膜厚は、それぞれ、60nm、40nm、30nm、40nm、60nmの厚さとした。
(化合物1)
Figure 2005331787
その後、有機EL層とキャパシタを被う電極面112を、アルミニウムをマスク蒸着するにより形成した。この時、各素子の厚さの相違により生ずる段差については、予め隔壁に適切な勾配を設けることにより、上記電極面の連続性が確保される。この後、電極面112の半分の面積に、Cu(60nm)、C60(アルドチッチ社製)(120nm厚)、アルミニウム(60nm)を成膜して第1の整流素子を、アルミニウム(60nm)、C60(アルドチッチ社製)(120nm厚)、Cu(60nm)形成して第2の整流素子を形成した。さらに、第2の整流素子と行電極103に接続する電極115と、第1の整流素子上には列電極116を、それぞれアルミニウム蒸着により形成した。
上記の成膜に用いた蒸着装置は拡散ポンプ排気で、蒸着は4×10−4Pa(3×10−6torr)の真空度で行った。また、アルミニウムの蒸着は抵抗加熱方式により成膜速度は30nm/secで行い、導電性微粒子としてアルミニウムを含有するアミノイミダゾールジシアネートは、共蒸着法により作製した。蒸着は抵抗加熱方式であり、成膜速度はアミノイミダゾールジシアネートが20nm/sec、アルミニウムが10nm/secである。
第1、第2の整流素子として、アルミニウム膜(100nm)、ペンタセン膜(50nm)、金膜(100nm)を連続して蒸着して形成した以外は、実施例1と同様にして実施例2の試料を得た。
基板としてガラスを用い、基板上に、行電極としてITO(インジウムスズ酸化物)透明電極よりなるストライプ電極を交互に50組形成した後、ITO電極上に白金膜を50nmの厚さで形成し、更にRFマグネトロンスパッタ法と通常のフォトリソグラフィ法を用いて、白金膜上にチタン酸バリウムストロンチウム酸化物を厚さ100nmで形成し、その後酸素雰囲気中1時間の熱処理を行ってキャパシタとした。その他は実施例1と同様の工程として、実施例3の試料を得た。
[比較例1]
第2の整流素子を形成しない他は実施例1と同様にして比較例1の試料とした。
[比較例2]
第2の整流素子を形成しない他は実施例2と同様にして比較例2の試料とした。
[比較例3]
第2の整流素子を形成しない他は実施例3と同様にして比較例3の試料とした。
以上の実施例の試料を、フレーム周波数120Hz(フレーム周期は約8.3ms)により駆動した。このとき、各行のデューティー期間は8.3ms/100=83μsとなる。各実施例における整流素子抵抗、キャパシタンス容量、それらから求められる充電プロセスの時定数を計算すると表1に示す通りとなった。すなわち、このデューティー期間83μs内で充分な応答が可能であった。
Figure 2005331787
一方、非デューティー期間における放電プロセスの時定数を計算すると表2の通りとなった。ここで、有機ELの素子抵抗値は、低電圧で高くなるため、実効的に重要となる4〜6V付近での近似値を用いた。
Figure 2005331787
このように上記の試算では放電プロセスの時定数はフレーム周期8.3msに比して大きくなり、各フレーム周期の間にはキャパシタからの放電は終了しなかった。
各実施例と比較例における残留電圧と、電圧印加条件とその結果などを表3に示す。本発明の駆動方法を用いることにより、残留電圧の影響が抑制され、高いON/OFF比(コントラスト比)が得られることがわかる。ここで、表3に示すON/OFF比は、それぞれの実施例および比較例に対して表3に示した各駆動条件を適用して得られた明表示(発光状態)と、デューティー期間後にA部に印加される電圧Vy−(VAon+VLon)を実効的に非発光状態となる−4Vとした暗表示(非発光状態)とを交互に繰り返し、これらの発光強度の比を示したものである。即ち、各比較例では暗表示の発光強度にキャパシタの残留電荷による発光を含んでいる。表3に示したように、残留電位の影響を本発明の表示装置により抑制することができた。
Figure 2005331787
このように、本発明によれば、整流素子を用いた有機ELディスプレイパネルなどの表示装置の駆動方法において、低コストで発光量が安定であり、特にON/OFF比が高い駆動方法を提供することが可能となる。
本発明における表示素子の等価回路を例示した説明図である。 従来の、スイッチング素子として整流素子を用いる場合の等価回路を例示した説明図である。 発光素子の電気特性例を示す説明図である。 表示素子の動的電気特性例を示す説明図である。 ディスプレイ装置用のマトリックス構成を例示した説明図である。 本発明における表示素子の構成例を示した説明図である。 本発明におけるデューティー期間に各素子にかかる電圧印加方法の一例を示す説明図である。
符号の説明
102:基板
104:行電極
106:キャパシタ部
108:隔壁
110:発光部
112:電極
115:電極
116:列電極
602:第1の整流素子
603:第2の整流素子
702:デューティー期間
704:非デューティー期間

Claims (3)

  1. 互いに平行に複数形成された第1組のストライプ電極と、
    該第1組のストライプ電極のそれぞれに対応して複数形成され、該第1組のストライプ電極に平行にされた互いに平行な第2組のストライプ電極と、
    第1組および第2組のストライプ電極に交差する方向に、互いに平行に複数形成された第3組のストライプ電極と、
    該第2組のストライプ電極の各電極と第3組のストライプ電極の各電極とが立体的に交差する点にある複数の画素と
    を基板上に備えてなる表示装置であって、
    該複数の画素のそれぞれは、
    該画素に対応する前記第2組のストライプ電極の一つに一方の電極が電気的に接続された発光部と、
    前記画素に対応する前記第3組のストライプ電極の一つと前記発光部の他方の電極とに電気的に接続された第1の整流素子と、
    前記画素に対応する前記第1組のストライプ電極と前記発光部の前記他方の電極とに電気的に接続された第2の整流素子と、
    前記発光部に電気的に並列になるよう接続されたキャパシタと
    を備えており、
    各画素の前記第1の整流素子と前記第2の整流素子のそれぞれの接続方向は、当該画素における第1のストライプ電極と第3のストライプ電極との間において順方向が互いに一致するものである、表示装置。
  2. 前記整流素子もしくは前記キャパシタの少なくとも一つが有機電子材料よりなることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 請求項1または2に記載の表示装置を駆動する方法であって、
    ある選択された行のデューティー期間において、
    該行電極または該列電極あるいはそれらの両方によって前記第1の整流素子を導通状態とし、前記キャパシタ部に電荷を蓄積する第1のステップと、
    次いで、前記第1の整流素子を非導電状態とする信号を該行電極または該列電極あるいはそれらの両方によって印加する第2のステップと
    を含み、
    前記選択された行の非デューティー期間において、前記キャパシタ部に蓄積した電荷により該発光部に流れる電流を保持させる第3のステップを含み、
    前記デューティー期間の次のデューティー期間において、
    該行電極または該列電極あるいはそれらの両方によって前記第2の整流素子を導通状態とし、前記キャパシタ部に残存する電荷を放出する第4のステップと、
    前記第2の整流素子を非導電状態とする信号を該行電極または該列電極あるいはそれらの両方によって印加する第5のステップと
    を含む方法。
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