JP2005331749A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 磁気ブラシ帯電器に用いられる帯電量磁性粒子が、2成分現像器に混入することに起因する画像不良発生の防止。
【解決手段】 帯電工程を磁性粒子を用いた磁気ブラシ帯電器30により行い、現像工程を磁性粒子とトナーを混合した現像剤を用いた二成分現像装置4により行う画像形成装置において、現像装置内の磁性粒子がトナーの補給とともに少量ずつ入れ替えられる。また、その入れ替え量が帯電工程で用いられる磁性粒子が感光体を介して現像装置内へ混入する磁性粒子量の重量比で10倍以上である。
【選択図】 図1
【解決手段】 帯電工程を磁性粒子を用いた磁気ブラシ帯電器30により行い、現像工程を磁性粒子とトナーを混合した現像剤を用いた二成分現像装置4により行う画像形成装置において、現像装置内の磁性粒子がトナーの補給とともに少量ずつ入れ替えられる。また、その入れ替え量が帯電工程で用いられる磁性粒子が感光体を介して現像装置内へ混入する磁性粒子量の重量比で10倍以上である。
【選択図】 図1
Description
本発明は被記録画像や画像データに対応して像担持体に形成された静電潜像を、現像剤により現像して用紙等に記録する画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式や静電記録方式を用いた画像形成装置は、数多く考案されているが図2を用いて概略構成ならびに動作について簡単に説明する。
図2に示した画像形成装置において、コピー開始信号が入力されると感光体ドラム1がコロナ帯電器3により所定の電位になるように帯電される。一方、原稿台10上におかれた原稿Gに対し原稿照射用ランプ、短焦点レンズアレイ、CCDセンサーが一体のユニット9となって原稿を照射しながら走査することにより、その照明走査光の原稿面反射光が、短焦点レンズアレイによって結像されてCCDセンサーに入射される。CCDセンサーは受光部、転送部、出力部より構成されている。CCD受光部において光信号が電荷信号に変えられ、転送部でクロックパルスに同期して順次出力部へ転送され、出力部において電荷信号を電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力する。得られたアナログ信号は周知の画像処理を行なってデジタル信号に変換してプリンター部に送られる。プリンター部においては、上記の画像信号を受けてON、OFF発光されるLED露光手段2により感光ドラム1面上に、原稿画像に対応した静電潜像を形成する。
次にこの静電潜像をトナー粒子を収容した現像器4にて現像し、感光ドラム1上にトナー像を得る。
このようにして、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写装置7によって転写材上に静電転写される。その後転写材は、静電分離されて定着器6へと搬送され、熱定着されて画像が出力される。
一方、トナー像転写後の感光ドラム1の面は、クリーナー5によって転写残りトナー等の付着汚染物の除去、必要に応じて像露光の光メモリを除去する前露光手段8による露光を受けて繰り返し画像形成に使用される。
ところで、近年では低オゾン、低電力等の利点を有することから前述の感光体ドラム1の帯電部材として接触帯電装置、すなわち、被帯電体に対し電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体の帯電を行う方式の装置が実用化されてきている。
このような方式の帯電部材の一例として磁気ブラシ方式の装置がある。
磁気ブラシ方式の接触帯電装置では、導電性の磁性粒子を直接マグネット、あるいは、マグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させ、停止、あるいは、回転しながら被帯電体に接触させ、これに電圧を印加することによって帯電が開始される。
磁気ブラシ方式の接触帯電部材を用い、被帯電体として通常の有機感光体上に導電性微粒子を分散させた表層を有するものや、アモルファスシリコン感光体などを用いると接触帯電部材に印加したバイアスのうちの直流成分とほぼ同等の帯電電位を被帯電体表面に得ることが可能である。このような帯電方法のことを注入帯電と称する。この注入帯電を用いれば、被帯電体への帯電がコロナ帯電器を用いて行われるような放電現象を利用しないので完全なオゾンレスかつ、低電力消費型帯電が可能となり注目されてきている。
また、現像手段としては、大別して1成分現像方式と2成分現像方式がある。前記1成分現像方式は、金属や樹脂のスリーブにトナーを直接コーティングし、感光体に対して接触もしくは近接させて静電潜像を顕像化する現像方式であり、2成分現像方式は、磁性粒子とトナーが所定の比率で混合された二成分現像剤をマグネットが内包されたスリーブに担持して搬送し感光体上の静電潜像を顕像化する現像方式である。1成分現像方式は、2成分現像方式のような、高価なマグネットローラやトナー濃度センサーが不要であることやトナー補給量コントロールは必要ないことから、安価な出力機に採用されることが多い。また、一般的に耐久寿命としては持たないものが多く、内包されたトナーが無くなると同時に現像器ごと交換される使いきりタイプが多い。これに対して、2成分現像方式は前述のようにマグネットローラやトナー濃度センサーといったものが必要になる点でイニシャルコストとしては不利であるが、現像装置や現像剤の寿命は長く長期に渡り使用可能であるため、トナーのみを補給し現像装置の交換間隔が長い高速、高耐久の出力機に多く用いられている。
前述の磁気ブラシ方式の接触帯電部材を用いる場合の現像方式としては、2成分現像方式が好ましい。1成分現像方式はトナーをスリーブ上へコーティングする際、規制ブレードをスリーブに対して最近接もしくは接触させてコーティングを行う。この際、磁気ブラシ帯電器で用いられるような磁性粒子が1成分現像装置に混入すると規制ブレードに磁性粒子が挟まるなどして、ブレード欠けやコーティング不良を引き起こしやすくなる。
これに対して2成分現像方式を用いた場合、もともと磁性粒子とトナーを混合したものを現像剤として用いていることから、少量であれば現像剤のコーティングや現像工程に対して悪影響を及ぼすことはない。
例えば、磁気ブラシ帯電器と2成分現像方式を用いた画像形成装置として例えば特開平06−295115がある。
特開平06−295115
前述の磁気ブラシ帯電器のような注入帯電が可能な感光体の表面は、例えば、有機感光体上に導電性微粒子を分散させたものや、アモルファスシリコン感光体のように表面の抵抗が109〜1014Ω・cmと低いものが多く、例えば現像工程で低抵抗磁性粒子を用いると感光体表面へ電荷注入してしまうことによる、非画像部かぶりや画像部への掃き目ムラと言ったような画像欠陥を引き起こしてしまう。このような画像欠陥を防止するため、現像用磁性粒子としては高抵抗のものを用いることが好ましい。具体的には体積抵抗値で109Ω・cm以上のものが好ましい、更に好ましくは1010Ω・cm以上であると電荷注入の影響はほとんど生じないことがわかっている。
逆に、注入帯電を行うためには電荷注入を積極的に行うため帯電用磁性粒子の抵抗値は低抵抗のものを用いることが好ましい。具体的には体積抵抗値で109Ω・cm以下のものが好ましく、より好ましくは108Ω・cm以下のものを用いると安定した帯電が行える。
磁気ブラシ帯電器を用いる場合の課題として、磁性粒子の感光体への付着がある。これは、帯電を行う際に磁性粒子が感光体へ付着して現像装置へ混入してしまう現象である。この現象は特に磁性粒子コーティングの端部で発生しやすい。これは、端部においては接触できて帯電できている部分と接触できずに帯電できていない部分が混在するため、部分的に大きな電位差が生じ磁性粒子の付着が顕著になる。これに対して、磁性粒子のコーティング端部を絶縁処理してコーティング端部の電位勾配を少なくし磁性粒子の付着現象を軽減する方法もある。ただし、このような方法で磁性粒子の感光体への付着を減らしても完全にゼロにすることは困難である。また、端部以外の画像領域においても若干の磁性粒子付着は発生しており、前記の端部における帯電用磁性粒子の付着と合わせると、例えば10000枚の画像出力において、全体で0.1〜5g程度の磁性粒子付着が生じてしまっている。
このように少量の帯電用磁性粒子の付着が発生し現像容器内に帯電用磁性粒子が混入する状態で、長期間画像出力を行い続けるとある時期から非画像部かぶりや画像部掃き目ムラが生じ始めるようになってしまった。
本発明は上記課題を解決するためのものであり、以下の構成を有する。
磁気的に拘束された第一の磁性粒子を像担持体に接触させ像担持体を帯電する帯電手段と、第二の磁性粒子とトナーを有する2成分現像剤を収容し、2成分現像剤を用いて像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段とを有する画像形成装置において、第一の磁性粒子と第二の磁性粒子の抵抗値は異なり、現像手段は、第二の磁性粒子の補給を行なう補給手段を有することを特徴とする画像形成装置。
本発明の効果として、抵抗値が異なる磁性粒子の現像手段への混入による画像不良を防止することができる。
(実施例1)
本実施例においては、帯電工程を図4に示すような磁性粒子を用いた磁気ブラシ帯電器を用い、現像工程を図3に示すような磁性粒子とトナーを混合した現像剤を用いる二成分現像装置を用いた。
本実施例においては、帯電工程を図4に示すような磁性粒子を用いた磁気ブラシ帯電器を用い、現像工程を図3に示すような磁性粒子とトナーを混合した現像剤を用いる二成分現像装置を用いた。
図1に示した画像形成装置において、従来例と同様に、コピー開始信号が入力されると像担持体である感光体ドラム1が磁気ブラシ帯電器により所定の電位になるように帯電される。一方、前述のようにして形成された、静電潜像をトナー粒子を収容した磁気ブラシ現像器4にて現像し、感光ドラム1上にトナー像を得る。
このようにして、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写装置7によって転写材上に静電転写される。その後転写材は、静電分離されて定着器6へと搬送され、熱定着されて画像が出力される。
一方、トナー像転写後の感光ドラム1の面は、クリーナー5によって転写残りトナー等の付着汚染物の除去、必要に応じて像露光の光メモリを除去する前露光手段8による露光を受けて繰り返し画像形成に使用される。
本実施例において用いることのできる感光体としては、注入帯電が可能な感光体として有機感光体上に導電性微粒子を分散させたものや、アモルファスシリコン感光体があるが、本実施例においてはアモルファスシリコン感光体を用いた。アモルファスシリコン感光体は表面の硬度が極めて高く耐磨耗性に優れている。このため感光体寿命が長く交換間隔が長く設定できる。
図4の中で30は本実施例において用いた注入帯電により帯電を行う磁気ブラシ帯電器である。磁気ブラシ帯電器は第一の磁性粒子である導電性の帯電用磁性粒子を直接マグネット、あるいは、マグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させ、停止、あるいは、回転しながら像担持体に接触させ、これに電圧を印加することによって帯電が開始される。本実施例で用いた磁気ブラシ帯電器30は、内部に固定マグネット302が設けられ、回転自在の非磁性の帯電スリーブ303上に、磁性粒子規制手段301によって規制された帯電用磁性粒子304が磁界によってブラシ状に形成されて、非磁性スリーブ303の回転にともない帯電用磁性粒子304が搬送される。また、上記帯電スリーブ34は感光ドラム1に対しカウンター方向に回転しており、感光ドラム1の回転速度200mm/secに対し磁気ブラシ帯電器30は300mm/secで回転している。上記帯電スリーブ303に、帯電電圧を印加することにより、帯電用磁性粒子304から電荷が感光ドラム1上に与えられ、帯電電圧に対応した電位に近い値に帯電される。
磁気ブラシ帯電器30において、感光ドラム1に対して形成される帯電用磁性粒子304の接触ニップ幅は6mmになるよう調整されている。このときの、磁気ブラシ帯電器の帯電スリーブと感光ドラムとの間の距離は平均で400μmに設定され、帯電用磁性粒子のコート量は150mg/cm2に設定している。また、帯電用磁性粒子としては、粒径が平均粒径が10〜100μm、飽和磁化が20〜250emu/cm3、抵抗が102〜109Ω・cmのものが、好ましく感光ドラムにピンホールのような絶縁の欠陥が存在することを考慮すると106Ω・cm以上のものを用いることが好ましい。帯電性能を良くするにはできるだけ抵抗の小さいものを用いる方が良く、また注入帯電においては感光体への接触部分に対して電荷を注入し帯電を行うため、感光体に対する接触面を多く保つために磁性粒子の粒径もできるだけ小さいものを用いることが好ましい。そこで本実施例においては、平均粒径25μm、飽和磁化200emu/cm3、抵抗が5×106Ω・cmの帯電用磁性粒子を用いた。また本実施例において用いた帯電用磁性粒子は、フェライト表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行ったものを用いている。容器内の帯電用磁性粒子の総量は200g内包されている。
ここで、帯電用磁性粒子の抵抗値は、底面積が228mm2の金属セルに帯電用磁性粒子を2g入れた後、6.6Kg/cm2で加重し、100Vの電圧を印加して測定している。
図3は本実施例において用いた2成分磁気ブラシ現像用の現像装置4の該略図である。図中41は現像スリーブ、42は現像スリーブ41内に固定配置されたマグネットローラ、43、44は攪拌スクリュー、45は現像剤を現像スリーブ41表面に薄層形成するために配置された規制ブレード、46は現像容器である。現像スリーブ41は、少なくとも現像時においては、感光ドラム1に対し最近接領域が約400μmになるように配置され、現像剤が感光ドラム1に対して接触する状態で現像できるように設定されている。
本実施例において用いた現像剤は、粉砕法によって作成された平均体積粒径6μmトナー粒子と重合法によって作成された第二の磁性粒子である平均体積粒径35μmの現像用磁性粒子を、重量比で8:92(トナー粒子:磁性粒子)の割合で混合したものを用いている。
容器内の現像剤の総量は300g内包されている。
このとき、注入帯電が可能な感光体においては、磁性粒子の抵抗が低すぎると現像工程中に電荷注入が生じてしまうため、体積抵抗値で109Ω・cm以上のものが好ましい。そこで、本実施例において現像に用いた磁性粒子の抵抗値は、1×1011Ω・cmのものを用いている。なお、現像用磁性粒子の抵抗値測定は前述した帯電用磁性粒子の測定方法と同じである。
現像用の磁性粒子の粒径としては粒径が小さいほどトナーの混合比率を高めることが可能となるため現像効率や現像剤の劣化に対して有効であるが、磁性粒子1個あたりの磁気力が小さくなるため、非画像部に対する磁性粒子の付着現象(以後、キャリア付着と呼ぶ)が発生しやすくなる。この、非画像部へのキャリア付着は非画像部へかぶりトナーが付着するのを防止するために現像方向とは逆の電界を作った場合において、摩擦帯電によってトナーとは逆極性に帯電した現像用磁性粒子が電界によって感光体へ付着してしまう現象である。
注入帯電時においては印加される直流電圧と帯電電位は近い値になるため、現像時に比べて磁性粒子の付着は生じにくく、また磁気ブラシ帯電において注入帯電を行う場合感光体に対する接触点を充分に確保するためにも、帯電用磁性粒子の粒径と現像用磁性粒子の粒径は帯電用磁性粒子の方が小さいものが用いられることが好ましい。
上記のように磁気ブラシ帯電器から感光ドラムへ帯電用の磁性粒子の付着は、磁気ブラシ帯電器に印加される直流電圧と感光ドラムの帯電電位の差が小さいため少なく保ちやすいが、磁性粒子コート領域の端部部分においてのみ、磁性粒子の付着が発生しやすい状況となっている。これば、前述したが磁性粒子コート領域の端部においては感光体に対して接触できて帯電できている部分と接触できずに帯電できていない部分が混在する。このため、帯電用の磁性粒子コート領域の端部部分的で磁性粒子と感光体の間に大きな電位差が生じ磁性粒子の付着が顕著になる。これに対して、帯電用の磁性粒子のコーティング端部を絶縁処理してコーティング端部の電位勾配を少なくし磁性粒子の付着現象を軽減する方法もある。ただし、このような方法で磁性粒子の感光体への付着を減らしても完全にゼロにすることは困難である。また、端部以外の画像領域においても若干の磁性粒子付着は発生しており、前記の端部における帯電用磁性粒子の付着と合わせると、例えば10000枚の画像出力において、全体で0.1〜5g程度の磁性粒子付着が生じてしまっている。本実施例においては帯電用磁性粒子コート領域の端部7mmの部分について帯電スリーブ表面を絶縁処理し電位勾配を少なくすることにより帯電用磁性粒子の付着を改善し、10000枚の画像出力時において全体で約0.3gの付着量になっている。
このように少量の帯電用の磁性粒子付着が発生し現像容器内に帯電用磁性粒子が混入する状態で、長期間画像出力を行い続けるとある時期から非画像部かぶりや画像部掃き目ムラが生じ始めるようになってしまう。この現象は、現像装置中に抵抗値の低い帯電用磁性粒子が混合されることによって、現像用磁性粒子に対する混入した帯電用磁性粒子の比率がある一定以上になると現像工程時に磁性粒子を介して感光体へ電荷が注入され、コントラスト側(画像部)についてはコントラストを低減させ帯電用磁性粒子が摺擦した部分の濃度が薄くなる現象(掃き目ムラ)や、非画像部についてはかぶり取りの為の逆コントラストが帯電用磁性粒子が摺擦した部分について少なくなり、かぶりが生じるようになってしまう。
図7は現像用磁性粒子中に帯電用磁性粒子を0、1,3,5,7,10,15,20,30%混合した場合のかぶり取り電位に対するかぶり反射率をあらわした図であり、帯電用磁性粒子の比率が10%に達したあたりからかぶり取り電位を大きくしてもかぶりを防止することが出来なくなることがわかる。これは、電荷注入によってかぶり取り電位差を少なくしてしまうことによるものである。それに対して、10%以下の場合においては帯電用磁性粒子の影響はほとんど無いことがわかる。
そこで、本実施例においては現像容器内の現像用磁性粒子中の帯電用磁性粒子の比率が10%以下に維持できるようにすることを目的としている。具体的には現像容器内の現像用磁性粒子を少量ずつ入れ替え、その入れ替え量を現像容器内へ混入する帯電用磁性粒子の量の10倍以上にすることにより実現できる。
前述のように、本実施例の条件下においては10000枚の画像出力時において全体で約0.3gの帯電用磁性粒子が感光体を介して現像容器内へ混入している。これに対して、図8は磁性粒子の入れ替えを行わなかった場合と1000枚あたり現像剤中の磁性粒子を0.1、0.2、0.3、0.5、1.0gずつ入れ替えた場合のかぶり取り電位差(帯電電位と現像バイアスの直流成分との差)150Vの場合のかぶり反射率の推移を示している。ここで、上記の磁性粒子の入れ替えはトナー補給時に行っており、補給手段である補給機構47の補給トナー容器内にトナーと現像用磁性粒子が混合された状態で入っており、トナー消費とともにトナー補給が行われそれと同時に現像用磁性粒子が補給される。これに伴い補給された現像用磁性粒子の量とほぼ同量の現像容器内の現像剤が図示しない排出口から搬送スクリューにより吐き出され廃トナーボックスまたは廃現像剤ボックスへと収容されるようにした。
このようにして現像剤中の磁性粒子を入れ替えた結果、1000枚あたり0.3g以上入れ替えた場合においてかぶり反射率の悪化が見られていないことがわかる。これは、混入してくる帯電用磁性粒子の量の10倍以上現像剤中の磁性粒子を入れ替えていくことにより、帯電用磁性粒子の混入比率が10%を超えなくなるためである。
(実施例2)
実施例1においては、図4のような磁気ブラシ帯電器を用いたが、本実施例においては図5に示すような磁気ブラシ帯電器を用いている。本実施例において用いた磁気ブラシ帯電器の特徴は、帯電工程内に2回の帯電工程を行うことを特徴としている。帯電工程以外については実施例1と同様の構成において評価を行っている。
実施例1においては、図4のような磁気ブラシ帯電器を用いたが、本実施例においては図5に示すような磁気ブラシ帯電器を用いている。本実施例において用いた磁気ブラシ帯電器の特徴は、帯電工程内に2回の帯電工程を行うことを特徴としている。帯電工程以外については実施例1と同様の構成において評価を行っている。
感光体としては実施例1と同様にa−Si系感光体を用いている。a−Si感光体はその製造方法が、ガスを高周波やマイクロ波でプラズマ化して固体化し、アルミシリンダー上に堆積させて成膜するため、プラズマが均一でないと周方向や長手方向に膜厚ムラや組成ムラができてしまう。これにより、従来から現像部において、数10V程度の電位ムラが発生してしまっていた。これは、膜厚ムラにより静電容量の違いができ帯電能の差が生じるの現象とともに、前周の光メモリーを消すために用いる前露光による帯電−現像間での暗状態での電位減衰(以降、暗減衰と呼ぶ)が、膜厚や組成の違いによって差が生じ現像部における電位ムラをより増大させることにより発生する。
前述の暗減衰は、a−Si系感光体を用いた場合、有機感光体に比べ暗状態でも非常に大きく、更に像露光の光メモリーによる電位減衰が増大するため、前周の光メモリーを消すための帯電前の前露光手段が必要となる。このため、帯電−現像間での暗減衰は非常に大きくなり、100〜200V程度の電位減衰が生じる。このとき前述の膜厚ムラ、組成ムラにより、数10Vの電位ムラが発生してしまっていた。
このような電位ムラが生じると、静電容量の大きなa−Si系感光体は有機感光体に比べてコントラストも小さいため影響をより受けてしまい、濃度ムラも顕著になってしまう。
このような問題点に対して、例えば複数回帯電を行うという方法が有効である。前述の光メモリーによる暗減衰の増大は複数帯電を行うことにより、第1の帯電で光メモリーを大幅に軽減できるため、第2の帯電を行った後には暗減衰を少なくすることが可能となる。これに伴い、電位ゴーストや電位ムラが大幅に良化された。
ここで複数回の帯電を行う際に注入帯電方式を用いると帯電能が高く、電位収束性が高いため、電位ゴーストや電位ムラについて大きく改善される。また注入帯電方式は前記のように放電をほとんど用いないため、画像流れも発生しにくい。磁気ブラシ帯電器を用いて複数回帯電する場合、磁気ブラシ帯電器を複数手段設ける方法もあるが、省スペースのための一つの方法として本実施例において用いた磁気ブラシ帯電器のように、複数の磁性粒子担持体を一つの磁気ブラシ帯電器内に設け、感光体とのニップを複数設けることにより帯電を行う図5のような帯電装置を用いることができる。
図5中31は本実施例において用いた磁気ブラシ方式の注入帯電器である。本実施例においては磁気ブラシ帯電器は感光体回転方向に対し2つの磁性粒子を担持したマグネットを内包した帯電スリーブ303,306を有している。
帯電スリーブ303,306は、内部に固定マグネット302、305が設けられ、回転自在の非磁性の帯電スリーブ303上に、磁性粒子規制手段301によって規制された帯電用磁性粒子304が磁界によってブラシ状に形成されて、帯電スリーブ303の回転にともない帯電用磁性粒子304が搬送される。このとき、最近接距離が1mmとなるように配置された帯電スリーブ303,306間を磁性粒子が磁気力によって受け渡されて図5に示すように搬送される。また、上記帯電スリーブ303,306は感光ドラム1に対しカウンター方向に回転しており、感光ドラム1の回転速度200mm/secに対し帯電スリーブ303,306 はともに300mm/secで回転している。このとき、帯電スリーブ303、306と感光体1は約400μmの間隙に設定されており、上記帯電スリーブ303,306に、帯電電圧を印加することにより、帯電用磁性粒子304から電荷が感光ドラム1上に与えられ、帯電電圧に対応した電位に近い値に帯電される。
磁気ブラシ帯電器31において、帯電スリーブ303,306上にコートされる磁性粒子量は約75mg/cm2に調整されている。本実施例における磁性粒子担持量は実施例1の半分の量になっているが、2回帯電を行うため薄層での帯電が可能となっている。本実施例のように薄層に形成された磁気ブラシ帯電器で帯電を行うと、2回摺擦をした場合でも実施例1のように広めのニップを形成して1回帯電を行う場合よりも感光体の磨耗速度が低減することがわかっている。実施例1での感光体表面の磨耗量は10000枚あたり30Åであったが、本実施例においては10000枚あたり8Åに低減された。
本実施例において磁気ブラシ帯電器に対して印加したバイアスは、第1の帯電スリーブ306には550Vの直流電圧に対して周波数1KHz、振幅300Vの矩形の交番電圧を重畳したものを、第2の帯電スリーブ303には500Vの直流電圧に対して周波数1KHz、振幅300Vの矩形の交番電圧を重畳したものを印加している。このように電圧を印加して帯電工程を行うと、第1の帯電スリーブ306により550V近傍まで帯電された後に、a−Si感光体の場合には暗減衰による電位減衰が生じ、第2の帯電スリーブ303の帯電直前においては500V弱に減衰している。引き続き第2の帯電スリーブ303で帯電を行うと、第1の帯電スリーブ306によって500V弱に帯電が施されているため、帯電ニップ内においては印加電圧に収束させるための帯電時間が充分取れるため、電位ムラのない均一な帯電状態が実現できる。また、第1の帯電スリーブ306において帯電した後に暗減衰を起こしているため、光キャリアを大幅に減らすことができ、第2の帯電後の暗減衰を大幅に軽減することが可能になる。このため、暗減衰の差によって生じる電位ムラや帯電不良による電位ムラ等について大幅に改善することができる。
このように本実施例においては、薄層で2回帯電を行うことにより電位ムラと改善と、感光体磨耗の低減が両立できたが、前述の端部における帯電用磁性粒子の感光体への付着は若干ではあるが悪化してしまった。
これは、薄層にした場合端部におけるコート量が不安定になりやすく2回帯電しても充分に電位差を改善することが出来なくなるため帯電用磁性粒子の付着が生じてしまうものである。本実施例においても実施例1と同様に磁性粒子コート幅の端部7mmについて帯電スリーブ表面の絶縁処理を行ったが、10000枚の画像出力あたり0.8gの帯電用磁性粒子の付着が生じてしまった。
前述のように、本実施例の条件下においては10000枚の画像出力時において全体で約0.8gの帯電用磁性粒子が感光体を介して現像容器内へ混入している。これに対して、図9は磁性粒子の入れ替えを行わなかった場合と1000枚あたり現像剤中の磁性粒子を0.1、0.3、0.5、1.0、1.5、2.0gずつ入れ替えた場合のかぶり取り電位差(帯電電位と現像バイアスの直流成分との差)150Vの場合のかぶり反射率の推移を示しているが、1000枚あたり1.0g以上現像剤中の磁性粒子を入れ替えた場合においてかぶり反射率の悪化が見られていないことがわかる。この結果から、薄層2回帯電を行った場合においても混入してくる帯電用磁性粒子の量の10倍以上現像剤中の磁性粒子を入れ替えていくことにより、画像欠陥を引き起こさないようにすることが可能となることがわかる。なお、磁性粒子の入れ替え機構は実施例1と同様である。
(実施例3)
実施例1,2においては、転写工程で残った転写残トナーをクリーニング手段にて除去し、その後に前露光及び帯電工程を行う構成をとったが、本実施例においては、図6に示すように磁気ブラシ帯電器がクリーニング手段も兼ねる帯電同時クリーニング方法を用いた画像形成装置を用いている。具体的には転写残りトナーを電気的に磁気ブラシ帯電器に回収し磁気ブラシ帯電器内で帯電用磁性粒子からトナーを電気的にトナー回収ローラへ移行させ廃トナーボックスへと送ることを特徴としている。このような方法を用いると、装置の小型化やブレードクリーニングでは回収が厳しい球形トナーを用いた場合に有利になるなどの利点がある。また、一般的に寿命の短いクリーニングブレードを用いる必要がなくなるためパーツ交換の間隔も拡大できランニングコストの低減にもつながる。
実施例1,2においては、転写工程で残った転写残トナーをクリーニング手段にて除去し、その後に前露光及び帯電工程を行う構成をとったが、本実施例においては、図6に示すように磁気ブラシ帯電器がクリーニング手段も兼ねる帯電同時クリーニング方法を用いた画像形成装置を用いている。具体的には転写残りトナーを電気的に磁気ブラシ帯電器に回収し磁気ブラシ帯電器内で帯電用磁性粒子からトナーを電気的にトナー回収ローラへ移行させ廃トナーボックスへと送ることを特徴としている。このような方法を用いると、装置の小型化やブレードクリーニングでは回収が厳しい球形トナーを用いた場合に有利になるなどの利点がある。また、一般的に寿命の短いクリーニングブレードを用いる必要がなくなるためパーツ交換の間隔も拡大できランニングコストの低減にもつながる。
本実施例においては図6のように実施例2で用いた磁気ブラシ帯電器にトナー回収ローラ308及びトナー回収のための搬送スクリュー309を加えた磁気ブラシ帯電同時クリーニング部材を用いている。
ここで本実施例において磁気ブラシ帯電器に対して印加したバイアスは、第1の帯電スリーブ306には650Vの直流電圧に対して周波数1KHz、振幅300Vの矩形の交番電圧を重畳したものを、第2の帯電スリーブ303には500Vの直流電圧に対して周波数1KHz、振幅300Vの矩形の交番電圧を重畳したものを印加している。このように電圧を印加して帯電工程を行うと、第1の帯電スリーブ306により650V近傍まで帯電された後に、a−Si感光体の場合には暗減衰による電位減衰が生じ、第2の帯電スリーブ303の帯電直前においては600V弱に減衰している。引き続き第2の帯電スリーブ303で帯電を行うと、第1の帯電スリーブ306によって600V弱に帯電が施されているため、逆に電位を500Vに収束させるように減衰させつつ均一な帯電を行っている。
このような電位設定において帯電工程を行うと、転写残トナーを充分に回収することが可能となる。例えば転写残りトナーは転写時の剥離放電によって、正規の帯電極性のものと逆極性に帯電されたものが存在している。このため電気的にトナーを剥離するためには1度の帯電工程では難しい。例えば、本実施例のように正帯電感光体に対して正帯電トナーを用いて現像する方法の場合、1度の帯電の場合には負極性に帯電されたトナーしか回収できない。これは、印加バイアスよりも一般的に帯電電位は低くなるためである。それに対して、本実施例のように、第1の帯電スリーブで高めに帯電し、第2の帯電で電位を下げるような帯電方法を用いると、第1の帯電で負帯電のトナーを第2の帯電で正帯電のトナーが回収され、両極性のトナーを電気的に回収することが可能となる。
このようにして回収されたトナーは帯電用磁性粒子との摩擦帯電によって正帯電が施され、第1の帯電器の帯電用磁性粒子に接触し例えば電気的に接地されたトナー回収ローラに電気的に移行し、当接されたブレードによって物理的に剥ぎ取られ搬送スクリューによって廃トナーボックスへ送られる。
ただし、本実施例のようにクリーニングブレードを用いずに帯電器によって帯電同時クリーニングを行うと積極的に感光体から帯電器内へトナーを回収するため、トナー回収ローラでトナーを廃トナーボックスへ回収しても、帯電器中の磁性粒子中にもトナーが相当量残存する。そのため、少なからず帯電能の低下が見られ、それに伴う帯電用磁性粒子の付着が生じ現像器内への帯電用磁性粒子の混入量も実施例2に比べると若干増える傾向にある。本実施例においては、10000枚あたり1.5gの帯電用磁性粒子が感光体を介して現像装置内へ混入してしまった。
これに対して、図10は磁性粒子の入れ替えを行わなかった場合と1000枚あたり現像剤中の磁性粒子を0.3、0.5、1.0、1.5、2.0、3.0gずつ入れ替えた場合のかぶり取り電位差(帯電電位と現像バイアスの直流成分との差)150Vの場合のかぶり反射率の推移を示しているが、1000枚あたり1.5g以上現像剤中の磁性粒子を入れ替えた場合においてかぶり反射率の悪化が見られていないことがわかる。この結果から、薄層2回帯電で同時クリーニングを行った場合においても混入してくる帯電用磁性粒子の量の10倍以上現像剤中の磁性粒子を入れ替えていくことにより、画像欠陥を引き起こさないようにすることが可能となることがわかる。
磁性粒子の入れ替え機構は実施例1と同じである。
実施例1,2,3においては、感光体にアモルファスシリコン感光体を用いたが、前述の有機感光体上に導電性微粒子を分散させたような注入帯電可能な感光体においても適用可能である。
また、帯電器や現像器の構成についても実施例1,2,3の構成以外においても適用可能であり磁性粒子を帯電及び現像工程において用いたすべての画像形成装置において効果を発揮することが可能となる。
1 感光ドラム
2 LED露光手段
3 コロナ帯電器
30、31、32 磁気ブラシ帯電器
4 現像装置
5 クリーナー
6 定着器
7 転写装置
8 前露光ランプ
9 スキャナユニット
10 原稿台
2 LED露光手段
3 コロナ帯電器
30、31、32 磁気ブラシ帯電器
4 現像装置
5 クリーナー
6 定着器
7 転写装置
8 前露光ランプ
9 スキャナユニット
10 原稿台
Claims (8)
- 磁気的に拘束された第一の磁性粒子を像担持体に接触させ前記像担持体を帯電する帯電手段と、
第二の磁性粒子とトナーを有する2成分現像剤を収容し、前記2成分現像剤を用いて前記像担持体に形成された静電潜像を現像する現像手段と、
を有する画像形成装置において、
前記第一の磁性粒子と前記第二の磁性粒子の抵抗値は異なり、
前記現像手段は、前記第二の磁性粒子の補給を行なう補給手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記第二の磁性粒子の補給量は、前記第一の磁性粒子が前記像担持体を介して現像手段へ混入してくる磁性粒子量の重量比で10倍以上であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記第二の磁性粒子の補給と同時に、前記現像手段に収容されている前記2成分現像剤の排出を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 補給される前記第二の磁性粒子の質量と、排出される前記2成分現像剤の質量はほぼ同じであることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
- 前記第一の磁性粒子の体積抵抗値は、前記第二の磁性粒子の体積抵抗値よりも低いことを特徴とする、請求項1乃至4いずれかに記載の画像形成装置。
- 前記第一の磁性粒子の体積平均粒径は、前記第二の磁性粒子の体積平均粒径よりも小さいことを特徴とする、請求項1乃至5いずれか一つに記載の画像形成装置。
- 前記感光体は、アモルファスシリコンを有する表面層からなることを特徴とする請求項1乃至6いずれか一つに記載の画像形成装置。
- 前記帯電部材が転写工程後に感光体上に残存した前記トナーをクリーニングする手段も兼ねることを特徴とする請求項1乃至7いずれかに記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004150564A JP2005331749A (ja) | 2004-05-20 | 2004-05-20 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004150564A JP2005331749A (ja) | 2004-05-20 | 2004-05-20 | 画像形成装置 |
Publications (1)
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JP2005331749A true JP2005331749A (ja) | 2005-12-02 |
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ID=35486451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004150564A Withdrawn JP2005331749A (ja) | 2004-05-20 | 2004-05-20 | 画像形成装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005331749A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8153342B2 (en) | 2006-09-19 | 2012-04-10 | Ricoh Company, Ltd. | Developer, and image forming apparatus and image forming method using the developer |
-
2004
- 2004-05-20 JP JP2004150564A patent/JP2005331749A/ja not_active Withdrawn
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