JP2005331333A - 軸管内径計測装置および軸管内径自動計測装置 - Google Patents

軸管内径計測装置および軸管内径自動計測装置 Download PDF

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Abstract

【課題】精度よく効率的に内径を計測する軸管内径計測装置および軸管内径自動計測装置を提供すること。
【解決手段】この装置の台車22上には、コラムCが立設され、X−Yスライダ24が設けられる。X−Yスライダ24には自在継手25を介して円板27が取り付けられ、当該円板27の表面には、その中心から放射状にリニアスライダ31が設けられる。リニアスライダ31には、内径計測用の変位計32が固定される。上記円板27の開口部28後方(図では右側)には、開口軸芯と同芯で直角連通する円筒29を有する。円筒29の前方及び後方のそれぞれの位置には、変位計30a、30bが固定される。この変位計30a、30bの計測結果とX−Yスライダ24および直動スライダ26a、26bの円板姿勢補正機能により、円板27の軸芯が基線にトラッキングされ、精度よく効率的に内径が計測できる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、軸管内径計測装置および軸管内径自動計測装置に関し、更に詳しくは、船体建造工事におけるプロペラ軸軸管ボスのボーリング作業に付随する軸管内径計測を効率的に行う軸管内径計測装置および軸管内径自動計測装置に関する。
図1は、船尾の構造を示す断面図である。船体後部の船尾ブロック1には、推進装置であるプロペラ(スクリュー)11を回転させるためのパワートレインが組み込まれる。パワートレインは、エンジン10、中間軸13、およびプロペラ軸14とから構成される。なお、プロペラ11の後ろ側には、舵板12が設けられ、船体の推進方向が制御される。
船体建造工事においては、プロペラ軸軸受用の軸管ボス2のボーリング作業が不可欠である。当該作業は、船尾ブロック1の一部に組み込まれるプロペラ軸軸受とブッシング4用の軸管ボス2をボーリングマシン15によって切削加工し、ボス中心線5を実際の中間軸13、プロペラ軸14といった軸系の中心基準線(以後基線という。)6に合わせる作業である。当該作業は、船の性能にも関わる極めて重要な作業である。
図2は、軸管内径計測箇所および従来の測定状況を示す説明図である。上記ボーリング作業においては、まず切削加工に先立ち、船体に建付、溶接されることにより組み込まれた軸管ボス2が基線6に対してどのように芯ずれしているかを計測する必要がある。当該計測は、まず軸管ボス2内部に基線を可視化するためのピアノ線7を張ることから始まる。そして、当該ピアノ線7から軸管ボス2の内壁までの距離を人間がインサイドマイクロメータ9を使って計測する。当該計測は、軸方向および周方向の必要箇所について行われる。
図3は、ボーリングマシンによる軸管内部切削加工状況を示す説明図である。具体的なボーリング作業は、上記計測によって得た値を基にボーリングマシン15の刃物台案内バー19を位置決めし、その後、軸受18によって回転可能となっている切削工具17の回転切削加工で軸管ボス2の内径及び両端面を仕上げることによって行う(たとえば、特許文献1)。切削加工後、仕上げ精度を確認するためには、再び上記の要領で内径計測を行う。仕上げ精度が悪い場合は再加工、或いは修正を加える。
特開平6―126515号公報
しかしながら、軸管ボス2の内径はφ450〜1100mm程度、長さは最大10mにもなる大きさである。そして、軸管内部という狭隘区画において、中心部を通るピアノ線7から身体8をかわし、仰向きの姿勢で周方向と軸方向の合わせて100点余りの計測点1a〜13hを精度よく計測するには熟練者でも難しい作業であり、高度の技能を要する。上記技能は熟練者から若手へと引継がれてきたが、近年の熟練者の高齢化と若手の減少によって熟練者の持つ技能、ノウハウの伝承が停滞している。現在手作業により計測を行っているが、計測値に個人差が発生してしまうことも否定できず、また、上記のように今後の熟練者の減少を考えると、計測精度や作業能率の低下も必至といえる。
そこで、本発明は上記に鑑みてなされたものであって、軸管ボスの内径計測における個人差を排除し、効率的に当該内径を計測する軸管内径計測装置および自動軸管内径計測装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1に係る軸管内径計測装置は、軸管内部に収められる本体と、前記本体に立設されるコラムの側部に固定され、任意の二方向に変位可能な二方向変位機構と、中心に開口部を有し、当該開口部に直角立設する少なくとも基線の周り90度以上の角度を取り囲む距離計測ベース材が設けられ、傾きを許容する継ぎ手を介して前記二方向変位機構に結合される内径計測ベース材と、前記内径計測ベース材に結合され、当該内径計測ベース材を前記中心軸方向にチルトさせるチルト機構と、前記距離計測ベース材の入口部と出口部の二カ所において、互いに指向性が直交する方向に固定され、当該距離計測ベース材の内側を通り抜ける基線との距離を検出する距離計測手段と、前記内径計測ベース材の中心と前記軸管の内壁との距離を計測する径方向変位計測手段と、を有するようにしたものである。
上記内径計測ベース材は、結合される対象の傾きを許容する性質を有する自在継ぎ手等の継ぎ手を介して二方向変位機構に結合される。二方向変位機構は、コラムの側部に固定されるから、本体に対しておよそ立つような向きに設置される。前記中心軸に対して概直角となるように固定されるのが理想的である。任意の二方向に変位可能である二方向変位機構は、これが結合される内径計測ベース材を当該方向に変位可能とする。垂直方向および水平方向に変位可能とするのが理想的である。簡単なデカルト座標系を用いることができ、余計な換算を必要とせず、変位量の把握が容易だからである。
内径計測ベース材を軸管の軸方向に傾かせるには上記チルト機構が用いられる。上記距離計測手段によって距離計測ベース材の基線からの傾きや平行ずれが検出されると、当該傾きやずれが二方向変位機構、およびチルト機構によって修正され、内径計測ベース材の軸芯が基線に合わせられ、かつ内径計測ベース材は基線に直角となる。内径計測ベース材の軸芯が基線に合わせられるのは、内径計測ベース材の開口部と当該距離計測ベース材とが同心である場合であり、同心でない場合は、あらかじめ、そのずれを計測しておくことにより、二方向変位機構やチルト機構の動作に補正量を加えればよい。なお、上記距離計測ベース材は、基線を囲むような距離計測ベース材にしてもよいし、断面コの字、L字となる形状にしてもよい。
径方向変位計測手段は、内径計測ベース材の中心と前記軸管の内壁との距離を計測する。なお、径方向変位計測手段には、単独の変位計や、リニアスライダに固定された変位計の組み合わせで、リニアスライダまたは変位計の移動量および変位計からの変位が計測できるようにすればよい。このようにすれば、本体は基線に対してずれていても、内径計測ベース材の中心を常に基線に一致させることができ、効率よく軸管の内径計測ができる。
また、請求項2に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記二方向変位機構は、前記本体に立設されるコラムの側部に、前記軸管の中心軸に対して概直角となるように固定され、垂直方向および水平方向に変位可能であるようにしたものである。
また、請求項3に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記距離計測ベース材は、内径計測ベース材の前記開口部と同心となるように当該開口部に直角連通する距離計測ベース材であるようにしたものである。
また、請求項4に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記距離計測手段は、距離計測ベース材の入口部と出口部の二カ所において、それぞれ前記垂直方向および前記水平方向に固定されるようにしたものである。
距離計測手段が、距離計測ベース材の入り口と出口(基線の入り口と出口の意味)のように離れた場所に設置されると、基線からのずれを計測する際の精度が向上する。それぞれの箇所で設けられる距離計測手段は、垂直方向および水平方向に固定されるのが理想的であることは既述した通りである。
また、請求項5に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記径方向変位計測手段は、前記内径計測ベース材に固定され、前記軸管の断面における径方向に伸縮自在となる伸縮手段と、前記伸縮手段に固定され、前記軸管の内壁との距離を検出する径方向変位計測手段と、前記伸縮手段自体または径方向変位計測手段自体の前記中心軸からの距離を検出する中心距離計測手段と、で構成されるようにしたものである。
前記径方向変位計測手段をこのような構成にすれば、伸縮量と変位量を加え合わせることにより、軸管の内径を計測できる。
また、請求項6に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記本体は、軸管の中心軸方向の平行移動が可能な移動手段を有するようにしたものである。
本体は、軸管内部を当該軸管の中心軸方向に平行移動可能となり、内径計測が必要となる箇所にすみやかに移動できるようになる。移動手段としては、軸管内の天井または底に敷かれるレールと、本体の上部または下部に設けられる直動軸受との組み合わせであることが好ましい。
また、請求項7に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記伸縮手段が、リニアスライダであり、前記断面における周方向で計測が必要な数だけ前記内径計測ベース材上で放射状に設けられるようにしたものである。
軸管の内径を計測するために必要となる周方向の数カ所を一度にすべて計測可能となり、迅速な計測が可能となる。もっとも、リニアスライダは、各々個別または任意選択し、選択されたリニアスライダが連動して駆動されるようにしてもよい。
また、請求項8に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記伸縮手段が、リニアスライダであり、前記断面における一つの径方向に前記内径計測ベース材上において設けられ、かつ前記内径計測ベース材は前記断面における周方向に回転させる回転機構が設けられるようにしたものである。
内径計測ベース材上に一つのリニアスライダとそれに結合される一つの変位計が設けられ、周方向の計測必要箇所を、当該変位計を回転させることにより計測可能となる。また、周方向の変位を連続して計測することもでき、計測精度を向上させることができる。
また、請求項9に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記基線は糸材または線材で可視化され、前記距離計測手段は、当該距離計測手段と当該糸材または線材との距離を計測する変位計であるようにしたものである。
前記基線は設計上の基準線であり、元来目で視ることができないものである。しかし、ピアノ線等の糸材または線材を張ることにより可視化でき、この糸材または線材と、距離計測ベース材の二カ所でそれぞれ垂直方向と水平方向に固定される合計4つの変位計との距離を計測することにより、内径計測ベース材がどれだけチルトしているか、平行にずれているかを検出できる。この検出された値を基に、前記二方向変位機構および前記チルト機構で内径計測ベース材の姿勢を補正する。
また、請求項10に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記基線は糸材または線材で可視化され、前記距離計測手段は、前記糸材または線材を直接またはミラーを介して受像する受像器と、当該受像器における当該糸材または線材の位置を画像化し、当該位置から変位に換算する画像処理手段とで構成されるようにしたものである。
この発明では、糸材または線材の像を画像処理によって分析し、変位に換算することにより、内径計測ベース材開口部および距離計測ベース材の芯が基線とどれ程ずれているのかを把握する。そして、この検出された値を基に、前記二方向変位機構および前記チルト機構で内径計測ベース材の姿勢を修正する。糸材または線材の物理的な像を画像処理する手法を用いるので、糸材や線材の材質が距離計測に影響を与えないという利点がある。
また、請求項11に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記基線がレーザー光であり、前記距離計測手段は、当該レーザー光を、ミラーを介して受像する受像器と、当該受像器における前記レーザー光の位置を画像化し、当該位置から変位に換算する画像処理手段とで構成されるようにしたものである。
この発明では、基線が無体物たるレーザー光である点が特徴である。受像器は距離計測ベース材の入り口と出口の二カ所に固定され、当該受像器に応じた位置にミラーが固定され、レーザー光がミラーに反射して受像器に像を結ぶ。内径計測ベース材が基線よりも傾いていたり、平行にずれている場合、レーザー光が受像器に写る位置もずれる。このことを利用し、当該像を画像処理によって分析し、変位に換算することにより、内径計測ベース材開口部および距離計測ベース材の芯が基線とどれ程ずれているのかを把握する。そして、この検出された値を基に、前記二方向変位機構および前記チルト機構で内径計測ベース材の姿勢を補正する。また、基線がレーザー光であると、その高い直進性により、ピアノ線等の糸材または線材を張ったときよりも基線への信頼性が向上する。
また、請求項12に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記径方向変位計測手段が、前記中心軸と平行な方向から直角となる方向まで向きを可変にして固定され、当該方向の変位を計測するようにしたものである。
軸管ボスは、溶接で建て付けられるもので、基線を基準としたときには軸管内径とともに端面にも誤差が生じ得るものである。この軸管内径計測装置は、内径計測ベース材の軸芯のトラッキング機能(軸芯と基線とを合致させる機能)に加え、変位計の向きを可変にすることで上記端面の角度や凹凸等の幾何学的誤差も計測可能とするものである。これにより、軸管ボスの端面が傾いていたり、許容範囲を超える凸凹がある等の面計測を実現できる。軸管ボスの端面の面計測を行う場合は、変位計を中心軸と平行な方向に向け固定し、軸管内径を計測する場合は、変位計を前記中心軸と直角となる方向に向け固定し、それぞれの対象との変位計との変位が計測できる。径方向変位計測手段は接触型でもよいし、非接触型にしてもよい。
また、請求項13に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記径方向変位計測手段は、レーザー測長器であり、当該レーザー測長器から照射されるレーザー光の光路上にミラーが付設され、当該ミラーに反射した光が計測対象にあたるようにしたものである。
レーザー光の高い直進性、およびその波長に基づく高い分解能によって、計測精度が向上する。また、レーザー測長器の種類を選択すれば、端面等の表面荒さが平均化され、所望の幾何学的誤差を計測することができる。ミラーは回動可能にして所望の向きに合わせて固定するようにしてもよいし、所望の向きに合ったミラーに随時交換するようにしてもよい。
また、請求項14に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記径方向変位計測手段が、プローブを備える接触型の変位計であるようにしたものである。プローブを備える接触型の変位計を採用すると、安価で取り扱いが容易となる。
また、請求項15に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記二方向変位機構が、X方向のスライダ上にY方向のスライダが載せられるか、またはその逆であるX−Yスライダであるようにしたものである。このようにすれば、簡単な構成で内径計測ベース材を垂直方向および水平方向に変位させることができる。
また、請求項16に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記チルト機構は、前記内径計測ベース材の垂直方向外縁部および水平方向外縁部に前記軸管の前記中心軸方向に変位可能に結合された直動アクチュエータであるようにしたものである。
内径計測ベース材の中心部から離れた外縁部に直動アクチュエータが面に概直角に設けられると、内径計測ベース材が結合されている継ぎ手部分を支点として内径計測ベース材がチルトする(傾斜する)。これを内径計測ベース材の垂直方向と水平方向の2カ所に設けることにより、内径計測ベース材を前記中心軸方向にチルトさせることができる。これにより、内径計測ベース材の軸芯が基線に合致し、内径計測ベース材自体は基線に対して直角になる。チルトさせる量は、上記距離計測ベース材に固定される4つの変位計と基線との距離(変位)から割り出される。なお、直動アクチュエータは、プランジャータイプのロードセル、積層圧電素子、エアまたは油圧によるシリンダ、もっと簡素にするならモータに結合されたボルト等でもよい。
また、請求項17に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記移動手段は、軸管内の中心軸に沿って敷かれたレール上を平行移動する台車またはレールに吊り下げられて平行移動する台車であるようにしたものである。
レールを台車で移動可能であれば、軸管の内壁表面を車輪で走行する場合のように内壁からの外乱がなく、装置の姿勢に悪影響を及ぼすことが少ない。また、レールを軸管の中心軸に平行に敷くことは困難ではないから、基線との微妙なずれだけを修正して内径計測を行えばよくなり、効率的な計測が可能となる。
また、請求項18に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記コラムは垂直方向に昇降する変位機構を有し、前記二方向変位機構は、当該変位機構によって垂直方向に変位するようにしたものである。
コラムが垂直方向に昇降すると、コラムに固定される二方向変位機構も垂直方向に昇降するようになる。内径計測ベース材は継ぎ手を介して二方向変位機構に結合されるので、内径計測ベース材もまた、当該変位機構の昇降によって、垂直方向に変位する。チルト機構、距離計測手段も同様でに垂直方向に変位する。これによって、軸管に当該軸管内径計測装置を据え付ける際に、基線が内径計測ベース材の開口部、及びそれに連通する距離計測ベース材を通り抜ける高さにコラムを調節することができる。したがって、当該軸管内径計測装置は、様々な内径を有する軸管に柔軟に対応することができる。
また、請求項19に係る軸管内径自動計測装置は、距離計測手段からの電気信号および径方向変位計測手段からの電気信号が入力される入力部と、前記入力部に入力される前記距離計測手段からの値を基礎として内径計測ベース材の姿勢修正量が演算される演算部と、前記演算部で演算された修正量を二方向変位機構、およびチルト機構の動作量に変換した電気信号およびとして出力される出力部と、径方向変位計測手段からの電気信号を軸管内径として記録する記録部と、から構成される制御器が有線または無線で当該軸管内径計測装置と接続され、請求項1〜18のいずれか一つの軸管内径計測装置を自動制御するようにしたものである。
軸管内径計測装置の距離計測手段からの電気信号が入力部に入力され、演算部による演算により内径計測ベース材の変位、姿勢補正量が求められる。そして、補正量に応じた二方向変位機構、およびチルト機構の動作量を電気信号として出力部から出力される。また、径方向変位計測手段からの電気信号を記録部に記録すれば、演算部において軸管の内径、形状が把握でき、これにより、軸管内径自動計測装置を構築することができる。
また、請求項20に係る軸管内径計測装置は、軸管内部空間に収まる本体と、前記本体の前記軸管の中心軸方向における任意の二カ所それぞれにおいて、前記軸管中心軸の基線との距離を互いが直角となる方向でそれぞれ検出する距離計測手段と、前記本体と前記軸管の内壁との距離を計測する径方向変位計測手段と、前記径方向変位計測手段から得られる径方向変位を、前記距離計測手段から得られる本体姿勢によって補正する補正手段と、
を有するようにしたものである。
装置本体の軸管の中心軸方向における任意の二カ所それぞれにおいて、前記軸管中心軸の基線との距離を互いが直角となる方向でそれぞれ検出すると、装置本体の基線に対する姿勢(平行ずれと斜めずれ)が把握される。本体には、当該本体と軸管の内壁との距離を計測する径方向変位計測手段を有しており、そこから得られる径方向変位を、前記姿勢によって補正(換算)すれば、基線中心から測定した軸管内の内径を把握することができる。
距離計測手段は、互いに直角方向に指向性を有するように固定された二つの計測手段が本体の前記軸管の中心軸方向における任意の二カ所に設けられるが、当該二カ所は、互いの距離が大きければ、大きいほど計測精度は向上する。なお、計測手段は、互いに指向性が直角となるようにするのが姿勢把握のために好ましいが、直角でなくても、これも三角関数による換算により、直角にする場合と同様に姿勢把握することも可能である。径方向変位計測手段は、ストロークの長い変位計を用いてもよいし、変位計そのものをリニアスライダーに固定し、当該リニアストロークの移動距離と変位計からの変位が得られるようにしもよい。
また、請求項21に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記距離計測手段は、本体の軸管中心軸方向の両端部において、それぞれ垂直方向および水平方向に固定されるようにしたものである。
距離計測手段は、本体の長さを最大限に使った両端部において設けられるから、姿勢把握の精度が向上する。特に、装置本体が、基線に対してななめになっている場合に姿勢把握の精度が向上する。また、当該両端部において、それぞれ垂直方向および水平方向に固定され、指向性が直角に交叉するから、感覚的にも本体の姿勢を把握しやすい。
また、請求項22に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記径方向変位計測手段は、本体に固定され、前記軸管の断面における径方向に伸縮自在となる伸縮手段と、前記伸縮手段に固定され、前記軸管の内壁との距離を検出する径方向変位計測手段と、前記伸縮手段自体または径方向変位計測手段自体の前記中心軸からの距離を検出する中心距離計測手段と、を有するようにしたものである。
前記径方向変位計測手段をこのような構成にすれば、伸縮量と変位量を加え合わせることにより、軸管の内径を計測できる。
また、請求項23に係る軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記本体は、軸管の中心軸方向の平行移動が可能な移動手段を有するようにしたものである。
本体は、軸管内部を当該軸管の中心軸方向に移動可能となり、必要となる箇所にすみやかに移動でき、内径計測を行えるようになる。移動手段としては、軸管内の天井または底に敷かれるレールと、本体の上部または下部に設けられる直動軸受との組み合わせであることが好ましい。
また、請求項24に係る軸管内径自動計測装置は、前記距離計測手段からの電気信号および前記径方向変位計測手段からの電気信号が入力される入力部と、前記入力部に入力される前記距離計測手段からの値を基礎として前記径方向変位計測手段からの値へ適用する補正量が演算される演算部と、前記演算部で演算される補正量を加えた後の前記径方向変位計測手段からの値を内径として記録する記録部と、から構成される制御器が有線または無線で当該軸管内径計測装置と接続され、請求項20〜23のいずれか一つの軸管内径計測装置を自動制御するようにしたものである。
前記距離計測手段からの電気信号および前記径方向変位計測手段からの電気信号が入力部に入力され、演算部による演算により補正量が求められる。そして、補正量を加えた後の径方向変位計測手段からの値を記録部に記録すれば、軸管の内径、形状が把握でき、これにより、軸管内径自動計測装置を構築することができる。
本発明にかかる軸管内径計測装置および軸管内径自動計測装置によれば、軸管ボスの内径計測における個人差を排除できることはもちろん、精度も向上し、計測にかかる時間も飛躍的に短縮されるという効果がもたらされる。また、装置を人間の胴回りよりも小さくすることも可能であるから、人間が入れなかった、または極めて困難であったような小径のプロペラ軸軸管の内径も容易に、かつ確実に計測することができる。
以下に、本発明にかかる軸管内径計測装置および軸管内径自動計測装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
(実施例1)
図4は、本願発明の装置全体を示す外観図および断面図である。この装置は、プロペラ軸の軸管ボス内で、その中心軸におよそ平行に設置するレール21上を走行する。そのため、レール21上を走行する台車22が本体Mのベースとなり、レール上を平行移動可能となっている。台車22上には、リフト23を介してコラムCが立設され、X−Yスライダ24が設けられる。X−Yスライダ24は、上記中心軸に対して概直角となるように固定される。なお、X−Yスライダ24は、X方向のスライダ上にY方向のスライダが載せられるか、またはその逆で構成され、水平方向および垂直方向に設けられるが、理論的には互いが直角な方向であれば、水平方向および垂直方向にする必要はなく、任意の方向にスライダーを設け、所望の動作をさせることができる。また、ここでは、レール上を本体Mの台車22が走行するような構成としているが、軸管内の天井にレールを敷いて、当該レールに吊り下がる形態で、本体上部に設ける台車で走行させるようにしてもよい。
X−Yスライダ24には自在継手25を介して円板27が取り付けられ、当該円板27の表面には、その中心から放射状にリニアスライダ31が設けられる。リニアスライダ31の数は軸管内径計測箇所に応じて決められる。リニアスライダ31には、その数に対応して径方向計測手段たる変位計32が固定される(図では1つの変位計を代表して示してある。)。なお、ここでは、便宜上、内径計測ベース材として円板27を用いたが、必ず円形状をしていなければならないという理由はなく、変位、チルト、径方向の変位計測手段を固定して内径を計測可能という機能を満たせば、形状は不問である。
上記円板27の中心は開口し、開口部28後方(図では右側)に開口軸芯と同芯で直角連通する円筒29を有する。当該円筒29が距離計測ベース材の役割を果たす。円筒29の前方及び後方のそれぞれの位置には、水平方向であるX方向の変位計(図示省略)及び垂直方向であるY方向の変位計30a、30bが固定される。円板27および円筒29はリフト23によって垂直方向に変位可能となっている。また、X−Yスライダ24によっても円板27および円筒29は垂直方向および水平方向に変位可能となっている。なお、円筒29は、便宜上断面形状を円としたもので、距離計測ベース材として、上記変位計30a、30bが固定できれば形状は問わず、例えば、断面L字、コの字となる形状でもよい。
また、円板27には、当該円板27の表面に対して直角方向に直動アクチュエータとしての直動スライダ26a、26bが結合される。直動スライダ26a、26bはそれぞれ円板27の垂直方向、水平方向の縁部に固定される。これによって円板27は、垂直方向及び水平方向、すなわち軸管の中心軸方向にチルト(傾斜)させられ、三次元的な変位が可能となる。円板27に配した変位計32は、伸縮手段としてのリニアスライダ31に固定され、当該リニアスライダ31の伸縮によって円板27の軸芯に直角方向、つまり半径方向へ変位可能となっている。リニアスライダ31は一定範囲の任意位置で固定可能である。
この実施例1では、円筒29に固定されるX方向の変位計(図示省略)及びY方向の変位計30a、30bを非接触式変位計で構成し、リニアスライダ31に固定した変位計32を接触式変位計で構成した例である。しかしながら、基本的に変位計は非接触型、接触型の別は不問である。なお、上記装置本体Mのレール21上の移動、リフト23の上下、X−Yスライダ24の駆動、直動スライダ26a、26bの駆動、リニアスライダ31の駆動は、有線または無線で接続された制御器によって制御され、変位計30a、30b、32からの計測信号は当該制御に用いられる。具体的な操作はレバー操作等が可能な操作器で行うようにしてもよいし、予めプログラミングしておいたシーケンスに則って自動制御するようにしてもよい。計測フローは後述する。
計測工程は、以下のようにして行う。軸管ボス2内にレール21を敷き、計測装置39をその上に載せる。制御器、操作器を装置の変位計30a、30b、32、台車22、リフト23、X−Yスライダ24、直動スライダ26a、26bといったアクチュエータ類に接続する。次に、計測対象となる軸管ボス2内の基線6が装置39の円板27の開口部28および円筒29を通過するように操作器を操作し、リフト23の高さを調整する。そして、円板27の開口部28を通るようにピアノ線7を張る。図2に示す軸方向計測点1a〜13aの寸法を制御器に入力し、台車22を計測点1aに移動して原点設定する。なお、リフトはパンタグラフ型の昇降機構としてもよいし、ボールねじの回転で上下するような昇降機構としもよい。しかしながら、上記開口部28および円筒29の高さ調節が不要な場合はリフトは不要である。
図5−1、図5−2、図5−3は、装置を基線に合わせる作業の様子を示す説明図である。装置をレール21上に設置し、円板27をリフト23によっておよその高さに合わせただけの状態では、円板27の軸芯34が基線6を可視化したピアノ線7に対して傾いてしまっている。図5−1では、その例として角度θ上方に傾いている場合を示している。このような場合は、まず変位計30a、30bで円板27の軸芯34を0位置としたときのピアノ線7までの距離を計測する。当該軸芯34の位置は、円板27と一体になった変位計を予め軸芯に合わせてキャリブレーションしておくことにより把握する。なお、変位計30a、30bの設置される軸方向位置は距離が長ければ長い程精度が上がる性質を有する。
θはお互いの距離が固定されている変位計30a、30bの変位量の差と変位計同士の距離とで求められ、この差が0になるように直動スライダ26aを使って円板27の姿勢を調整する。したがって、直動スライダ26aは円板27の軸芯34をチルトさせる役割を果たす。図5−2は、直動スライダ26aを作動させることによって上記θが0となったものの、ピアノ線7と円板27の軸芯34の平行なずれLaが残ってしまっている状態を示している。このときのずれLaは変位計30aまたは変位計30bの変位量そのものであり、このずれLaが0になるようにX−Yスライダ24を作動させ、調整する。上記の作業により図5−2に示すように円板27の軸芯34が基線6であるピアノ線7と一致する。
円板27の軸芯34がピアノ線7に対して下方に傾いた場合、或いは左右方向に傾いた場合は、傾いた方向に対して上記のように直動スライダ26a、26bやX−Yスライダ24を使って軸芯34をピアノ線7に一致させる。上記軸芯調整作用は、自動的に制御でき、常に円板27の軸芯34はピアノ線7にトラッキングされる。
図6−1、図6−2、図6−3は、プロペラ軸軸管の内径計測の様子を示す軸方向外観図である。図6−1は、内径計測の前の状態で、リニアスライダ31が短縮した状態を示している。このときの変位計32の本体先端はaaの位置にある。ここで、軸芯34から本体先端aaまでを原点距離Laaとする。なお、ここでの変位計32は、プローブ部分が本体先端からLxの位置まで押し下げられた時点を感知するように使用する。
実際に内径を計測する段階では、変位計32の変位量が一定値Lxになるまでリニアスライダ31が伸長させられる。この時点の変位計32の本体先端はbb位置である。ここで、aaからbbまでの距離をリニアスライダ31の伸長量Lbbとする。これらより、軸芯34から軸管ボス2の内壁までの距離をLrとすると、Lr=Laa+Lbb+Lxとなる。Lrは、周方向の必要箇所についてすべて求められる。図4に示したように、リニアスライダ31は必要箇所に対応した数だけ設けると(同図では8つ)、同時に複数箇所の計測ができるので便利である。なお、上記Lrは、制御器によって自動的に演算され、データとして記録され得る。
計測が終わると、変位計32を短縮させるべく、伸長したリニアスライダ31を円板中心方向に短縮させる。そして、装置を次の計測箇所に自動的、または任意に移動させる。以上のような動作により、軸管ボス2内径の任意ポイントの計測や、全計測点の連続した計測が実現できる。なお、上記の内径計測では、変位計のプローブ部分がLxという長さになったときの変位計本体先端の軸芯34からの距離(Laa+Lbb)を求めたが、リニアスライダ31の移動距離とプローブ部分が押し下げられた長さを差し引きすることによって軸芯から軸管内壁までの距離を求めるようにしてもよい。この場合、プローブ部分の押し下げられた長さをLxx、変位計の有効ストロークをLccとすれば、上式は、Lr=Laa+Lbb+Lcc−Lxxとなる。
以上の工程をまとめると、図11に示すフローチャートのように表せる。まず、変位計30a、30bからピアノ線7までの距離を計測する(ステップS101)。次に計測した距離と変位計30a、30bの距離とから円板傾斜度、平行ずれ度を制御器による演算により求める(ステップS102)。当該傾斜度は直動スライダ26a、26bによって補正され(ステップS103)、平行ずれ度はX−Yスライダ24によって補正される(ステップS104)。ここまでが軸芯34トラッキングステップ(ステップS111)である。
計測ステップ(ステップS112)では、リニアスライダ31で変位計32を伸長し(ステップS105)、変位計32のプローブ部分がLxになったときの当該伸長さLbbを計測する(ステップS106)。そして、軸芯34から軸管内壁までの距離Lrを制御器により演算する(ステップS107)。これらの計測・演算を周方向の必要箇所で行い(ステップS108)、軸管軸方向の他の計測点に移動し(ステップS109)、すべての計測点での計測が終了すれば計測を終わる(ステップS110)。
ここでは、トラッキングステップ(ステップS111)と計測ステップ(ステップS112)を順次行うものとしたが、トラッキングステップ(ステップ111)を計測ステップ(ステップS112)の最中も並行して行い、常に軸芯34をピアノ線7(基線6)に一致させる制御を行うようにしてもよい。
制御器は、入力部、演算部、出力部、および記録部とに分けて構成されるのが適当である。計測状態監視やメンテナンス等のためには、上記に加え、モニター等のユーザーインターフェース部を設けてもよい。入力部には、変位計30a、30bで計測される基線6との距離、変位計32がLxとなったときのリニアスライダ31の伸縮・短縮距離Lbb、または変位計32の計測変位Lxxとリニアスライダ31の伸縮距離Lbb、が電気信号として入力される。
演算部は、上記入力部に入力された電気信号の値を基に、X―Yスライダ24への変位、直動スライダ26a、26bへの変位、という円板27の修正量、およびLrの演算を行う。また、得られた変位を図形で表すための演算も行う。出力部は、演算部で導き出されたをX―Yスライダ24への変位、直動スライダ26a、26bへの変位を電気信号として出力する。また、予め決めておいた速度、距離でリニアスライダ31を伸長・短縮するための電気信号および台車22を回転させるための電気信号も出力する。なお、演算部は、記憶部へのデータの読み書きにより演算処理を行う。
ハードウェア構成は、CISC(Complex Instruction Set Computer)またはRISC(Reduced Instruction Set Computer)であるCPUまたはDSP(Digital Signal Processor)といったプロセッサーを中心に、ROM,RAM、入出力インターフェース(I/O)、およびユーザーインターフェースをバスで接続した構成にするのが一般的である。なお、バスにはハードディスク、MO、CD−R/RWドライブ、フレキシブルディスクドライブ等の記録装置や、ポータブル不揮発性メモリ等の記録媒体の接続を可能にするシリアルバスを設けておくのが好ましい。
プロセッサーの実行プログラムは、ROMに予め格納される。また、このROMには、入出力インターフェースとの通信プログラムやユーザーインターフェースと入出力するためのプログラムも格納される。入出力インターフェースには、その先に接続されるデバイス(X−Yスライダ24、直動スライダ26a、26b、リニアスライダ31、台車22等)に応じてA/Dコンバータ、D/Aコンバータが設けられる。なお、ここでは、ソフトウェアによるデジタル処理を想定して説明したが、ハードウエアによるアナログ処理で実現されるものであってもよい。このような構成で制御器を構築すれば、上記軸管内径計測装置を自動計測装置化することができる。
以上のように、この軸管内径計測装置および制御器を用いて、軸管内径を計測すれば、軸管ボスの内径計測における個人差を排除できることはもちろんのこと、要求される絶対的な精度も保証でき、計測にかかる時間も飛躍的に短縮されるという効果がもたらされる。また、装置を人間の胴回りよりも小さくすることも可能であるから、人間が入れなかった、または極めて困難であったような小径のプロペラ軸軸管の内径も計測することができる。さらに、当該装置による計測は、一人の作業員がいれば十分で、計測時間の飛躍的短縮と相まって計測にかかるコストも削減できるという効果がある。
(実施例2)
図7は、本願発明の実施例2にかかる装置全体を示す外観図および断面図である。この装置の基本的な構成は実施例1にかかる装置とほぼ同様である。この装置は、変位計32を軸管ボス2の内径周方向へ回転させる回転機構として回転スライダ33を有している点が特徴である。なお、リニアスライダ31は、円板27上において必要最小数である一つの径方向のみに設けておけばよい。
回転スライダ33は、中空サーボモータで構成したものである。この他に中空回転ステージによるもの、或いはステップモータ、サーボモータを用い、歯車、歯付きプーリーベルト等を介して円板27を回転駆動する機構としてもよい。すなわち、一般的な割出盤に利用される機構を用いることができる。
この装置を用いた軸管内径計測では、軸管ボス2内において、変位計32の変位量が上記Lxになるまで伸長させ、ここで回転スライダ33を作動させる。これにより、軸管ボス2の内径を円周方向へ連続的に計測できる。変位計32のプローブが内壁とのすべり摩擦に耐えにくい形状または材料の場合は、当該プローブの先端に小径ベアリング等の転がり要素を用いるとよい。なお、変位計32をレーザー変位計等の非接触式で構成した場合、接触式で発生する振動、摩耗等の不安要素を改善できる。
このようにすれば、既述した実施例1の装置による効果に加え、周方向の計測点が無限大になるのと等しくなるため、計測精度が向上し、内壁形状のゆがみまで的確に把握することができる。これにより、ボーリングマシーンによる切削加工もより的確に行うことができる。また、リニアスライダ31や変位計32も一つで済み、コストも抑えることができる。
(実施例3)
図8は、本願発明の実施例3にかかる装置全体を示す外観図および断面図である。この装置の基本的な構成は実施例1にかかる装置とほぼ同様である。この装置では、基線6を可視化するピアノ線7の代わりにレーザー光44を用いる点が特徴である。レーザー光44の利用に伴い、円筒29の前方および後方には、Y方向のカメラ37a、37bが設けられる。これらが受像器となる。また、カメラに対応してレーザー光44を反射するY方向のハーフミラー38a、38bが円筒29内に固定される。なお、レーザー光44から最も離れた位置のミラーは全反射ミラーでもよく、ハーフミラーである必要はない。なお、前記実施例は、カメラ及びミラーをY方向に設置して構成したものである。X方向に設置した場合も同様の機能を有し、いずれか一方を選択し構成することができる。
図12は、実施例3の作用概略図である。円筒29の前方(入口)および後方(出口)にY方向に配置したカメラ37a、37bが固定される。円筒29の内部には前記カメラに対応する位置にハーフミラー38a、38bが固定される。ここで、A−A’断面で示す点aとB−B’断面で示す点bで通過するレーザー光44が入射した場合、レーザー光44は、ハーフミラー38a、38bに反射する。反射光72a、72bはY方向のカメラ37a、37bに入射して画像71a、71bにレーザー光44の光点76a、76bを写し出す。画像71a、71bにはあらかじめ軸芯77が設定されており、直動スライダ26a、26b、X−Yスライダ24を制御して軸芯77をレーザー光44の光点76a、76bにトラッキングさせる。この実施例3はカメラ37a、37bを円筒29のY方向に配置した1つの実施例であり、カメラ及びハーフミラーの配置場所、方向を限定するものではない。また、ハーフミラー38a、38bは取り付け、取り外し可能とし、38aは全反射ミラーでもよい。
円板27の軸芯34がレーザー光44に対してずれていると、それぞれのカメラにおいて、レーザー光44の入射位置もずれて写る。これを画像処理におけるキャリブレーションにより、軸芯からレーザー光44までの変位に換算させる。あとは、実施例1の場合と同様に、計測された変位量を基に、直動スライダ26a、26b、X−Yスライダ24を制御して円板27の軸芯をレーザー光44にトラッキングさせる。レーザー光44を基線として用いた場合、その直進性により、より高精度の計測が可能となり、ピアノ線7を張る煩わしさやピアノ線のたるみによる計測誤差を改善できる。なお、上記画像処理は簡単なパターンマッチングで行うこともできるし、操作者が画像を目で見て変位量を割り出してもよい。
(実施例4)
図9は、本願発明の実施例4にかかる装置全体を示す外観図および断面図である。基本的な構成は実施例1〜3と同様であるが、この装置は、レーザー変位計41のレーザー光45を矢印A、B、またはC方向へ光路変更するために可動式とした反射ミラー43を有することが特徴である。反射ミラー43は、可動式でなくても、それぞれの所望角度に設定して任意取り付け可能とした反射ミラー43としてもよい。
軸管ボス2は、溶接で建て付けられるもので、軸管内径とともに端面も基線を基準としたときには誤差が生じ得るものである。この装置39は、上記実施例1〜3で説明した円板27の軸芯34の基線6へのトラッキング機能に加え、上記端面の角度や凹凸等の幾何学的誤差も計測可能とするものである。具体的な計測方法は、まず、レーザー変位計41から発せられるレーザー光45が矢印A方向へ向くように反射ミラー43を操作する。これにより、レーザー光45は、軸管ボス2のフランジ面42aへ向けられる。
そして、レーザー変位計41によって計測されるフランジ面42aとの距離(変位)が一定範囲に入るように、台車22およびリニアスライダ31によって本装置39の位置が操作される。図示したように、レーザー変位計41は、リニアスライダ31から径方向外側に伸びた取り付け具を利用してもよい。なお、このとき装置39は、円板27の軸芯が基線6にトラッキングされている状態となっている。
上記変位量は、基準値として設定され、この状態から回転スライダ33が作動されてフランジ面42a全体、つまり軸管ボス2の端面の変位が計測される。当該変位は基準値と比較されて偏差が制御器によって自動的に算出される。これにより、軸管ボス2の端面が傾いている、許容範囲を超える凸凹がある等の面計測を実現できる。なお、軸管ボス2の端面の面計測を行う場合は、反射ミラーを矢印C方向へ操作する。また、軸管内径を計測する場合は、反射ミラー43を矢印B方向へ操作し、レーザー光45の光軸から外す。レーザー変位計の円板27からの突き出し量は、軸管内径に対応してリニアスライダ31によって適切な量に調節される。
(実施例5)
図10は、本願発明の実施例5にかかる装置全体を示す外観図および断面図である。基本的な構成は実施例4と同様であるが、この装置は、実施例4におけるレーザー変位計41の代わりにプローブの接触によって変位を計測するタイプの接触型変位計32を有し、当該変位計32の計測方向を変化させることができる点が特徴である。
具体的な構成としては、この装置は、接触型変位計32を円板27の外側に有する。また、当該接触型変位計32の向きを矢印A、B、またはC方向へ変更するために可動でき、またボルトで固定もできる。
この装置39は、上記実施例1〜4で説明した軸芯34トラッキング機能に加え、上記端面の角度や凹凸等の幾何学的誤差も計測可能とするものである。具体的な計測方法は、まず、接触型変位計32を矢印Dの方向、すなわちフランジ面42aに直角となる方向へ向け、固定する。そして、接触型変位計32によって計測されるフランジ面42aとの距離(変位)が一定範囲に入るように、台車22およびリニアスライダ31によって本装置39の位置が操作される。なお、このとき装置39は、円板27の軸芯が基線6にトラッキングされている状態となっている。
上記変位量は、基準値として設定され、この状態から回転スライダ33が作動されてフランジ面42a全体、つまり軸管ボス2の端面の変位が計測される。当該変位は基準値と比較されて偏差が制御器によって自動的に算出される。これにより、軸管ボス2の端面が傾いている、許容範囲を超える凸凹がある等の面計測を実現できる。なお、軸管ボス2の端面の面計測を行う場合は、変位計32を矢印F方向へ操作する。また、軸管内径を計測する場合は、変位計32を矢印E方向へ向け固定し、リニアスライダ31によって適切な突き出し量に調節される。
(実施例6)
図13は、本願発明の実施例6にかかる軸管内径計測装置の作用を示す概略図である。この装置の基本的な構成は実施例3にかかる装置とほぼ同様である。この装置ではカメラ37と4枚のハーフミラー38a、38b、38c、38dを用いる点が特徴である。
円筒29の前方(入口)Y方向にカメラ37が固定される。円筒29の内部にはハーフミラー38a、38bが固定され、ハーフミラー38a、38bに対応したハーフミラー38c、38dが円筒に固定される。
ここで、A−A’断面で示す点aとB−B’断面で示す点bを通過するレーザー光44が入射した場合、レーザー光44は、ハーフミラー38a、38bに反射する。反射光71a、71bはハーフミラー38c、38dによって反射する。反射光71c、71d
はY方向のカメラ37に入射して、画像71にレーザー光44の光点76a、76bを写し出す。画像71にはあらかじめ軸芯77が設置されており、直動スライダ26a、26b、およびX−Yスライダ24を制御して軸芯77をレーザー光の光点76a、76bにトラッキングさせる。
前記実施例は、カメラ37を円筒29の前方Y方向に配置した一つの例であり、カメラ及びハーフミラーの配置場所や方向を限定するものではない。また、円筒29の内部に固定するハーフミラー38a、38bは取り付け、取り外し可能とし、38a、38bは全反射ミラーでもよい。
(実施例7)
図14は、本願発明の実施例7にかかる軸管内径計測装置の作用を示す概略図である。この装置の基本的な構成は実施例1にかかる装置とほぼ同様である。この装置では円筒29のX方向とY方向にカメラを配置し、基線6を可視化糸材または線材を検出する点が特徴である。
円筒29の前方Y方向にカメラ37a、X方向にカメラ37cが固定される。ここで、A−A’断面で示す点aと、B−B’断面で示す点bを通過するピアノ線7が張られた場合、Y方向のカメラ37aは画像71aにピアノ線75aを、X方向のカメラ37cは画像う71cにピアノ線75cを写し出す。画像71a、71cにはあらかじめ軸心77が設定されており、直動スライダ26a、26bおよびX−Yスライダ24を制御して軸芯77をピアノ線75a、75cをトラッキングさせる。一点鎖線78内も前記同様機能を有し、当該機能を併用することで、より精度の高いトラッキング制御が可能である。
以上実施例1〜7を通して説明したように、この発明によれば、熟練者でなくても簡単に取り扱え、短時間に高精度の計測が可能となる。また、計測データに個人差が生じる余地がなく、計測したデータは、装置への姿勢制御信号に容易に変換できる。また、計測データを一般的なコンピュータプログラムで加工することにより、エンジニアリング用の図面、レポートにも変換可能となる。さらに、計測データをもとにリアルタイムで三次元図の作業も可能であり、本図をもとに切削加工後の仕上がり精度、修正の必要性を即座に判断できる。
(実施例8)
上記実施例1〜7までは、距離計測手段から得られる値を基礎として、内径計測ベース材の姿勢を修正し、正確に基線から軸管内壁までの内径を計測するというものであった。しかしながら、内径計測ベース材の姿勢を修正しなくても、距離計測手段から得られる本体の姿勢さえ把握できれば、径方向変位計測手段からの値に、当該姿勢に起因する補正量を加え、基線からの軸管内径を得ることもできる。
つまり、軸管内径計測装置は、軸管内部空間に収まる本体と、前記本体の前記軸管の中心軸方向における任意の二カ所それぞれにおいて、前記軸管中心軸の基線との距離を互いが直角となる方向でそれぞれ検出する距離計測手段と、前記本体と前記軸管の内壁との距離を計測する径方向変位計測手段と、前記径方向変位計測手段から得られる径方向変位を、前記距離計測手段から得られる本体姿勢によって補正する補正手段と、を有するようにすればよい。
装置本体の軸管の中心軸方向における任意の二カ所それぞれにおいて、前記軸管中心軸の基線との距離を互いが直角となる方向でそれぞれ検出すると、装置本体の基線に対する姿勢(平行ずれと斜めずれ)が把握される。本体には、当該本体と軸管の内壁との距離を計測する径方向変位計測手段を有しており、そこから得られる径方向変位を、前記姿勢によって補正(換算)すれば、基線中心から測定した軸管内の内径を把握することができる。補正手段は、簡単な三角関数およびフーリエ級数演算ができるコンピューターを用いるのが好ましい。これにより、本体の傾き、偏心に起因する成分を補正することができる。
距離計測手段は、互いに直角方向に指向性を有するように固定された二つの計測手段が本体の前記軸管の中心軸方向における任意の二カ所に設けられるが、当該二カ所は、互いの距離が大きければ、大きいほど計測精度は向上する。なお、計測手段は、互いに指向性が直角となるようにするのが姿勢把握のために好ましいが、直角でなくても、これも三角関数による換算により、直角にする場合と同様に姿勢把握することも可能である。径方向変位計測手段は、ストロークの長い変位計を用いてもよいし、変位計そのものをリニアスライダーに固定し、当該リニアストロークの移動距離と変位計からの変位が得られるようにしてもよい点は実施例1と同様である。
また、前記距離計測手段は、本体の軸管中心軸方向の両端部において、それぞれ垂直方向および水平方向に固定されるようにしてもよい。距離計測手段は、本体の長さを最大限に使った両端部において設けられるから、姿勢把握の精度を向上させることができるからである。特に、装置本体が、基線に対してななめになっている場合に姿勢把握の精度が向上する。また、当該両端部において、それぞれ垂直方向および水平方向に固定され、指向性が直角に交叉するから、感覚的にも本体の姿勢を把握しやすい。
また、軸管内径計測装置は、前記軸管内径計測装置において、前記径方向変位計測手段は、本体に固定され、前記軸管の断面における径方向に伸縮自在となる伸縮手段と、前記伸縮手段に固定され、前記軸管の内壁との距離を検出する径方向変位計測手段と、前記伸縮手段自体または径方向変位計測手段自体の前記中心軸からの距離を検出する中心距離計測手段と、を有するようにすればよい。前記径方向変位計測手段をこのような構成にすれば、伸縮量と変位量を加え合わせることにより、軸管の内径を計測できる点は実施例1と同様である。
また、軸管内径計測装置の本体は、軸管の中心軸方向の平行移動が可能な移動手段を有するようにしてもよい。これにより、実施例1と同様に、本体が軸管内部を当該軸管の中心軸方向に移動可能となり、必要となる箇所にすみやかに移動でき、内径計測を行えるようになる。移動手段としては、軸管内の天井または底に敷かれるレールと、本体の上部または下部に設けられる直動軸受との組み合わせであることが好ましい点も実施例1と同様である。
また、軸管内径計測装置を自動化するには、前記距離計測手段からの電気信号および前記径方向変位計測手段からの電気信号が入力される入力部と、前記入力部に入力される前記距離計測手段からの値を基礎として前記径方向変位計測手段からの値へ適用する補正量が演算される演算部と、前記演算部で演算される補正量を加えた後の前記径方向変位計測手段からの値を内径として記録する記録部と、から構成される制御器を有線または無線で当該軸管内径計測装置と接続してやれば構築できる。
前記距離計測手段からの電気信号および前記径方向変位計測手段からの電気信号が入力部に入力され、演算部による演算により補正量が求められる。そして、補正量を加えた後の径方向変位計測手段からの値を記録部に記録すれば、軸管の内径、形状が把握でき、これにより、軸管内径自動計測装置を構築することができる。ハードウェア構成は、実施例1と同様である。さらに、変位計の種類を接触型、非接触型の双方が利用可能である点、基線に糸材、線材、レーザー光線を採用可能な点、距離計測手段に画像処理手段を用いることが可能である点、径方向変位計測手段の向きを可変にする点等は実施例1〜7までと全く同様に行えばよい。
以上のように、本発明にかかる軸管内径計測装置および軸管内径自動計測装置は、船体建造工事に不可欠な軸管ボス内径計測に係る物であり、造船業において使用できる。
船尾の構造を示す断面図である。 内径計測箇所および測定の様子を示す説明図である。 軸管ボス内部の切削加工を示す説明図である。 本願発明の装置全体を示す外観図および断面図である。 装置を基線に合わせる作業の様子を示す説明図である。 装置を基線に合わせる作業の様子を示す説明図である。 装置を基線に合わせる作業の様子を示す説明図である。 プロペラ軸の軸管内径計測の様子を示す軸方向外観図である。 プロペラ軸の軸管内径計測の様子を示す軸方向外観図である。 プロペラ軸の軸管内径計測の様子を示す軸方向外観図である。 本願発明の実施例2にかかる装置全体を示す外観図および断面図である。 実施例3にかかる装置全体を示す外観図および断面図である。 実施例4にかかる装置全体を示す外観図および断面図である。 実施例5にかかる装置全体を示す外観図および断面図である。 計測作業の順序を示すフローチャートである。 実施例3にかかる装置の作用を示す概略図である。 実施例6にかかる装置の作用を示す概略図である。 実施例7にかかる装置の作用を示す概略図である。
符号の説明
1 船尾ブロック
2 軸管ボス
4 スリーブ
6 基線
7 ピアノ線
8 身体
9 インサイドマイクロメータ
10 エンジン
11 プロペラ
12 舵
13 中間軸
14 プロペラ軸
15 ボーリングマシーン
16 架台
17 刃物台
18 軸受
19 ボーリングバー
21 レール
22 台車
23 リフト
24 X−Yスライダ
25 自在継手
26a、26b 直動スライダ
27 円板
28 開口部
29 円筒
30a、30b 変位計
31 リニアスライダ
32 変位計
33 回転スライダ
34 軸芯
37、37a、37b、37c、37d カメラ
38a、38b、38c、38d ハーフミラー
39 装置
41 レーザー変位計
42a フランジ面
43 反射ミラー
44、45 レーザー光
M 本体
71、71a、71b、71c、71d 画像
72、72a、72b、72c、72d 反射光
76a、76b 光点
77 軸芯
78 一点鎖線

Claims (24)

  1. 軸管内部に収められる本体と、
    前記本体に立設されるコラムの側部に固定され、任意の二方向に変位可能な二方向変位機構と、
    中心に開口部を有し、当該開口部に直角立設する少なくとも基線の周り90度以上の角度を取り囲む距離計測ベース材が設けられ、傾きを許容する継ぎ手を介して前記二方向変位機構に結合される内径計測ベース材と、
    前記内径計測ベース材に結合され、当該内径計測ベース材を前記中心軸方向にチルトさせるチルト機構と、
    前記距離計測ベース材の入口部と出口部の二カ所において、互いに指向性が直交する方向に固定され、当該距離計測ベース材の内側を通り抜ける基線との距離を検出する距離計測手段と、
    前記内径計測ベース材の中心と前記軸管の内壁との距離を計測する径方向変位計測手段と、
    を有することを特徴とする軸管内径計測装置。
  2. 前記二方向変位機構は、前記本体に立設されるコラムの側部に、前記軸管の中心軸に対して概直角となるように固定され、垂直方向および水平方向に変位可能であることを特徴とする請求項1に記載の軸管内径計測装置。
  3. 前記距離計測ベース材は、内径計測ベース材の前記開口部と同心となるように当該開口部に直角連通する距離計測ベース材であることを特徴とする請求項1または2に記載の軸管内径計測装置。
  4. 前記距離計測手段は、距離計測ベース材の入口部と出口部の二カ所において、それぞれ前記垂直方向および前記水平方向に固定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  5. 前記径方向変位計測手段は、
    前記内径計測ベース材に固定され、前記軸管の断面における径方向に伸縮自在となる伸縮手段と、
    前記伸縮手段に固定され、前記軸管の内壁との距離を検出する径方向変位計測手段と、
    前記伸縮手段自体または径方向変位計測手段自体の前記中心軸からの距離を検出する中心距離計測手段と、
    で構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  6. 前記本体は、軸管の中心軸方向の平行移動が可能な移動手段を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  7. 前記伸縮手段は、リニアスライダであり、前記断面における周方向で計測が必要な数だけ前記内径計測ベース材上で放射状に設けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  8. 前記伸縮手段は、リニアスライダであり、前記断面における一つの径方向に前記内径計測ベース材上において設けられ、かつ前記内径計測ベース材は前記断面における周方向に回転させる回転機構が設けられることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  9. 前記基線は糸材または線材で可視化され、前記距離計測手段は、当該距離計測手段と当該糸材または線材との距離を計測する変位計であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  10. 前記基線は糸材または線材で可視化され、前記距離計測手段は、前記糸材または線材を直接またはミラーを介して受像する受像器と、当該受像器における当該糸材または線材の位置を画像化し、当該位置から変位に換算する画像処理手段とで構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  11. 前記基線は、レーザー光であり、前記距離計測手段は、当該レーザー光を、ミラーを介して受像する受像器と、当該受像器における前記レーザー光の位置を画像化し、当該位置から変位に換算する画像処理手段とで構成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  12. 前記径方向変位計測手段は、前記中心軸と平行な方向から直角となる方向まで向きを可変にして固定され、当該方向の変位を計測することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  13. 前記径方向変位計測手段は、レーザー測長器であり、当該レーザー測長器から照射されるレーザー光の光路上にミラーが付設され、当該ミラーに反射した光が計測対象にあたることを特徴とする請求項12に記載の軸管内径計測装置。
  14. 前記径方向変位計測手段は、プローブを備える接触型の変位計であることを特徴とする請求項12に記載の軸管内径計測装置。
  15. 前記二方向変位機構は、X方向のスライダ上にY方向のスライダが載せられるか、またはその逆であるX−Yスライダであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  16. 前記チルト機構は、前記内径計測ベース材の垂直方向外縁部および水平方向外縁部に前記軸管の前記中心軸方向に変位可能に結合された直動アクチュエータであることを特徴とする請求項1〜15のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  17. 前記移動手段は、軸管内の中心軸に沿って敷かれたレール上を平行移動する台車またはレールに吊り下げられて平行移動する台車であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  18. 前記コラムは垂直方向に昇降する変位機構を有し、前記二方向変位機構は、当該変位機構によって垂直方向に変位することを特徴とする請求項1〜17のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  19. 距離計測手段からの電気信号および径方向変位計測手段からの電気信号が入力される入力部と、
    前記入力部に入力される前記距離計測手段からの値を基礎として内径計測ベース材の姿勢修正量が演算される演算部と、
    前記演算部で演算された修正量を二方向変位機構、およびチルト機構の動作量に変換した電気信号およびとして出力される出力部と、
    径方向変位計測手段からの電気信号を軸管内径として記録する記録部と、
    から構成される制御器が有線または無線で当該軸管内径計測装置と接続され、請求項1〜18のいずれか一つの軸管内径計測装置を自動制御することを特徴とする軸管内径自動計測装置。
  20. 軸管内部空間に収まる本体と、
    前記本体の前記軸管の中心軸方向における任意の二カ所それぞれにおいて、前記軸管中心軸の基線との距離を互いが直角となる方向でそれぞれ検出する距離計測手段と、
    前記本体と前記軸管の内壁との距離を計測する径方向変位計測手段と、
    前記径方向変位計測手段から得られる径方向変位を、前記距離計測手段から得られる本体姿勢によって補正する補正手段と、
    を有することを特徴とする軸管内径計測装置。
  21. 前記距離計測手段は、本体の軸管中心軸方向の両端部において、それぞれ垂直方向および水平方向に固定されることを特徴とする請求項20に記載の軸管内径計測装置。
  22. 前記径方向変位計測手段は、本体に固定され、前記軸管の断面における径方向に伸縮自在となる伸縮手段と、
    前記伸縮手段に固定され、前記軸管の内壁との距離を検出する径方向変位計測手段と、
    前記伸縮手段自体または径方向変位計測手段自体の前記中心軸からの距離を検出する中心距離計測手段と、
    を有することを特徴とする請求項20または21に記載の軸管内径計測装置。
  23. 前記本体は、軸管の中心軸方向の平行移動が可能な移動手段を有することを特徴とする請求項20〜22のいずれか一つに記載の軸管内径計測装置。
  24. 前記距離計測手段からの電気信号および前記径方向変位計測手段からの電気信号が入力される入力部と、
    前記入力部に入力される前記距離計測手段からの値を基礎として前記径方向変位計測手段からの値へ適用する補正量が演算される演算部と、
    前記演算部で演算される補正量を加えた後の前記径方向変位計測手段からの値を内径として記録する記録部と、
    から構成される制御器が有線または無線で当該軸管内径計測装置と接続され、請求項20〜23のいずれか一つの軸管内径計測装置を自動制御することを特徴とする軸管内径自動計測装置。
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