JP2005331210A5 - - Google Patents

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直接加圧型ヒートポンプ式処理装置
本発明は泥状・ケーク状・粉粒状等の材料や液体材料の乾燥・濃縮に好適な装置に関するものであって、特に被処理物から生じた蒸気を加圧装置によって昇圧し、被処理物の加熱蒸気として供する直接加圧型ヒートポンプ式処理装置に係るものである。
近時、環境保全の取り組みが盛んになってきており、企業等にあっては、生ごみ、食品加工残渣等の一般廃棄物や、下水汚泥等を乾燥・濃縮して、減量・腐敗防止を図ったうえで再資源化や処分を行っている。また漢方薬エキス、各種調味料、醗酵液、各種廃液等の液体材料の濃縮も広く行われている。
そして上述のような乾燥・濃縮に供される装置の一つに、被処理物から生じた蒸気を被処理物の加熱源として供するヒートポンプ式処理装置があり、この装置は間接加圧型と直接加圧型とに大別される。
まず図6(a)に示す間接加圧型の装置は、食品、医薬品等、品質劣化を防ぐために低温で乾燥・濃縮したい場合に用いられる装置であり、被処理物から生じた密度の低い蒸気S0によってフロン等の加熱媒体S1を加熱し、この加熱媒体S1を加熱管11′の外側に供給し、加熱管11′内を通過させる被処理物の乾燥熱源とするものである。
一方、図6(b)に示す直接加圧型の装置は、高温で乾燥しても差し支えないものの乾燥・濃縮に用いられる装置であり、被処理物から生じた密度の高い蒸気S0を加圧装置5′によって直接圧縮して加熱蒸気S1とし、これを加熱管11′の外側に供給し、加熱管11′内を通過させる被処理物の乾燥熱源とするものであるため、熱効率の高い装置である。
しかしながらこのような直接加圧型の装置にあっては、装置の大きさは加熱蒸気S1の温度と被処理物の温度差にほぼ反比例するので温度差が小さい場合には装置が大型になってしまい、これを解消しようと温度差を大きく取ろうとすると、加圧装置5′内での圧縮効率が低下して消費電力が増大してしまう。また加圧装置5′としてターボ圧縮機を用いた場合には、小型のものでは効率が悪くなってしまう。更に乾燥機1′から飛散した微粉が加圧装置5′に入り込んだ場合には、加圧装置5′の故障原因となってしまったり、ドレンDのCOD、BODが上昇してしまう等の問題がある。このため直接加圧型のヒートポンプ式処理装置は、ほとんど実用化されていないのが実情である。
なお図6(b)に示した直接加圧型ヒートポンプ式処理装置は連続処理式のものであるため、被処理物から生じる蒸気S0を常時高濃度状態とすることができるが、バッチ処理式の装置の場合には、乾燥にともなって被処理物から生じる蒸気量が低下して蒸気濃度が低下してくるため、乾燥機内の圧力が下がって加圧装置の消費電力が増大してしまうという問題もあった(特許文献1参照)。
特開2001−116457公報
本発明はこのような背景から成されたものであって、装置全体を小規模に構成することができ、また被処理物の乾燥・濃縮操作を連続的に行うことができ、更にまた消費電力を低減することができ、更にまた凝縮水の汚染を招いてしまうことのない、新規な直接加圧型ヒートポンプ式処理装置の開発を技術課題としたものである。
すなわち請求項1記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置は、処理室と凝縮器とを具えた処理装置と、この処理装置における処理室の排気口に接続された加圧装置とを具えて成り、前記凝縮器内に加熱蒸気を供給通過させるとともに、この凝縮器によって被処理物の水分を蒸発させ、被処理物の濃縮・乾燥を図る装置において、前記排気口から排出される被処理物から生じた蒸気を加圧装置によって昇圧し、被処理物の加熱蒸気として供するものであり、前記加圧装置は、複数の圧縮機が多段状に設けられて構成され、更にこれら複数の圧縮機間には、ミストセパレータが具えられたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、各圧縮機による圧縮比を低く抑えて消費電力を低減しながらも、合計の圧縮比を高くすることができ、加熱蒸気の温度と被処理物の温度との差を大きくして装置を小型化することができる。
また、前段の圧縮機で生じたミストあるいは冷却水を供給した際に発生したミストを回収することができるため、液圧縮による圧縮機の損傷を回避することができる。
また請求項2記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置は、前記要件に加え、前記処理装置は、機枠上に具えられた処理室たる本体シェル内に、凝縮器たる多管式加熱管が具えられ、この多管式加熱管を、その内部に加熱蒸気を流すとともに回転させ、被処理物を多管式加熱管の外周部に接触させて水分を蒸発させる連続式伝導伝熱乾燥機であることを特徴として成るものである。
この発明によれば、被処理物の連続処理を行うことが可能となり、蒸気の量及び濃度を一定とし、乾燥室内の圧力を一定とすることができるため、安定した運転を行うことができる。
更にまた請求項3記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置は、前記請求項1記載の要件に加え、前記処理装置は、処理室たる蒸発缶と、凝縮器たる加熱缶との間を、吹込管路及び戻り管路によって接続することにより循環管路を形成し、前記蒸発缶内に供給された後、戻り管路を通じて前記加熱缶内に配した長管内に流入した液体を、この長管の外側に供給した加熱蒸気からの加熱によって沸騰させることにより溶媒成分を蒸発させ、濃度の高まった液体成分と蒸気とを前記蒸発缶内に吹き込み、この蒸発缶内においてこれら液体成分と蒸気とを分離して高濃度の液体を得るヒートポンプ式濃縮器であることを特徴として成るものである。
この発明によれば、加熱蒸気と被処理物の温度差が大きくとれるので、加熱缶を小型とすることができ、イニシャルコストの低減や洗浄性の向上が可能となる。
更にまた請求項4記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置は、前記要件に加え、前記圧縮機の排気側に接続された管路には、冷却水が供給できるように構成されたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、圧縮機から排出された加熱蒸気の加熱度を制御して次段の圧縮機の過熱を防止することができ、更に乾燥機に供給される加熱蒸気の加熱度を小さく制御することができる。このため、熱伝導係数の小さなガス状(過熱蒸気)での熱交換を防ぎ、飽和蒸気による熱伝導係数の大きい凝縮熱伝導を行わせることができる。
更にまた請求項記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置は、前記請求項2記載の要件に加え、前記乾燥機と加圧装置との間には、バグフィルタが具えられたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、乾燥機から蒸気に混ざって排出される微粉を回収して、加圧装置の故障や凝縮水の汚染を回避することができる。
更にまた請求項記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置は、前記請求項2または記載の要件に加え、前記排気口は、乾燥室における被処理物の投入口付近に形成されたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、乾燥室内における蒸発蒸気流量の多い被処理物の投入口付近から蒸気を排出するので、微粉の少ない蒸気を排出することができる。
更にまた請求項記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置は、前記請求項2、または記載の要件に加え、前記乾燥室に被処理物を供給するための投入装置は、真空脱気可能な構造のホッパを具えて成るものであることを特徴として成るものである。
この発明によれば、乾燥室内への空気の混入を低減して、乾燥効率の低下を回避することができる。
更にまた請求項記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置は、前記請求項2、または記載の要件に加え、前記被処理物の投入口は、前記多管式加熱管の長手方向に沿って複数個所に形成されたことを特徴として成るものである。
この発明によれば、凝縮器の熱伝導面を有効に使用することができるため、乾燥効率を高めることができる。
そしてこれら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
本発明によれば、乾燥機や濃縮器を小型化して装置全体を比較的小規模に構成することができ、また被処理物の乾燥操作を連続的に行うことができ、更にまた凝縮水の汚染を招いてしまうことがないため、泥炭、汚泥等の濃縮、乾燥を効率的且つ経済的に行うことが可能となる。
本発明の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置の最良の形態は以下の実施例に示すとおりであるが、これらの実施例に対して本発明の技術的思想の範囲内において適宜変更を加えることも可能である。以下、処理装置として伝導伝熱型乾燥機が適用された実施例を実施例1として説明し、処理装置として旋回式濃縮器が適用された実施例を実施例2として説明する。
本発明の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置Sは一例として図1に示すように、処理装置たる乾燥機1と、投入装置2と、バグフィルタ3と、加圧装置5とを主たる構成要素として成るものである。以下これら直接加圧型ヒートポンプ式処理装置Sの構成要素について詳しく説明する。
まず前記乾燥機1について説明すると、このものは図2、3に示すように一例としていわゆる伝導伝熱型乾燥機が採用されるものであり、機枠F上に具えられた処理室たる本体シェル10内に、凝縮器たる多管式加熱管11が具えられ、この多管式加熱管11をその内部に加熱媒体たる蒸気(以下、加熱蒸気と称する)を流すとともに回転させ、被処理物を多管式加熱管11の外周部に接触させて乾燥を行う連続式伝導伝熱乾燥機である。
前記本体シェル10は図3に示すように、この実施例では楕円状の横断面を有する中空部材であり、投入口101、排出口102、キャリヤガス口103、排気口104が形成される。ここで前記投入口101は、本体シェル10の端部付近に形成されるものであり、この投入口101付近に排気口104が形成される。更に本体シェル10における前記排気口104よりも中央寄りの部分に第二の投入口101が形成されるものであり、この実施例では投入口101を、排気口104を挟んで二個所に形成するようにした。もちろん、後述する凝縮器たる多管式加熱管11の長手方向に沿って更に複数の個所に投入口101を形成するようにしてもよい。なお前記排出口102にはロータリーバルブ105を具えるようにしたが、二重ダンパ式排出装置を具えるようにしてもよい。
また前記本体シェル10及び多管式加熱管11は、水平または投入口101側が排出口102側よりもいくぶんか高くなるように傾斜して機枠Fに設置される。
更にまた前記本体シェル10は二重ジャケット構造とし、蒸気供給口106からドレン口107に至る蒸気の通過経路が形成され、本体シェル10内を昇温することができるような構成が採られているが、二重ジャケット構造に替えてトレース配管を設置することもできる。
また前記多管式加熱管11は、円筒状のチューブ束116の両側部に鏡板112を具えるとともに、この鏡板112の中心に軸体113を具えて成り、前記機枠Fに具えた軸受ブロック114によって軸体113を回転可能に支持して成るものである。なお多管式加熱管11を回転させるための動力源として機枠F上にモータMが具えられる。
そして前記軸体113の両端にはロータリージョイント115が取り付けられ、チューブ束116と接続される。また軸体113と本体シェル10との間には、外気との遮断のためのシール機構が設けられている。
またチューブ束116の側周部には、複数のリフタ117及び適宜の角度を持たせた送り羽根118が取り付けられたアングル111が多数(この実施例では12本)具えられるものであり、これらよって被処理物は掻き上げられて前記チューブ束116に接触するとともに投入口101側から排出口102側に進むこととなる。
次に前記投入装置2について説明すると、このものは一例としてホッパ20を具えたモノポンプが適用されるものであり、その排出口は前記乾燥機1における投入口101に適宜の管路で接続される。
なお前記ホッパ20は真空脱気可能な構造とされ、乾燥機1における本体シェル10内への空気の混入防止が図られる。
次に前記バグフィルタ3について説明すると、この実施例では一例としてシェーキング式バグフィルタが採用されるものであり、前記本体シェル10における排気口104に接続される。そして適宜の揺動機構によってフィルタエレメント30に振動を与え、目詰まりした粉塵等を除去することが可能となっている。なおこのほかにも逆洗式をはじめ種々のものをバグフィルタ3として採用することができる。
次に前記加圧装置5について説明すると、このものは、前記バグフィルタ3の排気部と、前記多管式加熱管11におけるロータリージョイント115との間を結ぶ主管路50に各種機器を設けて構成されるものであり、一例として二基の圧縮機51、52が二段に具えられて成る。そしてこの実施例では前記圧縮機51、52として三葉タイプのルーツブロワが採用されるものであり、このものは図4に示すようにケーシング510内に一対のロータ511をシャフト512によって軸支して成るものであり、これらロータ511は図示しないタイミングギヤによって同期回転され、常時一方の凸部513が他方の凹部514に噛み合った状態となるものである。
なおこの実施例では前記圧縮機51、52として株式会社アンレット製「エンドレスケーシングブロワ」を採用するものであり、このルーツブロワは、吸気口516側と排気口517側との間にロータ511とケーシング510とで囲まれた空間が常にできるようにしたものである。更に前記凹部514に小径の連通口515が軸心に向かって穿設され、各凹部514に穿設された連通口515が軸心で接続されている。また前記連通口515は、ロータ511の軸方向に沿って適宜複数が形成される。そしてこのような構成を採ることにより、圧力の高い排気口517側の一部の流体が、連通口515を通って吸気口516側に還流するため、いわゆる液圧縮が防止されて振動・騒音を低減することができるものである。
なお圧縮機51、52としては、二葉タイプのルーツブロワや他の構造のものを採用することももちろん可能である。また圧縮機は、三段あるいはそれ以上の段数で具えることも可能である。
そしてこのように圧縮機51、52を多段状に設けることにより、各圧縮機による圧縮比を低く抑えて消費電力を低減しながらも、合計の圧縮比を高くすることができ、加熱蒸気S2の温度と被処理物の温度との差を大きくとることができ、乾燥機を小型化することができるものである。
また前記主管路50における圧縮機51、52の排気側は、冷却水が供給できるように構成されるものであり、主管路50に対して冷却水管路53、54が接続される。この冷却水管路53、54にはバルブV1、V2が具えられ、適宜の給水源から供給される冷却水の量を調節可能に構成されている。
更にまた前記圧縮機51、52の間にはミストセパレータ55が具えられるものであり、このものは筐体底部に水封構造の水抜が具えられて成り、気体中のミストを除去することのできる装置である。
また図示は省略するが、直接加圧型ヒートポンプ式処理装置Sには蒸気発生装置が具えられるものであり、U字形、直管形、ヘリカルコイル形等適宜の装置が適用される。そしてこの蒸気発生装置から前記乾燥機1におけるロータリージョイント115、キャリヤガス口103及び蒸気供給口106に管路が接続される。
本発明の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置Sは一例として上述したように構成されるものであり、以下この装置の作動態様について説明する。
(1)乾燥機の準備
まず被処理物の投入に先立って、乾燥機1における多管式加熱管11及び本体シェル10を昇温しておくものであり、モータMを起動して多管式加熱管11を回転させた状態で、ロータリージョイント115、キャリヤガス口103及び蒸気供給口106に補助蒸気(一例として0.5MPa(約160℃))を供給する。そしてロータリージョイント115に供給された補助蒸気はチューブ束116を通過しながら多管式加熱管11を昇温し、やがてドレンDとなって他端側のロータリージョイント115から外部に排出される。また蒸気供給口106に供給された補助蒸気は本体シェル10を昇温し、やがてドレンDとなってドレン口107から外部に排出される。
(2)脱気処理
次いで投入装置2におけるホッパ20に供給された被処理物(一例として有機汚泥)を脱気処理しておく。
(3)被処理物の乾燥
次いで投入装置2から投入口101に有機系汚泥を投入するものであり、このものは送り羽根118の作用によって投入口101側から排出口102側に移動し、更にリフタ117によって掻き上げられてチューブ束116等と接触し、この際、熱を受けて乾燥が進行するものである。このとき投入口101は多管式加熱管11の長手方向に沿って複数個所に形成されているため、凝縮器たる多管式加熱管11の熱伝導面を有効に使用することができ、乾燥効率が高められ。
そして排出口102に達した有機系汚泥は乾燥品となった状態で排出され、次工程に移送される。
(4)蒸気の排気
このような一連の乾燥処理にともなって有機系汚泥から生じた蒸気S0は、排気口104から本体シェル10の外部に排気されるものであり、排気口104は本体シェル10内において最も蒸気S0の多い投入口101付近に形成されているため、有機系汚泥が乾燥する際に生じる微粉の含有量が少ない蒸気S0を排気することができる。
更に排気口104から排出される蒸気S0に含まれる少量の微粉は、バグフィルタ3において蒸気S0と分離されるため加圧装置5に対して蒸気S0のみを供給することができる。なおバグフィルタ3の目詰まりが進行したときには適宜シェーキング機構を作動させて微粉の除去を行うようにするものであり、逆洗用空気を用いないで微粉を払い落とすことができるため、バグフィルタ3の圧力損失の増大を回避することができる。
(5)加熱蒸気の生成
そして主管路50内を通って圧縮機51に到達した蒸気S0(温度60〜100℃、圧力20〜101kPa−abs)は、ロータ511の作用によって圧縮・昇温されて(温度80〜110℃、圧力47〜143kPa−abs)加熱蒸気S1となって次段の圧縮機52に供給される。
このとき加熱蒸気S1の加熱度が高すぎる場合には、バルブV1を適宜開放して冷却水管路53から主管路50に冷却水を供給し、圧縮機51から排出された加熱蒸気S1の加熱度を制御して次段の圧縮機52の過熱を防止するようにする。
また前記圧縮機51と圧縮機52との間には、ミストセパレータ55が具えられているため圧縮機51で生じたミストあるいは冷却水を供給した際に発生したミストを回収することができ、圧縮機52の液圧縮による損傷を回避することができる。
そして加熱蒸気S1は圧縮機52によって更に圧縮・昇温されて(温度100〜120℃、圧力101〜199kPa−abs)加熱蒸気S2となって乾燥機1におけるロータリージョイント115に供給される。
このとき加熱蒸気S2の加熱度が高すぎる場合には、バルブV2を適宜開放して冷却水管路54から主管路50に冷却水を供給し、圧縮機52から排出された加熱蒸気S2の加熱度を制御して、熱伝導係数の小さなガス状(過熱蒸気)での熱交換を防ぎ、飽和蒸気による熱伝導係数の大きい凝縮熱伝導を行わせることができる。
なおロータリージョイント115に供給される補助蒸気は、被処理物の水分濃度、投入量、加熱蒸気S2の量や温度に応じて適宜追加投入されるものである。
次に処理装置として旋回式濃縮器が適用された実施例について説明する。
図5中符号Sで示すものが本発明の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置であり、処理装置たる濃縮器6、加圧装置5及び予熱器7を主たる構成要素として成るものである。なお加圧装置5については、実施例1で示した構成と同様の構成が採られるため、ここでの説明は省略し、以下、前記濃縮器6について詳しく説明する。
前記濃縮器6は、凝縮器たる加熱缶61と、処理室たる蒸発缶62との間を吹込管路63及び戻り管路64によって接続して成るものである。そして前記加熱缶61内に配した長管65内に流入させた被処理物たる液体原料L0を、この長管65の外側に供給した加熱媒体からの伝導熱によって沸騰させることにより溶媒成分を蒸発させ、濃度の高まった状態の液体成分L1と蒸気S0とを前記蒸発缶62内に吹き込み、この蒸発缶62内においてこれら液体成分L1と蒸気S0との分離が行われるものである。
なお前記長管65の外部に供給される加熱媒体としては、蒸発缶62において分離された蒸気S0を加圧装置5によって昇温した加熱蒸気S2を用いている。
以下、濃縮器6を構成する諸部材について詳しく説明する。
まず前記加熱缶61について説明すると、このものは、機密性が確保された筐体内に、金属等の耐熱素材から成る管路である長管65を複数本具えるものであり、この長管65の下端部を筐体下部に形成した給液口66と連通状態とし、一方、長管65の上端部を筐体上部に形成した排出口67に連通状態として成るものである。
また前記筐体の側周部分には、蒸気口68及びドレン口69が形成される。なお給液口66から長管65を通って排出口67に至る流路と、蒸気口68から筐体内を通ってドレン口69に至る流路とは、双方を流れる流体が互いに干渉しないようになっており、双方の流路間では熱エネルギーのみが移動するものである。
なお前記加熱缶61に形成された蒸気口68には、図示しない蒸気供給装置が接続される。
次に前記蒸発缶62について説明すると、このものは一例として円筒部の下部に逆円錐部を接続した形状の中空部材である筐体の上部に排気口620が形成され、側周部上部側に流入口621が形成されて成るものである。
また筐体内にはノズルNが配されるものであり、このノズルN内から給液タンク60に貯留された液体原料L0が噴出される。なおこの液体原料L0の噴出量は、バルブV3の開度を調節することにより調節される。
そして前記加熱缶61における排出口67と、蒸発缶62における流入口621との間は吹込管路63によって連通状態に接続され、また前記加熱缶61における給液口66と、蒸発缶62の下部との間は戻り管路64によって連通状態に接続される。この結果、蒸発缶62、戻り管路64、長管65及び吹込管路63を要素とした循環経路が形成されるものである。
なお前記戻り管路64には濃縮液の排出口が形成されるものであり、バルブV4を開放することにより、濃縮された液体成分L1を外部に排出できるように構成されている。
そして前記排気口620と、蒸気口68との間を結ぶ主管路50に各種機器が設けられて加圧装置5が構成されるものであり、一例として二基の圧縮機51、52が二段に具えられ、更にミストセパレータ55及び冷却水の供給機構が具えられる。
本発明の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置Sは、一例として上述したように構成されるものであり、以下この装置の作動態様について説明する。
まず真空ポンプPを起動して直接加圧型ヒートポンプ式処理装置Sの系内の減圧を図るものであり、適宜バルブV5を操作して蒸発缶62及び加熱缶61とこれらを結ぶ管路内を減圧しておく。
次いで加熱缶61内に補助蒸気を供給するものであり、長管65の外側を通過した補助蒸気は凝集してドレンDとなり、ドレン口69から排出される。
この状態でバルブV3の開度を調節して、被処理物たる漢方薬生薬エキス、各種調味料、動物エキス、魚介エキス、植物エキス、醗酵液等の各種液体物質や、アミノ酸、酵母、蛋白質等の水溶液あるいは各種廃液等を液体原料L0として蒸発缶62に投入するものであり、液体原料L0は予熱器7を通過する際に昇温されることとなる。なおここで予熱器7による液体原料L0の昇温は、加熱缶61から排出されるドレンD等を熱源として行われるものである。
そしてノズルNから蒸発缶62内に供給された液体原料L0は、戻り管路64を経由して加熱缶61における長管65内に供給され、補助蒸気で加熱され長管65内部で沸騰し、発生した蒸気S0が長管65内を上昇する際に液体成分L1を引き上げることとなる。これら蒸気S0と液体成分L1とは長管65内を上昇して排出口67に至りここから吹込管路63内に入り込み、続いて蒸発缶62における流入口621から筐体内に流入する。
そしてこの筐体内において蒸気S0と液体成分L1とは分離されるものであり、蒸気S0(温度60〜100℃、圧力20〜101kPa−abs)は排気口620から主管路50内を通って圧縮機51に到達し、ロータ511の作用によって圧縮・昇温されて(温度80〜110℃、圧力47〜143kPa−abs)加熱蒸気S1となって次段の圧縮機52に供給される。
このとき加熱蒸気S1の加熱度が高すぎる場合には、バルブV1を適宜開放して冷却水管路53から主管路50に冷却水を供給し、圧縮機51から排出された加熱蒸気S1の加熱度を制御して次段の圧縮機52の過熱を防止するようにする。
また前記圧縮機51と圧縮機52との間には、ミストセパレータ55が具えられているため圧縮機51で生じたミストあるいは冷却水を供給した際に発生したミストを回収することができ、圧縮機52の液圧縮による損傷を回避することができる。
そして加熱蒸気S1は圧縮機52によって更に圧縮・昇温されて(温度100〜120℃、圧力101〜199kPa−abs)加熱蒸気S2となって加熱缶61における蒸気口68に供給される。
このとき加熱蒸気S2の加熱度が高すぎる場合には、バルブV2を適宜開放して冷却水管路54から主管路50に冷却水を供給し、圧縮機52から排出された加熱蒸気S2の加熱度を制御して、熱伝導係数の小さなガス状(過熱蒸気)での熱交換を防ぎ、飽和蒸気による熱伝導係数の大きい凝縮熱伝導を行わせることができる。
なお蒸気口68に供給される補助蒸気は、被処理物の水分濃度、投入量、加熱蒸気S2の量や温度に応じて適宜追加投入されるものである。
一方、前記液体成分L1は蒸発缶62の下部に溜まり、ここから戻り管路64を経由して加熱缶61における給液口66に供給される。
このような運転を継続することにより、濃縮された液体成分L1は前記ノズルNから供給された新たな液体原料L0を伴って再び加熱缶61における長管65内に位置することとなり、更なる濃縮が行われるものである。
そして以上のような操作を継続し、液体成分L1が所望の濃度となった時点でバルブV4が開放され、濃縮された状態の液体成分L1が外部に排出されるものである。
処理装置として伝導伝熱型の装置を適用した本発明の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置を示すブロック図である。 乾燥機を一部破断して示す側面図である。 乾燥機を一部透視して示す正面図及び背面図である。 圧縮機を示す縦断側面図である。 処理装置として旋回式濃縮装置を適用した本発明の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置を示すブロック図である。 既存の加圧型ヒートポンプ式処理装置を示すブロック図である。
符号の説明
S 直接加圧型ヒートポンプ式処理装置
1 乾燥機
10 本体シェル
101 投入口
102 排出口
103 キャリヤガス口
104 排気口
105 ロータリーバルブ
106 蒸気供給口
107 ドレン口
11 多管式加熱管(加熱管)
111 アングル
112 鏡板
113 軸体
114 軸受ブロック
115 ロータリージョイント
116 チューブ束
117 リフタ
118 送り羽根
2 投入装置
20 ホッパ
3 バグフィルタ
30 フィルタエレメント
5 加圧装置
50 主管路
51 圧縮機
510 ケーシング
511 ロータ
512 シャフト
513 凸部
514 凹部
515 連通口
516 吸気口
517 排気口
52 圧縮機
53 冷却水管路
54 冷却水管路
55 ミストセパレータ
6 濃縮器
60 給液タンク
61 加熱缶
62 蒸発缶
620 排気口
621 流入口
63 吹込管路
64 戻り管路
65 長管
66 給液口
67 排出口
68 蒸気口
69 ドレン口
7 予熱器
D ドレン
F 機枠
L0 液体原料
L1 液体成分
M モータ
N ノズル
P 真空ポンプ
S0 蒸気
S1 加熱蒸気(加熱媒体)
S2 加熱蒸気
V1 バルブ
V2 バルブ
V3 バルブ
V4 バルブ
V5 バルブ

Claims (8)

  1. 処理室と凝縮器とを具えた処理装置と、この処理装置における処理室の排気口に接続された加圧装置とを具えて成り、前記凝縮器内に加熱蒸気を供給通過させるとともに、この凝縮器によって被処理物の水分を蒸発させ、被処理物の濃縮・乾燥を図る装置において、前記排気口から排出される被処理物から生じた蒸気を加圧装置によって昇圧し、被処理物の加熱蒸気として供するものであり、前記加圧装置は、複数の圧縮機が多段状に設けられて構成され、更にこれら複数の圧縮機間には、ミストセパレータが具えられたことを特徴とする直接加圧型ヒートポンプ式処理装置。
  2. 前記処理装置は、機枠上に具えられた処理室たる本体シェル内に、凝縮器たる多管式加熱管が具えられ、この多管式加熱管を、その内部に加熱蒸気を流すとともに回転させ、被処理物を多管式加熱管の外周部に接触させて水分を蒸発させる連続式伝導伝熱乾燥機であることを特徴とする請求項1記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置。
  3. 前記処理装置は、処理室たる蒸発缶と、凝縮器たる加熱缶との間を、吹込管路及び戻り管路によって接続することにより循環管路を形成し、前記蒸発缶内に供給された後、戻り管路を通じて前記加熱缶内に配した長管内に流入した液体を、この長管の外側に供給した加熱蒸気からの加熱によって沸騰させることにより溶媒成分を蒸発させ、濃度の高まった液体成分と蒸気とを前記蒸発缶内に吹き込み、この蒸発缶内においてこれら液体成分と蒸気とを分離して高濃度の液体を得るヒートポンプ式濃縮器であることを特徴とする請求項1記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置。
  4. 前記圧縮機の排気側に接続された管路には、冷却水が供給できるように構成されたことを特徴とする請求項1、2または3記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置。
  5. 前記処理装置と加圧装置との間には、バグフィルタが具えられたことを特徴とする請求項2記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置。
  6. 前記排気口は、本体シェルにおける被処理物の投入口付近に形成されたことを特徴とする請求項2または記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置。
  7. 前記本体シェルに被処理物を供給するための投入装置は、真空脱気可能な構造のホッパを具えて成るものであることを特徴とする請求項2、または記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置。
  8. 前記被処理物の投入口は、前記多管式加熱管の長手方向に沿って複数個所に形成されたことを特徴とする請求項2、または記載の直接加圧型ヒートポンプ式処理装置。
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