JP2005329741A - 自動車用ロードホイール - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動車用ロードホイールにおいて、スポーク部の重量を増加させることなくロードホイールの剛性を高めて、タイヤおよび路面の間で生じるロードノイズが車室に伝達することを低減する。
【解決手段】 スポーク部7のハブ部との結合箇所およびリブ部との結合箇所の間には断面積変化点9を設ける。断面積変化点9よりもハブ側(内周側)では長手方向に直角な断面の断面積を略一定とする。断面積変化点9よりもリム側(外周側)では外周方向に向かうにつれて前記断面積を減少する。具体的には、スポーク部7のインナ面7iのうちハブ側を直線状に形成し、リム側を凹形状に湾曲するよう形成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ロードノイズを原因とする車内騒音および振動を低減する自動車用ロードホイールに関するものである。
車両走行中には、タイヤと路面間で生じる振動が、ロードホイール、サスペンションを介して車体へ伝達する。この振動はロードノイズといわれ、車室内に騒音および振動をもたらす原因となる。
ロードノイズの伝達経路にあるロードホイールは、一般に200〜300Hzの帯域で固有振動数を有するため、この帯域の振動がタイヤからロードホイールへ入力されると、ロードホイール自身との共振と相俟って、振動伝達が特に大きくなり、車内騒音が悪化することが知られている。
そこでロードホイールの剛性を高めて固有振動数を200〜300Hzの帯域よりも上げることが、車室内の騒音および振動の低減に有効である。
ところでロードホイールの上記共振中は、ホイールのハブ部とリム部とを結合する複数の放射状スポーク部にねじれや褶曲による図12(a)に示すような「面倒れ現象」が顕著になる。なお、図12(a)中のロードホイールは、ねじれや褶曲を一目瞭然にするため、スポーク部の変形を誇張して表している。
ロードホイールの振動伝達低減対策として具体的には、スポーク部の剛性を高めて「面倒れ現象」が400Hz以上の帯域で生じるよう設計するのが有効であり、このような発明としては従来、例えば特許文献1に記載のごときものが知られている。特許文献1に記載の車両用ホイールは、各ハブボルト孔の両側に一対のスポーク部を設け、複数の放射状スポーク部の剛性を高めて面倒れ現象が400Hz以上の振動で生じるよう構成したものである。
特開2002−293101号公報
しかし、上記従来のような車両用ホイールにあっては、以下に説明するような問題を生ずる。つまり各ハブボルト孔の両側に一対のスポーク部を有する形状のロードホイールにしか適用できないため、ハブボルト孔の2倍のスポーク本数を設ける必要が生じ、デザイン上の制約が大きくなって実施の態様が限定される。
したがって、スポーク部の本数等のデザイン上の制約がなくなると、スポーク部の剛性を充分に高めることができず、車内騒音の充分な低減が図れないという問題があった。
このために、本願発明者は上記の「面倒れ現象」についてさらなる研究を行った結果、以下の技術的考察を得るに至った。
図12(a)に示すように、面倒れ現象とは、ハブ部およびリム部の間で放射状に延在したスポーク部が、ホイール回転軸方向に振幅をもつ波形で振動・変形するものであるが、この変形は図12(b)に示すような3点支持ばりにモデル化することができる。図12(b)中、Hはハブ部、Oはホイール回転軸、Rはリム部、Sはホイール直径上にあるスポーク部である。面倒れ現象を生じているスポーク部Sは、両端および中心をピンで支持し、中心にモーメントMが作用するモデルとして表わすことができる。
図12(b)に示した直径分のスポーク部Sのうち、半径分のスポーク部Sに着目すると、図12(c)に示すようにハブ側を固定端とし、リム側を自由端とする片持ちばりの自由端に、モーメントMをスポーク長さLで割った力Fが作用するモデルと等価である。
片持ちばりの最適解(自由端に作用する力に抗して、少ない体積で大きな剛性を得ることができるはりの立体的形状)は、図13(a)に示すようにはりの横断面の断面形状が円(半径をR,rで示す)であって、その半径は固定端側から自由端側へ向かうにつれて小さくなる。また、その縦断面形状は図13(b)に実線で示すような図および以下の式で表わすことができる。
Figure 2005329741

ここで、Lははりの全長、xははりの自由端から長手方向の距離、Rははりの固定端の断面半径、rははりの自由端から距離xの位置における断面半径とする。
つぎに、上記の片持ちばりと同じ体積Vおよび全長Lを持ち、断面形状が一定の図13(b)に二点鎖線で示した中実円筒を考慮するため、そのはりの断面半径Yを求める。
まず、体積Vを求めるに、これは次式から求め得る。
Figure 2005329741


上式2よりYは、
Figure 2005329741

となる。
前記の片持ちばりと、断面半径Yの中実円筒とを、それぞれの軸が一致するよう重ねて示した図13(b)によれば、スポーク部Sを設計するにあたっては、ハブ側の断面積を略一定で大きくすればよく、リム側の断面積を大きくしてもスポーク部Sの重量が増加するだけで剛性の向上がそれほど期待できないことがわかる。
ここで、両者のはりの自由端から、片持ちばりの断面形状と中実円筒の断面形状が一致する位置までの距離Xeを求めるに、前記(1)式に
Figure 2005329741

を代入することにより、距離Xeを求めることができ、
Figure 2005329741

となる。
また、上記の最適解(自由端に作用する力に抗して、少ない体積で大きな剛性を得ることができるはりの立体的形状)について付言すれば、図14(a)に示すように片持ちばりがその全長にわたって一定幅を持った楔状である場合の最適解も、はりの厚みは自由端側が固定端側より小さくなる。また、その断面形状は図14(b)に実線で示すように以下の式で表わされるものとなる。
Figure 2005329741

ここで、Dははりの固定端における厚さの半分値、dははりの自由端から距離xの位置における厚さの半分値とする。
つぎに、楔状である場合の最適解についても片持ちばりと同じ体積Vおよび全長Lを持ち、断面形状が一定の図14(b)に二点鎖線で示した直方体を考慮し、両者の厚さが一致する位置までの距離Xeを求めると、
Figure 2005329741

となる。
すなわち、図13に示した立体形状であっても、図14に示した楔状であっても、断面が一致する位置までの距離Xeは略同じ値である。
現実のロードホイールはデザイン上の制約や、応力集中の防止のため、スポーク部をそっくりそのまま図13(a)または図14(a)に示した片持ちばりの形状にすることは出来ないが、重量の増加を最低限におさえながらスポーク部の剛性の高くするには、上記の研究結果を最大限に取り入れて、ハブ側部分では断面積略一定の直線とする。一方、リム側部分ではリム部に近いほど断面積を減少させ、スポーク部が面倒れ現象の変形方向(ホイール回転軸方向)に突出するよう、長手方向におけるスポーク部Sの表面を凸形状に構成するとよい。
また、断面積略一定の部分と断面積が減少する部分との境界である断面積変化点を、上記Xeに設けることでスポークを最適形状に成形することができる。
本発明は、上述した技術的な考察結果に基づき、スポークの本数等のデザイン上の制約がなくても、ロードノイズを低減可能な自動車用ロードホイールを提案することを目的とする。
この目的のため本発明による自動車用ロードホイールは、請求項1に記載のごとく、 ホイール中心部にあるハブ部と、タイヤを装着するリム部とを、ホイール径方向を長手方向とする複数のスポーク部で結合し、該スポーク部の前記長手方向に直角な断面の断面積を、前記ハブ部との結合箇所で前記リム部との結合箇所よりも大きく構成する自動車用ロードホイールを基本前提とする。
そして、前記スポーク部のハブ部との結合箇所およびリム部との結合箇所の間に定めた断面積変化点を境に、該断面積変化点よりもハブ側におけるスポーク部の前記断面積を略一定とし、
前記断面積変化点よりもリム側におけるスポーク部の前記断面積をリム部に向かうにつれて減少させたことを特徴としたものである。
かかる本発明の自動車用ロードホイールによれば、スポーク部のうち、剛性を高くするために必要なハブ側部分の断面積を、充分に確保しつつ、ロードホイールの固有振動数に対して影響の少ないリム側部分をリム部に向かうにつれて細くすることから、
重量の増加を最小限に押さえながら「面倒れ現象」が生じるロードホイールの剛性を高めて固有振動数を上げることができる。
したがって、スポークの本数等デザイン上の制約がなくなって、ロードホイールの車幅外方から見た形状を自由に決定することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は本発明の第1の実施例になる自動車用ロードホイールを車幅方向斜め外方から見た斜視図である。
自動車用ロードホイール1の回転中心部にあるハブ部2には、図示せざるアクスル部材に取り付けるための5つのハブボルト孔3を、ホイール回転軸に設けたセンタ孔11から等距離に、かつ等間隔に穿設する。
なお、ロードホイール1の車両取付け状態で図1中に表れているハブ部2は車幅外方に向かう側を示している。以下、車幅外方へ向かう側をアウタ側という。
アウタ側と反対にあって、車両取付け状態で車幅内方に向かう側をインナ側という。
ハブ部2のアウタ側の表面のうち、ハブボルト3の位置よりも外周にはホイール回転軸を中心とする環状の段差4を設け、ハブボルト孔3の位置およびセンタ孔11の位置を、ハブ部2の外周よりも掘り込んでくぼませる。このホイールキャップ取付用凹嵌部5には、環状の段差4と同じ外径と厚みのホイールキャップ(図示せず)を装着することにより、すべてのハブボルト孔3およびセンタ孔11を目隠しして覆うとともに、装着後のホイールキャップ表面がハブ部2の外周のアウタ側表面に段差を生ずることなく一致する。これにより、ロードホイール1のアウタ側表面は、すっきりとしたデザインとなる。
また、自動車用ロードホイール1の外周には、図示せざるタイヤを装着する中空円筒状のリム部6を形成する。図1中アウタ側およびインナ側に位置するリム部6の周縁部のうちアウタ側の周縁部6oと、ハブ部2の外周との間を、ロードホイール径方向を長手方向とする8本のスポーク部7で一体に結合する。
図2は図1に示した自動車用ロードホイール1を、A−A面で断面とし、この断面を矢の方向からみた断面図であり、スポーク部7の長手方向に直角な断面の形状を示すものである。図2に示すようにスポーク部7の断面形は略台形または略半円形であり、インナ側にあって直線の断面形状線を有するインナ面7iと、アウタ側にあって曲線状の断面形状線を有するアウタ面7oからなる。
アウタ面7oの断面形状線は略多角形または略半円弧形等、自由にデザインすることが可能である。インナ面7iはホイール回転軸を法線とする平面と平行とし、ロードホイール1の回転中にインナ側へ突出したり、アウタ側へ後退したりにすることのないようにする。
またインナ面7iはホイールの内空領域に存在するブレーキキャリパやディスクロータ等のブレーキ部品の形状に沿って略平行になるよう延在する。
なお、ここで付言すれば、上記の断面形状は、図2に示す以外にも図9に示す形状としてもよい。図9に示す断面形状は、図2に示す断面形状に工夫を凝らしたものである。工夫とは、図9中、インナ面7iをなす断面形状線の両端から、直角かつアウタ側に向けて一対の辺7p,7pを形成し、アウタ面7oをなす辺と接続するものである。
すなわち断面積変化点9よりもハブ側におけるスポーク部7の、断面積略一定となす部分については、その断面形状を、アウタ面7oに係わる断面形状線の両端からそれぞれ車幅内方へ延在する相互に平行な延長線と、これら延長線の遊端間を結ぶ直線とを有する断面形状にしたものである。
図3は図1に示した自動車用ロードホイール1を、ホイール回転軸を含むB−B面で断面とし、矢の方向からみた断面図であり、スポーク部7の長手方向の縦断面を示すものである。インナ側にあるスポーク部7のインナ面7iを、断面積変化点9よりもハブ側では平面形状に、断面積変化点9よりもリム側では凹形状にする。
図4はスポーク部7の長手方向に直角な断面の断面積を示すグラフであり、横軸にスポーク部7の長手方向位置をとり、縦軸に断面積をとる。実線は第1の実施例であり、破線は従来例であり、両者ともスポーク部7の全長および重量は等しい。
図3に示すようにスポーク部7は、ハブ部2と結合する箇所で最も太く断面積を大きくする。
具体的には図4中の実線に示すように、ハブ部2との結合箇所(横軸0)で断面積を最大値とし、ハブ側部分(横軸0〜約0.2)ではハブ部2との結合箇所(横軸0)からリム側(外周側)へ近づくにつれて断面積をほぼ一定割合で小さくする。
スポーク中央部分には、断面積変化点9を設ける。本実施例では、横軸約0.5の位置に断面積変化点9を設ける。断面積変化点9よりハブ側(内周側)のスポーク部(横軸約0.2〜約0.5)では断面積をほぼ一定値とする。ほぼ一定値とは、図3および図4に示すようにハブ側(内周側)からリム側(外周側)にかけて断面積を微増するよう構成してもよい他、微減するよう構成してもよく、あるいは厳格に一定値としてもよいことを意味する。
断面積変化点9よりリム側のスポーク部(横軸約0.5〜0.9)では断面積を小さくする。このため本実施例においては図3に示すように、断面積変化点9(横軸約0.5)のあたりからリム側(外周側)のインナ面7iを、長手方向にわたって凹形状となるよう湾曲させる。
図4に戻り説明を続けると、断面積はリム側(外周側)に近づくほど大きな減少率で減少するが、リム部6との結合箇所付近(横軸約0.9〜1)では、リム部6と結合するため、断面積は0とはならず、応力集中を避けるため断面積を滑らかに変化させる。
このため本実施例においては図3に示すように、リム部6との結合箇所付近にあるスポーク部7のインナ面7iを、長手方向にわたって凹形状となるよう湾曲させる。
次に本発明の第2の実施例について説明する。
図5は図1中、ホイール回転軸を含むB−B面で切断して矢の方向からみた断面図であり、スポーク部7の長手方向の縦断面を示すものである。
図6は、図5に示したスポーク部7の長手方向に直角な断面の断面積を示すグラフであり、横軸にスポーク部7の長手方向位置をとり、縦軸に断面積をとる。実線は第2の実施例で、破線は従来例であり、両者ともスポーク部7の全長および重量は等しい。
第2の実施例も、第1の実施例とほぼ同様の構成とするが、異なる部分について補足説明すると、スポーク部7の(横軸約0.7の位置)に断面積変化点9を設ける。
次に本実施例の効果について説明する。
図7は本発明の実施例になるロードホイール1のスポーク部7を、面倒れ現象が生じる固有振動数の計算のため、モデル化した模式図である。
モデル化は、断面積変化点9からハブ側を断面積一定で太く、断面積変化点9からリム側を断面積一定で細くする。スポーク部7の全長をL2とし、ハブ部2との結合箇所から断面積変化点9までの距離をL1とする。固有振動数の計算は、断面積変化点の位置L1/L2を変化させながら4点行う。斜線の面積は各モデルすべて共通である。
図8は、図7に示した模式図に基づき、断面積変化点9の位置L1/L2を変化させながら、面倒れ現象を生じる固有振動数を計算した結果を比較して示すグラフである。
L1/L2=0でプロットした点は断面積変化点9を有しない従来例であり、図4および図6に破線で示した従来例である。L1/L2=0.5でプロットした点は上記の第1実施例であり、L1/L2=0.7でプロットした点は上記の第2実施例である。さらに、図には示さなかったがL1/L2=0.25になる第3実施例についてもプロットする。
従来例のロードホイールでは図4中および図6中の破線で示すように、スポーク中央部7cおよびリム側部分7rの断面積が、外周に向かうにつれてほほ一定割合で徐々に小さくなる構成であった。したがって従来例のロードホイールには断面積変化点9が無く、図8に示すように固有振動数が低い帯域にあった。このため、一対のスポークを設けるというデザイン上の大きな制約が強いられた条件でしか固有振動数を高い帯域に維持することができなかった。
しかし、第1および第2実施例では、スポーク部7のハブ側とリム側間に断面積変化点9を設けたことにより、図8に示すようにデザイン上の制約なしで固有振動数を高くすることが可能になる。第3実施例についても、程度の差は多少あっても、同様に固有振動数を高くすることができる。
したがって、従来例のロードホイールと比較して本発明になるロードホイールは車内騒音低減に有利な形状であることがわかる。
以上より本発明になる第1、第2および第3実施例によれば、上述した技術的な考察結果を踏まえ、スポーク部7の形状を設計するものである。つまりスポーク部7のハブ側とリム側間に、スポーク長手方向に直角な断面の断面積が変動する断面積変化点9を設ける。断面積変化点9よりハブ側のスポーク部7を、断面積が略一定値とする。断面積変化点9よりリム側のスポーク部7を、リム部6に向かうにつれて断面積が減少するよう構成する。
この結果、従来のロードホイールと同じ重量であれば、スポーク部7の剛性を高めることができる。
よって、重量の増加を最小限に押さえながら効果的に車内騒音を低減することができる。
さらに、スポークの本数等デザイン上の制約がなくなって、ロードホイール1のアウタ側の形状を自由に決定することができる。
なお、第1および第2実施例では、ハブ部2とリム部6とを8本のスポーク部7で結合するが、スポーク部7の本数は8本以外であっても同様の効果を奏すること勿論である。
ここで付言すると、上記第1および第2実施例ではスポーク部の本数が偶数であるため、図12(b)に示すようにホイール直径に沿って延在する1本+1本のスポーク部Sが面倒れ現象を生じるが、奇数本数の場合には、ホイール直径に沿って延在する1本のスポーク部と、当該直径を挟んで存在する2本のスポーク部、すなわち1本+2本のスポーク部Sが面倒れ現象を生じる。したがって、奇数本数の場合にはスポーク部の剛性がより高くなり、面倒れ現象が生じる固有振動数がより大きくなる。
また本実施例によれば、断面積変化点9よりもリム側のスポーク部7断面積をリム部に向かうにつれて減少させるために、図3に示すようにインナ面7iを凹形状としたため、アウタ面7oの形状を自由にデザインすることができる。
また本実施例によれば、スポーク部7の断面形状につき、図2に示すようにインナ面7iに係わる断面形状線を直線としたため、スポーク部7はインナ側へ突出する部分を有することなく、ロードホイールの内空領域に存在するブレーキ部品と干渉することがない。
あるいは図9に示す断面形状とすることにより、アウタ面7oおよびインナ面7iを接続する一対の辺7p,7pが相互に平行であるため、アウタ面7oの形状に変更を加えることなく、断面積を従来の範囲Aからさらに範囲Bだけ増大することができる。したがって、ロードホイール1をアウタ側から見たときのデザインに変更を加えることなく、スポーク部7の剛性を高めることができる。
さらに、インナ面7iに係わる断面形状線を直線とする際に、インナ面7iの位置を図示せざるブレーキ部品と干渉しないような位置で、かつ、ブレーキ部品の形状に沿って略平行に延在させることにより、スポーク部7の断面積を最大限可能に確保することができる。
また、第1実施例によれば、前述の図13(c)に示した最適形状を最大限に取り入れて、断面積変化点9の位置を、スポーク部の長手方向全長に対してハブ部との結合箇所から略1/2の中間位置としたため、図8に示すように、重量の増加を最小限に押さえながら「面倒れ現象」が生じるロードホイールの剛性を最も高めて固有振動数を400Hz以上の帯域に上げることができる。したがって、効果的に車内騒音を低減することができる。
なお、前述した計算に基づく最適形状では、断面積変化点9の位置はスポーク部7のリム側端から0.46または0.44であって、スポーク部7のリム側端とリム部6との間の断面積が0であるが、実施段階では断面積を0とせず、スポーク部7とリム部6の接続のため盛り上げて長手方向に凹形状となるよう成形する。したがって、断面積変化点9の位置はスポーク部7のリム側端から略1/2の中間位置となる。
次に本発明の第4の実施例になる自動車用ロードホイールについて説明する。
図10は本発明の第4の実施例になる自動車用ロードホイールを車幅方向斜め外方(アウタ側)からみた斜視図である。
図11は、図10に示したC−C面で断面とし、矢の方向から見た断面図である。
本実施例の基本的な構成は第1の実施例または第2の実施例と同様であり、ハブ部2の段差4と同じ外径のホイールキャップ10を、ホイール回転軸を中心として穿設したセンタ孔11に係合し、ハブボルト孔4を覆うが、本実施例ではホイールキャップ取付用凹嵌部5の底面に新たにくぼみ12,13を設け、凹嵌部5の底面をホイール径方向にわたって凸状に形成する。
つまり、環状の段差4よりも内周側にあるハブ部2のアウタ側の表面のうち、相互に隣り合うハブボルト孔3,3とセンタ孔11に囲まれた部分には、くぼみ12を設ける。また、センタ孔13とハブボルト孔3の間にもくぼみ13を設ける。隣り合うくぼみ12,12同士はこれらの間にあるくぼみ13と一体となって、全体としてセンタ孔11の外周にまたがったくぼみを構成する。
また、くぼみ12をセンタ孔11寄りに設け、隣り合うハブボルト孔3,3の間には、くぼみ12から外周方向に向けて凹嵌部5の底面をアウタ側へ突出するよう形成する。一方、環状の段差4からホイール中心に向けて凹嵌部5の底面をホイールキャップ10の裏面に沿うよう中高14oに形成する。これより凹嵌部5の底面を凸形状とする。
本実施例によれば、図11に示すようにホイールキャップ取付用凹嵌部5の底面を、環状の段差4からホイール中心に向けてホイールキャップ10の裏面に沿うよう中高14oに形成し、凸形状にしたことにより、ハブ部2の剛性を高めることが可能になる。したがってハブ部2とスポーク部7との結合箇所の剛性が高くなり、面倒れ現象が生じる固有振動数を上げることができる。
また本実施例によれば、図11に示すようにホイールキャップ取付用凹嵌部5にくぼみ12,13を設けたため、ハブ部2とスポーク部7との結合箇所の剛性を高めつつハブ部2を軽量化することが可能になる。
本発明の第1の実施例になる自動車用ロードホイールを車幅方向斜め外方から見た斜視図である。 同ロードホイールを、図1中のA−A面で断面とし、この断面を矢の方向からみた断面図である。 同ロードホイールを、図1中のB−B面で断面とし、この断面を矢の方向からみた断面図である。 スポーク部の長手方向に直角な断面の断面積を、長手方向全長にわたって示すグラフである。 本発明の第2の実施例になる自動車用ロードホイールを、図1中のB−B面で断面とし、この断面を矢の方向から見た断面図である。 スポーク部の長手方向に直角な断面の断面積を、長手方向全長にわたって示すグラフである。 面倒れ現象が生じる固有振動数を計算により求めるため、スポーク部をモデル化して示す模式図である。 同模式図に基づき、断面積変化点の位置を変化させながら、面倒れ現象を生じる固有振動数を計算した結果を比較して示すグラフである。 本発明の他の実施例になる自動車用ロードホイールを、図1に示したA−A面で断面とし、矢の方向から見た断面図である。 本発明の第4の実施例になる自動車用ロードホイールを車幅方向斜め外方から見た斜視図である。 同ロードホイールを、図10中のC−C面で断面とし、この断面を矢の方向からみた断面図である。 スポーク部に生じる「面倒れ現象」を示す図であり、 (a)は、ねじれや褶曲を一目瞭然にするため、スポーク部の変形を誇張して表した斜視図、 (b)は、3点支持ばりにモデル化した線図、 (c)は、片持ちばりにモデル化した線図である。 同片持ちばりの最適な立体的形状を示す図であり、 (a)は、斜視図、 (b)は、同片持ちばりを、同片持ちばりと同じ体積および同じ全長であって断面積一定の中実円筒ばりと重ね合わせて示す平面図である。 同片持ちばりの最適な楔形状を示す図であり、 (a)は、斜視図、 (b)は、同片持ちばりを、同片持ちばりと同じ体積および同じ全長であって断面積一定の長方形ばりと重ね合わせて示す平面図である。
符号の説明
1 ロードホイール
2 ハブ部
3 ハブボルト孔
4 環状の段差
5 ホイールキャップ取付用凹嵌部
6 リム部
7 スポーク部
9 断面積変化点
10 ホイールキャップ
11 センタ孔
12,13 くぼみ

Claims (8)

  1. ホイール中心部にあるハブ部と、タイヤを装着するリム部とを、ホイール径方向を長手方向とする複数のスポーク部で結合し、該スポーク部の前記長手方向に直角な断面の断面積を、前記ハブ部との結合箇所で前記リム部との結合箇所よりも大きく構成する自動車用ロードホイールにおいて、
    前記スポーク部のハブ部との結合箇所およびリブ部との結合箇所の間に定めた断面積変化点を境に、該断面積変化点よりもハブ側におけるスポーク部の前記断面積を略一定とし、
    前記断面積変化点よりもリム側におけるスポーク部の前記断面積をリム部に向かうにつれて減少させたことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  2. 請求項1に記載の自動車用ロードホイールにおいて、前記断面積変化点よりもリム側におけるスポーク部の前記断面積をリム部に向かうにつれ減少させるに際し、ロードホイールの車両取付け状態で車幅方向内側となる前記スポーク部のインナ面に凹部を形成して前記断面積の減少を実現したことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  3. 請求項1または2に記載の自動車用ロードホイールにおいて、前記断面積変化点よりもハブ側におけるスポーク部の断面形状を、ロードホイールの車両取付け状態で車幅方向内側となるスポーク部のインナ面に係わる断面形状線が、スポーク部の反対側アウタ面に係わる断面形状線の両端間を結ぶ直線であるような断面形状としたことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  4. 請求項1または2に記載の自動車用ロードホイールにおいて、前記断面積変化点よりもハブ側におけるスポーク部の断面形状を、スポーク部のアウタ面に係わる断面形状線の両端からそれぞれ車幅方向内方へ延在する相互に平行な延長線と、これら延長線の遊端間を結ぶ直線とを有する断面形状としたことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  5. 請求項3または4に記載の自動車用ロードホイールにおいて、前記断面積変化点よりもハブ側におけるスポーク部のインナ面を、ロードホイール中心部におけるブレーキ部品と干渉しないような位置で該ブレーキ部品の形状に沿って略平行に延在させたことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動車用ロードホイールにおいて、前記断面積変化点の位置を、スポーク部のハブ部結合箇所およびリム部結合箇所間における中間位置としたことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  7. 前記ハブ部にロードホイール取付け用のハブボルト孔が形成されており、ロードホイールの車両取付け状態で車幅方向外側となるハブ部のアウタ側表面に、前記ハブボルト孔を目隠しするホイールキャップをはめ込むための凹嵌部を有した請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動車用ロードホイールにおいて、
    前記凹嵌部の底面を、該凹嵌部の周縁から中心に向け前記ホイールキャップの裏面に沿うよう中高に形成して凸形状にしたことを特徴とする自動車用ロードホイール。
  8. 請求項7に記載の自動車用ロードホイールにおいて、前記ハブボルト孔の間における前記凹嵌部の底面箇所に窪みをそれぞれ設けたことを特徴とする自動車用ロードホイール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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