JP2005329537A - インパクトレンチのためのモーターハウジングおよびその組立方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 電源からの配線をし易くする。
【解決手段】 一体成形として形成されたフィールドケースおよび前方ハンドル部を含む、電動工具のためのハンドルが提供されている。前記前方ハンドル部は、その後側に前記電動工具の配線を受け入れるための開口部を有する。前記配線は、前記フィールドケースに搭載されたモーターに接続される。後方ハンドル部は、前記前方ハンドル部の後方の開口部を覆うように前記前方ハンドル部に取り付けられる。エンドキャップが、前記モーターに接続された残余の露出配線を覆うように前記フィールドケースの後方に接続される。前記前方ハンドルデザインでは、前記電動工具の前記配線は、前記配線工程中に前記工具を引っ繰り返さずに前記工具の片側から完了することができる。
【選択図】 図２

Description

本発明は、電動工具に関するものであり、具体的には電動工具のモーターハウジングおよびその組立方法に関するものである。

電動工具、特に「ジャムポット」構造を有する中型ハンドル形態の携帯式電動工具に関する共通の問題点は、そのように構築されている電動工具を組み立てる能力に関するものである。典型的には、ジャムポット構造を有する電動工具の組立工程では、配線を形成するサブコンポーネントが第１のジャッムポット開口部の中に最初に取り付けられ、その後に前記サブコンポーネントが第２のジャムポット開口部を通して送り出される。

この工程においてしばしば起こり且つ時間のかかる作業は、コードまたはバッテリパックのような電源から引き金スイッチおよびモーターアセンブリ（組立）への配線接続に関係している。中型ハンドル工具におけるこれら配線の接続は、工具を複数回配向することを要求することがある。前記組立（アセンブリ）作業では、配線がハウジングの狭い開口部を通して送り込まれてから、その後にフィールドとブラシに接続されるようになっている。これらの接続を行うために、工具を配向しなければならない。また、中型ハンドル工具では、配線を通すためにハンドル領域からフィールド領域までのハウジングに開口部を必要とする。この開口部によりモーターファンは前記ハンドル部中で空気を循環させるようになり、冷却のために前記モーターを通る空気を送るその能力を低下させる。

従って、ここでは上記の弱点を克服する電動工具を提供する。前記電動工具は、一体成形として形成されるフィールドケースおよび前方ハンドル部を含むハウジングを含み、前記前方ハンドル部はその後側に開口部を有し、且つ前記第１のハンドル部に取り付けられた前記開口部を覆う後方ハンドル部を有する。エンドキャップは前記フィールドケースの第１の端部に接続している。モーターが、全体的に円筒形のモーターチャンバーを定義する前記フィールドケースに、配置される。引き金スイッチは前記前方ハンドル部に配置され、複数の配線を含む電気配線システムは、前記フィールドケースの第１の端部を通って前記モーターに接続される。前記配線は、前記フィールドケースの外側表面および前記前方ハンドル部の前記後方開口部に沿って延出する。前記配線は、前記ハウジングの前記エンドキャップおよび第２のハンドル部によって覆われる。本発明のシステムでは、前記前方ハンドルデザインは、前記電動工具の配線を簡素化するだけではなく、前記電動工具のアセンブリ（組立）全体を簡素化する。特に、前記配線のすべてが前記工具の後側で起こるので、前記配線アセンブリ（組立）を完了するために前記工具をひっくり返す必要がない。また、前記配線が前記ハウジングの外部に沿っているので、前記ハウジングの前記ハンドル部と前記モーター部との間の前記開口部を取り除くことができる。このように前記ハンドル部中での空気循環を除去することによって、前記モーターを通して空気を動かす前記モーターファンの能力を改善できる。

本発明のさらなる適用領域は、以下に提供する詳細な説明によって明白になるであろう。詳細な説明および特定の例は、本発明の好適な実施形態を示すが、当然のことながら、説明することを目的とするだけであって本発明の範囲を限定する意図はないものである。

好適な実施形態の以下の説明は事実上単なる例示的なものであり、本発明、その用途または使用を限定することを意図したものでは全くない。

図１〜９を参照して、本発明の原理に従った電動工具の組立（アセンブリ）をこれから説明する。当然のことがながら、本発明の電動工具はインパクトレンチタイプの電動工具の形式で説明されているが、本発明はコード付きまたはコードレスのドリル、ハンマー装置、およびその他の中型ハンドル式電動工具などのその他の電動工具と共に使用できる。

図１では、電動工具１０が、一体成形として形成されているフィールドケース１２と前方ハンドル部１４とを含むものとして説明されている。ギアケースカバー１６が前記フィールドケース１２の前方に搭載され、ギアケース１８が前記ギアケースカバー１６に搭載されている。後方ハンドル部２０が前記前方ハンドル部１４に搭載されており、エンドキャップ２２が前記フィールドケース１２の後方部に搭載されている。

図３で最も解りやすく説明されているように、前記フィールドケース１２はモーター４０を受け入れるモーターチェンバー２６を定義する一般に円筒形の壁部２４を含む（図２を特に参照）。前記ギアケースカバー１６およびギアケース１８を前記フィールドケース１２に固定するねじ部品２９（図２に示す）を受け入れる複数のねじボス２８が、前記フィールドケース１２の前方端に提供されている。図２に示すように、前記エンドキャップ２２を搭載するねじ部品３２を受け入れる複数のねじボス３０が、前記フィールドケース１２の後方表面に提供されている。図３を継続して参照すると、前記フィールドケース１２の後方表面は、その反対側を露出し放射線状に内側に延出する壁セクション３４を含んでいる。前記壁セクション３４は、前記モーター４０への電気接続部を受け入れるためのアパーチャ３６を含んでいる。前記フィールドケース１２の後方端にブリッジセクション４２が提供されており、壁２４の上側２４ａからその下側２４ｂに延出している。前記円筒形側面壁２４の下側２４ｂに、可動軌条構造４４が提供されている。前記可動軌条構造４４は一対のＬ型ガイド軌条として示されているが、当然のことながら、単一軌条システムまたは異なった形の軌条を含むその他の形態も使用できる。

前記下部ハンドル部１４は、前記フィールドケース１２と一体成形として一体的に形成され、より複雑でない工具を提供し且つ前記前方ハンドル部１４とフィールドケース１２の分割線を除去する単一方向モールドを使用する射出成形によって形成されることが好ましい。前記分割線は、前記ハウジングの前記モーター部と前記ハンドル部との間の移行領域に移動する。前記前方ハンドル部１４は、スイッチ４８を受け入れるためのアパーチャ４６を上方部に含む（図２に最善に表示）。前記スイッチ４８はトグルタイプ作動装置４８ａを含み、図２、５および６に最善に図示されているように、これは引き金５０によって作動される。ブリッジ部材５２は前記前方ハンドル部１４と一体的に成形され、前記アパーチャ４６を横切って延出する。前記スイッチアセンブリ４８は、前記ブリッジ部材５２と前記後方ハンドル部との間に捕らえられるか、または締め具、クリップまたは同様のもので保持することもできる。前記ブリッジ部材５２はアパーチャ５４を有し、そこを通して前記スイッチアセンブリ４８の前記トグル４８ａを受け入れる。前記前方ハンドル部１４は、後方開口部または空洞５６を有する。一対のねじボス５８が、一対のクランプボス６０と並んで前記前方ハンドル部１４の下方端に提供される。前記前方ハンドル部１４の端部に凹部領域６２が提供される。前記凹部領域６２は、そこを通るコード６４を受け入れる。

図２と４を参照して、前記後方ハンドル部２０は、上部カバー部６６と下部カバー部６８とを含む一般にＬ型の胴体を含む。前記上部カバー部６６は、前記フィールドケース１２の下部表面２４ｂの可動軌条４４に係合する一対の可動軌条７０を含む。前記上部カバー部６６は、ここで詳細に説明するように、前記可動軌条４４を覆い、複数の配線を受け入れるチェンバー７２を定義する。

後方ハンドル部２０の前記下部カバー部６８は、前記前方ハンドル部１４の後方の開口部５６を覆う。一対のねじボス７４が前記後方ハンドル部２０の前記下部カバー部６８の下方端に提供されており、前記後方ハンドル部２０を前記前方ハンドル部１４に固定するようにねじ部品７６（図２に最善に表示）を受け入れ、そこで前記ねじ７６は前記前方ハンドル部１４に提供されているねじボス５８と螺合する。図８は、前記後方ハンドル部２０が前記前方ハンドル部１４と係合しているのを図示しており、前記後方ハンドル部２０の可動軌条７０と前記フィールドケース１２の下部表面２４ｂに提供されている前記可動軌条４４との可動係合を示している。

図２に示すように、前記エンドキャップ２２の形は、一般に半球形であり、ねじ部品３２を受け入れる複数のねじボス８０を含み、そこを通って、前記フィールドケース１２に提供されているねじボス３０を通して前記エンドキャップ２２を前記フィールドケース１２に搭載する。

前記モーター４０は、前記フィールドケース１２の前記モーターチェンバー２６に受け入れられる。前記モーター４０への電気接続は、前記モーター４０に搭載されている端子８２に接続するように前記フィールドケース１２に提供されているアパーチャ３６を通して提供される。前記モーター４０の出力シャフト８４は、ギアケースカバー１６中に提供されているギアシステムに駆動的に接続される。前記ギアシステムはオペレータが手動で切り替えできる複数の速度タイプでも、または単一速度タイプでもよい。インパクト機構８６は前記ギアシステムによって駆動され、出力スピンドル８８を含む。前記ギアケース１８は、前記インパクト機構８６の上から受け入れられる。前記インパクト機構８６は当技術分野ではよく知られているので、その詳細な説明は省略する。前記ギアケース１８は、インパクト機構８６を受け入れる後方開口部９０と、通り抜ける前記出力スピンドル８８を受け入れる前方開口部９２とを含む。ねじ部品２９が、前記ギアケース１８とギアケースカバー１６とを前記フィールドハウジング１２に搭載するために提供されている。

図７に関しては、前記フィールドケース１２および前方ハンドル部１４の背面図が、完全「配線」状態で図示されている前記配線システム１００と共に示されている。図７に図示しているように、前記前方ハンドル部１４の凹部領域１０６に受け入れられているフランジ１０４を有するフランジゴムブーツ１０２によって、前記ハウジングにコード６４が取り付けられている。クランププレート１０８とねじ部品１１０とが、前記クランプボス６０を通して前記コード６４を前記前方ハンドル部１４に固定するために提供されている。前記コード６４は、本技術分野ではよく知られている方法で前記スイッチ４８とモーター４０に接続される２つの配線１１２を含む。前記スイッチから前記モーターに延出している追加配線１１２は、当業界ではよく知られている方法で前記モーターに接続されている。

前記配線１１２は、前記前方ハンドル部１４の後方の前記開口部または空洞５６、および前記フィールドケース１２の可動軌条４４の間を通り、フィールドケース１２の後方のブリッジ４２に沿って延出する。前記ブリッジ４２はアンカースロット１１６と共に提供され、モーターターミナルに接続する前または後にそこに配線１１２を挿入できるものである。

図８に図示するように、前記「配線」が完了した後に、前記後方ハンドル部２０が前記配線１１２の上から取り付けられ、前記前方ハンドル部１４の前記後方開口部５６を閉じる。前記上部カバー部６６が前記可動軌条４４の間に配置された前記配線１１２を覆うのと同時に、後方ハンドル部２０の前記上部カバー部６６の前記可動軌条７０が、前記フィールドケース１２に提供されている可動軌条４４に係合する。

図９に関しては、その後に前記エンドキャップ２２が前記フィールドケース１２の後方から取り付けられ、締め具３２によって固定される。前記エンドキャップ２２は、前記モーター４０に接続する残余の露出配線１１２を覆う。前記エンドキャップ２２はステップ機能を有し、これは前記後方ハンドル部２０の後方部の上に係合して前記後方ハンドル部２０を前記フィールドケース１２の前記軌条に固定する。前記エンドキャップ２２の取り付けにより前記電動工具１０の組立が完了する。

本発明の前記電動工具ハウジングデザインおよび組立方法とともに、前記前方ハンドルデザインは前記電動工具の配線を簡素化する。前記配線が簡素化されるのは、すべての配線が前記ハンドルの後側で生じるので、配線を完了するために前記工具を引っ繰り返す必要がないことが主な理由である。また、前記前方ハンドル部１４を変更する必要なしに、前記後方ハンドル部２０にソフトグリップ表面を適用することもできる。

本発明の説明は事実上単に例示的なものであり、従って、本発明の趣旨から逸脱しない変形は本発明の範囲内にあることを意図するものである。そのような変形は本発明の本質および範囲から逸脱するものと見なされるべきではない。

本発明は、詳細な説明と付属図面からさらにより理解されるであろう。
図１は、本発明の原理に従って構成された電動工具の側面平面図である。 図２は、本発明の原理に従った、電動工具の主要構成部品の分解透視図である。 図３は、本発明の原理に従った、フィールドケースと統合前方ハンドルデザインの背面透視図である。 図４は、本発明の原理に従った、後方ハンドル部の正面透視図である。 図５は、本発明の原理に従った、前方ハンドル部の内部に搭載された引き金スイッチの平面図である。 図６は、ロッカースイッチ引き金が前方ハンドル部の位置にスナップされている状態の組立の側面透視図である。 図７は、本発明の原理に従ってフィールドケースおよび統合前方ハンドルが配線されている背面図である。 図８は、本発明の原理に従って、後方ハンドル部が前方ハンドル部およびフィールドケースに係合しいる図である。 図９は、本発明の原理に従って、エンドキャップがフィールドケースおよび後方ハンドル部に係合している図である。

Claims (18)

1. 電動工具のためのハンドルであって、
   一体成形として形成されるフィールドケースおよび第１のハンドル部であって、前記第１のハンドル部がその片側に開口部を有する、前記フィールドケースおよび第１のハンドル部と、
   前記開口部をカバーするために前記第１のハンドル部に取り付けられる第２のハンドル部と、
   前記フィールドケースの第１の端部に接続されるエンドキャップと、
   を有する電動工具のためのハンドル。
2. 請求項１のハンドルにおいて、前記フィールドケースは、全体的に円筒形のモーターチェンバーを定義するものである。
3. 請求項２のハンドルにおいて、前記フィールドケースは、前記フィールドケースにギアケースを搭載するための複数のねじボスを第２の端部に含むものである。
4. 請求項１のハンドルにおいて、前記フィールドケースは第１の可動軌条を含み、前記第２のハンドル部にある対応する第２の可動軌条と係合するものである。
5. 請求項４のハンドルにおいて、前記エンドキャップは前記第２のハンドル部に接触して配置され、前記フィールドケースの前記第１の可動軌条と係合している前記第２のハンドル部の前記第２の可動軌条を保持するものである。
6. 請求項５のハンドルにおいて、前記第１のハンドル部の端部は、前記第２のハンドル部を前記第１のハンドル部に固定するためのねじを受け入れるねじボスを少なくとも１つ含むものである。
7. 請求項１のハンドルであって、このハンドルは、さらに、
   前記第１のハンドル部によって支持される引き金スイッチを有するものである。
8. 請求項１のハンドルにおいて、前記フィールドケースは、前記フィールドケースに前記エンドキャップを搭載するために、複数のねじボスを前記第１の端部に含むものである。
9. 請求項１のハンドルにおいて、前記第１のハンドル部にある前記開口部はそこを通して電気配線を受け入れるための第１の凹部を定義し、前記フィールドケースはその間に前記電気配線を受け入れるための第２の凹部を定義する一対の間隔の開いた平行軌条を含んだ第１の可動軌条を含み、前記第２のハンドル部が前記第１および第２の凹部をカバーするものである。
10. 電動工具であって、
    一体成形として形成されているフィールドケースおよび第１のハンドル部を含むハウジングであって、前記第１のハンドル部が、その片側に開口部と、前記開口部を覆うために前記第１のハンドル部に取り付けられた第２のハンドル部と、前記フィールドケースの第１の端部に接続されたエンドキャップとを含む、前記ハウジングと、
    前記フィールドケースに配置されたモーターと、
    前記第１のハンドル部に配置されたスイッチと、
    前記フィールドケースの前記第１の端部を通して前記モーターに接続する複数の配線を含む電気配線システムであって、前記配線が前記フィールドケースの外部表面に沿って且つ前記第１のハンドル部の前記開口部に沿って延出し、前記配線が前記エンドキャップおよび前記第２のハンドル部によって覆われる、前記電気配線システムと、
    を有する電動工具。
11. 請求項１０の電動工具であって、この電気工具は、さらに、
    前記フィールドケースの第２の端部に搭載されるギアケースを有するものである。
12. 請求項１０の電動工具であって、この電気工具は、さらに、
    前記フィールドケースの第２の端部に搭載されるインパクト機構を有するものである。
13. 請求項１０の電動工具において、前記フィールドケースは前記フィールドケースの前記外側表面にある第１の可動軌条を含み、前記第２のハンドル部にある対応する第２の軌条に係合し、前記複数の配線が前記第１の可動軌条の凹部を通して延出するものである。
14. 請求項１３の電動工具において、前記エンドキャップは前記第２のハンドル部に接触して配置され、前記フィールドケースの前記第１の可動軌条と係合している前記第２のハンドル部の第２の可動軌条を保持するものである。
15. 請求項１４の電動工具において、前記第１のハンドル部の端部は少なくとも１つのねじボスを含み、前記第１のハンドル部に前記第２のハンドル部を固定するねじを受け入れるものである。
16. 請求項１０の電動工具において、前記フィールドケースは、前記フィールドケースに前記エンドキャップを搭載するために、前記第１の端部に複数のねじボスを含むものである。
17. 電動工具の組立方法であって、
    フィールドケースへモーターを搭載する工程であって、前記フィールドケースは、前記モーターを受け入れるための全体的に円筒形のモーターチェンバーを定義し、そこから延出する第１のハンドル部を含み、前記第１のハンドル部がその片側に開口部を含む、前記フィールドケースへモーターを搭載する工程と、
    前記第１のハンドル部へ引き金スイッチを搭載する工程と、
    前記引き金スイッチおよび前記モーターへ電気配線を取り付ける工程であって、前記電気配線が前記第１のハンドル部の前記開口部および前記フィールドケースの外側部分に沿って延出する、前記引き金スイッチおよび前記モーターへ電気配線を取り付ける工程と、
    前記第１のハンドル部の前記開口部を覆うために、前記第１のハンドル部および前記フィールドケースへ第２のハンドル部を搭載する工程と、
    前記フィールドケースへエンドキャップを搭載する工程であって、前記第２のハンドル部および前記エンドキャップが前記引き金スイッチおよび前記モーターに取り付けられた前記電気配線を覆う、前記フィールドケースへエンドキャップを搭載する工程と、
    を有する電動工具の組立方法。
18. 請求項１のハンドルにおいて、前記第１のハンドル部は、前記フィールドケースへの開口部を有さないものである。

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