JP2005329510A - 手持ち式切削装置 - Google Patents

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JP2005329510A JP2004150683A JP2004150683A JP2005329510A JP 2005329510 A JP2005329510 A JP 2005329510A JP 2004150683 A JP2004150683 A JP 2004150683A JP 2004150683 A JP2004150683 A JP 2004150683A JP 2005329510 A JP2005329510 A JP 2005329510A
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Abstract

【課題】 穴あけ加工等の作業時に工具刃先に発生する熱を冷却して刃先の寿命を大幅に伸ばすことができ、刃先の冷却機構を具備しつつも既存のものと変わらない外形及び重量に形成することができる小型軽量の手持ち式切削装置を提供すること。
【解決手段】 ケーシング内に配設された駆動機構と、駆動機構の駆動により回転する切削工具を備え、駆動機構は、エアモータからなる駆動部と、エアモータの回転を減速する減速部と、減速された回転を切削工具へと伝達する出力軸と、駆動部と減速部の間を仕切る隔壁を備え、ケーシングにはエアモータへと圧縮空気を導く給気路と、エアモータの排気を排出する排気路が形成され、切削工具には基端から先端に貫通する通気孔が形成され、隔壁には給気路から導入された空気の一部を減速部へと導く通気部が形成され、出力軸には通気部を通過した圧縮空気を切削工具の通気孔へと導くための貫通孔が形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、穴あけ加工等の作業時に工具刃先に発生する熱を効果的に冷却することができるとともに小型軽量に形成することが可能な手持ち式切削装置に関する。
ドリル等の切削工具を用いて金属板等のワークを加工すると、切削時に発生する熱によって工具の刃先が高温となり、一種の焼戻し現象が生じて、刃先がすぐに切れなくなってしまう。
そのため、ボール盤やフライス盤などの定置式の切削装置では、刃先を冷却するために油や水等を自動的に刃先に供給する装置が設けられているのが一般的である。
しかしながら、ハンドドリルのような作業者が手で持って扱う装置は、小型軽量であることが最優先されるため、上記したような刃先を冷却するための機構は設けられていないのが普通である。
そのため、ハンドドリルを使用した切削作業では、刃先が高温になってすぐに切れなくなり、頻繁に刃先を交換しなければならないのが実情であった。
このような問題点を解決するために、刃先に切削油を塗って加工する方法もあるが、1つの穴を加工する度に油を塗布する必要があるため、作業効率が大きく低下してしまうことは避けられないばかりか、得られる冷却効果も大したことはなく、根本的な問題解決の手段とはなり得ない。
一方、切削工具の刃先を冷却する他の方法として、エアーをドリル等の切削工具内部に導入して刃先を冷却する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来提案されている技術は、ボール盤のような定置式の装置への適用を前提とした構造を有するものであり、ハンドドリルのような作業者が手で持って扱う手持ち式切削装置にそのまま応用するには適していないものであった。
すなわち、例えば特許文献1の開示技術は、装置内にエアーの供給路を2つ形成して、一方を主軸回転駆動用エアーの供給路として、他方を冷却用エアーの供給路として用いる構造を有しているが、このような構造は装置を大型化することから、小型軽量であることが最優先される手持ち式切削装置に適用するには適していなかった。
実開昭59−112512号公報
本発明は上記従来技術の課題を解決すべくなされたものであって、穴あけ加工等の作業時に工具刃先に発生する熱を冷却して刃先の寿命を大幅に伸ばすことができるとともに、刃先の冷却機構を具備しつつも既存のものと変わらない外形及び重量に形成することができる小型軽量の手持ち式切削装置を提供せんとするものである。
請求項1に係る発明は、ケーシングと、該ケーシング内に配設された駆動機構と、該駆動機構の駆動により回転する切削工具とを備えてなる手持ち式切削装置であって、前記駆動機構は、エアモータからなる駆動部と、該エアモータの回転を減速してトルクを増加させる減速部と、該減速部により減速されたモータの回転を前記切削工具へと伝達する出力軸と、前記駆動部と減速部との間を仕切る隔壁とを備えてなり、前記ケーシングには、前記エアモータへと圧縮空気を導くための給気路と、該エアモータから排出された空気を排出するための排気路が形成され、前記切削工具には、基端部から先端部に向けて内部を貫通する通気孔が形成され、前記隔壁には、前記給気路から導入された圧縮空気の一部を前記減速部へと導くための通気部が形成されるとともに、前記出力軸には、前記通気部を通過した圧縮空気を前記切削工具に形成された通気孔へと導くための貫通孔が形成されてなることを特徴とする手持ち式切削装置に関する。
請求項2に係る発明は、前記エアモータは、円筒状のチャンバーと、該チャンバーの後端部を塞ぐ後蓋と、前記チャンバー内空間において偏心して配設されたベーン付きのロータとからなり、前記後蓋には前記給気路から供給された圧縮空気を前記チャンバーとロータの隙間へと導く給気孔が設けられるとともに、前記ロータには前記減速部へと回転を伝える回転軸が備えられ、該回転軸は前記隔壁を貫通してなることを特徴とする請求項1記載の手持ち式切削装置に関する。
請求項3に係る発明は、前記隔壁の通気部は、前記ロータとチャンバーとの間に形成される隙間に対応する部分に形成された開口からなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置に関する。
請求項4に係る発明は、前記ロータの外周面から回転軸の先端に向けて通気路が形成され、前記隔壁の通気部は、該隔壁を貫通するロータの回転軸に形成された通気路からなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置に関する。
請求項5に係る発明は、前記ロータの後端部から回転軸の先端に向けて通気路が形成され、該通気路の後端部は前記後蓋の給気孔と連通してなり、前記隔壁の通気部は、該隔壁を貫通するロータの回転軸に形成された通気路からなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置に関する。
請求項6に係る発明は、前記ロータの外周面から回転軸の先端に向けて通気路が形成されてなるとともに、前記隔壁の通気部は、該隔壁を貫通するロータの回転軸に形成された通気路と、該ロータとチャンバーとの間に形成される隙間に対応する部分に形成された開口とからなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置に関する。
請求項7に係る発明は、前記ロータの後端部から回転軸の先端に向けて通気路が形成され、該通気路の後端部は前記後蓋の給気孔と連通してなり、前記隔壁の通気部は、該隔壁を貫通するロータの回転軸に形成された通気路と、該ロータとチャンバーとの間に形成される隙間に対応する部分に形成された開口とからなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置に関する。
請求項8に係る発明は、ケーシングと、該ケーシング内に配設された駆動機構と、該駆動機構の駆動により回転する切削工具とを備えてなる手持ち式切削装置であって、前記駆動機構は、エアモータからなり、前記ケーシングには、前記エアモータへと圧縮空気を導くための給気路と、該エアモータから排出された空気を排出するための排気路が形成され、前記切削工具には、基端部から先端部に向けて内部を貫通する通気孔が形成され、前記エアモータは、円筒状のチャンバーと、該チャンバーの後端部を塞ぐ後蓋と、前記チャンバー内空間において中心軸が偏心して配設されたベーン付きのロータとからなり、前記後蓋には前記給気路から供給された圧縮空気を前記チャンバーとロータの隙間へと導く給気孔が設けられるとともに、前記ロータには前記切削工具へと回転を伝える回転軸が備えられ、
前記ロータの後端部から回転軸の先端に向けて通気路が形成され、該通気路の前端部は前記通気孔と連通し、後端部は前記後蓋の給気孔と連通してなることを特徴とする手持ち式切削装置に関する。
請求項9に係る発明は、前記エアモータの回転軸と切削工具の中心軸とが同一軸線上に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の手持ち式切削装置に関する。
請求項10に係る発明は、前記エアモータの回転軸と切削工具の中心軸とが互いに直角に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の手持ち式切削装置に関する。
本発明によれば、エアモータ駆動用に供給される圧縮空気の一部を切削工具に形成された貫通孔へと導くことが可能となるので、穴あけ加工等の作業時に工具刃先に発生する熱を効果的に冷却することができ、刃先の寿命を大幅に伸ばすことが可能となる。
しかも、エアモータ駆動用に供給される圧縮空気の一部を別途の供給路を設けることなくそのまま切削工具へと導くことが可能であるため、冷却機構を具備しつつも既存のものと変わらない外形及び重量の小型軽量の装置に形成することが可能となる。
また、通気部がロータとチャンバーとの間に形成される隙間に対応する部分に形成されている構成によれば、給気路から供給された圧縮空気の一部を効率良く隔壁を通過させて刃先へと導くことが可能となるとともに、ロータの回転駆動が妨げられず、モータの出力低下を防ぐことができる。
以下、本発明に係る手持ち式切削装置の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明に係る手持ち式切削装置の第一実施形態を示す概略断面図、図2は本発明に係る手持ち式切削装置の分解斜視図、図3は図2のA方向矢視図である。
尚、本願図面において、図中の矢印は、図3ではロータの回転方向、図13では後蓋の回動方向を表しているが、他の図では全て空気の流れを表している。
本発明に係る手持ち式切削装置は、ケーシング(1)と、該ケーシング(1)内に配設された駆動機構(2)と、該駆動機構の駆動により回転する切削工具(3)とを備えている。
ケーシング(1)は、持ち手となるグリップ部(1a)と、該グリップ部と直角方向に一体に形成されたシリンダー部(1b)とから構成されている。
グリップ部(1a)には、後述するエアモータへと圧縮空気を導くための給気路(4)と、エアモータから排出された空気を排出するための排気路(5)が形成されており、これら給気路(4)及び排気路(5)はシリンダー部(1b)の内部空間と連通している。
また、シリンダー部(1b)の内空間には駆動機構(2)が配設されている。
駆動機構(2)は、エアモータからなる駆動部(6)と、該エアモータ(6)の回転を減速してトルクを増加させる減速部(7)と、該減速部(7)により減速されたモータの回転を切削工具(3)へと伝達する駆動シャフト(8)と、駆動部(6)と減速部(7)との間を仕切る隔壁(9)とを備えている。
エアモータ(6)は、円筒状のチャンバー(10)と、該チャンバー(10)の後端部を塞ぐ後蓋(20)と、チャンバー(10)の内空間に配設された円柱状のロータ(11)とからなる。
ロータ(11)は、周面に等角度間隔で複数枚のベーン(羽根)が出没自在に配設されており、その中心を貫く回転軸(11a)は、チャンバー(10)の内空間の中心軸線に対して偏心して配置されている(図3参照)。そして、この回転軸(11a)の先端側(図1,2では左側)は、隔壁(9)の中心を貫通して後述する減速部(7)の遊星歯車と噛み合う太陽歯車を構成している。
チャンバー(10)は、図3に示すように、上部から下部に向けて徐々に肉厚が増加する断面形状とされており、これによって、チャンバー(10)の内部空間の断面円は、チャンバー(10)の外形円よりも上方に偏心している。
そして、チャンバー(10)の内部空間に配置されたロータ(11)は、下方に位置するベーンがロータ自重によって没入することにより、図3に示す如く、その中心の回転軸(11a)がチャンバー(10)の内部空間の中心軸線から下方に偏心した位置となり、チャンバー(10)とロータ(11)との間に円弧状の隙間が形成される。尚、上記したように、チャンバー(10)の肉厚が上部から下部に向けて増加しているため、回転軸(11a)はチャンバー(10)の外形円の中心軸線とは同軸となる。
チャンバー(10)の下端部には、ロータ駆動に用いられた後の空気をケーシング(1)へと排出する排気孔(12)が設けられており、この排気孔(12)から排出された空気は、排気路(5)を通って外部へと排出される。
また、後蓋(20)には、給気路(4)から供給された圧縮空気を上記したチャンバー(10)とロータ(11)の隙間へと導く給気孔(20a)が設けられており、この給気孔(20a)からチャンバー(10)内へと導かれた圧縮空気がロータ(11)のベーンを押圧することにより、ロータ(11)が回転してエアモータ(6)が駆動する。
隔壁(9)には、給気路(4)から導入された圧縮空気の一部を減速部(7)へと導くための通気部(13)が形成されている。尚、通気部(13)以外からは圧縮空気の通過ができないようになっている。
この通気部(13)は、ロータ(11)とチャンバー(10)との間に形成される隙間に対応する位置に形成された開口からなる。この開口は、図示例では左右対称に配置された7つの通孔から形成されているが、通孔の数や形状、大きさについては、適宜変更することができ、例えば円弧状の貫通孔を1つ設けることも可能である。
但し、通気部(13)の面積は、排気孔(12)の面積の10〜30%とすることが好ましい。これは、10%未満であると充分な冷却効果が得られず、30%を超えると充分なモータの駆動力が得られずに穴あけ作業等に支障をきたすおそれがあり、いずれの場合も好ましくないからである。
また、通気部(13)と給気孔(20a)は同一軸線上には配置しないことが好ましい。これは、同一軸線上にあると、チャンバー(10)内に導入された圧縮空気がロータ(11)の回転に充分に寄与せずに通気部(13)を通過してしまうため、充分なモータの駆動力が得られないおそれがあるためである。
減速部(7)は、内歯車(14)と、この内歯車(14)に噛み合う遊星歯車(15)と、この遊星歯車(15)に噛み合う前述の回転軸(11a)に形成された太陽歯車から構成されており、遊星歯車(15)には駆動シャフト(8)が連結されており、遊星歯車(15)の回動に伴って駆動シャフト(8)が回転し、この回転が切削工具(3)へと伝達される。
駆動シャフト(8)は、円板部(8a)と、該円板部(8a)の後部に設けられて遊星歯車(15)に連結される3本の入力軸(8b)と、該円板部(8a)の前部に設けられてチャック(16)を介して切削工具(3)と連結される出力軸(8c)とからなり、出力軸(8c)には、隔壁(9)の通気部(13)を通過して導かれた圧縮空気を切削工具(3)へと導くための貫通孔(8d)が形成されている。
切削工具(3)には、その基端部(後端部)から先端部(前端部)に向けて貫通する通気孔(3a)が形成されている。
切削工具(3)は、図示例ではドリルが示されているが、ドリルに代えてタップ等の他の種類の工具としてもよい。また、ドリルの形状についても限定されず、例えば図4に示すように、先端がローソク形状とされたドリルを用いることも可能である。
出力軸(8c)には、2つのベアリング(17)が嵌められており、これらベアリング(17)の外周を覆うようにキャップ(18)が被せられている。そして、ベアリング(17)とチャック(16)との間にはスペーサ(19)が介装されている。
後蓋(20)に形成された給気孔(20a)は、ロータ(11)とチャンバー(10)との間に形成される隙間に対応する部分であって且つ隔壁(9)に形成された開口部(通気部(13))の右端部よりも更に右方にずれて形成されている。尚、給気孔(20a)を図3において破線円で示している。
このように後蓋(20)を形成することによって、給気孔からチャンバー内へと導かれた圧縮空気の殆どがそのまま隔壁の開口部を通過することでロータの回転駆動力が不足する現象を防ぐことができる。
また、後蓋(20)はケーシング(1)内において、同一面内において左右に回動可能とされている。図13は後蓋(20)をケーシング(1)内において左右に回動させる様子を示す概略横断面図である。
後蓋(20)の外周面上部にはレバー(24)が設けられ、このレバー(24)はケーシング(1)の上部に形成された切欠部(25)から上方に突出しており、このレバー(24)を指で操作することによって、図示の如く後蓋(20)を左右に回動させることが可能となっている。
後蓋(20)に形成された給気孔(20a)は、レバー(24)と後蓋(20)の中心を結ぶ線を挟んで対称となる位置に2つ設けられている。尚、給気孔(20a)の形状は、図のような円弧状の長穴でもよいし、円形でもよいし、特に限定されない。
そして、レバー(24)を右方向に操作すると右側の給気孔(20a)が給気路(4)と一致し、左方向に操作すると左側の給気孔(20a)が給気路(4)と一致し、これによって、エアモータの回転方向を切り替えることができ、切削工具としてタップのような正逆回転が必要な工具を取り付けて使用することが可能となる。
図5は本発明において用いられるタップの一例を示す断面図であり、このタップの通気孔(3a)は、後端面から中心軸に沿って前方へと延びてからタップの刃と刃の間の周側面にて開口している。
以上の構成からなる手持ち式切削装置によれば、圧縮空気は給気路(4)からケーシング(1)内に導入されてチャンバー(10)内へと入り、ロータ(11)を回転させる駆動力として作用した後、排気孔(12)を通って排気路(5)から外部へと排出される。
ケーシング(1)内に導入された圧縮空気の一部は、隔壁(9)の通気部(13)を通過して減速部(7)へと導かれ、出力軸(8c)に形成された貫通孔(8d)を通って切削工具(3)の通気孔(3a)に入り、通気孔(3a)を通過することによって工具の刃先を冷却する。
図6は本発明に係る手持ち式切削装置の第二実施形態を示す概略断面図である。
尚、以下に説明する全ての実施形態については、前記第一実施形態と異なる構成についてのみ説明し、第一実施形態と共通する構成については、説明の重複を避けるために同じ符号を付して説明を省略する。つまり、以下に説明する構成以外の構成は、上述した第一実施形態について説明した通りの構成である。
第二実施形態に係る手持ち式切削装置は、ロータ(11)の外周面から回転軸(11a)の先端に向けて通気路(21)が形成されている。より具体的には、通気路(21)は、円柱状のロータ(11)の外周面から中心軸に向けて直角に延びた後に直角方向に曲がり、中心軸に沿って前方に延びて回転軸(11a)の内部を貫通して回転軸(11a)の先端(前端)に開口している。
回転軸(11a)は第一実施形態と同様に隔壁(9)を貫通しており、この第二実施形態において、隔壁(9)を貫通するロータ(11)の回転軸(11a)に形成された通気路(21)が隔壁(9)の通気部(13)を構成している。
この第二実施形態によれば、隔壁(9)の通気部(13)と、駆動シャフト(8)の出力軸に形成された貫通孔とが同一軸線上となるので、圧縮空気を効率的に刃先へと導くことが可能となる。
図7は本発明に係る手持ち式切削装置の第三実施形態を示す概略断面図である。
第三実施形態に係る手持ち式切削装置は、ロータ(11)の後端部から回転軸(11a)の先端に向けて通気路(21)が形成されている。より具体的には、通気路(21)は、円柱状のロータ(11)の後端面中心から中心軸に沿って前方に延びて回転軸(11a)の内部を貫通して回転軸(11a)の先端(前端)に開口している。
また、ケーシング(1)に形成された給気路(4)は、ロータ(11)の後端面中心に開口された通気路(21)と連通している。
回転軸(11a)は第一実施形態と同様に隔壁(9)を貫通しており、この第三実施形態においては、隔壁(9)を貫通するロータ(11)の回転軸(11a)に形成された通気路(21)が隔壁(9)の通気部(13)を構成している。
この第三実施形態によれば、隔壁(9)の通気部(13)と、駆動シャフト(8)の出力軸に形成された貫通孔とが同一軸線上となり、給気路(4)からケーシング(1)内に導入された圧縮空気を直接駆動シャフト(8)の出力軸へと導くことができるので、圧縮空気を効率的に刃先へと導くことが可能となる。
図8は本発明に係る手持ち式切削装置の第四実施形態を示す概略断面図である。
第四実施形態に係る手持ち式切削装置は、隔壁(9)には第一実施形態と同様に形成された開口が設けられている。そして、更に、ロータ(11)の外周面から回転軸(11a)の先端に向けて通気路(21)が形成されている。より具体的には、通気路(21)は、円柱状のロータ(11)の外周面から中心軸に向けて直角に延びた後に直角方向に曲がり、中心軸に沿って前方に延びて回転軸(11a)の内部を貫通して回転軸(11a)の先端(前端)に開口している。
回転軸(11a)は第一実施形態と同様に隔壁(9)を貫通しており、この第四実施形態においては、隔壁(9)に設けられた開口と、隔壁(9)を貫通するロータ(11)の回転軸(11a)に形成された通気路(21)が、隔壁(9)の通気部(13)を構成している。
この第四実施形態によれば、隔壁(9)の通気部(13)となる通気路(21)と、駆動シャフト(8)の出力軸に形成された貫通孔とが同一軸線上となり、圧縮空気を効率的に刃先へと導くことが可能となるとともに、隔壁(9)の開口部からも圧縮空気を導くことができるので、確実に圧縮空気を刃先へと導くことが可能となる。
図9は本発明に係る手持ち式切削装置の第五実施形態を示す概略断面図である。
第五実施形態に係る手持ち式切削装置は、隔壁(9)には第一実施形態と同様に形成された開口が設けられている。そして、更に、ロータ(11)の後端部から回転軸(11a)の先端に向けて通気路(21)が形成されている。より具体的には、通気路(21)は、円柱状のロータ(11)の後端面中心から中心軸に沿って前方に延びて回転軸(11a)の内部を貫通して回転軸(11a)の先端(前端)に開口している。
また、ケーシング(1)に形成された給気路(4)は、ロータ(11)の後端面中心に開口された通気路(21)と連通している。
回転軸(11a)は第一実施形態と同様に隔壁(9)を貫通しており、この第五実施形態においては、隔壁(9)に設けられた開口と、隔壁(9)を貫通するロータ(11)の回転軸(11a)に形成された通気路(21)が、隔壁(9)の通気部(13)を構成している。
この第五実施形態によれば、隔壁(9)の通気部(13)となる通気路(21)と、駆動シャフト(8)の出力軸に形成された貫通孔とが同一軸線上となり、給気路(4)からケーシング(1)内に導入された圧縮空気を直接駆動シャフト(8)の出力軸へと導くことができるので、圧縮空気を効率的に刃先へと導くことが可能となる。また、隔壁(9)の開口部からも圧縮空気を導くことができるので、確実に圧縮空気を刃先へと導くことが可能となる。
図10は本発明に係る手持ち式切削装置の第六実施形態を示す概略断面図である。
第六実施形態に係る手持ち式切削装置は、減速部(7)、駆動シャフト(8)、隔壁(9)を備えておらず、エアモータ(6)の出力軸、即ちロータ(11)の回転軸(11a)の先端に直接チャック(16)が取り付けられている。
この第六実施形態によれば、少ない部品点数で装置を構成することが可能となり、小型軽量で取り扱い性に優れた装置とすることができるとともに、製造コストを低く抑えることが可能となる。
図11は本発明に係る手持ち式切削装置の第七実施形態を示す概略断面図である。
上記した第一乃至第六実施形態では、エアモータ(6)の回転軸(11a)と切削工具(3)の中心軸とが同一軸線上に配置されているが、第七実施形態に係る手持ち式切削装置では、エアモータ(6)の回転軸(11a)と切削工具(3)の中心軸とが互いに直角に配置されている。
減速部(7)は、回転軸(11a)の先端部に取着された小傘歯車(22)と、この小傘歯車(22)に噛み合う大傘歯車(23)とから構成されており、大傘歯車(23)には駆動シャフト(8)が連結されており、大傘歯車(23)の回転に伴って駆動シャフト(8)が回転し、この回転が切削工具(3)へと伝達されるように構成されている。
そして、排気路(5)は、隔壁(9)と駆動シャフト(8)の間の位置において、ケーシング(1)の上方に開口している。
この第七実施形態によれば、エアモータの回転軸と切削工具の中心軸とが直角に配置されているとともに、排気路(5)を形成するための空間を別途設ける必要がないため、装置全体をコンパクトに形成することができる。
図12は本発明に係る手持ち式切削装置の第八実施形態を示す概略断面図である。
この第八実施形態に係る手持ち式切削装置も、エアモータ(6)の回転軸(11a)と切削工具(3)の中心軸とが互いに直角に配置されている。
減速部(7)は、回転軸(11a)の先端部に取着された小傘歯車(22)と、この小傘歯車(22)に噛み合う大傘歯車(23)とから構成されており、大傘歯車(23)には駆動シャフト(8)が連結されており、大傘歯車(23)の回転に伴って駆動シャフト(8)が回転し、この回転が切削工具(3)へと伝達されるように構成されている。
そして、排気路(5)は第一乃至第六実施形態と同様に給気路(4)と平行に形成されて、ケーシング(1)の後端部において開口している。
この第八実施形態によれば、エアモータの回転軸と切削工具の中心軸とが直角に配置されているので、装置全体をコンパクトに形成することができるとともに、エアモータの排気が隔壁を通過する前に行われるので、圧縮空気の一部を効率的に刃先へと導くことができる。
本発明においては、上記した全ての実施形態において、切削工具(3)へと導かれる空気を冷却する冷却装置を取り付ける構成も好ましく採用できる。
冷却装置としては、ボルテックスチューブの原理を応用した装置が好ましく用いられ、このような冷却装置をケーシング内に配置することによって、切削工具(3)の刃先をより効率良く冷却することが可能となる。
以下、本発明に係る手持ち式切削装置の実施例及び比較例を示すことにより、本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明は以下の実施例には何ら限定されるものではない。
(実施例)
図1及び図2に示した第一実施形態の装置に、通気孔(3a)が形成されたローソク形状ドリル(図4参照)(材質:粉末ハイス鋼、直径:8mm)を取り付けて、自動車車体接合部のスポット溶接剥がし作業を行った。
(比較例)
図1及び図2に示した第一実施形態の装置に、通気孔(3a)が形成されていない普通のローソク形状ドリル(材質:粉末ハイス鋼、直径:8mm)を取り付けて、自動車車体接合部のスポット溶接剥がし作業を行った。
実施例及び比較例について、夫々10個の穴加工を行った後のドリル刃先の温度を測定し、更に穴加工が不可能となるまでの加工を行った。測定温度と穴加工が不可能となるまでの加工穴数についての結果を表1に示す。
Figure 2005329510
表1に示される通り、実施例では比較例よりも刃先温度が格段に低く保たれ、3倍以上の数の穴加工が可能であった。また、比較例では、加工時に車体の塗装が焼けて煙が出ることがあったが、実施例ではこのようなことは無かった。さらに、実施例では、加工時に飛び散る切粉が手に当たっても熱さを感じないため、作業効率が格段に向上した。
本発明は空気圧を利用して切削作業を行うための手持ち式切削装置に適用される。
本発明に係る手持ち式切削装置の第一実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る手持ち式切削装置の分解斜視図である。 図2のA方向矢視図である。 チャックに先端がローソク形状とされたドリルを取り付けた状態を示す断面図である。 本発明において用いられるタップの一例を示す断面図である。 本発明に係る手持ち式切削装置の第二実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る手持ち式切削装置の第三実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る手持ち式切削装置の第四実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る手持ち式切削装置の第五実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る手持ち式切削装置の第六実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る手持ち式切削装置の第七実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る手持ち式切削装置の第八実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る手持ち式切削装置の回転方向の切り替え方法を示す説明図である。
符号の説明
1 ケーシング
2 駆動機構
3 切削工具
3a 通気孔
4 給気路
5 排気路
6 駆動部(エアモータ)
7 減速部
8 駆動シャフト
9 隔壁
10 チャンバー
11 ロータ
11a 回転軸
12 排気孔
13 通気部
20 後蓋
20a 給気孔
21 通気路

Claims (10)

  1. ケーシングと、該ケーシング内に配設された駆動機構と、該駆動機構の駆動により回転する切削工具とを備えてなる手持ち式切削装置であって、
    前記駆動機構は、エアモータからなる駆動部と、該エアモータの回転を減速してトルクを増加させる減速部と、該減速部により減速されたモータの回転を前記切削工具へと伝達する出力軸と、前記駆動部と減速部との間を仕切る隔壁とを備えてなり、
    前記ケーシングには、前記エアモータへと圧縮空気を導くための給気路と、該エアモータから排出された空気を排出するための排気路が形成され、
    前記切削工具には、基端部から先端部に向けて内部を貫通する通気孔が形成され、
    前記隔壁には、前記給気路から導入された圧縮空気の一部を前記減速部へと導くための通気部が形成されるとともに、前記出力軸には、前記通気部を通過した圧縮空気を前記切削工具に形成された通気孔へと導くための貫通孔が形成されてなることを特徴とする手持ち式切削装置。
  2. 前記エアモータは、円筒状のチャンバーと、該チャンバーの後端部を塞ぐ後蓋と、前記チャンバー内空間において偏心して配設されたベーン付きのロータとからなり、前記後蓋には前記給気路から供給された圧縮空気を前記チャンバーとロータの隙間へと導く給気孔が設けられるとともに、前記ロータには前記減速部へと回転を伝える回転軸が備えられ、該回転軸は前記隔壁を貫通してなることを特徴とする請求項1記載の手持ち式切削装置。
  3. 前記隔壁の通気部は、前記ロータとチャンバーとの間に形成される隙間に対応する部分に形成された開口からなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置。
  4. 前記ロータの外周面から回転軸の先端に向けて通気路が形成され、前記隔壁の通気部は、該隔壁を貫通するロータの回転軸に形成された通気路からなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置。
  5. 前記ロータの後端部から回転軸の先端に向けて通気路が形成され、該通気路の後端部は前記後蓋の給気孔と連通してなり、前記隔壁の通気部は、該隔壁を貫通するロータの回転軸に形成された通気路からなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置。
  6. 前記ロータの外周面から回転軸の先端に向けて通気路が形成されてなるとともに、前記隔壁の通気部は、該隔壁を貫通するロータの回転軸に形成された通気路と、該ロータとチャンバーとの間に形成される隙間に対応する部分に形成された開口とからなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置。
  7. 前記ロータの後端部から回転軸の先端に向けて通気路が形成され、該通気路の後端部は前記後蓋の給気孔と連通してなり、前記隔壁の通気部は、該隔壁を貫通するロータの回転軸に形成された通気路と、該ロータとチャンバーとの間に形成される隙間に対応する部分に形成された開口とからなることを特徴とする請求項2記載の手持ち式切削装置。
  8. ケーシングと、該ケーシング内に配設された駆動機構と、該駆動機構の駆動により回転する切削工具とを備えてなる手持ち式切削装置であって、
    前記駆動機構は、エアモータからなり、
    前記ケーシングには、前記エアモータへと圧縮空気を導くための給気路と、該エアモータから排出された空気を排出するための排気路が形成され、
    前記切削工具には、基端部から先端部に向けて内部を貫通する通気孔が形成され、
    前記エアモータは、円筒状のチャンバーと、該チャンバーの後端部を塞ぐ後蓋と、前記チャンバー内空間において中心軸が偏心して配設されたベーン付きのロータとからなり、前記後蓋には前記給気路から供給された圧縮空気を前記チャンバーとロータの隙間へと導く給気孔が設けられるとともに、前記ロータには前記切削工具へと回転を伝える回転軸が備えられ、
    前記ロータの後端部から回転軸の先端に向けて通気路が形成され、該通気路の前端部は前記通気孔と連通し、後端部は前記後蓋の給気孔と連通してなることを特徴とする手持ち式切削装置。
  9. 前記エアモータの回転軸と切削工具の中心軸とが同一軸線上に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の手持ち式切削装置。
  10. 前記エアモータの回転軸と切削工具の中心軸とが互いに直角に配置されてなることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の手持ち式切削装置。
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