JP2005327509A - 導電性微粒子及び異方性導電材料 - Google Patents

導電性微粒子及び異方性導電材料 Download PDF

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Abstract

【課題】接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れた導電性微粒子及び該導電性微粒子を用いた異方性導電材料を提供する。
【解決手段】架橋樹脂粒子の表面に導電性金属層が形成された導電性微粒子であって、下記式(1)で表される導電性微粒子の荷重低下率が、30%以下である導電性微粒子。
荷重低下率(%)=(((25℃での測定荷重値)−(180℃での測定荷重値))
/(25℃での測定荷重値))×100 ・・・ (1)
但し、式中、測定荷重値は、導電性微粒子の塑性変形荷重値又は破壊荷重値を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性微粒子及び異方性導電材料に関し、詳しくは、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができる導電性微粒子、及び該導電性微粒子を用いた異方性導電材料に関する。
導電性微粒子は、バインダー樹脂や粘接着剤等と混合、混練することにより、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等の異方性導電材料として広く用いられている。
これらの異方性導電材料は、例えば、液晶ディスプレイ、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子機器において、基板同士を電気的に接続したり、半導体素子等の小型部品を基板に電気的に接続したりするために、相対向する基板や電極端子の間に挟み込んで使用されている。
上記異方性導電材料に用いられる導電性微粒子としては、従来から、金属粒子、プラスチック粒子や有機質無機質複合粒子を芯粒子としてその表面に無電解メッキ法にて金メッキ等を施した金属メッキ粒子が用いられている。有機質無機質複合粒子を芯粒子とした金属メッキ粒子については、例えば、特許文献1に記載されている。
上記金属粒子は、金属メッキプラスチック粒子や金属メッキ有機質無機質複合粒子に比べ、硬く、金バンプにくい込んでしまい、また復元性が乏しいため、基板やバンプの高さのばらつきを吸収できず、接続信頼性が低いのに対し、金属メッキプラスチック粒子や金属メッキ有機質無機質複合粒子は、金属粒子より柔らかく、復元力も高いため、基板やバンプの高さにばらつきがある場合でも電極端子間を比較的高い信頼性で接続することができる。
特開2003−183337号公報
しかしながら、多層基板を作製する過程でベアチップ間を3次元実装により接続する場合などは、異方性導電接着剤や異方性導電樹脂シートを接続面に配置して圧着しても、電極構造によっては異方性導電接着剤や異方性導電樹脂シートでは接続が難しい場合がある。これは、例えば、積層される半導体チップの電極端子面の形状やこれと接続される基板側の電極端子面の形状は必ずしも平面ではなく凹凸のある電極端子となっている場合があるからである。従って、場合によっては、対向する電極端子間の間隔が他の接続箇所に比べて狭かったり、逆に離れていたりしていることがあり、電極端子間の間隙の広い部位では圧着条件の設定が難しく設定が適当でなければ接続不良が起こることがある。
このような電極端子間の接続には、通常、電極端子間に高い圧着力が加わる条件で接続を行なっている。また、圧着時には一般的に150℃以上の温度がかかる。しかしながら、このような温度条件下、圧着力が強すぎると間隙の狭い電極端子間においては、金属メッキプラスチック粒子や金属メッキ有機質無機質複合粒子では、塑性変形したり破壊してしまい復元力が発生せず接続不良になる恐れがある。また、当然、圧着力が弱すぎると間隙の広い電極端子間においては、バインダー樹脂が集中して流入したりして、金属メッキ粒子と電極端子間のバインダー樹脂が排除されず接続不良になる恐れがある。
従って、対向する電極端子間の間隔が異なる電極端子面を異方性導電接着剤等の異方性導電材料で接続するには圧着条件の設定が難しいといった問題点がある。
本発明は、上記現状に鑑み、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れた導電性微粒子、及び該導電性微粒子を用いた異方性導電材料を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、架橋樹脂粒子の表面に導電性金属層が形成された導電性微粒子であって、下記式(1)で表される導電性微粒子の荷重低下率が、30%以下である導電性微粒子を提供する。
荷重低下率(%)=(((25℃での測定荷重値)−(180℃での測定荷重値))
/(25℃での測定荷重値))×100 ・・・ (1)
但し、式中、測定荷重値は、導電性微粒子の塑性変形荷重値又は破壊荷重値を表す。
また、請求項2記載の発明は、表面に、高さが0.04μm以上の突起を有する請求項1記載の導電性微粒子を提供する。
また、請求項3記載の発明は、導電性微粒子直径を20%圧縮変形させたときの圧縮弾性率(20%K値)が300〜7000N/mm2 である請求項1又は2記載の導電性微粒子を提供する。
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されてなる異方性導電材料を提供する。
以下、本発明の詳細を説明する。
本発明の導電性微粒子は、架橋樹脂粒子の表面に導電性金属層が形成されたものであって、下記式(1)で表される導電性微粒子の荷重低下率が、30%以下であることが必要である。
荷重低下率(%)=(((25℃での測定荷重値)−(180℃での測定荷重値))
/(25℃での測定荷重値))×100 ・・・ (1)
但し、式中、測定荷重値は、導電性微粒子の塑性変形荷重値又は破壊荷重値を表す。
本発明の導電性微粒子の芯粒子となる架橋樹脂粒子を得る方法は特に限定されず、例えば、乳化重合、懸濁重合、シード重合、分散重合、分散シード重合等の重合法による方法等が挙げられる。なかでも、重合後の架橋樹脂粒子を分級せずとも均一な粒径の架橋樹脂粒子が得られるのでシード重合法が好ましい。なお、シード重合法については、例えば、特開昭64−81810号公報等が知られている。
上記シード重合法の具体的方法としては、例えば、シード粒子を分散した水中に、エチレン性不飽和単量体からなる水性エマルジョンと、油溶性重合開始剤の水性エマルジョンとを添加し、シード粒子にエチレン性不飽和単量体及び油溶性重合開始剤を吸収させた後、エチレン性不飽和単量体を重合する方法が挙げられる。
なお、シード粒子の重量平均分子量は20000以下が好ましい。また、上記エチレン性不飽和単量体は、シード粒子1重量部に対して10〜500重量部とすることが好ましい。
本発明における架橋樹脂粒子を形成するために用いるエチレン性不飽和単量体は、架橋性単量体が含有されていれば特に限定されない。従って、架橋性単量体のみから形成されていてもよいが、架橋性単量体に加えて非架橋性単量体が併用されてもよい。
上記架橋性単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン及びその誘導体、ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類等が挙げられる。ここで、(メタ)アクリレートとはメタクリレート又はアクリレートを意味する。上記架橋性単量体は、単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記非架橋性単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル、アクリロニトリル等の不飽和ニトリル類、イソブチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート類等が挙げられる。上記非架橋性単量体は、単独で使用してもよく、2種類以上を併用してもよい。
上記油溶性重合開始剤としては特に限定されず、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、オルソクロロ過酸化ベンゾイル、オルソメトキシ過酸化ベンゾイル、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジ−t−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサカルボニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物等が挙げられる。
上記油溶性重合開始剤の使用量は、エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、0.1〜3重量部であることが好ましい。
また、重合に際しては必要に応じて界面活性剤、分散安定剤を用いてもよい。
本発明の導電性微粒子は、架橋樹脂粒子を芯粒子とした表面に導電性金属層が被覆された粒子である。
上記導電性金属層に使用される金属は特に限定されず、例えば、ニッケル、金、銀、銅、コバルト又はこれらを主成分とする合金等が挙げられる。
上記導電性金属層は、例えば、無電解メッキ等により芯粒子を金属メッキして形成することができる。なお、金属メッキは単一の金属層であっても複数の金属からなる複層であってもよい。
本発明の導電性微粒子における導電性金属層の厚さは0.02〜5μmが好ましい。導電性金属層の厚さが0.02μm未満であると、金属層が薄く導電性が得られにくい。また、導電性金属層の厚さが5μmを超えると導電性微粒子が硬くなりすぎ電極端子間の間隔に追随して導電性微粒子が変形し難くなる。
なお、本発明の導電性微粒子の粒径は、1〜10μmであることが好ましい。また、導電性微粒子と電極との接触面積のばらつきが小さく安定した接続が得られるため、CV値(粒径分布の標準偏差を平均粒径で除して百分率とした値)は、10%以下であることが好ましい。
本発明においては、下記式(1)で表される導電性微粒子の荷重低下率が、30%以下であることが必要である。
荷重低下率(%)=(((25℃での測定荷重値)−(180℃での測定荷重値))
/(25℃での測定荷重値))×100 ・・・ (1)
但し、式中、測定荷重値は、導電性微粒子の塑性変形荷重値又は破壊荷重値を表す。
本発明における、塑性変形荷重値、破壊荷重値、20%K値等の圧縮特性は、微小圧縮試験器(Fischer H−100、Fischer社製)を用いて一辺が50μmの四角柱の平滑端面で、上記導電性微粒子を圧縮速度0.33mN/秒、最大試験荷重40mNで圧縮し求めることができる。なお、塑性変形荷重値は圧縮の過程において塑性変形が起こる点での荷重値であり、破壊荷重値は圧縮の過程において粒子破壊が起こる点での荷重値である。180℃における各圧縮特性は、上記導電性微粒子をのせた測定台を加熱器によって180℃に加熱し、圧縮を行って測定を行う。上記式(1)において、各測定温度での測定荷重値は、塑性変形が起こった場合は塑性荷重値とし、粒子破壊が起こった場合は破壊荷重値とする。
上記荷重低下率が30%を超える場合は、電極端子に十分に圧着されず信頼性の高い接続が得られ難いことがある。
以下、本発明における荷重低下率の求め方を、図面を参照して説明する。図1に示すグラフは、25℃又は180℃の測定温度において、共に粒子破壊が起こった場合の破壊荷重値により荷重低下率を求めたものである。また、荷重低下率が30%以下(5%)である測定例である。グラフは、圧縮特性を測定したチャートであり、横軸に変位、縦軸に荷重を表している。各測定温度での測定荷重値は、圧縮により粒子破壊が起こったときの変曲点1で求めることができる。なお、塑性変形が起こる場合も同様にして、測定荷重値は、圧縮により塑性変形が起こったときの変曲点で求めることができる。
本発明の導電性微粒子は、その直径を20%圧縮変形させたときの圧縮弾性率(20%K値)が300〜7000N/mm2 であることが好ましい。
20%K値については下記式より求めることができる。
K=(3/√2)・F・S-3/2・R-1/2
F:導電性微粒子の20%圧縮変形における荷重値(N)
S:導電性微粒子の20%圧縮変形における圧縮変位(mm)
R:導電性微粒子の半径(mm)
上記20%K値が300N/mm2 未満であると電極端子との密着力が高くなく信頼性の高い接続が得られ難いことがある。また、7000N/mm2 を超えると電極端子の高さばらつきに追随して導電性微粒子が変形せず導電性微粒子がくい込んでしまう恐れがある。
本発明の導電性微粒子について、上記荷重低下率を30%以下にする方法は、芯粒子である架橋樹脂粒子の架橋密度を非常に高くすることにより達成することができる。すなわち、芯粒子を形成するエチレン性不飽和単量体をすべて架橋性単量体とするか、少なくとも芯粒子を形成するエチレン性不飽和単量体全体量の80重量%以上が架橋性単量体とすることにより、180℃での導電性微粒子の塑性変形荷重値又は破壊荷重値の低下を抑えることができ、上記荷重低下率を30%以下に抑えることができる。なお、上記荷重低下率は架橋性単量体を増やすほど低く抑えることができる。
本発明の導電性微粒子は、表面に、高さが0.04μm以上の突起を有することが好ましい。高さが0.04μm未満であるとバインダー樹脂を突き抜け難くなることがある。圧着時の圧着力が低いと導電性微粒子と電極端子とが離れ易く導電性微粒子と電極端子との接触面にバインダー樹脂が流入し易いが、導電性微粒子表面に突起を有すると、流入したバインダー樹脂を突き抜けて電極端子と接触できるため電極間隔の広い端子間であっても良好に接続できる。
本発明の導電性微粒子の表面に突起を形成する方法は、特に限定されないが、例えば、芯粒子の表面に金属メッキする際にメッキ金属を異常析出させ突起を形成する方法、金属微粒子や樹脂微粒子を芯粒子に付着させた後、金属メッキする方法等が挙げられる。
本発明における導電性微粒子の導電性金属層の厚さ、及び導電性微粒子表面の突起の高さは、透過電子顕微鏡(TEM)による導電性微粒子の断面観察により求めることができる。倍率としては、観察しやすい倍率を選べばよいが、例えば5万倍が用いられる。
なお、上記導電性微粒子表面の突起の高さは、最表面を形成する基準表面から突起として現れている高さを測定し求めることができる。
本発明の異方性導電材料は、上述した本発明の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されてなるものである。
上記異方性導電材料としては、本発明の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されていれば特に限定されるものではなく、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤、異方性導電フィルム、異方性導電シート等が挙げられる。
本発明の異方性導電材料の作製方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して分散させ、例えば、異方性導電ペースト、異方性導電インク、異方性導電粘接着剤等とする方法や、絶縁性の樹脂バインダー中に本発明の導電性微粒子を添加し、均一に混合して導電性組成物を作製した後、この導電性組成物を必要に応じて有機溶媒中に均一に溶解(分散)させるか、又は加熱溶融させて、離型紙や離型フィルム等の離型材の離型処理面に所定のフィルム厚さとなるように塗工し、必要に応じて乾燥や冷却等を行って、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電シート等とする方法等が挙げられ、作製しようとする異方性導電材料の種類に対応して、適宜の作製方法をとればよい。また、絶縁性の樹脂バインダーと、本発明の導電性微粒子とを、混合することなく、別々に用いて異方性導電材料としてもよい。
上記絶縁性の樹脂バインダーの樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂等のビニル系樹脂;ポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂;エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂及びこれらの硬化剤からなる硬化性樹脂;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、これらの水素添加物等の熱可塑性ブロック共重合体;スチレン−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリル−スチレンブロック共重合ゴム等のエラストマー類(ゴム類)等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種以上が併用されてもよい。また、上記硬化性樹脂は、常温硬化型、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型等のいずれの硬化形態であってもよい。
本発明の異方性導電材料には、絶縁性の樹脂バインダー、及び、本発明の導電性微粒子に加えるに、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、増量剤、軟化剤(可塑剤)、粘接着性向上剤、酸化防止剤(老化防止剤)、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、有機溶媒等の各種添加剤の1種又は2種以上が併用されてもよい。
(作用)
本発明の導電性微粒子は芯粒子が架橋樹脂粒子である。従って、高温に加熱されても塑性変形や粒子の破壊が起き難く、高温環境下でも高い復元力を保持する。
本発明の導電性微粒子は、高温環境下でも芯粒子である架橋樹脂粒子の高い復元力が保持されることにより、高温でかつ強い圧着力が加わる間隙の狭い電極端子間においても、塑性変形したり破壊したりし難い。従って、電極端子間に挟まれた高い復元力を保持した導電性微粒子により信頼性の高い接続が得られる。
また、圧着力が弱い間隙の広い端子間では、異方性導電材料に含まれるバインダー樹脂が導電性微粒子と電極端子間との接触面に流入しやすいが、高温環境下でも高い復元力を保持するので、導電性微粒子と電極端子間との接触面を強く密着させることができ信頼性の高い接続が得られる。
従って、高温環境下でも高い復元力を保持する導電性微粒子であるため、圧着力の設定条件範囲を広くとることができ電極端子間を良好に接続できる。
このため、本発明の導電性微粒子を使用した異方性導電材料は圧着力が高くとも低くともよく、接続可能な圧着力範囲が広い。また、電極端子間の接続を行う場合に、バンプの高さのばらつき、基板の平坦度等に応じて広い圧着条件から適切な条件を選択することが可能である。
本発明の導電性微粒子は、上述の構成よりなるので、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れたものを得ることができる。また、該導電性微粒子を用いた異方性導電材料は、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
シード粒子として0.8μmのスチレン粒子5gと、イオン交換水500gと、5重量%のポリビニルアルコール水溶液100gとを混合し超音波を加え分散させた後、セパラブルフラスコに入れて均一に撹拌した。
次に、ポリテトラメチレングリコールジアクリレート128g、ジビニルベンゼン32gを、油溶性重合開始剤(日本油脂社製、「パーブチルZ」)12g、ラウリル硫酸トリエタノールアミン9g、エタノール118gを添加したイオン交換水1035gより調製した乳化液を数回に分けてセパラブルフラスコに加え、12時間撹拌を行いシード粒子にモノマーを吸収させた。
その後、5重量%のポリビニルアルコール水溶液500gを加え窒素ガスを導入しオートクレーブ中にて130℃、9時間反応させ平均粒径4μmの架橋樹脂粒子を得た。
得られた架橋樹脂粒子の表面に無電解ニッケルメッキを行い、約0.08μmのニッケルメッキ層を形成させた。更に、置換金メッキを行い、約0.03μmの金メッキ層をニッケルメッキ層の上に形成させ導電性微粒子を得た。
得られた導電性微粒子について、25℃及び180℃での塑性変形荷重値又は破壊荷重値を測定し、荷重低下率(%)を求めた。得られた導電性微粒子の圧縮特性を測定したチャートを図1に示した。
(実施例2)
実施例1と同様にして得られた架橋樹脂粒子を用いた。得られた架橋樹脂粒子の表面に無電解ニッケルメッキを行うときに、粒径約0.05μmのニッケル粒子を添加し、架橋樹脂粒子表面に約0.08μmのニッケルメッキ層を形成させた。更に、置換金メッキを行い、約0.03μmの金メッキ層を形成して突起を有する導電性微粒子を得た。得られた導電性微粒子の表面にはニッケル粒子に由来する高さが0.05μmの突起が形成された。また、実施例1と同様にして荷重低下率(%)を求めた。
(比較例1)
架橋樹脂粒子に代えて平均粒径4μmの有機質無機質複合粒子を芯粒子として使用したこと以外は、実施例1と同様にして、導電性微粒子を得た。また、実施例1と同様にして荷重低下率(%)を求めた。
(比較例2)
導電性微粒子を平均粒径4μmのニッケル粒子とした。また、実施例1と同様にして荷重低下率(%)を求めた。
(実施例3)
樹脂バインダーの樹脂としてエポキシ樹脂(油化シェルエポキシ社製、「エピコート828」)100重量部、トリスジメチルアミノエチルフェノール2重量部、及びトルエン100重量部に、実施例1で得られた導電性微粒子を添加し、遊星式攪拌機を用いて充分に混合した後、離型フィルム上に乾燥後の厚さが7μmとなるように塗布し、トルエンを蒸発させて導電性微粒子を含有する接着フィルムを得た。なお、導電性微粒子の配合量は、フィルム中の含有量が5万個/cm2 とした。
その後、導電性微粒子を含有する接着フィルムを、導電性微粒子を含有させずに得た接着フィルムと常温で貼り合わせ厚さ17μmで2層構造の異方性導電フィルムを得た。
(実施例4)
実施例2で得られた導電性微粒子を添加したこと以外は実施例3と同様にして異方性導電フィルムを得た。
(比較例3)
比較例1で得られた導電性微粒子を添加したこと以外は実施例3と同様にして異方性導電フィルムを得た。
(比較例4)
比較例2で得られた導電性微粒子を添加したこと以外は実施例3と同様にして異方性導電フィルムを得た。
(異方性導電材料の導電性評価)
得られた異方性導電フィルムを5×5mmの大きさに切断した。また、一方に抵抗測定用の引き回し線を持つ、幅200μm、長さ1mm、高さ0.2μm、L/S20μmのアルミニウム電極が形成されたガラス基板を2枚用意した。異方性導電フィルムを一方のガラス基板のほぼ中央に貼り付けた後、他方のガラス基板を異方性導電フィルムが貼り付けられたガラス基板の電極パターンと重なるように位置あわせをして貼り合わせた。
2枚のガラス基板を、圧力10N、温度180℃の条件で熱圧着した後、電極間の抵抗値を測定した。実施例3、実施例4、比較例3、比較例4で得られた異方性導電フィルムについてそれぞれ測定した。
また、作製した試験片に対してPCT試験(80℃、95%RHの高温高湿環境下で1000時間保持)を行った後、電極間の抵抗値を測定した。
評価結果を表1に示す。
Figure 2005327509
表1より、実施例1と実施例2で得られた導電性微粒子を用いた実施例3と実施例4の異方性導電フィルムは、導電性微粒子が架橋樹脂粒子を芯粒子とするので、PCT試験後も抵抗値の上昇が少なく安定的な接続が得られた。特に、表面に突起を有する実施例2の導電性微粒子を用いた実施例4の異方性導電フィルムは通常の抵抗値の測定とPCT試験後の測定の両方とも十分に低い抵抗値を示した。一方、比較例1の有機質無機質複合粒子を用いた比較例3の場合には、通常の測定で得られた抵抗値が高く、PCT試験後の抵抗値の上昇も著しい。恐らく、高温環境下で圧着されたため芯粒子の破壊や塑性変形が起こったからであると思われる。これにより、PCT試験による対向する電極端子間隔の変動に追随できなかったと思われる。また、比較例4のニッケル粒子を用いた場合は、通常の抵抗値は低いものの、PCT試験後の抵抗値の上昇が著しい。これは、復元力がないため、比較例3と同様に電極端子間隔の変動に追随できなかったためと思われる。
本発明によれば、接続すべき電極端子間の間隔に広狭がある場合でも良好に接続することができ接続信頼性に優れた導電性微粒子、及び該導電性微粒子を用いた異方性導電材料を提供できる。
本発明における荷重低下率の求め方の説明図である。
符号の説明
1 変曲点

Claims (4)

  1. 架橋樹脂粒子の表面に導電性金属層が形成された導電性微粒子であって、下記式(1)で表される導電性微粒子の荷重低下率が、30%以下であることを特徴とする導電性微粒子。
    荷重低下率(%)=(((25℃での測定荷重値)−(180℃での測定荷重値))
    /(25℃での測定荷重値))×100 ・・・ (1)
    但し、式中、測定荷重値は、導電性微粒子の塑性変形荷重値又は破壊荷重値を表す。
  2. 表面に、高さが0.04μm以上の突起を有することを特徴とする請求項1記載の導電性微粒子。
  3. 導電性微粒子直径を20%圧縮変形させたときの圧縮弾性率(20%K値)が300〜7000N/mm2 であることを特徴とする請求項1又は2記載の導電性微粒子。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性微粒子が樹脂バインダーに分散されてなることを特徴とする異方性導電材料。

JP2004142851A 2004-05-12 2004-05-12 導電性微粒子及び異方性導電材料 Pending JP2005327509A (ja)

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