JP2005326026A - 回転運動用ダンパ装置 - Google Patents

回転運動用ダンパ装置 Download PDF

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Abstract

【目的】 伝達ロスを少なくして、トルクや負荷の変動を吸収する性能を高め、しかも優れた耐久性を有する構造を実現する。
【構成】 第一の回転軸1aの周囲にボールねじナット14を螺合させる。このボールねじナット14は回転伝達筒8の内側に、軸方向に亙る変位のみ自在に係合させる。このボールねじナット14は、圧縮ばね20a、20bにより、外力が作用しない限り中立位置に存在する。第一の回転軸1aに加わるトルク、或は第二の回転軸3aに加わる負荷が変動すると、上記ボールねじナット14が軸方向に変位して、この変動を吸収する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、回転トルクの変動を緩和すべく、各種回転伝達装置に組み込んだ状態で使用する回転運動用ダンパ装置の改良に関する。
例えば自家発電装置をエンジンで駆動する場合、エンジンの回転トルクの変動が発電機に伝達されない様にする事が、安定した発電を行なう為に必要である。その他、エンジンの様にトルク変動を発生する可能性のある動力源により駆動される回転機械の運転を安定させる為には、回転伝達装置の途中に回転運動用ダンパ装置を設け、上記駆動源のトルク変動が上記回転機械にまで伝達されない様にする必要がある。この様な目的で使用される回転運動用ダンパ装置として従来から、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
図5は、この特許文献1に記載された回転運動用ダンパ装置を示している。この回転運動用ダンパ装置では、第一の回転軸1の外周面とスプライン筒2の内周面とを、ヘリカルスプライン係合させている。又、このスプライン筒2を、第二の回転軸3の端部に固定して内部に油を充填した外筒4に、軸方向(図5の左右方向)に亙る変位のみ自在に遊嵌している。上記スプライン筒2は、軸方向両側に設けた1対の圧縮ばね5、5により両側から押圧して、上記第一の回転軸1の回転に伴う外力が加わらない限り、上記スプライン筒2が中立位置に存在する様にしている。
この様な回転運動用ダンパ装置の場合には、上記第一の回転軸1の回転に伴って上記スプライン筒2を、上記外筒4内で軸方向に亙って変位させる事により、上記第一の回転軸1に加わる動力のトルク変動を吸収する。即ち、この第一の回転軸1に加えられたトルクが変動すると、上記スプライン筒2が圧縮ばね5、5の弾力に抗して軸方向に変位する。この変位に伴って、このスプライン筒2と第一の回転軸1との回転方向に亙る位相がずれて、このずれ分だけ、上記第一の回転軸1のトルク変動が上記第二の回転軸3にまで伝達されるのを防止する。又、上記スプライン筒2は、上記外筒4内に充填した油の粘性に抗して軸方向に変位するので、この油の抵抗により、トルク変動に基づく振動を減衰させる。
上述の様な従来の回転運動用ダンパ装置は、入力側の回転軸に加わる動力の回転速度やトルクの変動を吸収し、出力側の回転軸にこの変動がそのまま伝達される事を防止できるが、トルク変動の吸収効率が必ずしも良くないばかりでなく、十分な耐久性を確保する事も難しい。即ち、図5に示した従来の回転運動用ダンパ装置の場合、ヘリカルスプライン係合部分が滑り摩擦係合する為、トルク変動の吸収効率が悪化する。具体的には、トルク変動時に回転運動を直線運動に変換する効率が悪い分、第一の回転軸1のトルク変動がスプライン筒2の直線運動に変換し切れず、第一の回転軸1のトルク変動が第二の回転軸3にまで伝達され易くなる。又、滑り摩擦係合部分では、長期間に亙る使用に伴う摩耗を無視できない為、十分な耐久性を確保する事が難しい。
回転運動用ダンパ装置としてはこの他にも、例えば特許文献2に記載されたものが知られているが、図5に示した従来構造と同様の問題を有する。
実開平2−138241号公報 特開平5−172186号公報
本発明の回転運動用ダンパ装置は、上述の様な事情に鑑みて、トルク変動の吸収効率を良好にし、しかも十分な耐久性を確保すべく発明したものである。
本発明の回転運動用ダンパ装置は、外周面に凹溝の螺旋方向が互いに逆である1対のボールねじ部を有し、第一の転がり軸受により回転自在に支持された第一の回転軸と、この第一の回転軸の周囲に、この第一の回転軸と同心に配置された回転伝達筒と、この回転伝達筒の内側に、それぞれがこの回転伝達筒の軸方向に亙る変位のみ自在として支持され、上記第一の回転軸の外周面に設けた1対のボールねじ部と複数のボールを介して螺合した1対のボールねじナットと、これら両ボールねじナットを互いに離隔した中立位置に向けて付勢する弾性部材と、上記回転伝達筒に対し、この回転伝達筒及び上記第一の回転軸と同心に固設された状態で、第二の転がり軸受により回転自在に支持された第二の回転軸とを備える。
上述の様に構成される本発明の回転運動用ダンパ装置の場合、第一の回転軸の回転に伴って1対のボールねじナットを、回転伝達筒内で軸方向に亙って変位させる事により、上記第一の回転軸と回転伝達筒とのうちの一方の部材に加えられたトルクの変動が他方の部材に伝達されるのを防止する。即ち、上記一方の部材に加えられたトルクが変動すると、上記ボールねじナットが弾性部材の弾力に抗して軸方向に変位する。この変位に伴って、これら両ボールねじナットと第一の回転軸との回転方向に亙る位相がずれて、このずれ分だけ、上記一方の部材のトルク変動が他方の部材にまで伝達されるのを防止する。
特に、本発明の回転運動用ダンパ装置の場合には、上記一方の部材の回転トルクが変動した場合に、上記ボールねじナットが軸方向に亙って円滑に変位する。即ち、上記第一の回転軸とこれら両ボールねじナットとの係合部は転がり摩擦係合している為、両部材の係合部での摩擦は極く小さく、これら両ボールねじナットの軸方向に亙る変位が円滑に行なわれる。又、摩擦係合部での摩耗も、極く少なくて済む。
この様に本発明の回転運動用ダンパ装置は、トルク変動を吸収する性能が優れ、しかも摩耗が発生しにくい為、良好なトルク変動吸収性能を長期間に亙って維持できる。従って、トルク変動の可能性のある駆動源と、トルク変動を嫌う回転機械との間に設置すれば、この回転機械の運転を長期間に亙って安定した状態で行なえる。
更に、本発明の場合には、上記第一の回転軸の回転に伴って上記両ボールねじナットに、互いに逆方向で同じ大きさの力が加わる。この結果、これら両ボールねじナットに発生した軸方向の力が上記第一、第二の回転軸にまで伝わる事がない。この為、これら第一、第二の回転軸を支承する第一、第二の転がり軸受に大きなスラスト荷重が加わる事がなく、これら両転がり軸受として特に大型のものを使用しなくても、十分な耐久性を確保できる。
本発明の回転運動用ダンパ装置を実施する場合に好ましくは、上記回転伝達筒の内周面と第一の回転軸の外周面との間に密閉空間を設けると共に、この密閉空間内に油等の粘性液体を封入する。そして、上記ボールねじナットによりこの密閉空間を、2室に分割し、更にこの2室を、上記ボールねじナットの一部に形成した微小流路により互いに連通させる。
この様な構造とした場合には、上記ボールねじナットが上記粘性液体の粘性に抗して軸方向に変位する。従って、単にトルク変動を吸収するだけでなく、この粘性液体の抵抗により、共振点付近での振動を減衰させ、この振動を低く抑える事ができる。
図1は本発明に関する参考例の第1例を示している。第一の回転軸1aは、深溝型玉軸受等の転がり軸受6により、図示を省略したハウジングの内側に、回転のみ自在に支持している。上記第一の回転軸1aの先端部(図1の右端部)外周面には、断面形状が円弧状の凹溝を螺旋形に形成した、ボールねじ部7を設けている。
又、上記第一の回転軸1aの先端部周囲には回転伝達筒8を、この第一の回転軸1aと同心に配置している。この回転伝達筒8は有底円筒状に形成されている。そして、この回転伝達筒8の奥部内周面と上記第一の回転軸1aの先端部外周面との間に、やはり深溝型玉軸受等の転がり軸受9を設けて、上記第一の回転軸1aと回転伝達筒8とを同心に配置すると共に、これら両部材1a、8同士の相対回転を自在としている。
又、上記回転伝達筒8の底板部10の外面中央部には第二の回転軸3aを、この回転伝達筒8及び上記第一の回転軸1aと同心に固設している。そしてこの第二の回転軸3aを、やはり深溝型玉軸受等の転がり軸受11により、上記図示を省略したハウジングの内側に、回転のみ自在に支持している。
又、上記回転伝達筒8の開口端部(図1の左端部)は、円輪状の塞ぎ板12により塞いでいる。尚、必要に応じてこの塞ぎ板12の内周縁には、Oリング等のシール部材を設けて、上記回転伝達筒8の内周面と第一の回転軸1aの外周面との間に存在する密閉空間13と外部とを遮断する。但し、上記ハウジング内に潤滑油等の粘性液体が存在し、この粘性液体を上記密閉空間13に封入する粘性液体として利用するのであれば、上記シール部材を省略する事もできる。
そして、この密閉空間13内で上記ボールねじ部7の周囲部分にボールねじナット14を、上記回転伝達筒8の軸方向に亙る変位のみ自在として支持している。このボールねじナット14は、全体を円筒状に形成され、一部内周面には断面形状が円弧状の凹溝を、螺旋形に形成している。そして、この凹溝と上記ボールねじ部7を構成する凹溝との間に複数のボール15、15を設け、これら複数のボール15、15を介して、上記ボールねじ部7とボールねじナット14とを互いに螺合させている。尚、これらボールねじ部7とボールねじナット14との相対変位に伴って上記複数のボール15、15は、循環パイプ16を通じて循環する。この様なボールねじ部分の構造及び作用に就いては、従来から知られている為、詳しい説明は省略する。
又、上記ボールねじナット14の一端部(図1の右端部)に形成した外向フランジ状の鍔部17の外周縁には、1乃至複数の係合突起18、18を形成している。そして、この係合突起18、18を、上記回転伝達筒8の内周面の1乃至複数個所に、それぞれ軸方向(図1の左右方向)に亙って形成した係合溝19、19に係合させている。従って上記鍔部17を形成したボールねじナット14は、上記回転伝達筒8の内側に、軸方向に亙る変位のみ自在に設けられている。言い換えれば、上記ボールねじナット14と回転伝達筒8とは、互いに同期して回転する。尚、上記係合突起18、18と係合溝19、19とを円周方向に亙って複数個ずつ、等間隔で形成する事により、上記鍔部17と回転伝達筒8とをスプライン係合させても良い事は勿論である。
又、上記鍔部17の軸方向両側には、この鍔部17を固定したボールねじナット14を中立位置に向けて付勢する弾性部材である、1対の圧縮ばね20a、20bを設けている。これら1対の圧縮ばね20a、20bのうち、一方(図1の右方)の圧縮ばね20aは、前記転がり軸受9を構成する外輪21の端面と上記鍔部17の片面(図1の右側面)との間に設けている。又、他方(図1の左方)の圧縮ばね20bは、前記塞ぎ板12の内側面(図1の右側面)と上記鍔部17の他面(図1の左側面)との間に設けている。従って上記ボールねじナット14は、外力が作用しない限り、これら両圧縮ばね20a、20bの弾力が釣り合う中立位置に保持される。
更に、上記回転伝達筒8の内周面と第一の回転軸1aの外周面との間の密閉空間13内には、各種油等の粘性液体を封入している。この密閉空間13は、上記ボールねじナット14により、第一室22と第二室23との2室に分割されている。このボールねじナット14を構成する上記鍔部17には、微小流路であるオリフィス孔24を形成しており、上記第一、第二両室22、23は、このオリフィス孔24により互いに連通している。尚、上記密閉空間13内に粘性液体を封入する方法としては、回転伝達筒8に予め粘性液体を充填しておく方法、回転運動用ダンパ装置を潤滑油等の粘性液体中で使用する場合にこの粘性液体を流用する方法、第一、第二の回転軸1a、3aの一方又は双方の内部に形成した供給孔を通じて上記密閉空間13内に粘性液体を供給する方法等が考えられる。
上述の様に構成される本参考例の回転運動用ダンパ装置は、例えば第一の回転軸1aを入力軸として、第二の回転軸3aを出力軸として、それぞれ回転伝達装置の一部に、動力の伝達方向に関して直列に組み付ける。この状態で第一の回転軸1aに矢印α方向のトルクが加わると、このトルクの大きさと第二の回転軸3a側に加えられた負荷とに応じて、ボールねじナット14が、回転伝達筒8内で軸方向に亙って変位する。この様なボールねじナット14の軸方向に亙る変位量は、上記負荷が一定とした場合には、上記第一の回転軸1aに加えられるトルクの大きさにほぼ比例する。従って、エンジン等の駆動源からこの第一の回転軸1aに加えられたトルクが変動すると、上記ボールねじナット14の軸方向に亙る変位量が変化する事で、上記第一の回転軸1aと回転伝達筒8との回転方向に亙る位相がずれる。この結果、この第一の回転軸1aに加えられた駆動力のトルク変動が回転伝達筒8に伝達されるのを防止する。同様に、負荷が変動した場合に、この変動が第一の回転軸1aにそのまま加わる事を防止する。
特に、本参考例の回転運動用ダンパ装置の場合には、上記第一の回転軸1aの回転トルクが変動した場合に、上記ボールねじナット14が軸方向に亙って円滑に変位する。即ち、上記第一の回転軸1aとこのボールねじナット14との係合部は、複数のボール15、15を介して転がり摩擦係合している為、両部材1a、14の係合部での摩擦は極く小さく、上記ボールねじナット14の軸方向に亙る変位が円滑に行なわれる。又、摩擦係合部での摩耗も、極く少なくて済む。
更に、上記ボールねじナット14は、前記密閉空間13内に封入された油等の粘性液体中で変位する為、上記第一の回転軸1aに加えられたトルクが変動した場合には、上記ボールねじナット14が上記粘性液体の粘性に抗して軸方向に変位する。従って、単にトルク変動を吸収するだけでなく、この粘性液体の抵抗により、トルク変動に基づく振動を減衰させる事ができる。尚、上述の説明は、第一の回転軸1aを入力軸とし、第二の回転軸3aを出力軸とした場合を述べたが、入力軸と出力軸とを互いに逆にした場合でも、同様の作用効果を得られる。更に、ボールねじナット14のストロークが小さければ、このボールねじナット14を中立位置に復帰させる為の弾性部材として、ゴム等のばね以外の部材を使用する事もできる。
次に、図2は本発明に関する参考例の第2例を示している。本参考例の場合には、回転軸25の先端部2個所位置を、それぞれ転がり軸受6、11により、図示しないハウジングの内側に回転自在に支持している。そして、上記回転軸25の先端部で上記1対の転がり軸受6、11の間部分に回転伝達筒8を、転がり軸受9により回転自在に支持している。この回転伝達筒8の端部外周面には歯車26を固設して、この回転伝達筒8から図示しない出力軸に回転力を取り出し自在としている。上記転がり軸受9は、上記歯車26の直径方向内方に形成された内方鍔部27の内周面と上記回転軸25の外周面との間に設けている。
又、上記回転軸25の先端部外周面で上記転がり軸受6、9の間部分にはボールねじ部7を形成し、このボールねじ部7の周囲にボールねじナット14を、複数のボール15、15を介して螺合させている。そして、このボールねじナット14を上記回転伝達筒8の内側に、リニアボールベアリング28を介して、軸方向(図2の左右方向)に亙る変位のみ自在に支持している。
又、上記リニアボールベアリング28の一端面(図2の右端面)と上記内方鍔部27との間には、弾性部材である圧縮ばね29を設けている。更に、上記回転軸25の先端部で上記転がり軸受6の近傍部分にはストッパ30を外嵌固定している。上記ボールねじナット14に外力が作用しない場合にこのボールねじナット14の他端面(図2の左端面)は、上記圧縮ばね29の弾力により、上記ストッパ30の片側面(図2の右側面)に当接する。即ち、本参考例の場合には、上記他端面と片側面とが当接した状態が、上記ボールねじナット14の中立位置である。
本参考例の場合には、例えば上記回転軸25を入力軸として使用し、歯車26を出力部材として使用する。この状態で、歯車26に負荷を加え、上記回転軸25を矢印α方向に回転させると上記ボールねじナット14が、上記圧縮ばね29の弾力に抗して変位する。この変位量は上記回転軸25に加わるトルク並びに上記歯車26に加えられた負荷により変化する。従って、本参考例も、前述した参考例の第1例の場合と同様の作用効果により、回転軸25に加えられた駆動力のトルク変動が歯車26に伝達されたり、或は歯車26に加えられた負荷変動が回転軸25に伝達されるのを防止する。但し、本参考例の場合には、参考例の第1例の様な密閉空間13(図1)を設定していない為、振動を減衰する機能は少ない。
次に、図3は、本発明に関する参考例の第3例を示している。本参考例の場合には、第一の回転軸1aの先端部(図3の右端部)外周面だけでなく、第二の回転軸3aの基端部(図3の左端部)外周面にも、ボールねじ部7、7を形成している。これら両ボールねじ部7、7を構成する凹溝の螺旋方向は互いに同じとしている。各ボールねじ部7、7の周囲にはそれぞれボールねじナット14、14を、各ボールねじナット14、14の端部に形成した鍔部17、17を互いに対向させた状態で配置している。そして、これら両鍔部17、17の間に圧縮ばね31を設けて、上記両ボールねじナット14、14に、互いに離れる方向の弾力を付与している。上記各ボールねじ部7、7とボールねじナット14、14とは、それぞれ複数のボール15、15を介して互いに螺合させている。
又、上記各ボールねじナット14、14の周囲には回転伝達筒8を、それぞれが深溝型の玉軸受である1対の転がり軸受32、32により図示しないハウジングに対して、回転のみ自在に支持している。上記両鍔部17、17の外周縁はこの回転伝達筒8の内周面に対して、前述した参考例の第1例と同様の機構により、軸方向に亙る変位のみ自在に係合している。更に、上記回転伝達筒8の両端開口部にはそれぞれ円輪板33、33を固定し、これら各円輪板33、33と上記各鍔部17、17との間に、それぞれ圧縮ばね34、34を設けて、上記両ボールねじナット14、14に、互いに近づく方向の弾力を付与している。従ってこれら両ボールねじナット14、14は、外力が加わらない限り、図3に示す様に、上記両鍔部17、17同士が互いに離隔した中立位置に存在する。
本参考例の場合には、例えば上記第一の回転軸1aを入力軸として使用し、第二の回転軸3aを出力軸として使用する。この状態で、第二の回転軸3aに負荷を加え、上記第一の回転軸1aを矢印α方向に回転させると、上記1対のボールねじナット14、14が、上記圧縮ばね31の弾力に抗して、互いに近づく方向に変位する。この変位量は上記第一の回転軸1aに加わるトルク並びに上記第二の回転軸3aに加えられた負荷により変化する。従って、本参考例も、前述した参考例の第1例の場合と同様の作用効果により、第一の回転軸1aに加えられた駆動力のトルク変動が第二の回転軸3aに伝達されたり、或は第二の回転軸3aに加えられた負荷変動が第一の回転軸1aに伝達されるのを防止する。
尚、本参考例の場合、上記第一の回転軸1aに加えられたトルク並びに第二の回転軸3aに加えられた負荷が大きい場合には、上記1対の鍔部17、17同士が互いに当接する。そして、この状態から更にトルク或は負荷が増大した場合でも、それ以上上記各ボールねじナット14、14が変位する事はない。従って、上記トルク及び負荷が大きい場合には、上記トルク或は負荷の変動を吸収しない。
次に、図4は本発明の実施例を示している。本実施例の構造は、前述した参考例の第1例の構造に、更に螺旋方向が逆であるボールねじ部7aとボールねじナット14aとを付加したものである。即ち、本実施例の場合には、第一の回転軸1aの先端部に、凹溝の螺旋方向が互いに逆である1対のボールねじ部7、7aを形成し、これら各ボールねじ部7、7aの周囲にボールねじナット14、14aを、それぞれ複数のボール15、15を介して螺合させている。そして、上述した参考例の第3例の場合と同様に、圧縮ばね31により上記両ボールねじナット14、14aに互いに離れる方向の弾力を付与し、圧縮ばね34、34により互いに近づく方向の弾力を付与している。従ってこれら両ボールねじナット14、14aは、外力が加わらない限り、図4に示す様に、これら両ボールねじナット14、14aの端部に形成した鍔部17、17同士が互いに離隔した中立位置に存在する。
本実施例の場合には、例えば上記第一の回転軸1aを入力軸として使用し、第二の回転軸3aを出力軸として使用する。この状態で、この第二の回転軸3aに負荷を加え、上記第一の回転軸1aを矢印α方向に回転させると、上記1対のボールねじナット14、14aが、上記圧縮ばね31の弾力に抗して、互いに近づく方向に変位する。この変位量は上記第一の回転軸1aに加わるトルク並びに上記第二の回転軸3aに加えられた負荷により変化する。従って、本実施例も、前述した参考例の第1例の場合と同様の作用効果により、第一の回転軸1aに加えられた駆動力のトルク変動が上記第二の回転軸3aに伝達されたり、或はこの第二の回転軸3aに加えられた負荷変動が上記第一の回転軸1aに伝達されるのを防止する。
特に、本実施例の場合には、上記第一の回転軸1aの回転に伴って上記1対のボールねじナット14、14aに、互いに逆方向で同じ大きさの力が加わる。この結果、これら各ボールねじナット14、14aに発生した軸方向の力が上記第一、第二の回転軸1a、3aにまで伝わる事がない。この為、これら第一、第二の回転軸1a、3aを支承する転がり軸受6、11に大きなスラスト荷重が加わる事がなく、これら各転がり軸受6、11として特に大型のものを使用しなくても、十分な耐久性を確保できる。
尚、本発明の回転運動用ダンパ装置を構成する回転伝達筒8の内側にボールねじナット14、14aを軸方向に亙る移動のみ自在に支持する直動案内部としては、図示の様な構造の他、従来から知られている各種構造を採用できる。例えば、キー係合、平面同士の係合等が、この直動案内部として採用できる。更に、この回転運動用ダンパ装置の入力部或は出力部としては、軸或は歯車の他、クラッチディスク等の様に板状のものを採用する事もできる。
本発明に関する参考例の第1例を示す断面図。 第2例を示す断面図。 第3例を示す断面図。 本発明の実施例を示す断面図。 従来構造の1例を示す断面図。
符号の説明
1、1a 第一の回転軸
2 スプライン筒
3、3a 第二の回転軸
4 外筒
5 圧縮ばね
6 転がり軸受
7、7a ボールねじ部
8 回転伝達筒
9 転がり軸受
10 底板部
11 転がり軸受
12 塞ぎ板
13 密閉空間
14、14a ボールねじナット
15 ボール
16 循環パイプ
17 鍔部
18 係合突起
19 係合溝
20a、20b 圧縮ばね
21 外輪
22 第一室
23 第二室
24 オリフィス孔
25 回転軸
26 歯車
27 内方鍔部
28 リニアボールベアリング
29 圧縮ばね
30 ストッパ
31 圧縮ばね
32 転がり軸受
33 円輪板
34 圧縮ばね

Claims (1)

  1. 外周面にボールねじ部を有する回転軸と、この回転軸の周囲に、この回転軸と同心に配置された回転伝達筒と、この回転伝達筒の内側に、この回転伝達筒の軸方向に亙る変位のみ自在として支持され、上記回転軸のボールねじ部と複数のボールを介して螺合したボールねじナットと、このボールねじナットを中立位置に向けて付勢する弾性部材とを備えた回転運動用ダンパ装置。
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CN114809350A (zh) * 2022-05-23 2022-07-29 福建省中霖工程建设有限公司 一种低能耗建筑的减震结构及方法

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