JP2005325075A - 架橋ゼラチンゲルを担体とする半月板損傷治療剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】半月板損傷をより効果的に処置し得る薬剤を提供すること。
【解決手段】塩基性線維芽細胞成長因子および/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる、半月板損傷治療剤ならびにコラーゲン線維再生剤。
【選択図】なし
【解決手段】塩基性線維芽細胞成長因子および/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる、半月板損傷治療剤ならびにコラーゲン線維再生剤。
【選択図】なし
Description
本発明は塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)を含む半月板損傷治療剤に関する。より詳細には、本発明は半月板損傷治療用のbFGF担持架橋ゼラチンゲル製剤に関する。
近年、中高年者の健康増進や若年者のスポーツ活動が盛んに行われているが、運動時には膝関節に体重の数倍の力がかかるといわれている。その荷重を支えるのに半月板は大きな役割を果たしており、そのため膝関節の外傷の中でも半月板損傷は最も高頻度に手術の対象となる。しかし半月板の手術において機能温存手術である半月板縫合術の適応になるのは血行の存在する関節包付着部付近の断裂のみであり、血行の存在しない領域(無血管野)に対しては疼痛を軽減するため半月板切除術が行われている。半月板切除膝は変形性関節症となる可能性が非常に高く、将来において患者の活動性を低下させる要因となり、症状が進行すれば人工膝関節置換術を要するようになる。また、半月板縫合術を行うことができたとしてもその治療期間は長く、スポーツ復帰には少なくとも6ヶ月を要する。しかも、修復された組織の力学的強度も十分ではなく高率に再断裂を生じる。このような状況の中、十分な力学的強度を早期に回復する半月板修復促進法の開発は膝関節外科において重要なテーマとなっている。
半月板損傷治療に関してはこれまでに次のような知見がある。
King(非特許文献1)らが犬を用いた実験モデルで膝半月板の無血管野における断裂が自然治癒しないことを示してから、半月板無血管野の治癒を目的としてまずなされたのは、synovial flap(非特許文献2〜5), vascular access channel(非特許文献6,7)などの血管の侵入を促進する研究である。しかしながら、これらの方法は半月板の正常部分まで切断する必要があること(vascular access channel)や関節切開を必要とする(synovial flap)ことから臨床に広く用いられるには至っていない。その後、Weber(非特許文献8)らがin vitroの実験で半月板由来細胞の増殖能力とマトリックス形成能力を証明して以来、半月板無血管野のイントリンシックな修復を意図して、遺伝子導入を含め様々な方法により各種の成長因子及びバイオマテリアルを用いた研究がなされ、ある程度の修復は得られるようになっていたが(非特許文献9〜20)、円周方向のコラーゲン線維の再生と、再生部と辺縁正常部との境界の不明瞭化とを同時に示している研究はなかった。最近では、骨髄細胞移植(非特許文献21)やヒアルロン酸投与(非特許文献22)後の半月板修復組織の力学的強度を調査した研究もあるが、これらの研究ではその力学的有効性は証明されていない。
King(非特許文献1)らが犬を用いた実験モデルで膝半月板の無血管野における断裂が自然治癒しないことを示してから、半月板無血管野の治癒を目的としてまずなされたのは、synovial flap(非特許文献2〜5), vascular access channel(非特許文献6,7)などの血管の侵入を促進する研究である。しかしながら、これらの方法は半月板の正常部分まで切断する必要があること(vascular access channel)や関節切開を必要とする(synovial flap)ことから臨床に広く用いられるには至っていない。その後、Weber(非特許文献8)らがin vitroの実験で半月板由来細胞の増殖能力とマトリックス形成能力を証明して以来、半月板無血管野のイントリンシックな修復を意図して、遺伝子導入を含め様々な方法により各種の成長因子及びバイオマテリアルを用いた研究がなされ、ある程度の修復は得られるようになっていたが(非特許文献9〜20)、円周方向のコラーゲン線維の再生と、再生部と辺縁正常部との境界の不明瞭化とを同時に示している研究はなかった。最近では、骨髄細胞移植(非特許文献21)やヒアルロン酸投与(非特許文献22)後の半月板修復組織の力学的強度を調査した研究もあるが、これらの研究ではその力学的有効性は証明されていない。
また、これまで半月板修復を促進するため各種の成長因子を用いた動物実験が行われているが、その治癒過程にはいずれも長期間(24週以上)を要し、現在臨床応用されているものはない。成長因子の投与の際、最も問題となるのが関節内局所での有効濃度の維持であるが、成長因子を溶液に溶解し局所注射を行うという従来の方法では、半月板修復に必要な期間その有効濃度を維持することができなかった。
塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)は、血管新生作用を有するサイトカインであり、bFGFを架橋ゼラチンゲルに担持させることによりその作用が徐放化できることが報告されている(特許文献1)。また、bFGFが軟骨組織修復に有用であるとする報告もある(特許文献2)。しかしながら、bFGF担持架橋ゼラチンゲルが軟骨組織のなかでも特に半月板の損傷を修復するのに格別有効であるとの知見はなく、さらには、損傷半月板において円周方向にコラーゲン線維を再生すること、その再生部は辺縁正常部との境界が不明瞭であり、正常部と区別ができない程度まで半月板損傷を修復可能であるとの知見もない。
国際公開第94/27630号パンフレット
特開平7−233085号公報
King D著,「The Journal of Bone and Joint Surgery」,18,1936年,p.333-342
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Ochi M, Mochizuki Y, Deie Mら著,「Archives of orthopaedic and trauma surgery」,115(3-4),1996年,p.123-126
Arnoczky SP, Warren RF著,「The American journal of sports medicine」,11,1983年,p.131-141
Zhang Z, Arnold JA, Williams Tら著,「The American journal of sports medicine」,23, 1995年,p.35-41
Webber RJ, Harris MG, Hough AJ Jr著,「Journal of orthopaedic research」,3(1),1985年,p.36-42
Arnoczky SP, Warren RF, Spivak JM著,「The Journal of bone and joint surgery」,70A,1988年,p.1209-1217
Gastel JA, Muirhead WR, Lifrak JT, Fadale PD, Hulstyn MJ, Labrador DP著,「Arthroscopy」,2001年2月,17(2),p.151-9
Ghadially FN, Wedge JH, Lalonde JM著,「The Journal of bone and joint surgery. British volume」,68(1),1986年1月,p.106-10
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Ishimura M, Ohgushi H, Habata T著,「Arthroscopy」,13,1997年,p.551-557,
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Sonoda M, Harwood FL, Wada Y, Moriya H, Amiel D著,「The American journal of sports medicine」,25(6),1997年11-12月,p.755-62
本発明が解決しようとする課題は、半月板損傷をより効果的に治療し得る薬剤を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、bFGFを架橋ゼラチンゲルに担持させることによって、半月板に対し有効なbFGFの濃度を関節内で十分な期間維持できることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)塩基性線維芽細胞成長因子および/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる、半月板損傷治療剤。
(2)半月板損傷が半月板の無血管野におけるものである、(1)に記載の治療剤。
(3)架橋ゼラチンゲルが、酸性ゼラチンを架橋することにより得られる架橋ゼラチンゲルである、(1)または(2)に記載の治療剤。
(4)塩基性線維芽細胞成長因子および/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる、損傷半月板において円周方向にコラーゲン線維を再生させるための薬剤。
以下、bFGFおよび/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる本発明の薬剤を単に「本発明の製剤」とも称する。
(1)塩基性線維芽細胞成長因子および/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる、半月板損傷治療剤。
(2)半月板損傷が半月板の無血管野におけるものである、(1)に記載の治療剤。
(3)架橋ゼラチンゲルが、酸性ゼラチンを架橋することにより得られる架橋ゼラチンゲルである、(1)または(2)に記載の治療剤。
(4)塩基性線維芽細胞成長因子および/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる、損傷半月板において円周方向にコラーゲン線維を再生させるための薬剤。
以下、bFGFおよび/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる本発明の薬剤を単に「本発明の製剤」とも称する。
本発明の製剤により修復された半月板は、力学的強度に優れている。またさらには、損傷半月板において円周方向にコラーゲン線維を再生し、その再生部は辺縁正常部との境界が不明瞭であり、正常部と区別ができない程度まで半月板損傷を修復可能である。従って、本発明の製剤は半月板損傷の修復に非常に有用である。
本発明におけるbFGFおよび/またはその同族体は、天然あるいは遺伝子組換え技術により微生物または培養細胞に産生させたものから単離精製することにより、あるいはそれらを化学的修飾または生物的修飾することにより得られる。本発明で用いるbFGFとしては特にヒトbFGFまたはその同族体が好ましい。
本発明において、bFGFの同族体とは下記〔I〕または〔II〕のポリペプチドを意味する。
〔I〕哺乳動物で産生されるbFGFと実質的に同一のアミノ酸配列からなるポリペプチド。実質的に同一のアミノ酸配列とは、アミノ酸配列中の1〜6個のアミノ酸が別種のアミノ酸により置換されたものでbFGFの生物活性を有するものを意味する。
〔II〕哺乳動物で産生されるbFGFのN末端および/またはC末端、あるいは上記〔I〕のポリペプチドのN末端および/またはC末端に、追加のアミノ酸セグメントが追加されたポリペプチド。追加のアミノ酸セグメントとは、1〜12個のアミノ酸からなり、bFGFの生物活性または上記〔I〕のポリペプチドの生物活性を損わないものを意味する。
ヒトbFGFはアミノ酸146個のポリペプチドであるが、本発明の製剤においては、ヒトbFGFの同族体(前記〔I〕の同族体)として、例えば特表平2−504468号公報に記載のアミノ酸146個のポリペプチドを用いてもよい。このポリペプチドは、ヒトbFGFのアミノ酸配列を構成する69位のシステイン(Cys)および87位のシステイン(Cys)がそれぞれセリン(Ser)により置換されたものである。
また、前記〔II〕の同族体として、例えば特表昭63−500843号公報に記載のアミノ酸155個のポリペプチドを用いてもよい。このポリペプチドは、ヒトbFGFのN末端にアミノ酸9個のセグメントが付加されたものである。
また、N末端にMet−が付加されたアミノ酸147個のポリペプチドや、特表昭63−501953号公報に記載のN末端にアミノ酸11個からなるセグメントが付加されたアミノ酸157個のポリペプチドを用いてもよい。
本発明において特に好ましいbFGFとしては、トラフェルミン(遺伝子組換え)が挙げられる。
本発明の製剤においては、一種類のbFGFを単独で使用してもよいし、複数種を併用してもよい。さらに、前述したように、bFGFの同族体は複数種あるが、これらの同族体も、単独で使用してもよいし、併用してもよい。
なお、生体内におけるbFGFの存在量は極微量であるため、本発明の製剤を商業的に安定して供給する上からは、遺伝子組換え技術により大腸菌等の微生物または培養細胞に産生させたbFGFまたはその同族体を使用することが特に好ましい。bFGFまたはその同族体(この場合は一般に前記〔I〕のポリペプチド)を産生させるための遺伝子を微生物または培養細胞に組み込んだ場合、この微生物または培養細胞から産生されるものは、一般に、bFGFのN末端および/またはC末端、または上記〔I〕のポリペプチドのN末端および/またはC末端に、追加のアミノ酸セグメントが付加したもの、すなわち前述した〔II〕のポリペプチドである。
本発明における架橋ゼラチンゲルの原料となるゼラチンは、特に制限はなく、通常入手できるものでよい。このようなゼラチンとしては、例えば、等電点5付近のアルカリ処理ゼラチン(酸性ゼラチン)、等電点9付近の酸処理ゼラチン(アルカリゼラチン)などが挙げられるが、bFGFとの親和性の点で、等電点5付近の酸性ゼラチンが好ましい。ゼラチンは、一種類のみではなく、原料や、溶解性、分子量、等電点等の物性の異なるものを適宜混合して用いてもよい。
本発明で用い得るゼラチンを架橋するための架橋剤としては、生体に対する毒性がないものであれば特に限定されないが、例えば、グルタルアルデヒド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩や1−シクロヘキシル−3−(2−モルホリノエチル)カルボジイミド−メト−p−トルエンスルホナート等の水溶性カルボジイミド、ビスエポキシ化合物、ホルマリンなどが好ましく、グルタルアルデヒドおよび1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩が特に好ましい。
ゼラチンは、熱処理または紫外線照射もしくは電子線照射によって架橋してもよい。
ゼラチンは、熱処理または紫外線照射もしくは電子線照射によって架橋してもよい。
本発明で用いる架橋ゼラチンゲルの形状は特に制限はなく、例えば、円柱状、角柱状、シート状、ディスク状、球状、粒子状、粒状、ペースト状などが挙げられる。インプラントとして用いる場合には、円柱状、角柱状、シート状、ディスク状のものが好ましく、注入可能な製剤として用いる場合には、球状、粒子状、粒状、ペースト状のものが好ましい。
円柱状、角柱状、シート状、ディスク状の架橋ゼラチンゲルは、ゼラチン水溶液に架橋剤水溶液を添加するか、あるいは架橋剤水溶液にゼラチンを添加し、所望の形状の鋳型に流し込み、架橋反応させて調製することができる。また、成形したゼラチンゲルをそのまま、あるいは乾燥後に架橋剤水溶液を添加してもよい。架橋反応を停止させるには、エタノールアミン、グリシン等のアミノ基を持つ低分子原子に接触させるか、またはpH2.5以下の水溶液を添加する。得られた架橋ゼラチンゲルは、蒸留水、エタノール、2−プロパノール(以下、IPAと称する)、アセトン等により洗浄し、製剤調製に供される。
得られる架橋ゼラチンゲルの含水率は、50〜99w/w%である。ここで、ゲルの含水率とは、湿潤時のゲル全重量に対するゲル中の水分重量の割合を示す。
ペースト状の架橋ゼラチンゲルは、上述の円柱状、角柱状、シート状、ディスク状の架橋ゼラチンゲルの調製方法と類似の方法で調製することができる。
得られる架橋ゼラチンゲルの含水率は、50〜99w/w%である。ここで、ゲルの含水率とは、湿潤時のゲル全重量に対するゲル中の水分重量の割合を示す。
ペースト状の架橋ゼラチンゲルは、上述の円柱状、角柱状、シート状、ディスク状の架橋ゼラチンゲルの調製方法と類似の方法で調製することができる。
球状、粒子状、粒状の架橋ゼラチンゲルは、例えば、撹拌用モーター(例えば、新東科学社製、スリーワンモーター、EYELA mini D.C. Stirrer等)とテフロン(登録商標)製撹拌用プロペラを三つ口丸底フラスコに取り付け、これらを固定した装置に、ゼラチン水溶液を入れ、ここにオリーブ油等の油を加えて200〜600rpm程度の速度で撹拌し、W/O型エマルジョンとし、これに架橋剤水溶液を添加するか、ゼラチン水溶液を予めオリーブ油中にて前乳化(例えば、vortex mixer Advantec TME−21、ホモジナイザー polytron PT10−35等)しておいたものをオリーブ油中に滴下し、微粒子化したW/O型エマルジョンを調製し、これに架橋剤水溶液を添加し、架橋反応させ、遠心分離により架橋ゼラチンゲルを回収し、アセトン、酢酸エチル等で洗浄し、さらにIPA、エタノール等で洗浄して乾燥させる。次に、Tween80を含む水溶液に100mMグリシンを加え、その中に粒子を懸濁させることで架橋反応を停止させることにより調製することができる。得られた架橋ゼラチンゲル粒子は、IPA、Tween80を含む蒸留水、蒸留水等で順次洗浄し、製剤調製に供される。
架橋ゼラチンゲル粒子が凝集する場合には、例えば、超音波照射(冷却下、1分以内程度が好ましい)等を行ってもよい。
なお、前乳化することによって、粒子サイズ20μm以下の微粒子状の架橋ゼラチンゲルが得られる。
得られる架橋ゼラチンゲル粒子の平均粒子径は、1〜1000μmであり、目的に応じて適宜必要なサイズの粒子をふるい分けして使用する。局所投与する場合は平均粒子径10〜150μmの粒子を用いるのが好ましい。なお、ここでいう平均粒子径とは篩過により類推される粒子の平均径を意味する。また、得られる架橋ゼラチンゲル粒子の含水率は50〜99%程度であり、適宜好ましい含水率のものを調製できる。
球状、粒子状、粒状の架橋ゼラチンゲルを調製する別法として次のような方法もある。
上記の方法と同様の装置にオリーブ油を入れ、200〜600rpm程度の速度で撹拌し、ここにゼラチン水溶液を滴下し、W/O型エマルジョンを調製し、これを冷却後アセトン、酢酸エチル等を加えて撹拌し、遠心分離によりゼラチン粒子を回収する。回収したゼラチン粒子をさらにアセトン、酢酸エチル等、次いでIPA、エタノール等で洗浄後、乾燥させる。乾燥ゼラチン粒子を0.1%Tween80を含む架橋剤水溶液に懸濁し、緩やかに撹拌しながら架橋反応させ、使用した架橋剤に応じて0.1%Tween80を含む100mMグリシン水溶液または0.1%Tween80を含む0.004N HClなどにて洗浄して架橋反応を停止することにより架橋ゼラチンゲル粒子を得ることができる。
本別法で得られる架橋ゼラチンゲル粒子の平均粒子径および含水率は、上記の方法で得られるものと同様である。
上記の方法と同様の装置にオリーブ油を入れ、200〜600rpm程度の速度で撹拌し、ここにゼラチン水溶液を滴下し、W/O型エマルジョンを調製し、これを冷却後アセトン、酢酸エチル等を加えて撹拌し、遠心分離によりゼラチン粒子を回収する。回収したゼラチン粒子をさらにアセトン、酢酸エチル等、次いでIPA、エタノール等で洗浄後、乾燥させる。乾燥ゼラチン粒子を0.1%Tween80を含む架橋剤水溶液に懸濁し、緩やかに撹拌しながら架橋反応させ、使用した架橋剤に応じて0.1%Tween80を含む100mMグリシン水溶液または0.1%Tween80を含む0.004N HClなどにて洗浄して架橋反応を停止することにより架橋ゼラチンゲル粒子を得ることができる。
本別法で得られる架橋ゼラチンゲル粒子の平均粒子径および含水率は、上記の方法で得られるものと同様である。
架橋反応条件は適宜選択すべきものであるが、反応温度は0〜40℃、反応時間は1〜48時間が好ましい。
上記のようにして得られた架橋ゼラチンゲルは減圧乾燥または凍結乾燥させることもできる。
凍結乾燥は、例えば架橋ゼラチンゲルを蒸留水に入れ、液体窒素中で30分以上または−80℃で1時間以上凍結させた後に凍結乾燥機で1〜3日間乾燥させることにより行う。
凍結乾燥は、例えば架橋ゼラチンゲルを蒸留水に入れ、液体窒素中で30分以上または−80℃で1時間以上凍結させた後に凍結乾燥機で1〜3日間乾燥させることにより行う。
架橋ゼラチンゲルを調製する際のゼラチンと架橋剤の濃度は、所望する含水率により適宜選択すべきであるが、溶媒中、ゼラチン濃度1〜100w/v%、架橋剤濃度0.01〜100w/v%(1〜5400mMに相当)が好ましい。
架橋ゼラチンゲルは、原料であるゼラチンと架橋剤の濃度を変化させることにより所望の含水率とすることができる。含水率を高くするには、ゼラチン濃度、架橋剤濃度共に低くし、逆に含水率を低くするにはゼラチン濃度、架橋剤濃度共に高くすればよい。
上記のようにして調製した架橋ゼラチンゲルにbFGFを担持させるには、bFGF水溶液を架橋ゼラチンゲルに滴下して含浸させるか、架橋ゼラチンゲルをbFGF水溶液中に懸濁して再膨潤させる。
架橋ゼラチンゲルに担持させることができるbFGFの量は、架橋ゼラチンゲルの含水率等により異なるが、架橋ゼラチンゲル1mg当たり0.1〜500μgが可能である。
架橋ゼラチンゲルに担持させることができるbFGFの量は、架橋ゼラチンゲルの含水率等により異なるが、架橋ゼラチンゲル1mg当たり0.1〜500μgが可能である。
なお、徐放期間、bFGFの放出量等は、架橋ゼラチンゲルの含水率、用いたゼラチンの等電点等の物性、製剤に担持されるbFGFの量、投与される部位などの種々の条件により異なる。
上記のようにして得られたbFGF担持架橋ゼラチンゲル製剤は、凍結乾燥することもできる。凍結乾燥する場合には、例えば、液体窒素中で30分以上または−80℃で1時間以上凍結させた後に、凍結乾燥機で1〜3日間乾燥させることにより行う。
本発明の製剤を注入可能な製剤とする場合には、注射用精製水、生理食塩水、緩衝液などの媒体に適宜懸濁する。緩衝液としては、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液などが挙げられる。さらに必要に応じ、注射可能な製剤の製造に通常使用される、分散剤、界面活性剤、等張化剤、pH調整剤、無痛化剤、安定化剤、保存剤、着色剤などを適宜配合することができる。
本発明の製剤の投与方法は、局所投与が好ましく、膝関節腔への投与が特に好ましい。具体的には、例えばbFGFを担持させた粒子状のゲルを適切な媒体に懸濁した注射剤形の製剤を患部に注入するか、またはbFGFを担持させたシート状やディスク状のゲル製剤を患部に留置する方法、あるいは体外より注射器を用いて疾患部位に注入する方法等により使用することができる。
本発明の製剤は、優れた半月板損傷治癒作用を有しており、例えば、半月板損傷、半月板断裂、半月板嚢腫、半月板ガングリオンなどの治療に用いることができる。また本発明の製剤は、ヒトのみならずその他の哺乳動物(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サルなど)における半月板損傷の処置にも適用可能である。
本発明の製剤の投与量は、処置すべき患部において損傷治癒有効濃度が維持される量であればよく、対象や適応症の種類、半月板損傷の程度、対象の年齢や病態により異なるので特定することは困難であるが、例えば、ヒトにおける半月板損傷の治療の場合には、bFGF量で、1箇所の処置部位に対して1回の処置あたり、およそ0.001μg〜10mg、好ましくは1〜1000μgの範囲である。投与回数は症例、1回の処置あたりの投与量にもよるが、通常1〜10回程度とする。さらに症状の種類や程度によって、2〜6回投与してもよい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、これらは本発明を何ら限定するものではない。
架橋ゼラチンゲルの作製(含水率99%)
ゼラチン水溶液(等電点5付近のアルカリ処理ゼラチン(タイプB、(株)ニッピ製))に、グルタルアルデヒド水溶液を添加し、円柱状の鋳型に流し込み、架橋反応させて架橋ゼラチンゲルを調製した。この架橋ゼラチンゲルをグリシン水溶液に浸しながら架橋停止反応を行った後、さらに注射用水に浸して洗浄し、凍結乾燥させて架橋ゼラチンゲルを作製した。
ゼラチン水溶液(等電点5付近のアルカリ処理ゼラチン(タイプB、(株)ニッピ製))に、グルタルアルデヒド水溶液を添加し、円柱状の鋳型に流し込み、架橋反応させて架橋ゼラチンゲルを調製した。この架橋ゼラチンゲルをグリシン水溶液に浸しながら架橋停止反応を行った後、さらに注射用水に浸して洗浄し、凍結乾燥させて架橋ゼラチンゲルを作製した。
bFGF担持架橋ゼラチンゲルの作製
100μgのbFGF(トラフェルミン(遺伝子組換え)、科研製薬(株)製)を適量のPBSで調製し700μlの混合液とし、この混合液を上記の凍結乾燥させた架橋ゼラチンゲルに含浸させ、bFGF担持架橋ゼラチンゲルを作製した。
100μgのbFGF(トラフェルミン(遺伝子組換え)、科研製薬(株)製)を適量のPBSで調製し700μlの混合液とし、この混合液を上記の凍結乾燥させた架橋ゼラチンゲルに含浸させ、bFGF担持架橋ゼラチンゲルを作製した。
実験方法
〔概要〕
ビーグル犬の内側半月板無血管野に直径2mmの全層欠損を作製し、第1群:何も処置しない群、第2群:ゼラチンのみを充満した群、第3群:bFGF担持架橋ゼラチンゲルを充満した群、の3群を作製し、それぞれ術後2,4,12週の時点で組織学的評価及び超音波硬度計(AXIOM Co.)による評価を行った。実験のプロトコールは神戸大学動物実験委員会の承認を得た。
〔手術手技〕
経静脈麻酔下に、無菌的手技にて手術を行った。内側傍膝蓋アプローチにて関節を展開し、内側半月板を露出するために内側側副靭帯を大腿骨側で切断した。直径2mmの生検用パンチにて内側半月板の無血管野に直径2mmの円柱状全層欠損を作成し、第1群に対しては何も処置をせず、第2群に対しては、ゼラチンのみを欠損部位に100μl充満し、第3群に対しては上記の方法にて作製したbFGF担持架橋ゼラチンゲルを欠損部位に100μl充満した。切断した内側側副靭帯、展開した関節包、皮下組織、皮膚は各層縫合し、手術を終了した。術後の犬に対して固定及び非加重などの処置は行わず、それぞれ個室の犬舎内で自由に動き回れる状態で飼育した。
〔超音波硬度計による評価〕
術後2,4,12週の時点で、直径2mmの円柱状全層欠損部に修復された組織の硬度を超音波触覚センサー(AXIOM Co.)を用いて測定した。測定する対象物と接触することにより検出される振動数の変化(df)は測定対象の硬度に相関する。センサーのプローブは直径2mmのものを使用し、押し込み量及びスピードはそれぞれ0.5mm、0.1mm/sと設定した。第1群では測定可能な修復組織が認められなかったので、第2群及び第3群をそれぞれ計測し比較した。
〔組織学的評価〕
2,4,12週の時点で得られた内側半月板は4%パラフォルムアルデヒドにて固定し、パラフィン包埋切片としてH−E染色を行った。得られた組織像に対し、細胞形態、細胞分裂像、肉芽組織の形成、修復の過程で起こる軟骨形成、及び線維軟骨の形成の状態について評価した。
〔概要〕
ビーグル犬の内側半月板無血管野に直径2mmの全層欠損を作製し、第1群:何も処置しない群、第2群:ゼラチンのみを充満した群、第3群:bFGF担持架橋ゼラチンゲルを充満した群、の3群を作製し、それぞれ術後2,4,12週の時点で組織学的評価及び超音波硬度計(AXIOM Co.)による評価を行った。実験のプロトコールは神戸大学動物実験委員会の承認を得た。
〔手術手技〕
経静脈麻酔下に、無菌的手技にて手術を行った。内側傍膝蓋アプローチにて関節を展開し、内側半月板を露出するために内側側副靭帯を大腿骨側で切断した。直径2mmの生検用パンチにて内側半月板の無血管野に直径2mmの円柱状全層欠損を作成し、第1群に対しては何も処置をせず、第2群に対しては、ゼラチンのみを欠損部位に100μl充満し、第3群に対しては上記の方法にて作製したbFGF担持架橋ゼラチンゲルを欠損部位に100μl充満した。切断した内側側副靭帯、展開した関節包、皮下組織、皮膚は各層縫合し、手術を終了した。術後の犬に対して固定及び非加重などの処置は行わず、それぞれ個室の犬舎内で自由に動き回れる状態で飼育した。
〔超音波硬度計による評価〕
術後2,4,12週の時点で、直径2mmの円柱状全層欠損部に修復された組織の硬度を超音波触覚センサー(AXIOM Co.)を用いて測定した。測定する対象物と接触することにより検出される振動数の変化(df)は測定対象の硬度に相関する。センサーのプローブは直径2mmのものを使用し、押し込み量及びスピードはそれぞれ0.5mm、0.1mm/sと設定した。第1群では測定可能な修復組織が認められなかったので、第2群及び第3群をそれぞれ計測し比較した。
〔組織学的評価〕
2,4,12週の時点で得られた内側半月板は4%パラフォルムアルデヒドにて固定し、パラフィン包埋切片としてH−E染色を行った。得られた組織像に対し、細胞形態、細胞分裂像、肉芽組織の形成、修復の過程で起こる軟骨形成、及び線維軟骨の形成の状態について評価した。
実験結果
〔組織学的評価〕
2週
第1群では円柱状欠損部は空虚なままであった。第2群では円柱状欠損部の表層には紡錘形の線維芽細胞のみを含む肉芽様組織を認めたが、円柱状欠損部の深層にはゼラチンの残存を認め、ごく少数の紡錘形細胞の侵入を認めた。第3群では円柱状欠損部の表層には同様に線維芽細胞を含む肉芽様組織を認め、深層のゼラチン残存層には多数の軟骨細胞様円形細胞の侵入を認めた。また、円柱状欠損部の辺縁には軟骨細胞様円形細胞を含む硝子軟骨様組織の形成も確認された。(図1)
4週
第2群においてはゼラチンの残存していた深層も線維芽細胞を含む肉芽様組織により置換され、辺縁に小さな硝子軟骨様組織も形成していた。しかし肉芽様組織は疎であり、侵入している細胞も線維芽細胞のみであった。第3群においては、円柱状欠損部はほとんど硝子軟骨様組織で置換されていた。硝子軟骨様組織内の細胞は円形で軟骨細胞様であり分裂像を示すものも多かった。(図2)
12週
第2群では修復組織内には肉芽様組織、硝子軟骨様組織、コラーゲン線維が混在していた。しかし、コラーゲン線維の配列は不整であり、また修復された組織と隣接する正常半月板組織の境界は明確に判別できた。第3群では、ほとんどの修復組織は線維軟骨様の円周方向に平行なコラーゲン線維に置換されており、隣接する正常半月板組織との境界も不明瞭になっていた。(図3)
〔超音波硬度計による評価〕
第2群(架橋ゼラチン処置群)と第3群(bFGF担持架橋ゼラチンゲル処置群)の各週における超音波硬度計による計測結果を図4に示す。硬度計による計測の結果はbFGFの有無にかかわらず同じパターンを示したが、いずれの時点においても第3群のほうが第2群より硬度において勝っていた。またTwo−factor ANOVAを用いた検定において、bFGFの有無、術後週数はいずれも有意な要素であった(p<0.05)。また、post hoc test では、12週において第2群と第3群の間に有意な差を認めた(p<0.05)。
上述の結果から、本発明の製剤が膝半月板無血管野の修復を促進することが示された。また、今回、bFGF担持架橋ゼラチンゲル投与群が示した修復過程は従来知られているどの半月板損傷処置術よりも速やかなものであった。さらに、超音波硬度計による実験により、本発明の製剤による半月板損傷の処置は力学的強度の面からも優れていることが示された。
〔組織学的評価〕
2週
第1群では円柱状欠損部は空虚なままであった。第2群では円柱状欠損部の表層には紡錘形の線維芽細胞のみを含む肉芽様組織を認めたが、円柱状欠損部の深層にはゼラチンの残存を認め、ごく少数の紡錘形細胞の侵入を認めた。第3群では円柱状欠損部の表層には同様に線維芽細胞を含む肉芽様組織を認め、深層のゼラチン残存層には多数の軟骨細胞様円形細胞の侵入を認めた。また、円柱状欠損部の辺縁には軟骨細胞様円形細胞を含む硝子軟骨様組織の形成も確認された。(図1)
4週
第2群においてはゼラチンの残存していた深層も線維芽細胞を含む肉芽様組織により置換され、辺縁に小さな硝子軟骨様組織も形成していた。しかし肉芽様組織は疎であり、侵入している細胞も線維芽細胞のみであった。第3群においては、円柱状欠損部はほとんど硝子軟骨様組織で置換されていた。硝子軟骨様組織内の細胞は円形で軟骨細胞様であり分裂像を示すものも多かった。(図2)
12週
第2群では修復組織内には肉芽様組織、硝子軟骨様組織、コラーゲン線維が混在していた。しかし、コラーゲン線維の配列は不整であり、また修復された組織と隣接する正常半月板組織の境界は明確に判別できた。第3群では、ほとんどの修復組織は線維軟骨様の円周方向に平行なコラーゲン線維に置換されており、隣接する正常半月板組織との境界も不明瞭になっていた。(図3)
〔超音波硬度計による評価〕
第2群(架橋ゼラチン処置群)と第3群(bFGF担持架橋ゼラチンゲル処置群)の各週における超音波硬度計による計測結果を図4に示す。硬度計による計測の結果はbFGFの有無にかかわらず同じパターンを示したが、いずれの時点においても第3群のほうが第2群より硬度において勝っていた。またTwo−factor ANOVAを用いた検定において、bFGFの有無、術後週数はいずれも有意な要素であった(p<0.05)。また、post hoc test では、12週において第2群と第3群の間に有意な差を認めた(p<0.05)。
上述の結果から、本発明の製剤が膝半月板無血管野の修復を促進することが示された。また、今回、bFGF担持架橋ゼラチンゲル投与群が示した修復過程は従来知られているどの半月板損傷処置術よりも速やかなものであった。さらに、超音波硬度計による実験により、本発明の製剤による半月板損傷の処置は力学的強度の面からも優れていることが示された。
Claims (4)
- 塩基性線維芽細胞成長因子および/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる、半月板損傷治療剤。
- 半月板損傷が半月板の無血管野におけるものである、請求項1に記載の治療剤。
- 架橋ゼラチンゲルが、酸性ゼラチンを架橋することにより得られる架橋ゼラチンゲルである、請求項1または2に記載の治療剤。
- 塩基性線維芽細胞成長因子および/またはその同族体を架橋ゼラチンゲルに担持させてなる、損傷半月板において円周方向にコラーゲン線維を再生させるための薬剤。
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JP2004145610A JP2005325075A (ja) | 2004-05-14 | 2004-05-14 | 架橋ゼラチンゲルを担体とする半月板損傷治療剤 |
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JP2004145610A JP2005325075A (ja) | 2004-05-14 | 2004-05-14 | 架橋ゼラチンゲルを担体とする半月板損傷治療剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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---|---|
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-
2004
- 2004-05-14 JP JP2004145610A patent/JP2005325075A/ja active Pending
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