JP2005325008A - 光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子 - Google Patents

光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2005325008A
JP2005325008A JP2004147071A JP2004147071A JP2005325008A JP 2005325008 A JP2005325008 A JP 2005325008A JP 2004147071 A JP2004147071 A JP 2004147071A JP 2004147071 A JP2004147071 A JP 2004147071A JP 2005325008 A JP2005325008 A JP 2005325008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical element
element material
volume
optical
virtual plane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004147071A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4511241B2 (ja
Inventor
Kenji Kikuchi
健次 菊地
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Corp filed Critical Olympus Corp
Priority to JP2004147071A priority Critical patent/JP4511241B2/ja
Publication of JP2005325008A publication Critical patent/JP2005325008A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4511241B2 publication Critical patent/JP4511241B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Optical Elements Other Than Lenses (AREA)

Abstract

【課題】非対称の光学素子を型成形により製造する場合に、ローコストで量産可能な単純形状でありながら、良好な充填性を発揮することができる光学素子素材を提供する。
【解決手段】その中心を通る鉛直方向の第一仮想平面S1を境にした一方と他方の形状が非対称な光学素子1を型成形により製造する場合に用いられる光学素子素材2であり、その中心を通る鉛直方向の第二仮想平面S2を境にした一方と他方の体積の大小関係を、光学素子1の第一仮想平面S1を境にした一方と他方の体積の大小関係と逆にした構成としてある。
【選択図】 図6


Description

本発明は、断面形状が非対称の光学素子を型成形により製造する場合に、ローコストで量産可能な単純形状でありながら、良好な充填性を発揮することができる光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子に関する。
デジタルカメラ等では、プリズムやミラーなどの光線を折り曲げる光学素子を利用して光学系の薄型化を図っている。そして、従来から三つの光学機能面が全て平面からなる三角プリズムが一般的に広く普及している。このような単純形状の光学素子であれば、円柱状又は三角柱状のガラス製光学素子素材を、所定粘度まで加熱軟化させてから上型と下型でプレス成形することによって、十分に精度よく製造することができる。
例えば、特開昭61−127626号では、センタレス加工又はファイヤポリシング等により外周面を円滑加工した円柱状の光学素子素材をプレス成形する光学素子の製造方法が開示されている。
一方、球面,非球面又は自由曲面といった平面以外の複雑な光学機能面を有する光学素子をプレス成形する場合、三角柱状や円柱状といった単純形状の光学素子素材では、充填不足,バリ,割れ等の成形不良が生じてしまうので、最終的な光学素子に近似した形状に光学素子素材を加工してからプレス成形を行っている
例えば、特開2002−97025号では、成形前の光学素子素材の綾部(エッジ)の面取り量を、あらかじめシミュレーションによって得た結果で設定し、成形型のキャビティにおける所要のガラス充填度を得るようにした光学素子の製造方法が開示されている。
特開昭61−127626号公報 特開2002−97025号公報
近年、光学系のさらなる小型化及び薄型化を図るため、例えば、図1(a)〜(c)に示すような三角プリズムの入射面1Aに球面,非球面又は自由曲面といった曲面からなる凹状の光学機能面(球欠面)1Dを付加した非対称な光学素子1が必要とされている。
ところが、図16(a)及び図17(a)に示すように、このような光学素子1をプレス成形により製造する場合、上述した円柱状又は三角柱状といった対称的な光学素子素材100,200を用いると、下型32の一方の型面から光学機能面1Dを形成するための凸面部32aが突出しているために、これら光学素子素材100,200が、下型32内において、凸面部32aと反対の平面部32b側に偏って載置されることとなる。
この状態で上型31を下降させてプレス成形を行えば、図16(b)及び図17(b)に示すように、加熱軟化した光学素子素材100,200の充填が平面部32b側で先に完了してしまい、充填過多によるバリや割れが発生する反面、これより遅れて充填される凸面部32a側では充填不足が生じてしまうという問題があった。
一方、光学素子1をプレス成形により製造する場合に、これと近似形状に加工した光学素子素材を用いることも考えられるが、この場合は、光学素子素材の加工に多大なコストと時間を要するという問題があった。
例えば、光学素子1の如く球面,非球面又は自由曲面といった曲面からなる凹状の光学機能面1Dを有する場合、その光学素子素材にも光学機能面1Dに近い曲率の曲面をあらかじめ形成する必要がある。しかし、このような光学機能面1Dは、光学素子素材一つ一つに金型で転写し又は研削等により形成しなければならないので、円柱状や三角柱状の長尺棒状体を所定長さに切断するだけで生産できる光学素子素材100,200のように、簡単かつローコストで大量生産することは到底できない。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、非対称の光学素子を型成形により製造する場合に、ローコストで量産可能な単純形状でありながら、良好な充填性を発揮することができる光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る光学素子素材は、その略中心を通る鉛直方向の第一仮想平面を境にした一方と他方の形状が非対称な光学素子を型成形により製造する場合に用いられる光学素子素材であり、その略中心を通る鉛直方向の第二仮想平面を境にした一方と他方の体積の大小関係を、前記光学素子の第一仮想平面を境にした一方と他方の体積の大小関係と逆にした構成としてある。
好ましくは、請求項2記載のように、その略中心を通る鉛直方向の第一仮想平面を境にした少なくとも一方に曲面からなる凹状の光学機能面を形成した非対称な光学素子を型成形により製造する場合に用いられる光学素子素材であり、その略中心を通る鉛直方向の第二仮想平面を境にした他方の体積を一方の体積より小さくした構成とし、又は、請求項3記載のように、三角プリズムの略中心を通る鉛直方向の第一仮想平面を境にした少なくとも一方の面に、曲面からなる凹状の光学機能面を形成した非対称な光学素子を型成形により製造する場合に用いられる光学素子素材であり、その略中心を通る鉛直方向の第二仮想平面を境にした他方の体積を一方の体積より小さくした構成とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項4に係る光学素子素材は、三つの光学機能面を有し、少なくとも一つの光学機能面が他の光学機能面と形状が異なる曲面を有するプリズム形状の光学素子をプレス成形によって製造する際、下型に互いに形状の異なる二つの光学機能面を成形する型を配置し、上型に一つの光学機能面を成形する型を配置して、下型に対して上型が相対的に鉛直方向に移動することで光学素子素材をプレス成形して光学素子を製造する成形法で使用する光学素子素材において、水平面と、他の二つの面からなる三角柱であり、かつ、プリズム形光学素子の稜線の全てを内包する体積最小の三角柱を「仮想三角柱」とし、鉛直方向に平行な平面であり、かつ、前記仮想三角柱における水平面を除く他の二つの面の交線を含む平面を「第一仮想平面」とし、光学素子、及び光学素子素材をプレス成形する姿勢で下型の上に載置したとしたときに、光学素子素材上の最下端となる点を通る平面であり、かつ、光学素子の前記第一仮想平面と平行な平面を「第二仮想平面」とし、光学素子を前記第一仮想平面で二分したときに、下型上で右側に位置する方の体積を「光学素子の右側体積」、下型上で左側に位置する方の体積を「光学素子の左側体積」とし、光学素子素材を前記第二仮想平面で二分したときに、下型上で右側に位置する方の体積を「光学素子素材の右側体積」、下型上で左側に位置する方の体積を「光学素子素材の左側体積」としたときに、「光学素子素材の右側体積」と「光学素子素材の左側体積」との関係が、「光学素子の右側体積」<「光学素子の左側体積」のときに「光学素子素材の右側体積」>「光学素子素材の左側体積」となり、「光学素子の右側体積」>「光学素子の左側体積」のときに「光学素子素材の右側体積」<「光学素子素材の左側体積」となる構成としてある。
好ましくは、請求項5記載のように、光学素子、及び光学素子素材をプレス成形する姿勢で下型の上に載置したとしたときに、光学素子素材上の最下端となる点が、光学素子素材の表面上の水平な線分、あるいは水平面に含まれる場合には、その線分、あるいは面を、光学素子の前記仮想三角柱の三角形をなす底面に垂直に投影したときに、その投影された線分の中点を通る平面であり、かつ、光学素子の前記第一仮想平面と平行な平面を前記第二仮想平面とする構成とする。
より好ましくは、請求項6記載のように、前記光学素子素材の断面形状が三角形以上の多角形であり、断面形状が一定な柱状体である構成、請求項7記載のように、前記光学素子素材の側面が一つ以上の平面と一つ以上の曲面からなり、断面形状が一定な柱状体である構成、請求項8記載のように、前記光学素子素材の側面が曲面からなり、断面形状が一定な柱状体である構成、請求項9記載のように、前記光学素子素材の断面形状が一定でなく、全面が曲面からなる形状である構成、請求項10記載のように、前記光学素子素材を、一部を平面にカットしたゴブ状体とした構成、又は、請求項11記載のように、前記型を構成する上型と下型の接合面近傍に位置する箇所を平面にカットすることにより、前記第二仮想平面を境にした一方又は他方の体積を小さくした構成とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の請求項12に係る光学素子の製造方法は、請求項1〜11いずれか記載の光学素子素材を加熱、プレス成形することにより光学素子を成形するようにしてある。
さらに、上記目的を達成するために、本発明の請求項13に係る光学素子の製造方法は、請求項1〜11いずれか記載の光学素子素材の前記第二仮想平面を境にした一方と他方の体積の大小関係が、前記下型の略中心を通る鉛直方向の第三仮想平面を境にした一方と他方の体積の大小関係と逆になるように、前記光学素子素材を前記下型内に配置した後、加熱軟化させてプレス成形を行うようにしてある。
これに加え、上記目的を達成するために、本発明の請求項14に係る光学素子は、請求項1〜11いずれか記載の光学素子素材を加熱、プレス成形して得られる構成としてある。
本発明に係る光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子によれば、素材の充填性が良好となって、充填不足,バリ又は割れ等の成形不良を確実に防止することができるとともに、生産コストの低減を図ることができる。
すなわち、上述したように、非対称な光学素子を型成形により製造する場合、該型の形状も非対称となるので、従来の対称的な光学素子素材は型内の体積の大きい方に偏って載置されることとなり、一方で充填過多によるバリや割れが発生する反面、他方で充填不足による成形不良が発生してしまうという問題があった。
これに対し、本発明に係る光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法では、光学素子素材の前記仮想平面を境にした体積の大小関係を、成形品たる光学素子又はその型の前記仮想平面を境にした体積の大小関係と逆にすることにより、予め、型内の体積の大きい方に少なく、体積の小さい方に多く素材が充填されるようにして、両方の充填速度のバランスを調整している。これによって、型内の体積の大きい方におけるバリや割れを防止するとともに、体積の小さい方における充填不足を防止することができ、良好な外観の成形品を効率よく量産することが可能となる。
また、本光学素子素材は、従来の三角柱状,円柱状又はゴブ状の一部を平面にカットして、前記第二仮想平面を境にした一方又は他方の体積を小さくすることにより簡単に製造することができる。これにより、成形品たる光学素子と近似形状に加工した光学素子素材を用いることなく、良好な外観の光学素子をローコストで大量生産することができる。
さらに、前記型を構成する上型と下型の接合面近傍に位置する箇所を平面にカットすることにより、本光学素子素材の前記第二仮想平面を境にした一方又は他方の体積を小さくした場合は、上型と下型の接合面相互間における素材のはみ出しが効果的に抑止され、バリや割れをより確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態に係る光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子について図面を参照しつつ説明する。
まず、本発明の第一実施形態に係る光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子について、図1〜図6を参照しつつ説明する。図1は第一実施形態における最終成形品たる光学素子を示すものであり、同図(a),(b)は斜視図、同図(c)は断面図である。図2は第一実施形態に係る光学素子素材を示すものであり、同図(a)は斜視図,同図(b)は正面図である。図3(a),(b)は上記光学素子素材の製造工程を示す部分断面図である。図4は第一実施形態に係る光学素子の製造方法に使用する成形機を示す部分断面図である。図5は上記成形機の金型の拡大図である。図6(a),(b)は第一実施形態に係る光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法を示す部分断面図である。
図1(a)〜(c)において、1は本実施形態の最終成形品たる光学素子である。該光学素子1は、入射面1A,反射面1B及び出射面1Cの三面が共に平面からなる直角二等辺三角形の三角プリズムを基本形状とし、前記入射面1Aに球面からなる凹状の光学機能面(球欠面)1Dを付加することによって光学的パワーをもたせた構成としてある。
このような光学素子1は、その中心を通る鉛直方向の第一仮想平面S1を境にした図中左右の形状が非対称であり、球欠面1Dを付加した右側半分の体積が、左側半分の体積より小さいという大小関係を有している。
前記第一仮想平面S1について、さらに詳述すると、本実施形態の場合、光学素子1の全ての稜線を内包する体積最小の「仮想三角柱」は、該光学素子1の基準形状となる三角プリズムの形状そのものとなり、断面が直角二等辺三角形の三角柱となる。また、光学素子1の第一仮想平面S1は、「仮想三角柱」の体積を二等分し、直角をなす二つの面の交線を含む平面となる。そして、光学素子1を第一仮想平面S1で二分したとき、「光学素子1の右側体積」は入射面1Aである凹面側の体積、「光学素子1の左側体積」は、出射面1Cである平面側の体積となり、「光学素子1の右側体積」<「光学素子1の左側体積」となる。
ここで、光学素子1の各部の詳細な寸法について述べると、入射面1Aと出射面1Cの直交する二辺をそれぞれ12mm、柱の全長を15mm、球欠部1Dの曲率半径を7.25mm、深さを2mmとした。このとき、光学素子1の第一仮想平面S1を境にした右側半分の体積が457mm3、左側半分の体積が540mm3となった。また、光学素子1の硝材としてオハラ製L-BAL42(転移点温度506℃)を使用した。
図2(a),(b)において、2は本実施形態に係る光学素子素材であり、前記光学素子1を型成形するための材料として用いられる。該光学素子素材2は、光学素子1と同様の三面2A,2B,2Cからなる直角二等辺三角形を基本形状とし、その中心を通る鉛直方向の第二仮想平面S2を境にした左側稜線部(同図(b)の破線部参照)をカットすることにより面2Dを形成した、断面形状が一定の四角柱となっている。また、光学素子素材2の各四面2A〜2Dは、全て光学機能面となりうる鏡面に加工してある。
このような光学素子素材2は、前記第二仮想平面S2を境にした図中左右の形状が非対称であり、右側半分の体積が、カット面2Dを形成した左側半分の体積より大きいという前記光学素子1と逆の大小関係を有している。また、光学素子素材2の総体積は、後述する上型31と下型32の型内の総体積とほぼ等しい。
前記第二仮想平面S2について、さらに詳述すると、本実施形態の場合、光学素子1及び光学素子素材2をプレス成形する姿勢で下型の上に載置したと仮定したときに、光学素子素材2上の最下端となる点を通る平面であり、かつ、光学素子1の第一仮想平面S1と平行な平面となる。そして、光学素子素材2を第二仮想平面S2で二分したとき、「光学素子素材2の右側体積」>「光学素子素材2の左側体積」となる。
光学素子素材2の詳細な寸法は、上述の体積の大小関係による設定指針に則って、実験的に、又はガラスの熱間での流動変形を数値計算して求める変形シミュレーションによって設定している。
ここで、光学素子素材2の各部の詳細な寸法について述べると、面2Aと面2Cの直交する二辺を直交する二辺をそれぞれ12.5mm、柱の全長を15mmとした。また、第二仮想平面S2を境にした前記稜線部(同図(b)の破線部参照)から4.8mmの位置に45℃の傾斜角でカット面2Dを設けた。このとき、光学素子素材2の第二仮想平面S2を境にした右側半分の体積が585mm3、左側半分の体積が411 mm3となった。
上記構成の光学素子素材2は、各面を研削研磨した四角柱の研磨品として低コストで製造することができる。また、他の製造方法として、図3(a),(b)に示すように、円柱状の素材の側面を研磨仕上げしたガラスロッド2’を、四つの平面21A,21B及び22A,22Bを有する上型21と下型22で加熱プレス成形し、これにより成形された柱状の成形品(図示せず)を、所望の長さに切断することによって低コストで量産することができる。
図4において、3は本光学素子素材2を用いて光学素子1を型成形するための成形機である。該成形機3は、上下に対向配置した上型31と下型32を備え、これら上型31と下型32は、それぞれ継ぎ手33,34を介して上軸35と下軸36に連結してある。上軸35は、図示しない上ベースに固定してあり、下軸36は、図示しない駆動機構により昇降可能となっている。
また、上型31と下型32の外側は石英管37により包囲してあり、さらに該石英管37の外側を環状のランプヒータ38により包囲している。これら石英管37とランプヒータ38は図示しない駆動手段により昇降可能となっており、成形機3の非運転時は上方に退避した状態となるとともに、該成形機3の運転時には、上軸35と下軸36に設けた各シール部材39,39に石英管37が嵌合する位置まで下降し、該石英管37の内側を密閉された成形室とする。
さらに、上軸35と下軸36には、石英管37により形成された前記成形室に窒素ガスを給排気する流路35a,36aが設けてあり、成形機3の運転時には、前記成形室内の酸素を窒素ガスでパージし、該成形室内の酸素濃度を低く抑えて成形が行われるようになっている。
図5において、前記上型31は、光学素子1の反射面1B(図1参照)を成形する平面部31aを有している。一方、前記下型32は、その中心を通る鉛直方向の第三仮想平面S3を境にした図中右側に光学素子1の入射面1A及び球欠面1D(図1参照)を形成する凸面部32aを有するとともに、図中左側に光学素子1の出射面1B(図1参照)を形成する平面部32bを有している。
したがって、下型32の型内は、前記第三仮想平面S3を境にした図中左右の形状が非対称であり、凸面部32aを形成した右側半分の体積が、左側半分の体積より小さいという大小関係を有している。
次に、上述した本光学素子素材2を用いた成形機3による光学素子1の製造方法について、図4及び図6を参照しつつ説明する。
まず、図6(a)に示すように、下型32の型内に光学素子素材2を載置するが、このとき、光学素子素材2の第二仮想平面S2を境にした左右の体積の大小関係が、下型32の型内の第三仮想平面S3を境にした左右の体積の大小関係と逆になるように、光学素子素材2のカット面2Dが下型32の左側に位置するように載置する。
次いで、図4に示すように、石英管37及びランプヒータ38を下降させて、石英管37の内側を密閉された前記成形室とし、窒素ガスを供給することにより、該成形室内を窒素置換して酸素濃度を20ppm程度とする。
そして、ランプヒータ38により上型31,下型32及び光学素子素材2を加熱し、上型31及び下型32が540℃に達したところで下型32を上昇させ、図6(b)に示すように、上型31と下型32で加熱軟化した光学素子素材2を挟み込んでプレス成形する。
このとき、光学素子素材2の第二仮想平面S2を境にした左右の体積の大小関係を、下型32の第三仮想平面S3(又は光学素子1の第一仮想平面S1)を境にした左右の体積の大小関係と逆にしているので、型内の体積の大きい左側に少なく、体積の小さい右側に多く素材が充填され、左右両方の充填速度のバランスが調整される。
その後、所望の厚さとなったところで上型31と下型32を閉じたまま、これら上型31,下型32及び成形品を徐冷し、200℃まで温度が低下したとき下型32を下降させて成形された光学素子1を取り出す。
このような第一実施形態に係る光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子によれば、光学素子素材2の左右における体積の大小関係を、光学素子1又は下型32の左右における体積の大小関係と逆にすることにより、予め、型内の体積の大きい方に少なく、体積の小さい方に多く素材が充填されるようなる。これにより、型内における左右両方の充填速度のバランスが調整され、型内の体積の大きい右側におけるバリや割れを防止するとともに、体積の小さい左側における充填不足を防止することができ、良好な外観形状の成形品を効率よく量産することが可能となる。
また、本光学素子素材2は、従来の三角柱状の一部を平面にカットして、第二仮想平面S2を境にした左側半分の体積を小さくすることにより簡単に製造することができる。これにより、成形品たる光学素子1と近似形状に加工した光学素子素材を用いることなく、良好な外観形状の光学素子をローコストで大量生産することができる。
さらに、上型31と下型32の接合面近傍に位置する箇所をカットして(カット面2Dを参照)、本光学素子素材2の左側半分の体積を小さくしたことにより、上型31と下型32の接合面相互間における素材のはみ出しが効果的に抑止され、バリや割れをより確実に防止することができる。
なお、図7(a),(b)は第一実施形態に係る光学素子素材の変更例を示す部分断面図である。上述した第一実施形態では、光学素子素材2を、直角二等辺三角形の一部をカットした断面四角形状の柱状体としたが、光学素子素材の形状はこれに限定されるものではない。すなわち、光学素子素材の第二仮想平面S2を境にした左右の体積の大小関係が、下型32の第三仮想平面S3(又は光学素子1の第一仮想平面S1)を境にした左右の体積の大小関係と逆になるものであれば、図7に示すように、断面三角形状の光学素子素材23又は断面五角形状の光学素子素材24等、種々の多角形柱状体であっても同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の第二実施形態に係る光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子について、図8及び図9を参照しつつ説明する。図8は第二実施形態における最終成形品たる光学素子を示すものであり、同図(a)は斜視図,同図(b)は断面図である。図9(a),(b)は第二実施形態に係る光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法を示す部分断面図である。
図8(a),(b)において、4は本実施形態の最終成形品たる光学素子である。該光学素子4は、入射面4A,反射面4B及び出射面4Cの三面が共に平面からなる直角二等辺三角形の三角プリズムを基本形状とし、入射面1Aには深い大径の非球面からなる第一凹面(光学機能面)4D、反射面4Bには平面に近い自由曲面からなる凸面(光学機能面)4E、出射面4Cには浅い小径の非球面からなる第二凹面(光学機能面)4Fが形成してある。
このような光学素子4も、第一実施形態の場合と同様、その中心を通る鉛直方向の第一仮想平面S1を境にした図中左右の形状が非対称であり、より深い第一凹面4Dを形成した右側半分の体積が、左側半分の体積より小さいという大小関係を有している。
ここで、光学素子4の各部の詳細な寸法について述べると、入射面4Aと出射面4Cの直交する二辺をそれぞれ12mm、柱の全長を15mm、第一凹部4Dの深さ2mm、凸部4Eの高さ0.1mm、第二凹部4Fの深さ0.5mmとした。このとき、光学素子4の第一仮想平面S1を境にした右側半分の体積が430mm3、左側半分の体積が510mm3となった。第一実施形態と同様、光学素子4の硝材としてオハラ製L-BAL42(転移点温度506℃)を使用した。
図9(a)において、5は本実施形態に係る光学素子素材であり、前記光学素子4を型成形するための材料として用いられる。該光学素子素材5は、φ10mm、全長13mmの円柱を基本形状とし、その中心を通る鉛直方向の第二仮想平面S2を境にした左上側部(同図(a)の破線部参照)を円弧中央から1.4mmの深さでカットすることにより面5Aを形成した、断面形状が一定の柱状体となっている。
このような光学素子素材5も、第一実施形態の場合と同様、前記第二仮想平面S2を境にした図中左右の形状が非対称であり、右側半分の体積が、カット面5Aを形成した左側半分の体積より大きいという前記光学素子4と逆の大小関係を有している。本実施形態では、光学素子素材5の第二仮想平面S2を境にした右側半分の体積が520mm3、左側半分の体積が420mm3となった。また、光学素子素材5の総体積は、後述する上型41と下型42の型内の総体積とほぼ等しい。
上記構成の光学素子素材5は、円柱状の素材を研削研磨することにより低コストで製造することができる。また、他の製造方法として、円柱状の素材を平面の型上で加熱して自重により一部を平面に変形させ、又は、円柱状の素材をシリンドリカルな曲面の型や平面の型を組み合わせてプレス成形し、これらにより得られた柱状の成形品を、所望の長さに切断することによって低コストで量産することができる。なお、光学素子素材5の外形を形成する円弧面及びカット面5Aは、これら全てが光学機能面となり得る鏡面に加工してある。
また、同図(a)において、前記上型41は、光学素子4の凸面4E(図8参照)を成形する凹面部41aを有している。一方、前記下型42は、その中心を通る鉛直方向の第三仮想平面S3を境にした図中右側に光学素子4の第一凹面4D(図8参照)を形成する第一凸面部42aを有するとともに、図中左側に光学素子4の第二凹面4F(図8参照)を形成する第二凸面部42bを有している。
したがって、下型42の型内は、第一実施形態の場合と同様に、前記第三仮想平面S3を境にした図中左右の形状が非対称であり、大きな第一凸面部42aを形成した右側半分の体積が、小さな第二凸面部42bを形成した左側半分の体積より小さいという大小関係を有している。
次に、上述した本光学素子素材5を用いた上型41と下型42による光学素子4の製造方法について説明すると、図9(a)に示すように、下型42の型内に光学素子素材5を載置するが、このとき、第一実施形態の場合と同様に、光学素子素材5の第二仮想平面S2を境にした左右の体積の大小関係が、下型42の型内の第三仮想平面S3を境にした左右の体積の大小関係と逆になるように、光学素子素材5のカット面5Aが下型42の左側に位置するように載置する。さらに、本実施形態では、カット面5Aが下型の第三仮想平面S3に対して45°の角度をなすように光学素子素材5を配置している。
その後、上型41,下型42及び光学素子素材5が十分に加熱されたところで下型42を上昇させ、図9(b)に示すように、上型41と下型42で加熱軟化した光学素子素材5を挟み込んでプレス成形する。
このとき、光学素子素材5の第二仮想平面S2を境にした左右の体積の大小関係を、下型42の第三仮想平面S3(又は光学素子4の第一仮想平面S1)を境にした左右の体積の大小関係と逆にしているので、第一実施形態の場合と同様に、型内の体積の大きい左側に少なく、体積の小さい右側に多く素材が充填され、左右両方の充填速度のバランスが調整される。
この結果、本実施形態においても、第一実施形態の場合と同様に、型内の体積の大きい右側におけるバリや割れが防止されるとともに、体積の小さい左側における充填不足を防止され、良好な外観形状の光学素子4を効率よく量産することができる。
なお、図10は第二実施形態に係る光学素子素材の変更例を示す部分断面図である。上述した第二実施形態では、光学素子素材5を、円柱状の素材の一部を平面にカットした構成としたが、図10に示す光学素子素材5’のように、第二仮想平面S2を境にした左右の体積の大小関係が、下型42の第三仮想平面S3(又は光学素子4の第一仮想平面S1)を境にした左右の体積の大小関係と逆になるものであれば、その素材形状は本実施形態の如く真円をベースにしたものに限らず、円弧以外の曲面のみからなる形状、又は円弧以外の曲面と平面の組み合わせからなる形状としてもよい。
次に、本発明の第三実施形態に係る光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子について、図11〜図13を参照しつつ説明する。図11は第三実施形態における最終成形品たる光学素子を示すものであり、同図(a)は斜視図,同図(b)は断面図である。図12は第三実施形態に係る光学素子素材を示すものであり、同図(a)は斜視図,同図(b)は正面図である。図13(a),(b)は第三実施形態に係る光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法を示す部分断面図である。
図11(a),(b)において、6は本実施形態の最終成形品たる光学素子である。該光学素子6は、入射面6A,反射面6B及び出射面6Cの三面が共に平面からなる直角二等辺三角形の三角プリズムを基本形状とし、入射面6Aには自由曲面からなる大径の凹面(光学機能面)6D、出射面6Cには小径の非球面からなる凸面(光学機能面)4Eが形成してある。
このような光学素子6も、第一及び第二実施形態の場合と同様、その中心を通る鉛直方向の第一仮想平面S1を境にした図中左右の形状が非対称であり、大径の凹面6Dを形成した右側半分の体積が、小径の凸部6Eを形成した左側半分の体積より小さいという大小関係を有している。
ここで、光学素子6の各部の詳細な寸法について述べると、入射面6Aと出射面6Cの直交する二辺をそれぞれ12mm、柱の全長を15mm、凹部6Dの深さ2mm、凸部6Eの高さ0.5mmとした。このとき、光学素子6の第一仮想平面S1を境にした右側半分の体積が450mm3、左側半分の体積が570mm3となった。第一及び第二実施形態と同様、光学素子6の硝材としてオハラ製L-BAL42(転移点温度506℃)を使用した。
図12(a),(b)において、7は本実施形態に係る光学素子素材であり、前記光学素子6を型成形するための材料として用いられる。該光学素子素材7は、全面が回転対称な曲面からなる粒状の溶融ファインゴブを基本形状とし、該ゴブの一部に傾斜した平面のカット面7Aをした形状となっている。
該光学素子素材7の各部の詳細な寸法について述べると、外形14mm、厚さ12mmの回転対称な溶融ファインゴブを基本形状とし、その中心を通る鉛直方向の第二仮想平面S2を境にした左上側部(同図(b)の破線部参照)を曲面中央から2mmの深さでカットすることにより面7Aを形成した形状となっている。また、該カット面7Aは、ゴブの回転対称軸を含む第二仮想平面S2に対して45°の傾きをもつ平面により切り取ってある。
このような光学素子素材7も、第一及び第二実施形態の場合と同様、前記第二仮想平面S2を境にした図中左右の形状が非対称であり、右側半分の体積が、カット面5Aを形成した左側半分の体積より大きいという前記光学素子6と逆の大小関係を有している。本実施形態では、光学素子素材7の第二仮想平面S2を境にした右側半分の体積が560mm3、左側半分の体積が460mm3となった。また、光学素子素材7の総体積は、後述する上型71と下型72の型内の総体積とほぼ等しい。
上記構成の光学素子素材7は、溶融ガラスを型上で受けて全面が曲面からなる回転対称な粒状の溶融ファインゴブを形成し、その一部を研削研磨してカット面7Aを形成することにより低コストで製造することができる。また、他の製造方法として、前記溶融ファインゴブを平面の型上で加熱し、その自重により一部が平面に倣うように変形させることによって類似の形状を得ることもできる。なお、光学素子素材7の外形を形成する曲面及びカット面7Aは、これら全てが光学機能面となり得る鏡面に加工してある。
同図13(a)において、前記上型71は、光学素子6の反射面6B(図11参照)を成形する平面部71aを有している。一方、前記下型72は、その中心を通る鉛直方向の第三仮想平面S3を境にした図中右側に光学素子6の凹面6D(図11参照)を形成する凸面部72aを有するとともに、図中左側に光学素子6の凸面6E(図11参照)を形成する凹面部72bを有している。
したがって、下型72の型内は、第一及び第二実施形態の場合と同様に、前記第三仮想平面S3を境にした図中左右の形状が非対称であり、大きな凸面部72aを形成した右側半分の体積が、小さな凹面部42bを形成した左側半分の体積より小さいという大小関係を有している。
次に、上述した本光学素子素材7を用いた上型71と下型72による光学素子6の製造方法について説明すると、図13(a)に示すように、下型72の型内に光学素子素材6を載置するが、このとき、第一及び第二実施形態の場合と同様に、光学素子素材7の第二仮想平面S2を境にした左右の体積の大小関係が、下型72の型内の第三仮想平面S3を境にした左右の体積の大小関係と逆になるように、光学素子素材7のカット面7Aが下型72の左側に位置するように載置する。
その後、上型71,下型72及び光学素子素材7が十分に加熱されたところで下型72を上昇させ、図13(b)に示すように、上型71と下型72で加熱軟化した光学素子素材7を挟み込んでプレス成形する。
このとき、光学素子素材7の第二仮想平面S2を境にした左右の体積の大小関係を、下型72の第三仮想平面S3(又は光学素子6の第一仮想平面S1)を境にした左右の体積の大小関係と逆にしているので、第一及び第二実施形態の場合と同様に、型内の体積の大きい左側に少なく、体積の小さい右側に多く素材が充填され、左右両方の充填速度のバランスが調整される。
この結果、本実施形態においても、第一及び第二実施形態の場合と同様に、型内の体積の大きい右側におけるバリや割れが防止されるとともに、体積の小さい左側における充填不足が防止され、良好な外観形状の光学素子6を効率よく量産できる。
なお、本実施形態では、光学素子素材7を、全面が回転対称な曲面からなる粒状の溶融ファインゴブの一部をカットした構成としたが、光学素子素材の第二仮想平面S2を境にした左右の体積の大小関係が、下型72の第三仮想平面S3(又は光学素子6の第一仮想平面S1)を境にした左右の体積の大小関係と逆になるものであれば、回転対称でない曲面のみからなるゴブ状、又は回転対称でない曲面と平面の組み合わせからなるゴブ状としてもよい。
以上、第一〜第三実施形態について説明したが、本発明に係る光学素子素材,これを用いた光学素子の製造方法及び光学素子は、これら各実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述した各実施形態では、光学素子1,4,6に付加した凹面状又は凸面状の光学機能面1D,4D,4E,4F,6D,6Eを球面,非球面又は自由曲面としたが、これらに以外の、例えばシリンドリカル面,ホーン形状等の光学機能面であってもよい。
また、上述した各実施形態では、最終成形品たる光学素子1,4,6の光学機能面を入射面1A,4A,6Aと反射面1B,4B,6B及び出射面1C,4C,6Cというように、三つの各面がそれぞれ独立した機能を持つものとしているが、光学機能面としての役割は入射,反射,出射に限定されるものではない。
さらに、上述した各実施形態では、いずれの光学素子1,4,6も入射面1A,4A,6Aと出射面1C,4C,6Cが直交する直角二等辺三角形の三角プリズムを基本形状としたが、これに限定されるものではない。例えば、図14(a)に示す光学素子8のように、入射面8Aと出射面8Cのなす角度が100°である三角プリズム、又は、同図(b)に示す光学素子9のように、入射面9Aと出射面9Cのなす角度が80°である三角プリズムを基本形状としたものであってもよい。
これに加え、上述した第一実施形態では、図2(a),(b)に示すように、光学素子素材2の直角をなす二面2A,2Cが鋭角な交線を持つ構成を示しているが、別な例として、図15(a),(b)に示すように、直角をなす二面2A,2Cの稜線部に幅0.5mmの水平面による面取り2Eが設けてあり、光学素子素材2上の最下端となる点を限定できないような場合には、光学素子素材2の面取り2Eによる水平面を光学素子1(図1参照)の「仮想三角柱」の底面に投影してできる線分の中点をその代用として第二仮想平面S2を設定すればよい。
第一実施形態における最終成形品たる光学素子を示すものであり、同図(a),(b)は斜視図、同図(c)は断面図である。 第一実施形態に係る光学素子素材を示すものであり、同図(a)は斜視図,同図(b)は正面図である。 同図(a),(b)は上記光学素子素材の製造の各工程を示す部分断面図である。 第一実施形態に係る光学素子の製造方法に使用する成形機を示す部分断面図である。 上記成形機の金型の拡大図である。 同図(a),(b)は第一実施形態に係る光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法を示す部分断面図である。 同図(a),(b)は第一実施形態に係る光学素子素材の変更例を示す部分断面図である。 第二実施形態における最終成形品たる光学素子を示すものであり、同図(a)は斜視図,同図(b)は断面図である。 同図(a),(b)は第二実施形態に係る光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法を示す部分断面図である。 第二実施形態に係る光学素子素材の変更例を示す部分断面図である。 第三実施形態における最終成形品たる光学素子を示すものであり、同図(a)は斜視図,同図(b)は断面図である。 第三実施形態に係る光学素子素材を示すものであり、同図(a)は斜視図,同図(b)は正面図である。 同図(a),(b)は第三実施形態に係る光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法を示す部分断面図である。 同図(a),(b)は上記各実施形態のその他の変更例を示す部分断面図である。 同図(a)は上記各実施形態のその他の変更例を示す部分断面図であり、同図(b)は同図(a)の部分拡大図である。 同図(a),(b)は従来の円柱状の光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法を示す部分断面図である。 同図(a),(b)は従来の三角柱状の光学素子素材及びこれを用いた光学素子の製造方法を示す部分断面図である。
符号の説明
1,4,6…光学素子
1A,4A,6A…入射面(光学機能面)
1B,4B,6B…反射面(光学機能面)
1C,4C,6C…出射面(光学機能面)
1D…球欠面(光学機能面)
4D…第一凹面(光学機能面)
4F…第二凹面(光学機能面)
4E,6E…凸面(光学機能面)
6D…凹面(光学機能面)
2,5,7…光学素子素材
2A,2B,2C…面
2D,5A,7A…面(カット面)
31,41,71…上型
32,42,72…下型
32a,72a…凸面部
32b,71a…平面部
41a,72b…凹面部
42a…第一凸面部
42b…第二凸面部
1…第一仮想平面
2…第二仮想平面
3…第三仮想平面

Claims (14)

  1. その略中心を通る鉛直方向の第一仮想平面を境にした一方と他方の形状が非対称な光学素子を型成形により製造する場合に用いられる光学素子素材であり、その略中心を通る鉛直方向の第二仮想平面を境にした一方と他方の体積の大小関係を、前記光学素子の第一仮想平面を境にした一方と他方の体積の大小関係と逆にしたことを特徴とする光学素子素材。
  2. その略中心を通る鉛直方向の第一仮想平面を境にした少なくとも一方に曲面からなる凹状の光学機能面を形成した非対称な光学素子を型成形により製造する場合に用いられる光学素子素材であり、その略中心を通る鉛直方向の第二仮想平面を境にした他方の体積を一方の体積より小さくしたことを特徴とする請求項1記載の光学素子素材。
  3. 三角プリズムの略中心を通る鉛直方向の第一仮想平面を境にした少なくとも一方の面に、曲面からなる凹状の光学機能面を形成した非対称な光学素子を型成形により製造する場合に用いられる光学素子素材であり、その略中心を通る鉛直方向の第二仮想平面を境にした他方の体積を一方の体積より小さくしたことを特徴とする請求項1又は2記載の光学素子素材。
  4. 三つの光学機能面を有し、少なくとも一つの光学機能面が他の光学機能面と形状が異なる曲面を有するプリズム形状の光学素子をプレス成形によって製造する際、下型に互いに形状の異なる二つの光学機能面を成形する型を配置し、上型に一つの光学機能面を成形する型を配置して、下型に対して上型が相対的に鉛直方向に移動することで光学素子素材をプレス成形して光学素子を製造する成形法で使用する光学素子素材において、
    水平面と、他の二つの面からなる三角柱であり、かつ、プリズム形光学素子の稜線の全てを内包する体積最小の三角柱を「仮想三角柱」とし、
    鉛直方向に平行な平面であり、かつ、前記仮想三角柱における水平面を除く他の二つの面の交線を含む平面を「第一仮想平面」とし、
    光学素子、及び光学素子素材をプレス成形する姿勢で下型の上に載置したとしたときに、光学素子素材上の最下端となる点を通る平面であり、かつ、光学素子の前記第一仮想平面と平行な平面を「第二仮想平面」とし、
    光学素子を前記第一仮想平面で二分したときに、下型上で右側に位置する方の体積を「光学素子の右側体積」、下型上で左側に位置する方の体積を「光学素子の左側体積」とし、
    光学素子素材を前記第二仮想平面で二分したときに、下型上で右側に位置する方の体積を「光学素子素材の右側体積」、下型上で左側に位置する方の体積を「光学素子素材の左側体積」としたときに、
    「光学素子素材の右側体積」と「光学素子素材の左側体積」との関係が、「光学素子の右側体積」<「光学素子の左側体積」のときに「光学素子素材の右側体積」>「光学素子素材の左側体積」となり、「光学素子の右側体積」>「光学素子の左側体積」のときに「光学素子素材の右側体積」<「光学素子素材の左側体積」となることを特徴とする光学素子素材。
  5. 光学素子、及び光学素子素材をプレス成形する姿勢で下型の上に載置したとしたときに、光学素子素材上の最下端となる点が、光学素子素材の表面上の水平な線分、あるいは水平面に含まれる場合には、その線分、あるいは面を、光学素子の前記仮想三角柱の三角形をなす底面に垂直に投影したときに、その投影された線分の中点を通る平面であり、かつ、光学素子の前記第一仮想平面と平行な平面を前記第二仮想平面とすることを特徴とする請求項4記載の光学素子素材。
  6. 前記光学素子素材の断面形状が三角形以上の多角形であり、断面形状が一定な柱状体であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の光学素子素材。
  7. 前記光学素子素材の側面が一つ以上の平面と一つ以上の曲面からなり、断面形状が一定な柱状体であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の光学素子素材。
  8. 前記光学素子素材の側面が曲面からなり、断面形状が一定な柱状体であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の光学素子素材。
  9. 前記光学素子素材の断面形状が一定でなく、全面が曲面からなる形状であることを特徴とする、請求項1〜5いずれか記載の光学素子素材。
  10. 前記光学素子素材を、一部を平面にカットしたゴブ状体としたことを特徴とする請求項1〜5いずれか記載の光学素子素材。
  11. 前記型を構成する上型と下型の接合面近傍に位置する箇所を平面にカットすることにより、前記第二仮想平面を境にした一方又は他方の体積を小さくしたことを特徴とする請求項1〜10いずれか記載の光学素子素材。
  12. 前記光学素子素材を加熱、プレス成形することにより光学素子を成形することを特徴とする請求項1〜11いずれか記載の光学素子素材を用いた光学素子の製造方法。
  13. 前記光学素子素材の前記第二仮想平面を境にした一方と他方の体積の大小関係が、前記下型の略中心を通る鉛直方向の第三仮想平面を境にした一方と他方の体積の大小関係と逆になるように、前記光学素子素材を前記下型内に配置した後、加熱軟化させてプレス成形を行うことを特徴とする請求項1〜11いずれか記載の光学素子素材を用いた光学素子の製造方法。
  14. 請求項1〜11いずれか記載の光学素子素材を加熱、プレス成形して得られることを特徴とする光学素子。


JP2004147071A 2004-05-17 2004-05-17 光学素子の製造方法 Expired - Fee Related JP4511241B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004147071A JP4511241B2 (ja) 2004-05-17 2004-05-17 光学素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004147071A JP4511241B2 (ja) 2004-05-17 2004-05-17 光学素子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005325008A true JP2005325008A (ja) 2005-11-24
JP4511241B2 JP4511241B2 (ja) 2010-07-28

Family

ID=35471656

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004147071A Expired - Fee Related JP4511241B2 (ja) 2004-05-17 2004-05-17 光学素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4511241B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62292633A (ja) * 1986-06-09 1987-12-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 成形用ガラス素材およびその成形方法
JPS6374925A (ja) * 1986-09-16 1988-04-05 Olympus Optical Co Ltd 光学素子成形用の光学素材
JPS63315525A (ja) * 1987-06-16 1988-12-23 Canon Inc 光学素子製造方法
JPS642039U (ja) * 1987-06-16 1989-01-09
JPH10245236A (ja) * 1996-12-26 1998-09-14 Hoya Corp ガラス成形予備体およびこれを用いた光ファイバ固定用部材の製造方法
JP2001278629A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Fuji Photo Optical Co Ltd 光学素子成形方法及び光学素子成形用光学素材

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62292633A (ja) * 1986-06-09 1987-12-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 成形用ガラス素材およびその成形方法
JPS6374925A (ja) * 1986-09-16 1988-04-05 Olympus Optical Co Ltd 光学素子成形用の光学素材
JPS63315525A (ja) * 1987-06-16 1988-12-23 Canon Inc 光学素子製造方法
JPS642039U (ja) * 1987-06-16 1989-01-09
JPH10245236A (ja) * 1996-12-26 1998-09-14 Hoya Corp ガラス成形予備体およびこれを用いた光ファイバ固定用部材の製造方法
JP2001278629A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Fuji Photo Optical Co Ltd 光学素子成形方法及び光学素子成形用光学素材

Also Published As

Publication number Publication date
JP4511241B2 (ja) 2010-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7611648B2 (en) Method for forming an optical element
US7106528B2 (en) Method and apparatus for manufacturing large double-sided curved Fresnel lens
US20100058809A1 (en) Method of manufacturing a glass optical element
CN111656254B (zh) 用于真空成形非球面镜的系统与方法
TW201933475A (zh) 用於形成曲面鏡的真空模具設備、系統及方法
JP4993999B2 (ja) 累進屈折力眼鏡レンズ用セミフィニッシュレンズ及び累進屈折力眼鏡レンズ
JPS5941161B2 (ja) 制御拡散反射鏡を有するランプユニツト及び該反射鏡の製造方法
JP4511241B2 (ja) 光学素子の製造方法
JPWO2020071071A1 (ja) 光学素子およびその製造方法
CN1939851B (zh) 精密冲压成型用预制坯、其制造方法及光学元件制造方法
WO2002091037A1 (fr) Materiau de base de lentille optique, lentille optique et procede de fabrication de lentille optique
JP2006301249A (ja) ビーム整形素子およびその製造方法
JP2007091569A (ja) 光学素子の製造方法、及びガラスレンズ
TW202032204A (zh) 用於抬頭顯示系統之反曲率非球面鏡及其形成方法
JPH05301723A (ja) 光学素子の成形方法
JP2008110903A (ja) 光学素子の製造方法及び製造装置
JP6976950B2 (ja) プレス成形用ガラス素材及びこれを用いた光学素子の製造方法
JP2012532829A5 (ja) 合成石英ガラスからなるメニスカスレンズおよびその製造法
JP2003206143A (ja) ロッドレンズの製造方法
CN100434964C (zh) 激光扫描装置的fθ镜片的制法
JP2009096648A (ja) レンズアレイの製造方法
JP2023019426A (ja) 光学レンズの製造方法及び光学レンズ
JP2008020547A (ja) レンズ、レンズ成形金型およびレンズ成形金型の製造方法
CN113366347A (zh) 用于发射光的装置
JPH05245865A (ja) レンズ成形用金型及びレンズ成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060523

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090327

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090428

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090622

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090818

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100413

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100506

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4511241

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees