JP2005324052A - X線ctスキャナ - Google Patents

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泰男 斉藤
Koichi Muraki
宏一 村木
Hiroaki Miyazaki
博明 宮崎
Katsuyuki Taguchi
克行 田口
Kazufumi Ihira
和史 伊平
Tatsuro Suzuki
達郎 鈴木
Hiroshi Aradate
博 荒舘
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Abstract

【課題】体軸方向の高い解像度と当該体軸方向に沿った広い撮影領域とを共に実現できるマルチスライスX線CTスキャナを提供する。
【解決手段】2次元検出器11の検出信号を収集処理してディジタルデータを得るデータ収集素子をスライス厚方向及びチャンネル方向に対応させて複数個配列して成るデータ収集装置21を備えたものである。2次元検出器11は各チャンネル毎に複数の検出素子列11a1を有し、この各検出素子列11a1は、前記スライス厚方向の中心部に最小スライスピッチを有する基本検出素子を配置し、その両サイドに前記最小スライスピッチよりも大きいスライスピッチを有するX線検出素子を配置した不均等ピッチ構造に構成し、各X線検出素子をスライス厚条件に応じて切換可能に選択し、同一スライス層のX線透過データを対応するデータ収集素子に送るように接続する検出素子選択手段を備えたものである。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ガントリー回転軸方向(X線焦点位置を回転させる中心軸の方向、単純にはスライス面の厚さ(スライス厚)方向)に沿って複数列(複数セグメント)配列された2次元検出器であって、当該スライス厚(スライスピッチ)を不均等に形成した2次元検出器を備えたX線CTスキャナに関する。
X線CTスキャナにおいて従来から用いられていたタイプとして、ファンビーム(シングルスライス)X線CTスキャナがある。
このファンビームX線CTスキャナは、被検体(例えば患者)を挟んで対向配置されたX線源及び検出器を有しており、この検出器は当該被検体の体軸方向に直交する方向(チャンネル方向)に沿って扇状に例えば約1000チャンネル並べられている。
このX線CTスキャナによれば、X線源から被検体のあるスライス面(単にスライスともいう)に対してファン状にX線ビームを照射し、被検体のあるスライス面を透過したX線ビームを検出器で検出してX線透過データを収集する。
収集されたX線透過データは、検出器の各検出素子毎に設けられた素子を有するデータ収集装置(DAS)に送られ、その各素子により増幅処理等が行なわれて投影データ(1回のデータ収集を1ビューという)が収集される。
そして、X線源及び検出器を一体で被検体の周囲に回転させながらX線照射を行なって前記データ収集を約1000回程度繰り返すことにより、被検体に対する多方向からの投影データが収集され、その多方向から得られた投影データに基づいて被写体のスライス面の画像が再構成される。
ところで、このようなシングルスライスX線CTスキャナでは、被検体のある一つのスライス面の画像を得ているため、短時間に広い範囲の画像を撮影することは難しく、医師等から単位時間により高精細(高解像度)且つ広範囲に画像を撮影したいという強い要望が出されていた。
この要望に応えるために、近年、マルチスライスX線CTスキャナが研究されている。
このマルチスライスX線CTスキャナは、シングルX線CTスキャナにおける検出器を被写体の体軸方向(スライス厚方向、seg方向ともいう)に沿って複数列(複数(N)セグメント)有しており、当該検出器は、全体でMチャンネル×Nセグメントの検出素子を有する2次元検出器として構成されている。この場合、DASの各素子は、例えば2次元検出器の各検出素子毎に設けられている。
すなわち、マルチスライスX線CTスキャナによれば、円錐状(コーン状)のX線ビームを曝射するX線源と、上述した2次元検出器とを有しており、当該円錐状のX線ビーム(有効視野直径FOV)に基づいて被検体を透過したX線を2次元検出器で検出することにより、当該被検体の多スライス面の投影データを一度に収集するものであり、上述した高精細且つ広範囲な画像収集を可能にするものとして期待されている。
このようなマルチスライスX線CTスキャナ及びそのCTスキャナに用いられる2次元検出器の構成については、種々の提案がなされている。
例えば、特開平6−169912号公報(特許文献1参照)には、スライス厚(スライスピッチ)の異なる複数のセグメントで得られたX線データを画像処理により束ねることにより自由にslice厚を変えるアイデアが開示されている。
特開平6−169912号公報
マルチスライスX線CTスキャナの2次元検出器及びDASの仕様を考えるとき、幾つかのパラメータが重要になる。すなわち、体軸方向の解像度を上げるためには、体軸方向に沿った検出器セグメントの素子ピッチ(スライス厚)を細かく設定することが必要であり、体軸方向の撮影領域を広げる(結果的にある領域の撮影時間を短くする)ためには、検出器全体(検出器セグメントの列数)を大きくする必要がある。この体軸方向の解像度の増大及び撮影領域のワイド化という一見相反する要求を両方ともクリアするために、十分に小さく分割された検出素子を十分に大きなサイズを確保するまでの列数(seg数)だけ体軸方向に配置する構成が考えられていた。
しかしながら、検出器側においては、検出器の細分化に伴う幾何学的効率の低下や、素子数増大に伴う配線パターン密度の問題等から、最小素子サイズ(slice方向)、最大素子数に限界があるため、現状では、最小サイズは約1mm、最大素子数は約30列程度が可能なレベルとして考えられていた。
このように検出素子を約30列程度配置するためには、その検出素子のseg数に対応した素子数のDASが必要である。単純には、現状のDASをそのまま複数列(30列)配置すれば済むことであるが、実際にはスキャナシステムへの実装スペースの問題やコストパフォーマンスの問題等で配置可能なDASの素子数には限界があり、現在の高密度実装技術や製造コストでは、近い将来可能なレベルとしてもせいぜい10列分程度であった。
このようにDAS素子数、検出器の最小サイズ及び最大素子数のパラメータには互いに異なる制約があるため、これらのパラメータを単純に組み合わるだけでは、体軸方向の高解像度及びワイド化した撮影領域を共に得ることは難しく、なお一層の創意工夫が必要であった。
ここで、従来における単純なパラメータの組み合わせの一例として、1mmあるいは2mmの均等ピッチ(スライス厚)の30列の検出器と10slice分の素子を有するDASとをスイッチ群を介して組み合わせる際の1chの検出器の検出素子列を図28に示す。なお、図28(A)は、検出素子のサイズとして1mmサイズを選択した解像度追及型の構成を示しており、図28R>8(B)は、検出素子のサイズとして2mmサイズを選択した撮影領域追及型の構成を示している。
解像度追及型の構成においては、図28(A)(a)に示すように、1mmセグメントを30個(30seg数)並べた検出器を有しており、今、DASが10slice分あるため、実現されるスライスは、1mmピッチのスライスを合計10slice(1mm*10slice、合計10mm;図28(A)(b)参照)から、3mmピッチのスライスを合計10slice(3mm*10slice、合計30mm;図28(A)(c)参照)までのデータ収集を行なうことができる。
この解像度追及型においては、確かにセグメント方向の解像度は1mmピッチと細かくできるが、反面、撮影領域は最大で30mm程度に抑えられるため、十分にワイドな撮影領域が得られなかった。
一方、撮影領域追及型の構成においては、図28(B)(a)に示すように、2mmセグメントを30個(30seg数)並べた検出器を有しており、解像度追及型と同様に、2mmピッチのスライスを合計10slice(2mm*10slice、合計20mm;図28(B)(b)参照)から、6mmピッチのスライスを合計10slice(6mm*10slice、合計60mm;図28(B)(c)参照)までのデータ収集を行なうことができる。
この撮影領域追及型においては、確かに撮影領域は最大で60mmとなり、十分ワイドなものが得られるが、反面、セグメント方向の最小スライスは2mmピッチとあらくなってしまい、十分な解像度が得られなかった。
また、例えば、広い撮影領域を重視して、検出器の素子サイズを大きく設定した際には、希望するslice厚を実現できない場合が生じた。例えば、2mmセグメントの検出素子を多数並べている場合、信号束ね用スイッチ群の設定を切り換えても例えば5mmピッチのスライスを選択することができなかった。
一方、上述したように検出素子及びDASの素子数を増加させることは、体軸方向の高解像度及び撮影領域のワイド化を実現するためには望ましいことではあるが、反面、素子数の増大はスキャナ全体の信頼性の低下につながる恐れがある。技術開発により、検出素子数やDASの素子数の増加に比例して故障率が増加するとは必ずしも言えないが、例えば、現在の30倍の検出素子数を有する検出器及び10倍の素子数を有するDASを、現在の検出器及びDASと同一の故障率に抑えるためには、単純には、現在の30倍及び10倍の信頼性が要求される。すなわち、検出器及びDASの素子数を増大させるためには、その増大に比例して故障が発生した場合において、その信頼性を維持できる手段を確保する必要があった。
本発明は上述したような事情に鑑みてなされたもので、体軸方向の高い解像度と当該体軸方向に沿った広い撮影領域とを共に実現できるマルチスライスX線CTスキャナを提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、検出素子選択手段で切換選択できるスライス厚の自由度を大幅に向上させたマルチスライスX線CTスキャナを提供することにある。
さらに、本発明の別の目的は、X線検出素子及びDASのデータ収集素子に故障が発生した場合においても十分な信頼性が得られるX線CTスキャナを提供することにある。
本発明に係るX線CTスキャナは、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、被検体に対するX線ビームのスライス厚方向及びこのスライス厚方向に直交するチャンネル方向に複数のX線検出素子を2次元的に配列し且つ前記スライス厚方向の前記検出素子のピッチを不均等に形成した2次元検出器と、この2次元検出器の検出信号を収集処理してその検出信号に応じたディジタルデータを得るデータ収集素子を前記スライス厚方向及びチャンネル方向に対応させて複数個配列して成るデータ収集装置とを備えたX線CTスキャナにおいて、前記2次元検出器は前記スライス厚方向に沿って各チャンネル毎に複数の検出素子列を有し、この各検出素子列は、前記スライス厚方向の中心部に最小スライスピッチを有する基本検出素子(基本セグメント)を配置し、そのスライス厚方向に沿った両サイドに前記最小スライスピッチよりも大きいスライスピッチを有するX線検出素子(セグメント)を配置した不均等ピッチ構造に構成し、前記2次元検出器の各X線検出素子を前記スライス厚方向毎にスライス厚条件に応じて切換可能に選択し、同一スライス層のX線透過データを前記データ収集装置のスライス厚方向に対応するデータ収集素子に送るように接続し、それぞれ同一のスライス厚のデータが得られるようにする検出素子選択手段を備えたものである。
本発明によれば、スライス厚方向に沿って配列された各チャンネル毎の複数の検出素子列それぞれのX線検出素子のピッチが不均等構造(例えば前記スライス厚方向の中心部に最小スライスピッチを有する基本セグメントを配置し、そのスライス厚方向に沿った両サイドに前記最小スライスピッチよりも大きいスライスピッチを有するセグメントを配置した構造)であり、その不均等ピッチの各検出素子列のX線検出素子と、スライス厚方向及びチャンネル方向に対応させて複数個配列されたデータ収集素子の各検出素子列に対応するX線検出素子(その素子数は当該スライス厚方向のX線検出素子の素子数よりも少ない)とが、検出素子選択手段の複数のスイッチから成るスイッチ群のON・OFF制御によりスライス厚条件に応じて選択的に接続されるようになっている。
このため、細かいスライス厚のスライスデータ(例えば最小スライス厚のデータ)を各データ収集素子を介して得たい場合には、前記基本セグメントを選択して各データ収集素子に接続すればよい。また、撮影領域を広げる場合には、普通に各検出素子列のセグメントを各データ収集素子に接続したのでは、上述したように「各検出素子列のセグメント数>各データ収集素子の素子数」であるため、データ収集素子数に対応する撮影領域しか実現できない。
そこで、本発明では、各検出素子列の基本セグメントを含む複数のセグメントの内の少なくとも一部を束ねて各検出素子列に対応するデータ収集素子の内の所定のデータ収集素子に切換接続することにより、例えば全てのセグメントを各データ収集素子に接続することが可能になっている。したがって、この結果、スライス厚方向(体軸方向)において高い解像度(細かいスライスピッチ)と撮影領域のワイド化を共に実現することができる。
また、本発明によれば、2次元検出器の各検出素子列の不均等ピッチが、スライス厚条件の変化に応じて複数の不均等ピッチのセグメントの束ね方を変化させた場合にその変化に応じて前記各データ収集素子により収集されるデータのスライス厚が例えば2倍ずつ広がるように設定されているため、診断対象に応じた厚さのスライスデータを得ることができる。
さらに、スイッチ制御手段における各スイッチのON/OFF制御に加えて、ビームトリマのエッジ位置を制御を行なうことにより、従来では実現しにくかったスライス厚のスライスデータを収集することができる。
本発明のX線CTスキャナによれば、2次元検出器におけるスライス厚方向のピッチが不均等のX線検出素子とスライス厚方向及びチャンネル方向に対応させて複数個配列されたデータ収集素子とを例えば複数のスイッチから成るスイッチ群のON・OFF制御によりスライス厚条件に応じて切換選択して接続することができるため、その不均等ピッチ構造や切換選択接続パターンを変化させることにより、スライス厚方向(体軸方向)において高い解像度(細かいスライスピッチ)と撮影領域のワイド化を共に実現することができる。したがって、2次元検出器を有するX線CTスキャナ(マルチスライスX線CTスキャナ)の診断性能を高めることができ、実用性を向上させることができる。
また、本発明によれば、スライス厚条件に応じてスイッチのON・OFF制御パターンを変えて、各X線検出素子の少なくとも一部を束ねて各データ収集素子に接続することにより、各種のスライス厚を有するスライスデータを収集することができる。すなわち、収集されるスライス厚の切換選択の自由度を高めることができ、X線CTスキャナの診断精度、診断効率を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態のX線CTスキャナ1の概略構成を示すブロック図である。
図1によれば、X線CTスキャナ(CTシステム)1は、被検体(患者)P載置用の寝台2と、被検体Pを挿入して診断を行なうための図示しない診断用開口部を有し、被検体Pの投影データの収集を行なうガントリー3と、スキャナ全体の制御を行なうとともに、収集された投影データに基づいて画像再構成処理や再構成画像表示等を行なうシステム部4とを備えている。
寝台2は、図示しない寝台駆動部の駆動により被検体Pの体軸方向に沿ってスライド可能になっている。
ガントリー3は、その診断用開口部に挿入された被検体Pを挟んで対向配置されたX線管球10及び主検出器11と、ガントリー駆動部12とを備えており、X線管球10と主検出器11は、ガントリー駆動部12の駆動により、ガントリー3の診断用開口内に挿入された被検体Pの体軸方向に平行な中心軸の廻りに一体で回転可能になっている。ガントリー3内のX線管球10と被検体Pとの間には、X線管球10のX線焦点から曝射されたコーン状のX線ビームを整形し、所要の大きさのX線ビームを形成するためのスリット13が設けられている。また、主検出器11のX線ビーム入射側には、例えば主検出器11の列方向に沿って移動する2枚のX線遮蔽板を有するビームトリマ14が設けられている。このビームトリマ14は、スキャン条件(スライス厚条件)に応じて2枚のスリット板の主検出器11の列方向に沿った移動位置を制御することにより被検体Pを透過してきたX線ビームをトリミングして、良好なプロファイルの透過X線ビームを生成するように構成されている。
さらに、X線CTスキャナ1は、X線管球10に高電圧を供給する高電圧発生装置15を備えている。この高電圧発生装置15によるX線管球10への高電圧供給は、例えばスリップリング機構により行なわれる。
主検出器11は、図2に示すように、1chあたり複数seg(本実施形態ではX線検出素子が20seg)がseg方向(体軸方向、スライス厚方向)に沿って並べられた検出素子列をチャンネル方向(ch方向)に沿って複数ch(本実施形態では16ch)アレイ状に配列した2次元検出器(図2では、16ch×20segの2次元検出器を示している)として構成されている。
すなわち、図2では、第1chの20seg分の素子列を11a1とすると、第1ch:11a1〜第16ch:11a16の素子列が配置されており、また、第1segの16ch分の検出素子列を11α1とすると、第1seg:11α1〜第20seg:11α20の検出素子列が配置されていることになる。
ここで、このように2次元配列された各X線検出素子の各素子の位置(アドレス)を(seg,ch)で表すと、例えば(第1seg,第1ch)に位置するX線検出素子は、11(1,1)として表され、第1chの第2seg以下、すなわち第1ch11a1の素子列は、11(2,1)…11(20,1)と表される。また、このようにして、第2ch以下の各segのch11a2〜11a16の検出素子列は、それぞれ第2ch11a2→11(1,2)…11(20,2),第3ch11a3→11(1,3)…11(20,3),・・・・,第15ch11a15→11(1,15)…11(20,15),第16ch11a16→11(1,16)…11(20,16)として表される。
なお、各seg間及び各ch間は、例えば金属板等のセパレータ(反射板)11s1及び11s2が設けられ、隣接するch間及びseg間のクロストークを無くすように構成されている。
そして、本実施形態の主検出器(2次元検出器)11の各chの検出素子列11a1〜11a16の各素子のseg方向のスライス厚(スライスピッチ)は、中央のX線検出素子から端部のX線検出素子に向けてピッチが広がるように不均等に形成されている。なお、このseg方向に沿って不均等に形成されたスライスピッチのことを不均等ピッチという)。
ここで、主検出器11の各チャンネル(ch)の素子列1a1〜11a16の構成を図3に示す。なお、図3は、第1chの検出素子列11a1について示している。
本実施形態においては、X線CTスキャナ1で得られる最小スライス厚を実現するためのサイズを有する検出素子列を基本セグメントと呼び、本実施形態では最小スライス厚が1mmの場合について説明する。
図3によれば、本実施形態の主検出器11の各チャンネルの検出素子列11a1〜11a16の構成は、中央に基本セグメント(1mm−seg;1mmスライス厚のセグメント)を8セグメント((図面向かって右側からseg1a1〜seg1a8とする)配列し、さらにその外側に2mmセグメント(2mm−seg;2mmスライス厚のセグメント)を片側に2セグメントずつ合計4セグメント配列し(図面向かって右側からseg2a1〜seg2a4とする)、さらにその2mmセグメントの外側に、4mmセグメント(4mm−seg;4mmスライス厚のセグメント)を片側に2セグメントずつ合計4セグメント配列する(図面向かって右側からseg4a1〜seg4a4とする)。さらに、4mmセグメントの外側に8mmセグメント(8mm−seg;8mmスライス厚のセグメント)を片側に2セグメントずつ合計4セグメント配列している(図面向かって右側からseg8a1〜seg8a4とする)。1チャンネルあたり合計20segであり、全体で64mmに対応する。なお、ここに示した寸法は、ガントリー3(X線管球10及び主検出器11)の回転軸中心での値であり、主検出器11における実寸法ではない。
そして、主検出器(2次元検出器)11の各X線検出素子の選択により検出されたX線透過データは、スイッチ群20を介して例えば各チャンネルの検出素子列11a1〜11a16それぞれX線検出素子(20seg)に対して、当該20segより少ない8列分(8スライス分)のデータ収集素子(DAS−1a1〜DAS−8a1…DAS−1a16〜DAS−8a16)を有するDAS(データ収集装置)21に送られる。
図4は、本実施形態の2次元検出器11,検出素子選択手段としてのスイッチ群20,及びDAS21の構造を示す斜視図である。図4に示すように、2次元検出器11は、X線検出素子がアレイ状に並べられており、スイッチ群20は、例えばスイッチ基板上にFET等のスイッチング素子を実装して構成され、検出素子選択手段を構成している。また、DAS21のデータ収集素子は、2次元検出器11の各検出素子と同様にアレイ状に配列されている。
DAS21の各データ収集素子(DAS−1a1〜DAS−8a1…DAS−1a16〜DAS−8a16)は、送られたX線透過データに対して増幅処理やA/D変換処理等を施して当該被検体Pの8スライス分の投影データを収集するようになっている。
ここで、主検出器11の例えば第1チャンネルにおける20segのX線検出素子列11a1(seg1a1〜seg1a8、seg2a1〜seg2a4、seg4a1〜seg4a4、seg8a1〜seg8a4)と、この第1チャンネルの検出素子列11a1に対応するDAS21の8列(8スライス)分のデータ収集素子(DAS−1a1〜DAS−8a1)を有するDAS(データ収集装置)21とのスイッチ群20による接続関係を図5に示す。なお、図5には、説明を容易にするために、素子列両端のseg8a1〜seg8a4と各DAS−1a1〜DAS−8a1とを接続するスイッチ群のみを示している。
図5によれば、seg8a1は、スイッチS11を介してDAS−1a1に接続され、以下、スイッチS12〜S18を介してDAS−2a1〜DAS−8a1に順次接続される。さらに、スイッチS1Gを介してGNDに接続されている。
同様に、seg8a2は、スイッチS21〜S2Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDにそれぞれ接続される。
以下、seg4a1は、スイッチS31〜S3Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDにそれぞれ接続され、seg4a2は、スイッチS41〜S4Gを介し手DAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDにそれぞれ接続される。また、seg2a1は、スイッチS51〜S5Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDにそれぞれ接続され、seg2a2は、スイッチS61〜S6Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDにそれぞれ接続される。
さらに、seg1a1…seg1a8は、それぞれスイッチS71〜S7G…スイッチS141〜S14Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDに接続されている。そして、seg2a3は、スイッチS151〜S15Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDにそれぞれ接続され、seg2a4は、スイッチS161〜S16Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDにそれぞれ接続される。また、seg4a3は、スイッチS171〜S17Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDにそれぞれ接続され、seg4a4は、スイッチS181〜S18Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDにそれぞれ接続される。
そして、seg8a3は、スイッチS191〜S19Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDに接続され、seg8a4(20seg目)は、スイッチS201〜S20Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDに接続されている。
各接続スイッチS11〜S20Gには、それぞれシステム部4のホストコントローラ25から図示しない制御信号線が接続されており、この制御信号線を介してホストコントローラ25から送られる制御信号に応じて接続スイッチS11〜S20Gは個別にON/OFFし、各セグメントseg1a1〜seg1a8、seg2a1〜seg2a4、seg4a1〜seg4a4、及びseg8a1〜seg8a4とDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDとの接続/非接続を個別に切り換え制御するようになっている。
なお、第2チャンネルの検出素子列11a2〜第16チャンネルの検出素子列11a16についても、第1チャンネルの検出素子列11a1と同様に、各接続スイッチを介して対応するDAS−1a2〜DAS−8a2…DAS−1a16〜DAS−8a16にそれぞれ接続されており、各接続スイッチは、ホストコントローラ25からの制御信号に応じて各セグメントとDASのデータ収集素子及びGNDとの間で接続/非接続を個別に切り換え制御するようになっている。
一方、X線CTスキャナ1のシステム部4は、例えばCPU等を有するコンピュータ回路を搭載したデータ処理装置26を有している。このデータ処理装置26は、DAS21の各データ収集素子により収集された8スライス分の投影データを保持し、上述したガントリー3の回転による多方向から得られた同一スライスの全ての投影データを加算する処理や、その加算処理により得られた多方向投影データに対して必要に応じて補間処理、補正処理等を施すようになっている。
また、システム部4は、データ処理装置26におけるデータ処理に必要なデータ等を記憶する記憶装置27と、データ処理装置26によりデータ処理されて得られた投影データを再構成処理して、8スライス分の再構成画像データを生成する再構成装置28と、この再構成装置28により生成された再構成画像データを表示する表示装置29と、キーボードや各種スイッチ、マウス等を備え、オペレータOを介してスライス厚やスライス数等の各種スキャン条件を入力可能な入力装置30と、再構成装置28により生成された再構成画像データを記憶可能な大容量の記憶領域を有する補助記憶装置31とを備えている。
そして、X線CTスキャナ1のシステム部4は、CPUを有するコンピュータ回路を搭載したホストコントローラ25を有している。このホストコントローラ25は、高電圧発生装置15に接続されるとともに、バスBを介してガントリー3内の図示しない寝台駆動部、ガントリー駆動部12、ビームトリマ14、スイッチ群20、及びDAS21にそれぞれ接続されている。
また、ホストコントローラ25、データ処理装置26、記憶装置27、再構成装置28、表示装置29、入力装置30、及び補助記憶装置31は、それぞれバスBを介して相互接続され、当該バスBを通じて互いに高速に画像データや制御データ等の受け渡しを行なうことができるように構成されている。
すなわち、ホストコントローラ25は、オペレータOから入力装置30を介して入力されたスライス厚等のスキャン条件を内部メモリに記憶し、この記憶されたスキャン条件(あるいは、マニュアルモードにおいてオペレータOから直接設定されたスキャン条件)に基づいて高電圧発生装置15、図示しない寝台駆動部、ガントリー駆動部12、及びビームトリマ14を介して寝台2の体軸方向への送り量、送り速度、ガントリー3(X線管球10及び主検出器11)の回転速度、回転ピッチ、ビームトリマ14のエッジ位置、及びX線の曝射タイミング等を制御しながら当該高電圧発生装置15、寝台駆動部、ガントリー駆動部12、及びビームトリマ14を駆動させることにより、被検体Pの所望の撮影領域に対して多方向からコーン状のX線ビームが照射される。そして、被検体Pの撮影領域を透過した透過X線は、主検出器11の各X線検出素子を介してX線透過データとして検出される。
同時に、ホストコントローラ25は、内部メモリに記憶されたスキャン条件(あるいは、マニュアルモードのスキャン条件)に基づいてスイッチ群20の各スイッチの切り換え制御を行なって主検出器11の各X線検出素子とDAS21との接続状態を切り換えることにより、当該各X線検出素子で検出されたX線透過データを束ねて、スキャン条件に対応した複数スライスのX線透過データとしてDAS21に送ることができるように構成されている。
次に、本実施形態における上述したスイッチ群20を介してX線透過データを束ねる構成について説明する。なお、ここでは、説明を簡単にするために、主検出器11の第1チャンネルの検出素子列11a1で検出されたX線透過データを束ねてDAS−1a1〜DAS−8a1に送る構成についてのみ示しているが、第2チャンネルの検出素子列11a2〜第16チャンネルの検出素子列11a16とDAS−1a2…DAS−8a2〜DAS−1a16…DAS−8a16との間でも同様に行なわれることは言うまでもない。
最初に、同一のスライス厚で8スライスを収集する場合のX線透過データのスイッチ群20による束ね方を図6及び図7に示す。図6及び図7中、網掛け部分が検出されたX線透過データを使用するX線検出素子の範囲を表し、太線が束ねたX線透過データの切れ目を表している。
図6(A)は、スライス厚として最小のスライス厚(1mm)で8スライスを収集する場合におけるスイッチ群20によるX線透過データの束ね方を示すものである。
すなわち、ホストコントローラ25は、入力されたスライス厚条件(1mm)を含むスキャン条件に基づいてスイッチ群20のスイッチS11〜S20GをON/OFF制御して、各検出素子列で検出されたX線透過データを束ねる。すなわち、seg1a1〜seg1a8とDAS−1a1〜DAS−8a1とをそれぞれ接続するスイッチS71、S82、S93、S104、S115、S126、S137、S148がONされ、それ以外のスイッチS72〜S7G、S81、S83〜S8G、S91、S92、S94〜S9G、・・・、S141〜S147、S14GはそれぞれOFFされる。
また、seg8a1〜seg8a4とGNDとを接続するスイッチS1G、S2G、S19G、S20GはそれぞれONされ、以下、seg4a1〜seg4a4とGNDとを接続するスイッチS3G、S4G、S17G、S18G→ON、seg2a1〜seg2a4とGNDとを接続するスイッチS5G、S6G、S15G、S16G→ONされる。さらに、S11〜S18、S21〜S28、S31〜S38、…、S61〜S68、S151〜S158、S161〜S168、…、S201〜S208→OFFされる。
したがって、第1チャンネルの検出素子列11a1の検出データとして、1mm厚の8スライス(1mm−slice×8−slice)のX線透過データを各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
また、図6(B)は、スライス厚として2mmスライス厚で8スライスを収集する場合におけるスイッチ群20によるX線透過データの束ね方を示すものである。
すなわち、ホストコントローラ25は、入力されたスライス厚条件(2mm)を含むスキャン条件に基づいてスイッチ群20の各スイッチS11〜S20GをON/OFF制御して、seg2a1をDAS−1a1,seg2a2をDAS−2a1に接続し、seg1a1〜seg1a2を束ねてDAS−3a1、seg1a3〜seg1a4を束ねてDAS−4a1、seg1a5〜seg1a6を束ねてDAS−5a1、seg1a7〜seg1a8を束ねてDAS−6a1にそれぞれ接続する。さらに、seg2a3をDAS−7a1、seg2a4をDAS−8a1に接続し、他のseg4a1〜seg4a4,seg8a1〜seg8a4を全てGNDに接続することにより、第1チャンネルの検出素子列11a1の検出データとして、2mm厚の8スライス(2mm−slice×8−slice)のX線透過データを各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
同様に、図7(A)では、ホストコントローラ25は、各スイッチS11〜S20GをON/OFF制御して、seg4a1をDAS−1a1、seg4a2をDDAS−2a1、seg2a1〜seg2a2→DAS−3a1、seg1a1〜seg1a4→DAS−4a1、seg1a5〜seg1a8→DAS−5a1、seg2a3〜seg2a4→DAS−6a1、seg4a3をDAS−7a1、seg4a4をDAS−8a1、seg8a1〜seg8a4→GNDにそれぞれ接続して、第1チャンネルの検出素子列11a1の検出データとして、4mm厚の8スライス(4mm−slice×8−slice)のX線透過データを各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
さらに、図7(B)では、各スイッチS11〜S20GをON/OFF制御して、seg8a1をDAS−1a1、seg8a2をDAS−2a1、seg4a1〜seg4a2→DAS−3a1、seg2a1〜seg2a2及びseg1a1〜seg1a4→DAS−4a1、seg1a5〜seg1a8及びseg2a3〜seg2a4→DAS−5a1、seg4a3〜seg4a4→DAS−6a1、seg8a3をDAS−7a1、seg8a4をDAS−8a1にそれぞれ接続することにより、第1チャンネルの検出素子列11a1の検出データとして、8mm厚の8スライス(8mm−slice×8−slice)のX線透過データとして各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
以上述べたように、本構成によれば、同一スライス厚の8スライスのX線透過データを収集するモードにおいて、それぞれのスライス厚を1mm、2mm、4mm、8mmと2倍ずつ広げていくことが可能になっている。
そして、そのスライス厚は、オペレータOにより設定されたスキャン条件に含まれるスキャン厚に基づいて、ホストコントローラ25の制御の下でスイッチ群20の切り換え制御が自動的に行なわれることにより、設定されたスキャン条件(スライス厚条件)に対応して選択されている。
すなわち、本構成によれば、設定されたスライス厚条件に合わせて、例えば最小スライス厚(1mm)の8スライス分のX線透過データを収集することができる。そして、この収集された8スライス分のX線透過データから得られた投影データに基づいて再構成装置28により再構成処理が行なわれるため、体軸方向に高い分解能(解像度)を有する8スライスの再構成画像を生成することができる。また、設定されたスライス厚条件に合わせて、例えばスライス厚8mmの8スライスで構成されたワイドな撮影領域(64mm)のX線透過データを収集することができるため、この収集された投影データから得られた投影データに基づいて再構成装置28により再構成処理が行なわれ、体軸方向にワイドな範囲の再構成画像を生成することができる。すなわち、本構成では、体軸方向の高い解像度と体軸方向に沿ったワイドな撮影領域とを共に実現することができる。
また、本構成によれば、同一スライス厚の8スライスの投影データを得る場合において、そのスライス厚を、設定されたスライス厚条件に合わせて1mm〜2mm〜4mm〜8mmと2倍ずつ広げていくことができ、しかもそのスライス厚条件はオペレータOからスキャン条件設定時あるいはマニュアルモード時に任意に設定することができる。したがって、スライス厚の設定の自由度を大幅に高めることができ、診断部位に応じた効率的な画像診断を行なうことができる。
次に、異なる(不均等な)スライス厚で8スライスを収集する場合のX線透過データのスイッチ群20による束ね方を図8及び図9に示す。図8及び図9においては、図6及び図7と同様に、網掛け部分が検出されたX線透過データを使用するX線検出素子の範囲を表し、太線が束ねたX線透過データの切れ目を表している。
図8及び図9においては、特に検出器列の中央部分をスライス厚の薄いスライスとし、外側をスライス厚の厚いスライスとして収集する場合を示している。
すなわち、図8(A)では、ホストコントローラ25の制御に基づくスイッチ群20のON/OFF制御に応じて、seg8a1〜seg8a2,seg4a1〜seg4a2,及びseg2a1(合計26mm−slice)→DAS−1a1、seg2a2→DAS−2a1、seg1a1〜seg1a2→DAS−3a1、seg1a3〜seg1a4→DAS−4a1、seg1a5〜seg1a6→DAS−5a1、seg1a7〜seg1a8→DAS−6a1にそれぞれ接続される。さらに、seg2a3→DAS−7a1、seg8a3〜seg8a4,seg4a3〜seg4a4,及びseg2a4(合計26mm−slice)→DAS−8a1にそれぞれ接続される。
この結果、26mm−slice+2mm×6slice+26mm−sliceという異なるスライス厚の8スライスのX線透過データを各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
また、図8(B)によれば、ホストコントローラ25の制御に基づくスイッチ群20のON/OFF制御に応じて、seg8a1→GND、seg8a2及びseg4a1→DAS−1a1、seg4a2→DAS−2a1、seg2a1〜seg2a2→DAS−3a1、seg1a1〜seg1a4→DAS−4a1にそれぞれ接続される。さらに、seg1a5〜seg1a8→DAS−5a1、seg2a3〜seg2a4→DAS−6a1、seg4a3→DAS−7a1、seg4a4及びseg8a3→DAS−8a1、seg8a4→GNDにそれぞれ接続される。
この結果、12mm−slice+4mm×6slice+12mm−sliceという異なるスライス厚の8スライスのX線透過データとして各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
同様に、図9(A)によれば、ホストコントローラ25の制御に基づくスイッチ群20のON/OFF制御に応じて、seg8a1〜seg8a2→GND、seg4a1〜seg4a2及びseg2a1→DAS−1a1、seg2a2→DAS−2a1、seg1a1〜seg1a2→DAS−3a1、seg1a3〜seg1a4→DAS−4a1にそれぞれ接続される。さらに、seg1a5〜seg1a6→DAS−5a1、seg1a7〜seg1a8→DAS−6a1、seg2a3→DAS−7a1、seg2a4及びseg4a3〜seg4a4→DAS−8a1、seg8a3〜seg8a4→GNDにそれぞれ接続される。この結果、10mm−slice+2mm×6slice+10mm−sliceという異なるスライス厚の8スライスのX線透過を各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
さらに、図9(B)によれば、seg8a1〜seg8a2→GND、seg4a1〜seg4a2及びseg2a1→DAS−1a1、seg2a2及びseg1a1→DAS−2a1、seg1a2〜seg1a3→DAS−3a1、seg1a4→DAS−4a1にそれぞれ接続される。さらに、seg1a5→DAS−5a1、seg1a6〜seg1a7→DAS−6a1、seg1a8及びseg2a3→DAS−7a1、seg2a4びseg4a3〜seg4a4→DAS−8a1、seg8a3〜seg8a4→GNDにそれぞれ接続される。この結果、10mm−slice+3mm−slice+2mm−slice+1mm−slice+1mm−slice+2mm−slice+3mm−slice+10mm−sliceという異なるスライス厚の8スライスのX線透過データを各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
以上述べたように、本構成においては、同一のスライス厚に限らず、異なるスライス厚の8スライスの投影データを収集することができる。したがって、さらにスライス厚の設定の自由度を高めることができ、診断部位に応じた効率的な画像診断を行なうことができる。
なお、図8及び図9では、検出器列の中央部分のスライス厚を薄くし、外側を厚くした例を示したが、逆に中央部分を厚くする等、診断部位に応じた様々なスライス厚の設定が可能である。
ところで、上述した構成では、各チャンネルあたり1mm〜8mmのセグメントを合計20セグメント配列した主検出器11で得られたX線透過データを8スライス分のデータ収集素子数を有するDAS21で投影データとして収集する例について説明したが、ここで、DASのデータ収集素子数と主検出器11の各X線検出素子列のセグメント配列数との関係における原則について述べる。
上述した構成で示したように、スイッチ群20で束ねた後のスライス厚を基本スライスに対して、2k倍(1倍、2倍、4倍、8倍、…)と広げていくためには、DAS21は、各チャンネルの検出素子列あたり「4×nスライス分(n:自然数)」のデータ収集素子数を備えることが望ましい。このときの主検出器11の各検出素子例のセグメントは、中央に基本セグメントを4×nセグメント配列し、その外側に基本セグメントの2倍のサイズのセグメントを片側にnセグメントずつ合計2×nセグメント配列し、さらにその外側にその2倍(基本セグメントの4倍)のサイズのセグメントを片側にnセグメントずつ合計2×nセグメントずつ配列していくことを繰り返して構成される。
上述した図3の主検出器11の第1チャンネルの検出素子列の構成は「n=2」の場合であり、その他の例として、「n=1」(4スライス分DAS1a1〜DAS−4a1)の場合の第1チャンネルの検出素子列11b1の構成を図10に示す。なお、その他の検出素子列11b2〜11b16についても同様である。
図10によれば、中央に基本セグメント(1mm−seg)を4セグメント(seg1a1〜seg4)、その外側に2mmセグメント(2mm−seg)を片側に1セグメントずつ合計2セグメント配列し(seg2a1〜seg2a2)、さらに、その2mmセグメントの外側に、4mmセグメント(4mm−seg)を片側に1セグメントずつ合計2セグメント配列する(seg4a1〜seg4a2)、そして、4mmセグメントの外側に8mmセグメント(8mm−seg)を片側に1セグメントずつ合計2セグメント配列している(seg8a1〜seg8a2)。1チャンネルあたり合計10segであり、全体で32mmに対応する。
この検出素子列11b1で検出されたX線透過データのスイッチ群20による束ね方(同一のスライス厚で4スライスを収集する際)を図11及び図12に示す。なお、図6及び図7と同様に、図中網掛け部分が検出されたX線透過データを使用するX線検出素子の範囲を表す、太線が束ねたX線透過データの切れ目を表している。
図11(A)によれば、図6及び図7と同様に、コントローラ25により図示しない各スイッチをON/OFF制御して、seg8a1,seg4a1,及びseg2a1→GND、seg1a1がDAS−1a1、seg1a2がDAS−2a1、seg1a3がDAS−3a1、seg1a4がDAS−4a1、seg2a2,seg4a2,及びseg8a2→GNDにそれぞれ接続され、1mm厚の4スライス(1mm−slice×4−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−4a1に送ることができる。
また、図11(B)によれば、seg8a1及びseg4a1→GND、seg2a1→DAS−1a1、seg1a1〜seg1a2→DAS−2a1、seg1a3〜seg1a4→DAS−3a1、seg2a2→DAS−4a1、seg4a2及びseg8a2→GNDにそれぞれ接続され、2mm厚の4スライス(2mm−slice×4−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−4a1に送ることができる。
さらに、図12(A)によれば、seg8a1→GND、seg4a1→DAS−1a1、seg2a1及びseg1a1〜seg1a2→DAS−2a1、seg1a3〜seg1a4及びseg2a2→DAS−3a1、seg4a2→DAS−4a1、seg8a2→GNDにそれぞれ接続され、4mm厚の4スライス(4mm−slice×4−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−4a1に送ることができる。そして、図12(B)によれば、seg8a1→DAS−1a1、seg4a1,seg2a1及びseg1a1〜seg1a2→DAS−2a1、seg1a3〜seg4,seg2a2及びseg4a2→DAS−3a1、seg8a2→DAS−4a1にそれぞれ接続され、8mm厚の4スライス(8mm−slice×4−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−4a1に送ることができる。
また、DAS21が「2×(2n−1)−slice分」のデータ収集素子数を備えている場合でも、上述した「4×n−slice分」における検出素子列11aと同一の構成となる。図13及び図14は、「n=2」(6−slice分DAS−1a1〜DAS−6a1)における検出素子列11aのスイッチの束ね方を示す。なお、検出素子列11aの構成は、8−slice分DASにおける検出素子列11a(図3参照)の場合と同一であり、その束ね方が異なっている。
すなわち、図13(A)によれば、seg1a2〜seg1a7を順次DAS−1a1〜DAS−6a1に接続し、他のseg1a1及びseg1a8、seg2a1〜seg2a4、…、seg8a1〜seg8a4は、全てGNDに接続することにより、1mm厚の6スライス(1mm−slice×6−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
また、図13(B)によれば、seg2a2をDAS−1a1に接続し、seg1a1〜seg1a2をDAS−2a1、seg1a3〜seg1a4をDAS−3a1、seg1a5〜seg1a6をDAS−4a1、seg1a7〜seg1a8をDAS−5a1にそれぞれ接続する。さらに、seg2a3をDAS−6a1に接続し、他のseg4a1〜seg4a4…seg8a1〜seg8a4は、全てGNDに接続することにより、2mm厚の6スライス(2mm−slice×6−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
同様に、図14(A)では、seg4a2→DAS−1a1、seg2a1〜seg2a2→DAS−2a1、seg1a1〜seg1a4→DAS−3a1、seg1a5〜seg1a8→DAS−4a1、seg2a3〜seg2a4→DAS−5a1、seg4a3→DAS−6a1、seg4a1及びseg4a4並びにseg8a1〜seg8a4→GNDにそれぞれ接続され、4mm厚の6スライス(4mm−slice×6−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
さらに、図14(B)では、seg8a2→DAS−1a1、seg4a1〜seg4a2→DAS−2a1、seg2a1〜seg2a2及びseg1a1〜seg1a4→DAS−3a1、seg1a5〜seg1a8及びseg2a3〜seg2a4→DAS−4a1、seg4a3〜seg4a4→DAS−5a1、seg8a3→DAS−6a1、seg8a1及びseg8a4→GNDにそれぞれ接続され、8mm厚の6スライス(8mm−slice×6−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
一方、スイッチ群20で束ねた後のスライス厚を基本スライス厚の3k倍(1倍、3倍、9倍、…)と広げていくためには、DAS21は、「3×n−slice分(n:自然数)」のデータ収集素子数を備えることが望ましい。このときの主検出器11の各セグメントは、中央に基本セグメントを3×nセグメント配列し、その外側に基本セグメントの3倍のサイズのセグメントを片側にnセグメントずつ合計2×nセグメント配列し、さらにその外側にその3倍(基本セグメントの9倍)のサイズのセグメントを片側にnセグメントずつ合計2×nセグメントずつ配列していくことを繰り返して構成される。
「n=1」(3−slice分DAS(DAS−1a1〜DAS−3a1)の場合の第1チャンネルの検出素子列11c1の構成を図15に示す。
図15によれば、中央に基本セグメント(1mm−seg)を3セグメント(seg1a1〜seg1a3)、その外側に3mmセグメント(3mm−seg)を片側に1セグメントずつ合計2セグメント配列し(seg3a1〜seg3a2)、さらに、その3mmセグメントの外側に、9mmセグメント(9mm−seg)を片側に1セグメントずつ合計2セグメント配列している(seg9a1〜seg9a2)。1チャンネルあたり合計7segであり、全体で27mmに対応する。
この検出素子列11c1で検出されたX線透過データのスイッチ群20による束ね方(同一のスライス厚で3スライスを収集する際)を図16に示す。
図16(A)によれば、seg9a1及びseg3a1→GND、seg1a1→DAS−1a1、seg1a2→DAS−2a1、seg1a3→DAS−3a1、seg3a2及びseg9a1→GNDにそれぞれ接続され、1mm厚の3スライス(1mm−slice×3−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−3a1に送ることができる。
また、図16(B)によれば、seg9a1→GND、seg3a1→DAS−1a1、seg1a1〜seg1a3→DAS−2a1、seg3a2→DAS−3a1、seg9a2→GNDにそれぞれ接続され、3mm厚の3スライス(3mm−slice×3−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−3a1に送ることができる。
さらに、図16(C)によれば、seg9a1→DAS−1a1、seg3a1,seg1a1〜seg1a3,及びseg3a2→DAS−2a1、seg9a2→DAS−3a1にそれぞれ接続され、9mm厚の3スライス(9mm−slice×3−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−3a1に送ることができる。
また、「n=2」(6−slice分DASDAS−1a1〜DAS−6a1)の場合の第1チャンネルの検出素子列11d1の構成を図17に示す。
図17によれば、中央に基本セグメント(1mm−seg)を6セグメント(seg1a1〜seg1a6)、その外側に3mmセグメント(3mm−seg)を片側に2セグメントずつ合計4セグメント配列し(seg3a1〜seg3a4)、さらに、その3mmセグメントの外側に、9mmセグメント(9mm−seg)を片側に2セグメントずつ合計4セグメント配列している(seg9a1〜seg9a4)。1列辺り合計14segであり、全体で54mmに対応する。
この検出素子列11d1で検出されたX線透過データのスイッチ群20による束ね方(同一のスライス厚で6スライスを収集する際)を図18及び図19に示す。
図18(A)によれば、seg9a1〜seg9a2及びseg3a1〜seg3a2→GND、seg1a1→DAS−1a1、seg1a2→DAS−2a1、seg1a3→DAS−3a1、seg1a4→DAS−4a1、seg1a5→DAS−5a1、seg1a6→DAS−6a1、seg3a3〜seg3a4及びseg9a3〜seg9a4→GNDにそれぞれ接続され、1mm厚の6スライス(1mm−slice×6−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
また、図18(B)によれば、seg9a1〜seg9a2→GND、seg3a1→DAS−1a1、seg3a2→DAS−2a1、seg1a1〜seg1a3→DAS−3a1、seg1a4〜seg1a6→DAS−4a1、seg3a3→DAS−5a1、seg3a4→DAS−6a1、seg9a3〜seg9a4→GNDにそれぞれ接続され、3mm厚の6スライス(3mm−slice×6−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
さらに図19によれば、seg9a1→DAS−1a1、seg9a2→DAS−2a1、seg3a1〜seg3a2及びseg1a1〜seg1a3→DAS−3a1、seg1a4〜seg1a6及びseg3a3〜seg3a4→DAS−4a1、seg9a3→DAS−5a1、seg9a4→DAS−6a1にそれぞれ接続され、9mm厚の6スライス(9mm−slice×6−slice)のX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
上述した主検出器のセグメント配列数との関係における原則に基づく構成を、主検出器やDASの一部に採用しても、その採用した範囲において同等の効果が得られる。例えば、図10乃至図11に4スライス分のDAS用として示したセグメント構成を有する第1チャンネルの検出素子列11a1と、6スライス分のDAS21(DAS−1a1〜DAS−6a1)とを組み合わせて、例えば異なるスライス厚(外側を厚く、中央部の薄く)で6スライスを収集する場合のX線透過データのスイッチ群20による束ね方を図20に示す。
図20(A)によれば、図11と同様に、seg8a1及びseg4a1,→GND、seg2a1→DAS−1a1、seg1a1→DAS−2a1、seg1a2→DAS−3a1、seg1a3→DAS−4a1、seg1a4→DAS−5a1、seg2a2→DAS−6a1、seg4a2及びseg8a2→GNDにそれぞれ接続され、2mm−slice+1mm−slice×4slice+2mmslice(2,1,1,1,1,2)という異なるスライス厚の6スライスのX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
また、図20(B)によれば、seg8a1→GND、seg4a1→DAS−1a1、seg2a1→DAS−2a1、seg1a1〜seg1a2→DAS−3a1、seg1a3〜seg1a4→DAS−4a1、seg2a2→DAS−5a1、seg4a2→DAS−6a1、seg8a1→GNDにそれぞれ接続され、4mm−slice+2mm−slice×4slice+4mm−slice(4,2,2,2,2,4)という異なるスライス厚の6スライスのX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
さらに、図20(C)によれば、seg8a1→DAS−1a1、seg4a1→DAS−2a1、seg2a1及びseg1a1〜seg1a2→DAS−3a1、seg1a3〜seg1a4及びseg2a2→DAS−4a1、seg4a2→DAS−5a1、seg8a2→DAS−6a1にそれぞれ接続され、8mm−slice+4mm−slice×4slice+8mm−slice(8,4,4,4,4,8)という異なるスライス厚の6スライスのX線透過データをDAS−1a1〜DAS−6a1に送ることができる。
この図20(A)〜(C)によれば、当該図20(A)に示した6スライスの厚さがそれぞれ(2,1,1,1,1,2)であったのが、次のスライス厚が(4,2,2,2,2,4)となり、2倍ずつ増加したスライス厚を実現することができる。
一方、上述した実施形態においては、各検出素子列がいずれのDASのデータ素子に対してでも接続できるようにスイッチ群20を構成したが、予め想定した組み合わせに絞り込むことにより、スイッチ(素子)数やホストコントローラ25からの制御信号の数を減らす構成にすることも可能である。
例えば、各チャンネルあたり20segの検出素子列(セグメント)を8スライス分のDASに接続する場合(図5参照)において、例えば図6及び図7に示したように同一のスライスピッチで8スライス収集する場合に限定すると、前掲図6及び図7の組み合わせを実現できる最小スイッチ数の構成は、図21に示すようになる。
すなわち、図6及び図7において、例えばseg8a1は、DAS−1a1及びGNDにしか接続されないため、この2つのラインに対する接続を切り換え制御するための2つのスイッチSa1、Sa2を設ければよいことになる。
このようにして、図6及び図7に示す同一ピッチで8スライス分のDASに接続する場合に限定した場合において各セグメントにおいて必要なスイッチのみを有する構成が図21である。前掲図5の構成では、各チャンネルの検出素子列における各セグメント(20seg)あたり9個のスイッチ(DAS−1a1〜DAS−8a1(8個)、+GND(1個))が必要であり、チャンネルあたり合計「9×20=180」個のスイッチが必要であったが、図21の構成では「52個」と大幅に減少させることができる。
さらに、上述したように、図5の構成を同一のスライスピッチで8スライスの投影データを収集する(図6及び図7の組み合わせ)構成に限定する場合において、当該図6及び図7の構成を図5の構成よりもスイッチ数を減らしながら且つ最小の制御信号数で実現するためには、図6(A),図6(B),図7(A),図7R>7(B)をそれぞれ4種類の組み合わせとし、各組み合わせを一つの切り換え制御パターンとして考えればよい。
例えば、図6(A)の1mm−slice×8−sliceのパターンにおいては、seg8a1〜seg8a2、seg4a1〜seg4a2、seg2a1〜seg2a2をそれぞれGNDに接続するためのスイッチが合計6個(スイッチS1G、スイッチS2G、スイッチS3G、スイッチS4G、スイッチS5G、スイッチS6G)必要であり、seg1a1〜seg1a8をそれぞれDAS−1a1〜DAS−8a1に接続するためのスイッチが合計8個(スイッチS71、スイッチS81、スイッチS91、スイッチS101、スイッチS111、スイッチS121、スイッチS131、スイッチS141)必要である。そして、seg2a3〜seg2a4、seg4a3〜seg4a4、seg8a3〜seg8a4をGNDに接続するためのスイッチが合計6個(スイッチS15G、スイッチS16G、スイッチS17G、スイッチS18G、スイッチS19G、スイッチS20G)必要である。
このように、各パターン毎にスイッチを設定すれば、スイッチの個数は、各パターン毎にセグメント数分だけ(20個)必要であり、合計「20×4=80個」となる。このスイッチ数は、図5の構成のスイッチ数(180個)よりも大幅に減少しているが、上述した最小スイッチ数の場合よりも増えている。しかしながら、この構成では、ホストコントローラ25とスイッチ群21とを接続する制御信号数が減少する。例えば図6(A)のパターンにおいては、seg1a1〜seg1a8とDAS−1a1〜DAS−8a1とをそれぞれ接続するスイッチを全てONにし、seg8a1〜seg8a2、seg4a1〜4a2、seg2a1〜seg2a2とGNDとをそれぞれ接続するスイッチ及びseg2a3〜seg2a4、seg4a3〜seg4a4、seg8a3〜seg8a4とGNDとをそれぞれ接続するスイッチを全てONにすればよく、このようなONパターンを有する制御信号を1つの信号線で送ればよいことになる。
したがって、この構成では、制御信号数は、各パターン毎に1つの信号で足りるため合計4本(最小)で済むことになる。
このように、図6及び図7に示す同一ピッチで8スライス分のDASに接続する場合に限定した構成においては、スイッチ数を最小にする構成と制御信号数を最小にする構成とを選択することができ、いずれの構成においても、スイッチ等の部品コストや実装コスト等を低減することができる。また、図5に示した構成は、組み合わせの自由度(1mmスライス厚、2mmスライス厚、4mmスライス厚、8mmスライス厚が自由に設定できる)というメリットを有しているため、最終的にいずれの構成を選択するかは、どのパラメータを重視するか(自由度、スイッチ数、あるいは制御信号数)によって異なる。しかしながら、上述したスイッチ構成の変更は、本構成の最大の目的及び効果である「高い解像度と広い撮影領域の両立」に影響を与えるものではない。
次に本実施形態の変形例として、スイッチ群20のON/OFF制御による検出素子列とDASとの間の切り換え制御に加えてビームトリマ14のエッジ位置制御を行なうことにより、従来選択できなかった5mm−スライス等を選択できる構成について説明する。
例えば、スライス厚1mm〜8mmのセグメントを合計20セグメント配列した主検出器11の第1チャンネルおける検出素子列11a1のX線透過データを8スライス分のDAS21(DAS−1a1〜DAS−8a1)で収集する構成の場合(図5参照)、束ね用スイッチ群20の設定を切り換えても、列方向におけるセグメントの中央(seg1a4とseg1a5との間、図22(A)の一点鎖線(中央線)O参照)に対して対称に5mm−sliceを選択することができなかった。そこで、図22(A)に示すように、上記中央線Oに対して非対称に1スライスを選択できるのみであった。
本変形例では、中央線Oに対して対称的に5mm−sliceのX線透過データを複数スライス得ることを可能にした。
すなわち、本変形例の構成によれば、ホストコントローラ25は、スライス厚条件(5mm)を含むスキャン条件に基づいてスイッチ群20のスイッチS11〜S20GをON/OFF制御して、seg2a2→DAS−1a1、seg1a1〜seg1a2→DAS−2a1、seg1a3→DAS−3a1、seg1a4→DAS−4a1、seg1a5→DAS−5a1、seg1a3→DAS−6a1、seg1a7〜seg1a8→DAS−7a1、seg2a3→DAS−8a1にそれぞれ接続する。
続いて、ホストコントローラ25は、図22R>2(B)に示すようにビームトリマ14の2枚のX線遮蔽板14a,14bを当該2枚のX線遮蔽板14a,14bのエッジEa、Ebがseg2a2及びseg2a3の中央に一致するように移動制御する。
この結果、seg2a2及びseg2a3では、1mmスライス厚分のX線透過データが検出されることになる。したがって、DAS−1a1〜DAS−4a1では、全体で5mm−sliceに対応する投影データが収集され、このDAS−1a1〜DAS−4a1においてそれぞれ収集された投影データを後工程(例えばデータ処理装置26のデータ処理時に)で加算することにより、5mm−sliceから収集された投影データが得られる。同様に、このDAS−5a1〜DAS−8a1においてそれぞれ収集された投影データを後工程(例えばデータ処理装置26のデータ処理時に)で加算することにより、5mm−sliceから収集された投影データが得られる。
すなわち、本変形例によれば、スイッチ20の切り換え制御を行なってX線透過データを束ねる際にビームトリマ14の制御を併用することにより、予め定められていたスライス厚(例えば、1mm、2mm、4mm、8mm等)以外のスライス厚(5mm等)でデータ収集を行なうことが可能になり、スライス厚選択の自由度が大幅に向上する。
また、このようなビームトリマ14の使い方は、1−sliceモード、2−sliceモードに限られるが、それ以上のDASを備えている場合、5mm−sliceを複数のデータに分けて収集して後で加算することも可能であり、その場合は、収集された各データ毎に個別に補間処理等のデータ処理を行なうことができる。この結果、パーシャルボリューム効果によるアーチファクトの低減にも寄与することができる。
ところで、上述した実施形態及びその変形例において示した主検出器11を実現する場合、セグメント間のセパレータ(反射板;通常厚み0.1mm程度)によるデッドスペースの問題がクローズアップされてくる。すなわち、デッドスペースが無視できない程度に存在すると、セグメント方向の幾何学的効率が絶対的に小さくなるだけでなく、セグメントサイズが異なることにより、そのセグメントのサイズによって幾何学的効率が異なることになる。
例えば、デッドスペースを従来程度の0.1mmとした場合、ch方向を無視してセグメント方向だけで考えると、図23に示すように、例えば8mm厚のスライスを単独のセグメントのデータから収集する場合(図23及び図24の(a))、及び複数セグメントのデータを束ねて収集する場合(図23及び図24の(b))では、幾何学的効率が異なってしまう。
すなわち、図24(A)(a)及び(b)に示すように、同じ8mmスライスに対して、8mmセグメント単独で収集された8mm厚スライスデータ(a)の場合はデッドスペースが1箇所しかないから、セグメント方向幾何学効率は、「(8−0.1)/8」により「98.8%」であるのに対し、複数セグメントのデータを中央で束ねた8mm厚スライスデータにおいてはデッドスペースが6箇所に増えているため、セグメント方向幾何学効率は、「(8−0.6)/8」により「92.5%」と低下してしまう。この幾何学効率の差は、収集された投影データのS/Nの差につながり、再構成画像のS/Nが画像内の位置依存で使用したデータによって変化することになる。
そこで、本実施形態の他の変形例では、デッドスペースを小さくして上述したセグメント方向の幾何学的効率の差を抑制するために、セグメント間のセパレータ(リフレクタ板)11s1として例えばアルミ箔やモリブデン、タングステン等の例えば0.01mm程度の金属薄膜を用いている。これは、ch間のセパレータ11s2は、図示しない散乱線除去コリメータ(スリット)の影を避けるために、ある厚さ以下に薄くすることはできないが、セグメント間は、隣接セグメント間の光クロストークを抑制できれば最小厚さに制限はないことに着目したもので、例えばアルミ(AL )箔を挟んだり、AL 蒸着膜等でも十分適用できる。
本変形例として例えば厚さ10μm の箔をセパレータとして用いると、図24(B)(a)及び(b)に示すように、単独セグメントの8mmスライスでは、セグメント方向幾何学的効率99.9%、束ねた8mmスライスでもセグメント方向幾何学的効率99.3%となり、その差を非常に小さくすることができる。
次に、本実施形態の構成において、もし主検出器11やDAS21の一素子に故障が発生した場合の応急処置方法について説明する。
まず、1つのDASで収集したX線透過データ全体あるいは対応する検出素子11の大半、又は該当するDASが故障した場合、その故障素子のデータを周辺(例えば、主検出器11の検出素子が故障した場合では、当該故障素子に対してseg方向に隣接する素子、及びch方向に隣接する素子)のデータ(3つのデータあるいは4つのデータ)から補間して置換するように構成されている。
例えば、図25(A)に示すように、図5の構成の検出器で基本セグメントである1mmピッチのスライス厚のデータを収集している場合(データ収集範囲:seg1a1〜seg1a8)を例にして説明する。
データ収集範囲内のあるセグメントに故障が発生した場合、各segのデータがそれぞれ1スライスのデータに対応しているため、そのセグメントの故障により対応するデータ全体が不良になる。したがって、故障した素子を含むデータの全データに対する位置に応じて補間処理を行なって補正する。
今、故障した素子を含むデータが収集データ全体のスライス方向(seg方向)の端に位置する場合(端のデータが不良の場合;図25(B)(a)中ステップA1で示す)は、周辺の3データ(seg方向の一方に隣接する素子の1データ及びch方向に隣接する2つの素子の2データ)から補間した値で置換する(ステップA2)。
一方、図25(B)(b)に示すように、故障した素子を含むデータが収集データ全体のスライス方向(seg方向)の中間の場合(中間のデータが不良の場合;図25(B)(b)中ステップB1で示す)は、周辺の4データ(seg方向に隣接する2つの素子の2データ及びch方向に隣接する2つの素子の2データ)から補間した値で置換する(ステップB2)ようになっている。
また、故障した1つのセグメントのデータが束ねるべきデータ一部分である場合、対応する束ねたデータ全体を不良として周辺のデータから補間するよりも、生き残った残りのデータを生かす方がデータの精度が高い。したがって、この場合は、故障したセグメントの分だけ感度が低下したとして処理する方法を採る。
図26(A)に示すように、図5の構成の検出器で8mm−slice×8mm−sliceを収集する場合を例に考える。この場合、seg方向の中央寄りの束ねる部分で束ねるべきデータの一部分に故障セグメントが存在した場合(ステップC1)、この故障セグメントは束ねたデータの1/8を占める(ステップC2)。すなわち、全データの1/8が不良であり、生き残った正常セグメントのデータは残りの7/8であることを認識し(ステップC3)、この8mmスライスのデータが得られる検出素子(セグメント)の感度を7/8と想定する(読み替える)(ステップC4)。そして、主検出器11の感度補正データ(CALIB(キャリブ)データ)を当該束ねた8スライスのセグメントの全体感度が7/8であることを考慮して収集し直すことにより、故障の影響を極力排除することができる。
以上の応急処理は、故障した状況(検出器かDASか、セグメントの位置等)に応じて、処理方法を切り換えることがポイントであり、その状況を把握する方法も重要である。ここでは、システム立ち上げ時やその他に実行されるウォームアッププロセスに着目する。ウォームアッププロセスでは、様々な目的で何回かのテストスキャンが行なわれ、例えば管球のウォームアップ、光学系ユニットの動作チェック、補正データの更新(エア(AIR)キャリブデータ収集)等が行なわれる。
上記検出系の故障状況の把握(確認)もこのプロセスの中で実現することができる。
例えば、20セグメント、8スライス分のDASの組み合わせの場合、1mm−slice×8−slice、2mm−slice×8−slice、4mm−slice×8−slice、8mm−slice×8−sliceという4つのモードでデータの収集を繰り返すと、それぞれ1mmセグメント、2mmセグメント、4mmセグメント、8mmセグメントの故障を検出することができる。故障の判断は、感度が同一サイズのセグメントの平均値からある閾値以上外れているかどうか、あるいは前日(又は前回)のウォームアップ時のテストデータからの変化が同一サイズのセグメントの平均値からあるい閾値以上外れているかどうか等の基準により実行する。
これらの一連の動作をまとめた例を、図27R>7のフローチャートに示す。
図27によれば、ウォームアップ時において、ホストコントローラ25は、スイッチ群20の各スイッチを切り換えながら上述した4つのモードを含む各種条件で高電圧発生装置15、ガントリー3(図示しない寝台駆動部、ガントリー駆動部12等)等を駆動制御してテストスキャンを実施し、投影データを繰り返し収集する(ステップ100)。次いでホストコントローラ25は、繰り返し収集された同一モード(同一サイズ)の投影データに基づいて、上記同一サイズのセグメントの平均値から設定された閾値以上のズレがある検出素子(セグメント)を故障セグメントとして抽出する(ステップ101)。続いてホストコントローラ25は、全ての収集モードに対して故障セグメントの位置、重み等を認識し(ステップ102)、その認識結果に基づいてある1素子のDASで収集したデータ(単独セグメントのデータ、束ねたデータのいずれか)に対応する検出素子全体(あるいは大半)及び該当するDASが故障しているのか否かを判断する(ステップ103)。
このステップ103の判断の結果YESの場合(1つのデータに対応する検出素子の全体又は大半が不良となるモードである場合)、ホストコントローラ25は、当該故障素子(セグメント)を含むデータが全データに対してスライス方向の端となるモードか否かを判断する(ステップ104)。このステップ104の判断の結果YESの場合には、ホストコントローラ25は、図25(B)(a)ステップA2に示したように、当該故障セグメントの周辺に隣接する3データから補間し、その補間データを当該故障セグメントのデータに置換して(ステップ105)、ステップ110の処理に進む。
また、ステップ104の判断の結果NOの場合には、ホストコントローラ25は、故障セグメントを含むデータが全データの中間となるモードと認識し(ステップ106)、図25(B)(b)のステップB2に示したように、当該故障セグメントの周辺のデータから補間し、この補間データを当該故障セグメントのデータに置換して(ステップ107)、ステップ110の処理に進む。
一方、ステップ103の判断の結果NOの場合、ホストコントローラ25は、1つのデータに対応する検出素子の一部分が不良となるモードであることを認識し(ステップ108)、当該モードの感度補正データ(水CALIBデータ)を収集して(ステップ109)、ステップ110の処理に移行する。なお、補正データの収集にファントム等の設定が必要な場合は、補正データ(水CALIBデータ)収集の要求を例えば表示装置29を介して出力してもよく、あるいは自動的に補正データ収集モードに移行してもよい)。
すなわち、上述したステップ100〜109の処理は、1つの故障セグメントに対して1種類ではなく、該当セグメントを用いる全ての組み合わせ全てについて判断しており、同一の故障セグメントであってもモード(例えばそのセグメントのみが1つのスライスのデータとなっている場合)では周辺からの補間、置換で対応し、別なモード(そのセグメントを束ねることによりあるスライスのデータとなる場合)ではキャリブデータ収集で対応することになる。そして、これらのプロセスをウォームアップのプロセスの中で自動的に処理している。
続いて、ステップ110の処理においてホストコントローラ25は、故障セグメントの発生結果を例えば表示装置29を介して出力表示してオペレータOに対して注意を喚起し、メンテナンスを要求(ステップ111)して応急処置を完了する。
以上述べたように、本実施形態の構成によれば、例えば主検出器の一素子(セグメント)が故障した場合においても、その故障セグメントの位置を自動的に認識し、その位置に応じて、データの精度が最良に維持できるための最適な応急処置(データ補間処理や感度補正処理等)を行なうことができる。したがって、本構成によれば、従来に比べて主検出器の検出素子あるいはDASの素子の故障時における応急処置性が大幅に改善され、高い診断精度を維持することができる。
なお、上述したフローチャートでは、主検出器11の一検出素子(セグメント)が故障した場合について述べたが、DAS21の一素子が故障した場合においても、図27に示した処理手順と略同等の処理手順を踏襲することにより、同様の効果を得ることができる。この場合は、基本的には、該当DAS素子で収集するデータ全体が不良となり、その位置に応じて周辺のデータで補間し、置換することになる。
本発明の実施形態に係わるX線CTスキャナの概略構成を示すブロック図。 主検出器(2次元検出器)の構成を示す図。 最小スライス厚が1mm、全体のセグメント数が20個の場合の検出器列の構成を示す図。 主検出器、スイッチ群、データ収集装置の概略構成を示す斜視図。 8スライス分のDASでデータ収集する際のスイッチ群の構成の一例を示す図。 同一ピッチで8スライスのデータを収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は1mm×8スライス、(B)は2mm×8スライスを示す図。 同一ピッチで8スライスのデータを収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は4mm×8スライス、(B)は8mm×8スライスを示す図。 異なるピッチで8スライスのデータを収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は26mm+2mm×6スライス+26mmを示す図、(B)は12mm+4mmスライス×6スライス+12mmを示す図。 異なるピッチで8スライスのデータを収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は10mm+2mmスライス×6スライス+10mmを示す図、(B)は10mm+3mm+2mm+1mm+1mm+2mm+3mm+10mmを示す図。 4ライス分のDASでデータ収集する際のスイッチ群の構成の一例を示す図。 同一ピッチで4スライスのデータを収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は1mm×4スライスを示す図、(B)は2mm×4スライスを示す図。 同一ピッチで4スライスのデータを収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は4mm×4スライスを示す図、(B)は8mm×4スライスを示す図。 同一ピッチで6スライスのデータを2倍ずつの広がりで収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は1mm×6スライスを示す図、(B)は2mm×6スライスを示す図。 同一ピッチで6スライスのデータを2倍ずつの広がりで収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は4mm×6スライスを示す図、(B)は8mm×6スライスを示す図。 3ライス分のDASでデータを3倍ずつの広がりで収集する際のスイッチ群の構成の一例を示す図。 同一ピッチで3スライスのデータを3倍ずつの広がりで収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は1mm×3スライスを示す図、(B)は3mm×3スライス、(C)は9mm×3スライスを示す図。 6ライス分のDASでデータを3倍ずつの広がりで収集する際のスイッチ群の構成の一例を示す図。 同一ピッチで6スライスのデータを3倍ずつの広がりで収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は1mm×6スライスを示す図、(B)は1mm×6スライスを示す図。 同一ピッチで6スライスのデータを3倍ずつの広がりで収集する際のデータの束ね方を示す図であり、9mm×6スライスを示す図。 変形例(4スライスDAS用セグメント構成で、6スライスDASと組み合わせる構成)として、異なるピッチでデータを収集する際のデータの束ね方を示す図であり、(A)は2mm+1mmスライス×4スライス+2mmを示す図、(B)は4mm+2mm×4スライス+4mmを示す図、(C)は8mm+4mmスライス×4スライス+8mmを示す図。 組み合わせを限定してスイッチ数を最小にした場合のスイッチ構成の変形例を示す図。 スイッチ切り換えでは実現できないスライス厚の実現方法を示す図であり、(A)は、スイッチのみによる方法を示す図、(B)は、ビームトリマ併用による方法を示す図。 主検出器(2次元検出器)の構成を示す図。 (A)は、セグメント間リフレクタが厚い場合のセグメント方向幾何学効率を示す図、(B)は、セグメント間リフレクタが薄い場合のセグメント方向幾何学効率を示す図。 (A)は、主検出器(2次元検出器)の構成を示す図、(B)は、(A)における○で囲んだ部分の拡大図であり、1つのデータに対応する検出素子全体が不良になる故障が発生した場合の応急処置方法を故障セグメントの位置に応じてそれぞれ示す図。 (A)は、主検出器(2次元検出器)の構成を示す図、(B)は、(A)における○で囲んだ部分の拡大図であり、1つのデータに対応する検出素子の一部が不良になる故障が発生した場合の応急処置方法を示す図。 図25及び図26で示した応急処置におけるホストコントローラ及びその他のシステム部の処理の一例を示す概略フローチャート。 従来の均等ピッチセグメントの構成を示す図であり、(A)は、解像度追及型のセグメント構成を示す図、(B)は、撮影領域追及型のセグメント構成を示す図。
符号の説明
1 X線CTスキャナ
2 寝台
3 ガントリー
4 システム部
10 X線管球
11 主検出器
11a1、11b1、11c1、11d1 第1チャンネルの検出素子列
12 ガントリー駆動部
13 スリット
14 ビームトリマ
14a、14b X線遮蔽板
15 高電圧発生装置
20 スイッチ群
21 データ収集装置(DAS)
25 ホストコントローラ
26 データ処理装置
27 記憶装置
28 再構成装置
29 表示装置
30 入力装置
31 補助記憶装置
seg1a1〜seg1a8、seg2a1〜seg2a4、seg4a1〜seg4a4、seg8a1〜seg8a4 検出素子列11a1(11b1〜11d1)の各セグメント
DAS−1a1〜DAS−8a1 検出素子列11a1に対応するデータ収集素子
S11〜S20G スイッチ群20の各スイッチ

Claims (8)

  1. 被検体に対するX線ビームのスライス厚方向及びこのスライス厚方向に直交するチャンネル方向に複数のX線検出素子を2次元的に配列し且つ前記スライス厚方向の前記検出素子のピッチを不均等に形成した2次元検出器と、この2次元検出器の検出信号を収集処理してその検出信号に応じたディジタルデータを得るデータ収集素子を前記スライス厚方向及びチャンネル方向に対応させて複数個配列して成るデータ収集装置とを備えたX線CTスキャナにおいて、
    前記2次元検出器は前記スライス厚方向に沿って各チャンネル毎に複数の検出素子列を有し、この各検出素子列は、前記スライス厚方向の中心部に最小スライスピッチを有する基本検出素子(基本セグメント)を配置し、そのスライス厚方向に沿った両サイドに前記最小スライスピッチよりも大きいスライスピッチを有するX線検出素子(セグメント)を配置した不均等ピッチ構造に構成し、
    前記2次元検出器の各X線検出素子を前記スライス厚方向毎にスライス厚条件に応じて切換可能に選択し、同一スライス層のX線透過データを前記データ収集装置のスライス厚方向に対応するデータ収集素子に送るように接続し、それぞれ同一のスライス厚のデータが得られるようにする検出素子選択手段を備えたことを特徴とするX線CTスキャナ。
  2. 前記データ収集装置の前記スライス厚方向に対応するデータ収集素子の素子数は当該スライス厚方向のX線検出素子の素子数よりも少ない請求項1記載のX線CTスキャナ。
  3. 前記検出素子選択手段は、前記各チャンネル毎の検出素子列を構成するX線検出素子をそれぞれ前記データ収集装置の前記各チャンネル毎の検出素子列に対応するデータ収集素子にON/OFF可能に接続する複数のスイッチから成るスイッチ群と、このスイッチ群の各々のスイッチを前記スライス厚条件に応じてON・OFF制御するスイッチ制御手段とを備えた請求項1記載のX線CTスキャナ。
  4. 前記スイッチ制御手段は、前記各検出素子列に対応するデータ収集素子により収集されるデータがそれぞれ同一のスライス厚となるように前記各スイッチをON・OFF制御するようにした請求項3記載のX線CTスキャナ。
  5. 前記スイッチ制御手段は、前記最小スライスピッチよりも大きいスライス厚条件が設定された場合、前記スイッチ群のON・OFF制御を介して前記各検出素子列の前記基本セグメントを含む複数のセグメントの内の少なくとも一部を束ねて前記各検出素子列に対応するデータ収集素子の内の所定のデータ収集素子に接続することにより、前記最小スライスピッチよりも大きいスライス厚のデータを当該各データ収集素子により収集できるようにした請求項3記載のX線CTスキャナ。
  6. 前記スイッチ群の各スイッチは、前記各検出素子列のセグメントそれぞれを当該各検出素子列に対応する全てのデータ収集素子に接続するように設けられた請求項5記載のX線CTスキャナ。
  7. 前記スイッチ群の各スイッチは、前記各検出素子列に対応するデータ収集素子に対して、前記スイッチ制御手段における所定のON・OFF制御パターンのみを実現するために必要な前記各検出素子列のセグメントのみを接続するように設けられた請求項5記載のX線CTスキャナ。
  8. 前記2次元検出器のX線ビーム入射側に設けられ前記スライス厚方向に沿って移動可能な2枚のX線遮蔽板を有するビームトリマと、前記スライス厚条件に応じて当該ビームトリマの各X線遮蔽板のスライス厚方向におけるエッジ位置を制御するビームトリマ制御手段とを備え、前記スイッチ制御手段による各スイッチのON・OFF制御と前記ビームトリマ制御手段のビームトリマのエッジ位置制御との併用により所望のスライスピッチのデータ収集を行なうようにした請求項3記載のX線CTスキャナ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009522063A (ja) * 2006-01-05 2009-06-11 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ アーチファクト抑制
US7564942B2 (en) 2006-05-19 2009-07-21 Ge Medical Systems Global Technology Company, Llc X-ray CT apparatus

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