JP2005323695A - 角質層の処理方法 - Google Patents

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量子 浅井
Keisaku Okada
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Abstract

【課題】 本発明の課題は、刃を用いた方法で、より簡便に角質層に一定の損傷を与える処理方法を提供することにある。さらに、別の目的は該処理方法に使用する皮膚損傷治具を提供することである。
【解決手段】 皮膚表面を固定するホルダと、該ホルダ内を一定方向に移動するように設置されたスライダーと、該スライダーの皮膚表面に面する位置に備えられた刃の少なくとも3つの構成からなる皮膚損傷治具を用いて皮膚を固定し、該ホルダに沿わせて刃をスライドさせる事による。
【選択図】図1

Description

本発明は、角質層の処理方法及び該処理方法に使用する皮膚損傷治具に関する。
経皮的に薬剤を投与する場合には、薬剤が皮膚を通過することが必要である。皮膚は、表皮、真皮、皮下組織の3つの層に分かれており、複雑な構造をしている。特に、角質層は表皮の最も外側にあり、外界からの刺激から身体の内部を守る防壁の役割をしている。角質層はごく薄い膜ではあるものの強力なバリヤ層として非常に有益なものであるが、経皮からの投薬に対しては障害であることが指摘されており、この角質層を損傷させる方法が多数提案されるに至っている。
また、皮膚表面に多数存在する樹状細胞であるランゲルハンス細胞を刺激させて、ウイルス感染細胞や癌細胞を特異的に認識して殺傷するキラーT細胞を活性化させるために、生体の外的刺激に対する初期バリアである表皮角質層を物理的または化学的に破壊すると良いことが報告されており、この場合にも表皮角質層を損傷させる方法が試みられている(特許文献1)。
角質層を損傷させる方法として、例えばアセトンなどの有機溶媒により角質間層を形成する皮脂を取り除く方法、あるいは機械的に角質層を破壊する方法などが挙げられ、後者の一態様として、粘着テープを表皮角質層面に接着させた後、剥離する操作(以下、「テープストリッピング」ともいう。)を1回〜数回繰り返す方法などが公知である。例えば皮膚表皮採取用テープのように、テープ基材と粘着層からなり、粘着力が10〜50N/25mmに調整されることにより、使用者の痛みも出血もなく、皮膚を損傷させる方法が開示されている(特許文献2)。また、角質層穿刺装置のように、針を保持し、皮膚に一定の穴を開ける方法なども開発されている(特許文献3)。
一方、刃を用いることにより、簡便に皮膚を損傷させることができる。しかしながら、刃を用いて皮膚を損傷させる場合は、皮膚が流動的であるため、上記のテープストリッピングや装置を用いる手法のように皮膚に一定の損傷を与えることは困難であった。
特開平10-316585号公開公報 特開2001-161697号公開公報 特開平10-328168号公開公報
本発明の課題は、刃を用いた方法で、より簡便に角質層に一定の損傷を与える角質層処理方法を提供することにある。さらに、別の目的は該処理方法に使用する皮膚損傷治具を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、皮膚表面を固定するホルダと、該ホルダ内を一定方向に移動するように設置されたスライダーと、該スライダーの皮膚表面に面する位置に備えられた刃の少なくとも3つの構成からなる皮膚損傷治具を用いて皮膚を固定し、該ホルダに沿わせて刃をスライドさせれば、固定された皮膚の上に一定の条件で一定の損傷を与えることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下よりなる。
1.皮膚表面を固定するホルダと、該ホルダに沿って一定方向に移動するように設置されたスライダーと、該スライダーの皮膚表面に面する位置に備えられた刃からなる皮膚損傷治具を用いる角質層の処理方法。
2.ホルダの内側の少なくとも一辺が直線状であり、スライダーが前記ホルダの直線状の少なくとも一辺に沿って移動するように設置されている皮膚損傷治具を用いる前項1に記載の処理方法。
3.皮膚損傷治具のホルダを皮膚上に置いて皮膚表面を固定させ、スライダーに備えられた刃をスライダーとともに移動させることによる前項1又は2に記載の処理方法。
4.スライダーに備えられた刃が、200μm以下である前項1〜3のいずれか1に記載の処理方法。
5.前項1〜4のいずれか1に記載の処理方法に使用する皮膚の皮膚損傷治具。
角質層の処理方法及び該処理方法に使用する皮膚損傷治具により、皮膚角質層に簡便に一定の損傷を与えることができるので、テープストリッピングの様に何回も同様の操作をする必要はない。また、本発明の方法により得られた傷は、一定の長さの直線状の傷であり、穿刺によるピンポイントの傷に比べると、損傷部位が大きく、またテープストリッピングに比べて損傷面積を最低限に抑えることができ、最も有効に経皮薬剤投与等の処理を行うことができる。
以下に本発明の実施形態を、添付図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一符号は同一又は対応する部分を示すものとする。ただし、これらの図は本発明の内容を象徴的に示す一例であって、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の皮膚損傷治具は、図1及び図3に示すように、皮膚表面(3)を固定するホルダ(1)と、該ホルダ内を一定方向に移動するように設置されたスライダー(2)と、該スライダーの皮膚表面に面する位置に備えられた刃(4)の少なくとも3つの構成からなる。
本発明の皮膚損傷治具のホルダは、皮膚を平面的に固定することができれば良く、その形状、素材、大きさは特に限定されるものではない。ここで皮膚を平面的に固定するとは、例えば図1又は図2に示すようにxy軸で得られる平面状に固定することができることを言う。従って、ホルダはxy軸方向に対し平面構造を有することが必要である。例えばホルダは、図1及び図2に示すように、長方形の形状からなる枠組みのような形状であっても良いし、円形やその他の形状であっても良い。仮に、カッターのように皮膚を平面的に固定することのできない治具で皮膚を損傷させた場合、皮膚が固定されずにある程度自由に動き、皮膚に一定の損傷を与えることは難しくなる。該ホルダは、皮膚を固定するとともに、ホルダに沿って刃を移動させることができることが必要である。z軸の下方面に突出した刃を一定の条件で移動させるために、刃を直接ホルダに沿わせるのではなく、一定条件で移動させることができるスライダーを設けることが必要である。
本発明の皮膚損傷治具に設けたスライダーは、ホルダの一部に沿って、例えばy軸方向にスライドさせることができればよい。このようなスライダーは、図1及び図2に示すように、枠組みの形状からなるホルダの内側に設けることもできるし、ホルダの外側に沿ってスライド可能なように設けることもできる。ただし、本発明の目的に従い、より確実に一定の条件で刃をスライドさせるためには、固定した枠組みの内側をスライドさせることができるような構造にするのが好ましい。
一定条件で、簡便に一定の皮膚損傷を与えるために、スライダーがスライドするホルダの位置は、直線状にしておくことが好ましい。このような直線状の構造は、少なくとも一箇所あれば良く、また複数箇所あっても良い。例えば、図1及び図2に示すように、ホルダの内部に並行に直線の構造部分を設け、該並行した直線構造の間にスライダーを設けて、スライダーをスライドさせることができる。例えば、図2の枠組みの内側の大きさは、所望の皮膚損傷の大きさに合わせて決定することができる。スライダーがスライド容易なように、ホルダ又はスライダーに凹凸のような構造を持たせても良いし、スライダーの上部につまみのような構造を持たせても良い。
本発明の皮膚損傷治具の材質、特にホルダ及びスライダーの素材は限定されないが、z軸方向の固定部位は、刃部位(4)も伴うため、使用者の指で刃をy軸方向にスライドさせることができることが必要である。具体的には、例えばヒトが指で押す力は最大約2kgfであるため、皮膚全体にかかる力が2kgfであることが好ましく、より好ましくは1〜2kgfである。これは、固定面積によって単位面積あたりの皮膚にかかる力が異なるが、皮膚を固定する面積が小さく、かつ皮膚にかかる力が大きいほど皮膚を損傷させやすい。
このような目的に使用されるホルダ及びスライダーの素材は、成型加工性が容易である疎水性高分子材料が好適であり、例えば合成樹脂を使用することができる。具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンフタレート又はポリカーボネート等が好適に例示される。また、皮膚の固定をより確実にするために、ホルダの皮膚にあたる位置に、粘着性物質等を塗布しておくこともできる。このような粘着性物質は、皮膚粘着力が十分にあり、該粘着剤により角質損傷が生じず、皮膚刺激を誘発しないものが好ましい。具体的には特許第2539330号公報に記載の医療用粘着剤を使用することができる。また、皮膚を損傷させる刃の素材も、特に限定されるものではなく、本発明の目的に使用可能な素材であれば良い。
本発明の皮膚損傷治具の刃は、図3に示すように、スライダーの皮膚表面に面する位置にz軸方向に設けることができる。刃の大きさは、所望の皮膚損傷の大きさに合わせて決定することができる。本発明の皮膚の損傷は、薬剤を経皮的に投与するために、所望の位置に所望の大きさでバリヤとなる角質層を除去することが目的であるから、角質層より深い部分にまで損傷を到達させるような大きさの刃とする必要はない。角質層さえ傷をつけることができれば、皮膚を損傷させても痛みを感じたり、出血するなどの副作用が生じることなく、効率的に処理することができる。このような、副作用が生じない刃の長さは200μm以下が好ましく、より好ましくは20μm〜150μmである。
本発明の皮膚損傷治具に使用する刃(4)の個数は特に限定されない。損傷させたい面積を広くしたければ、刃はx軸方向に1列に並べて配置しても良いし、y軸方向に複数列に配置しても良い。ただし、同一y軸上に2列以上の刃が並んではならない。これは、同じ部位を二度以上損傷させることになり、皮膚の損傷が大きく、使用者に痛みを感じさせるようなことになるからである。
本発明の皮膚損傷治具を用いて、次の処理法により皮膚を損傷させることができる。
図1〜3に示すように、傷を設けたい皮膚の位置(3)に、本発明の皮膚損傷治具を設置する。ホルダ(1)を固定し、一定の力を加えて、スライダー(2)をy軸方向に移動させる。スライダー(2)の下に備えられた刃(4)が、スライダー(2)とともにy軸方向に移動し、所望の長さであり、所望の深さの傷を設けることができる。
以上説明したように、本発明の皮膚損傷治具により非常に簡便に皮膚の角質層に損傷を与えることができる。本発明の処理法により与えられた傷の上に、例えば薬剤を含む貼布剤を貼り付けると、角質層を通過できない分子量の薬剤であっても、容易に経皮的治療方法を施すことができる。さらに、本発明の角質層の損傷処理により、例えば皮膚表皮に多数常在する表皮ランゲルハンス細胞を刺激することができ、ウイルス感染細胞等に対する免疫学的な治療方法にも適用することができる。
本発明の皮膚損傷治具の全体図である。 本発明の皮膚損傷治具の平面図である。 本発明の皮膚損傷治具の側面図である。
符号の説明
1 ホルダ
2 スライダー
3 皮膚
4 刃

Claims (5)

  1. 皮膚表面を固定するホルダと、該ホルダに沿って一定方向に移動するように設置されたスライダーと、該スライダーの皮膚表面に面する位置に備えられた刃からなる皮膚損傷治具を用いる角質層の処理方法。
  2. ホルダの内側の少なくとも一辺が直線状であり、スライダーが前記ホルダの直線状の少なくとも一辺に沿って移動するように設置されている皮膚損傷治具を用いる請求項1に記載の処理方法。
  3. 皮膚損傷治具のホルダを皮膚上に置いて皮膚表面を固定させ、スライダーに備えられた刃をスライダーとともに移動させることによる請求項1又は2に記載の処理方法。
  4. スライダーに備えられた刃が、200μm以下である請求項1〜3のいずれか1に記載の処理方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1に記載の処理方法に使用する皮膚の皮膚損傷治具。
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