JP2005321593A - 液晶表示装置および断熱シート - Google Patents

液晶表示装置および断熱シート Download PDF

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Abstract

【課題】 液晶セルの両側に配置される少なくとも偏光板を有する光学部材と、バックライトを有する液晶表示装置であって、バックライトとして温度ムラが生じるものを用いた場合であっても、液晶セルへの温度ムラの影響を抑えて、面内均一性に優れる良表示品位を示す液晶表示装置を提供すること。
【解決手段】 液晶セルと、液晶セルの両側に配置される少なくとも偏光板を有する光学部材と、バックライトを有する液晶表示装置であって、
液晶セルとバックライトの間には断熱シートが配置されており、かつ、
液晶セルとバックライトの間に設置される偏光板と断熱シートの熱抵抗率の和が10cm2K/W以上であることを特徴とする液晶表示装置。
【選択図】 図1




Description

本発明は、液晶表示装置および当該液晶表示装置に用いる断熱シートに関する。
液晶表示装置は、液晶セルと、液晶セルの両側に配置される偏光板と、バックライトを有する。液晶表示装置においては均一性が重要視される。特に黒表示の際に部分的な光漏れが生じることは均一性を損ない、ディスプレイとしての表示品位を下げることから、液晶表示装置としては、このような表示品位を損なわないものが求められる。
また液晶表示装置は益々薄型化の傾向にあり、バックライトも薄型化が指向されている。そのためバックライトの光源に用いられる冷陰極管は細く、それでいて大きな光量を発することが要求される。細い冷陰極管での大きな光量の発生により、多くの熱が発生し、液晶パネルに接する部分では最大で50℃程度になる。バックライトは、面内で、10℃以上もの温度差が生じるものがある。
このような温度差が液晶セルのガラスに生じると、当該ガラス自体に位相差が生じて、偏光解消が起こり、光漏れが生じる原因になる。特に、サイドライト型のバックライトにおいては冷陰極管の部分において温度が高くなるため、バックライト表面は四隅の温度が最も高くなる。バックライトに接する液晶パネル部分においても四隅が最も高温になり、液晶パネル面内に温度分布差が生じる。その結果、液晶セルのガラスの位相差・配向軸ズレが生じ、コーナー部の光漏れが生じる現象が起こる。
このようなバックライトについて、バックライトの冷陰極管に断熱部を設置することが提案されている(特許文献1)。しかし、特許文献1によってもバックライトの温度分布差を十分に解消できているとはいえない。また、熱伝導性の良い光学補償シートを用いることにより、温度分布差が大きいバックライトで生じる面内の温度ムラの液晶パネルへの影響を小さくすることが提案されている(特許文献2)。しかしながら、特許文献2に記載されているような、熱伝導性の良い光学補償シートを用いても、液晶パネル面内の温度分布の均一性を十分に向上することは困難であった。また、熱伝導性の良い光学補償シートを用いた場合は熱により液晶セルの作動が阻害されるという問題もあった。
特開2003−114431号公報 特開2002−40241号公報
液晶セルと、液晶セルの両側に配置される少なくとも偏光板を有する光学部材と、バックライトを有する液晶表示装置であって、バックライトとして温度ムラが生じるものを用いた場合であっても、液晶セルへの温度ムラの影響を抑えて、面内均一性に優れる良表示品位を示す液晶表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、下記に示す液晶表示装置により前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、液晶セルと、液晶セルの両側に配置される少なくとも偏光板を有する光学部材と、バックライトを有する液晶表示装置であって、
液晶セルとバックライトの間には断熱シートが設置されており、かつ、
液晶セルとバックライトの間に設置される偏光板と断熱シートの熱抵抗率の和が10cm2K/W以上であることを特徴とする液晶表示装置、に関する。
上記本発明の液晶表示装置では、液晶パネルのコーナー部に発生する可逆的な光漏れは、バックライトで生じる温度分布差に起因し、それが液晶セルのガラスに影響を及ぼして液晶パネルの均一性を損なっていることから、液晶セルとバックライトの間に断熱シートを設置して、バックライトで生じる熱の液晶セルのガラスへの伝熱をコントロールしたものである。前記断熱シートの設置により、面内の温度分布が不均一で温度ムラを生じるバックライトを用いた場合であっても、この不均一な温度の影響が液晶パネルに伝わるのを軽減でき、液晶パネルの面内の温度分布差を小さく抑えて、均一な表示品位を有する液晶表示装置が得られる。
バックライトで生じた熱は、熱抵抗率が10cm2K/W以上の媒体を通過すれば、液晶セルのガラスへの伝熱を小さく抑えられる。液晶表示装置では、液晶セルに、偏光板などの光学部材を配置している。したがって、断熱シートとしては、液晶セルとバックライトの間に設置される偏光板と断熱シートの熱抵抗率の和が10cm2K/W以上になるようなものが用いられる。前記熱抵抗率の和は、13cm2K/W以上、さらには15cm2K/W以上であるのが好ましい。
前記液晶表示装置において、前記断熱シートは、熱抵抗率の値が3cm2K/W以上であることが好ましい。
偏光板は、通常、熱抵抗率が7cm2K/W以上であることから、断熱シートは、熱抵抗率が3cm2K/W以上であることが望まれる。断熱シートの熱抵抗率は、6cm2K/W以上、さらには8cm2K/W以上であるのが好ましい。
前記液晶表示装置において、前記断熱シートは、面内の面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、フィルムの厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の550nmにおける屈折率をnx、ny、nz、フィルムの厚さd(nm)とした場合に、
正面位相差Re=(nx−ny)×dが、3nm以下であり、かつ、
厚み方向位相差Rth={(nx+ny)/2−nz}×dが、5nm以下の透明フィルムであることが好ましい。
前記断熱シートは、液晶表示装置における光学特性を損なわないように、正面位相差Re、厚み方向位相差Rthがともに小さいものが好ましい。正面位相差Rthは3nm以下、さらには2nm以下であるのが好ましい。厚み方向位相差Rthは5nm以下、さらには3nm以下であるのが好ましい。前記位相差値は、王子計測機器株式会社製,自動複屈折計KOBRA21Dにより測定した値である。
前記液晶表示装置において、前記断熱シートとしては、ノルボルネン系ポリマーにより形成された透明フィルムが好適に用いられる。ノルボルネン系ポリマーフィルムは、熱抵抗率の値が3cm2K/W以上、正面位相差Reが3nm以下、厚み方向位相差Rthが5nm以下を満足する。
前記液晶表示装置において、前記断熱シートは、偏光板とバックライトの間に配置されていることが好ましい。
前記断熱シートは、液晶セルとバックライトの間に配置されていれば、その配置位置は特に制限されず、光学部材より液晶セル側でもあってもよく、バックライト側であってもよい。また光学部材が、偏光板の他に光学層を有する場合には、光学部材における中間層として配置されていてもよい。断熱シートは偏光板に粘着剤等で貼り付けていてもよいし、偏光板と接触しなくてもよい。このように断熱シートの配置は種々考えられるが、偏光板よりもバックライト側に配置するのが、伝熱をコントロールするうえで好ましく、面内均一性に優れる良表示品位の液晶表示装置を得られる。
また本発明は、前記液晶表示装置に用いる、断熱シート、に関する。かかる本発明の断熱シートは、熱抵抗率が3cm2K/W以上であることが好ましい。また、正面位相差Reが3nm以下、厚み方向位相差がRth5nm以下を満足することが好ましい。また、前記断熱シートとしては、ノルボルネン系ポリマーにより形成された透明フィルムが好適である。
以下に本発明を図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の液晶表示装置の一例を示すものであり、液晶セルLC、バックライトBLを有し、液晶セルLCの両側には光学部材2が配置されている。断熱シート1は、液晶セルLCとバックライトBLの間に配置される。図1では、光学部材2とバックライトBLの間に断熱シート1を配置した場合の例である。なお、図1では、光学部材2を1層で示しているが、1層の場合は偏光板を表す。光学部材2は、偏光板と他の光学層を有する複数層であってもよい。また、図1では、断熱シート1が1層であるが、断熱シート1を複数層とすることもできる。
断熱シートとしては、偏光板との熱抵抗率の和が10cm2K/W以上になるものが用いられる。特に、断熱シートは熱抵抗率が3cm2K/W以上のものが好適である。断熱シートの材料としては、ポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン系ポリマー、ポリプロピレンなどのプラスティックがあげられる。これらのなかでもノルボルネン系ポリマーが好ましい。
断熱シートとしては前記プラスティックを透明状にキャスティング等によりフィルム状にしたものがあげられる。また断熱シートは、前記フィルム2枚以上を粘着材等で積層したものを用いることができる。また、断熱シートとしては、前記プラスティックの多孔質膜を用いることができる。
断熱シートの厚みは特に制限されないが、液晶表示装置の薄型化、また位相差を小さく抑えるために、30〜150μm程度、さらには30〜110μmであるのが好ましい。
光学部材は偏光板を少なくとも有する。偏光板は、偏光子そのものを用いることもできるが、通常は、偏光子の片側または両側に透明保護フィルムを有するものが一般に用いられる。
偏光子は、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、たとえば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等があげられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、たとえば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいてもよいヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよいし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
透明保護フィルムはポリマーによる塗布層として、またはフィルムのラミネート層等として設けることができる。透明保護フィルムを形成する、透明ポリマーまたはフィルム材料としては、適宜な透明材料を用いうるが、透明性や機械的強度、熱安定性や水分遮断性などに優れるものが好ましく用いられる。前記透明保護フィルムを形成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、二酢酸セルロースや三酢酸セルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、あるいは前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護フィルムを形成するポリマーの例としてあげられる。透明保護フィルムは、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型、紫外線硬化型の樹脂の硬化層として形成することもできる。
また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、たとえば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/または非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物があげられる。具体例としてはイソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムがあげられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出品などからなるフィルムを用いることができる。これらのフィルムは位相差が小さく、光弾性係数が小さいため偏光板の歪みによるムラなどの不具合を解消することができ、また透湿度が小さいため、加湿耐久性に優れる。
保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。
また、保護フィルムは、できるだけ色付きがないことが好ましい。したがって、Rth=[(nx+ny)/2−nz]・d(ただし、nx、nyはフィルム平面内の主屈折率、nzはフィルム厚方向の屈折率、dはフィルム厚みである)で表されるフィルム厚み方向の位相差値が−90nm〜+75nmである保護フィルムが好ましく用いられる。かかる厚み方向の位相差値(Rth)が−90nm〜+75nmのものを使用することにより、保護フィルムに起因する偏光板の着色(光学的な着色)をほぼ解消することができる。厚み方向位相差値(Rth)は、さらに好ましくは−80nm〜+60nm、特に−70nm〜+45nmが好ましい。
保護フィルムとしては、偏光特性や耐久性などの点より、トリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマーが好ましい。特にトリアセチルセルロースフィルムが好適である。一方、トリアセチルセルロースなどの保護フィルムは、厚み方向の位相差値Rthが大きく、色付きが問題となるが、イソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物等は、厚み方向の位相差値Rthが30nm以下のものを使用可能であり、色付きをほぼ解消することができる。なお、偏光子の両側に保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる保護フィルムを用いてもよい。
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や反射防止処理、スティッキング防止や、拡散ないしアンチグレアを目的とした処理を施したものであってもよい。
ハードコート処理は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。反射防止処理は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止処理は隣接層との密着防止を目的に施される。
またアンチグレア処理は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は、偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
なお、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途光学層として透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
前記偏光子と透明保護フィルムとの接着処理には、接着剤が用いられる。接着剤としては、イソシアネート系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、ゼラチン系接着剤、ビニル系ラテックス系、水系ポリエステル等を例示できる。前記接着剤は、通常、水溶液からなる接着剤が用いられる。
偏光板は、前記透明保護フィルムと偏光子を、前記接着剤を用いて貼り合わせることにより製造する。接着剤の塗布は、透明保護フィルム、偏光子のいずれに行ってもよく、両者に行ってもよい。貼り合わせ後には、乾燥工程を施し、塗布乾燥層からなる接着層を形成する。偏光子と透明保護フィルムの貼り合わせは、ロールラミネーター等により行うことができる。接着層の厚さは、特に制限されないが、通常0.1〜5μm程度である。
偏光板は、実用に際して他の光学層と積層して用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4等の波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、偏光板に更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、偏光板に更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは偏光板に更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行なうことができる。
反射型偏光板の具体例としては、必要に応じマット処理した保護フィルムの片面に、アルミニウム等の反射性金属からなる箔や蒸着膜を付設して反射層を形成したものなどがあげられる。また前記保護フィルムに微粒子を含有させて表面微細凹凸構造とし、その上に微細凹凸構造の反射層を有するものなどもあげられる。前記した微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させて指向性やギラギラした見栄えを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また微粒子含有の保護フィルムは、入射光及びその反射光がそれを透過する際に拡散されて明暗ムラをより抑制しうる利点なども有している。保護フィルムの表面微細凹凸構造を反映させた微細凹凸構造の反射層の形成は、例えば真空蒸着方式、イオンプレーティング方式、スパッタリング方式等の蒸着方式やメッキ方式などの適宜な方式で金属を透明保護層の表面に直接付設する方法などにより行うことができる。
反射板は前記の偏光板の保護フィルムに直接付与する方式に代えて、その透明フィルムに準じた適宜なフィルムに反射層を設けてなる反射シートなどとして用いることもできる。なお反射層は、通常、金属からなるので、その反射面が保護フィルムや偏光板等で被覆された状態の使用形態が、酸化による反射率の低下防止、ひいては初期反射率の長期持続の点や、保護層の別途付設の回避の点などより好ましい。
なお、半透過型偏光板は、上記において反射層で光を反射し、かつ透過するハーフミラー等の半透過型の反射層とすることにより得ることができる。半透過型偏光板は、通常液晶セルの裏側に設けられ、液晶表示装置などを比較的明るい雰囲気で使用する場合には、視認側(表示側)からの入射光を反射させて画像を表示し、比較的暗い雰囲気においては、半透過型偏光板のバックサイドに内蔵されているバックライト等の内蔵光源を使用して画像を表示するタイプの液晶表示装置などを形成できる。すなわち、半透過型偏光板は、明るい雰囲気下では、バックライト等の光源使用のエネルギーを節約でき、比較的暗い雰囲気下においても内蔵光源を用いて使用できるタイプの液晶表示装置などの形成に有用である。
偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板について説明する。直線偏光を楕円偏光または円偏光に変えたり、楕円偏光または円偏光を直線偏光に変えたり、あるいは直線偏光の偏光方向を変える場合に、位相差板などが用いられる。特に、直線偏光を円偏光に変えたり、円偏光を直線偏光に変える位相差板としては、いわゆる1/4波長板(λ/4板とも言う)が用いられる。1/2波長板(λ/2板とも言う)は、通常、直線偏光の偏光方向を変える場合に用いられる。
楕円偏光板はスーパーツイストネマチック(STN)型液晶表示装置の液晶層の複屈折により生じた着色(青又は黄)を補償(防止)して、前記着色のない白黒表示する場合などに有効に用いられる。更に、三次元の屈折率を制御したものは、液晶表示装置の画面を斜め方向から見た際に生じる着色も補償(防止)することができて好ましい。円偏光板は、例えば画像がカラー表示になる反射型液晶表示装置の画像の色調を整える場合などに有効に用いられ、また、反射防止の機能も有する。上記した位相差板の具体例としては、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンやその他のポリオレフィン、ポリアリレート、ポリアミドの如き適宜なポリマーからなるフィルムを延伸処理してなる複屈折性フィルムや液晶ポリマーの配向フィルム、液晶ポリマーの配向層をフィルムにて支持したものなどがあげられる。位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであってよく、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであってもよい。
また上記の楕円偏光板や反射型楕円偏光板は、偏光板又は反射型偏光板と位相差板を適宜な組み合わせで積層したものである。かかる楕円偏光板等は、(反射型)偏光板と位相差板の組み合わせとなるようにそれらを液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層することによっても形成しうるが、前記の如く予め楕円偏光板等の光学部材としたものは、品質の安定性や積層作業性等に優れて液晶表示装置などの製造効率を向上させうる利点がある。
視角補償フィルムは、液晶表示装置の画面を、画面に垂直でなくやや斜めの方向から見た場合でも、画像が比較的鮮明にみえるように視野角を広げるためのフィルムである。このような視角補償位相差板としては、例えば位相差フィルム、液晶ポリマー等の配向フィルムや透明基材上に液晶ポリマー等の配向層を支持したものなどからなる。通常の位相差板は、その面方向に一軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムが用いられるのに対し、視角補償フィルムとして用いられる位相差板には、面方向に二軸に延伸された複屈折を有するポリマーフィルムとか、面方向に一軸に延伸され厚さ方向にも延伸された厚さ方向の屈折率を制御した複屈折を有するポリマーや傾斜配向フィルムのような二方向延伸フィルムなどが用いられる。傾斜配向フィルムとしては、例えばポリマーフィルムに熱収縮フィルムを接着して加熱によるその収縮力の作用下にポリマーフィルムを延伸処理又は/及び収縮処理したものや、液晶ポリマーを斜め配向させたものなどが挙げられる。位相差板の素材原料ポリマーは、先の位相差板で説明したポリマーと同様のものが用いられ、液晶セルによる位相差に基づく視認角の変化による着色等の防止や良視認の視野角の拡大などを目的とした適宜なものを用いうる。
また良視認の広い視野角を達成する点などより、液晶ポリマーの配向層、特にディスコティック液晶ポリマーの傾斜配向層からなる光学的異方性層をトリアセチルセルロースフィルムにて支持した光学補償位相差板が好ましく用いうる。
偏光板と輝度向上フィルムを貼り合わせた偏光板は、通常液晶セルの裏側サイドに設けられて使用される。輝度向上フィルムは、液晶表示装置などのバックライトや裏側からの反射などにより自然光が入射すると所定偏光軸の直線偏光または所定方向の円偏光を反射し、他の光は透過する特性を示すもので、輝度向上フィルムを偏光板と積層した偏光板は、バックライト等の光源からの光を入射させて所定偏光状態の透過光を得ると共に、前記所定偏光状態以外の光は透過せずに反射される。この輝度向上フィルム面で反射した光を更にその後ろ側に設けられた反射層等を介し反転させて輝度向上フィルムに再入射させ、その一部又は全部を所定偏光状態の光として透過させて輝度向上フィルムを透過する光の増量を図ると共に、偏光子に吸収させにくい偏光を供給して液晶表示画像表示等に利用しうる光量の増大を図ることにより輝度を向上させうるものである。すなわち、輝度向上フィルムを使用せずに、バックライトなどで液晶セルの裏側から偏光子を通して光を入射した場合には、偏光子の偏光軸に一致していない偏光方向を有する光は、ほとんど偏光子に吸収されてしまい、偏光子を透過してこない。すなわち、用いた偏光子の特性によっても異なるが、およそ50%の光が偏光子に吸収されてしまい、その分、液晶画像表示等に利用しうる光量が減少し、画像が暗くなる。輝度向上フィルムは、偏光子に吸収されるような偏光方向を有する光を偏光子に入射させずに輝度向上フィルムで一旦反射させ、更にその後ろ側に設けられた反射層等を介して反転させて輝度向上フィルムに再入射させることを繰り返し、この両者間で反射、反転している光の偏光方向が偏光子を通過し得るような偏光方向になった偏光のみを、輝度向上フィルムは透過させて偏光子に供給するので、バックライトなどの光を効率的に液晶表示装置の画像の表示に使用でき、画面を明るくすることができる。
輝度向上フィルムと上記反射層等の間に拡散板を設けることもできる。輝度向上フィルムによって反射した偏光状態の光は上記反射層等に向かうが、設置された拡散板は通過する光を均一に拡散すると同時に偏光状態を解消し、非偏光状態となる。すなわち、拡散板は偏光を元の自然光状態にもどす。この非偏光状態、すなわち自然光状態の光が反射層等に向かい、反射層等を介して反射し、再び拡散板を通過して輝度向上フィルムに再入射することを繰り返す。このように輝度向上フィルムと上記反射層等の間に、偏光を元の自然光状態にもどす拡散板を設けることにより表示画面の明るさを維持しつつ、同時に表示画面の明るさのむらを少なくし、均一で明るい画面を提供することができる。かかる拡散板を設けることにより、初回の入射光は反射の繰り返し回数が程よく増加し、拡散板の拡散機能と相俟って均一の明るい表示画面を提供することができたものと考えられる。
前記の輝度向上フィルムとしては、例えば誘電体の多層薄膜や屈折率異方性が相違する薄膜フィルムの多層積層体の如き、所定偏光軸の直線偏光を透過して他の光は反射する特性を示すもの、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持したものの如き、左回り又は右回りのいずれか一方の円偏光を反射して他の光は透過する特性を示すものなどの適宜なものを用いうる。
従って、前記した所定偏光軸の直線偏光を透過させるタイプの輝度向上フィルムでは、その透過光をそのまま偏光板に偏光軸を揃えて入射させることにより、偏光板による吸収ロスを抑制しつつ効率よく透過させることができる。一方、コレステリック液晶層の如く円偏光を透過するタイプの輝度向上フィルムでは、そのまま偏光子に入射させることもできるが、吸収ロスを抑制する点よりその円偏光を位相差板を介し直線偏光化して偏光板に入射させることが好ましい。なお、その位相差板として1/4波長板を用いることにより、円偏光を直線偏光に変換することができる。
可視光域等の広い波長範囲で1/4波長板として機能する位相差板は、例えば波長550nmの淡色光に対して1/4波長板として機能する位相差層と他の位相差特性を示す位相差層、例えば1/2波長板として機能する位相差層とを重畳する方式などにより得ることができる。従って、偏光板と輝度向上フィルムの間に配置する位相差板は、1層又は2層以上の位相差層からなるものであってよい。
なお、コレステリック液晶層についても、反射波長が相違するものの組み合わせにして2層又は3層以上重畳した配置構造とすることにより、可視光領域等の広い波長範囲で円偏光を反射するものを得ることができ、それに基づいて広い波長範囲の透過円偏光を得ることができる。
また偏光板は、上記の偏光分離型偏光板の如く、偏光板と2層又は3層以上の光学層とを積層したものからなっていてもよい。従って、上記の反射型偏光板や半透過型偏光板と位相差板を組み合わせた反射型楕円偏光板や半透過型楕円偏光板などであってもよい。
偏光板に前記光学層を積層した光学部材は、液晶表示装置の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学部材としたのものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板やその他の光学部材の接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。また、光学部材(偏光板)に断熱シートを予め積層したものを用いることができる。
前述した偏光板や、偏光板を少なくとも1層有する光学部材には、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。粘着層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
また上記に加えて、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層が好ましい。
粘着層は、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤などの粘着層に添加されることの添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などであってもよい。
偏光板や光学部材の片面又は両面への粘着層の付設は、適宜な方式で行いうる。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解又は分散させた10〜40重量%程度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で偏光板上または光学部材上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを偏光板上または光学部材上に移着する方式などがあげられる。
粘着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板や光学部材の片面又は両面に設けることもできる。また両面に設ける場合に、偏光板や光学部材の表裏において異なる組成や種類や厚さ等の粘着層とすることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmであり、5〜200μmが好ましく、特に10〜100μmが好ましい。
粘着層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
なお本発明において、上記した偏光板や光学部材等、また粘着層などの各層には、例えばサリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物やシアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物等の紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
液晶表示装置は従来より知られている各種装置に適用できる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行ないうる。液晶表示装置は一般に、液晶セルと、液晶セルの両側に前記光学部材を有し、さらにバックライトを有する。液晶表示装置は、前記構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成される。本発明においては、液晶セルとバックライトの間に前記断熱シートを配置する点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。なお、液晶セルの両側に配置される偏光板を含む光学部材は、同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
バックライトとしては、直下型バックライト、サイドライト型バックライト、面状光源を用いたことができる。またバックライトには反射板を用いることができる。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板などの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
以下に本発明を実施例等をあげて説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
(熱抵抗率の測定方法)
熱抵抗率は、図6に示す装置で熱抵抗率を測定した。銅ブロック:CuでサンプルSを挟み、圧縮した。その後、上部ヒーターで加熱し熱流Qを与えた。サンプルSの上下の温度T1およびT2を測定することにより熱抵抗率(cm2K/W)=(T1−T2)/Qを求めた。
参考例
液晶モニター(DELL製,1702FP)に使用されているサイドライト型バックライトについて、点灯後の表面温度分布をサーモグラフィーにて測定した。測定装置はチノー株式会社製のCPA−1000を用いた。点灯直後の表面温度を図2aに、点灯1時間後の表面温度を図2bに示す。図2bに示すように、前記サイドライト型バックライトは、点灯1時間後のコーナー部と中央部の表面温度差が10℃以上(12℃)になっていた。
比較例1
前述の図2a、図2bの温度分布をもつサイドライト型バックライトに、液晶パネルを配置した液晶表示装置を作製した。液晶パネルは、液晶モニター(DELL製,1702FP)に使用されている液晶パネルの両側に熱抵抗率7.6cm2K/Wの偏光板(日東電工株式会社製,SEG1224DU)クロスニコルとなるように配置した。
当該液晶表示装置について、黒表示を行なった際の液晶パネル表面の輝度分布を、ミノルタ株式会社製のCA−1500を用いて測定した。バックライト点灯直後(図2aに対応)では図3aの、バックライト点灯1時間後(図2bに対応)では図3bの輝度分布が得られた。図3bから、図2bのような温度分布差があるサイドライト型バックライトを用いた場合には光漏れが生じることが分かる。
実施例1
比較例1において、バックライト側の偏光板とバックライトとの間に、断熱シートとして厚さ100μmのノルボルネン系ポリマーフィルム(熱抵抗率:3.3cm2K/W,Re:2.6nm,Rth:4.5nm)を配置したこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置を作製した。断熱シートは、厚さ25μmのアクリル系粘着剤層を介して、偏光板に貼り合せた。
当該液晶表示装置について、バックライト点灯後1時間後の液晶パネルの表面温度分布を図4aに、黒表示を行なった際の輝度分布を図4bに示す。図4aから、バックライト点灯後1時間後においても液晶パネルの最高温度と最低温度の差は5℃以内であり温度分布差が小さくなっていることが分かる。また、図4bから部分的な光漏れが軽減していることが分かる。
また、図5に、比較例1および実施例1の光漏れの程度を表す指標として、バックライト点灯後における液晶パネル面内の輝度バラツキを示す。バックライト点灯後に徐々に液晶パネル面内の温度が上昇する結果、10分間後くらいから面内に光漏れが生じて輝度バラツキ(輝度標準偏差)は大きくなっている。実施例1では比較例1に比べて、輝度バラツキ(輝度標準偏差)が小さいことが分かる。これらから、実施例1では面内均一性に優れる良表示品位を示す液晶表示装置が得られていることが分かる。
本発明の液晶表示装置の断面図の一例である。 サイドライト型バックライト表面の点灯直後の温度分布を示す図である。 サイドライト型バックライト表面の点灯1時間後の温度分布を示す図である。 比較例1の液晶パネル表面のバックライト点灯直後の輝度分布を示す図である。 比較例1の液晶パネル表面のバックライト点灯1時間後の輝度分布を示す図である。 実施例1の液晶パネル表面のバックライト点灯1時間後の温度分布を示す図である。 実施例1の液晶パネル表面のバックライト点灯1時間後の輝度分布を示す図である。 比較例1および実施例1の液晶パネル表面のバックライト点灯後の輝度バラツキ(輝度標準偏差)を示す図である。 熱抵抗率の測定装置を示す図である。
符号の説明
1 断熱シート
2 光学部材
LC 液晶セル
BL バックライト

Claims (6)

  1. 液晶セルと、液晶セルの両側に配置される少なくとも偏光板を有する光学部材と、バックライトを有する液晶表示装置であって、
    液晶セルとバックライトの間には断熱シートが配置されており、かつ、
    液晶セルとバックライトの間に設置される偏光板と断熱シートの熱抵抗率の和が10cm2K/W以上であることを特徴とする液晶表示装置。
  2. 前記断熱シートは、熱抵抗率が3cm2K/W以上であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
  3. 前記断熱シートは、面内の面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、フィルムの厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の550nmにおける屈折率をnx、ny、nz、フィルムの厚さd(nm)とした場合に、
    正面位相差Re=(nx−ny)×dが、3nm以下であり、かつ、
    厚み方向位相差Rth={(nx+ny)/2−nz}×dが、5nm以下の透明フィルムであることを特徴とする請求項1または2記載の液晶表示装置。
  4. 前記断熱シートは、ノルボルネン系ポリマーにより形成された透明フィルムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液晶表示装置。
  5. 前記断熱シートは、偏光板とバックライトの間に配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示装置に用いる、断熱シート。

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