JP2005321491A - 正帯電性カラートナー。 - Google Patents
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Abstract
【課題】トナー中のポリエステル樹脂の成分としてビスフェノールAあるいはその誘導体を用いることなく、耐オフセット性に優れるとともに、色再現性、発色性、透過性、低温定着性、シャープメルト性、耐ブロッキング性、帯電特性、粉砕性などのトナー特性も優れ、長期にわたり良好な現像画像を形成することができる正帯電性カラートナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂及び顔料を含有する正帯電性カラートナーにおいて、結着樹脂は、酸成分が、(1)不均化ロジンと(2)テレフタル酸および/またはイソフタル酸、アルコール成分が、(3)三級脂肪酸のグリシジルエステルと(4)炭素数2〜10の脂肪族ジオール、架橋成分が3価以上のポリカルボン酸および/または3価以上のポリオールから構成され、酸価が10mgKOH/g以下、水酸基価が20mgKOH/g以下である非線状ポリエステル樹脂であり、かつ顔料の平均一次粒子径が20〜100nmであることを特徴とする正帯電性カラートナーである。
【選択図】なし
【解決手段】結着樹脂及び顔料を含有する正帯電性カラートナーにおいて、結着樹脂は、酸成分が、(1)不均化ロジンと(2)テレフタル酸および/またはイソフタル酸、アルコール成分が、(3)三級脂肪酸のグリシジルエステルと(4)炭素数2〜10の脂肪族ジオール、架橋成分が3価以上のポリカルボン酸および/または3価以上のポリオールから構成され、酸価が10mgKOH/g以下、水酸基価が20mgKOH/g以下である非線状ポリエステル樹脂であり、かつ顔料の平均一次粒子径が20〜100nmであることを特徴とする正帯電性カラートナーである。
【選択図】なし
Description
本発明は、電子写真法、静電記録法等を利用して画像の形成がなされる電子写真複写機、レーザービームプリンター、静電記録装置等において、静電荷像を現像するために用いられる正帯電性カラートナーに関する。
原稿の複写を行う複写機あるいはパーソナルコンピュータを含むコンピュータの出力を行うプリンター、ファクシミリ受信装置のプリンターなどにおいては、複写または記録画像を得る方法として、電子写真法または静電記録法が従来から広く採用されている。この電子写真法あるいは静電記録法を用いた複写機、プリンターとしては、電子写真複写機、レーザービームプリンター、液晶アレイを用いたプリンター、静電プリンターなどが代表的なものとして挙げられる。電子写真法あるいは静電記録法においては、電子写真感光体や静電記録体などの静電荷像担持体上に種々の手段で静電潜像(静電荷像)が形成され、この静電潜像を現像剤により現像し、得られたトナー像を必要に応じ紙などの被転写体に転写し、加熱、加圧、加熱加圧あるいは溶剤蒸気などにより定着することにより最終トナー像を得る一方、静電荷像担持体上に転写しないで残留するトナーはクリーニング手段によって除去される。これら工程を繰り返し行うことにより、順次複数枚の複写物あるいは記録物が得られる。
上記静電潜像を現像する方法としては、微細トナーが電気絶縁性液体に分散された液体現像剤を用いる方法(湿式現像法)、結着樹脂中に着色剤、必要に応じ磁性体等が分散された粉体トナーをキャリア粒子と共に用いる方法、結着樹脂中に磁性体が分散された磁性トナーを用い、キャリア粒子を用いることなく現像を行う方法など(乾式現像法)が知られている。これらの方法の内、近年では、粉体トナー(磁性トナー、非磁性トナー)を用いる乾式現像法が主として採用されている。
ところで、電子写真複写機、レーザービームプリンターなどは、最近では小型化、パーソナル化が進む一方で、カラー化も要求されるようになっており、更に低エネルギー化も要求されている。このため、これら装置について、出来得る限りシンプルな機構により、信頼性高く且つ高品質のカラー画像を低エネルギーで長期間に亘り形成するための改良が種々試みられている。また、このような装置の改良とともに、現像の際に用いられるトナーの改善も種々試みられている。
さらに、トナー像を定着する装置としては、加熱ローラを用いた加熱加圧定着装置や、ロール状または長尺状の耐熱性フィルム、所謂定着ベルトを用い、この定着ベルトを介して加熱体と転写シート現像面を対峙させ、加圧ローラにより転写シートを裏から加圧しつつ搬送して加熱加圧定着する加熱加圧定着装置が広く採用されている。これらの加熱定着装置を用いる定着方法においては、定着時に熱ローラあるいは定着ベルトがトナー像と直接接触するためトナーへの熱の伝播が効率良く行われ、トナーの溶融を低エネルギーで、迅速かつスムーズに行うことができる。しかし、反面、定着時に溶融したトナーと熱ローラあるいは定着ベルトとが直接接触するため、溶融したトナーの一部が熱ローラあるいは定着ベルト表面に転移付着し、熱ローラあるいは定着ベルトが再度紙などの被転写体と接触する際に、この転移付着したトナーが被転写体に再転移するとか、被転写体が存在しない場合には熱ローラ等に転移付着したトナーが加圧ロールに転移し、次の被転写体が定着装置を通過する際この加圧ロールに付着したトナーにより被転写体の裏面が汚れるなど、所謂オフセット現象を引き起こし、被転写体を汚すという問題がある。
このようなトナーのオフセット現象を防止するため、従来熱ロール表面をシリコンゴムやフッ素樹脂などの離型性材料で形成し、その表面にシリコーンオイルのような離型性の良い液を塗布し、熱ロール表面を離型性の液膜層で被覆することが一般に行われている。この方法によればオフセット現象の発生をほぼ防止することができるが、離型性液の塗布装置が必要となるとともに、シリコーンオイルが熱により蒸発し、機内を汚染するという問題が発生する。また、このような離型性液の塗布装置を設けることは、装置の小型化と相容れないものである。このため、離型性の液を塗布装置により塗布するのではなく、トナー自体に離型性物質を含有させ、定着時の加熱により離型性物質を融解し、トナーから離型性液体を供給してオフセット現象を防止することが提案され、このような離型性物質として低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、炭化水素系ワックス、天然ワックス、これらを変性した変性ワックスなど多数のワックス類が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特公昭52−3304号公報
特開昭60−252360号公報
一方、トナーの低温定着性を改善する観点からは、トナー結着樹脂の軟化温度(Tm)を低下させることが有効である。しかし、一般にTmを下げると、同時にトナーのガラス転移温度(Tg)も低下するため、トナーが保存状態で塊を形成する、いわゆるトナーブロッキングや、定着時のトナーのオフセットを起こし易くなることが知られており、このことが定着温度を思い通りに下げられない原因の一つとなっている。この低温定着性と耐ブロッキング性あるいは耐オフセット性を同時に満足させる方法として、TmやTgが高い場合でも比較的定着温度が低いポリエステル系樹脂を用いる方法(例えば、特許文献5参照)などが提案されている。しかしながら、この方法は低温定着性と耐ブロッキング性、耐オフセット性などを同時に且つ充分に満足するものではなかった。またポリエステル樹脂のアルコール成分としてアルキレングリコールとエーテル化ジフェノールを併用する例も知られているが(例えば、特許文献6、7参照)、トナーの粉砕性が十分でないとか、あるいはTgが低く、得られたトナーの耐ブロッキング性が十分満足できるものではない。その他にも、アルコール成分として2価アルコールを用い、酸成分としてロジンと不飽和ジカルボン酸および他のジカルボン酸からなる非線状架橋型ポリエステル樹脂(例えば、特許文献8参照)、特定のアルコール成分あるいは酸成分を用いる例(例えば、特許文献9、10、11等参照)、ブロック重合体を用いる例(例えば、特許文献12参照)、非晶質ポリエステルと結晶性ポリエステルを併用する例(例えば、特許文献13参照)などトナーバインダー用ポリエステル樹脂について多数のものが提案され、トナー特性として要求される耐オフセット性、低温定着性、シャープメルト性、耐ブロッキング性、帯電特性、粉砕性、透明性などの特性を同時に満たすことのできるトナーに使用可能な樹脂の開発がなされてきている。
特開昭56−1952号公報
特開平1−267661号公報
特開平1−155360号公報
特開平4−70765号公報
特開平6−27728号公報
特開平9−278872号公報
特開平10−268558号公報
特開2001−324832号公報
特開2002−284866号公報
このように、従来からポリエステル樹脂をトナーのバインダー樹脂として用いて、特性の良好な静電荷像現像用トナーを製造する試みがなされてきているが、従来トナー特性の良好なトナー用ポリエステルバインダー樹脂を得る際には、アルコール成分としてビスフェノールAあるいはその誘導体を用いることが必要であると一般に考えられている。しかし、近年ビスフェノールAは環境ホルモンの観点から必ずしも使用が好ましいものでないことが明らかとなってきており、ビスフェノールAあるいはその誘導体を用いることなく、従来と同様耐オフセット性、低温定着性、シャープメルト性、耐ブロッキング性、帯電特性、粉砕性、透明性などの特性が優れ、かつ長期にわたり良好な現像画像を形成することができるトナー用ポリエステル樹脂、及びトナーの開発が望まれている。
更に、近時トナーの経済性も重要視されるようになり、安価なトナー用バインダー樹脂の提供が要望されているが、従来のトナーバインダーではこのような要求に必ずしも応えることはできないものであった。
また、省資源の観点から、少量のトナーにより従来と同様の高濃度のトナー画像を形成することができる静電荷像現像用トナーも要望されている。
他方、カラートナーの場合、良好な発色性並びに色再現性、OHPシート等における光透過性が要求される。このような特性を満たすためには顔料の種類、粒径等の特性を十分に考慮して顔料を選定、使用すること、さらに顔料を結着樹脂中に良好に分散せしめることが重要である。このために従来顔料の選定、処理について多くの検討がなされている。
具体的には、平均長径0.2μm以下の有機顔料を結着樹脂中に含有させることにより、透明性、着色力、彩度に優れるトナーを得ることが提案されている(例えば特許文献14参照)。また、顔料粒子に界面活性剤にて表面処理することにより、良好なカラートナーを得ることが提案されている(例えば特許文献15、16参照)。さらに、顔料粒子の比表面積を30〜300m2/gの範囲で用いることにより、良好なカラートナーが得られることが提案されている(例えば特許文献17参照)。
特開平6−250444号公報
特開昭61−59349号公報
特開平3−267947号公報
特開2003−98753号公報
このように、従来、耐オフセット性、低温定着性などの定着特性に優れ、加えて帯電性などの電気的特性やトナーの保存安定性、トナー製造時の粉砕性など種々の特性に優れ、長期に亘り良好な画像を形成できるトナーを得るべく種々の提案がなされている。またカラートナーにおいては、これら諸特性に併せ、色再現性、発色性、光透過性などの特性をも同時に有することが必要とされるが、ポリエステル樹脂を結着樹脂として用いるカラートナーにおいて、特に環境に対し悪影響を与えないようビスフェノールAを用いることなく結着樹脂を形成し、これを用いて上記諸特性を同時に満足し得るカラートナーは未だ見出されていないのが現状である。
このような現状に鑑み、本発明の目的は、トナー中のポリエステル樹脂の成分としてビスフェノールAあるいはその誘導体を用いることなく、耐オフセット性に優れるとともに、色再現性、発色性、透過性、低温定着性、シャープメルト性、耐ブロッキング性、帯電特性、粉砕性などのトナー特性も優れ、長期にわたり良好な現像画像を形成することができる正帯電性カラートナーを提供することである。
さらに、本発明の他の目的は安価なトナー用ポリエステル樹脂を結着樹脂として用いた正帯電性カラートナーを提供することである。
また、本発明の他の目的は、少量の使用により従来と同様の濃度の画像を形成することができる正帯電性カラートナーを提供することである。
本発明は、少なくとも結着樹脂及び顔料を含有する正帯電性カラートナーにおいて、結着樹脂は、酸成分が、(1)不均化ロジンと(2)テレフタル酸および/またはイソフタル酸、アルコール成分が、(3)三級脂肪酸のグリシジルエステルと(4)炭素数2〜10の脂肪族ジオール、架橋成分が3価以上のポリカルボン酸および/または3価以上のポリオールから構成され、かつ酸価が10mgKOH/g以下、水酸基価が20mgKOH/g以下である非線状ポリエステル樹脂であり、かつ顔料の平均一次粒子径が20〜100nmであることを特徴とする正帯電性カラートナーに関する。
また、本発明は、結着樹脂の真密度が1.1〜1.3g/cm3であることを特徴とす
る上記正帯電性カラートナーに関する。
る上記正帯電性カラートナーに関する。
また、本発明は、顔料の真密度が1.3〜1.8g/cm3であることを特徴とする上記正帯電性カラートナーに関する。
また、本発明は、顔料が非イオン性界面活性剤により表面処理されていることを特徴とする上記正帯電性カラートナーに関する。
また、本発明は、界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルであることを特徴とする上記正帯電性カラートナーに関する。
本発明のカラートナーは、トナーの結着樹脂である非線状ポリエステル樹脂のアルコール成分として、ビスフェノールAあるいはビスフェノールAのエチレンオキシド付加物などのビスフェノールA誘導体を用いていないため、環境ホルモンの観点から好ましく、環境にやさしい正帯電性カラートナーを得ることができる。
またこの非線状ポリエステル樹脂を用いることにより、ビスフェノールAあるいはビスフェノールAの誘導体を用いなくても、従来と同様あるいはそれ以上の耐オフセット性、低温定着性、シャープメルト性、耐ブロッキング性、帯電特性、粉砕性、透明性などの特性を有する正帯電性カラートナーを得ることができる。これにより、トナー分級品の貯蔵安定性が向上する上、現像時トナーの流動性の低下、トナーのブロッキング等も起きず、現像の立ち上がり当初から長期にわたり良好な現像画像を形成することができる。
またこの非線状ポリエステル樹脂と平均一次粒径が20〜100nmの顔料とを用いることにより顔料の分散性が向上し発色性、色再現性に優れた正帯電性カラートナーを得ることができる。また顔料を特定の界面活性剤によって表面処理することによりさらに分散性、発色性、色再現性は良好になる。
更に、本発明においてはビスフェノールAあるいはその誘導体が用いられていないため線状ポリエステル樹脂を安価に製造することができ、更にアルコール成分としてビスフェノールAあるいはその誘導体を用いたものに比べ樹脂の真密度も小さいため、本発明の正帯電性カラートナーを用いれば1枚当りの使用トナー量を少なくすることができ、複写コストを下げることができる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。まず、本発明の正帯電性カラートナーに結着樹脂として用いる線状ポリエステル樹脂は、(a)酸成分が、不均化ロジン(1)とテレフタル酸および/またはイソフタル酸(2)、(b)アルコール成分が、三級脂肪酸のグリシジルエステル(3)と炭素数2〜10の脂肪族ジオール(4)、(c)架橋成分が3価以上のポリカルボン酸および/または3価以上のポリオールから構成され、酸価が10mgKOH/g以下、水酸基価が20mgKOH/g以下であることが必要である。
本発明に使用する線状ポリエステル樹脂において、(a)の酸成分として用いられる不均化ロジンは、従来知られたいずれの製法によるものであってもよく、その一例を挙げれば、ロジンをPdカーボン触媒などの不均化触媒の存在下で、280℃、10kg/cm2で4時間反応させ、反応物をけん化する方法が挙げられる。
通常入手しやすいガムロジンやトール油ロジン等は共役2重結合を含むアビエチン酸が多く極めて酸化されやすいため、空気酸化による変色、変質をしないように、安定化させるために不均化させることが好ましい。ここでアビエチン酸は、デヒドロアビエチン酸とジヒドロアビエチン酸とに不均化され、不均化ロジン中に含有される。
通常入手しやすいガムロジンやトール油ロジン等は共役2重結合を含むアビエチン酸が多く極めて酸化されやすいため、空気酸化による変色、変質をしないように、安定化させるために不均化させることが好ましい。ここでアビエチン酸は、デヒドロアビエチン酸とジヒドロアビエチン酸とに不均化され、不均化ロジン中に含有される。
一方、テレフタル酸およびイソフタル酸は、テレフタル酸、イソフタル酸およびそれらの低級アルキルエステルからなるものである。テレフタル酸およびイソフタル酸の低級アルキルエステルの例としては、例えばテレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル、イソフタル酸ジエチル、テレフタル酸ジブチル、イソフタル酸ジブチル等があるが、コストおよびハンドリングの点でテレフタル酸ジメチルやイソフタル酸ジメチルが好ましい。これらのジカルボン酸またはその低級アルキルエステルは、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
不均化ロジン(1)とテレフタル酸および/またはイソフタル酸(2)のモル比は、(1)/(2)=0.1〜0.5であることが好ましい。更に好ましくは0.2〜0.5である。不均化ロジン(1)とテレフタル酸および/またはイソフタル酸(2)のモル比が0.1より低い場合には、定着性が悪くなる、およびカブリが発生し易くなる傾向があり、また0.5を超える場合には耐オフセット性が悪くなる、および画像濃度が低下する傾向が出てくる。さらに0.5を超えるような、不均化ロジンの割合が多くなることによりポリエステル樹脂の色が褐色になりカラートナーとして用いる上で好ましくない。
また酸成分として、本発明の目的を阻害しない範囲で、テレフタル酸およびイソフタル酸とともに、これら以外のジカルボン酸を用いることができる。これら他のジカルボン酸としては、フタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類;炭素数16〜18のアルキル基で置換されたコハク酸;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸などの不飽和ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸;ナフタレンジカルボン酸;ジフェノキシエタン−2,6−ジカルボン酸およびこれらの酸の低級モノエステル、ジエステル、酸無水物等が挙げられる。これらジカルボン酸はトナーの定着性や耐ブロッキング性に大きく影響を与えるため、トナーの要求性能を勘案して適宜の量で用いられる。
また(b)のアルコール成分として用いられる三級脂肪酸のグリシジルエステルの例としては、例えば下記一般式(1)で表されるものが挙げられる。
(式中、R1、R2およびR3はアルキル基を表す。)
上記式中、R1とR2とR3の炭素数およびこれらの基の炭素数の合計数は特に限定され
ないが、R1+R2+R3の合計炭素数が8のネオデカン酸グリシジルエステルが特に好ましい。また、三級脂肪酸のグリシジルエステルとともにロジングリシジルエステルが用いられてもよい。
上記式中、R1とR2とR3の炭素数およびこれらの基の炭素数の合計数は特に限定され
ないが、R1+R2+R3の合計炭素数が8のネオデカン酸グリシジルエステルが特に好ましい。また、三級脂肪酸のグリシジルエステルとともにロジングリシジルエステルが用いられてもよい。
炭素数2〜10の脂肪族ジオールの例としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブテンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−2−メチルプロパン−1,3−ジオール、2−ブチル−2−エチルプロパン−1,3−ジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,4−ジメチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロピル−3−ヒドロキシ−2,2−ジメチルプロパノエート、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられる。脂肪族ジオールとしては、酸との反応性および樹脂のガラス転移温度の観点からネオペンチルグリコール、エチレングリコールが好ましい。これら脂肪族ジオールは単独で用いても、二種以上を併用してもよい。
三級脂肪酸のグリシジルエステル(3)と炭素数2〜10の脂肪族ジオール(4)のモル比は、(3)/(4)=0.05〜0.20であることが好ましい。より好ましくは、0.10〜0.18である。三級脂肪酸のグリシジルエステル(3)と炭素数2〜10の脂肪族ジオール(4)のモル比が0.05より低い場合には、画像のカブリが発生し易くなり、また0.2を超える場合には耐オフセット性および耐ブロッキング性が悪くなる傾向が出てくる。なお、三級脂肪酸のグリシジルエステルとともにロジングリシジルエステルを併用することにより、耐オフセット性および耐ブロッキング性が良好になる。
三級脂肪酸のグリシジルエステルは(b)成分中5〜30モル%用いることが好ましい。また、酸成分の成分(2)のジカルボン酸に対するアルコール成分の(4)の脂肪族ジオールのモル比(2)/(4)は、酸成分(1)および(2)のモル比(1)/(2)および、アルコール成分(3)および(4)のモル比(3)/(4)の値によっても異なるが、通常0.5〜1.3が好ましく、より好ましくは0.6〜1.2であり、特に好ましくは0.65〜1.18である。
三級脂肪酸のグリシジルエステルは(b)成分中5〜30モル%用いることが好ましい。また、酸成分の成分(2)のジカルボン酸に対するアルコール成分の(4)の脂肪族ジオールのモル比(2)/(4)は、酸成分(1)および(2)のモル比(1)/(2)および、アルコール成分(3)および(4)のモル比(3)/(4)の値によっても異なるが、通常0.5〜1.3が好ましく、より好ましくは0.6〜1.2であり、特に好ましくは0.65〜1.18である。
本発明において(c)の架橋成分として用いられる3価以上のポリカルボン酸の例としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、ブタントリカルボン酸、ヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、オクタンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等が挙げられ、これらは単独で用いても、二種以上を併用してもよい。3価以上のポリカルボン酸としては、反応性の観点から、無水トリメリット酸が好ましい。また、3価以上のポリオールの例としては、グリセロール、ジグリセロール、ソルビトール、ソルビタン、ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の多価アルコール類が挙げられる。これらは単独で用いても、二種以上を併用してもよい。3価以上のポリオールとしては、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパンなどが好ましい。
これら架橋成分は線状ポリエステル樹脂を架橋あるいは分岐化させて非オフセット性を高める効果があり、その含有量は酸成分(a)あるいはアルコール成分(b)における成分(1)/(2)の比、成分(3)/(4)の比により、また酸成分(a)およびアルコール成分(b)の使用割合あるいは酸成分の(2)成分およびアルコール成分の(4)成分の使用割合、更には架橋成分が酸であるかアルコールであるか、酸またはアルコールの官能基の数により異なる。
以上の構成からなる本発明に使用する非線状ポリエステル樹脂は、酸価が10mgKOH/g以下であり、水酸基価が20mgKOH/g以下、好ましくは15mgKOH/g以下であることが必要である。
また、酸価が10mgKOH/gよりも大きくなると、トナーの正帯電性が小さくなって、画像濃度の低下、或いは画像のカブリ、機内飛散が増加してしまう。また更に親水性が大きくなるため特に高湿環境において画像濃度が低下する。本発明の非線状ポリエステル樹脂の製造実施例においては酸価の数値は2.5〜9.5mgKOH/gの範囲について検討を行い良好な結果が得られたように、酸価は本発明のポリエステル樹脂においては10mgKOH/g以下であることが重要である。
さらに同様に水酸基価が20mgKOH/gを超える場合には、親水性が大きくなるため特に高湿環境において画像濃度が低下する。本発明の線状ポリエステル樹脂の製造実施例においては水酸基価の数値は3.6〜18.0mgKOH/gの範囲について検討を行い良好な結果が得られたように、水酸基価は本発明のポリエステル樹脂においては20mgKOH/g以下に抑えられていることが重要である。
また、酸価が10mgKOH/gよりも大きくなると、トナーの正帯電性が小さくなって、画像濃度の低下、或いは画像のカブリ、機内飛散が増加してしまう。また更に親水性が大きくなるため特に高湿環境において画像濃度が低下する。本発明の非線状ポリエステル樹脂の製造実施例においては酸価の数値は2.5〜9.5mgKOH/gの範囲について検討を行い良好な結果が得られたように、酸価は本発明のポリエステル樹脂においては10mgKOH/g以下であることが重要である。
さらに同様に水酸基価が20mgKOH/gを超える場合には、親水性が大きくなるため特に高湿環境において画像濃度が低下する。本発明の線状ポリエステル樹脂の製造実施例においては水酸基価の数値は3.6〜18.0mgKOH/gの範囲について検討を行い良好な結果が得られたように、水酸基価は本発明のポリエステル樹脂においては20mgKOH/g以下に抑えられていることが重要である。
また本発明に使用する非線状ポリエステル樹脂は、軟化温度が115〜150℃、好ましくは120〜145℃、テトラヒドロフラン(THF)可溶分の数平均分子量が1,000〜6,000、好ましくは2,000〜4,000であることが望ましい。これは、軟化温度が115℃未満では、樹脂の凝集力が極端に低下し、一方、150℃を超えるとその樹脂を使用したトナーの溶融流動および低温定着性が低下するため、高速複写機用トナーバインダーには適さなくなるからである。(ポリエステル樹脂の)数平均分子量が小さくなると、トナーの耐オフセット性が低下する傾向にあり、また、数平均分子量が大きくなると定着性が低下する傾向を示す。
また、本発明の正帯電性カラートナーに使用する非線状ポリエステル樹脂は、特定の低分子量の縮重合体成分と特定の高分子量の縮重合体成分とからなる2山の分子量分布曲線を有するタイプ、あるいは1山の単分子量分布曲線を有するタイプのいずれのものであってもよい。また、トナーの凝集防止の点からは、示差走査熱量計(DSC)によって測定されるガラス転移温度(Tg)が45〜70℃、好ましくは50〜65℃であるものが望ましい。さらに、樹脂の真密度は1.1〜1.3g/cm3であることが好ましい。樹脂の真密度が小さい場合には、同じ濃度の画像を形成する場合にトナーの使用重量が少なくて済み、結果的に経済的な複写を行うことができる。
本発明に使用する非線状ポリエステル樹脂は、前記所定の酸成分、アルコール成分を原料として、公知慣用の製造方法によって調製され、その反応方法としては、エステル交換反応または直接エステル化反応のいずれも適用可能である。また、加圧して反応温度を高くする方法、減圧法または常圧下で不活性ガスを流す方法によって重縮合を促進することもできる。上記反応においては、アンチモン、チタン、スズ、亜鉛およびマンガンより選ばれる少なくとも一種の金属化合物など公知慣用の反応触媒が用いられ、反応が促進されてもよい。反応触媒としては、具体的には、酸化ジ−n−ブチル錫、シュウ酸第一錫、三酸化アンチモン、チタンテトラブトキシド、酢酸マンガン、酢酸亜鉛等が挙げられる。これら反応触媒の添加量は得られるポリエステル樹脂中、通常0.001〜0.5モル%程度の量が好ましい。
本発明に使用する非線状ポリエステル樹脂の製造方法においては、上記種々の反応中、常圧での直接エステル化法が好ましい方法の一つとして挙げられる。この直接エステル化法においては、例えば、アルコール成分及び不均化ロジンを反応開始時に全量仕込み、160℃程度まで昇温してから融点の高いテレフタル酸、イソフタル酸及び反応触媒を仕込み、更に3価以上のポリカルボン酸、3価以上のポリオール等の架橋成分を仕込むなどの方法がとられる。反応触媒としては、酸、アルカリ、アミン、金属の有機酸塩等が有効である。その他には、チタネート、ボレート等も効果がある。具体的には、酸化ジ−n−ブチル錫、シュウ酸第一錫、三酸化アンチモン、オクチル酸亜鉛、オクチル酸鉄等を用い、添加量は全酸成分に対して0.01〜0.1モル%が適当である。この場合は常圧でも充分な反応速度が得られるが、加圧操作を適用して反応温度を高くすることもできる。減圧操作による反応の促進は、反応の終期において、未反応のアルコールが殆どなくなり、生成水の系外への除去が遅くなったような場合に適用される。不活性ガスを通じることによる反応の促進は、それによるアルコールの系外への散逸を最小限に止める程度の量で、反応のどの過程にも適用可能である。また、反応は樹脂の軟化点(軟化温度)が所定の温度になったことを確認して終了される。
本発明の正帯電カラートナーに使用する結着樹脂は、上記の非線状ポリエステル樹脂単独でもよいが、上記の非線状ポリエステル樹脂の二種以上が併用されてもよい。さらに、本発明の目的を達成することができる範囲で、ポリスチレン系重合体、スチレン−アクリル系樹脂などのポリスチレン系共重合体、上記ポリエステル樹脂以外のポリエステル樹脂など、従来トナー用結着樹脂として使用されている樹脂が上記ポリエステル樹脂とともに用いられてもよい。
本発明の正帯電性カラートナーにおいて用いることができる顔料としては、平均一次粒子径が20〜100nmの範囲であることが重要である。より好ましくは30〜80nmである。また特に好ましくは40〜70nmである。この範囲を満足することにより、本発明の非線状ポリエステル樹脂中に良好に分散、配合され、トナーとして良好な発色性、色再現性、透明性を得ることができる。一次粒子が20nmよりも小さいと粒子の凝集が強くなってしまい、結着樹脂中に分散させることが困難になってしまったり、色ムラが生じてしまう。また一次粒子が100nmよりも大きくなってしまうと、発色性が悪くなってしまう。また発色性改善のために多量の顔料をトナーに使用すると、顔料の多量の使用による分散不良を招くだけではなく、結着樹脂の機能も低減させ定着不良をおこしてしまうことになる。
ここで顔料の平均一次粒子径は、例えば顔料を透過型電子顕微鏡(JEM2010)により50000倍で観察したデータを取り込み、EDAX社製エネルギー分散型X線分析装置Genesisの粒子解析により100個の検体を測定し求めた。またトナー中に分散している顔料の平均一次粒径を確認する場合は、トナーをエポキシ樹脂等で包埋し固化させた後、ミクロトームで薄片試料を作成し、透過型電子顕微鏡で顔料粒子のデータを取り込み上記画像解析にて求めればよい。
また本発明に使用する顔料の真密度は1.3〜1.8g/cm3の範囲であることが好ましい。より好ましくは1.5〜1.7g/cm3である。この範囲であるならば結着樹脂中に良好に分散することができる。顔料の真密度が1.8g/cm3よりも大きくなってしまうとトナー自体の密度も大きくなってしまい、画像を形成する場合トナーの使用量が多くなってしまう。また1.3g/cm3よりも小さいと結着樹脂中で凝集が生じやすくなってしまい、色ムラ等が生じ色相が悪くなってしまう。
本発明に用いられる顔料は、具体的には、以下に示すイエロー、マゼンタ、シアン、黒の各顔料が好適に用いられる。
イエローの顔料としては、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、168、174、176、180、181、191等の顔料が好適に用いられる。中でもC.I.ピグメントイエロー151、180、181等は色再現性に優れていること、ハロゲンを含まず燃焼時に有毒ガスを発生しないことにおいて優れている。
マゼンタの顔料としては、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254等の顔料が好適に用いられる。中でもキナクリドン顔料のC.I.ピグメントレッド122は色再現性に優れていること、ハロゲンを含まず燃焼時に有毒ガスを発生しないことにおいて優れている。
シアンの顔料としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66等の顔料が好適に用いられる。これらの中でもC.I.ピグメントブルー15:3は色再現性に優れていること、ハロゲンを含まず燃焼時に有毒ガスを発生しないことにおいて優れている。
黒の顔料としては、カーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、鉄黒等が好適に用いられる。カーボンブラックはファーネスブラック、チャンネルブラックの2種類が使用されるが、良好な分散性、帯電能力を考えるとファーネスブラックを用いることが好ましい。黒色トナーについてはこれらのカーボンブラックを用いることも好ましいが、上記述べたイエロー、マゼンタ、シアンの3色の顔料を混合して黒色の顔料を得ることも可能である。
また本発明に使用する顔料は、界面活性剤にて表面処理されていることが好ましい。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤があげられるが、中でも非イオン性界面活性剤を用いることが、結着樹脂中に良好な分散を施すことができる点、結着樹脂との相溶性が改善される点、環境安定性を有する点において好ましい。また非イオン性界面活性剤を用いて表面処理を行った顔料を用いることによってトナーとしての帯電量分布がシャープになり画像上のカブリを低減する効果もある。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミド等があげられるが、中でもポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体を用いることが結着樹脂中に良好な分散を施すことができること、ノニルフェノール、オクチルフェノール等の環境ホルモンを含まないこと、の2点において特に好ましいものである。
具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテルなどのアルキル基の炭素数が1〜26のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル等があげられる。
上記界面活性剤により顔料の表面処理を行う方法としては、界面活性剤を含む溶液中に顔料を加え、加熱・撹拌した後、ろ過・乾燥する方法、あるいは、顔料製造時に添加する方法、あるいは顔料と界面活性剤との混合液をスプレードライする方法等が挙げられるが、いずれの方法でも分散性、相溶性の向上の効果が得られるものの、中でも顔料製造時に添加する方法が特に好ましい。
顔料は一般的には、粗製顔料を得る合成工程と粗製顔料を細かくする顔料化工程の2つの製造工程を経て得られる。そして顔料化工程においては、顔料を細かくする手段として湿式摩砕、乾式粉砕のいずれかが用いられる。そして顔料化工程において所望の粒径を得るように摩砕、粉砕を行えばよい。湿式摩砕としては、粗製顔料と水溶性の無機塩の混合物に、潤滑剤を加え、ニーダ等で機械的に混練摩砕して微小化した後、水溶性の無機塩、溶剤を除去する。さらにろ過、水洗をくり返し、顔料のウェットケーキを得ることができる。ここで界面活性剤は混練摩砕する際に添加するか、或いは摩砕後の水洗時において添加することができる。また得られた顔料はウェットケーキとして用いても、或いは乾燥して用いてもかまわない。また乾式粉砕としては、アトライタ、ボールミル、振動ミル等の乾式粉砕機を用いることにより所望の粒径を得れば良く、粉砕時或いは粉砕後に界面活性剤を添加することにより表面処理を施すことができる。凝集が少なく、粒度分布が均一で、界面活性剤により均一に処理された良好な顔料を得るためには湿式摩砕を経て顔料が得られることが好ましい。
これらの非イオン性界面活性剤の微粒子に対する含有量は、該微粒子の形状、大きさ等によって変動するが、本発明に於いては0.005〜30重量%、好ましくは0.01〜10重量%、特に0.05〜2重量%の範囲で良好である。非イオン性界面活性剤の含有量が少なすぎる場合は結着樹脂との相溶性が悪くなってしまい、多すぎる場合は顔料粒子が凝集しやすくなってしまい結着樹脂中への分散が悪くなり、色相も悪くなってしまう傾向がある。
上記顔料は、単独で或いは2種以上を混合して使用することができ、通常結着樹脂の100重量部に対し、0.1〜20重量部、好ましくは0.3〜10重量部の添加量がよい。これらは単独であるいは2種以上を混合して使用することができる。
本発明の正帯電性カラートナーは、上記の非線状ポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂、顔料を含有するとともに、更に必要に応じ荷電制御剤、離型剤、外添剤などが適宜配合される。
本発明の正帯電性カラートナーには、必要に応じて荷電制御剤が含有される。荷電制御剤の使用により帯電量の安定したトナーを得ることができる。このとき、カラートナーの色相が損なわれないようにするためには、荷電制御剤として白色または淡色のものを用いる必要がある。本発明のカラートナーにおいては、荷電制御剤として、従来知られた白色または淡色の正帯電性荷電制御剤のいずれも使用可能である。
正帯電を得ることのできる荷電制御剤としては、中でも四級アンモニウム塩化合物が好ましいものである。本発明において使用できる四級アンモニウム塩化合物としては、第四級アンモニウム塩と有機スルホン酸あるいはモリブデン酸とからなる造塩化合物が挙げられる。有機スルホン酸としてはナフトールスルホン酸を用いることが好ましく、さらにナフトールモノスルホン酸を用いることが好ましい。スルホン基を2つ有するナフトールジスルホン酸を用いてしまうと負極性が強くなってしまい十分な正帯電を得ることができなくなる。
具体的な四級アンモニウム塩化合物としては、トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸塩、トリブチルベンジルアンモニウム−2−ヒドロキシ−8−ナフタレンスルホン酸塩、トリエチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸塩、トリプロピルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸塩、トリプロピルベンジルアンモニウム−2−ヒドロキシ−6−ナフタレンスルホン酸塩、トリヘキシルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸塩、テトラオクチルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸塩等があげられる。
荷電制御剤は粉砕機により、粉砕し、所望の粒度分布に調整することにより、より効果的に使用することができる。本発明において、荷電制御剤として良好な粒度分布はコールターカウンターによる体積平均粒径で0.5〜40μmであり、より好ましくは1〜20μmである。体積平均粒径が40μmよりも大きい場合、結着樹脂中への荷電制御剤の分散が困難になりトナー中への荷電制御剤の分散が困難になってしまう。またトナー粒子あたりの荷電制御剤の含有量が偏ってしまいカブリの増加や機内飛散の原因にも繋がってしまう。一方、0.5μmよりも小さい体積平均粒径のものを用いると、結着樹脂中への分散は良好であるものの、荷電制御剤の比表面積が大きくなってしまいトナーに過度の帯電を付与してしまい帯電量が増大し画像濃度低下が生じてしまう場合がある。
荷電制御剤の添加量は、通常、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部、より好ましくは0.8〜3重量部である。
また上記荷電制御剤を用いる代わりに、色相に影響を与えない樹脂系荷電制御剤を用いることもできる。正帯電用としては、一般式 −〔CH2−CH(C6H5)a〕−〔CH2−CH(COOC4H9)〕b−〔CH2−C(CH3)COOC2H4N+CH3(C2H5)2〕cCH3(C6H4)SO3 -(このうち四級アンモニウム塩部が3〜35重量部、スチレン・アクリル部が97〜65重量部であり、それによりa,b,cの値が決まる)で表される、四級アンモニウム塩を官能基としてスチレン・アクリル樹脂に共重合したスチレン・アクリル系ポリマーが挙げられる。
具体的には、アクリル酸ブチル・N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウム=p−トルエンスルホナート・スチレン共重合物、ベンズアルコニウムクロライドの塩でポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)等である。樹脂系荷電制御剤は、通常、結着樹脂100重量部に対して0.5〜20重量部、好ましくは1.0〜8.0重量部である。
また本発明の正帯電性カラートナーには必要に応じて離型剤が含有される。中でも140℃における溶融粘度が100mPa・s(CS)以下で、かつ酸価が2mgKOH/g以下であるワックスを用いることが好ましく、結着樹脂100重量部に対して0.5〜10重量%含有させることができる。
このようなワックスとしては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、脂肪酸アミドワックス、カルナウバワックス、モンタンワックスなどの脂肪酸エステル、部分けん化脂肪酸エステルワックス、脂肪酸金属塩等が挙げられる。
ワックスの140℃における溶融粘度が100mPa・sを超える場合には、低温定着性に劣るという問題が生じ、またワックスの酸価が2mgKOH/gを超える場合には、ワックス中に低分子量物が混入していることが多く、この低分子量物により定着時に臭気が発生したり、トナーの貯蔵安定性を悪化させるという問題が生じるため好ましくない。
トナー中へのワックスの良好な分散を考慮すると、ワックスの真密度は0.8〜1.1g/cm3の範囲であることが好ましい。また良好な分散を施すためには水酸基、カルボキシル基、エステル基等の極性基を有する官能基で変性したワックスを用いることも好ましい。
このようなワックスとしては、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、脂肪酸アミドワックス、カルナウバワックス、モンタンワックスなどの脂肪酸エステル、部分けん化脂肪酸エステルワックス、脂肪酸金属塩等が挙げられる。
ワックスの140℃における溶融粘度が100mPa・sを超える場合には、低温定着性に劣るという問題が生じ、またワックスの酸価が2mgKOH/gを超える場合には、ワックス中に低分子量物が混入していることが多く、この低分子量物により定着時に臭気が発生したり、トナーの貯蔵安定性を悪化させるという問題が生じるため好ましくない。
トナー中へのワックスの良好な分散を考慮すると、ワックスの真密度は0.8〜1.1g/cm3の範囲であることが好ましい。また良好な分散を施すためには水酸基、カルボキシル基、エステル基等の極性基を有する官能基で変性したワックスを用いることも好ましい。
本発明の正帯電性カラートナーには、さらに必要に応じて滑剤、流動性改良剤、研磨剤、導電性付与剤、画像剥離防止剤等、トナーの製造にあたり使用されている公知の添加剤を内添、あるいは外添することができる。これら添加剤の例としては、滑剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ステアリン酸亜鉛などが、流動性改良剤としては、乾式法あるいは湿式法で製造したシリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、珪素アルミニウム共酸化物、珪素チタン共酸化物およびこれらを疎水性化処理したものなどが、研磨剤としては窒化珪素、酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム、タングステンカーバイド、炭酸カルシウムおよびこれらを疎水化処理したものなどが、導電性付与剤としては、酸化スズなどが挙げられる。また、ポリビニリデンフルオライドなどのフッ素含有重合体の微粉末は、流動性、研磨性、帯電安定性などの点から好ましいものである。
本発明の正帯電性カラートナーにおいては、疎水化処理されたシリカ、珪素アルミニウム共酸化物、珪素チタン共酸化物微粉体を外添剤として含有することが好ましい。これら微粉体の疎水化処理は、シリコーンオイルやテトラメチルジシラザン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジメトキシシランなどのシランカップリング剤による処理等が挙げられる。疎水化処理されたシリカなど疎水化微粉体の使用量は、トナー重量当り、0.01〜20%、好ましくは0.03〜5%である。
本発明の正帯電性カラートナーにおけるトナー粒子の重量平均粒径は3〜15μmであることが好ましい。特に、5μm以下の粒径を有するトナー粒子が12〜60個数%含有され、8〜12.7μmの粒径を有するトナー粒子が1〜33個数%含有され、16μm以上の粒径を有するトナー粒子が2.0重量%以下含有され、トナーの重量平均粒径が4〜11μmであることが、現像特性の観点からはより好ましい。なお、トナーの粒度分布測定は、例えばコールターカウンターを用いて行うことができる。
本発明の正帯電性カラートナーを構成するトナー粒子は、従来から公知のトナー粒子の製造方法を用いて製造することができる。一般的には、上述したようなトナー粒子の構成材料となる結着樹脂、着色剤、荷電制御剤、離型剤などを、乾式ブレンダー、ボールミル、ヘンシェルミキサーなどの混合機により充分予備混合した後、熱ロール、ニーダー、一軸あるいは二軸のエクストルーダーなどの熱混練機を用いて良く混練し、冷却固化後、ハンマーミルなどの粉砕機を用いて機械的に粗粉砕し、次いでジェットミルなどにより微粉砕した後、分級する方法が好ましい方法として挙げられる。分級されたトナー粒子は、必要に応じ外添剤とともにヘンシェルミキサー等の混合機を用いて十分に混合され、本発明の正帯電性カラートナーとされる。
本発明の正帯電性カラートナーは、キャリアと混合して二成分系現像剤として用いることができる。本発明の正帯電性カラートナーとともに用いることのできるキャリアとしては、従来公知のキャリアがいずれも使用できる。使用することができるキャリアとしては、例えば、鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のような磁性粉体やガラスビーズなどが挙げられる。これらのキャリア粒子は、必要に応じ表面を樹脂などで被覆処理したものであってもよい。キャリア表面を被覆する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、フッ素含有樹脂、シリコーン含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂など、あるいはこれらの混合物が挙げられる。これらのなかでは、スペントトナーの形成が少ないためフッ素含有樹脂、シリコーン系樹脂が特に好ましいものである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。なお、以下においては、「部」は全て重量部を表す。
以下の製造例、実施例および比較例における樹脂の酸価、水酸基価、ガラス転移温度(Tg)、軟化点、真密度は以下のとおりのものである。
(酸価および水酸基価)
酸価は、試料1g中に含まれる酸基を中和するために必要な水酸化カリウムのミリグラム数をいう。水酸基価は、試料1gをアセチル化するときに水酸基に結合した酢酸を中和するために必要な水酸化カリウムのミリグラム数をいう。
酸価は、試料1g中に含まれる酸基を中和するために必要な水酸化カリウムのミリグラム数をいう。水酸基価は、試料1gをアセチル化するときに水酸基に結合した酢酸を中和するために必要な水酸化カリウムのミリグラム数をいう。
(ガラス転移温度)
ガラス転移温度は、示差走査熱量計(島津製作所社製 DSC−50)を用いて、昇温速度20℃/minで測定した時のTg以下のベースラインの延長線と、Tg近傍の吸熱カーブの接線の交点の温度をいう。
ガラス転移温度は、示差走査熱量計(島津製作所社製 DSC−50)を用いて、昇温速度20℃/minで測定した時のTg以下のベースラインの延長線と、Tg近傍の吸熱カーブの接線の交点の温度をいう。
(軟化点)
軟化点は、高架式フローテスター(島津製作所社製 CFT−500D)を用いて、測定条件を荷重30kg、ノズルの直径1mm、ノズルの長さ10mm、予備加熱80℃で5分間、昇温速度3℃/minとし、サンプル量1gとして測定した時、フローテスターのプランジャー降下量−温度曲線におけるS字曲線の高さをhとする時、h/2の時の温度をいう。
軟化点は、高架式フローテスター(島津製作所社製 CFT−500D)を用いて、測定条件を荷重30kg、ノズルの直径1mm、ノズルの長さ10mm、予備加熱80℃で5分間、昇温速度3℃/minとし、サンプル量1gとして測定した時、フローテスターのプランジャー降下量−温度曲線におけるS字曲線の高さをhとする時、h/2の時の温度をいう。
(真密度)
真密度は、乾式自動密度計(島津−マイクロメリティックス社製 アキュピック1330(10cm3))を用いて、気相置換法により測定した値をいう。測定条件は次のとお
りである。
測定ガス :ヘリウム
導入圧力 :パージおよびラン 19.5psig(134.35Kpag)
平衡判定圧力:0.0050psig/min(0.0345Kpag/min)
温湿度 :23℃/50%RH
真密度は、乾式自動密度計(島津−マイクロメリティックス社製 アキュピック1330(10cm3))を用いて、気相置換法により測定した値をいう。測定条件は次のとお
りである。
測定ガス :ヘリウム
導入圧力 :パージおよびラン 19.5psig(134.35Kpag)
平衡判定圧力:0.0050psig/min(0.0345Kpag/min)
温湿度 :23℃/50%RH
樹脂製造例1
ポリエステル樹脂原料アルコール成分としてネオペンチルグリコール106.2モル%、ネオデカン酸グリシジルエステル14.5モル%、原料酸成分として不均化ロジン23.5モル%を、攪拌装置、加熱装置、温度計、分留装置、窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、攪拌しながら160℃まで昇温して、内容物を溶融させた。溶融後、原料酸成分としてテレフタル酸76.5モル%、および酸化ジ−n−ブチル錫0.03モル%を仕込み、分留装置塔頂部の温度が100℃を越えないようにして、生成する縮合水を窒素ガス気流によって系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、酸価が5mgKOH/gになったところで200℃まで冷却した。冷却後、無水トリメリット酸19.6モル%を仕込み、その後は、前述と同様の操作で縮合水を系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、フローテスターにより所定の軟化点に達したことを確認し、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂Aの特性値を表1に示す。
なお、各モノマーの組成量モル%は、全酸成分に対するモル%である。
ポリエステル樹脂原料アルコール成分としてネオペンチルグリコール106.2モル%、ネオデカン酸グリシジルエステル14.5モル%、原料酸成分として不均化ロジン23.5モル%を、攪拌装置、加熱装置、温度計、分留装置、窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、攪拌しながら160℃まで昇温して、内容物を溶融させた。溶融後、原料酸成分としてテレフタル酸76.5モル%、および酸化ジ−n−ブチル錫0.03モル%を仕込み、分留装置塔頂部の温度が100℃を越えないようにして、生成する縮合水を窒素ガス気流によって系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、酸価が5mgKOH/gになったところで200℃まで冷却した。冷却後、無水トリメリット酸19.6モル%を仕込み、その後は、前述と同様の操作で縮合水を系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、フローテスターにより所定の軟化点に達したことを確認し、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂Aの特性値を表1に示す。
なお、各モノマーの組成量モル%は、全酸成分に対するモル%である。
樹脂製造例2〜5
表1に示す配合割合とすることを除き、樹脂製造例1と同様にしてポリエステル樹脂B、C、D,Eを得た。得られたポリエステル樹脂の特性値を表1に示す。
表1に示す配合割合とすることを除き、樹脂製造例1と同様にしてポリエステル樹脂B、C、D,Eを得た。得られたポリエステル樹脂の特性値を表1に示す。
樹脂製造例6
ポリエステル樹脂原料アルコール成分としてネオペンチルグリコール56.7モル%、ネオデカン酸グリシジルエステル8.7モル%、原料酸成分として不均化ロジン33.3モル%を、攪拌装置、加熱装置、温度計、分留装置、窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、攪拌しながら160℃まで昇温して、内容物を溶融させた。溶融後、原料酸成分としてのテレフタル酸66.7モル%、および酸化ジ−n−ブチル錫0.03モル%を仕込み、分留装置塔頂部の温度が100℃を越えないようにして、生成する縮合水を窒素ガス気流によって系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、酸価が10mgKOH/gになったところで200℃まで冷却した。冷却後、トリメチロールプロパン14.5モル%を仕込み、その後は、前述と同様の操作で縮合水を系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、フローテスターにより所定の軟化点に達したことを確認し、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂Fの特性値を表1に示す。
ポリエステル樹脂原料アルコール成分としてネオペンチルグリコール56.7モル%、ネオデカン酸グリシジルエステル8.7モル%、原料酸成分として不均化ロジン33.3モル%を、攪拌装置、加熱装置、温度計、分留装置、窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、攪拌しながら160℃まで昇温して、内容物を溶融させた。溶融後、原料酸成分としてのテレフタル酸66.7モル%、および酸化ジ−n−ブチル錫0.03モル%を仕込み、分留装置塔頂部の温度が100℃を越えないようにして、生成する縮合水を窒素ガス気流によって系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、酸価が10mgKOH/gになったところで200℃まで冷却した。冷却後、トリメチロールプロパン14.5モル%を仕込み、その後は、前述と同様の操作で縮合水を系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、フローテスターにより所定の軟化点に達したことを確認し、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂Fの特性値を表1に示す。
樹脂製造例7〜9
表2に示す配合割合とすることを除き、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂G、H、Iを得た。得られたポリエステル樹脂の特性値を表2に示す。
表2に示す配合割合とすることを除き、実施例1と同様にしてポリエステル樹脂G、H、Iを得た。得られたポリエステル樹脂の特性値を表2に示す。
樹脂製造例10
ポリエステル樹脂原料アルコール成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物100.1モル%、ネオデカン酸グリシジルエステル13.7モル%、原料酸成分として不均化ロジン23.5モル%を、攪拌装置、加熱装置、温度計、分留装置、窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、攪拌しながら160℃まで昇温して、内容物を溶融させた。溶融後、原料酸成分としてのテレフタル酸76.5モル%、および酸化ジ−n−ブチル錫0.03モル%を仕込み、分留装置塔頂部の温度が100℃を越えないようにして、生成する縮合水を窒素ガス気流によって系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、酸価が10mgKOH/gになったところで200℃まで冷却した。冷却後、無水トリメリット酸19.6モル%を仕込み、その後は、前述と同様の操作で縮合水を系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、フローテスターにより所定の軟化点に達したことを確認し、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂Jの特性値を表2に示す。
ポリエステル樹脂原料アルコール成分としてビスフェノールAのエチレンオキサイド2モル付加物100.1モル%、ネオデカン酸グリシジルエステル13.7モル%、原料酸成分として不均化ロジン23.5モル%を、攪拌装置、加熱装置、温度計、分留装置、窒素ガス導入管を備えたステンレス製反応容器に仕込み、攪拌しながら160℃まで昇温して、内容物を溶融させた。溶融後、原料酸成分としてのテレフタル酸76.5モル%、および酸化ジ−n−ブチル錫0.03モル%を仕込み、分留装置塔頂部の温度が100℃を越えないようにして、生成する縮合水を窒素ガス気流によって系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、酸価が10mgKOH/gになったところで200℃まで冷却した。冷却後、無水トリメリット酸19.6モル%を仕込み、その後は、前述と同様の操作で縮合水を系外に除去しながら、徐々に240℃まで昇温してエステル化反応を行い、フローテスターにより所定の軟化点に達したことを確認し、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂Jの特性値を表2に示す。
顔料製造例1
NO.3クルードブルー(東洋インキ製造社製銅フタロシアニン顔料C.I.PIGMENT BLUE 15:3)320g、食塩1200g、ジエチレングリコール200gを3Lニーダに仕込み、95℃で4時間共ニーディングを行った。ニーディング終了後、練肉ケーキを取り出し、10Lの水中にリスラリーし、90℃で1時間、加熱攪拌した後、ろ過、水洗し、さらに非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王社製エマルゲン420)の水溶液を顔料に対して0.1wt.%の処理量になるように添加した。得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、サンプルミルにて解砕し顔料Aを得た。以下表3に特性値を示す。
NO.3クルードブルー(東洋インキ製造社製銅フタロシアニン顔料C.I.PIGMENT BLUE 15:3)320g、食塩1200g、ジエチレングリコール200gを3Lニーダに仕込み、95℃で4時間共ニーディングを行った。ニーディング終了後、練肉ケーキを取り出し、10Lの水中にリスラリーし、90℃で1時間、加熱攪拌した後、ろ過、水洗し、さらに非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王社製エマルゲン420)の水溶液を顔料に対して0.1wt.%の処理量になるように添加した。得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、サンプルミルにて解砕し顔料Aを得た。以下表3に特性値を示す。
顔料製造例2
C.I.PIGMENT BLUE 15:3を用いる代わりにキナクリドン顔料C.I.PIGMENT RED 122を用いる以外は顔料製造例1と同様に顔料Bを得た。以下表3に特性値を示す。
C.I.PIGMENT BLUE 15:3を用いる代わりにキナクリドン顔料C.I.PIGMENT RED 122を用いる以外は顔料製造例1と同様に顔料Bを得た。以下表3に特性値を示す。
顔料製造例3
C.I.PIGMENT BLUE 15:3を用いる代わりにベンズイミダゾロン顔料C.I.PIGMENT YELLOW 180を用いる以外は顔料製造例1と同様に顔料Cを得た。以下表3に特性値を示す。
C.I.PIGMENT BLUE 15:3を用いる代わりにベンズイミダゾロン顔料C.I.PIGMENT YELLOW 180を用いる以外は顔料製造例1と同様に顔料Cを得た。以下表3に特性値を示す。
顔料製造例4
非イオン性界面活性剤のポリオキシエチレンオレイルエーテルを用いる代わりに、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(花王社製エマルゲンA−60)を用いる以外は顔料製造例1と同様に顔料Dを得た。以下表3に特性値を示す。
非イオン性界面活性剤のポリオキシエチレンオレイルエーテルを用いる代わりに、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル(花王社製エマルゲンA−60)を用いる以外は顔料製造例1と同様に顔料Dを得た。以下表3に特性値を示す。
顔料製造例5
NO.3クルードブルー(東洋インキ製造社製銅フタロシアニン顔料C.I.PIGMENT BLUE 15:3)320g、食塩1200g、ジエチレングリコール200gを3Lニーダに仕込み、95℃で2時間共ニーディングを行った。ニーディング終了後、練肉ケーキを取り出し、10Lの水中にリスラリーし、90℃で1時間、加熱攪拌した後、ろ過、水洗し、さらに非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王社製エマルゲン420)の水溶液を顔料に対して0.1wt.%の処理量になるように添加した。得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、サンプルミルにて解砕し顔料Eを得た。以下表3に特性値を示す。
NO.3クルードブルー(東洋インキ製造社製銅フタロシアニン顔料C.I.PIGMENT BLUE 15:3)320g、食塩1200g、ジエチレングリコール200gを3Lニーダに仕込み、95℃で2時間共ニーディングを行った。ニーディング終了後、練肉ケーキを取り出し、10Lの水中にリスラリーし、90℃で1時間、加熱攪拌した後、ろ過、水洗し、さらに非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王社製エマルゲン420)の水溶液を顔料に対して0.1wt.%の処理量になるように添加した。得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、サンプルミルにて解砕し顔料Eを得た。以下表3に特性値を示す。
顔料製造例6
NO.3クルードブルー(東洋インキ製造社製銅フタロシアニン顔料C.I.PIGMENT BLUE 15:3)320g、食塩1200g、ジエチレングリコール200gを3Lニーダに仕込み、95℃で6時間共ニーディングを行った。ニーディング終了後、練肉ケーキを取り出し、10Lの水中にリスラリーし、90℃で1時間、加熱攪拌した後、ろ過、水洗し、さらに非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王社製エマルゲン420)の水溶液を顔料に対して0.1wt.%の処理量になるように添加した。得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、サンプルミルにて解砕し顔料Fを得た。以下表3に特性値を示す。
NO.3クルードブルー(東洋インキ製造社製銅フタロシアニン顔料C.I.PIGMENT BLUE 15:3)320g、食塩1200g、ジエチレングリコール200gを3Lニーダに仕込み、95℃で6時間共ニーディングを行った。ニーディング終了後、練肉ケーキを取り出し、10Lの水中にリスラリーし、90℃で1時間、加熱攪拌した後、ろ過、水洗し、さらに非イオン性界面活性剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王社製エマルゲン420)の水溶液を顔料に対して0.1wt.%の処理量になるように添加した。得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、サンプルミルにて解砕し顔料Fを得た。以下表3に特性値を示す。
(成 分) (配合量)
ポリエステル樹脂A 95.5重量部
顔料A 3重量部
荷電制御剤(トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸塩 平均粒径7μm) 1重量部
低分子量ポリプロピレン(真密度0.905g/cm3) 0.5重量部
上記材料を均一に混合した後、混練、粉砕、分級して、平均粒径10.4μmの正帯電性トナー粒子を得た。次いで、このトナー粒子100部に対し、アミノシランで処理したシリカ微粉体0.3部、アミノシランで処理した炭酸カルシウム微粉体0.3部を添加、混合して正帯電性シアントナーを得た。
ポリエステル樹脂A 95.5重量部
顔料A 3重量部
荷電制御剤(トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフタレンスルホン酸塩 平均粒径7μm) 1重量部
低分子量ポリプロピレン(真密度0.905g/cm3) 0.5重量部
上記材料を均一に混合した後、混練、粉砕、分級して、平均粒径10.4μmの正帯電性トナー粒子を得た。次いで、このトナー粒子100部に対し、アミノシランで処理したシリカ微粉体0.3部、アミノシランで処理した炭酸カルシウム微粉体0.3部を添加、混合して正帯電性シアントナーを得た。
このシアントナーの帯電量を測定して、帯電性を評価するとともに、貯蔵安定性についても評価した。結果を表4に示す。
さらに、このシアントナーを用いて、定着装置として熱圧ロールの構造を有する市販の複写機((株)シャープ社製 SF−7370)を用いて実写テストを行い、画像濃度(初期および10,000枚後の画像濃度の値)、カブリ(初期および10,000枚後のカブリの値)、消費量、OHP透過性、定着性、および耐オフセット性の評価を行った。キャリアーとしては平均粒径80μmのシリコーンコートされたフェライトキャリアを用い、このキャリア95部とシアントナー5部とを混合し現像剤を作製した。結果を表4に示す。
さらに、このシアントナーを用いて、定着装置として熱圧ロールの構造を有する市販の複写機((株)シャープ社製 SF−7370)を用いて実写テストを行い、画像濃度(初期および10,000枚後の画像濃度の値)、カブリ(初期および10,000枚後のカブリの値)、消費量、OHP透過性、定着性、および耐オフセット性の評価を行った。キャリアーとしては平均粒径80μmのシリコーンコートされたフェライトキャリアを用い、このキャリア95部とシアントナー5部とを混合し現像剤を作製した。結果を表4に示す。
なお、帯電量の測定および評価、貯蔵安定性の試験および評価、画像濃度の測定、カブリ濃度の測定、トナー消費量の測定、定着性の試験および評価、耐オフセット性、機内飛散の試験および評価は次のようにして行った。
(帯電量の測定および評価)
上記現像剤(トナー濃度5重量%)を東芝ケミカル社製ブローオフ帯電量測定装置にてトナーの帯電量を算出した。この時ブロー圧は1kgf/cm2、測定時間20秒で最大の数値を読み取り、メッシュは400メッシュを用いて行った。また測定環境は23℃50%RHの条件下で行った。
上記現像剤(トナー濃度5重量%)を東芝ケミカル社製ブローオフ帯電量測定装置にてトナーの帯電量を算出した。この時ブロー圧は1kgf/cm2、測定時間20秒で最大の数値を読み取り、メッシュは400メッシュを用いて行った。また測定環境は23℃50%RHの条件下で行った。
(貯蔵安定性の試験および評価)
トナー40gを200mlのガラス製容器に密閉し、50℃の恒温槽に24時間放置後、トナーのブロッキング性を観察することにより行い、凝集が発生しないものを○、容易にほぐれる程度の凝集が発生するものを△、容易にほぐれない凝集が発生するものを×とした。
トナー40gを200mlのガラス製容器に密閉し、50℃の恒温槽に24時間放置後、トナーのブロッキング性を観察することにより行い、凝集が発生しないものを○、容易にほぐれる程度の凝集が発生するものを△、容易にほぐれない凝集が発生するものを×とした。
(画像濃度の測定)
画像濃度はマクべス光度計を用いて、測定するトナーの色に合わせ、フィルターの色を適宜調整し測定を行った。1.35以上の濃度であればよい。フィルターの色は、マゼンタ色の場合はグリーン、シアン色の場合はレッド、イエロー色の場合はブルー、黒色、灰色、白色の場合はフィルターなしで測定した。
画像濃度はマクべス光度計を用いて、測定するトナーの色に合わせ、フィルターの色を適宜調整し測定を行った。1.35以上の濃度であればよい。フィルターの色は、マゼンタ色の場合はグリーン、シアン色の場合はレッド、イエロー色の場合はブルー、黒色、灰色、白色の場合はフィルターなしで測定した。
(カブリ濃度の測定)
フォトボルトにて、反射率を測定することにより行った。1.5%以下が良好な値である。
フォトボルトにて、反射率を測定することにより行った。1.5%以下が良好な値である。
(トナー消費量の測定)
原稿濃度6%の実写で、1,000枚当り消費したトナーグラム数として表した。
原稿濃度6%の実写で、1,000枚当り消費したトナーグラム数として表した。
(OHP透過性)
OHPシートに印字した画像サンプルをOHPで透過し目視判断により判定した。
OHPシートに印字した画像サンプルをOHPで透過し目視判断により判定した。
(定着性の試験および評価)
定着画像を消しゴム(トンボ鉛筆 MONO)で摺擦し、〔摺擦後の画像濃度/摺擦前の画像濃度〕×100で計算した値を定着強度として表した。85%以上が良好な値である。
定着画像を消しゴム(トンボ鉛筆 MONO)で摺擦し、〔摺擦後の画像濃度/摺擦前の画像濃度〕×100で計算した値を定着強度として表した。85%以上が良好な値である。
(耐オフセット性の試験および評価)
定着試験用画像を100枚連続複写後、5分間停止した後、白紙20枚を通紙し、白紙の紙汚れの状態により評価を行った。評価結果は、紙汚れが発生しなかったものを○、紙汚れが発生したものを×とした。
定着試験用画像を100枚連続複写後、5分間停止した後、白紙20枚を通紙し、白紙の紙汚れの状態により評価を行った。評価結果は、紙汚れが発生しなかったものを○、紙汚れが発生したものを×とした。
(機内飛散)
転写チャージャー上のトナー飛散の程度を目視で観察した。
転写チャージャー上のトナー飛散の程度を目視で観察した。
実施例2〜9
表4に示すポリエステル樹脂、顔料を用いる以外は実施例1と同様にカラートナーを得て、評価を行った。これらのカラートナーについて、実施例1と同様にして、帯電量、貯蔵安定性、画像濃度(初期および10,000枚後の画像濃度の値)、カブリ(初期および10,000枚後のカブリの値)、消費量、OHP透過性、定着性、耐オフセット性、及び機内飛散の評価を行った。結果も同様に表4に示す。
表4に示すポリエステル樹脂、顔料を用いる以外は実施例1と同様にカラートナーを得て、評価を行った。これらのカラートナーについて、実施例1と同様にして、帯電量、貯蔵安定性、画像濃度(初期および10,000枚後の画像濃度の値)、カブリ(初期および10,000枚後のカブリの値)、消費量、OHP透過性、定着性、耐オフセット性、及び機内飛散の評価を行った。結果も同様に表4に示す。
比較例1〜6
表4に示すポリエステル樹脂、顔料を用いる以外は実施例1と同様にカラートナーを得て、評価を行った。これらのカラートナーについて、実施例1と同様にして、帯電量、貯蔵安定性、画像濃度(初期および10,000枚後の画像濃度の値)、カブリ(初期および10,000枚後のカブリの値)、消費量、OHP透過性、定着性、耐オフセット性及び機内飛散の評価を行った。結果も同様に表4に示す。
表4に示すポリエステル樹脂、顔料を用いる以外は実施例1と同様にカラートナーを得て、評価を行った。これらのカラートナーについて、実施例1と同様にして、帯電量、貯蔵安定性、画像濃度(初期および10,000枚後の画像濃度の値)、カブリ(初期および10,000枚後のカブリの値)、消費量、OHP透過性、定着性、耐オフセット性及び機内飛散の評価を行った。結果も同様に表4に示す。
本発明の正帯電性カラートナーは電子写真方式の乾式現像剤、トナーを用いる複写機、プリンター等において好ましく利用でき、またトナー中の結着樹脂が環境ホルモンであるビスフェノールA誘導体を用いていないため、環境対策トナーとして好ましく利用されるものである。
Claims (5)
- 少なくとも結着樹脂及び顔料を含有する正帯電性カラートナーにおいて、結着樹脂は、酸成分が、(1)不均化ロジンと(2)テレフタル酸および/またはイソフタル酸、アルコール成分が、(3)三級脂肪酸のグリシジルエステルと(4)炭素数2〜10の脂肪族ジオール、架橋成分が3価以上のポリカルボン酸および/または3価以上のポリオールから構成され、かつ酸価が10mgKOH/g以下、水酸基価が20mgKOH/g以下である非線状ポリエステル樹脂であり、かつ顔料の平均一次粒子径が20〜100nmであることを特徴とする正帯電性カラートナー。
- 結着樹脂の真密度が1.1〜1.3g/cm3であることを特徴とする請求項1に記載の正帯電性カラートナー。
- 顔料の真密度が1.3〜1.8g/cm3であることを特徴とする請求項1又は2に記載の正帯電性カラートナー。
- 顔料が非イオン性界面活性剤により表面処理されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の正帯電性カラートナー。
- 界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルであることを特徴とする請求項4に記載の正帯電性カラートナー。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004138099A JP2005321491A (ja) | 2004-05-07 | 2004-05-07 | 正帯電性カラートナー。 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010004826A1 (ja) * | 2008-07-11 | 2010-01-14 | 日本ユピカ株式会社 | トナー用ポリエステル樹脂及び静電荷現像用トナー |
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-
2004
- 2004-05-07 JP JP2004138099A patent/JP2005321491A/ja active Pending
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