JP2005320413A - 多孔質膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、接合部の強度が高い袋状の親水性多孔質膜を、高い生産効率のもとで製造する方法を提供する。
【解決手段】熱可塑性樹脂よりなる平膜状の多孔質膜を融着によって袋状に加工した後、該多孔質膜に放射線を照射し、照射した膜に親水性モノマーを反応させることを特徴とする袋状の多孔質膜の製造方法。
【選択図】図2
【解決手段】熱可塑性樹脂よりなる平膜状の多孔質膜を融着によって袋状に加工した後、該多孔質膜に放射線を照射し、照射した膜に親水性モノマーを反応させることを特徴とする袋状の多孔質膜の製造方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、袋状の親水性多孔質膜の製造方法に関する。
多孔質膜に放射線を照射してから親水性モノマーを反応させ、表面を改質する技術は知られている。このとき多孔質膜の素材が熱可塑性樹脂である場合は、機械的強度、加工性及び親水性を同時に備えた膜を得ることができる。このような膜は、主に処理液中のタンパク質のファウリングによる処理量の低下現象が顕著に現れる食品、医療分野で実用化されている。
このような反応で、基材膜として用いられる多孔質膜は、平膜状、中空糸状、管状など様々な形態をとることができるが、その製法の簡便さから平膜状である場合が多い。平膜は袋状に加工して、濾過フィルターの構成材料の一部とすることができる。膜を袋状に加工する方法としては、接着剤によって膜を張り合わせる方法と熱による融着によって膜を接合させる方法の二つが挙げられるが、食品、医療用への展開を考えた場合、接着剤を用いる方法は、その成分が製品へ混入する懸念があるため、融着によって加工されるケースが多い。
しかしながら、前述のように親水性モノマーを反応させて多孔質膜を改質した場合、膜同士を熱によって融着させると、その接合強度が十分に上がらず、膜の接合界面で剥離が生じるという現象が見られる場合がある。多孔質膜に親水性モノマーを反応させると、膜の細孔表面は親水性モノマーが重合した親水性の層で覆われる。この層は熱によって融解し難く、このため、接合させる膜同士がお互いに接合界面で混合しにくいことが、このような現象が見られる原因と考えられる。このような現象が生じると、膜は袋状の形態を保つことができず、使用中に破損する可能性もあるため、実用に供することは難しかった。
この問題を解決するため、放射線照射時に膜を融着させる部分だけマスキングし、その部分だけ親水性モノマーが反応しないようにする方法が提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、この方法は、加工する形態によってはマスキングが困難な場合があり、また製造工程において新たにマスキング工程が加わるといった生産効率上の問題点も含んでいる。
特開平4−29730号公報
本発明は、接合部の強度が高い袋状の親水性多孔質膜を、高い生産効率のもとで製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)熱可塑性樹脂よりなる平膜状の多孔質膜を融着によって袋状に加工した後、該多孔 質膜に放射線を照射し、照射した膜に親水性モノマーを反応させることを特徴とす る袋状の多孔質膜の製造方法。
(2)複数枚の平膜状の多孔質膜を積層し、これを袋状に加工することを特徴とする上記 (1)記載の多孔質膜の製造方法。
(3)親水性モノマーを反応させた後の多孔質膜の重量増加率が5〜150%であること を特徴とする(1)または(2)記載の多孔質膜の製造方法。
すなわち、本発明は、以下のとおりである。
(1)熱可塑性樹脂よりなる平膜状の多孔質膜を融着によって袋状に加工した後、該多孔 質膜に放射線を照射し、照射した膜に親水性モノマーを反応させることを特徴とす る袋状の多孔質膜の製造方法。
(2)複数枚の平膜状の多孔質膜を積層し、これを袋状に加工することを特徴とする上記 (1)記載の多孔質膜の製造方法。
(3)親水性モノマーを反応させた後の多孔質膜の重量増加率が5〜150%であること を特徴とする(1)または(2)記載の多孔質膜の製造方法。
本発明によれば、接合部の強度が高い袋状の親水性多孔質膜を、高い生産効率のもとで製造することができる。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明において、多孔質膜を形成する材料としては、例えばポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリメチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリブタジエン、ポリイソブテン、ポリビニルアセテート、ポリシロキサン、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びこれら素材の混合物が挙げられる。この中でも、安価で、加工性に優れ、各種薬剤に対して耐久性のあるポリエチレンまたはポリプロピレンを素材とした多孔質膜が好適である。
本発明において、多孔質膜を形成する材料としては、例えばポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリメチルアクリレート、ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレート、ポリブタジエン、ポリイソブテン、ポリビニルアセテート、ポリシロキサン、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びこれら素材の混合物が挙げられる。この中でも、安価で、加工性に優れ、各種薬剤に対して耐久性のあるポリエチレンまたはポリプロピレンを素材とした多孔質膜が好適である。
ここで多孔質膜とは、細孔を有した膜を指し、ガスまたは液体の透過能を有するものである。膜の有する細孔の大きさは、強度と分離能の観点から平均孔径で5〜5000nmとするのが好ましく、10〜500nmがより好ましく、20〜100nmが更に好ましい。膜の平均孔径は、ASTM F316−86(バブルポイント法)に準拠し、以下の方法で測定する。直径25mmに打ち抜いた膜をセルにセットし、そこに充填液としてパーフルオロカーボンクーラント(FX3250、住友スリーエム株式会社製)を注入する。膜の片側を圧縮空気でゆっくりと加圧し、膜のガス透過側に設置したフローメータが毎分2.5mlとなるところの圧力P(PA)を読み取る。圧力Pを用いて、次の数式(1)から平均孔径を算出する。
平均孔径(μm)=34,320/P (1)
平均孔径(μm)=34,320/P (1)
膜の厚みは、実用的な強度を付与するために5〜2000μmの範囲が好ましく、10〜1000μmの範囲がより好ましく、15〜500μmの範囲が更に好ましい。
多孔質膜を融着によって袋状に加工する方法としては、膜同士を接合させ、接合させた部分を熱により融着する方法が挙げられる。融着は、材料に熱を与えるか、または材料自身にエネルギーを与えて発熱させることによって材料同士を接着させる装置、例えばヒートシーラー、高周波溶着機、超音波溶着機などを用いて行うことが好ましい。
多孔質膜を融着によって袋状に加工する方法としては、膜同士を接合させ、接合させた部分を熱により融着する方法が挙げられる。融着は、材料に熱を与えるか、または材料自身にエネルギーを与えて発熱させることによって材料同士を接着させる装置、例えばヒートシーラー、高周波溶着機、超音波溶着機などを用いて行うことが好ましい。
図1に、本発明の袋状多孔質膜の形状例を示す。図1の袋状多孔質膜は、多孔質膜1、融着部分2、膜を折り返した部分3、液体を保持しうる空間4からなる。図1の(a)、(b)、(c)は、液体注入口として上方開口部を残し、液体の保持部分の形状を用途に応じて異なる形状とするべく、周囲を融着した図である。図1の(d)、(e)は、縦方向、横方向にそれぞれ折り曲げ、液体注入口としての上方開口部を残して周囲を融着した図である。
このようにして袋状に加工された多孔質膜へ照射する放射線は、γ線または電子線が好適である。放射線を照射する際には、例えば袋状に加工した多孔質膜を外袋に入れ、その外袋内部を窒素置換した後に密封し、マイナス30℃以下、好ましくはマイナス60℃以下の温度で照射すると、その後の親水性モノマーとの反応効率を高く維持することができる。また照射時の酸素濃度を300ppm以下とすることがより好ましく、このような条件下で照射することによって、発生したラジカルの消滅を防ぐことができる。
放射線の照射量としては10〜300kGyが好ましく、反応に必要なラジカルの発生量と放射線照射による基材の劣化の観点から、50〜200kGyがより好ましい。放射線を照射した袋状多孔質膜は、窒素雰囲気下において、低温、好ましくはマイナス30℃以下、より好ましくはマイナス60℃以下に保持する。
放射線の照射量としては10〜300kGyが好ましく、反応に必要なラジカルの発生量と放射線照射による基材の劣化の観点から、50〜200kGyがより好ましい。放射線を照射した袋状多孔質膜は、窒素雰囲気下において、低温、好ましくはマイナス30℃以下、より好ましくはマイナス60℃以下に保持する。
本発明において、放射線を照射した袋状多孔質膜と反応させる親水性モノマーとしては、例えばビニルピロリドン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、スチレン、スチレンスルホン酸ソーダ、クロロメチルスチレン、アクリル酸やメタクリル酸及びこれらの誘導体、例えばグリシジルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、メトキシエチルアクリレートまたはこれらの混合物などが用いられる。
放射線を照射した袋状の多孔質膜に親水性モノマーを反応させるには、これらモノマーを水、アルコール類、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブチルアルコールまたはそれらの混合物などの適当な溶媒に溶解させて反応溶液とし、この反応溶液に放射線を照射した多孔質膜を浸漬させる方法が挙げられる。また揮発性の大きい親水性モノマーを利用する場合には、親水性モノマーを窒素などでパージすることによってガス化し、そこへ照射した多孔質膜を暴露する方法も好ましい。
反応を停止させるには、以上のように処理された多孔質膜を熱水または加温したアルコール溶液に浸漬する方法が好適であり、このような方法によって、膜中に残留している未反応のモノマーを洗い流し、同時に多孔質膜内に残っているラジカルを消滅させることができる。その結果、多孔質膜の表面は親水性の層で覆われる。
本発明の袋状に加工される多孔質膜は、複数枚の膜が積層された状態となっていることが好ましい。その結果、膜の機械的強度が向上するとともに、積層した膜の中の1枚が破損しても他の膜が破損しなければ分離能力に深刻な影響を与えずに済むといった効果が得られる。積層させる多孔質膜の孔径を意図的に変化させることによって、より効率的な濾過が行える場合があり好ましい。
本発明の袋状に加工される多孔質膜は、複数枚の膜が積層された状態となっていることが好ましい。その結果、膜の機械的強度が向上するとともに、積層した膜の中の1枚が破損しても他の膜が破損しなければ分離能力に深刻な影響を与えずに済むといった効果が得られる。積層させる多孔質膜の孔径を意図的に変化させることによって、より効率的な濾過が行える場合があり好ましい。
例えば複数の膜を用意し、その平均孔径が膜の一次側(濾過する原液に接する側)から二次側(濾過された濾液に接する側)に向けて小さくなるように配置すると、高濃度のタンパク溶液を濾過する場合などには、処理量の経時的な低下を抑制することができる。積層させる多孔質膜の枚数は、1枚あたりの処理量と処理液の特性に左右されるため、限定されないが、通常2〜10枚、好ましくは2〜6枚とすると実用上必要な強度と分離能が発現できる。
積層させる多孔質膜とともに、補強用の樹脂製ネットや不織布を一緒に積層させてもよい。ネットや不織布の素材としては、多孔質膜と同時に融着が可能な熱可塑性樹脂が好ましく、例えばポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ4−メチル−1−ペンテン、ポリアクリロニトリル、ポリメチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリシロキサン、エチレンープロピレン共重合体、エチレンー酢酸ビニル共重合体、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどが挙げられ、融着による加工の容易さを考えるとポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンが更に好ましい。
本発明において、多孔質膜を親水性モノマーと反応させた後の重量増加率は、親水性モノマーの反応量を表わす。重量増加率は、下記の数式(2)で示され、この値が大きいほど親水性モノマーの反応量が大きいことを示す。重量増加率は親水性の点から5%以上が好ましく、また透水能の点から150%以下が好ましい。より好ましくは7〜100%、更に好ましくは10〜70%である。
重量増加率(%)
= 〔〔反応後の多孔質膜の重量(g)−反応前の多孔質膜の重量(g)〕÷
反応前の多孔質膜の重量(g)〕×100 (2)
重量増加率を上記の範囲とするには、反応時の反応溶液のモノマー濃度、温度、時間などを調整すればよい。
重量増加率(%)
= 〔〔反応後の多孔質膜の重量(g)−反応前の多孔質膜の重量(g)〕÷
反応前の多孔質膜の重量(g)〕×100 (2)
重量増加率を上記の範囲とするには、反応時の反応溶液のモノマー濃度、温度、時間などを調整すればよい。
本発明を実施例に基づいて説明する。
[実施例1]
ポリエチレン製の多孔質膜(平均孔径:65nm、膜厚:20μm)(旭化成ケミカルズ(株)製、以下これをA膜とする)を用い、ヒートシーラー(富士インパルス社製、400−10型)を用いて図2の形状に加工した。図2は、図1(a)のように成形した袋状多孔質膜において、融着部分の幅及び袋の寸法を示している。ここでdは5mm、Hは100mm、Wは50mmとした。融着の際の温度設定は、150℃、時間は0.5秒とした。
ポリエチレン製の多孔質膜(平均孔径:65nm、膜厚:20μm)(旭化成ケミカルズ(株)製、以下これをA膜とする)を用い、ヒートシーラー(富士インパルス社製、400−10型)を用いて図2の形状に加工した。図2は、図1(a)のように成形した袋状多孔質膜において、融着部分の幅及び袋の寸法を示している。ここでdは5mm、Hは100mm、Wは50mmとした。融着の際の温度設定は、150℃、時間は0.5秒とした。
このように加工した袋状の多孔質膜をポリエチレン製の袋に投入し、袋の内部を窒素で置換した後、袋を密閉し、ドライアイスで冷却しながら100kGyのγ線を照射した。次に親水性モノマーとしてヒドロキシエチルメタクリレート(1級試薬)(和光純薬(株)製)を50wt%となるようにメタノールに溶解させたモノマー溶液を反応溶液とし、照射後の膜をただちにこの溶液に浸漬した。このとき反応溶液の温度は40℃、反応時間は15分とし、反応終了後の膜は、ただちにエタノールへ浸漬し、洗浄してから乾燥させた。
こうして得られた袋状の多孔質膜の重量増加率を数式(2)を用いて計算したところ、70%であった。得られた袋状の多孔質膜から膜を切り取り、Millipore社製フィルターホルダーにセットし、25℃での純水の透水量を測定したところ、0.1MPa、膜面積1m2、1時間あたりの透水能は176リットルであった。
こうして得られた袋状の多孔質膜の重量増加率を数式(2)を用いて計算したところ、70%であった。得られた袋状の多孔質膜から膜を切り取り、Millipore社製フィルターホルダーにセットし、25℃での純水の透水量を測定したところ、0.1MPa、膜面積1m2、1時間あたりの透水能は176リットルであった。
図3(1)は、上記袋状多孔質膜を、遠心機に設置するためのホルダーに固定した状態の正面図である。この袋状の多孔質膜に20gの純水8を入れてから、袋1の上部を固定し、これを遠心機(KUBOTA社製、8100型)にセットして、袋の内面から外面におよそ500Gの遠心力がかかるように30分回転させた。図3(2)は(1)におけるAA’の断面図である。袋1は固定用のネジ5、フィルター固定用のスペーサー6、押さえ金具7により固定した。この操作を異なるサンプルを使って20回繰り返し、膜の融着部が破損した回数を確認したが、膜の破損は見られなかった。
[実施例2〜5]
A膜を用いて実施例1と同様に袋状に加工し、モノマーの反応条件を変えて、親水性表面を有する袋状の膜を得た。これらについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示した。いずれの例でも膜の融着部の破損は見られなかった。
A膜を用いて実施例1と同様に袋状に加工し、モノマーの反応条件を変えて、親水性表面を有する袋状の膜を得た。これらについて実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示した。いずれの例でも膜の融着部の破損は見られなかった。
[実施例6]
多孔質膜としてA膜とポリエチレン製の多孔質膜(平均孔径:102nm、膜厚:20μm)(旭化成ケミカルズ(株)製、以下これをB膜とする)、補強用の不織布としてポリエステル製の不織布(膜厚:150μm)(旭化成せんい(株)製)を用い、不織布、B膜、A膜、不織布の順に重ねて1枚の積層膜のシートとした。このシートを用いて、実施例1と同様の方法で袋状に加工した。更に実施例1と同様に反応及び評価を行った。結果を表1に示した。他の実施例同様に、膜の融着部の破損は見られなかった。
多孔質膜としてA膜とポリエチレン製の多孔質膜(平均孔径:102nm、膜厚:20μm)(旭化成ケミカルズ(株)製、以下これをB膜とする)、補強用の不織布としてポリエステル製の不織布(膜厚:150μm)(旭化成せんい(株)製)を用い、不織布、B膜、A膜、不織布の順に重ねて1枚の積層膜のシートとした。このシートを用いて、実施例1と同様の方法で袋状に加工した。更に実施例1と同様に反応及び評価を行った。結果を表1に示した。他の実施例同様に、膜の融着部の破損は見られなかった。
[比較例]
実施例1において、多孔質膜を袋状に加工せずに反応させて親水化した多孔質膜を得た。この多孔質膜を実施例1と同様の方法で袋状に加工し、その後に実施例1と同じ評価を行った。結果を表1に示した。反応前に袋状に加工されていない場合、遠心時の膜の破損率は19/20と極めて高い。
実施例1において、多孔質膜を袋状に加工せずに反応させて親水化した多孔質膜を得た。この多孔質膜を実施例1と同様の方法で袋状に加工し、その後に実施例1と同じ評価を行った。結果を表1に示した。反応前に袋状に加工されていない場合、遠心時の膜の破損率は19/20と極めて高い。
本発明の袋状の多孔質膜は、親水性を有し、食品や医療分野、例えば血漿からウィルスなどの有害物質を除去する際に有効である。
Claims (3)
- 熱可塑性樹脂よりなる平膜状の多孔質膜を融着によって袋状に加工した後、該多孔質膜に放射線を照射し、照射した膜に親水性モノマーを反応させることを特徴とする袋状の多孔質膜の製造方法。
- 複数枚の平膜状の多孔質膜を積層し、これを袋状に加工することを特徴とする請求項1記載の多孔質膜の製造方法。
- 親水性モノマーを反応させた後の多孔質膜の重量増加率が5〜150%であることを特徴とする請求項1または2記載の多孔質膜の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2004138853A JP2005320413A (ja) | 2004-05-07 | 2004-05-07 | 多孔質膜の製造方法 |
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