JP5349151B2 - グラフト中空糸膜およびその製造方法 - Google Patents
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Description
また、中空部ではないが、疎水性中空糸膜の細孔を親水化する際、減圧状態から特定の加圧状態に変化させて中空糸膜の細孔内部に水を浸入させる方法も知られている(特許文献10)。しかし、この方法は、水に濡れ難い疎水性膜をろ過膜として使用するために、界面活性剤や低表面張力有機溶媒で細孔を濡らした後に水置換する従来の親水化方法を改善するものであって、中空糸膜の長さ方向のグラフトムラについては全く考慮されていない。
[1] 反応開始点を有する多孔性中空糸膜を反応性モノマーを含有する反応液に浸漬し、反応性モノマーをグラフト反応させるグラフト中空糸膜の製造方法において、
反応容器内に多孔性中空糸膜を水平に置き、且つ反応容器内を減圧した状態で、該中空糸膜の両端部から同時に反応液を中空部に導入することを特徴とするグラフト中空糸膜の製造方法。
[2] 多孔性中空糸膜を複数本束ねた中空糸膜束の側面にフィルムを巻きつけ、束の両端面を開放した状態で反応液を導入することを特徴とする上記[1]に記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
[3] さらに、反応液を加圧した状態で導入させることを特徴とする上記[1]または[2]に記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
[4] 多孔性中空糸膜の最大孔径が10〜100nm、長さが0.1〜0.7m、内径が100〜2000μmであることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれかに記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
[5] 反応性モノマーをラジカル重合によってグラフト反応させることを特徴とする上記[1]〜[4]のいずれかに記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
[6] 多孔性中空糸膜を親水性モノマーで親水化することを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれかに記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
[7] 上記[1]〜[6]のいずれかに記載の方法によって製造されたグラフト中空糸膜であって、長さ方向に3等分した各中空糸膜の純水透水量の、最大値/最小値の値が1.50以下であることを特徴とするグラフト中空糸膜。
[8] 多孔性中空糸膜の最大孔径が10〜100nm、長さが0.1〜0.7m、内径が100〜2000μmである多孔性中空糸膜に、反応開始点であるラジカルを発生させ、反応性モノマーをグラフト反応させたグラフト中空糸膜において、該中空糸膜を長さ方向に3等分し、測定した各中空糸膜の純水透水量の、最大値/最小値の値が1.50以下であることを特徴とするグラフト中空糸膜。
[9] 少なくとも開孔率が大きい粗大構造領域と、開孔率が小さい緻密構造領域を有し、該粗大構造領域が少なくとも濾過第一表面に存在し、濾過第一表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量の1.20〜1.70倍であり、かつ、濾過第二表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量に対して0.80〜1.25倍であることを特徴とする上記[7]または[8]に記載のグラフト中空糸膜。
具体的には、開孔率は、中空糸膜の膜表面に垂直な方向の断面構造の観察結果を厚み方向に厚み1μm毎に分割し、画像処理解析によって各分割領域において求めた開孔率をある一定の膜厚領域で平均した開孔率であり、膜厚全体の平均開孔率は各分割領域において求めた開孔率を膜厚全体で平均して求めた開孔率である。この開孔率は、グラフト反応の前後では殆ど変化しないので、いずれの中空糸膜で測定することもできる。
以上のような膜構造の詳細については、国際公開WO03/026779号パンフレットの記載を参照することができる。
充填率(%)=100×{(中空糸の外直径/2)2×π×中空糸の本数}/{(糸束を巻いたフィルムからなる筒状構造体の内直径/2)2×π} (1)
グラフト率(%)={(グラフト反応後の膜質量−グラフト反応前の膜質量)/グラフト前の膜質量}×100 (2)
最大値/最小値=3等分したうちの最大透水量/3等分したうちの最小透水量 (3)
グラフト量(%)=グラフト率(%)×積分値/3箇所の積分値の平均 (4)
一方、濾過第二表面のグラフト量が膜断面中央部におけるグラフト量よりも0.80倍未満の場合、濾過第二表面近傍のグラフト層が不足し、生理活性物質の吸着を低減させるといったような、グラフト反応による改質の本来の目的を達することができない。
多孔性中空糸膜の外径、内径は、該膜の垂直割断面を実体顕微鏡(モリテックス(株)製 SCOPEMAN503)を使用して210倍の倍率で撮影することで求めた。膜厚は中空糸膜の外径と内径との差の1/2として計算した。
定圧デッドエンド濾過による温度25℃の純水の透過量を測定し、膜面積、濾過圧力(0.294MPa)、及び濾過時間より、次式の通りに計算して透水量とした。
透水量(m3/m2・s・Pa)=透過量 ÷(膜面積×濾過時間×濾過圧力)
ASTM F316−86に準拠したバブルポイント法より求まるバブルポイント(Pa)を最大孔径(nm)として換算した。膜を浸漬する試験液として表面張力が12mN/mの炭化フッ素液体(住友スリーエム社製 パーフルオロカーボンクーラントFX−3250 商品名)を用いた。
適当な大きさに切り取った中空糸膜を導電性両面テープにより試料台に固定し、金コーティングを施して検鏡用試料とした。高分解能走査型電子顕微鏡装置(HRSEM)を用い、加速電圧5.0kV、及び所定倍率で中空糸膜の表面及び断面の構造観察を行った。
開孔率は、上述のように、中空糸膜の膜表面に垂直な方向の断面構造の観察結果を厚み方向に厚み1μm毎に分割し、画像処理解析によって各分割領域において空隙が占める面積分率として求めた。このときの電子顕微鏡撮影は倍率15000倍で行った。平均開孔率はある一定の膜厚領域についての開孔率の平均値である。
上記の開孔率の測定において、各分割領域が本文に定義する緻密構造領域及び粗大構造領域の定義に合致するかを判定した。即ち、粗大構造領域は、膜表面に存在し、厚み方向に測定した開孔率が膜厚全体における開孔率の平均値より2%以上大きい連続した領域であり、緻密構造領域は、粗大構造部分以外の領域において、厚み方向に測定した開孔率が粗大構造領域を除いた領域の開孔率の平均値に対して±2%未満の範囲内にある領域である。緻密構造部分の膜厚全体に占める割合は、合致する分割領域の厚みの和を全体の膜厚で割った値である。
粗大構造領域側表面の構造観察結果から、画像処理解析によって、表面に存在する孔の数と面積を計測し、孔を真円と仮定して孔1個当りの平均面積から円相当径を求めた。この円相当径を粗大構造層側表面の平均孔径とした。このときの電子顕微鏡撮影は倍率6000倍で行った。
グラフト率は48束の糸束の質量をそれぞれグラフト重合前後で測定し、48束の糸束を構成する中空糸膜の平均値として下記のグラフト率の式から算出した。
グラフト率(%)={(グラフト反応後の膜質量−グラフト反応前の膜質量)/グラフト反応前の膜質量}×100
顕微ATR法によって得られた3箇所(濾過第一表面、断面中央部、そして濾過第二表面)のスペクトルの、特定波長領域における積分値から、下記の式で算出した。
グラフト量(%)=グラフト率(%)×積分値/3箇所の積分値の平均
ウシ免疫グロブリンは、Life Technology社のウシ免疫グロブリン溶液を、日本薬局方の生理食塩液(大塚製薬(株)製)で希釈して3wt%とし、更に濾過膜(旭化成メディカル(株)製、PLANOVA35N)で前濾過して夾雑物を除いたものを濾過原液として用いた。該濾過原液中のウシ免疫グロブリンの分子量分布を液体クロマトグラフィー(東ソー社製 CCP&8020シリーズ、アマシャムバイオサイエンス社製 Superdex 200 HR10/30)を用いて測定した結果、2量体以上の多量体の占める割合は20wt%以下であった。内圧濾過法により、該濾過原液を濾過圧力0.3MPa、濾過温度25℃の条件で定圧デッドエンド濾過を行い、濾過開始時から15分後の濾過量を測定した。
本発明でグラフト反応に用いた多孔性中空糸膜は、公知のポリフッ化ビニリデン(PVDF)中空糸膜の製造方法(特開2004−244501号公報)を参考にし、原料の吐出速度や凝固浴温等を調製することで多孔性中空糸膜を得た。得られた中空糸膜を束にまとめたものから無作為に15本抜き出し長さを測定した後、内径、膜厚、最大孔径の測定にそれぞれ5本ずつ使用した。15本の測定結果の平均を長さとして算出し、5本の測定結果の平均を内径、膜厚、最大孔径として算出した。その結果、得られた多孔性中空糸膜は長さ32.5cm、内径330μm、膜厚49μm、粗大構造領域の厚み8μm、最大孔径28.1nmであった。粗大構造領域は中空糸膜の濾過第一表面側(中空糸内表面側)に位置し、緻密構造領域は濾過第二表面側(中空糸外表面側)に位置した。
また、得られた中空糸膜から無作為に25本を抜き出し、その平均値を透水量として算出した。その結果、得られた中空糸膜の透水量は2.41E−10m3/m2・s・Paであった。
中空内部にフタル酸ジブチルを12ml/分で流したこと以外は、製造例1と同様の方法で中空糸膜を製造した。その結果、得られた多孔性中空糸膜は長さ32.5cm、内径350μm、膜厚47μm、粗大構造領域の厚み8μm、最大孔径28.1nmであった。その結果、得られた中空糸膜の透水量は2.52E−10m3/m2・s・Paであった。
製造例1で得られた多孔性中空糸膜に対し、グラフト法による親水化処理を行った。反応液は、ヒドロキシプロピルアクリレートを8.2容量%となるように、t−ブタノールの25容量%水溶液に溶解させ、45℃に保持した状態で、窒素バブリングを20分間行ったものを用いた。まず、製造例1で得られた多孔性中空糸膜1100本を、幅15cm×長さ34cmに切断した厚み12μmのアルミ箔(住軽アルミ箔(株)製)で巻き、約7cm毎に5箇所粘着テープ(住友3M(株)製)で等間隔に固定し、充填率76%の糸束とした。次に、窒素雰囲気下において、該糸束をドライアイスで−60℃に冷却しながら、Co60を線源としてγ線を、25kGy照射した。
γ線照射後の糸束96束を、容量35Lの反応容器中に充填した後、気泡管水平器を用いて該糸束が水平状態であることを確認した。反応容器内部を真空度100Pa以下で10分間静置した後、束の水平状態を崩さず、かつ、束が完全に浸漬するように、反応液30Lを貯留容器から反応容器内に導入することにより、反応液を該膜の両端から同時に中空部内に導入させた。反応液を導入する際、貯留容器側を0.1MPaに加圧した。その後中空糸膜束が反応液に完全に浸漬された状態で、45℃、60分間グラフト重合を行った。重合後の膜をイソプロピルアルコールで洗浄し、水に浸漬した状態で高圧蒸気滅菌装置を用いて125℃の熱処理を1時間施した。その後、60℃真空乾燥を8時間行い、親水性の多孔性中空糸膜を得た。
グラフト中空糸膜の透水量は次のように算出した。48束の中から6束を無作為に選び出し、選び出したそれぞれの糸束から中空糸膜を無作為に25本ずつ抜き出し、均等に3等分した。3等分にした中空糸膜でモジュールを作成した後、透水量を部位毎に測定し、6束×25本の平均値として算出した。また、その結果得られた、グラフト率および透水量を表1および表2に示す。
透水量の、最大値/最小値の値を式(3)から算出した。最大値/最小値の値は、1.24であった。表2に示すとおり、反応液導入側である左右の末端部(AおよびA´)の透水量が若干が低く、中央部が高くなっているが、その差は小さいことが判る。透水量のこのような傾向に関しては、中空糸膜全体のグラフト率が9.6%と比較的高い場合は十分に親水化されて高い透水量が得られている領域なので、反応液導入部(AおよびA´)のようにグラフト率が大きくなると、寧ろ目詰まりの方が顕著になって透水量が低目になるものと考えられる。
中空糸膜のグラフト率及びグラフト量を測定した結果を表1にまとめた。グラフト率は、9.6%であった。顕微ATRを測定した結果、1731cm−1付近にカルボニル由来のピークを検出したため、そのピークの面積を用いてグラフト量の計算を行った。その結果、濾過第一表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量の1.42倍であり、かつ、濾過第二表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量に対して1.04倍であった。
グラフト中空糸膜の3%IgG透過量は5.3L/m2であり、十分な透過性を有していた。
製造例1で得られた多孔性中空糸膜に対し、糸束を垂直にした状態でモノマー反応液を中空糸膜下部から導入した以外、実施例1と同様のグラフト処理を行った。即ち、モノマー反応液を図1の多孔性中空糸膜の右端側(A´側)より導入した。グラフト率および各部位の透水量を表1および表2に示す。
透水量の、最大値/最小値の値を式(3)から算出した。最大値/最小値の値は2.83であり、実施例1に比較して2倍以上もバラついていることになる。つまり、中空糸膜全体のグラフト率は9.4%と、実施例1の9.6%と同程度に高いので、反応液導入側(A´)がもはやグラフト過剰となって目詰まりを起こしていると考えられる。従って、表2に示すとおり反応液導入側(A´)が透水量が低く、導入部位から反対側(A)の透水量が最も高くなっており、糸長方向に対してグラフト反応が不均一に進行していることが判る。
製造例1で得られた多孔性中空糸膜に対し、反応容器内部を真空度100Pa以下で10分間静置するかわりに、反応容器内部に窒素を大気圧化で10分間ブローした後、束が完全に浸漬するように、反応液30Lを貯留容器から反応容器内に導入する以外、実施例1と同様のグラフト処理を行った。グラフト率および各部位の透水量を表1および表2に示す。
透水量の、最大値/最小値の値を式(3)から算出した最大値/最小値の値は4.00であり、実施例1に比較して3倍以上もバラついていることになる。実施例1では反応液を吸引導入しているのに対し、比較例2では吸引導入を行っていないため、中空糸の長さ方向の中央部(B)に、反応液が十分に到達しなかった。よって、糸長方向に対してグラフト反応が不均一に進行してしまった。
この例では、中空糸膜全体のグラフト率が8.1%と比較的低めなので、グラフト率が大きくなると透水量も増える領域にあると思われる。従って、反応液が十分に到達した反応液導入部(AおよびA´)では親水性が付与されて透水量が高まり、中央部(B)では親水化不足により透水量が低くなっていると考えられる。
製造例1で得られた多孔性中空糸膜に対し、束の太さを調整することで充填率を81%に調整した以外は、実施例1と同様のグラフト処理を行った。その結果を、表1、および表2にまとめた。グラフト中空糸膜の3%IgG透過量は4.8L/m2であり、十分な透過性を有していた。
製造例2で得られた多孔性中空糸膜に対し、束の太さを調整することで充填率を59%に調整した以外は、実施例1と同様のグラフト処理を行った。その結果を、表1、および表2にまとめた。グラフト中空糸膜の3%IgG透過量は3.6L/m2であり、十分な透過性を有していた。
製造例1で得られた多孔性中空糸膜に対し、充填率を85%にした以外、実施例1と同様のグラフト処理を行った。その結果を、表1、および表2にまとめた。中空糸の充填率が高かったため、濾過第二表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量に対して0.79倍であった。グラフト中空糸膜の3%IgG透過量は3.2L/m2であり、十分な透過性を有していた。
製造例1で得られた多孔性中空糸膜に対し、充填率を33%にした以外、実施例1と同様のグラフト処理を行った。その結果を、表1、および表2にまとめた。中空糸の充填率が低かったため、濾過第二表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量に対して1.38倍であった。グラフト中空糸膜の3%IgG透過量は3.0L/m2であり、十分な透過性を有していた。
製造例2で得られた多孔性中空糸膜に対し、充填率を85%にし、且つ、ヒドロキシプロピルアクリレートを9.6容量%となるように、t−ブタノールの25容量%水溶液に溶解させた以外、実施例1と同様のグラフト処理を行った。その結果を、表1、および表2にまとめた。濾過第一表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量に対して1.81倍であった。グラフト中空糸膜の3%IgG透過量は1.8L/m2であり、十分な透過性を有していた。
製造例1で得られた多孔性中空糸膜に対し、充填率を48%にし、且つ、ヒドロキシプロピルアクリレートを7.5容量%となるように、t−ブタノールの25容量%水溶液に溶解させた以外、実施例1と同様のグラフト処理を行った。その結果を、表1、および表2にまとめた。濾過第一表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量に対して1.14倍であった。グラフト中空糸膜の3%IgG透過量は2.6L/m2であり、十分な透過性を有していた。
Claims (9)
- 反応開始点を有する多孔性中空糸膜を反応性モノマーを含有する反応液に浸漬し、反応性モノマーをグラフト反応させるグラフト中空糸膜の製造方法において、
反応容器内に多孔性中空糸膜を水平に置き、且つ反応容器内を減圧した状態で、該中空糸膜の両端部から同時に反応液を中空部に導入することを特徴とするグラフト中空糸膜の製造方法。 - 多孔性中空糸膜を複数本束ねた中空糸膜束の側面にフィルムを巻きつけ、束の両端面を開放した状態で反応液を導入することを特徴とする請求項1に記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
- さらに、反応液を加圧した状態で導入させることを特徴とする請求項1または2に記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
- 多孔性中空糸膜の最大孔径が10〜100nm、長さが0.1〜0.7m、内径が100〜2000μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
- 反応性モノマーをラジカル重合によってグラフト反応させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
- 多孔性中空糸膜を親水性モノマーで親水化することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のグラフト中空糸膜の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の方法によって製造されたグラフト中空糸膜であって、長さ方向に3等分した各中空糸膜の純水透水量の、最大値/最小値の値が1.50以下であることを特徴とするグラフト中空糸膜。
- 多孔性中空糸膜の最大孔径が10〜100nm、長さが0.1〜0.7m、内径が100〜2000μmである多孔性中空糸膜に、反応開始点であるラジカルを発生させ、反応性モノマーをグラフト反応させたグラフト中空糸膜において、該中空糸膜を長さ方向に3等分し、測定した各中空糸膜の純水透水量の、最大値/最小値の値が1.50以下であることを特徴とするグラフト中空糸膜。
- 少なくとも開孔率が大きい粗大構造領域と、開孔率が小さい緻密構造領域を有し、該粗大構造領域が少なくとも濾過第一表面に存在し、濾過第一表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量の1.20〜1.70倍であり、かつ、濾過第二表面における反応性モノマーのグラフト量が、膜断面中央部におけるグラフト量に対して0.80〜1.25倍であることを特徴とする請求項7または8に記載のグラフト中空糸膜。
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