JP2005320146A - クラブトロリ式コンテナクレーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 横行レール上を横行するトロリ11に設置される複数の巻き取り装置12,13の各々によって、搬送対象物をV字吊りするための複数のロープ15,16の各々を巻き取るあるいは送り出すことによって上記搬送対象物を昇降するクラブトロリ式コンテナクレーンであって、上記ロープ15,16に対して直列に配置される弾性体17,18を備える。
【選択図】 図1
Description
このクラブトロリ式コンテナクレーンは、横行レール上を横行するトロリに設置される複数の巻き取り装置によって、搬送対象物であるコンテナを吊るための複数のロープの各々を巻き取るあるいは送り出すことによってコンテナを昇降している。
より詳細には、クラブトロリ式コンテナクレーンは、コンテナを上方から把持するヘッドブロック/スプレッダを有しており、このヘッドブロック/スプレッダに接続されたロープを巻き取り装置によって巻き取るあるいは送り出すことによって、コンテナを昇降している。
また、シーブの回転を伴うロッキング振動の場合であっても、ロープとシーブとの相対滑りが生じるため、ロープの磨耗が促進され、ロープの寿命が短くなる。
また、ブレーキ機構をヘッドブロック/スプレッダに設置する必要があるため、ヘッドブロック/スプレッダ重量が増加し、巻き取り装置の巻取力を増強させる必要があり、クラブトロリ式コンテナクレーンのコストが増加する。
(1)ロープの伸縮に起因するロッキング振動を抑止する。
(2)ロープの磨耗を促進させることなくロッキング振動を抑止する。
また、本発明のクラブトロリ式コンテナクレーンによれば、各弾性体の伸び差による力によってロッキング振動を抑止することができるため、ロープの磨耗を促進させることなくロッキング振動を抑止することが可能となる。
また、本発明のクラブトロリ式コンテナクレーンによれば、ブレーキ機構が不要であるためヘッドブロック/スプレッダ重量を増加させることなくロッキング振動の抑止を図ることができ、巻き取り装置の巻取力を増強が不要であるため、装置コストの増加を防げる。
図1は、本発明の第1実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンの主要部を示した模式図である。クラブトロリ式コンテナクレーン1は、接岸されたコンテナ船と陸上のコンテナ載置場所との間においてコンテナの積み込みあるいは積み下ろしを行うものであり、この図に示すように、トロリ11と、巻き取り装置12,13と、ヘッドブロック/スプレッダ14と、ワイヤロープ15,16(ロープ)と、コイルスプリング17,18(弾性体)と、シーブ19,20とを備えている。
このトロリ11には、一対(複数)の巻き取り装置12,13が設置されている。巻き取り装置12,13は、当該巻き取り装置12,13に一端が巻回されたワイヤロープ15,16を巻き取るあるいは送り出すものであり、トロリ11の長手方向の端部近傍に各々設置されている。
このヘッドブロック/スプレッダ14の上部には、図1に示すように、上述のワイヤロープ15,16の各々が廻し掛けられるシーブ19,20が回転自在に支持されている。
このため、コンテナあるいはヘッドブロック/スプレッダがロッキング振動し、例えば、図1に示すヘッドブロック/スプレッダ14の右端14bが上昇し、左端14aが下降した場合には、ヘッドブロック/スプレッダ14の左端14aに接続されたワイヤロープ15及びコイルスプリング17が引き伸ばされ、その後、コイルスプリング17の弾性力によってワイヤロープ15が引き戻され、ヘッドブロック/スプレッダ14の左端14aが上昇される。
また、逆に、図1に示すヘッドブロック/スプレッダ14の右端14bが上昇し、左端14aが下降した場合には、ヘッドブロック/スプレッダ14の右端に接続されたワイヤロープ16及びコイルスプリング18が引き伸ばされ下降する。そして、ヘッドブロック/スプレッダ14の右端14bが上昇される。
このように、本実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーン1によれば、コイルスプリング17,18を含めたワイヤロープ15,16の伸び剛性を低めることができ、これによって、各コイルスプリング17,18の伸び差による力がロッキング振動を打ち消す方向に作用する。このため、ロッキング振動の発生を抑止することができる。
このような、本実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーン1によれば、ワイヤロープ15,16の伸縮及びたわみに起因するロッキング振動を抑止することができ、また、ロッキング振動を抑止する際に、ワイヤロープ15,16とシーブ19,20とを相対滑りさせることがない。このため、ワイヤロープ15,16の磨耗を促進させることなくロッキング振動を抑止することが可能となる。
図2は、本発明の実験結果を示すグラフである。なお、(a)は、上記実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンとコイルスプリングを介さずにワイヤロープが直接トロリに接続された従来のクラブトロリ式コンテナクレーンとを地上から25mの高さに保持して0.5m/s2の加速度で横行させた場合における時間とスウェイ振動との関係を示した図であり、Aが上記実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンにおける時間とスウェイ振動との関係を示しており、Bが従来のクラブトロリ式コンテナクレーンにおける時間とスウェイ振動との関係を示している。また、(b)は、(a)と同様の条件で上記実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンと従来のクラブトロリ式コンテナクレーンとを横行させた場合における時間とロッキング角度との関係を示した図であり、(a)同様Aが上記実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンにおける時間とロッキング角度との関係を示しており、Bが従来のクラブトロリ式コンテナクレーンにおける時間とロッキング角度との関係を示している。
また、(c)は、上記実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンと従来のクラブトロリ式コンテナクレーンとを地上から4.5mの高さに保持して0.5m/s2の加速度で横行させた場合における時間とスウェイ振動との関係を示した図であり、Aが上記実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンにおける時間とスウェイ振動との関係を示しており、Bが従来のクラブトロリ式コンテナクレーンにおける時間とスウェイ振動との関係を示している。また、(d)は、(c)と同様の条件で上記実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンと従来のクラブトロリ式コンテナクレーンとを横行させた場合における時間とロッキング角度との関係を示した図であり、Aが上記実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンにおける時間とロッキング角度との関係を示しており、Bが従来のクラブトロリ式コンテナクレーンにおける時間とロッキング角度との関係を示している。
なお、本実験例において、上記実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンのコイルスプリングを含めたワイヤロープの伸び剛性は、従来のクラブトロリ式コンテナのワイヤロープの伸び剛性と比較して10分の1に低減されている。
次に、図3を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態の説明において、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
次に、図4を参照して本発明の第3実施形態について説明する。なお、本第3実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
次に、図5を参照して本発明の第4実施形態について説明する。なお、本第4実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
また、上記第2及び第3実施形態のクラブトロリ式コンテナクレーンにおいても、コイルスプリング17,18の振動を減衰する減衰手段を備えることができる。
次に、図6を参照して、本発明の第5実施形態について説明する。なお、本第5実施形態の説明においても、上記第1実施形態と同様の部分については、その説明を省略あるいは簡略化する。
しかしながら、いずれか一方のワイヤロープ15,16に対してのみコイルスプリング17,18(弾性体)あるいは板バネ(あるいは皿バネ)51,52(弾性体)を配置した場合には、ロッキング振動の抑制効果は低減する。このため、2本のワイヤロープ15,16の各々に対してコイルスプリング17,18(弾性体)あるいは板バネ(あるいは皿バネ)51,52(弾性体)を配置することが好ましい。
また、本発明の弾性体として、弾性力を変化させることができる可変式の弾性体を用いることもできる。このような可変式の弾性体を用いることによって、例えば、コンテナの重さに応じて、弾性体が適した弾性力を発揮することができ、よりロッキング振動等の振動を抑止することが可能となる。
11……トロリ
12,13……巻き取り装置
14……ヘッドブロック/スプレッダ
15,16……ワイヤロープ(ロープ)
17,18……コイルスプリング(弾性体)
19,20……シーブ
41,42……ゴム材(減衰手段)
51,52……板バネ(弾性体)
Claims (8)
- 横行レール上を横行するトロリに設置される複数の巻き取り装置の各々によって、搬送対象物をV字吊りするための複数のロープの各々を巻き取るあるいは送り出すことによって前記搬送対象物を昇降するクラブトロリ式コンテナクレーンであって、
前記ロープに対して直列に配置される弾性体を備えることを特徴とするクラブトロリ式コンテナクレーン。 - 前記弾性体が前記複数のロープの各々に対して配置されていることを特徴とする請求項1記載のクラブトロリ式コンテナクレーン。
- 前記弾性体の振動を減衰する減衰手段を備えることを特徴とする請求項1または2記載のクラブトロリ式コンテナクレーン。
- 前記弾性体はバネであることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載のクラブトロリ式コンテナクレーン。
- 前記バネはコイルスプリングであることを特徴とする請求項4記載のクラブトロリ式コンテナクレーン。
- 前記バネは板バネであることを特徴とする請求項4記載のクラブトロリ式コンテナクレーン。
- 前記バネは皿バネであることを特徴とする請求項4記載のクラブトロリ式コンテナクレーン。
- 前記弾性体はゴム材であることを特徴とする請求項1または2記載のクラブトロリ式コンテナクレーン。
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- 2004-05-11 JP JP2004140985A patent/JP2005320146A/ja active Pending
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