JP2001247276A - エレベータの主索重量補償索案内装置 - Google Patents

エレベータの主索重量補償索案内装置

Info

Publication number
JP2001247276A
JP2001247276A JP2000061001A JP2000061001A JP2001247276A JP 2001247276 A JP2001247276 A JP 2001247276A JP 2000061001 A JP2000061001 A JP 2000061001A JP 2000061001 A JP2000061001 A JP 2000061001A JP 2001247276 A JP2001247276 A JP 2001247276A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compensating
rope
elevator
compensation
guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000061001A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirotada Sasaki
宏忠 佐々木
Hidehiko Kobayashi
英彦 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000061001A priority Critical patent/JP2001247276A/ja
Publication of JP2001247276A publication Critical patent/JP2001247276A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 隣り合う補償索6同士が絡まり合うようにな
った場合にも補償索張り車7bの直前でその絡まりを解
き、補償索が補償索張り車の異なる溝に入り込むのを防
止し、エレベータの運行が安定して行なえるようにす
る。 【解決手段】 補償索案内部材10に少なくとも1組の案
内用ローラ10aを、それらの間隔が広狭できるように弾
性体によって支持し、これらのローラの間に複数本の補
償索が横並びになるように通らせた後に補償索張り車7b
の方に移動していくようにする。これにより、大きな揺
れによって補償索が一部絡まることがあっても、補償索
張り車に巻き込まれる前に補償索案内部材のローラによ
ってその絡まりを解き、補償索が補償索張り車の異なる
溝に入り込むのを防止し、エレベータの運行を安定させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの主索
重量補償索案内装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図14は、従来から最も広く用いられて
いるつるべ式エレベータの昇降路の構成を示している。
一般につるべ式エレベータは、乗りかご1の上部とつり
合いおもり2の上部とを主索4で接続し、この主索4を
昇降路9の上部の機械室8に設けられた巻上げ機3のシ
ーブ3aに巻き掛け、このシーブ3aの回転により主索
4を駆動して乗りかご1とつり合いおもり2とをつるべ
式に昇降させ、人や荷物を運ぶようにしている。
【0003】このようなつるべ式エレベータでは、昇降
行程が高くなると、乗りかご1又はつり合いおもり2の
昇降によって生じる主索4の質量の乗りかご1側又はつ
り合いおもり2側への偏りによってシーブ3aのトラク
ション変化が生じて、ロープスリップを起こす可能性が
ある。
【0004】そこで従来から、昇降行程の長いエレベー
タでは、乗りかご1の下部とつり合いおもり2の下部と
を補償索6で接続して主索4の質量の偏りを補償するよ
うにしている。そして、補償索6の折り返し部には補償
索張り車装置7を設け、これによって補償索6に荷重を
掛けて張力により補償索6の振動を抑制すると共に軌道
を案内している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のエレベータの主索重量補償装置においては、
次のような問題点があった。すなわち、突風や地震など
によるビルの揺れにより補償索が大きく揺すられてしま
うことがあるが、図15に示すように、従来の補償索張
り車装置7を備えたエレベータの主索重量補償装置で
は、補償索6が大きく揺すられたときに複数本ある補償
索6同士が絡み合い、補償索張り車7aの間違った溝に
補償索6が入り込んでしまう問題点があった。
【0006】ところで、特開平11−255452号公
報では、そのような補償索の揺れを防止する技術が提案
されている。しかしながら、この特開平11−2554
52号公報に提案されている技術は、補償索張り車装置
がない場合の解決策であって、補償索張り車装置がある
場合の問題点を解決するものではない。
【0007】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、補償索の大きな揺れを抑制して異音の
発生及びかご振動の発生をなくして乗り心地に影響を与
えないようにすると共に、万一隣り合う補償索同士が絡
まり合うようになった場合にも補償索張り車の近傍でそ
の絡まりを解き、補償索が補償索張り車の間違った溝に
入り込むのを防止し、エレベータの運行が安定して行な
えるようにするエレベータの主索重量補償索案内装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のエレベ
ータの主索重量補償索案内装置は、主索の重量を補償す
るために両端が乗りかごとつり合いおもりとに接続さ
れ、その折り返し部が補償索張り車に巻き掛けられた並
列に並ぶ複数本の補償索を挟み、当該補償索の重なりを
規制する間隔をあけて対向するように配置された少なく
とも1組のローラを有する補償索案内部材を前記補償索
張り車の近傍に設けたものである。
【0009】請求項1の発明のエレベータの主索重量補
償索案内装置では、補償索案内部材に設けられた少なく
とも1組のローラによって補償索張り車に巻き込まれて
いく並列に並ぶ複数本の補償索の重なりを規制する。こ
れにより、大きな揺れによって補償索が一部絡まること
があっても、補償索張り車に巻き込まれる前に補償索案
内部材によってその絡まりを解くことができ、補償索が
補償索張り車の異なる溝に入り込むのを防止し、エレベ
ータの運行を安定させることができる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1のエレベータ
の主索重量補償索案内装置において、前記少なくとも1
組のローラを互いにその間隔が広狭できるように弾性体
によって支持したものであり、補償索の絡まりをいっそ
う効果的に解くことができる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は2のエレ
ベータの主索重量補償索案内装置において、前記補償索
案内部材をエレベータ昇降路の補償索張り車支持部材に
取り付けたものであり、一般的に他の昇降路機器と干渉
することが少ない場所に補償索案内部材を設置すること
ができ、他のエレベータ機器のレイアウトに影響を与え
ずに当該装置を設置することができる。
【0012】請求項4の発明は、請求項1又は2のエレ
ベータの主索重量補償索案内装置において、前記補償索
案内部材をエレベータ昇降路の下部に設置されている緩
衝装置に支持させたものであり、補償索張り車よりも上
側の場所に補償索案内部材を設置することができ、補償
索張り車や緩衝装置と干渉することがない。
【0013】請求項5の発明は、請求項4のエレベータ
の主索重量補償索案内装置において、前記補償索案内部
材にエレベータのつり合いおもり又は乗りかごと前記緩
衝装置との間に生じる力を伝達するための部材を設けた
ものであり、補償索案内部材を緩衝装置の上面に設置す
ることができ、補償索張り車と緩衝装置との間隔が詰ま
っている場合でもそれらと干渉しない位置に当該装置を
設置して補償索を絡まらないように補償索張り車に案内
することができる。
【0014】請求項6の発明は、請求項4又は5のエレ
ベータの主索重量補償索案内装置において、前記補償索
案内部材に対して、前記緩衝装置と共に回転するのを防
止するための回り止め機構を設けたものであり、回転し
やすい緩衝装置に対して補償索案内部材を設置した状態
でも緩衝装置と共に回転するのを防止し、補償索を安定
して補償索張り車に案内することができる。
【0015】請求項7の発明は、請求項6のエレベータ
主索重量補償索案内装置において、前記補償索案内部材
からアームを延出させ、当該アームをエレベータ昇降路
内の乗りかご案内レール又はつり合いおもり案内レール
に対して上下動のみ可能なように係合させることにより
前記回り止め機構としたものであり、簡単な構造にして
補償索案内部材の回転を防止し、補償索を安定して補償
索張り車に案内することができる。
【0016】請求項8の発明は、請求項1又は2のエレ
ベータの主索重量補償索案内装置において、前記補償索
張り車を支持する支持部材をエレベータ昇降路内の案内
レールに取り付け、前記支持部材に前記補償索案内部材
を取り付けたものであり、補償索案内部材を高い位置に
設置することができ、この結果として補償索の揺れを高
い位置で押さえることができ、補償索の揺れがより効果
的に抑制できる。
【0017】請求項9の発明は、請求項1又は2のエレ
ベータの主索重量補償索案内装置において、前記補償索
案内部材を複数体備え、エレベータ昇降路の補償索張り
車支持部材、前記エレベータ昇降路の下部に設置されて
いる緩衝装置、前記補償索張り車を支持する支持部材の
うちのいずれか2種類以上のものに前記複数体の補償索
案内部材を取り付けたものであり、昇降路機器のレイア
ウトの変化に応じて適切な場所に補償索案内部材を設置
して補償索の揺れを押さえることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1〜図4は本発明の第1の実施の
形態を示している。図1はエレベータ昇降路の下部のピ
ットの様子を示している。補償索6は補償索張り車7a
に巻き掛けられている。この補償索6の両端は乗りかご
及びつり合いおもり(図示せず)の底部に接続されるも
のである。補償索張り車7aは、張り車枠7bに取り付
けられた補償索張り車案内装置13によって補償索張り
車案内レール11に沿って鉛直方向にのみ移動できるよ
うに支持されている。この補償索張り車案内レール11
は、その下部が昇降路ピットに固定され、また上部が取
付部材12によってつり合いおもり案内レール(図示せ
ず)に固定されている。
【0019】補償索案内部材10は補償索張り車枠7b
の上部に取り付けられ、複数本並んで張られている補償
索6の並びを維持するように案内する。この補償索案内
部材10は、図2〜図4に示す構造である。
【0020】上部ローラ10aはスイングアーム10
c,10dを介してフレーム10eにその回転軸が複数
本ある補償索6の並び方向に一致する向きに取り付けら
れている。下部ローラ10bは、その回転軸が複数本あ
る補償索6の並び方向に垂直になるように取り付けられ
ている。
【0021】スイングアーム10c,10dは、フレー
ム10eに対して回転可能に取り付けられており、また
ローラ間隔規制スプリング10gにより相互に接続され
ているため、上部ローラ10a,10aは両者間に生じ
る力が大きくなるとその間隔を広げることができる。
【0022】またスイングアーム10dは、ローラ位置
規制スプリング10fによってフレーム10eとの相対
位置が規制されていて、上部ローラ10aに生じる力に
応じて上部ローラ10aの位置が変わるようになってい
る。一方の上部ローラ10aが変位すると、他方の上部
ローラ10aはスイングアーム10c,10d及びロー
ラ間隔規制スプリング10gにより接続されているた
め、同一方向に変位する。
【0023】突風や地震などによるビルの揺れにより複
数本ある補償索6が大きく揺すられると、それらは互い
に絡み合おうとすることがある。
【0024】その場合、補償索6の乗りかご側端部又は
つり合いおもり側端部と補償索張り車7aに巻き掛けら
れた部分では、各々の補償索6が決められた位置に整然
と並んでおり、また補償索6の剛性により急な角度で曲
がることはほとんどなく、図13に示すように補償索
6,6同士が小さな交差角で緩やかに交差する。そこ
で、補償索6の絡み始めの位置から両側を押さえること
により徐々に絡まりを解きほぐすことができる。このた
め、本実施の形態では図2に示すように、上部ローラ1
0aの間隔Dを補償索6の直径dの2倍よりも小さくな
るように設定して絡まりかけた補償索6を両側から押圧
することにより絡まりを解くようにしている。したがっ
て、補償索張り車7aの近傍では、補償索6同士が絡み
合うことがなく、補償索6が補償索張り車7aの異なる
溝に入り込むこともない。
【0025】万一、補償索6が強く絡まった状態で上部
ローラ10aの部分に入り込んできた場合には、ローラ
間隔規制スプリング10gにより上部ローラ10aの間
隔が広がり、補償索6はそのままローラを通過して補償
索張り車7aの溝に入り込むようになり、ここで絡まり
が解かれることになる。
【0026】また上記の実施の形態の場合、補償索案内
部材10の上部ローラ10a,10a間の間隔を固定で
はなく、間隔規制スプリング10gにより弾性的に広狭
できるようにしているので、補償索6の絡まった部分が
入り込んできた場合に解けずにそのまま通過しようとす
るときにかみ込んでしまって補償索6の動きを妨げ、最
悪の場合には補償索案内部材10を損傷して挟まり、エ
レベータの運行に支障を来す事態に至るのを防ぐことが
できる。
【0027】さらに、補償索6が大きく揺すられた場合
にはローラ位置規制スプリング10fによって両側の上
部ローラ10aの位置を補償索6の振動に追従して変化
させることができるため、上部ローラ10aの位置で補
償索6が折れ曲がる量が少なく、ローラ10aが固定さ
れている場合よりも補償索6がローラ10aにかみ込ま
れてしまう可能性も低くできる。
【0028】なお、上記の実施の形態では、補償索案内
部材10の両側の上部ローラ10aを共に動ける構造に
したが、一方の上部ローラはフレーム10eに固定し、
他方の上部ローラだけが動ける構造にしても、上記と同
様に補償索6が絡まった状態で両者間に入り込んできた
ときにそれを解きほぐす働きをすることができる。ただ
し、その場合、補償索6の揺れに追従して上部ローラ1
0aも動かすことはできないことになる。しかしなが
ら、構造の簡素化が必要な場合にはこのような構造を採
用することも可能である。
【0029】次に、本発明の第2の実施の形態のエレベ
ータの主索重量補償索案内装置を、図5に基づいて説明
する。本発明の第2の実施の形態は、ピットに固定され
たシリンダ5bとこれに対して油圧で上下するプランジ
ャ5aから構成される油圧緩衝装置5に対して、そのプ
ランジャ5aに取付部材14を介してつり合いおもり側
の補償索案内部材10を取り付けたことを特徴とする。
なお、図1〜図4に示した第1の実施の形態と共通する
部材について同一の符号を付して示してある。
【0030】補償索案内部材10は、基本的には、以下
のいずれの実施の形態においても図2〜図4に示した構
造であり、その設置場所は補償索6の軌道上であれば特
に問わないが、この第2の実施の形態では、緩衝装置5
のプランジャ5aに取り付けている。なお、他方の補償
索案内部材10も、図5に示すように補償索張り車枠7
bの上部に設置するのではなく、取付部材14と同様
の、しかしながらより長い腕を持つ取付部材によってこ
のプランジャ5aに取り付ける構造にしてもよい。
【0031】一般的に、つり合いおもり側の補償索6
は、つり合いおもり用の油圧緩衝装置5の近傍にレイア
ウトされることが多く、補償索張り車7aと緩衝装置5
との間に案内部材を配置することがスペース的に難しい
ことが多い。したがって、図1に示した第1の実施の形
態のように補償索張り車枠7bの緩衝装置5側の上部に
補償索案内部材10を取り付けようとすると、据付現場
の状況によっては、据付時の誤差により補償索案内部材
10が油圧緩衝装置5と干渉してしまう場合が起こり得
る。
【0032】そこで、図5に示した第2の実施の形態の
ように、少なくとも緩衝装置5側の補償索案内部材10
を緩衝装置5のプランジャ5aの部分に取り付けること
により、据付寸法に多少の誤差が生じても、補償索案内
部材10と油圧緩衝装置5又は補償索張り車7aとが干
渉しなくなる。
【0033】また一般的に、油圧緩衝装置5のプランジ
ャ5aの部分はシリンダ5bの部分よりも外径が細いの
で、補償索案内部材10を設置するためにより大きなス
ペースを確保することができる。
【0034】次に、本発明の第3の実施の形態のエレベ
ータの主索重量補償索案内装置を、図6に基づいて説明
する。なお、図1〜図4に示した第1の実施の形態と共
通する部材について同一の符号を付して示してある。
【0035】第3の実施の形態の特徴は、補償索案内部
材10の取付場所にある。すなわち、図6に示すよう
に、補償索案内部材10が補償索張り車案内レール11
の取付部材12に取り付けられている。補償索6の振動
は、補償索張り車7aの部分で節になるため、補償索張
り車7aから離れた位置で補償索6の振動を規制した方
が振動をより効果的に抑えることができる。
【0036】この図6に示した第3の実施の形態の場合
には、図1に示した第1の実施の形態の場合に比べて、
振動の節から離れた位置で補償索6の振動を規制してい
るので、振動抑制の機能を高くすることができる。
【0037】次に、本発明の第4の実施の形態のエレベ
ータの主索重量補償索案内装置を、図7に基づいて説明
する。なお、図5に示した第2の実施の形態、図6に示
した第3の実施の形態それぞれと共通する部材について
同一の符号を付して示してある。
【0038】第4の実施の形態の特徴は、乗りかご側の
補償索案内部材10を補償索張り車案内レール11の取
付部材12に設置し、つり合いおもり側の補償索案内部
材10を油圧緩衝装置5に設置した点にある。
【0039】このように、補償索案内部材10をエレベ
ータ昇降路のレイアウトによって他の昇降路機器と干渉
する恐れがある場合、その干渉する機器を避けるため
に、乗りかご側の補償索案内部材10とつり合いおもり
側の補償索案内部材10とをそれぞれ異なった部材に取
り付けることができる。
【0040】次に、本発明の第5の実施の形態のエレベ
ータの主索重量補償索案内装置を、図8〜図10に基づ
いて説明する。なお、図5に示した第2の実施の形態と
共通する部材について同一の符号を付して示してある。
【0041】第5の実施の形態の特徴は、つり合いおも
り側の補償索案内部材10を油圧緩衝装置5の上面に取
付部材14を介して設置した点にある。そして取付部材
14にはつり合いおもり荷重伝達部15を設け、つり合
いおもり2が何らかの原因で昇降路下部に降下し過ぎて
きた場合に補償索案内部材10を破損することなく、そ
の荷重を油圧緩衝装置5に伝えるようにしている。
【0042】つり合いおもり側の補償索6はつり合いお
もり用油圧緩衝装置5の近傍に配置されることが多く、
またエレベータのレイアウトによっては、図10に示す
ように補償索張り車装置7が斜めに配置されることもあ
って、補償索案内部材10を補償索張り車7aと油圧緩
衝装置5との間に設置することができない場合がある。
そこで、第5の実施の形態では、補償索案内部材10を
油圧緩衝装置5の上に設置することにより、補償索張り
車7aと油圧緩衝装置5との間隔がより狭い場合にも補
償索案内部材10を設置することができるようにしてい
るのである。
【0043】なお、図8及び図9において、符号17は
補償索案内部材案内レールであり、取付部材14の一端
を支持している補償索案内部材案内装置16をこの案内
レール17によって上下方向のみに移動するようにガイ
ドさせることにより、緩衝装置5のプランジャ5aが回
転をしようとしても補償索案内部材10によってその回
転を規制することができる。
【0044】また、荷重伝達部15を設けない場合、つ
り合いおもり2が油圧緩衝装置5を突き下げるときに補
償索案内部材10を挟み込んでしまう恐れがあるが、こ
の実施の形態では補償索案内部材10の取付部材14に
つり合いおもり荷重伝達部15を設けているので、それ
を防ぐことができる。
【0045】次に、本発明の第6の実施の形態を、図1
1及び図12に基づいて説明する。なお、図1〜図4に
示した第1の実施の形態、また図8〜図10に示した第
5の実施の形態と共通する部材について同一の符号を付
して示してある。
【0046】第5の実施の形態の場合には、補償索案内
部材案内装置16と補償索案内部材案内レール17とを
用いて補償索案内部材10が油圧緩衝装置5の軸を中心
に回転するのを防止するようにしたが、この第6の実施
の形態では、補償索案内部材10の取付部材14を昇降
路内のつり合いおもり案内レール18の方向に延長し、
この案内レール18に沿って上下方向だけに移動できる
ように補償索案内部材案内装置16を取り付け、つり合
いおもり案内レール18に沿って補償索案内部材10が
上下方向だけに移動可能になるように支持することによ
り、補償索案内部材10が油圧緩衝装置5の軸を中心に
回転するのを防ぐ構造にしている。
【0047】この第6の実施の形態の場合、第5の実施
の形態のように補償索案内部材案内レール17を別途に
設ける必要がないため、補償索案内部材10の取付構造
が簡素化できる利点がある。
【0048】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
補償索案内部材に設けた少なくとも1組のローラによっ
て補償索張り車に巻き込まれていく並列に並ぶ複数本の
補償索の重なりを規制することにより、大きな揺れによ
って補償索が一部絡まることがあっても、補償索張り車
に巻き込まれる前に補償索案内部材によってその絡まり
を解くことができ、補償索が補償索張り車の異なる溝に
入り込むのを防止し、エレベータの運行を安定させるこ
とができる。
【0049】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、少なくとも1組のローラを互いにその
間隔が広狭できるように弾性体によって支持したので、
補償索の絡まりをいっそう効果的に解くことができる。
【0050】請求項3の発明によれば、請求項1又は2
の発明の効果に加えて、補償索案内部材をエレベータ昇
降路の補償索張り車支持部材に取り付けたので、一般的
に他の昇降路機器と干渉することが少ない場所に補償索
案内部材を設置することができ、他のエレベータ機器の
レイアウトに影響を与えずに当該装置を設置することが
できる。
【0051】請求項4の発明によれば、請求項1又は2
の発明の効果に加えて、補償索案内部材をエレベータ昇
降路の下部に設置されている緩衝装置に支持させたの
で、補償索張り車よりも上側の場所に補償索案内部材を
設置することができ、補償索張り車や緩衝装置と干渉す
ることがなく、据付作業がしやすい。
【0052】請求項5の発明によれば、請求項4の発明
の効果に加えて、補償索案内部材にエレベータのつり合
いおもり又は乗りかごと緩衝装置との間に生じる力を伝
達するための部材を設けたので、補償索案内部材を緩衝
装置の上面に設置することができ、補償索張り車と緩衝
装置との間隔が詰まっている場合でも補償索を絡まらな
いようして補償索張り車に案内することができる。
【0053】請求項6の発明によれば、請求項4又は5
の発明の効果に加えて、補償索案内部材に対して、緩衝
装置と共に回転するのを防止するための回り止め機構を
設けたので、回転しやすい緩衝装置に対して補償索案内
部材を設置した状態でも緩衝装置と共に回転するのを防
止し、補償索を安定して補償索張り車に案内することが
できる。
【0054】請求項7の発明によれば、請求項6の発明
の効果に加えて、補償索案内部材からアームを延出さ
せ、当該アームをエレベータ昇降路内の乗りかご案内レ
ール又はつり合いおもり案内レールに対して上下動のみ
可能なように係合させることによって回り止め機構とし
たので、簡単な構造にして補償索案内部材の回転を防止
し、補償索を安定して補償索張り車に案内することがで
きる。
【0055】請求項8の発明によれば、請求項1又は2
の発明の効果に加えて、補償索張り車を支持する支持部
材をエレベータ昇降路内の案内レールに取り付け、支持
部材に補償索案内部材を取り付けたので、補償索案内部
材を高い位置に設置することができ、この結果として補
償索の揺れを高い位置で押さえることができ、より効果
的に補償索の揺れが抑制できる。
【0056】請求項9の発明によれば、請求項1又は2
の発明の効果に加えて、補償索案内部材を複数体備え、
エレベータ昇降路の補償索張り車支持部材、エレベータ
昇降路の下部に設置されている緩衝装置、補償索張り車
を支持する支持部材のうちのいずれか2種類以上のもの
に複数体の補償索案内部材を取り付けたので、昇降路機
器のレイアウトの変化に応じて適切な場所に補償索案内
部材を設置して補償索の揺れを押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の正面図。
【図2】上記の実施の形態における補償索案内部材の平
面図。
【図3】上記の補償索案内部材の側面図。
【図4】上記の補償索案内部材の正面図。
【図5】本発明の第2の実施の形態の正面図。
【図6】本発明の第3の実施の形態の正面図。
【図7】本発明の第4の実施の形態の正面図。
【図8】本発明の第5の実施の形態の正面図。
【図9】図8におけるIX−IX線矢視図。
【図10】上記の実施の形態において補償索張り車装置
が斜めにレイアウトされた場合の補償索案内部材の取付
例を示す平面図。
【図11】本発明の第6の実施の形態の平面図。
【図12】上記の実施の形態の側面図。
【図13】補償索の絡まり状態を示す説明図。
【図14】従来のエレベータの主索重量補償装置を含む
一般的なエレベータ装置を示す正面図。
【図15】絡まりが発生して補償索張り車の間違った溝
に補償索が入り込む状態を説明する説明図。
【符号の説明】
2 つり合いおもり 5 緩衝装置 5a プランジャ 5b シリンダ 6 補償索 7 補償索張り車装置 7a 補償索張り車 7b 補償索張り車枠 10 補償索案内部材 10a 上部ローラ 10b 下部ローラ 10c スイングアーム 10d スイングアーム 10e フレーム 10f ローラ位置規制スプリング 10g ローラ間隔規制スプリング 11 補償索張り車案内レール 12 取付部材 14 取付部材 15 荷重伝達部 16 補償索案内部材案内装置 17 補償索案内部材案内レール 18 つり合いおもり案内レール

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主索の重量を補償するために両端が乗り
    かごとつり合いおもりとに接続され、その折り返し部が
    補償索張り車に巻き掛けられた並列に並ぶ複数本の補償
    索を挟み、当該補償索の重なりを規制する間隔をあけて
    対向するように配置された少なくとも1組のローラを有
    する補償索案内部材を前記補償索張り車の近傍に設けて
    成るエレベータの主索重量補償索案内装置。
  2. 【請求項2】 前記少なくとも1組のローラは、互いに
    その間隔が広狭できるように弾性体によって支持したこ
    とを特徴とする請求項1に記載のエレベータの主索重量
    補償索案内装置。
  3. 【請求項3】 前記補償索案内部材は、エレベータ昇降
    路の補償索張り車支持部材に取り付けたこと特徴とする
    請求項1又は2に記載のエレベータの主索重量補償索案
    内装置。
  4. 【請求項4】 前記補償索案内部材は、エレベータ昇降
    路の下部に設置されている緩衝装置に支持させたことを
    特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータの主索重
    量補償索案内装置。
  5. 【請求項5】 前記補償索案内部材にエレベータのつり
    合いおもり又は乗りかごと前記緩衝装置との間に生じる
    力を伝達するための部材を設けたことを特徴とする請求
    項4に記載のエレベータの主索重量補償索案内装置。
  6. 【請求項6】 前記補償索案内部材に対して、前記緩衝
    装置と共に回転するのを防止するための回り止め機構を
    設けたことを特徴とする請求項4又は5に記載のエレベ
    ータの主索重量補償索案内装置。
  7. 【請求項7】 前記補償索案内部材からアームを延出さ
    せ、当該アームをエレベータ昇降路内の乗りかご案内レ
    ール又はつり合いおもり案内レールに対して上下動のみ
    可能なように係合させることにより前記回り止め機構と
    したことを特徴とする請求項6に記載のエレベータの主
    索重量補償索案内装置。
  8. 【請求項8】 前記補償索張り車を支持する支持部材を
    エレベータ昇降路内の案内レールに取り付け、 前記支持部材に前記補償索案内部材を取り付けたことを
    特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータの主索重
    量補償索案内装置。
  9. 【請求項9】 前記補償索案内部材を複数体備え、エレ
    ベータ昇降路の補償索張り車支持部材、前記エレベータ
    昇降路の下部に設置されている緩衝装置、前記補償索張
    り車を支持する支持部材のうちのいずれか2種類以上の
    ものに前記複数体の補償索案内部材を取り付けたことを
    特徴とする請求項1又は2に記載のエレベータの主索重
    量補償索案内装置。
JP2000061001A 2000-03-06 2000-03-06 エレベータの主索重量補償索案内装置 Pending JP2001247276A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061001A JP2001247276A (ja) 2000-03-06 2000-03-06 エレベータの主索重量補償索案内装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000061001A JP2001247276A (ja) 2000-03-06 2000-03-06 エレベータの主索重量補償索案内装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001247276A true JP2001247276A (ja) 2001-09-11

Family

ID=18581222

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000061001A Pending JP2001247276A (ja) 2000-03-06 2000-03-06 エレベータの主索重量補償索案内装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001247276A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012218863A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Mitsubishi Electric Corp エレベータ装置
CN104649100A (zh) * 2015-02-05 2015-05-27 广州广日电梯工业有限公司 电梯补偿绳张紧装置
JP6092356B1 (ja) * 2015-11-27 2017-03-08 東芝エレベータ株式会社 補償索の案内装置およびエレベータ
CN107922156A (zh) * 2015-07-31 2018-04-17 三菱电机株式会社 电梯装置
EP3782946A1 (en) * 2019-08-22 2021-02-24 Otis Elevator Company Guide device for an elevator compensation chain and elevator system
CN116331993A (zh) * 2023-03-27 2023-06-27 江苏兴华胶带股份有限公司 一种电梯补偿链导向装置及其使用方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5286163U (ja) * 1975-12-24 1977-06-27
JPS5343346A (en) * 1976-09-28 1978-04-19 Toshiba Corp Guide means for compensation rope of elevator
JPS54149155A (en) * 1978-05-10 1979-11-22 Westinghouse Electric Corp Elevator device
JPS62144895U (ja) * 1986-03-06 1987-09-12
JPH09272675A (ja) * 1996-04-03 1997-10-21 Otis Elevator Co エレベーター

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5286163U (ja) * 1975-12-24 1977-06-27
JPS5343346A (en) * 1976-09-28 1978-04-19 Toshiba Corp Guide means for compensation rope of elevator
JPS54149155A (en) * 1978-05-10 1979-11-22 Westinghouse Electric Corp Elevator device
JPS62144895U (ja) * 1986-03-06 1987-09-12
JPH09272675A (ja) * 1996-04-03 1997-10-21 Otis Elevator Co エレベーター

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012218863A (ja) * 2011-04-07 2012-11-12 Mitsubishi Electric Corp エレベータ装置
CN104649100A (zh) * 2015-02-05 2015-05-27 广州广日电梯工业有限公司 电梯补偿绳张紧装置
CN107922156A (zh) * 2015-07-31 2018-04-17 三菱电机株式会社 电梯装置
JP6092356B1 (ja) * 2015-11-27 2017-03-08 東芝エレベータ株式会社 補償索の案内装置およびエレベータ
EP3782946A1 (en) * 2019-08-22 2021-02-24 Otis Elevator Company Guide device for an elevator compensation chain and elevator system
US11358833B2 (en) 2019-08-22 2022-06-14 Otis Elevator Company Guide device and elevator system
CN116331993A (zh) * 2023-03-27 2023-06-27 江苏兴华胶带股份有限公司 一种电梯补偿链导向装置及其使用方法
CN116331993B (zh) * 2023-03-27 2023-11-21 江苏兴华胶带股份有限公司 一种电梯补偿链导向装置及其使用方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4786121B2 (ja) エレベータ装置
JP5161563B2 (ja) エレベータ
JPH11255452A (ja) エレベーターつり合ロープの案内装置
JP2006513942A (ja) エレベータ
JP2008508160A (ja) エレベータ
JP4847336B2 (ja) エレベータ
JP4992281B2 (ja) エレベータ装置
JP2006524171A (ja) 移動式カウンターウエイトのないエレベーターシステム
JP2001247276A (ja) エレベータの主索重量補償索案内装置
JP2001261257A (ja) エレベータ装置
JPH06219666A (ja) 補償ロープ溝車用タイダウン機構
WO2002018256A1 (fr) Dispositif d'ascenseur
JP2003118949A (ja) エレベータ装置
JP4216252B2 (ja) エレベータ装置
WO2000000421A1 (fr) Ascenseur
JPH03177288A (ja) トラクション式エレベータ装置
JPWO2002094701A1 (ja) エレベータ装置
JPH0286588A (ja) エレベータ
CN113291953A (zh) 高速电梯随行电缆及补偿链的防晃装置
JP2006016184A (ja) Cwtレスエレベータ装置
JPWO2004080878A1 (ja) カウンタ自走式エレベータ
JPH11139718A (ja) エレベータの主ロープ振れ止め装置
JP2000038275A (ja) エレベーター主索の吊設装置
JP4949034B2 (ja) エレベータ
WO2004028948A1 (ja) エレベータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100518