JP2005317576A - 基板洗浄装置、及び基板洗浄装置における洗浄ブラシの基準位置の決定方法 - Google Patents

基板洗浄装置、及び基板洗浄装置における洗浄ブラシの基準位置の決定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 基板と洗浄ブラシとの接触基準位置を自動的に判定することができる基板洗浄装置を提供する。
【解決手段】 基板1と洗浄ブラシローラ2とが離れた状態で、基板1と洗浄ブラシローラ2とを回転させ、演算制御装置に開始指令を与えると、演算制御装置2はモータ6を回転させて洗浄ブラシローラ2を徐々に下降させると共に、トルク検出装置から出力されるモータ4のトルクをモニタする。そして、モータ4のトルクがトルク基準値設定器で設定された値に達したとき、モータ6の駆動を停止して、そのときのロータリーエンコーダ9の値を読み込み、その値を基準位置とする。このような操作により、演算制御装置に開始指令を与えるだけで、基準位置の決定が自動的に行われる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ウエハや液晶表示用基板等の基板の表面に付着した付着物を洗浄するための基板洗浄装置、及びその基板洗浄装置における洗浄ブラシの基準位置の決定方法に関するものである。
半導体デバイス製造工程、液晶表示デバイスの製造工程においては、ウエハや液晶基板等の基板表面に付着した、研磨工程における研磨液やパーティクルや、ドライエッチング工程後の残滓を洗浄して除去する必要がある。このような洗浄のために、ブラシを使用した基板洗浄装置が用いられている。
このような基板洗浄装置の一例を図2に示す。図2において被洗浄体である基板1は、図示しない鼓型ローラによって挟持保持されている。そして、その表裏面には、洗浄ブラシローラ2がローラ保持機構3によって保持され、モータ4によって回転させられるようになっている。前述の鼓型ローラは、洗浄ブラシローラ2やローラ保持機構3と機械的な位置が干渉しないように、図2における紙面の手前側と奥側に設けられている。
ローラ保持機構3の一方の側には、洗浄ブラシローラ上下機構5が設けられている。則ち、ローラ保持機構3の一方の側はスクリュー3aとなっており、これにモータ6によって回転させられるスクリューナット7が螺合している。なお、ローラ保持機構3は、図示しない機構により、スクリューナット7の回転方向には回転しないようにされている。モータ6は、枠体8により保持されている。又、モータ6には、洗浄ブラシローラ2の上下方向の位置を検出するためのロータリーエンコーダ9が取り付けられている。
このような基板洗浄装置により基板1の洗浄を行うには、以下のようにして行う。図2に示すように、基板1の表裏面を洗浄するために上下に洗浄ブラシローラ2をはじめとする洗浄機構が設けられているが、上下の洗浄機構は同一であるので、以下の説明においては、上側の洗浄のみについてのみ説明を行う。
まず、基板1と洗浄ブラシローラ2とが接触していない状態で、基板1と洗浄ブラシローラ2とをそれぞれ回転させ、洗浄ブラシローラ上下機構5により洗浄ブラシローラ2を徐々に下げて行き、目視により洗浄ブラシローラ2のブラシと基板1が最初に接触する洗浄ブラシローラ2の位置を見つけ、その状態で洗浄ブラシローラ2の下降を一旦停止させる。そして、ロータリーエンコーダ9の出力からそのときの洗浄ブラシローラ2の位置を検出し、それを基準位置とする。次に、基板1と洗浄ブラシローラ2の間に洗浄液を流した状態でロータリーエンコーダ9の出力を見ながら、さらに洗浄ブラシローラ2を、基準位置から決まった値だけ下降させ、その状態で洗浄を実施する。
このような、目視による基板1と洗浄ブラシローラ2の接触位置の判定を行わなければならない理由は、ブラシ(通常はポリビニルアルコールが使用される)の長さが、個々の洗浄ブラシローラ2毎に少しずつ異なるためである。従って、目視による接触点の判定は、洗浄ブラシローラ2を交換する際に行えばよく、一端判定が終われば、その洗浄ブラシローラ2を使用している間は、基板1が変わっても、ロータリーエンコーダ9の出力が、先の基板1を洗浄したときの値になるように洗浄ブラシローラ2の位置調整を行えばよい。
特許第2715756号公報
以上のように、洗浄ブラシローラ2を交換した際の、基板1と洗浄ブラシローラ2との接触位置の判定は、人間が鏡を使用して、基板1と洗浄ブラシローラ2との間隔を見ながら目視により行っている。しかしながら、この作業は熟練を要すると共に、作業がしづらいという問題点があった。又、通常は、接触位置を観察する者と、洗浄ブラシローラ2の位置移動操作を行う者とが2人1組となって作業をする必要があり、作業効率が悪いという問題点があった。さらには、接触位置の判定が目視により行われるため、接触位置の判定のばらつきが大きいという問題点があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、基板と洗浄ブラシとの接触基準位置を自動的に判定することができる基板洗浄装置、及びこの基板洗浄装置における洗浄ブラシの基準位置の決定方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための第1の手段は、基板を洗浄するための基板洗浄装置であって、被洗浄基板を保持する機構と、保持された前記基板に当接した状態で回転可能な洗浄ブラシと、前記洗浄ブラシと前記基板の相対位置を調整する位置調整機構と、前記洗浄ブラシを回転させるモータのトルクを検出するトルク検出機構と、前記トルク検出機構が検出したトルクの値から、前記位置調節機構の基準位置を決定する基準位置検出機構とを有することを特徴とする基板洗浄装置(請求項1)である。
本手段においては、後記第2の手段の方法を使用して、洗浄ブラシの基準位置を決定することができる。
前記課題を解決するための第2の手段は、前記第1の手段である基板洗浄装置において、前記基準位置を決定する方法であって、前記洗浄ブラシを前記モータで回転させながら、前記洗浄ブラシと前記基板の位置を、前記位置調節機構により近接・接触させ、前記トルク検出機構が検出したトルクが所定の値になった位置を、前記位置調節機構の基準位置とする工程を有することを特徴とする基板洗浄装置における洗浄ブラシの基準位置の決定方法(請求項2)である。
本手段においては、洗浄ブラシを回転させるモータのトルクを検出し、そのトルクが所定値になった値を位置調節機構の基準位置(則ち洗浄ブラシと基板の接触基準位置)としている。洗浄ブラシを回転させるモータのトルクは、洗浄ブラシと基板が接触していない間は小さくて一定であるが、洗浄ブラシと基板が接触し始めると急激に増加し始める。よって、基準のトルクを、洗浄ブラシと基板が接触していないときのトルクより僅かに大きな所定の値としておくことにより、自動的に洗浄ブラシと基板の接触基準位置を定めることができる。この基準位置が定まれば、後は、次の洗浄ブラシローラ交換までの作業は従来どおり行うことできる。
本手段においては、上記のような方法により、自動的洗浄ブラシと基板の接触基準位置を定めることができるので、人手を要せず、短時間で基準位置を求めることができ、しかも、ばらつきの少ない結果を得ることができる。
なお、「洗浄ブラシの基準位置」とは、洗浄ブラシと基板との相対的な基準位置のことであり、基板位置を固定して洗浄ブラシの位置を変更する場合には、洗浄ブラシの位置で表されるが、逆に洗浄ブラシの位置を固定して基板の位置を変更する場合には基板の位置で表されることになる。
前記課題を解決するための第3の手段は、前記第2のしゅだんであって、洗浄ブラシがローラ状のブラシであり、前記トルク検出器が検出したトルクとして、前記ローラ状のブラシの1回転中において検出された最小のトルク値を用いることを特徴とするもの(請求項3)である。
本手段においては、洗浄ブラシの回転軸の偏芯の影響を避けて、基準位置を決定することができる。
以上説明したように、本発明によれば、基板と洗浄ブラシとの接触基準位置を自動的に判定することができる基板洗浄装置、及びこの基板洗浄装置における洗浄ブラシの基準位置の決定方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態の一例である基板洗浄装置における位置調節機構の基準位置(則ち洗浄ブラシと基板の接触基準位置、以下「基準位置」と略称することがある。)を決定する方法を図を用いて説明する。なお、本基板洗浄装置本体そのものは、図2に示したものと同じであるので、その説明を省略する。
図1は、基準位置を決定するための制御装置の概要を示すブロック図である。図1において、図2に示された構成要素と同じ構成要素には、同じ符号を付している。この制御装置においては、モータ4の電流値を測定し、それからモータ4のトルクを検出するトルク検出装置11が付属されており、その出力が演算制御装置12に入力されている。トルク基準値設定器13で設定された基準トルクも演算制御装置12に入力されているが、この値が一定とみなされる場合には、演算制御装置のメモリにこの値を記憶して、トルク基準値設定器13を省略することができる。
基板1と洗浄ブラシローラ2とが離れた状態で、基板1と洗浄ブラシローラ2とを回転させ、演算制御装置12に開始指令を与えると、演算制御装置12はモータ6を回転させて洗浄ブラシローラ2を徐々に下降させると共に、トルク検出装置11から出力されるモータ4のトルクをモニタする。そして、モータ4のトルクがトルク基準値設定器13で設定された値に達したとき、モータ6の駆動を停止して、そのときのロータリーエンコーダ9の値を読み込み、その値を基準位置とする。このような操作により、演算制御装置12に開始指令を与えるだけで、基準位置の決定が自動的に行われる。
実際に、洗浄ブラシローラ2を下降させる速度が遅くて問題になるような場合には、粗検出を行った後で、精密な検出を行うようにしてもよい。例えば、最初に洗浄ブラシローラ2を0.5mmピッチで下降させ、その状態でモータ4のトルクが、最初にトルク基準値設定器13の設定値を超える洗浄ブラシローラ2の位置を求める。そして、その位置から洗浄ブラシローラ2を0.5mm上昇させ、次に0.1mmピッチで下降させて、その状態でモータ4のトルクが、最初にトルク基準値設定器13の設定値を超える洗浄ブラシローラ2の位置を求める。このようにすれば、基準位置の検出速度を早めることができる。
なお、以上の説明は、図2に示すように、洗浄ブラシローラ2を使用して基板1を洗浄する形式の基板洗浄装置を例として行ったが、本発明はこのような形式の基板洗浄装置にのみ適用される者ではない。例えば、基板洗浄装置には、特許第2715756号公報(特許文献1)に記載されるような方式のものもあるが、本発明は、このような方式の基板洗浄装置にも適用が可能である。
又、演算装置12がトルク検出器11からのトルクを値をトルク基準値設定器13で設定された値と比較する際に、洗浄ブラシローラ2が1回転する間での最小トルク値を代表値として用いて、トルク基準値設定器13で設定された値と比較することが好ましい。これにより、洗浄ブラシローラ2の回転軸の偏芯の影響を取り除くことができ、洗浄ブラシローラ2が完全に基板1に接触した位置を基準位置とすることができる。
又、洗浄装置の種類によっては、洗浄ブラシローラ2の図2における上下方向位置を固定し、基板1を上下させる方式のものもあるが、本発明はこのような方式の基板洗浄装置にも使用できることは言うまでもない。
基準位置を決定するための制御装置の概要を示すブロック図である。 基板洗浄装置の1例を示す図である。
符号の説明
1…基板、2…洗浄ブラシローラ、3…ローラ保持機構、3a…スクリュー、4…モータ、5…洗浄ブラシローラ上下機構、6…モータ、7…スクリューナット、8…枠体、9…ロータリーエンコーダ、11…トルク検出装置、12…演算制御装置、13…トルク基準値設定器

Claims (3)

  1. 基板を洗浄するための基板洗浄装置であって、被洗浄基板を保持する機構と、保持された前記基板に当接した状態で回転可能な洗浄ブラシと、前記洗浄ブラシと前記基板の相対位置を調整する位置調整機構と、前記洗浄ブラシを回転させるモータのトルクを検出するトルク検出機構と、前記トルク検出機構が検出したトルクの値から、前記位置調節機構の基準位置を決定する基準位置検出機構とを有することを特徴とする基板洗浄装置。
  2. 請求項1に記載の基板洗浄装置において、前記基準位置を決定する方法であって、前記洗浄ブラシを前記モータで回転させながら、前記洗浄ブラシと前記基板の位置を、前記位置調節機構により近接・接触させ、前記トルク検出機構が検出したトルクが所定の値になった位置を、前記位置調節機構の基準位置とする工程を有することを特徴とする基板洗浄装置における洗浄ブラシの基準位置の決定方法。
  3. 洗浄ブラシがローラ状のブラシであり、前記トルク検出器が検出したトルクとして、前記ローラ状のブラシの1回転中において検出された最小のトルク値を用いることを特徴とする請求項2に記載の基板洗浄装置における洗浄ブラシの基準位置の決定方法。
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