JP2005315955A - マトリクス型光スイッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】 構造が簡単で、応答速度が速く、さらに、信頼性が高いマトリクス型光スイッチを提供する。
【解決手段】 マトリクス型光スイッチは、入射光路部材21と、平面視したときに、入射光路部材21と交差領域で交差するように配置された出射光路部材22と、交差領域において、入射光路部材21と出射光路部材22との間に配置され、透光性を有する圧電アクチュエータ4とを備える。圧電アクチュエータ4は、伸縮可能に形成され、圧電アクチュエータ4が伸縮することによって、圧電アクチュエータ4と入射光路部材21とが、接触および乖離するように形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 マトリクス型光スイッチは、入射光路部材21と、平面視したときに、入射光路部材21と交差領域で交差するように配置された出射光路部材22と、交差領域において、入射光路部材21と出射光路部材22との間に配置され、透光性を有する圧電アクチュエータ4とを備える。圧電アクチュエータ4は、伸縮可能に形成され、圧電アクチュエータ4が伸縮することによって、圧電アクチュエータ4と入射光路部材21とが、接触および乖離するように形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、マトリクス型光スイッチに関する。
マトリクス型光スイッチは、複数の入射光路と複数の出射光路の任意の箇所を接続するスイッチで、光路を切換えるための機構として、機械型のマトリクス型光スイッチがある(たとえば、特開平5−113543号公報参照)。
図9に、従来の技術に基づくマトリクス型光スイッチの概略平面図を示す。マトリクス型光スイッチ42は、矢印39に示すように複数の光を入射する入射光路および矢印40に示すように複数の光を出射する出射光路を備える。それぞれの入射光路と出射光路の交差点には、光の進行方向を変更させるためのミラー27が形成されている。ミラー27は、機械的に駆動されるように形成されている。
ミラー27は、機械的に駆動されることにより、入射光路からの光を反射させて出射光路に導くことができるように形成されている。また、ミラー27は、機械的に駆動されることにより、入射光路から入射した光を反射させずに、そのまま通過させることができるように形成されている。ミラー27は、たとえば、静電気力によって、駆動されるように形成されている。
図9において、ミラー27のうち、入射した光を反射させるように駆動されたミラーを、ミラー28として示している。ミラー28に入射した光の全ては、出射光路に導かれて出射する。
このような、プリズムや光ファイバなどを、電磁力などの駆動方式によって機械的に駆動させ、光路を切換える機能を有するマトリクス型光スイッチが実用化されている。
特開平5−113543号公報
従来の技術における光スイッチは、低損失であるという特徴があるが、スイッチング速度が遅く、多くの入射光路または多くの出射光路を備える大型のマトリクス型光スイッチには適用が困難という問題があった。たとえば、ミラーの主表面に平行な方向に、ミラーまたはプリズムを、電磁力などを用いて平行移動させるために、応答速度が遅いという問題があった。
また、MEMS(Micro Electro Mechanical System)方式と呼ばれる大規模な光スイッチが製造され、一部が実用化されている。しかし、大気中を伝播する光を制御するため、光損失が大きいという問題があった。また、駆動部分に精密さが要求され、長期間にわたって使用したときの信頼性が低いという問題があった。さらに、構造が複雑であるため、生産性が悪く、製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は上記の問題点を解決するためになされたものであり、構造が簡単で、応答速度が速く、さらに、信頼性が高いマトリクス型光スイッチを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に基づくマトリクス型光スイッチは、入射光路部材と、平面視したときに、上記入射光路部材と交差領域で交差するように配置された出射光路部材と、上記入射光路部材および上記出射光路部材のうち、少なくとも一方を駆動するためのアクチュエータとを備える。上記アクチュエータは、上記交差領域において、上記入射光路部材と上記出射光路部材とを接触および乖離させることができるように形成されている。この構成を採用することにより、構造が簡単で、応答速度が速く、さらに信頼性が高いマトリクス型光スイッチを提供することができる。
上記発明において好ましくは、上記アクチュエータは、圧電、電歪、磁歪および光歪のうち、少なくとも1つの駆動原理によって、駆動されるように形成されている。この構成を採用することにより、上記アクチュエータを周知の技術によって形成することができる。
上記目的を達成するため、本発明に基づくマトリクス型光スイッチは、入射光路部材と、平面視したときに、上記入射光路部材と交差領域で交差するように配置された出射光路部材と、上記交差領域において、上記入射光路部材と上記出射光路部材との間に配置され、透光性を有するアクチュエータとを備える。上記アクチュエータは、伸縮可能に形成され、前記アクチュエータが伸縮することによって、前記アクチュエータと前記入射光路部材とが、接触および乖離するように形成されている。この構成を採用することにより、構造が簡単で、応答速度が速く、さらに信頼性が高いマトリクス型光スイッチを提供することができる。
上記発明において好ましくは、上記アクチュエータは、透光性を有する圧電体と、上記圧電体の内部に配置され、光路を形成するための開口部を有する内部電極とを含む。この構成を採用することにより、さらに、応答速度が速く、信頼性が高いマトリクス型光スイッチを提供することができる。
本発明によれば、構造が簡単で、応答速度が速く、さらに、信頼性が高いマトリクス型光スイッチを提供することができる。
図1から図8を参照して、本発明に基づくマトリクス型光スイッチについて説明する。
図1は、本発明に基づく第1のマトリクス型光スイッチの平面図である。第1のマトリクス型光スイッチは、複数の入射光路部材21を備える。入射光路部材21は、それぞれの長手方向が、互いに平行になるように配置されている。複数の入射光路部材21に対して、長手方向がほぼ垂直になるように、複数の出射光路部材22が形成されている。出射光路部材22は、それぞれの長手方向が、互いに平行になるように形成されている。入射光路部材21と出射光路部材22とは、平面視したときに、交差領域24で交差するように形成されている。
入射光路部材21の長手方向における端部のうち、光が入射する側の端部には、光ファイバ10および光を拡散させるためのロッドレンズ11が形成されている。光は、矢印31に示すように、光ファイバ10を伝って、マトリクス型光スイッチ29に入射する。また、出射光路部材22の長手方向の端部のうち、光が出射する側の端部には、光ファイバ14および光を集光させるためのロッドレンズ15が形成されている。光は、矢印33に示すように光ファイバ14を伝って、マトリクス型光スイッチ29から出射する。
図2に、図1におけるII−II線に関する矢視断面図を示す。矢印31に示すように入射した光は、光ファイバ10を通ってロッドレンズ11で拡散され、入射光路部材21に入射する。入射光路部材21は、入路光導波板1、光導波板2およびコート12を備える。
本形態における入路光導波板1は、平板状に形成されている。入路光導波板1は、石英などの透光性材料で形成されている。入路光導波板1の表面のうち、出射光路部材22の側の表面には、光導波板2が形成されている。光導波板2は、ポリイミドなどの樹脂からなる透光性材料で形成されている。光導波板2は、圧電アクチュエータ4が、入射光路部材21に接触する際に、密着性を向上させて漏光を防ぐために形成されている。
また、光導波板2は、石英などの硬い部材で形成された入路光導波板1と、固い部材で形成された圧電アクチュエータ4とが直接的に接触することを避けるように形成されている。すなわち、光導波板2を形成することによって、緩衝の効果を奏する。この光導波板2については、入射光路部材21の表面に形成されるほか、圧電アクチュエータ4の表面のうち、入射光路部材21に対向する面に形成されていてもよい。
入射光路部材21の表面には、光を反射させるためのコート12が形成されている。コート12は、圧電アクチュエータ4が配置される領域を避けて形成されている。この構成を採用することによって、入射光路部材21から、光の不要な漏洩を防止できる。
入射光路部材21の上方には、圧電アクチュエータ4を介して、出射光路部材22が形成されている。すなわち、圧電アクチュエータ4は、交差領域において、入射光路部材21と出射光路部材22との間に配置されている。出射光路部材22は、出路光導波板3およびコート13を含む。出路光導波板3は、石英などの透光性を有する透光性材料で形成されている。本形態においては、出路光導波板3は、板状に形成されている。
図3に、本形態における出射光路部材および圧電アクチュエータの部分の拡大断面図を示す。
本形態においてはアクチュエータとして、圧電アクチュエータ4が形成されている。圧電アクチュエータ4は、透光性を有する圧電体7を含む。本実施の形態においては、圧電体7は円柱状に形成されている。圧電体7としては、たとえば、透光性圧電材料であるPLZTを用いることができる。圧電体7は、厚さ方向に伸縮する。
圧電アクチュエータ4は、圧電体7の内部に、互いに離れるように板状に形成された内部電極6aおよび内部電極6bを含む。圧電アクチュエータ4は、圧電体7の外周面に形成され、互いに電気的に独立した外部電極5aおよび外部電極5bを含む。外部電極5aは、内部電極6aに接続されている。外部電極5bは、内部電極6bに接続されている。
内部電極6aおよび内部電極6bは、主表面同士が互いに平行になるように形成されている。内部電極6aおよび内部電極6bにおいて、圧電体7の中心軸の周りには、開口部が形成されている。この開口部によって、圧電体7の内部に光路25が形成されている。本形態においては、内部電極6aおよび内部電極6bに、同軸状に平面形状が円形の開口部が形成され、光路25が形成されている。
圧電アクチュエータ4は、外部電極5aおよび外部電極5bの間に、電圧を印加すると、内部電極6aと内部電極6bとの間に電界が生じて、圧電体7が伸びるように形成されている。圧電アクチュエータ4は、外部電極5aと外部電極5bとの間の電圧を0にすると、圧電体7は元の状態まで縮むように形成されている。
本形態においては、圧電アクチュエータ4が、それぞれの交差領域に配置され、個々に駆動されるように形成されている(図1参照)。また、それぞれの圧電アクチュエータは、外部に形成された電子回路によって制御されるように形成されている。図1を参照して、本形態のマトリクス型光スイッチは、交差領域24のうち、任意の交差領域24で、アクチュエータを駆動することができる。
図3を参照して、出射光路部材22の表面には、光を反射させるためのコート13が形成されている。コート13は、出路光導波板3の周りを取り囲むように形成されている。また、圧電体7の側面において、外部電極5a,5bが形成されている部分以外の部分にも、光を反射させるためのコート13が形成されている。この構成を採用することによって、出射光路部材22および圧電アクチュエータ4から、光の不要な漏洩を防止することができる。入射光路部材21に形成されたコート12および出射光路部材22に形成されたコート13としては、金属膜や誘電体膜を用いることができる。
図4に、圧電アクチュエータを駆動する際の説明図を示す。図4(a)は、外部電極に電圧を印加して、圧電アクチュエータ4を動作状態にしたときの断面図である。圧電アクチュエータ4は、厚さ方向に伸びた状態であり、入射光路部材21の光導波板2に接触している。
矢印31に示すように入射した光は、光ファイバ10を通って、ロッドレンズ11で拡散され、入路光導波板1に入射する。入射した光のうち、一部の光は、矢印34に示すように、入射光路部材21の内部での反射を繰り返して、圧電アクチュエータ4と、光導波板2とが接触している領域に到達する。この際に、光導波板2と、圧電アクチュエータ4との屈折率の差によって、矢印34に示すように、光は、圧電アクチュエータ4の内部に入射する。
光導波板2の屈折率は、たとえば、光導波板2がポリイミド樹脂で形成されている場合には、約1.5であるのに対して、圧電アクチュエータ4の圧電体7の屈折率は、たとえば、圧電体7がPLZTで形成されている場合には、約2.5である。このように、光導波板2の屈折率よりも、圧電アクチュエータ4の屈折率の方が大きいため、圧電アクチュエータ4と光導波板2とが接触する領域に入射した光は、屈折して圧電アクチュエータ4の内部に入射する。
光が圧電アクチュエータ4の内部に入射すると、圧電アクチュエータ4が透光性を有する材料で形成されているため、光を出射光路部材22の出路光導波板3に導くことができる。このように、入射光路部材21を通る光の一部を出射光路部材22に導くことができる。
図4(b)は、外部電極に電圧を印加せず、圧電アクチュエータを停止状態にしたときの断面図である。圧電アクチュエータ4は、厚さ方向に縮んで、光導波板2から離れる。
入路光導波板1に入射した光のうち、一部の光は、矢印35に示すように、入射光路部材21の内部での反射を繰り返して、圧電アクチュエータ4が対向する光導波板2の表面の領域に到達する。この際に、矢印35に示すように、入路光導波板1に入射した光は、光導波板2の表面で全反射して、入射光路部材21の内部を進行する。光導波板2の屈折率は、空気の屈折率より十分に大きい。たとえば、光導波板2の材質がポリイミド樹脂である場合の屈折率は、約1.5である。これに対して、空気の屈折率は約1.0である。
このため、光導波板2と空気との境界面では、入射角度に応じて全反射が生じて、光が圧電アクチュエータ4を介して、出射光路部材22に導かれることはない。通常、光ファイバの内部においては、光は、光ファイバの内部で光が全反射するように進行している。したがって、光導波板の表面のうち、コートが形成されていない部分においても、空気中に漏れることなく全反射する。
このように、圧電アクチュエータを駆動させ、圧電アクチュエータの端面を、入射光路部材に接触させることによって、入射光路部材を通る光の一部を、出射光路部材の内部に導くことができる。
図5に、本形態におけるマトリクス型光スイッチの模式図を示す。本形態におけるマトリクス型光スイッチ29においては、矢印36aに示すように、一の入射光路部材に波長λ1の光が入射する。また、同様に、矢印36b〜36dに示すように、その他の入射光路部材に、波長λ2〜λ4の光が入射する。
それぞれの入射光路部材と出射光路部材との交差領域のうち、交差領域45は、圧電アクチュエータと入射光路部材とが接触している領域である。交差領域45においては、入射光のうち、一部が出射光路部材に導かれ、矢印37a〜37dに示すように、出射光路部材から出射される。たとえば、矢印37aに対応する出射光路部材においては、波長λ1の光のみが出射され、矢印37dに示す出射光路部材からは、波長λ2の光、波長λ3の光および波長λ4の光が出射される。
このように、本形態におけるマトリクス型光スイッチにおいては、光が出射する位置を選択できるとともに、複数の光を含んだ光を出射させることができる。すなわち、本発明に基づくマトリクス型光スイッチは、光合波器としての機能を備える。
本形態におけるマトリクス型光スイッチのアクチュエータは、入射光路部材と出射光路部材との間に配置され、透光性を有し、伸縮可能に形成されている。この構成を採用することにより、従来の技術に基づくマトリクス型光スイッチのように、精密な駆動機構は不要になり、マトリクス型光スイッチの構造を簡単にすることができる。また、構造が簡単になることにより故障を少なくでき、さらに、従来の技術に基づくマトリクス型光スイッチのように、精密なアクチュエータの制御が不要であることから、信頼性を向上させることができる。
さらに、駆動する部分の変位量を小さくでき、応答速度を速くすることができる。さらに、本形態におけるマトリクス型光スイッチにおいては、入射光路部材の任意の位置にアクチュエータを形成して、出射光路部材を配置することができる。すなわち、入射光路部材と出射光路部材との配置の自由度を大きくすることができる。
さらに、本形態におけるマトリクス型光スイッチは、構造が簡単であるため、容易に多チャンネル化を行なうことが可能である。本形態における第1のマトリクス型光スイッチおよび第2のマトリクス型光スイッチにおいては、入射光路部材および出射光路部材が、それぞれ4本ずつ形成されているが、特にこの形態に限られず、入射光路部材を任意の本数にして、さらに、出射光路部材を任意の本数にすることができる。たとえば、本発明に基づくマトリクス型光スイッチにおいては、入射光路部材を100本並列に形成して、出射光路部材を100本並列に形成した、入力が100チャンネル、出力が100チャンネルの大型のマトリクス型光スイッチも容易に製造することができる。
さらに、従来の技術に基づくマトリクス型光スイッチにおいては、複数の入射光を、特定の出射光路部材から取出す機能しか有しておらず、光の光路を変更するためのミラーやプリズムが光路の一部分に挿入されると、ミラーまたはプリズムにおいて、入射光路部材における光の進行が遮断されていた。これに対して、本発明に基づくマトリクス型光スイッチにおいては、入射光路部材に入射した光のうち、一部のみを出射光路部材に導くことができるため、1つの入射した光に対して、複数の出射光路部材から該入射した光を取出すことができる。
さらに、本発明に基づくマトリクス型光スイッチにおいては、出射光路部材に、複数の入射光路部材の光を導くことができるため、出射光路部材において、複数の光を合波させることができる。
本形態におけるアクチュエータは、圧電による駆動原理で、駆動されるように形成されている。この構成を採用することにより、アクチュエータを小型化することができ、また、アクチュエータの構造が簡単になり、容易にアクチュエータを形成することができる。また、安価に製造することができる。さらに、アクチュエータの応答速度を速くすることができ、駆動原理が圧電によるため、消費電力を小さくすることができる。
また、本形態におけるアクチュエータは、入射光路部材と出射光路部材との交差領域において、入射光路部材と出射光路部材との間に配置され、透光性を有する圧電体と、透光性を有する圧電体の内部に配置され、光路を形成するための開口部を有する内部電極とを含む。この構成を採用することにより、上記の圧電アクチュエータを形成することができる。
本形態においては入射光路部材に形成された光導波板は、入路光導波板よりも屈折率が高いことが好ましい。この構成を採用することにより、圧電アクチュエータが光導波板に接触したときに、より確実に、光を出射光路部材に導くことができる。光導波板が出射光路部材に形成されている場合についても同様である。
図6に、第2のマトリクス型光スイッチの平面図を示す。第2のマトリクス型光スイッチ30においては、入射光路部材21の出口にも、光を取出すためのロッドレンズ17および光ファイバ16が接続されている。すなわち、第2のマトリクス型光スイッチ30においては、矢印32に示すように、出射光路部材22から光が出力されるほか、矢印41に示すように、入射光路部材21に入力した光の一部または全部が、出力されるように形成されている。
図7に、マトリクス型光スイッチ30の機能を示す模式図を示す。交差領域45は、それぞれの入射光路部材と出射光路部材との交差領域のうち、圧電アクチュエータが、両方の光路部材に接触している領域である。それぞれの波長λ1〜λ5を有する複数の光が入射光路部材に入射して、それぞれの光に対して、交差領域45で出射光路部材に光が導かれることは、第1のマトリクス型光スイッチと同様である(図5参照)。
第2のマトリクス型光スイッチにおいては、入射した光の一部が任意の出射光路部材に導かれるほかに、矢印38a〜38dに示すように、それぞれの入射した光の一部が出力される。すなわち、入射した光を出力するいわゆる「スルー出力」を行なうことができるように形成されている。
このように、本発明に基づくマトリクス型光スイッチにおいて、入射光路部材の端部が閉止されている必要はない。すなわち、入射光路部材の任意の点に、アクチュエータを形成して、出射光路部材に光を導くことができる。
図8に、本発明に基づく第3のマトリクス型光スイッチの説明図を示す。第3のマトリクス型光スイッチにおいては、交差領域における構成が上記のマトリクス型光スイッチと異なる。
第3のマトリクス型光スイッチにおいては、アクチュエータ8a,8bが、交差領域において、出射光路部材23a,23bの上部に配置され、アクチュエータ8a,8bが駆動されることによって、入射光路部材21と出射光路部材23a,23bとが直接的に、接触および乖離するように形成されている。図8においては、出射光路部材23aが入射光路部材21から離れ、出射光路部材23bが入射光路部材21と接触している。
アクチュエータ8a,8bは、圧電、電歪、磁歪および光歪のうち、少なくとも1つの駆動原理によって駆動されるように形成されている。
入射光路部材21の表面には、入射光路部材21と出射光路部材23a,23bとが対向する交差領域以外に、光を反射させるためのコート12が形成されている。また、出射光路部材23a,23bの表面にも、光を反射させるためのコート19が形成されている。
第3のマトリクス型光スイッチにおいては、出射光路部材23a,23bが、柔軟性を有する材料で形成されている。出射光部材23a,23bは、たとえば、ポリイミド樹脂で形成されている。
図8に示すように、第3のマトリクス型光スイッチにおいて、入射光路部材21と出射光路部材22とが接している部分においては、矢印34に示すように、入射光路部材21から出射光路部材23a,23bに光の一部が導かれる。これに対して、入射光路部材21と出射光路部材23a,23bとが離れている部分においては、矢印35に示すように、入射した光は、光導波板2の外周面で反射して、入射光路部材21の内部を進行する。
このように、入射光路部材と出射光路部材とを、直接的に対向させ、入射光路部材と出射光路部材とを直接的に接触または乖離させるように形成されることによっても、前述の第1のマトリクス型光スイッチおよび第2のマトリクス型光スイッチと同様の作用および効果を得ることができる。
本形態における第3のマトリクス型光スイッチにおいては、出射光路部材を入射光路部材に対して直接的に押付けているが、特にこの形態に限られず、入射光路部材を出射光路部材に対して押付けるように形成されていてもよい。または、入射光路部材および出射光路部材の両方に、アクチュエータが形成され、両方の光路部材が駆動されるように形成されていてもよい。
また、第3のマトリクス型光スイッチにおいては、出射光路部材23a,23bが、柔軟性を有する材料で形成されている。第3のマトリクス型スイッチは、出射光路部材が直接的に押圧されるために、出射光路部材が湾曲する。出射光路部材が、石英のような硬い部材で形成されていると、接触している交差領域に隣接する交差領域においても、出射光路部材と入射光路部材とが接触する可能性がある。特に、2以上の接触状態にある交差領域に挟まれた乖離状態の交差領域においては、出射光路部材と入射光路部材とが接触する可能性が高くなる。
交差領域のうち乖離されるべき部分が接触することを避けるために、出射光路部材と入射光路部材とが直接的に駆動されるマトリクス型光スイッチにおいては、第3のマトリクス型光スイッチのように、駆動される側の光路部材が柔軟性を有することが好ましい。
なお、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 入路光導波板、2 光導波板、3 出路光導波板、4 圧電アクチュエータ、5a,5b 外部電極、6a,6b 内部電極、7 圧電体、8a,8b アクチュエータ、10,14,16 光ファイバ、11,15,17 ロッドレンズ、12,13,19 コート、27,28 ミラー、21 入射光路部材、22,23a,23b 出射光路部材、24,45 交差領域、25 光路、29,30,42 マトリクス型光スイッチ、31〜35,36a〜36d,37a〜37d,38a〜38d,39〜41 矢印。
Claims (4)
- 入射光路部材と、
平面視したときに、前記入射光路部材と交差領域で交差するように配置された出射光路部材と、
前記入射光路部材および前記出射光路部材のうち、少なくとも一方を駆動するためのアクチュエータと
を備え、
前記アクチュエータは、前記交差領域において、前記入射光路部材と前記出射光路部材とを接触および乖離させることができるように形成された、マトリクス型光スイッチ。 - 前記アクチュエータは、圧電、電歪、磁歪および光歪のうち、少なくとも1つの駆動原理によって、駆動されるように形成された、請求項1に記載のマトリクス型光スイッチ。
- 入射光路部材と、
平面視したときに、前記入射光路部材と交差領域で交差するように配置された出射光路部材と、
前記交差領域において、前記入射光路部材と前記出射光路部材との間に配置され、透光性を有するアクチュエータと
を備え、
前記アクチュエータは、伸縮可能に形成され、
前記アクチュエータが伸縮することによって、前記アクチュエータと前記入射光路部材とが、接触および乖離するように形成された、マトリクス型光スイッチ。 - 前記アクチュエータは、透光性を有する圧電体と、
前記圧電体の内部に配置され、光路を形成するための開口部を有する内部電極と
を含む、請求項3に記載のマトリクス型光スイッチ。
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JP (1) | JP2005315955A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010526322A (ja) * | 2007-04-12 | 2010-07-29 | ガルトロニクス・オプティカル・リミテッド | 光スイッチ及び光スイッチを使用した論理ゲート |
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2004
- 2004-04-27 JP JP2004131136A patent/JP2005315955A/ja not_active Withdrawn
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JP2010526322A (ja) * | 2007-04-12 | 2010-07-29 | ガルトロニクス・オプティカル・リミテッド | 光スイッチ及び光スイッチを使用した論理ゲート |
JP2015118380A (ja) * | 2007-04-12 | 2015-06-25 | ガルトロニクス・オプティカル・リミテッド | 光スイッチ及び光スイッチを使用した論理ゲート |
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