JP2005315733A - 強磁性体の変位測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】「強磁性体測定対象表層部の性状」のむらの影響を受けにくい強磁性体の変位測定方法を提供することにある。
【解決手段】コの字形強磁性体コアを持ち、そのコアに巻かれた磁束を発生する励磁コイルとそのコアに鎖交する磁束を検出する磁束検出センサとからなる、脚部間距離の異なる複数のセンサヘッドの開放端側を、被測定強磁性体の変位測定箇所に対向させ、
前記センサヘッドの検出出力に基づいて、前記センサヘッドと前記変位測定箇所までの距離を測定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、強磁性体を測定対象とした高精度な変位測定技術に関するものである。なお、強磁性体表面の塗膜厚さ、スケール厚さ、シート厚さなどの測定にも適用可能である。
強磁性体金属の変位を測定する方法としては、一般にレーザー距離計、超音波距離計、渦流距離計などが用いられている。その中で、レーザー距離計や超音波距離計は、センサより波を送出し、測定対象表面での反射波を検出して測定するため、伝搬途中の媒質の密度むらがある場合や、ちりなどによる減衰がある場合には測定精度を保つことができないという問題がある。
しかし、渦流距離計はそのような問題がないだけでなく、強磁性体金属表面に膜などが存在しても、一般に強磁性体金属の変位を測定することが可能であるという利点がある。図3は、渦流距離計による強磁性体測定対象とセンサとの距離の測定例を示す図である。強磁性体金属表面の膜の存在にかかわらず、ほぼリニヤな測定結果を得ることができることが分かる。
またそれ故、渦流距離計を強磁性体金属表面に押しつけ、強磁性体金属までの距離を測定することで、塗膜厚など表面に存在する膜の厚みを測定することが可能になる。 例えば、特開昭57−57204号公報(特許文献1)およびHelmut Fischerによる「非破壊式膜厚計の選択と使い方」(非特許文献1)に開示されている技術を、背景技術として挙げることができる。
図4は、渦流距離計による強磁性体上に形成された膜の厚さ測定配置を示す図である。図中、1は強磁性体(変位測定対象)、2は励磁コイル、3は磁束検出センサ、4は強磁性体コア、および10は強磁性体上面に形成された膜を、それぞれ表わしている。励磁コイル2と磁束検出センサ3を有する強磁性体コア4を、強磁性体(変位測定対象)1の表面に押しつけ、強磁性体上面に形成された膜10を測定する様子を表わしている。
ここで渦流距離計の測定原理について、図2を用いて説明する。図中、5は励磁コイル用電源、6は増幅器・信号処理回路、7は励磁コイルにより発生した交流磁場により生じた渦電流、および8は渦電流によって生じた交流磁束を、それぞれ表わしており、その他は図4と同じである。
励磁コイル3は励磁用電源5に接続され、交流磁束を発生する。その交流磁束は、強磁性体金属1に達し、表層部に渦電流7を発生させる。その渦電流7により、磁束8が生じ、それが磁束検出センサ2にて検出され、電気信号に変換される。この電気信号は、増幅器・信号処理回路6によって増幅・信号処理(同期検波など)がなされ、渦流センサの出力が得られる。この出力は、渦流距離計と強磁性体金属1との間の距離によって単調に変化するため(図3参照)、あらかじめ両者の関係を調べておくことにより、渦流センサ信号出力より、上記距離(変位)を求めることができるというものである。
特開2000−36093号公報 Helmut Fischer著、堀田晴之訳、「非破壊式膜厚計の選択と使い方」、実務表面技術、Vol.29,No.9,1982
しかしながら、特許文献1および非特許文献1で上げた渦電流を用いた方式では、対象によってはうまく測定できないことがあることがわかった。その例として、酸洗後の厚さ5mm、一辺50mmの山形鋼の長手方向の形状(凹凸)を測定するため、長手方向に沿って渦流センサを走査しながらあるピッチ(10mm)で対象との距離を測定した場合のデータを、図5に示す。レーザー距離計にて測定した距離(真値とみなす)との間に相関がほとんど見られておらず、測定は困難であることがわかる。また渦流センサを塗膜表面に押しつけ、下地の鋼までの距離を測定することで、鋼材に塗られた塗膜の厚さ測定を試みたが、図5と同様に渦流センサ出力と塗膜厚との間によい相関は得ることができなかった。
そこで発明者らは、渦流センサでは変位がうまく測定できないケースについて、その原因を測定個所の断面検鏡や電磁気特性の調査などをより詳細に行った。その結果、異なる測定対象間、あるいは同一サンプルであっても、異なる測定個所において、渦流出力が変位量の変化だけではなく、強磁性体測定対象表層部の性状のむらにより変動していることがわかった。「強磁性体測定対象表層部の性状」とは具体的には、表面の(変位測定を行う対象領域よりも2次元的なサイズに関し、)微小な凹凸や電磁気特性(微分透磁率など・・製造ラインのロールによる着磁やリフマグによる着磁による磁化レベルの変化などによる)などであり、それが測定場所、サンプルにより異なっていた。表面に凹凸があると、表面付近に流れる渦電流は小さくなり、それにより渦流出力が大きく変動する。また表層部に磁化レベルの違いがあると、微分透磁率が変化するため、同様に渦流出力が大きく変動するという現象がおこっていた。
図9は、磁束密度Bと磁界の強さH の関係を表わす図、すなわちB-H(ヒステリシス)カーブ上での磁化レベルのむらを説明する図である。図9では分かりやすくするため、磁化レベルの違いを強調して図示しているが、異なる測定箇所「a」と測定箇所「b」の磁化レベルとそれぞれの微分透磁率が大きく異なっている様子を模式的に示している。渦流距離計の場合、渦電流は最表面が一番強く、深くなるに従い、指数関数的に弱くなる。そのため、測定原理上、より表面近くを流れる渦電流の強弱の影響を強く受けることになる。
そして渦流距離計では、変位(距離)を、渦電流の強さに直結する磁束検出センサの出力の大きさに1対1に対応する形で求めるため、上述のように渦電流の強さが距離以外のパラメータにより大きく変動することは、距離測定の誤差に直結してしまうことになる。
本発明は上記課題を解決し、「強磁性体測定対象表層部の性状」のむらの影響を受けにくい強磁性体の変位測定方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、コの字形強磁性体コアを持ち、そのコアに巻かれた磁束を発生する励磁コイルとそのコアに鎖交する磁束を検出する磁束検出センサとからなる、脚部間距離の異なる複数のセンサヘッドの開放端側を、被測定強磁性体の変位測定箇所に対向させ、前記センサヘッドの検出出力に基づいて、前記センサヘッドと前記変位測定箇所までの距離を測定することを特徴とする強磁性体の変位測定方法である。
さらに請求項2に係る発明は、請求項1記載の強磁性体の変位測定方法において、前記センサヘッドが2つの場合は、次式により前記センサヘッドと前記変位測定箇所までの距離gを求めることを特徴とする強磁性体の変位測定方法である。
Figure 2005315733
本発明によれば、表層部の電磁気現象に関連する性状(磁化レベル、微小凹凸、など)の測定個所によるむらの影響を低減できるようにしたので、そのような材料の変位を精度良く測定可能になった。また、渦電流を検出するのではなく、磁気抵抗の変化を使用するため、導電体(金属)でなくとも強磁性体であれば変位測定可能である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。図10は、コの字型コアの構造を示す図であり、2は励磁コイル、3は磁束検出センサ、4は強磁性体コアをそれぞれ表わしている。本発明では、図中の矢印で示したコアの脚部間距離が異なる複数のセンサヘッドを用い、その出力を組み合わせることによって、表層部性状のむらの影響除去を可能としている。
図1は、2つのセンサヘッドを近接した場合における本発明の基本的構成を示す図である。図1(a)において、1は強磁性体(変位測定対象)、2は励磁コイル、3は磁束検出センサ、4は強磁性体コア、5は励磁コイル用電源、6は増幅器・信号処理回路、9Aはコの字形強磁性体コア内を通る磁束、9Bはギャップを通る磁束、および9Cは被測定対象強磁性中を通る磁束をそれぞれ表わしている。同じく図1(b)において、11は強磁性体(変位測定対象)、12は励磁コイル、13は磁束検出センサ、14は強磁性体コア、15は励磁コイル用電源、16は増幅器・信号処理回路、19Aはコの字形強磁性体コア内を通る磁束、19Bはギャップを通る磁束、および19Cは被測定対象強磁性中を通る磁束をそれぞれ表わしている。以下、図1(a)に基づいて説明を進めるものとする。
強磁性体測定対象1に、コの字型コア4の開放端側を対向して配置する。強磁性体測定対象1とコの字型コア4の開放端とのギャップ(以下ギャップと略記する)が測定すべき距離になる。コの字型コア4には、励磁用電源5に接続された励磁用コイル2が巻かれ、磁束を発生している。磁束は、主に強磁性体コア4(9A)、ギャップ(9B:2カ所)、強磁性体測定対象(9C)からなる閉回路を流れることになる。コの字型コア4には、磁束検出用磁気センサ3が設けられており、閉回路を流れる磁束の量を測定する。図1では、磁気センサ3はコアに巻かれたコイルをイメージして描かれているが、図6に示すようにコアの先端や内部にホール素子などの固体センサを設けても構わない。
なお、励磁用電源5が定電流源であれば、励磁用コイル2での起磁力が距離によらず一定であるため、発生した磁束の量を磁気センサ3で測定することで、閉回路の磁気抵抗に相関のある出力が得られる。また励磁用電源5が定電流源でない場合には、励磁コイル2に流れる電流をモニターし、その電流量で磁気センサ3の出力を正規化することで、同様に、閉回路の磁気抵抗に相関のある出力が得られる。磁気センサ3の電気出力は、増幅器・信号処理回路6により、増幅、同期検波、フィルタリングなどの処理がなされ、あらかじめ求めておいた、距離との相関関係より、距離を求める。
コの字型センサを用いて磁気抵抗を測定することで距離を求める方法について、以下に図1(a)および数式を用いて説明する。閉回路全体の磁気抵抗Rの内、強磁性体コア4の部分(磁束9Aが流れている部分)の寄与をRc、ギャップ部(磁束9Bが流れている部分)の寄与を2×Rg(個々のギャップの寄与をRgとすると、コアの両端部にあるため、閉回路への寄与としては2Rgとなる)、強磁性体測定対象1(磁束9Cが流れている部分)の寄与をRfとする。さらに、磁束をφ、起磁力をΓとすると、起磁力Γは以下の(1)式のように表せる。
Figure 2005315733
さらに、磁束検出コイル3で検出される電圧レベルをV、磁束検出コイル3のコイル巻き数をmとすると、電圧レベルVは(2)式のように表せる。
Figure 2005315733
磁束φの周波数が一定であれば、(2)式は(3)式のように、定数aを用いて表せる。
Figure 2005315733
次に、(1)および(3)式を用いて、磁束φを消去すれば、ギャップ部の磁気抵抗Rgは(4)式のように表せる。
Figure 2005315733
Rgはギャップに応じて単調に変化するため、この変化分を利用してギャップすなわち距離を測定する。距離をgとすれば、定数bを用いて、(5)式のように磁気抵抗Rgと距離gとの関係を表せる。
Figure 2005315733
(5)式を用いて、(4)式を書きかえると最終的に(6)式が得られる。
Figure 2005315733
予めgとVの関係を校正用サンプルにより求めておけば、ギャップ部の距離gは、磁束検出コイル3で検出される電圧レベルVにより求めることができる。RcはRgと比べ、相対的に非常に小さくすることができる。なぜならコア4は、強磁性体であり(透磁率の高い材料を選ぶのが望ましい)、また断面積や閉回路に沿った長さを、磁気抵抗が大きくならないように設計することが可能だからである。また測定場所、測定対象サンプルによるRfの変動も、Rgの距離による変化と比べ、低減することができる。すなわち、Rfも測定対象が強磁性体であること、また励磁周波数などを変更することで浸透深さを変え磁束の通る部分の実質的な断面積を適切に選ぶことができるからである。
本発明の測定方法によれば、ギャップの変化により影響を受けるファクター(Rg)と測定対象表層部の性状に影響を受けるファクター(Rf)が、渦流距離計の場合とは異なり、分離されており、測定対象表層部の性状に影響を受けるファクターの寄与を小さくすることで、ギャップ測定精度を上げることができる。
次に、図1に示した2つ脚部間距離の異なるセンサに対応した(6)式は、電圧レベルVをそれぞれ(V1、V2)、強磁性体コアの磁気抵抗Rcをそれぞれ(Rc1、Rc2)、強磁性体測定対象の磁気抵抗Rfをそれぞれ(Rf1、Rf2)とすれば、(7)および(8)式のようになる。
Figure 2005315733
Figure 2005315733
強磁性体コアの磁気抵抗Rc1、Rc2を、他のファクタと比べて無視できるレベルに強磁性体コアを設計すると、上式は以下の(9)および(10)式のようになる。
Figure 2005315733
Figure 2005315733
nを両センサの脚部間距離により決まる定数として、Rf2=n・Rf1と置くと、(10)式は次の(11)式のように書き換えることができる。
Figure 2005315733
(9)および(11)式からRf1を消去するようにすれば、最終的に(12)式を得ることができる。
Figure 2005315733
この式からは、表層部の性状に起因する誤差要因であるRfの影響を除いて、距離gが求められるため、コの字形コアを持つセンサ1つで磁気抵抗を測定し、距離を求める場合よりも更に精度の高い測定が可能になる。
なお、重み付け差分の係数nは、基本的には脚部間隔の比により決定されるが、磁束の流れを考慮した実質的な脚間隔は、見かけ上の脚部間隔とは多少異なるため、nは実態に合わせ、修正することでさらに精度の高い測定が可能となる。
上記の例では、脚部間隔の異なる2つのセンサの測定値を用いて、距離(変位)測定精度を向上させる例について述べたが、これは脚間隔が相互に異なる3つ以上のセンサを用いる場合でも全く同様の手順で実施できる。 センサの数をkとすると、それぞれのセンサ出力について、上記2センサの場合の(7)式、(8)式に相当する式が、合計k個得られる。このk個の式のなかで、未知数は、gと”n”に相当する係数が(k-1)の合計k個となるので、連立方程式を解くことにより、距離gが、各センサの磁気抵抗値および”n”に相当する係数より求まることになる。
また、脚部間隔の異なる2つのセンサを一体にして、E型センサとすることも可能である。
なお、励磁コイルへの励磁周波数は、以下の事情を考慮し適宜選択が可能である。
(1)周波数が高すぎると、渦電流の影響および表層部性状の影響が大きくなるため、誤差が大きくなる。この観点からは、周波数はできるだけ低く(直流含む)し、浸透深さを増し、Rfをできるだけ小さくすると同時に、渦電流効果を小さくすることが望ましい。
(2)周波数が低すぎると、浸透深さが深くなりすぎ、測定対象によっては、センサと反対面側にも磁束が到達し、厚さの変動や、仮に厚さが変動していなくても、反対面側に存在する物質の影響を受ける可能性がある。
(3)周波数が低くなると、一般に電子回路的に高精度な測定を行うのがより難しくなってくる。これは特に検出センサとして、出力が周波数に比例するサーチコイルを使用する場合に顕著である。ただし、請求項2および請求項3の方法においては、飽和磁化レベル、あるいはメジャーヒステリシスループのH=0付近における微分透磁率は、初透磁率に比べ小さくなるため、高い周波数においても浸透深さを深くすることができ、測定前に磁化しない場合に比べ、有利であるといえる。
以上の事情を考慮し、測定対象の表層部性状、形状、測定環境などにより、周波数を決定する。励磁周波数の選定の具体的な例としては、例えば形鋼を対象にした場合、浸透深さが数100μmになる100Hz 〜1kHzに設定することが望ましい。
また渦流距離計においては、測定対象として渦流が流れやすい良導体である必要があるが、本発明の方法では、フェライトのような、電気の流れにくい物質であっても、強磁性体であれば適用可能である。
測定場所によるばらつきに関しては、さらに何点か場所を少しずつ変えながら測定しその平均を取ることで、精度が改善される場合もある。また、センサ出力と距離あるいは膜の厚さとの関係は、上記実施例では直線で近似しているが、原理的には距離が遠ざかるに連れ、出力の変化が小さくなる傾向にあるため、求められる測定レンジなど必要に応じて曲線とすることもできる。
先に示した酸洗後の山形鋼の長手方向の形状(凹凸)を測定するため、長手方向に沿って渦流センサを走査しながらあるピッチ(10mm)で対象との距離を測定した例に、本発明を適用した結果について述べる。励磁周波数は5kHzとし、磁気センサとしてはサーチコイルを用いた。コの字形コアの寸法としては、センサ1の脚部間距離は5mm、コアの太さは1.5mm、高さ5mm,幅(紙面垂直方法)3mmとし、材質としてはフェライトを用いた。センサ2の脚部間距離は10mmであり、その他のサイズはセンサ1と同様である。また測定条件もセンサ1と同じに設定する。センサ部は樹脂でモールドされ、励磁用電源や増幅器との間は、同軸ケーブルにて接続されている。2つのセンサでの測定は図1のように図示した場合の横方向中心が、測定対象の同じ位置になるようにした。脚の並び方向を両者合わせて測定した。同期検波の位相は、距離との相関が高くなるよう選定した。重み付け差分の係数nは、脚間隔の比である2とした。結果を図7に示すが、センサ出力と距離(変位)との間に直線的な関係が存在し、ばらつきも少ないため、距離の測定が高精度で実現できることが分かる。
山形鋼のスケール(表面の鉄酸化物層)の厚さを、測定した例を示す。コの字型コアを持つセンサを鋼材表面に押しつけ、スケール層の下の鋼部までの距離を測定することで、スケールの厚さを測定する。この場合、スケールとその下にある鋼部の境界面に2次元的に微小なサイズの凹凸があり、また製造時のロールによる着磁やリフマグによる着磁により、部分的に磁化していることがあるため、通常の渦流距離計での測定では精度が出せないが、図8に示すとおり、本発明の方法によれば、スケール厚さとセンサ出力は直線的な関係にあり、精度良く測定できることが分かる。なお使用したセンサおよび測定条件は、実施例1と同じである。
本発明の基本的構成を示す図である。 従来の変位測定方法を示す図である。 渦流距離計による強磁性体測定対象とセンサとの距離の測定例を示す図である。 渦流距離計による強磁性体上に形成された膜の厚さ測定配置を示す図である。 従来法による形鋼の形状測定の一例を示す図である。 磁束検出用センサとしてホール素子などを用いた例を示す図である。 本発明による形鋼形状測定の一例を示す図である。 本発明による形鋼スケール厚さ測定の一例を示す図である。 磁化レベルのむらを説明する図である。 コの字型コアの脚部間距離を示す図である。
符号の説明
1 強磁性体(変位測定対象)
2 励磁コイル
3 磁束検出センサ
4 強磁性体コア
5 励磁コイル用電源
6 増幅器・信号処理回路
7 励磁コイルにより発生した交流磁場により生じた渦電流
8 渦電流によって生じた交流磁束
9A コの字形強磁性体コア内を通る磁束
9B ギャップを通る磁束
9C 被測定対象強磁性中を通る磁束
10 強磁性体上面に形成された膜
12 励磁コイル
13 磁束検出センサ
14 強磁性体コア
15 励磁コイル用電源
16 増幅器・信号処理回路
17 励磁コイルにより発生した交流磁場により生じた渦電流
18 渦電流によって生じた交流磁束
19A コの字形強磁性体コア内を通る磁束
19B ギャップを通る磁束
19C 被測定対象強磁性中を通る磁束

Claims (2)

  1. コの字形強磁性体コアを持ち、そのコアに巻かれた磁束を発生する励磁コイルとそのコアに鎖交する磁束を検出する磁束検出センサとからなる、脚部間距離の異なる複数のセンサヘッドの開放端側を、被測定強磁性体の変位測定箇所に対向させ、
    前記センサヘッドの検出出力に基づいて、前記センサヘッドと前記変位測定箇所までの距離を測定することを特徴とする強磁性体の変位測定方法。
  2. 請求項1記載の強磁性体の変位測定方法において、
    前記センサヘッドが2つの場合は、次式により前記センサヘッドと前記変位測定箇所までの距離gを求めることを特徴とする強磁性体の変位測定方法。
    Figure 2005315733
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