JP2014219205A - 交番磁場を使用した非破壊検査の方法または装置 - Google Patents

交番磁場を使用した非破壊検査の方法または装置 Download PDF

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一真 高倉
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義純 出井
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Masao Kaizuka
眞生 貝塚
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    • G01N27/90Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating magnetic variables for investigating the presence of flaws using eddy currents

Abstract

【課題】 励磁器に温度特性があってもその影響を低減するか除去できる検出方法の提供、および、リフト・オフ等の影響を少なくする電磁誘導による減肉、探傷の手段を提供することにある。【解決手段】被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルを備え、前記第1のコイルを交番電圧で励振し、前記第2のコイルに発生する電圧を他と比較するための基準信号とすることにより温度による影響を低減するか除去する。【選択図】図3

Description

本発明は、導電性を有する被検体に交番磁場を印加し、被検体に生ずる渦電流による磁場の影響を検出することにより被検体の減肉、探傷を行う電磁誘導を利用した検査の方法およびその装置に関するものである。
電磁誘導を利用した過流探傷装置において、正弦波発生器、励磁コイルを駆動する駆動回路、励磁コイルおよび検出コイルからなるセンサー、検出コイルの出力を増幅する増幅回路および同期検波回路を含む解析回路等で構成された装置が提案され、使用されている。
肉厚の厚い被検体、例えば肉厚の厚い管状の被検体の管の内壁部に生ずる減肉、傷等を管の外部に設置したセンサーから効率良く検出するためには、強力な交番磁場を被検体に印加する必要があるため、その駆動コイルとして空芯コイルではなく、磁性体からなるコアを使用した励磁器を使用する必要があった。 そのためにコアとして使用する磁性体の特性、ことに温度特性の影響を強く受け、センサーの検出出力が安定しないという欠点があった。
図1は、従来技術の一例で、被検体に強力な磁場を印加することを目的として、珪素鋼板、フェライト等の磁性体からなる励磁コア102に励磁コイル101を巻回してなる励磁器を被検体に対向させ、その励磁コイル101を一定電圧の正弦波で励磁していた。 励磁器の内側には、検出コイル104を置き、その出力を特許4756409で開示された技術等を使用して、同期検波等の手段を講じて被検体深部に生ずる渦電流の変化を検出して減肉、裏傷等の検出を行っていた。 しかしながら、珪素鋼板、フェライト等の磁性体の比透磁率は一定ではなく、常温付近で正の温度係数を有している。 そのために、励磁コイルをたとえ一定の交番電圧で駆動しても、励磁コア内の磁束は一定ではなく、温度によって変化し、従って検出コイルの出力も変化し、測定装置として温度的に不安定な欠点があった。 図1の回路による装置を、センサー部1のみを断熱材で覆い、温風送風機によりセンサー部1のみを13.1℃から27.2℃まで加熱した場合の装置の出力の変化の一例を図5に示す。 図5に示すように大きな温度変化を示す欠点がある。 殊に、同期検波器の出力のうち位相変化の影響を大きく受ける90°出力の方が変動が大きい。 これは、比透磁率の変化により、位相遅れ変化による影響がより大きいことを示している。
また従来技術では、センサーと被検体間の距離、リフト・オフが検出出力に与える影響が大きいという欠点があった。
特許第3753499号公報 特許第3266128号公報 特開2010−48552号公報 特許第3896489号公報 特開3010−54352号公報 特許第4756409号公報
温度特性が良く、しかも十分な強度の磁場を印加できる励磁器の提供、および、励磁器に温度特性があってもその影響を低減するか除去できる検出方法を提供することにある。 また、リフト・オフ等の影響を少なくする手段を提供することにある。
課題を解決するための本発明の手段は、励磁コイルが巻回されて結合された磁性体コアに同じく結合して磁性体コア内部の磁束を検出する励磁磁束検出コイルを設け、その出力を励磁磁束の基準とすることである。 より具体的な第1の手段は、励磁コイルが巻回されて結合された磁性体コアに同じく結合して磁性体コア内部の磁束を検出する励磁磁束検出コイルを設け、その出力を一定にして基準となるごとく励磁回路に負帰還することにより、励磁磁束を基準となるごとく一定に制御することにより温度による影響をなくするか低減することを特長とする手段をとる。 更に、より具体的な第2の手段は、励磁コイルが巻回されて結合された磁性体駆動コアに同じく結合して磁性体コア内部の磁束を検出する励磁磁束検出コイルを設け、その出力を基準信号とし、センサー検出コイルの出力をその絶対値ではなく前記基準信号との振幅比、位相差を検出することにより温度による影響をなくするか低減することを特長とする手段をとる。 より具体的な他の手段は、被検体の厚さ等を連立近似方程式を用いて推定する手段をとる。また、前記連立近似方程式中にリフト・オフ等測定値に与える影響の大きい要素を包含することによりその影響を低減する手段をとる。
本発明の手段、方法を講じることにより、温度変化の影響を著しく低減した電磁誘導検出装置を提供することが可能になった。即ち、図2に示すごとく、第1の手段として励磁コイルが巻回されて結合された磁性体コアに同じく結合して磁性体コア内部の磁束を検出する励磁磁束検出コイルを設け、その出力が一定になるよう負帰還をかけた励磁回路により駆動することを特長とした手段または装置をとることにより、図6に示すとおり、センサーの雰囲気温度を13.1℃から27.2℃に変化させた場合、従来技術による図5に比較し、図6のとおり温度特性がほぼ平坦な著しい効果が得られた。
図3は、本発明の第2の手段を示し、励磁コイルが巻回されて結合された磁性体コアに同じく結合して磁性体コア内部の磁束を検出する励磁磁束検出コイルを設け、その出力を基準信号としてセンサー検出コイルの出力との比ないし差を検出することを特長とする電磁誘導検出手段または方法を用いた装置により、励磁コイルそれ自身は一定交番電圧で駆動されているが、温度変化により比透磁率が変化して磁束そのものが変化しても、その変化後の磁束を磁束検出コイルにより検出し、それを基準として、アナログ・デジタル変換(ADC)により取り込み、高速フーリエ変換(FFT)の手段により、磁束検出コイルの出力を基準信号として、検出コイル出力をその絶対値ではなく前記基準信号との振幅比および位相差を検出するので、図7、図8に示す如く、著しく温度変化の低減された出力が得られた。 即ち、図7は振幅比の変化を示すもので、比較を容易にするため初期の振幅比を 1.0 に正規化して示している。初期を14℃に保ち、7分後より35℃にいたるまでセンサーのみの周囲温度を徐々に上げていったもので、励磁磁束検出コイルを使用した場合は、使用しない場合に比し温度特性が改善されていることを示す。 図8は、正規化した位相差の変化を示すもので、比較を容易にするため、初期位相差を 0に正規化して示している。 図8から明らかなごとく、励磁磁束検出コイルを使用した場合は使用しない場合に比し温度特性を著しく改善することが可能となった。
上記高速フーリエ変換(FFT)により得られた振幅比、位相差の温度による変化が互いに逆方向であることを見出し、これらを共に変数として含み、被検体の厚さを推定する線形近似を含む曲線近似による連立方程式を用いる手段をとり、その較正点として被検体の特定点での厚さを同一とし、その測定値に影響を与える被検体と前記第3のコイルとの間隔即ちリフト・オフを変化させる、または被検体が複合体から構成される場合は被検体内部の位置関係を変化させることによる測定値を含めることにより、図8に示すごとく、それらの変化による影響を除去するか低減し、且つ、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を著しく改善することが可能になった。
更に、上記手段を講じてもなお残る僅かな温度変化も図15に示す如く、励磁コア102を検出コイル104の軸線方向に角度をつけ、且つ検出コイル104の被検体に近い端部より前記励磁コア102の端部を被検体と反対方向に離して配置し、その距離を調節することにより、極小にすることが可能となった。
図1は従来技術の例 図2は本発明の実施例を示す図 (実施例1、実施例2) 図3は本発明の実施例を示す図 (実施例3、実施例4、実施例5) 図4は本発明の実施例を示す図 (実施例3、実施例4、実施例5) 図5は従来技術による温度変化を示す図 図6は本発明の温度変化の効果を示す図 図7は振幅比の温度変化につき従来技術と本発明の効果を対比させた図 図8は位相差の温度変化につき従来技術と本発明の効果を対比させた図 図9は被検体の厚さ推定値の温度変化につき従来技術と本発明の効果を対比させた図 図10は本発明による較正点を示す図 図11は図10の部分拡大図 図12は振幅比と厚さ推定値の関係を示す図 図13は位相差と厚さ推定値の関係を示す図 図14は本発明の実施例を示す図 (実施例6) 図15は本発明の実施例を示す図 (実施例7)
本発明の第1の形態は被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルを備え、前記第1のコイルを交番電圧で励振し、前記第2のコイルに発生する電圧を他と比較するための基準信号とする形態をとる。
本発明の第2の形態は、被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと増幅器を備え、前記増幅器の出力を前記第1のコイルに接続し、前記第2のコイルに発生する信号を前記増幅器の入力に負帰還することにより、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減し、前記コア内の磁束を一定に保つことを特長とする形態をとる。
本発明の第3の形態は、被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルと、第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログデジタル変換器、信号処理装置を備え、前記第1のコイルを交番電圧で励磁し、前記第2のコイルに発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイルに発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記信号処理装置により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力の比または差を検出することにより、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、および前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする形態をとる。
本発明の第4の形態は、被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルと、第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログ・デジタル変換器、信号処理装置を備え、前記第1のコイルを交番電圧で励磁し、前記第2のコイルに発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイルに発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記信号処理装置により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力を各々高速フーリエ変換(FFT)により、各々、交番信号の振幅および位相を求め、前記第2のコイルと前記第3のコイルに発生する信号の振幅比および位相差を検出することにより、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、および前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする形態をとる。
本発明の第5の形態は、被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルと、第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログ・デジタル変換器、信号処理装置を備え、前記第1のコイルを交番電圧で励振し、前記第2のコイルに発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイルに発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記信号処理装置により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力を各々高速フーリエ変換(FFT)により、各々、交番信号の振幅および位相を求めその振幅比および位相差を検出し、その結果に基づき線形近似を含む曲線近似により被検体の厚さ、傷の推定値を導出することを特長とし、且つ、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、および前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする形態をとる。
本発明の第6の形態は、被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルと、第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログデジタル変換器、信号処理装置を備え、前記第1のコイルを交番電圧で励振し、前記第2のコイルに発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイルに発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記信号処理装置により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力を各々高速フーリエ変換(FFT)により、各々、交番信号の振幅および位相を求めその振幅比および位相差を検出し、その結果に基づき線形近似を含む曲線近似により被検体の厚さ、傷の推定値を導出するにあたり、その較正点として被検体の特定点での厚さを同一とし、その測定値に影響を与える被検体と前記第3のコイルとの間隔即ちリフト・オフを変化させる、または被検体が複合体から構成される場合は被検体内部の位置関係を変化させることによる測定値を含めることにより、それらの変化による影響を除去するか低減することを特長とし、且つ、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする形態をとる。
図2は、本発明の第1の実施例で、被検体2に対向した開口部を有する磁性体からなるコア102とそれに電磁的に結合した第1のコイル(励磁コイル)101と、前記コア102に同じく電磁的に結合した第2のコイル(励磁磁束検出コイル)105を備え、前記第1のコイル101を交番電圧で励振し、前記第2のコイル105に発生する電圧を他と比較するための基準信号としている。
本発明の第2の実施例を同じく図2により説明する。 即ち、被検体2に対向した開口部を有する磁性体からなるコア102とそれに電磁的に結合した第1のコイル(励磁コイル)101と、前記コア102に同じく電磁的に結合した第2のコイル(励磁磁束検出コイル)105と増幅器308を備え、前記増幅器308の出力を前記第1のコイル101に接続し、前記第2のコイル105に発生する信号を抵抗器Rf およびR3により前記増幅器308の負相入力に接続され、全体として負帰還回路を構成している。 また交番信号源301の電圧は抵抗R1,R2 で分圧されて増幅器308の正相入力に加えられているので、前記第2コイル105に生ずる信号電圧をRf, R3により分圧された電圧と、交番信号源301の電圧をR1,R2で分圧された電圧に等しくなるよう前記増幅器308は動作する。一方、交番信号源301は一定なので、前記第2のコイル105に発生する電圧は一定に保持される。 即ち、温度により、前記第1のコイル101の巻線の電気抵抗や前記コア102の比透磁率に温度による変化が生じてもその影響を除去することが出来る。 また、前記コア102内の磁束は、前記第1のコイル101による電磁界だけでなく、対向した被検体に生ずる渦電流による電磁界の影響も受け、この渦電流による電磁界は入射する電磁界の磁力線と反対方向の磁力線となるので、前記コア102内の磁束はこれらの総合されたものとなる。従って、この総合された磁束は、センサーと被検体との距離リフト・オフの影響も受ける。 本発明の手段により、前記第2のコイルの出力電圧即ちコア102内の総合磁束が一定に保持されるので、リフト・オフの影響を低減する効果もある。 検出コイル104の出力電圧は、引算回路305、遅延回路303、レベル調整304、増幅回路306、同期検波307からなる回路により特許第4756409号公報により開示された技術により同期検波されて出力される
図5は、従来技術図1の場合の測定結果の例、即ち前記第2のコイルを用いない場合の測定結果で、コア102として珪素方向性電磁鋼板よりなるU型コアを使用し、被検体として厚さ30mmのステンレスSUS304 の板を使用し、リフト・オフ1mm、13.1℃の環境で当初測定し、その途中で厚さ1mmのSUS304板を 30mmステンレス板のセンサーと反対側、即ち被検体の裏側に貼り付け、一体型ではないが厚さ31mm相当の被検体として測定した例である。 更にその後で、厚さ1mmの板を取り外し、もとの30mmの被検体の状態で、センサー部のみを 27.2℃まで徐々に加熱した場合で、出力、特に90°出力の方が大きく変動していることがわかる。 これは、温度によりコアの比透磁率が変化し、第1のコイル101のインダクタンスが変化し、位相遅れに変化が生じているものと推測される。 図6は本発明による第2のコイル105を使用した図2の実施例の場合で、27.2℃まで温度を上昇させてもほぼ平坦な良い温度特性を示していることがわかる。
本発明の第3の実施例を図3により説明する。 即ち、被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコア102とそれに電磁的に結合した第1のコイル101と、前記コア102に同じく電磁的に結合した第2のコイル105と前記コア102による磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイル104と、マルチプレクサ403とアナログ・デジタル変換器(ADC)404とで等価的に第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログ・デジタル変換器を実現した回路と、コンピュータ405、表示・記録器406を備え、前記第1のコイル101をデジタル・アナログ変換器(DAC)401により発生させた交番電圧を電力増幅器402で増幅して励振し、前記第2のコイル105に発生する電圧を基準信号として前記等価的な第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイル104に発生する電圧を前記等価的な第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力をコンピュータ405により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力の比または差を検出することにより、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、および前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする装置を構成している。
かくすることにより、前記第2のコイル105に発生する電圧は、前記第1のコイル101巻線の温度による電気抵抗の変化、前記コア102の温度による比透磁率の変化の影響を受けてはいるが、前記第2のコイル105に発生する電圧そのものを基準として、即ちこれをアナログ・デジタル変換した値を分母として比をとるか、それを基準として差をとるので、温度変化の影響を受けないか、低減できる装置を実現している。
図4は前記、第2および第3の実施例において使用されたコイル105出力の代りにコイル101の両端の信号をアッテネータ(信号減衰器)106経由で使用する方法を示す。図2、図3で示されたコイル105はコイル101に拠って発生した交流磁力線変化の検出である。その磁力線はコア102に拠って伝播され、コイル105の起電力となるが、同様の起電力はコイル101にも発生し、その両端に現れることになる。それらの端子は電力増幅器の出力端子でもあり、信号強度は大きく、検出コイル104の信号強度とバランスを取る為にアッテネーターが必要となる可能性が高い。
前記のセンサー構造のバリエーションは全ての実施例(1から3、および、後述の実施例4および5)に適用可能である。
本発明の第4の実施例を同じく図3により説明する。 即ち、被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコア102とそれに電磁的に結合した第1のコイル101と、前記コア102に同じく電磁的に結合した第2のコイル105と前記コア102による磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイル104と、マルチプレクサ403とアナログ・デジタル変換器(ADC)404とで等価的に第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログデジタル変換器を実現した回路と、コンピュータ405、記録・表示器406を備え、前記第1のコイル101をデジタル・アナログ変換器(DAC)401により発生させた交番電圧を電力増幅器402で増幅して励振し、前記第2のコイル105に発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイル104に発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記コンピュータ405により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力を各々高速フーリエ変換(FFT)することにより、各々、交番信号の振幅および位相を求めその振幅比および位相差を検出することにより、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、および前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする装置を構成している。かくすることにより、前記第2のコイル105に発生する電圧は、前記第1のコイル101巻線の温度による電気抵抗の変化、および前記コア102の温度による比透磁率の変化の影響を受けてはいるが、前記第2のコイル105に発生する電圧そのものを基準として、即ちこれをアナログ・デジタル変換して高速フーリエ変換(FFT)した値を基準としているので、温度変化の影響を受けないか、その影響を著しく低減できる装置を実現している。
交番電圧、例えば正弦波はその周波数、振幅と位相により一意的に表され、一般的な交番電圧も多数の周波数、振幅、位相の異なる正弦波の集合として表されるが、高速フーリエ変換(FFT)はそれらを効率良く、個々に分離検出できる。 図7、図8は、その測定結果で、コア102として珪素方向性電磁鋼板よりなるU型コアを使用し、被検体として厚さ30mmのステンレスSUS304の板を使用し、リフト・オフ1mm、14℃の環境で当初測定し、その途中で厚さ1mmのSUS304板を 30mmステンレス板のセンサーと反対側、即ち被検体の裏側に貼り付け、一体型ではないが厚さ31mm相当の被検体として測定した例である。
その後で、厚さ1mmの板を取り除き、もとの厚さ30mmの被検体に戻し、センサー部のみを 35℃まで徐々に加熱した場合で、図7は高速フーリエ変換(FFT)により得られた前記第2のコイル105と前記第3のコイル104の電圧の振幅比の温度変化を示している。 第2のコイル(磁束検出コイル)105を使用しない場合は、デジタル・アナログ変換器(DAC)401の出力を基準にしている。 図7から明らかなごとく、第2のコイル(磁束検出コイル)105を使用する場合は温度変化の影響が低減されていることが明らかである。図8は位相差についてプロットしたもので、第2のコイル(磁束検出コイル)105の効果が極めて高いことを示している。
本発明の第5の実施例を同じく図3により説明する。 即ち、被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコア102とそれに電磁的に結合した第1のコイル101と、前記コア102に同じく電磁的に結合した第2のコイル105と前記コア102による磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイル104と、マルチプレクサ403とアナログ・デジタル変換器(ADC)404とで等価的に第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログデジタル変換器を実現した回路と、コンピュータ405、記録・表示器406を備え、前記第1のコイル101をデジタル・アナログ変換器(DAC)401により発生させた交番電圧を電力増幅器402で増幅して励振し、前記第2のコイル105に発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイル105に発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記コンピュータ405により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力を各々高速フーリエ変換(FFT)により、各々、交番信号の振幅および位相を求めその振幅比および位相差を検出し、その結果に基づき線形近似を含む曲線近似により被検体の厚さ、傷の推定値を導出することを特長とし、且つ、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする形態をとっている。 また、実施例6とは関連性があるので、両者を以下に共通に説明する。
高速フーリエ変換による演算処理の結果、個々の正弦波の振幅と位相とが同一測定点位置で同時に得られる。 これらは、互いに無関係に変化するわけではなく、互いに相関性をもって変化している。 従って各々単独で測定評価するよりも、振幅および位相を変数とし、被検体の厚さを推定する近似式を用いて測定評価することの有効性を見出した。 近似式として線形近似とし、数式(1)を用いて説明する。 即ち振幅比 を x, 位相差を y 、被検体の厚さを D とすれば、x, y は本来 D の関数であるが、Dを x, y の逆関数として数式(1)の如き線形式として定義する。 係数 a, b および定数項 c は厚さの異なる3点の較正点を測定しその測定値に基づき、数式(2)の如き連立方程式を解けば求まる。 なお、厚さの異なる3点として説明したが、3点のうち、被検体の厚さの異なる2点をとり、そのどちらか一方の厚さの点で、測定値に与える変動要素の大きい要素を含ませることが得策である。 その変動要素の大きなものとしてリフト・オフをとることが有効であることを見出した。 即ち被検体の厚さの異なる2点、B、C点をとり、その部分の厚さを物理的に測定し、D2、D3 とする。 B点即ち厚さD2の点でリフト・オフを微小変化させた点をA点とすれば、数式(3)の如き連立方程式(D1=D2であることに注意)が成立し、A, B, C 点での測定値(x1,y1), (x2,y2), (x3,y3) から連立方程式(3)を解くことにより a, b, c が求まり、任意の点の x, y 測定値からその点の被検体の厚さ D は数式(1)により求めることが可能となる。 連立方程式(3)の解を、数式(4)で表す分母tを用いて、数式(5)、(6)、(7)に示す。 かくすることにより、リフトオフ変化の影響の少ない装置とすることが可能となる。
コア102として珪素方向性電磁鋼板よりなるU型コアを使用し、被検体として厚さ30mmのステンレスSUS304 の板を使用し、リフト・オフ1mm、とし、この較正点をB点とし、厚さ1mm のステンレス SUS304板を前記30mmステンレス板の裏側に貼り付け31mm相当とした較正点を C点とし、A点としてはB点のステンレス板30mmの状態でリフト・オフを1mmよりわずかに大きく、1.1mmにした点をA点として較正した。 これにより較正を行い、測定し、較正した諸元を表1に示す。 図10は、振幅比x, 位相差 y をプロットしたもので、A点較正、即ちリフト・オフによる変動がいかに大きいかが明らかである。 図11は、図10の B, C 点の近傍を拡大したもので、その後の測定点 P1〜P6の場合も同時に示している。 表2は、前記、A, B, C 3点の測定値を用いて連立方程式を解いた結果の各係数 a, b, c の値を示している。 図9は、この各係数 a, b, c を使用し、式(1)により、リアルタイムで厚さ推定値を表示・記録させたもので、温度やリフト・オフ等による測定値の変動を顕著に抑制することが可能となった。 表3は、その推定値の一例を示し、P1、P2は14℃の状態での被検体の厚さ30mm、および31mmを測定した値と、それによる厚さの推定値、P3,〜P6は、図9のグラフの最後のほう、即ち35℃で被検体厚さ30mmを測定した数例を示している。 図12は振幅比に対して推定厚さをプロットしたもの、図13は、位相差に対してプロットしたもので、P3〜P6の動向を見ると振幅比と位相差は互いに反対方向、即ち温度が上昇するに従い、振幅比は減少方向に、位相差は増加方向に変移している。 一方表2に示す係数 a, b は共に正であるので、振幅比または位相差、おのおの単独で厚さを推定する連立方程式を解くよりも、振幅比、位相差をともに変数として含む連立方程式を解く方が、温度変化による影響が低減されていることが明らかである。 これにより、温度変化が少なく、またリフト・オフ等の影響の少ない、減肉・探傷を行う測定装置が実現できる。
また、渦電流の性質上、励磁周波数が高くなると被検体の深層部まで達せず、比較的表層部の影響を反映することとなるので、高速フーリエ変換(FFT)の特徴をいかして励磁周波数の高い領域での振幅比u、位相差vを独立に求め、D =f(x,y,u,v) として連立方程式を解くことも可能で、表層部の影響を低減する効果も可能である。 また、u,v に対して重み付けすることも可能である。
図14に第6の実施例を示す。 即ち励磁コイル101としてU型励磁コア102の両脚部、および中間部に全て巻き、励磁力を強くし、一方磁束検出コイル105は励磁コア内部の磁束を検出できるよう励磁コア102に近接するよう励磁コイル101の内側に巻かれている。
図15は第7の実施例で、検出コイル104の軸線を被検体の法線と同じ方向に配置し、且つ、厚い被検体の裏側にまで磁束を集中して透過させるため、励磁コア102の検出コイル104に近いほうの端部を前記検出コイルの軸線と角度をつけて被検体に対向させ、励磁コア102の先端部が検出コイル104の被検体に近い端部より被検体から離れた位置に配置されている。 また磁束検出コイル105は、励磁コアの先端部で、かつ励磁コア102に最接近して配置されている。 かくすることにより、更に精密な温度補正が可能となることを見出した。 即ち、検出コイル104の先端部と励磁コア102の先端部との被検体表面に垂直方向の距離が小さい間は、温度が上昇すると、被検体の厚さがあたかも厚い方向の変化を示し、前記垂直方向の距離を大きくすると被検体の厚さがあたかも薄い方向の変化を示し、その中間で実質的に温度変化がゼロになる位置があることが判明した。 従って、実施例7は、磁束検出コイル105の励磁磁束検出出力を基準として測定することに加え、更に検出コイル104の被検体に近いほうの端部より励磁コイル102の端部を被検体に垂直方向の距離で被検体より離す、換言すれば、励磁コア102の端部より検出コイル104の端部を被検体に近く配置することにより、更に精密な温度補正を行える利点がある。 また、図15は、励磁コイル101、励磁コア102、励磁磁束検出コイル105の組合せを検出コイル104を中心として左右2個配置して示したが、これは検出コイル104を中心として円周状に複数個配置して励磁磁束を集中させて検出感度を高めることも可能である。
周囲温度変化の影響の少ない電磁誘導による被検体裏面の減肉、傷の検出が可能となるので、悪環境化の現場での測定、探傷作業が可能となり、産業上の利便性が高い。
1 センサー
101 励磁コイル
102 励磁コア
103 検出コア
104 検出コイル
105 励磁磁束検出コイル
106 励磁磁束検出信号用減衰器
2 被検体
3 測定装置
301 励磁信号源
302 駆動回路
303 遅延回路
304 レベル調整器
305 引算器
306 増幅回路
307 同期検波回路
308 増幅器
4 測定装置
401 デジタル・アナログ変換機(DAC)
402 電力増幅器
403 マルチプレクサ
404 アナログ・デジタル変換機(ADC)
405 コンピュータ
406 表示・記録器

Claims (9)

  1. 被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルを備え、前記第1のコイルを交番信号で励振し、前記第2のコイルに発生する信号を他と比較するための基準信号とすることを特長とする電磁誘導による被検体の厚さ、傷を測定・検査する方法または装置。
  2. 請求項1において、第1のコイルと電磁的に結合した第2のコイルに生じる信号の代りに第1のコイルの両端の信号を利用し、第2のコイルを省略した構造を持ち、請求項1と同様の機能を有した、電磁誘導による被検体の厚さ、傷を測定・検査する方法または装置の構造。
  3. 被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルを備え、前記第3のコイルの被検体に近い端部を前記コアの被検体に近い端部より被検体に近い位置に配置し、前記第2のコイルに発生する電圧を他と比較するための基準信号とすることを特長とする請求項1または請求項2の電磁誘導による被検体の厚さ、傷を測定・検査する方法または装置。
  4. 被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルを備え、前記第3のコイルの軸線を被検体の法線と同方向に配置し、前記コアの軸線を前記第3のコイルの軸線と角度をつけ、且つ前記コアの第3のコイルに近い側の端部を前記第3のコイルの被検体に近い端部より被検体から離れた方向に距離をとって配置し、前記第2のコイルに発生する電圧を基準信号とし、且つ第3のコイルの前記端部とコアの前記端部との距離を調節することにより前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする請求項1または請求項2の電磁誘導による被検体の厚さ、傷を測定・検査する方法または装置。
  5. 被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと増幅器を備え、前記増幅器の出力を前記第1のコイルに接続し、前記第2のコイルに発生する信号を前記増幅器の入力に負帰還することにより、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、および前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減し、前記コア内の磁束を一定に保つことを特長とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4の電磁誘導による被検体の厚さ、傷を測定・検査する方法または装置。
  6. 被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルと、第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログ・デジタル変換器、信号処理装置を備え、前記第1のコイルを交番電圧で励振し、前記第2のコイルに発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイルに発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記信号処理装置により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力の比または差を検出することにより、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4の電磁誘導による被検体の厚さ、傷を測定・検査する方法または装置。
  7. 被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルと、第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログ・デジタル変換器、信号処理装置を備え、前記第1のコイルを交番電圧で励振し、前記第2のコイルに発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイルに発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記信号処理装置により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力を各々高速フーリエ変換(FFT)により、各々、交番信号の振幅および位相を求めその振幅比および位相差を検出することにより、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする請求項6の電磁誘導による被検体の厚さ、傷を測定・検査する方法または装置。
  8. 被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルと、第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログ・デジタル変換器、信号処理装置を備え、前記第1のコイルを交番電圧で励振し、前記第2のコイルに発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイルに発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記信号処理装置により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力を各々高速フーリエ変換(FFT)により、各々、交番信号の振幅および位相を求めその振幅比および位相差を検出し、その結果に基づき線形近似を含む曲線近似により被検体の厚さ、傷の推定値を導出することを特長とし、且つ、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする請求項6の電磁誘導による被検体の厚さ、傷を測定・検査する方法または装置。
  9. 被検体に対向した開口部を有する磁性体からなるコアとそれに電磁的に結合した第1のコイルと、前記コアに同じく電磁的に結合した第2のコイルと前記コアによる磁束により影響を受けた被検体からの信号を検出する第3のコイルと、第1のアナログ・デジタル変換器、第2のアナログ・デジタル変換器、信号処理装置を備え、前記第1のコイルを交番電圧で励振し、前記第2のコイルに発生する電圧を基準信号として前記第1のアナログ・デジタル変換器に入力し、前記第3のコイルに発生する電圧を前記第2のアナログ・デジタル変換器に入力し、これら2つのアナログ・デジタル変換器の出力を前記信号処理装置により処理し、前記第1のアナログ・デジタル変換器と第2のアナログ・デジタル変換器の出力を各々高速フーリエ変換(FFT)により、各々、交番信号の振幅および位相を求めその振幅比および位相差を検出し、その結果に基づき線形近似を含む曲線近似により被検体の厚さ、傷の推定値を導出するにあたり、その較正点として被検体の特定点での厚さを同一とし、その測定値に影響を与える被検体と前記第3のコイルとの間隔リフト・オフ、または被検体が複合体から構成される場合は被検体内部の位置関係をパラメータとした方程式を連立近似方程式中に含み、前記パラメータによる影響を除去するか低減することを特長とし、且つ、前記コイルの巻き線の温度による抵抗変化、前記コアの比透磁率の温度による変化の影響を低減することを特長とする請求項6の電磁誘導による被検体の厚さ、傷を測定・検査する方法または装置。
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