JP2005315129A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの可変動弁機構5,6により吸気量を制御する内燃機関におけるアイドル回転速度制御を提供する。
【解決手段】アクセル開度APOと回転速度Neとに基づいて、電子制御スロットル弁の目標スロットル弁開度の基本値と、可変動弁機構の目標作動角および目標中心角の基本値を設定する(B71)。アイドル運転時(B72)には、補機負荷の有無を検出し(B73)、補機負荷相当だけ目標作動角および目標スロットル弁開度をフィードフォワード制御として補正する(B74)。目標アイドル回転速度(B75)と実回転速度Neとの偏差を算出し(B76)、これに応じて、目標作動角をフィードバック補正する(B77)。目標作動角の補正量の算出の際に、そのときの実中心角が考慮され、中心角による吸気量の増減量への影響が排除され、制御性が安定したものとなる。
【選択図】図3

Description

この発明は、アイドル回転速度の制御を行う内燃機関の制御装置、特に、吸気弁のバルブリフト特性を可変制御可能な可変動弁装置によって吸入空気量の制御を達成するようにした内燃機関における制御装置に関する。
ガソリン機関においては、一般に吸気通路中に設けたスロットル弁の開度制御によって吸気量を制御しているが、良く知られているように、この種の方式では、特にスロットル弁開度の小さな中低負荷時におけるポンピングロスが大きい、という問題がある。これに対し、吸気弁の開閉時期やリフト量を変化させることで、スロットル弁に依存せずに吸気量を制御しようとする試みが以前からなされており、この技術を利用して、ディーゼル機関と同様に吸気系にスロットル弁を具備しないいわゆるスロットルレスの構成を実現することが提案されている。
特許文献1は、本出願人が先に提案した吸気弁の可変動弁装置を示しており、吸気弁のリフト・作動角を同時にかつ連続的に拡大,縮小可能な第1可変動弁機構(リフト・作動角可変機構)と、作動角の中心角を連続的に遅進させることが可能な第2可変動弁機構(位相可変機構)と、を備え、両者を独立して制御することにより、種々のリフト特性に可変制御し得る技術が開示されている。この種の可変動弁機構によれば、スロットル弁の開度制御に依存せずにシリンダ内に流入する空気量を可変制御することが可能であり、特に負荷の小さな領域において、いわゆるスロットルレス運転ないしはスロットル弁の開度を十分に大きく保った運転を実現でき、ポンピングロスの大幅な低減が図れる。そして、特許文献1の装置では、アイドル運転時には、バルブリフト量を微小量とすることで、吸入空気量を精度良く制御するようにしている。
なお、特許文献1のように吸気弁のバルブリフト特性の可変制御により吸入空気量を制御するように構成した場合、スロットル弁を具備しない完全なスロットルレスの構成であると、吸気系に負圧が発生しないため、例えば、ブローバイガスやエバポレータからのパージガスなどを吸気系に還流させる既存のシステムが利用できなくなったり、種々のアクチュエータなどの駆動源としても利用されている負圧が容易に得られない、といった新たな課題が派生する。そのため、吸気通路にいわゆる電子制御スロットル弁を設け、その開度制御と組み合わせることで、略一定の負圧を確保しつつ吸気弁のバルブリフト特性による吸入空気量の制御を実現することも検討されている。
特開2003−74318号公報
本出願は、上記のようなリフト・作動角に関与する第1可変動弁機構と中心角に関与する第2可変動弁機構とを組み合わせた可変動弁装置によって吸気量を可変制御する構成における、より効率的なアイドル回転速度の制御を提供するものである。
すなわち、内燃機関のアイドル回転速度制御として、第1可変動弁機構を用いて、実回転速度を目標アイドル回転速度に一致させるようにフィードバック制御することは可能であるが、同じアイドル時であっても、中心角の位相が異なると、同一のフィードバック補正量(操作量)に対する吸気量の増減量が異なり、制御性が悪化する可能性がある。
この発明に係る制御装置を備えた内燃機関は、吸気弁のリフト・作動角の少なくとも一方を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、上記作動角の中心角を連続的に変更可能な第2可変動弁機構と、を備え、これら2つの可変動弁機構により実現される吸気弁のリフト特性によって吸気量の制御が可能な構成となっている。なお、上記第1可変動弁機構としては、前述した特許文献1のように、リフトと作動角との双方が同時に増減変化する構成であることが望ましいが、リフトと作動角のいずれか一方のみが変化するものであっても、本発明に含まれる。従って、請求項の「リフト・作動角」の用語は、いずれか一方もしくは双方を意味している。
そして、本発明の制御装置は、内燃機関がアイドル状態であることを検出するアイドル判定手段を備え、このアイドル運転時に、主に上記第1可変動弁機構の制御により目標アイドル回転速度となるように吸気量を制御するとともに、必要な吸気量の増減量に対応する上記第1可変動弁機構の補正量が、上記第2可変動弁機構による上記中心角の位置に応じて補正されるようになっている。
また本発明の第2の発明では、内燃機関がアイドル状態であることを検出するアイドル判定手段と、内燃機関の実回転速度を検出する回転速度検出手段と、上記実回転速度と目標アイドル回転速度との偏差に基づいて、アイドル運転時に、主に上記第1可変動弁機構の制御により吸気量をフィードバック制御する第1アイドル制御手段と、アイドル運転時に内燃機関に加わる外部負荷を検出する外部負荷検出手段と、上記外部負荷の検出に基づいて、アイドル運転時に、上記第1可変動弁機構もしくは第2可変動弁機構の少なくとも一方の制御により吸気量をフィードフォワード制御する第2アイドル制御手段と、を備えるとともに、上記第1アイドル制御手段もしくは上記第2アイドル制御手段における上記第1可変動弁機構の補正量が、上記第2可変動弁機構による上記中心角の位置に応じて異なる値に設定されるようになっている。
すなわち、アイドル運転時の微少な吸気量の増減を第1可変動弁機構を用いてリフト・作動角の補正により行う場合、中心角の位相が異なると、同じ補正量に対する吸気量の増減量が異なるものとなる。そこで、本発明では、そのときの中心角の位置を考慮して、より適切にリフト・作動角の補正量を与えるのである。
また、本発明の一つの態様では、実回転速度と目標アイドル回転速度との偏差に対し上記第1可変動弁機構によるフィードバック制御を優先的に行うととともに、この第1可変動弁機構によるリフト・作動角のフィードバック補正量が大きいときに、その一部を、上記第2可変動弁機構による中心角のフィードフォワード制御に変換する。
さらに、本発明の一つの態様では、吸気通路に介装されたスロットル弁の開度を連続的に変更可能な電子制御スロットル装置をさらに備えており、実回転速度と目標アイドル回転速度との偏差に対し上記第1可変動弁機構によるフィードバック制御を優先的に行うととともに、この第1可変動弁機構によるリフト・作動角のフィードバック補正量が大きいときに、その一部を、上記電子制御スロットル装置によるスロットル弁開度のフィードフォワード制御に変換する。
この発明によれば、アイドル運転時に、主に第1可変動弁機構を用いてリフト・作動角を操作することにより、応答性の高い安定したアイドル回転速度制御を行うことができ、さらに、このリフト・作動角の補正による吸気量の増減が、そのときの中心角の位相の影響を受けないように適切に与えられるので、何らかの要因で中心角が変化しても、常に安定した制御性を維持することができる。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、この発明に係る内燃機関の制御装置のシステム構成を示す構成説明図であって、自動車用の内燃機関1は、吸気弁3と排気弁4とを有し、かつ吸気弁3の動弁機構として、吸気弁3のリフト・作動角を両者同時に連続的に拡大・縮小させることが可能な第1可変動弁機構5および作動角の中心角を連続的に遅進させることが可能な第2可変動弁機構6を備えている。また、吸気通路7には、モータ等のアクチュエータにより開度が制御される電子制御スロットル弁(電子制御スロットル装置)2が設けられている。ここで、上記スロットル弁2は、吸気通路7内に、ブローバイガスの処理などのために必要な僅かな負圧(例えば−50mmHg)を発生させる目的で設けられており、吸入空気量の調整は、高負荷域(第2制御領域)を除き、上記第1,第2可変動弁機構5,6により吸気弁3のリフト特性を変更することで行われる。すなわち、図2に概略を示すように、低〜中負荷領域においては、燃費向上のために、中心角を上死点寄り(設定値:大)とし、内部還流を促進するとともに、作動角はトルク要求に応じて徐々に大作動角(設定値:大)側にする。第1制御領域内では、吸気負圧(Boost)を所定値に保つように、スロットル弁開度TVOは、通常エンジン(可変動弁機構ではなくスロットル弁開度で吸入空気量を制御するもの:図中にStd-Engとして示す)の特性に比較して、開き気味の特性となる。また中〜高負荷領域においては、トルク確保のために、中心角を下死点寄り(設定値:小)とし、内部還流を減少させるとともに、作動角は大作動角(設定値:大)側で一定とする。第2制御領域つまりバルブリフト特性の操作によって空気量が増加しない高負荷領域に達したら、バルブリフト特性はその状態で固定され、吸気負圧(Boost)を減少させてトルクを発生させるように、スロットル弁開度TVOが通常エンジンと同様に開いていくことになる。
また、燃料噴射弁8が吸気通路7に配設されており、上記のように吸気弁3等により調整された吸入空気量に応じた量の燃料が、この燃料噴射弁8から噴射される。従って、内燃機関1の出力は、第1,第2可変動弁機構5,6およびスロットル弁2により吸入空気量を調整することによって制御される。
上記のコントロールユニット10は、運転者により操作されるアクセルペダルに設けられたアクセル開度センサ11からのアクセル開度信号APOと、エンジン回転速度センサ12からの回転速度信号Neと、吸入空気量センサ13からの吸入空気量信号と、を受け取り、これらの信号に基づいて、目標スロットル弁開度、燃料噴射量、点火時期、作動角目標値、中心角目標値をそれぞれ演算する。そして、要求の燃料噴射量および点火時期を実現するように燃料噴射弁8および点火プラグ9を制御するとともに、作動角目標値および中心角目標値を実現するための制御信号を、第1可変動弁機構5のアクチュエータおよび第2可変動弁機構6のアクチュエータへそれぞれ出力し、かつスロットル弁2の開度を制御する。なお、上記第1可変動弁機構5および第2可変動弁機構6は、その機械的な構成は公知であり、例えば、上述した特許文献1に記載の装置と同様の構成を有している。従って、その詳細な説明は省略する。
次に、図3は、上記コントロールユニット10による吸入空気量制御(アイドル回転速度制御を含む)の内容を機能ブロック図として示したものであり、以下、これを説明する。
図のスロットル可変動弁目標基本値演算部B71は、アクセル開度APOと内燃機関1の回転速度(実回転速度)Neとに基づいて、電子制御スロットル弁2の目標値である目標スロットル弁開度tTVOと、第1可変動弁機構5の目標値である目標作動角tVELと、第2可変動弁機構6の目標値である目標中心角tVTCと、を算出する。これは、具体的には、図4に示すように、それぞれ、アクセル開度APOと回転速度Neとをパラメータとして対応する値を割り付けたマップからなる、目標スロットル弁開度算出部B1、目標作動角算出部B2、目標中心角算出部B3、とから構成される。図5は、目標スロットル弁開度算出部B1のTVOマップの一例を示し、図6は、目標作動角算出部B2の作動角マップの一例を示し、図7は、目標中心角算出部B3の中心角マップの一例を示す。なお、説明の便宜上、各目標値について、後述するアイドル運転時の補正前の値と補正後の値とを識別するために、図3に示すように、必要に応じて「a,b,c」の文字を付すものとする。この実施例では、目標中心角tVTCは、アイドル運転時であっても、補正されることなく、そのまま目標値として第2可変動弁機構6のアクチュエータに出力される。
一方、アイドル判定部B72では、同じく、アクセル開度APOと回転速度Neとからアイドル状態であるか否かの判定を行う。例えば、アクセル開度APOが0(全閉)でかつ回転速度Neが所定値以下のときに、アイドル状態であると判定する。また、アイドル時目標回転数算出部B75では、例えば冷却水温等に基づいて目標アイドル回転速度を設定する。
補機負荷有無検出部B73は、内燃機関1に加わる外部負荷、例えば、エアコン用コンプレッサ、パワーステアリング装置、デフォッガ等の電気負荷、等のON−OFF状態を判定する。自動変速機を備えた構成では、Dレンジ(前進走行レンジ)やNレンジ(ニュートラルレンジ)といったレンジ位置によって自動変速機の負荷が異なるので、レンジ切換に伴って増減する負荷の有無を検出するようにしてもよい。
アイドル時目標値補正量算出部B74では、アイドル判定部B72からの入力および補機負荷有無検出部B73からの入力に基づいて、目標スロットル弁開度tTVOおよび目標作動角tVELの補正を行う。具体的には、アイドル状態でかつ何らかの外部負荷が加わっているときに、その外部負荷に見合った吸入空気量の増加が生じるように、目標スロットル弁開度tTVOおよび目標作動角tVELを補正する。具体的には、必要なスロットル弁開度補正量および作動角補正量を算出し、これを基本値にそれぞれ加算することにより補正する。この補正は、実際の偏差の発生とは無関係に、フィードフォワード制御として与えられる。アイドル時目標値補正量算出部B74で補正された目標スロットル弁開度tTVOは、電子制御スロットル弁2のアクチュエータに出力され、目標作動角tVELは、さらに後述するアイドル時目標値補正量算出部B77で補正を受ける。なお、アイドル運転時でなければ、スロットル可変動弁目標基本値演算部B71の基本的な設定値がそのまま用いられる。
ここで、上記アイドル時目標値補正量算出部B74において、第1可変動弁機構5の目標作動角tVELに対する作動角補正量の算出に際しては、外部負荷の大きさに加えて、そのときの実中心角rVTCをパラメータの一つとして、実際に必要な吸気量が得られるように算出される。
すなわち、図8は、リフト・作動角を増減変化させたとき(a)の吸気量の変化(b)を示したものであり、特に、吸気弁開時期が上死点付近となるように中心角が比較的遅角側(VTC:小)の場合と、吸気弁開時期が上死点よりも大きく進角するように中心角が進角(VTC:大)した場合の特性とを対比して示してある。この図に示すように、吸気量は、基本的に、リフト・作動角の増加に伴って大となるが、その増加の程度は、中心角が遅角側の場合と進角側の場合とで異なる。従って、中心角を考慮せずに目標作動角tVELを補正すると、実際の吸気量の変化が過小もしくは過大となることがある。そこで、この中心角の影響を相殺するような形で、作動角補正量が与えられる。図9は、ある一定の外部負荷に対し与えられる作動角補正量と中心角(実中心角rVTC)との関係を示している。実際の作動角補正量の算出に際しては、この図9に示すような関係をマップ化して、中心角に対応する作動角補正量を求めるようにしてもよく、あるいは、基準となる中心角(例えば最遅角位置)における基本の作動角補正量に中心角に基づく係数を乗じて求めるようにしてもよい。
次に、回転数偏差算出部B76は、検出された回転速度Neと目標アイドル回転速度との偏差を求めるものであり、アイドル時目標値補正量算出部B77では、この偏差に応じて、目標作動角tVELをさらに補正する。具体的には、偏差に基づいて作動角補正量を算出し、これを加算することにより補正する。この補正は、目標アイドル回転速度に収束させるように作用するフィードバック制御となる。ここでも、前述したフィードフォワード分のアイドル時目標値補正量算出部B74と同様に、偏差に加えて、そのときの実中心角rVTCをパラメータの一つとして、適正な吸気量増減量が得られるように、作動角補正量が算出される。図10は、ある一定の偏差に対し与えられる作動角補正量と中心角(実中心角rVTC)との関係を示している。実際の作動角補正量の算出に際しては、この図10に示すような関係をマップ化して、中心角に対応する作動角補正量を求めるようにしてもよく、あるいは、基準となる中心角(例えば最遅角位置)における基本の作動角補正量に中心角に基づく係数を乗じて求めるようにしてもよい。
図11は、上記の制御の概略をフローチャートとして示したものであり、そのときのアクセル開度APOおよび機関回転速度Neを読み込み(ステップ1)、スロットル弁開度、作動角および中心角の目標基本値を算出する(ステップ2)。そして、外部負荷、例えば補機負荷の有無を判定し(ステップ3)、補機負荷があれば、作動角およびスロットル弁開度についてのフィードフォワード補正量を算出する(ステップ4)。そして、目標アイドル回転速度に収束しているか(偏差の有無)を判定し(ステップ5)、偏差があれば、この偏差に基づき、作動角目標値についてのフィードバック補正量を算出する(ステップ6)。
このように本実施例では、目標アイドル回転速度と実回転速度との偏差に対して、第1可変動弁機構5によりリフト・作動角のフィードバック制御がなされるので、外乱等に対し非常に応答性の高い制御を実現することができる。そして、このフィードバック制御およびフィードフォワード制御の双方について、リフト・作動角の補正量が、そのときの実際の中心角を考慮したものとなっているため、過大な吸気量の増減によるアイドル回転速度の不安定化や過小な吸気量の増減による収束の遅れ、といった不具合を回避できる。
なお、アイドル運転時において中心角が異なるものとなる例としては、種々の場合が考えられるが、例えば、一例として、スロットル可変動弁目標基本値演算部B71において、アクセル開度APOと内燃機関1の回転速度(実回転速度)Neとに基づいて定められるリフト・作動角と中心角との組み合わせを、内燃機関の応答性を重視した特性と、燃費重視の特性と、に切り換えるような場合が挙げられる。燃費重視モードでは、中心角を上死点寄りの進角側に設定し、内部排気還流を増大させてポンプロス低減を図り、応答性重視モードでは、中心角を下死点寄りの遅角側に設定し、リフト・作動角の変化に対する吸気量変化量を大として、アクセル開度変化に対する応答性を高めることができる。
図12および図13は、上記実施例のアイドル回転速度制御の動作を示しており、アイドル運転中のある時点で補機負荷が加わった場合のスロットル弁開度やリフト・作動角の変化を示している。特に、図12は、上述した燃費重視モードの場合の例を示し、図13は、上述した応答性重視モードの場合の例を示している。
次に、図14は、本発明の第2実施例を機能ブロック図として示したものである。図のスロットル可変動弁目標基本値演算部B71、アイドル判定部B72、補機負荷有無検出部B73、アイドル時目標回転数算出部B75、回転数偏差算出部B76、フィードバック分のアイドル時目標値補正量算出部B77は、前述した図3の第1実施例のものと特に変わりがない。本実施例では、外部負荷に基づくフィードフォワード制御を行うアイドル時目標値補正量算出部B84が、前述したように目標スロットル弁開度tTVOおよび目標作動角tVELの補正を行うとともに、さらに、目標中心角tVTCについても、外部負荷に基づく補正を行う。ここで、目標作動角tVELの補正に際しては、前述したように、そのときの中心角VTCが考慮される。なお、図では、実中心角rVTCではなく目標中心角tVTCに基づいて補正が行われるような形に示されているが、第1実施例と同じく実中心角rVTCをアイドル時目標値補正量算出部B84にパラメータとして入力するようにしてもよい。
次に、図15は、本発明の第3実施例を機能ブロック図として示したものである。この実施例は、何らかの要因で作動角VELの補正量(フィードフォワード補正量とフィードバック補正量との合計)がある程度大きくなったときに、その一部を、中心角VTCのフィードフォワード補正量に変換するようにしたものである。図のスロットル可変動弁目標基本値演算部B71、アイドル判定部B72、補機負荷有無検出部B73、アイドル時目標回転数算出部B75、回転数偏差算出部B76、フィードバック分のアイドル時目標値補正量算出部B77は、前述した図3の第1実施例のものと特に変わりがないので、重複する説明は省略する。外部負荷に基づくフィードフォワード制御を行うアイドル時目標値補正量算出部B94は、基本的には、前述した第1実施例と同様に、外部負荷に基づき目標スロットル弁開度tTVOおよび目標作動角tVELのフィードフォワード補正を行うものであるが、さらに、フィードバック補正量を付加するアイドル時目標値補正量算出部B77が出力する目標作動角tVELが入力され、これが所定値に達したら、目標中心角tVTCに所定量のフィードフォワード補正量が付加されるようになっている。
図16は、この第3実施例の作用を説明するものであり、アイドル回転速度制御中に作動角VELの補正量が所定値に達したときに、中心角VTCがフィードフォワード制御により遅角側(VTC:小)に補正され、他方、作動角VELの補正量は、これに相当する分だけ減少することになる。作動角VELの補正量が過度に大きくなると、排気弁とのバルブオーバラップが過大となって内部排気還流によりアイドル時の安定性が低下する可能性がある。本実施例では、作動角VELの過度の増加が制限されると同時に、中心角VTCが遅角することで、排気弁とのバルブオーバラップが小さくなり、アイドル時の安定性が確保される。
次に、図17は、本発明の第4実施例を機能ブロック図として示したものである。この実施例は、何らかの要因で作動角VELの補正量(フィードフォワード補正量とフィードバック補正量との合計)がある程度大きくなったときに、その一部を、スロットル弁開度TVOのフィードフォワード補正量に変換するようにしたものである。図のスロットル可変動弁目標基本値演算部B71、アイドル判定部B72、補機負荷有無検出部B73、アイドル時目標回転数算出部B75、回転数偏差算出部B76、フィードバック分のアイドル時目標値補正量算出部B77は、前述した図3の第1実施例のものと特に変わりがないので、重複する説明は省略する。外部負荷に基づくフィードフォワード制御を行うアイドル時目標値補正量算出部B104は、基本的には、前述した第1実施例と同様に、外部負荷に基づき目標スロットル弁開度tTVOおよび目標作動角tVELのフィードフォワード補正を行うものであるが、さらに、フィードバック補正量を付加するアイドル時目標値補正量算出部B77が出力する目標作動角tVELが入力され、これが所定値に達したら、目標スロットル弁開度tTVOに所定量のフィードフォワード補正量が付加されるようになっている。
図18は、この第4実施例の作用を説明するものであり、アイドル回転速度制御中に作動角VELの補正量が所定値に達したときに、スロットル弁開度TVOがフィードフォワード制御により開度増加側に補正され、他方、作動角VELの補正量は、これに相当する分だけ減少することになる。この実施例によっても、排気弁とのバルブオーバラップが過大となることによるアイドル時の安定性低下を抑制できる。
この発明に係る内燃機関の制御装置のシステム構成を示す構成説明図。 アクセル開度を増加させていったときの各パラメータの変化を概略的に示した特性図。 この発明の第1実施例を示す機能ブロック図。 スロットル可変動弁目標値演算部B71の詳細を示す機能ブロック図。 ブロックB1のTVOマップの特性図。 ブロックB2の作動角マップの特性図。 ブロックB3の中心角マップの特性図。 リフト・作動角の増減変化(a)とこれに対応する吸気量の変化(b)を示した特性図。 フィードフォワード制御における中心角VTCと作動角補正量との関係を示す特性図。 フィードバック制御における中心角VTCと作動角補正量との関係を示す特性図。 この第1実施例のフローチャート。 燃費重視モードにおける第1実施例の作用を示すタイムチャート。 応答性重視モードにおける第1実施例の作用を示すタイムチャート。 この発明の第2実施例を示す機能ブロック図。 この発明の第3実施例を示す機能ブロック図。 この第3実施例の作用を示すタイムチャート。 この発明の第4実施例を示す機能ブロック図。 この第4実施例の作用を示すタイムチャート。
符号の説明
2…電子制御スロットル弁
5…第1可変動弁機構
6…第2可変動弁機構
10…コントロールユニット
11…アクセル開度センサ

Claims (6)

  1. 吸気弁のリフト・作動角の少なくとも一方を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、上記作動角の中心角を連続的に変更可能な第2可変動弁機構と、を備え、これら2つの可変動弁機構により実現される吸気弁のリフト特性によって吸気量の制御が可能な内燃機関の制御装置において、
    内燃機関がアイドル状態であることを検出するアイドル判定手段を備え、このアイドル運転時に、主に上記第1可変動弁機構の制御により目標アイドル回転速度となるように吸気量を制御するとともに、
    必要な吸気量の増減量に対応する上記第1可変動弁機構の補正量が、上記第2可変動弁機構による上記中心角の位置に応じて補正されることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 吸気弁のリフト・作動角の少なくとも一方を連続的に変更可能な第1可変動弁機構と、上記作動角の中心角を連続的に変更可能な第2可変動弁機構と、を備え、これら2つの可変動弁機構により実現される吸気弁のリフト特性によって吸気量の制御が可能な内燃機関の制御装置において、
    内燃機関がアイドル状態であることを検出するアイドル判定手段と、
    内燃機関の実回転速度を検出する回転速度検出手段と、
    上記実回転速度と目標アイドル回転速度との偏差に基づいて、アイドル運転時に、主に上記第1可変動弁機構の制御により吸気量をフィードバック制御する第1アイドル制御手段と、
    アイドル運転時に内燃機関に加わる外部負荷を検出する外部負荷検出手段と、
    上記外部負荷の検出に基づいて、アイドル運転時に、上記第1可変動弁機構もしくは第2可変動弁機構の少なくとも一方の制御により吸気量をフィードフォワード制御する第2アイドル制御手段と、
    を備えるとともに、
    上記第1アイドル制御手段もしくは上記第2アイドル制御手段における上記第1可変動弁機構の補正量が、上記第2可変動弁機構による上記中心角の位置に応じて異なる値に設定されることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 上記第1アイドル制御手段における偏差に対応する上記第1可変動弁機構の補正量が、上記第2可変動弁機構による上記中心角の位置に応じて設定されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 上記第2アイドル制御手段における外部負荷に対応する第1可変動弁機構の補正量が、上記第2可変動弁機構による上記中心角の位置に応じて設定されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  5. 実回転速度と目標アイドル回転速度との偏差に対し上記第1可変動弁機構によるフィードバック制御を優先的に行うととともに、この第1可変動弁機構によるリフト・作動角のフィードバック補正量が大きいときに、その一部を、上記第2可変動弁機構による中心角のフィードフォワード制御に変換することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 吸気通路に介装されたスロットル弁の開度を連続的に変更可能な電子制御スロットル装置をさらに備え、
    実回転速度と目標アイドル回転速度との偏差に対し上記第1可変動弁機構によるフィードバック制御を優先的に行うととともに、この第1可変動弁機構によるリフト・作動角のフィードバック補正量が大きいときに、その一部を、上記電子制御スロットル装置によるスロットル弁開度のフィードフォワード制御に変換することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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