JP2005314805A - マグネシウム化合物、金属材料およびマグネシウム化合物の製造方法 - Google Patents

マグネシウム化合物、金属材料およびマグネシウム化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 未反応Mgを含まない耐食性に優れたマグネシウム化合物を提供する。
【解決手段】 マグネシウム化合物は、Si、Ge,SnおよびPbから成る群から選ばれる元素Xと、マグネシウム(Mg)との化合物MgXを主体とし、元素XとMgとの組成モル比が、1:1〜1:1.9の範囲内にあることを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

この発明は、硬さ、剛性、耐腐食性、耐摩耗性に優れたマグネシウム化合物、金属材料およびマグネシウム化合物の製造方法に関するものである。
周期律表第4B族に属するSi、Ge、Sn、またはPbの元素Xが、いずれも、マグネシウム(Mg)とMgXの化合物を形成することは、平衡状態図にも記載されている。その特性について、例えばMgSiに関しては、特開平6−81068号公報(特許文献1)や特開2000−17352号公報(特許文献2)に記載されているように、優れた耐腐食性を有することから、鋼板用亜鉛メッキなどの表面被膜中に耐腐食粒子として分散させる用途がある。
金属材料に耐食性を付与する手段としては、従来、有機被膜あるいは無機被膜を形成させることが一般的であり、その形成には、塗装、メッキ或いは表面改質など様々な方法がある。しかし、これらの方法は、その被膜に十分な硬さを得ることができない、比較的厚い領域の被膜が困難である等の課題がある。
Mg2 Xの製造方法に関しては、Mg粉末を用いる場合、粉末表面に安定な酸化被膜(MgO)が存在し、これが元素Xからなる粉末との固相での反応・拡散を阻害する。そのため、従来はまず元素Xの粉末を固化し、その状態で溶融したMgを含浸・浸透させる方法によりMgと元素Xとの液相反応を進行させてマグネシウム化合物Mg2 Xを合成していた。
さらに、Mg2 Xの製造方法として、メカニカルアロイング法がある。この方法によれば、使用する出発原料が粉末形状であるため、特にMg粉末では酸素含有量が増大する。その結果、得られるMg2 X中の高い酸素量によって各種特性、特に耐腐食性が低減する。また、メカニカルアロイング処理を施した後に得られる試料は粉末状態であるため、取出した際に酸化するといった特性上の問題や粉塵爆発による危険性などがあり、マグネシウム化合物Mg2 Xの固相合成プロセスには適していなかった。
国際公開公報WO03/027341A1(特許文献3)は、混合原料を管理された加熱雰囲気中でMgの融点以下の適切な固相温度域で加熱/保持することにより、マトリックス中にMgとSiの反応で微細なMgSiを生成して分散させたMg2Si粒子分散型マグネシウム複合材料を提案している。
ところで、向上した硬さ・剛性、耐摩耗性、及び/又は耐腐食性を有するMg2 Xを得るには、微細粒を有するMg2 Xを合成すればよいことがわかっている。
しかしながら、従来技術により、10μm程度を下回る微細な粒子径を有するMg2 X化合物を製造することは困難であった。その理由は、次のようなことによる。即ち、従来の粉末製造技術を用いる際に、微細なSi粒子を粉砕等により得る場合を考慮する。1μmを下回るような微細なSi粒子がたとえ製造されても、Si粒子の表面積増大に基づく静電引力等によってSi粒子同士が凝集し、10μm〜数十μm程度の粗大な塊が形成される。このような状態でMg粉末と混合して加圧・加熱したとしても、得られるマグネシウム化合物Mg2 Siの粒子径は、Si粒子の粒子径に依存して、10μmを越えることとなる。そのため、硬さ、耐摩耗性、及び/又は耐腐食性の向上は見込まれなかった。なお、上述は説明を簡単にするため、Siについてのみ言及したが、このような課題はSiに限らず、Ge、Sn、Pbなどの金属粉末においても同様な問題として生じる。
このような点から、従来技術により10μm程度を下回る微細粒子径を有するMg2 X(X:Si、Ge、Sn、Pb)化合物を製造することは困難であった。
国際公開公報WO2004/016375A1(特許文献4)は、Si、Ge、SnおよびPbからなる群から選ばれる元素Xと、マグネシウム(Mg)との化合物であるMgXを主体とし、MgXの粒子径が10nm以上、10μm以下のマグネシウム化合物を提案している。この公報に開示されたマグネシウム化合物の製造方法は、Si、Ge、SnおよびPbからなる群から選ばれる元素Xと、マグネシウム(Mg)とを、元素XとMgとの組成モル比が1:2となるように準備する工程と、このような組成モル比の元素XとMgとを配合して配合体を得る工程と、この配合体を塑性加工する塑性加工工程とを備える。
特開平6−81068号公報 特開2000−17352号公報 国際公開公報WO03/027341A1 国際公開公報WO2004/016375A1
本願の発明者らは、国際公開公報WO2004/016375A1に開示された方法をさらに検討し、次のような課題があることを見出した。すなわち、配合の際の組成モル比をX:Mg=1:2とすると、最終的に得られるマグネシウム化合物中に、MgXに加えて未反応のMgが残存する場合がある。未反応のMgが残存したマグネシウム化合物は、耐食性に劣る。この点について、図1および図2を参照して詳しく説明する。
図1は、国際公開公報WO2004/016375A1の図2に対応する図面であり、マグネシウム化合物の製造方法の一工程である強塑性加工工程の一態様を模式的に示している。図1の(a)は、金型臼1と下パンチ3とで形成された器に出発原料の混合体5を充填した模式図である。混合体5は、元素XとMgとを、組成モル比が1:2となるように配合したものである。
混合体5は、図1の(b)〜(f)に示す塑性加工工程に付される。塑性加工工程に使用されるプレス加工機は、圧縮用上パンチ7と押込用上パンチ9とを備える。工程(b)において、混合体5は、金型臼1内を下降する圧縮用上パンチ7によって圧縮され、固化する。次いで、圧縮用上パンチ7を上昇させた後、工程(c)において、押込用上パンチ9を金型臼1内に下降させる。工程(d)において、固化した混合体5内に上パンチ9が押込まれ、それに伴って固化体5は後方(矢印Bの方向)に押出されることによって塑性加工が付与され、Mgおよび元素Xが機械的に粉砕されて微細化する。
次に、工程(e)に示すように押込用上パンチ9を上昇させた後、工程(f)において、再度、圧縮用上パンチ7を金型臼1内に下降させて断面U字形となっている固化体5を圧縮する。これにより、金型臼1の内面に沿って存在する固化体が金型臼1の中央空間に向かって(矢印Cの方向)回り込む。これら一連の作業(工程(b)〜工程(f))により、混合体5は、より混合・攪拌され、各出発原料は微細化される。
一連の作業(b)〜(f)、すなわち圧縮過程(圧縮用上パンチ7による加圧・圧縮加工)と押込用上パンチ9による後方押出塑性加工とを1サイクルとして、所定のサイクル数を繰り返すことにより、MgおよびXの均一混合および微細化を経て、固相拡散現象によってMgXが合成される。
本願の発明者らは、図1に示す装置および方法によって、以下の実験を行なった。
出発原料として純Mg粉末(平均粒子径:165μm)とSi粉末(平均粒子径:23μm)とを準備し、それらの組成モル比でMg:Si=2:1となるように粉末を秤量・混合し、混合粉末体を得た。この混合粉末体を、図1に示す装置および方法で、常温で強塑性加工工程を行ない、円柱形の固化体を得た。
なお、図1に示す装置において、金型臼(SKD11鋼製)1の内径は35mm、圧縮用上パンチ7の外径は34.85mm、押込用上パンチ9の外径は20mm、押込用上パンチ9の先端半径は10mmであった。圧縮用上パンチ7による加圧1回と、押込用上パンチ9による加圧1回を1サイクルとし、その繰返し回数を200サイクルとした。
上記の200サイクル処理工程によって得られた固化体について、X線回折(XRD)を行ない、図2に示す結果を得た。図2に示すX線回折結果から明らかなように、固化体中には、MgSiと未反応のMgとが存在することがわかる。未反応の残存Siは耐食性を低下させることはないが、未反応の残存Mgは、それ自身が耐食性に劣るため、マグネシウム化合物全体としても耐食性の低下をもたらす。
組成モル比でMg:Si=2:1とした場合に、全てのMgとSiとが反応しない理由として、混合体における不均質化が挙げられる。強塑性加工の回数を多くすることにより、ミクロ的に見て均質化が進み、未反応のMgが残存する確率は小さくなることが考えられる。しかしながら、その回数は、出発原料の大きさ、強塑性加工条件等によって異なり、生産性および経済性を考慮するといたずらに強塑性加工回数を増やすことは好ましくない。ここで、強塑性加工として、例えば、BMA(バルクメカニカルアロイング)、ECAP(せん断加工)、HPT(高圧ねじりこみ)、CEC(繰返し押出し据えこみ)などの方法がある。
放電プラズマ焼結法(SPS:Spark Plasma Sintering)によっても、元素Xとマグネシウム(Mg)とからなるマグネシウム化合物を製造することは可能である。放電プラズマ焼結法においては、バルクメカニカルアロイング法と異なり、繰返し鍛造によるような均質化の効果は期待できなく、出発原料レベルでの混合により分散状態が支配されるので、未反応のMgが残存する可能性は大きくなる。
本発明の目的は、未反応Mgを含まない耐食性に優れたマグネシウム化合物を提供することである。
本発明の他の目的は、耐食性に優れたマグネシウム化合物被膜を有する金属材料を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、耐食性に優れたマグネシウム化合物の製造方法を提供することである。
本発明に従ったマグネシウム化合物は、Si、Ge,SnおよびPbから成る群から選ばれる元素Xと、マグネシウム(Mg)との化合物MgXを主体とし、元素XとMgとの組成モル比が、1:1〜1:1.9の範囲内にあることを特徴とする。
元素XとMgとの組成モル比を1:1〜1:1.9の範囲内にすることにより、最終的に得られるマグネシウム化合物中に未反応のMgが残存する可能性は低くなる。Mgの上限値を1.9としたのは、これを超える量のMgを含むと、最終的に未反応のMgが残存する可能性が高くなり、耐食性に劣るようになるからである。Mgの下限値を1としたのは、元素Xがリッチになり過ぎると、最終的に得られるマグネシウム化合物の硬さや剛性が劣るようになるからである。好ましい元素XとMgとの組成モル比は、1:1〜1:1.5の範囲内である。
マグネシウム化合物の耐食性向上および強度向上の観点から、化合物中にアルミニウム(Al)および/または亜鉛(Zn)を含むようにしてもよい。この場合、好ましくは、化合物中のアルミニウムの含有量は、1〜7重量%である。また、好ましくは、化合物中の亜鉛の含有量は、0.3〜4重量%である。
MgXの粒子径(結晶粒径)は、好ましくは、10nm以上、10μm以下である。このような微細なMgX粒子は、固相合成によって得られる。10μm以下のMgXの粒子径であれば、マグネシウム化合物の硬さ、剛性、耐腐食性等が向上する。一方、MgXの粒子径が10nmを下回っても硬さに関しての特性の更なる向上は認められず、却って固相合成に要する塑性加工時間が長くなるため経済性の面において不利となる。
マグネシウム化合物は、例えば、基材上に形成された被膜である。他の形態として、マグネシウム化合物は、スパッタリング用のターゲット材のような被膜形成材料であってもよい。
本発明に従った金属材料は、基材と、この基材上に形成された被膜とを備える。被膜は、Si、Ge,SnおよびPbから成る群から選ばれる元素Xと、マグネシウム(Mg)との化合物MgXを主体とし、元素XとMgとの組成モル比が、1:1〜1:1.9の範囲内にある。
被膜の耐食性向上および強度向上の観点から、被膜中にアルミニウム(Al)および/または亜鉛(Zn)を含むようにしてもよい。
本発明に従ったマグネシウム化合物の製造方法は、Si、Ge,SnおよびPbから成る群から選ばれる元素Xと、マグネシウム(Mg)とを、組成モル比が1:1〜1:1.9の範囲内となるように配合する工程と、元素Xとマグネシウム(Mg)とを反応させてMgXを合成する工程とを備える。
一つの実施形態では、MgXの合成工程は、元素Xとマグネシウム(Mg)との配合体を塑性加工することを含む。他の実施形態では、MgXの合成工程は、元素Xとマグネシウム(Mg)との配合体を放電プラズマ焼結することを含む。
配合工程は、Mg粉末と元素Xの粉末とを所定のモル比で混合するようにしてもよいし、あるいはMgXを主体とする材料粉末と、元素Xの粉末とを混合するようにしてもよい。Mg粉末として、純マグネシウム粉末を用いてもよいし、マグネシウム合金粉末を用いてもよい。
一つの実施形態では、配合工程は、元素Xを含む粉末と、純マグネシウム粉末とを混合することを含む。他の実施形態では、配合工程は、元素Xを含む粉末と、マグネシウム合金粉末とを混合することを含む。好ましくは、マグネシウム合金粉末は、アルミニウムおよび亜鉛のうちの少なくともいずれか一方を含む。
出発原料粉末として用いるマグネシウム合金の具体例は、例えば、Mg−Al−Zn系、Mg−Zn−Zr系、Mg−RE−Zn−Zr系などである。マグネシウム化合物中に残留Mgが生じないように、Mg合金の組成に応じて元素Xの量を変化させることが重要である。
出発原料として純Mg粉末(平均粒子径:165μm)と、第4B族元素XとしてSi粉末(平均粒子径:23μm)、Ge粉末(平均粒子径:34μm)、Sn粉末(平均粒子径:44μm)、Pb粉末(平均粒子径:29μm)をそれぞれ準備した。
組成モル比を表1に示すようにMg:X=0.75:1〜2.25:1となるように各粉末を秤量・混合し、混合粉末体を得た。
各混合粉末体を図1に示した装置を用いて、常温で強塑性加工工程を行い、円柱形(35mmφ×高さ約30mm)の固化体を得た。なお、図1に示す装置において、金型臼1(SKD11鋼製)の内径を35mm、圧縮用上パンチ7の外径を34.85mm、押込用上パンチ9の外径を25mm、押込用上パンチ9の先端半径を12.5mmとした。圧縮用上パンチ7による加圧1回と押込用上パンチ9による加圧1回とを1サイクルとし、その繰り返し回数を200サイクルとして固化体試料A−1〜A−6、B−1〜B−6、C−1〜C−6およびD−1〜D−6を作製した。
固化体試料A−1〜A−6について、X線回折(XRD)を行った。その結果、試料A−5、A−6にはMgが残留していることを確認したが、A−1〜A−4にはMgの残留は認められなかった。試料A−3のX線回折結果を図3に示すが、MgSiとSiのみが確認された。
また、JIS Z2371に規定された塩水噴霧試験(試験温度35℃、5%食塩水噴霧)に100時間および1000時間付した後の試料表面の腐食状況を観察した。その結果を表1および表2に示し、図4〜図15に試料A−1〜A−6についての外観を示す。
試料と図との関係は、次の通りである。
図4:試料A−1,塩水噴霧試験100時間後
図5:試料A−1,塩水噴霧試験1000時間後
図6:試料A−2,塩水噴霧試験100時間後
図7:試料A−2,塩水噴霧試験1000時間後
図8:試料A−3,塩水噴霧試験100時間後
図9:試料A−3,塩水噴霧試験1000時間後
図10:試料A−4,塩水噴霧試験100時間後
図11:試料A−4,塩水噴霧試験1000時間後
図12:試料A−5,塩水噴霧試験100時間後
図13:試料A−5,塩水噴霧試験1000時間後
図14:試料A−6,塩水噴霧試験100時間後
図15:試料A−6,塩水噴霧試験1000時間後
固化体試料A−1、A−6には100時間でひび割れや変色が認められた。また試料A−5については1000時間経過後では一部に錆の発生が認められた。図16は、試料A−5について1000時間後にX線回折(XRD)を行った結果を示す。図16から明らかなように、MgOの生成が認められた。試料A−2〜A−4についてはひび割れや錆の発生は認められず、良好な耐食性が確認された。
出発原料として純Mg粉末(平均粒子径:165μm)とSi粉末(平均粒子径:23μm)を準備し、組成モル比でMg:Si=1.85:1となるように粉末を秤量・混合し、混合粉末体を得た。混合粉末体を、前述の図1に示した装置を用いて、常温で強塑性加工工程を行い、円柱形(35mmφ×高さ約28mm)の固化体を得た。なお、図1に示す装置において、金型臼1(SKD11鋼製)の内径を35mm、圧縮用上パンチ7の外径を34.85mm、押込用上パンチ9の外径を20mm、押込用上パンチ9の先端半径を10mmとした。圧縮用上パンチ7による加圧1回と押込用上パンチ9による加圧1回を1サイクルとし、その繰り返し回数を200サイクル(試料A−7)、300サイクル(試料A−8)および600サイクル(試料A−9)とした。
これらについて、JIS Z2371に規定された塩水噴霧試験(試験温度35℃、5%食塩水噴霧)を行なった。その結果を表3に示す。ともに100時間および1000時間においても腐食は認められず、良好な耐食性を有していることが認められた。
出発原料として純Mg粉末(平均粒子径:165μm)とSi粉末(平均粒子径:23μm)を準備し、組成モル比を表4に示すようにMg:Si=0.75:1〜2.25:1となるように粉末を秤量・混合し、混合粉末体を得た。混合粉末体を放電プラズマ焼結装置によって焼結して、円柱形(60mmφ×高さ約20mm)の固化体を得た。
なお、放電プラズマ焼結法は、カーボン製のダイとパンチとの間に試料(粉末体)を詰め込み、上下のパンチで加圧しながら直流パルス電流を流すことにより、ダイ、パンチおよび試料にジュール熱が発生し、粉体を焼結する方法である。
成形条件は、真空下で金型プレス圧は85kNで400℃×10秒保持後、600℃に昇温して15分間保持し、固化体試料A−101〜A−106を得た。固化体試料A−105およびA−106からは、X線回折(XRD)の結果、未反応のMgの存在が認められた。
得られた固化体について、JIS Z2371に規定された塩水噴霧試験(試験温度35℃、5%食塩水噴霧)を行なった。その結果を表4に示す。
試料A−102〜A−104については、100時間および1000時間においても腐食は認められず、良好な耐食性を有していることが認められた。
実施例3と同様の方法で、組成モル比がMg:Si=1.85:1である固化体を作製し、この固化体をスタンプミルを用いて粉砕し粉末とした。その粉末粒径は45μm以下であった。この粉末を70mm×150mm×厚さ1.6mmのマグネシウム合金(AZ31)板、アルミニウム合金(A5083)板および軟鋼板上に図17の方法でガス溶射を行い、次いで面圧800MPaで加圧成形し、被膜を形成した。被膜厚は50μmであった。
図17に示すガス溶射法を簡単に説明する。この方法は、金属材料13に、溶射ガン20からアセチレンガスと酸素ガスとの混合ガスを燃焼させたガス炎20aを吐出させ、そのガス炎20aにMgX粉末15aを送り込んで、そのMgX粉末を金属材料13の表面に溶射してMgX被膜19を形成する。
得られた複合材料について、X線回折によるMgSiピ−クの有無を確認すると共に、JIS Z 2371に規定される塩水噴霧試験に100時間付し耐食性を評価した。
そのX線回折の結果、ガス溶射で被膜を形成させた面からはMgSiおよびSiのピークが確認され、Mgの残存は認められなかった。
塩水噴霧試験の結果を表5に示す。MgSi被膜を主体とするマグネシウム化合物被膜を形成したことにより軟鋼板などの耐食性が向上することを確認した。
出発原料としてMg合金(Mg−Al−Zn系、ASTMのAZ31)粉末(平均粒子径:165μm)とSi粉末(平均粒子径:23μm)を準備し、組成モル比でMg:Si=1.85:1となるように粉末を秤量・混合し、混合粉末体を得た。出発原料としてのMg合金粉末は、3.44重量%のAl、0.91重量%のZnおよび0.48重量%のMnを含有していた。混合粉末体を、前述の図1に示した装置を用いて、常温で強塑性加工工程を行い、円柱形(35mmφ×高さ約28mm)の固化体を得た。なお、図1に示す装置において、金型臼1(SKD11鋼製)の内径を35mm、圧縮用上パンチ7の外径を34.85mm、押込用上パンチ9の外径を20mm、押込用上パンチ9の先端半径を10mmとした。圧縮用上パンチ7による加圧1回と押込用上パンチ9による加圧1回を1サイクルとし、その繰り返し回数を200サイクル(試料E−1)、300サイクル(試料E−2)および600サイクル(試料E−3)とした。
これらについて、JIS Z2371に規定された塩水噴霧試験(試験温度35℃、5%食塩水噴霧)を行なった。その結果を表6に示す。ともに100時間および1000時間においても腐食は認められず、良好な耐食性を有していることが認められた。
出発原料としてMg合金(Mg−Al−Zn系、ASTMのAZ61)粉末(平均粒子径:165μm)とSi粉末(平均粒子径:23μm)を準備し、組成モル比を表7に示すようにMg:Si=0.75:1〜2.25:1となるように粉末を秤量・混合し、混合粉末体を得た。出発原料粉末としてのMg合金粉末は、6.65重量%のAl、0.50重量%のZnおよび0.49重量%のMnを含有していた。混合粉末体を放電プラズマ焼結装置によって焼結して、円柱形(60mmφ×高さ約20mm)の固化体を得た。
なお、放電プラズマ焼結法は、カーボン製のダイとパンチとの間に試料(粉末体)を詰め込み、上下のパンチで加圧しながら直流パルス電流を流すことにより、ダイ、パンチおよび試料にジュール熱が発生し、粉体を焼結する方法である。
成形条件は、真空下で金型プレス圧は85kNで400℃×10秒保持後、600℃に昇温して15分間保持し、固化体試料E−11〜E−16を得た。固化体試料E−15およびE−16からは、X線回折(XRD)の結果、未反応のMgの存在が認められた。
得られた固化体について、JIS Z2371に規定された塩水噴霧試験(試験温度35℃、5%食塩水噴霧)を行なった。その結果を表7に示す。
試料E−12〜E−14については、100時間および1000時間においても腐食は認められず、良好な耐食性を有していることが認められた。
出発原料としてMg合金粉末を用いる実施例6と同様の方法で、組成モル比がMg:Si=1.85:1である固化体を作製し、この固化体をスタンプミルを用いて粉砕し粉末とした。その粉末粒径は100μm以下であった。この粉末を70mm×150mm×厚さ1.6mmのマグネシウム合金(AZ31)板、アルミニウム合金(A5083)板および軟鋼板上に図17の方法でガス溶射を行った(試料F−1,F−2,F−3)。被膜厚は50μmであった。
得られた複合材料について、X線回折によるMgSiピ−クの有無を確認すると共に、JIS Z 2371に規定される塩水噴霧試験に100時間付し耐食性を評価した。
そのX線回折の結果、ガス溶射で被膜を形成させた面からはMgSiおよびSiのピークが確認され、Mgの残存は認められなかった。
塩水噴霧試験の結果を表8に示す。MgSi被膜を主体とするマグネシウム化合物被膜を形成したことにより軟鋼板などの耐食性が向上することを確認した。
この発明は、耐食性に優れたマグネシウム化合物を効率的に製造するのに有利に利用され得る。
マグネシウム化合物の製造方法の一工程である強塑性加工工程の一態様を模式的に示す図である。 組成モル比Mg:Si=2:1の場合のX線回折結果を示す図である。 組成モル比Mg:Si=1.5:1の場合のX線回折結果を示す図である。 塩水噴霧試験100時間後の固化体試料A−1の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験1000時間後の固化体試料A−1の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験100時間後の固化体試料A−2の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験1000時間後の固化体試料A−2の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験100時間後の固化体試料A−3の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験1000時間後の固化体試料A−3の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験100時間後の固化体試料A−4の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験1000時間後の固化体試料A−4の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験100時間後の固化体試料A−5の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験1000時間後の固化体試料A−5の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験100時間後の固化体試料A−6の表面の腐食状況を示す写真である。 塩水噴霧試験1000時間後の固化体試料A−6の表面の腐食状況を示す写真である。 固化体試料A−5のX線回折結果を示す図である。 ガス溶射法を説明するための図である。
符号の説明
1 金型臼、3 下パンチ、5 混合体、7 圧縮用上パンチ、9 押込用上パンチ、13 金属材料、15a X粉末、20 溶射ガン、20a ガス炎。

Claims (19)

  1. Si、Ge,SnおよびPbから成る群から選ばれる元素Xと、マグネシウム(Mg)との化合物MgXを主体とし、元素XとMgとの組成モル比が、1:1〜1:1.9の範囲内にあることを特徴とする、マグネシウム化合物。
  2. 元素XとMgとの組成モル比が、1:1〜1:1.5の範囲内にある、請求項1に記載のマグネシウム化合物。
  3. 化合物中にアルミニウム(Al)を含む、請求項1または2に記載のマグネシウム化合物。
  4. 化合物中の前記アルミニウムの含有量は、1〜7重量%である、請求項3に記載のマグネシウム化合物。
  5. 化合物中に亜鉛(Zn)を含む、請求項1〜4のいずれかに記載のマグネシウム化合物。
  6. 化合物中の前記亜鉛の含有量は、0.3〜4重量%である、請求項5に記載のマグネシウム化合物。
  7. 前記MgXの粒子径は、10nm以上、10μm以下である、請求項1〜6のいずれかに記載のマグネシウム化合物。
  8. 前記マグネシウム化合物は、基材上に形成された被膜である、請求項1〜7のいずれかに記載のマグネシウム化合物。
  9. 前記マグネシウム化合物は、被膜形成材料である、請求項1〜7のいずれかに記載のマグネシウム化合物。
  10. 基材と、この基材上に形成された被膜とを備え、
    前記被膜は、Si、Ge,SnおよびPbから成る群から選ばれる元素Xと、マグネシウム(Mg)との化合物MgXを主体とし、元素XとMgとの組成モル比が、1:1〜1:1.9の範囲内にある、金属材料。
  11. 前記被膜は、アルミニウムを含む、請求項10に記載の金属材料。
  12. 前記被膜は、亜鉛を含む、請求項10または11に記載の金属材料。
  13. Si、Ge,SnおよびPbから成る群から選ばれる元素Xと、マグネシウム(Mg)とを、組成モル比が1:1〜1:1.9の範囲内となるように配合する工程と、
    元素Xとマグネシウム(Mg)とを反応させてMgXを合成する工程とを備える、マグネシウム化合物の製造方法。
  14. 前記MgXの合成工程は、元素Xとマグネシウム(Mg)との配合体を塑性加工することを含む、請求項13に記載のマグネシウム化合物の製造方法。
  15. 前記MgXの合成工程は、元素Xとマグネシウム(Mg)との配合体を放電プラズマ焼結することを含む、請求項13または14に記載のマグネシウム化合物の製造方法。
  16. 前記配合工程は、MgXを主体とする材料に元素Xを添加することを含む、請求項13〜15のいずれかに記載のマグネシウム化合物の製造方法。
  17. 前記配合工程は、元素Xを含む粉末と、純マグネシウム粉末とを混合することを含む、請求項13〜15のいずれかに記載のマグネシウム化合物の製造方法。
  18. 前記配合工程は、元素Xを含む粉末と、マグネシウム合金粉末とを混合することを含む、請求項13〜15のいずれかに記載のマグネシウム化合物の製造方法。
  19. 前記マグネシウム合金粉末は、アルミニウムおよび亜鉛のうちの少なくともいずれか一方を含む、請求項18に記載のマグネシウム化合物の製造方法。
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