JP2005314654A - ラミネート用フィルムおよび積層フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 ホットタック性、カット性および耐衝撃性に優れるラミネート用フィルム、および、該フィルムと基材とを積層してなる積層フィルムを提供すること。
【解決手段】 表面層として下記の層(S)を含むラミネート用フィルム。
層(S):下記成分(A)と成分(B)とを含有し、成分(A)と成分(B)の合計量を100重量%として、成分(A)の含有量が60〜95重量%であり、成分(B)の含有量が40〜5重量%である層
成分(A):エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有し、密度が890〜950kg/m3であり、流動の活性化エネルギー(Ea)が35kJ/mol以上であり、メルトフローレートレイシオ(MFRR)が30以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が5〜25であるエチレン−α−オレフィン共重合体
成分(B):成分(A)以外のエチレン系重合体
【選択図】 なし

Description

本発明は、ラミネート用フィルムおよび該フィルムと基材とを積層してなる積層フィルムに関するものである。
食品包装や液体物包装などの各種包装に用いられるフィルムとしては、ポリエチレン系樹脂からなるフィルムと基材とを積層してなるフィルムが多く用いられている。例えば、単一活性点触媒により重合された直鎖状低密度ポリエチレン樹脂からなるラミネート用フィルムに、2軸延伸ポリアミドフィルムを基材フィルムとして積層した積層フィルムが、衝撃強度に優れるフィルムとして提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−137132号公報
しかしながら、従来の積層フィルムを用いて、被包装物を自動充填機により包装した場合、ホットタック性において十分満足いくものではなく、また、包装袋を開封する際に、手で切って開封しにくいことがあり、カット性において十分満足のいくものではなかった。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、ホットタック性、カット性および耐衝撃性に優れるラミネート用フィルム、および、該フィルムと基材とを積層してなる積層フィルムを提供することにある。
本発明により、ホットタック性、カット性および耐衝撃性に優れるラミネート用フィルム、および、該フィルムと基材とを積層してなる積層フィルムを提供することができる。
本発明の第一は、表面層として下記の層(S)を含むラミネート用フィルムにかかるものである。
層(S):下記成分(A)と成分(B)とを含有し、成分(A)と成分(B)の合計量を100重量%として、成分(A)の含有量が60〜95重量%であり、成分(B)の含有量が40〜5重量%である層
成分(A):エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有し、密度が890〜950kg/m3であり、流動の活性化エネルギー(Ea)が35kJ/mol以上であり、メルトフローレートレイシオ(MFRR)が30以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が5〜25であるエチレン−α−オレフィン共重合体
成分(B):成分(A)以外のエチレン系重合体
本発明の第二は、上記ラミネート用フィルムと基材とを積層してなり、少なくとも一方の表面に層(S)を有する積層フィルムにかかるものである。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンを共重合して得られるエチレン−α−オレフィン共重合体である。炭素原子数3〜20のα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等が挙げられ、好ましくは1−ヘキセン、1−オクテンである。また、上記の炭素原子数3〜20のα−オレフィンは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体等が挙げられ、好ましくはエチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体である。エチレン−1−ブテン−1−ヘキセン共重合体やエチレン−1−ブテン−1−オクテン共重合体もまた好ましく使用される。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量(100重量%)に対して、通常50〜99重量%である。α−オレフィンに基づく単量体単位の含有量は、エチレン−α−オレフィン共重合体の全重量(100重量%)に対して、通常1〜50重量%である。
JIS K 7210−1995に規定された、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定される成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体のメルトフローレート(MFR)は、通常0.01〜100g/10分である。カット性を高める観点から、好ましくは0.05g/10分以上であり、より好ましくは0.07g/10分以上である。また、ホットタック性および耐衝撃性を高める観点から、好ましくは10g/10分以下であり、より好ましくは4g/10分以下であり、さらに好ましくは2g/10分以下である。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体の密度は、890〜950kg/m3である。密度が高すぎると耐衝撃性に劣ることがある。好ましくは940kg/m3以下であり、より好ましくは930kg/m3以下であり、更に好ましくは925kg/m3以下である。また、該値は、剛性を高める観点から好ましくは900kg/m3以上であり、より好ましくは905kg/m3以上である。なお、該密度は、JIS K 6760−1995に記載のアニーリングを行った試料を用いて、JIS K 7112−1980に規定された水中置換法に従って測定される。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、長鎖分岐を有するような溶融張力に優れたエチレン−α−オレフィン共重合体であり、このようなエチレン−α−オレフィン共重合体は従来知られた通常のエチレン−α−オレフィン共重合体に比して、流動の活性化エネルギー(Ea)が高く、メルトフローレートレイシオ(MFRR)が高い。従来から知られている通常のエチレン−α−オレフィン共重合体のEaは、通常35kJ/molよりも低く、MFRRは通常30より小さい値であり、カット性に劣ることがある。なお、メルトフローレートレイシオ(MFRR)は、JIS K 7210−1995に規定された、温度190℃、荷重211.8Nの条件で測定されるメルトフローレートを、JIS K7210に規定された、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートで除した値である。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体のEaは、カット性をより高める観点から、好ましくは40kJ/mol以上であり、より好ましくは50kJ/mol以上であり、さらに好ましくは60kJ/mol以上である。また、耐衝撃性、透明性をより高める観点から、Eaは、好ましくは100kJ/mol以下であり、より好ましくは90kJ/mol以下である。
流動の活性化エネルギー(Ea)は、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、190℃での溶融複素粘度(単位:Pa・sec)の角周波数(単位:rad/sec)依存性を示すマスターカーブを作成する際のシフトファクター(aT)からアレニウス型方程式により算出される数値であって、以下に示す方法で求められる値である。すなわち、130℃、150℃、170℃および190℃夫々の温度(T、単位:℃)におけるエチレン−α−オレフィン共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線(溶融複素粘度の単位はPa・sec、角周波数の単位はrad/secである。)を、温度−時間重ね合わせ原理に基づいて、各温度(T)での溶融複素粘度−角周波数曲線毎に、190℃でのエチレン系共重合体の溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際に得られる各温度(T)でのシフトファクター(aT)を求め、夫々の温度(T)と、各温度(T)でのシフトファクター(aT)とから、最小自乗法により[ln(aT)]と[1/(T+273.16)]との一次近似式(下記(I)式)を算出する。次に、該一次式の傾きmと下記式(II)とからEaを求める。
ln(aT) = m(1/(T+273.16))+n (I)
Ea = |0.008314×m| (II)
T :シフトファクター
Ea:流動の活性化エネルギー(単位:kJ/mol)
T :温度(単位:℃)
上記計算は、市販の計算ソフトウェアを用いてもよく、該計算ソフトウェアとしては、Rheometrics社製 Rhios V.4.4.4などがあげられる。
なお、シフトファクター(aT)は、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線を、log(Y)=−log(X)軸方向に移動させて(但し、Y軸を溶融複素粘度、X軸を角周波数とする。)、190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線に重ね合わせた際の移動量であり、該重ね合わせでは、夫々の温度(T)における溶融複素粘度−角周波数の両対数曲線は、各曲線ごとに、角周波数をaT倍に、溶融複素粘度を1/aT倍に移動させる。また、130℃、150℃、170℃および190℃の4点の値から(I)式を最小自乗法で求めるときの相関係数は、通常、0.99以上である。
溶融複素粘度−角周波数曲線の測定は、粘弾性測定装置(例えば、Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrometer RMS−800など。)を用い、通常、ジオメトリー:パラレルプレート、プレート直径:25mm、プレート間隔:1.5〜2mm、ストレイン:5%、角周波数:0.1〜100rad/秒の条件で行われる。なお、測定は窒素雰囲気下で行われ、また、測定試料には予め酸化防止剤を適量(例えば1000ppm。)を配合することが好ましい。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体のMFRRは、カット性をより高める観点から、好ましくは35以上である。また、耐衝撃性をより高める観点から、MFRRは、好ましくは500以下であり、より好ましくは400以下である。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、押出成形性、カット性をより高める観点から、温度190℃、角周波数100rad/secでの溶融複素粘度をη*(単位:Pa・sec)とし、JIS K7210に規定された、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートをMFR(単位:g/10分)として、下記式(1)を充足することが好ましく、
η* < 1550×MFR-0.25−420 (1)
下記式(1−2)を充足することがより好ましく、
η* < 1500×MFR-0.25−420 (1−2)
下記式(1−3)を充足することが更に好ましく、
η* < 1450×MFR-0.25−420 (1−3)
下記式(1−4)を充足することが特に好ましい。
η* < 1350×MFR-0.25−420 (1−4)
なお、η*は、Eaを求める粘弾性測定での条件と同条件で測定されるものである。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は、押出成形性、カット性、透明性を高める観点から、好ましくは5〜25であり、より好ましくは5.5〜20である。該分子量分布(Mw/Mn)は、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ測定によってポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)とを求め、MwをMnで除した値(Mw/Mn)である。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、カット性、押出成形性、耐衝撃性およびホットタック性を高める観点から、JIS K7210に規定された、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートをMFR(単位:g/10分)とし、190℃における溶融張力をMT(単位:cN)として、下記式(2)を充足することが好ましい。
2×MFR-0.59 < MT < 40×MFR-0.59 (2)
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、押出成形性、ホットタック性、カット性をより高める観点から、下記式(2−2)を充足することがより好ましく、
2.2×MFR-0.59 < MT (2−2)
下記式(2−3)を充足することが更に好ましい。
2.5×MFR-0.59 < MT (2−3)
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、耐衝撃性をより高める観点から、下記式(2−4)を充足することがより好ましく、
MT < 25×MFR-0.59 (2−4)
下記式(2−5)を充足することが更に好ましい。
MT < 15×MFR-0.59 (2−5)
なお、従来の通常のエチレン−α−オレフィン共重合体は、式(2)の左辺を通常満たさない。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、押出成形性、衝撃強度、透明性およびカット性を高める観点から、JIS K7210に規定された、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートをMFR(単位:g/10分)とし、極限粘度を[η](単位:dl/g)として、下記式(3)を充足することが好ましい。
1.02×MFR-0.094 < [η] < 1.50×MFR-0.156 (3)
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、耐衝撃性、ホットタック性および透明性をより高める観点から、下記式(3−2)を充足することがより好ましく、
1.05×MFR-0.094 < [η] (3−2)
下記式(3−3)を充足することが更に好ましい。
1.08×MFR-0.094 < [η] (3−3)
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体は、カット性、押出成形性をより高める観点から、下記式(3−4)を充足することがより好ましく、
[η] < 1.47×MFR-0.156 (3−4)
下記式(3−5)を充足することが更に好ましい。
[η] < 1.42×MFR-0.156 (3−5)
なお、JIS K7210に規定された、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートが同じである従来のエチレン−α−オレフィン共重合体と成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体とを比較した場合、従来のエチレン−α−オレフィン共重合体の極限粘度は、成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体の極限粘度よりも、通常高い値である。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法としては、例えば、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を2つ有し、該2つの配位子がアルキレン基やシリレン基等の架橋基で結合した構造を有するメタロセン錯体、具体的には、2つのインデニル基が、エチレン基、ジメチルメチレン基またはジメチルシリレン基で結合したジルコノセン錯体、2つのメチルシクロペンタジエニル基が、エチレン基、ジメチルメチレン基またはジメチルシリレン基で結合したジルコノセン錯体、2つのジメチルシクロペンタジエニル基が、エチレン基、ジメチルメチレン基またはジメチルシリレン基で結合したジルコノセン錯体などをあげることができる。エチレンとα−オレフィンとの共重合において、上記のメタロセン錯体を触媒成分として用いることにより、流動活性化エネルギー(Ea)がより高いエチレン−α−オレフィン共重合体を得ることができる。
エチレンとα−オレフィンとの共重合において、上記メタロセン錯体からなる触媒成分は、有機アルミニウム化合物、有機アルミニウムオキシ化合物、ホウ素化合物、有機亜鉛化合物などの助触媒成分を粒子状担体に担持させてなる固体粒子状の助触媒成分と併用して用いられることが、分子量分布(Mw/Mn)が広いエチレン−α−オレフィン共重合体を得る観点で好ましい。該固体粒子状の助触媒成分としては、具体的には、メチルアルモキサンを多孔質シリカと混合させた成分、ジエチル亜鉛と水とフッ化フェノールを多孔質シリカと混合させた成分等と併用して用いられることが、分子量分布(Mw/Mn)が広いエチレン−α−オレフィン共重合体を得る観点で好ましい。
重合方法として、好ましくは、エチレン−α−オレフィン共重合体の粒子の形成を伴う連続重合方法であり、例えば、連続気相重合、連続スラリー重合、連続バルク重合であり、好ましくは、連続気相重合である。気相重合反応装置としては、通常、流動層型反応槽を有する装置であり、好ましくは、拡大部を有する流動層型反応槽を有する装置である。反応槽内に攪拌翼が設置されていてもよい。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造に用いられるメタロセン系オレフィン重合用触媒の各成分を反応槽に供給する方法としては、通常、窒素、アルゴン等の不活性ガス、水素、エチレン等を用いて、水分のない状態で供給する方法、各成分を溶媒に溶解または稀釈して、溶液またはスラリー状態で供給する方法が用いられる。触媒の各成分は個別に供給してもよく、任意の成分を任意の順序にあらかじめ接触させて供給してもよい。
また、本重合を実施する前に、予備重合を実施し、予備重合された予備重合触媒成分を本重合の触媒成分または触媒として使用することが好ましい。
重合温度としては、通常、エチレン−α−オレフィン共重合体が溶融する温度未満であり、好ましくは0〜150℃であり、より好ましくは30〜100℃である。また、エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)を広げる観点からは、重合温度は高い方が好ましい。
重合時間としては(連続重合反応である場合は平均滞留時間として)、通常1〜20時間である。エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)を広げる観点からは、重合時間(平均滞留時間)は長い方が好ましい。
また、共重合体の溶融流動性を調節する目的で、水素を分子量調節剤として添加してもよく、混合ガス中に不活性ガスを共存させてもよい。重合反応ガス中のエチレンのモル濃度に対する重合反応ガス中の水素のモル濃度は、重合反応ガス中のエチレンのモル濃度100モル%として、通常、0.1〜3モル%である。また、また、エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)を広げる観点からは、該重合反応ガス中の水素のモル濃度は、高い方が好ましい。
成分(A)のエチレン−α−オレフィン共重合体の製造方法の具体例としては、下記助触媒担体(A)、架橋型ビスインデニルジルコニウム錯体(B)および有機アルミニウム化合物(C)を接触させて得られる触媒の存在下、エチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとを共重合する方法があげられる。
助触媒担体(A)は、(a)ジエチル亜鉛、(b)フッ素化フェノール、(c)水、(d)シリカおよび(e)トリメチルジシラザン(((CH33Si)2NH)を接触させて得られる担体である。
上記(a)、(b)、(c)各成分の使用量は特に制限はないが、各成分の使用量のモル比率を成分(a):成分(b):成分(c)=1:y:zとすると、yおよびzが下記の式を満足することが好ましい。
|2−y−2z|≦1
上記の式におけるyとして、好ましくは0.01〜1.99の数であり、より好ましくは0.10〜1.80の数であり、さらに好ましくは0.20〜1.50の数であり、最も好ましくは0.30〜1.00の数である。
また、成分(a)に対して使用する成分(d)の量としては、成分(a)と成分(d)との接触により得られる粒子に含まれる亜鉛原子のモル数が、該粒子1gあたり0.1mmol以上となる量であることが好ましく、0.5〜20mmolとなる量であることがより好ましい。成分(d)に対して使用する成分(e)の量としては、成分(d)1gあたり成分(e)0.1mmol以上となる量であることが好ましく、0.5〜20mmolとなる量であることがより好ましい。
架橋型ビスインデニルジルコニウム錯体(B)として、好ましくはラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジクロライド、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシドである。
また、有機アルミニウム化合物(C)として、好ましくはトリイソブチルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウムである。
架橋型ビスインデニルジルコニウム錯体(B)の使用量は、助触媒担体(A)1gあたり、好ましくは5×10-6〜5×10-4molである。また有機アルミニウム化合物(C)の使用量として、好ましくは、架橋型ビスインデニルジルコニウム錯体(B)のジルコニウム原子1モルあたり、有機アルミニウム化合物(C)のアルミニウム原子が1〜2000モルとなる量である。
成分(B)は、成分(A)以外のエチレン系重合体であり、流動の活性化エネルギー(Ea)が35kJ/mol未満であるエチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン単独重合体、エチレンとビニルエステルとの共重合体、エチレンと不飽和カルボン酸との共重合体、エチレンと不飽和カルボン酸エステルとの共重合体などが挙げられ、具体的には、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−デセン共重合体、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸共重合体、エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体等が例示される。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
成分(B)のエチレン系重合体として、好ましくは、流動の活性化エネルギー(Ea)が35kJ/mol未満であるエチレン−α−オレフィン共重合体であり、該エチレン−α−オレフィン共重合体として、好ましくは、炭素原子数3〜20のα-オレフィンであり、さらに好ましくはエチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体である。
成分(B)のエチレン系重合体はエチレンに基づく単量体単位を有する重合体であり、エチレン系重合体中のエチレンに基づく単量体単位の含有量は、当該重合体の全重量(100重量%)に対して、通常50重量%以上である。α−オレフィンに基く単量体単位の含有量は、当該重合体の全重量(100重量%)に対して、通常50重量%以下である。
成分(B)のJIS K 7210−1995に規定された、温度190℃、荷重21.18Nの条件で測定されるメルトフローレートは、耐衝撃性、ホットタック性を高める観点から、好ましくは0.1g/10分以上であり、より好ましくは0.3g/10分以上であり、さらに好ましくは0.5g/10分以上である。該値は、カット性を高める観点から、好ましくは50g/10分以下であり、より好ましくは8g/10分以下であり、さらに好ましくは5g/10分以下である。
成分(B)のMFRRは、カット性を高める観点から、好ましくは15以上であり、より好ましくは17以上である。また、耐衝撃性を高める観点から、該値は、好ましくは30以下であり、より好ましくは27以下であり、更に好ましくは25以下である。
成分(B)の密度は、剛性を高める観点から、好ましくは898kg/m3以上であり、より好ましくは905kg/m3以上である。耐衝撃性を高める観点から、好ましくは940kg/m3以下であり、より好ましくは930kg/m3以下であり、更に好ましくは925kg/m3以下であり、特に好ましくは920kg/m3以下である。
本発明のラミネート用フィルムは、表面層として下記の層(S)を含むラミネート用フィルムである。
層(S):上記の成分(A)と成分(B)とを含有し、成分(A)と成分(B)の合計量を100重量%として、成分(A)の含有量が60〜95重量%であり、成分(B)の含有量が40〜5重量%である層
ラミネート用フィルムは、表面層として上記の層(S)を含んでいればよく、すなわち、少なくとも一方の表面が層(S)からなるフィルムであればよく、ラミネート用フィルムが単層フィルムである場合は、ラミネート用フィルムは層(S)からなるフィルムとなる。また、ラミネート用フィルムが多層フィルムである場合は、少なくとも一方の表面に層(S)を積層してなるフィルムであればよく、該フィルムとしては、例えば、層(S)に積層された層を層(H)として、層(S)/層(H)、層(S)/層(H)/層(S)などの構成の多層フィルムがあげられる。また、組成の異なる層(S)を2層以上積層して多層フィルムとしてもよい。なお、層(H)としては、エチレン系重合体を含有する層(S)以外の層をあげることができる。
層(S)の成分(A)と成分(B)の含有量としては、成分(A)と成分(B)の合計量を100重量%として、カット性を高める観点から、成分(A)の含有量が70重量%以上、成分(B)の含有量が30重量%以下であることが好ましく、ホットタック性を高める観点から、成分(A)の含有量が90重量%以下、成分(B)の含有量が10重量%以上であることが好ましい。
成分(A)と成分(B)とを必須成分とするラミネート用フィルムの層(S)の製造に用いられる樹脂組成物は、成分(A)と成分(B)と必要に応じて配合される成分(下記添加剤や他の樹脂など)とを、公知の方法で溶融混練することにより、例えば、タンブラーブレンダー、ヘンシェルミキサーなどで混合した後、更に単軸押出機や多軸押出機などで溶融混練する、またはニーダーやバンバリーミキサーなどで溶融混練することにより得られる。
ラミネート用フィルムには、酸化防止剤、抗ブロッキング剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、加工性改良剤等の添加剤;他の樹脂などを配合してもよく、該添加剤や他の樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記の酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤やリン系酸化防止剤等が挙げられる。それぞれ単独で用いてもよく、2種を併用してもよい。
該フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(商品名Irganox1076、チバスペシャルティケミカルズ社製)、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕(商品名Irganox1010、チバスペシャルティケミカルズ社製)、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート(商品名Irganox3114、チバスペシャルティケミカルズ社製)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、3,9−ビス〔2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン(商品名Sumilizer GA80、住友化学工業社製)等が挙げられる。
該リン系酸化防止剤としては、例えば、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト(商品名アデカスタブPEP8)、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト(商品名Irgafos168、チバスペシャルティケミカルズ社製)、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジフォスフォナイト(商品名Sandostab P−EPQ、クラリアントシャパン社製)、ビス(2−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン(商品名:スミライザーGP、住友化学工業社製)等が挙げられる
上記の抗ブロッキング剤としては、無機系抗ブロッキング剤、有機系抗ブロッキング剤が挙げられる。無機系抗ブロッキング剤としては、例えば、シリカ、珪藻土、タルク、アルミノ珪酸塩、カオリン、炭酸カルシウム等が挙げられる。有機系抗ブロッキング剤としては、例えば、エポスタ-MA(株式会社日本触媒製)が挙げられる。
上記の滑剤としては、例えば、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル等が挙げられる。
上記の帯電防止剤としては、例えば、炭素原子数8〜22の脂肪酸のグリセリンエステルやソルビタン酸エステル、炭素原子数8〜22の脂肪酸のアルキルジアルカノールアミド、ポリエチレングリコールエステル、アルキルジエタノールアミン等が挙げられる。
上記の顔料としては、例えば、白色顔料、カーボンブラック等が挙げられる。
上記の他の樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂等が挙げられ、例えば、ポリプロピレン樹脂、エラストマー等が挙げられる。
ラミネート用フィルムの厚みは、通常20〜100μmであり、好ましくは30〜90μmであり、より好ましくは30〜80μmである。
ラミネート用フィルムにおける層(S)の厚みの割合は、ラミネート用フィルムの厚みを100%として、通常50%以上であり、好ましくは65%以上である。
ラミネート用フィルムは、公知の成形方法、例えば、インフレーションフィルム成形法、Tダイキャストフィルム成形法等により製造される。好ましくは、インフレーションフィルム成形法である。
ラミネート用フィルムの押出成形温度は、通常、110〜250℃である。カット性、ホットタック性を高める観点から、好ましくは230℃以下であり、より好ましくは210℃以下であり、更に好ましくは170℃以下であり、特に好ましくは150℃以下である。押出成形性を高める観点から、好ましくは120℃以上であり、より好ましくは125℃以上であり、更に好ましくは130℃以上である。
ラミネート用フィルムは、一般に、基材と積層して少なくとも一方の表面に層(S)を有する積層フィルムに加工されて用いられる。積層方法としては、通常、層(S)が一方の表面となるように基材と積層して積層フィルムに加工され、該積層フィルムでは、層(S)をヒートシール層として用いられる。
上記基材としては、例えば、ナイロン6やナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、高密度ポリエチレン、セロハン、紙、板紙、織物、アルミニウム箔等が挙げられ、好ましくは、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂またはポリプロピレン樹脂からなるフィルムあるいはアルミニウム箔であり、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂またはポリプロピレン樹脂からなるフィルムについては、延伸フィルムであることが好ましい。また、該積層フィルムには、ラミネート用フィルムおよび基材に加え、更に他のフィルムが積層されていてもよい。
ラミネート用フィルムと基材とを積層する方法としては、公知の方法、例えば、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、サンドラミネート法、ホットメルトラミネート法等が用いられる。
本発明のラミネート用フィルムを用いた積層フィルムは、ホットタック性、カット性および耐衝撃性に優れ、各種包装用フィルムに用いられる。特に、自動充填機包装用フィルムとして好適に用いられる。また、本発明のラミネート用フィルムを用いた積層フィルムは、剛性、押出成形性にも優れる。
以下、実施例および比較例により本発明を説明する。
実施例および比較例での物性は、次の方法に従って測定した。
[重合体の物性]
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K 7210−1995に規定された方法に従い、荷重21.18N、温度190℃の条件で測定した。
(2)メルトフローレートレイシオ(MFRR)
JIS K 7210−1995に規定された方法に従い、荷重211.8N、温度190℃の条件で測定したメルトフローレートを、荷重21.18N、温度190℃の条件で測定したメルトフローレートで除した値をMFRRとした。
(3)密度(単位:Kg/m3
JIS K 7112−1995のうち、A法に規定された方法に従って、測定した。なお、試料には、JIS K 6760−1995に記載のアニーリングを行った。
(4)分子量分布(Mw/Mn)
ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)法を用いて、下記の条件(1)〜(7)により、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を測定し、分子量分布(Mw/Mn)を求めた。
(1)装置:Water製Waters150C
(2)分離カラム:TOSOH TSKgelGMH−HT
(3)測定温度:145℃
(4)キャリア:オルトジクロロベンゼン
(5)流量:1.0mL/分
(6)注入量:500μL
(7)検出器:示差屈折
(5)流動の活性化エネルギー(Ea、単位:kJ/mol)
粘弾性測定装置(Rheometrics社製Rheometrics Mechanical Spectrometer RMS−800)を用いて、下記測定条件で130℃、150℃、170℃および190℃での溶融複素粘度−角周波数曲線を測定し、次に、得られた溶融複素粘度−角周波数曲線から、Rheometrics社製計算ソフトウェア Rhios V.4.4.4を用いて、活性化エネルギー(Ea)を求めた。
<測定条件>
ジオメトリー:パラレルプレート
プレート直径:25mm
プレート間隔:1.5〜2mm
ストレイン :5%
角周波数 :0.1〜100rad/秒
測定雰囲気 :窒素下
(6)溶融複素粘度(η*、単位:Pa・s)
上記の(5)で測定された190℃での溶融粘弾性から、角周波数が100rad/secにおける190℃の溶融粘度を求めた。
(7)溶融張力(MT、単位:cN)
東洋精機製作所製 メルトテンションテスターを用いて、温度が190℃の条件で、9.5mmφのバレルに充填した溶融樹脂を、ピストン降下速度5.5mm/分で、径が2.09mmφ、長さ8mmのオリフィスから押出し、該押し出された溶融樹脂を、径が150mmφの巻き取りロールを用い、40rpm/分の巻き取り上昇速度で巻き取り、溶融樹脂が破断する直前における張力値を測定した。この値が大きいほど溶融張力が大きいことを示す。
(8)極限粘度([η]、単位:dl/g)
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT)を5重量%溶解したテトラリン溶液(以下、ブランク溶液と称する。)と、該ブランク溶液に対して、エチレン重合体樹脂の濃度が1mg/mlとなる135℃のテトラリン溶液(以下、サンプル溶液と称する。)とを調整し、ウベローデ型粘度計により、該ブランク溶液と該サンプル溶液の135℃での降下時間を測定し、該降下時間から135℃での相対粘度(ηrel)を求めた後、下記式より算出した。
[η]=23.3×log(ηrel)
[フィルムの成形性]
(9)押出成形性(単位:(kg/hr)/アンペア)
フィルム成形時の樹脂の押出量(単位:kg/hr)と、押出機のモーター負荷(単位:アンペア)とを測定し、樹脂の押出量を押出機のモーター負荷で除した値を求めた。この値が大きいほど押出成形性に優れる。
[フィルムの物性]
(10)剛性(1%SM)(単位:MPa)
幅20mm、長さ120mmの短冊形試験片を、長手方向が引取り方向(MD)およびMD方向に対して直交する方向(TD)となるようにそれぞれ採取し、該試験片を用いて、チャック間60mm、引張速度5mm/minの条件で引張試験を行い、応力−歪曲線を測定した。該応力−歪曲線から、1%伸び時の荷重(単位:N)を求め、下記式から1%SMを求め、フィルムの剛性とした。
1%SM = [F/(t×l)]/[s/L0]/106
F :1%伸び時の荷重(単位:N)
t :試験片厚み (単位:m)
l :試験片幅 (単位:m,0.02)
0:チャック間距離 (単位:m,0.06)
s :1%歪み (単位:m,0.0006)
(11)衝撃強度(単位:kJ/m)
ASTM D1709−75に規定された方法(A法)に従って、ダートインパクト強度を測定した。この値が高いほどフィルムの耐衝撃強性に優れる。
(12)引裂強度(単位:kN/m)
ASTM D1922−67に規定された方法に従って、エレメンドルフ引裂強度を測定した。この値が小さいほどフィルムのカット性に優れる。
(13)ホットタック性(単位:N/25cm)
実施例で得られたフィルムと二軸延伸ナイロンフィルム(厚み15μm)とを、テストコーター(康井精機(株)製)を用いて、二液硬化型ポリウレタン系接着剤(武田薬品工業(株)製タケラックA310/タケネートA−3)によりドライラミネート加工を行い、実施例で得られたフィルム/二軸延伸ナイロンフィルムとなる構成の積層フィルムを得た。なお、ドライラミネート加工では、貼合後40℃で48時間エージングした。
得られた積層フィルムから幅25mmの短冊状試験片を切り出し、該試験片を用いて、実施例で得られたフィルム面側同士のホットタック性を、ホットタック強度試験機(Theller社製モデルHT)により測定した。シール温度を90℃から5℃刻みで130℃までとし、シール面圧力414KPaおよびシール時間3秒の条件でヒートシールした後、0.375秒後にシール部を剥離速度200cm/分で剥離させ、シール温度毎に、該剥離に要する強度を計測した。剥離強度が最大となるシール温度を最大ホットタック温度、該温度での剥離強度を最大ホットタック強度とした。該最大ホットタック強度が高いほど、ホットタック性に優れる。
実施例1
(1)助触媒担体の調製
特開2003−171415号公報の実施例10(1)および(2)の成分(A)と同様の方法で、固体生成物(以下、固体生成物(a−1)と称する。)を得た。
(2)予備重合
予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付きオートクレーブに、上記助触媒担体(a−1)0.63kgと、ブタン80リットル、1−ブテン0.03kg、常温常圧の水素として11リットルを仕込んだ後、オートクレーブを40℃まで上昇した。さらにエチレンをオートクレーブ内のガス相分圧で0.21MPa仕込み、系内が安定した後、トリイソブチルアルミニウム208mmol、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド70mmolを投入して重合を開始した。49℃へ昇温するとともに、エチレンと水素を連続で供給しながら、49℃で合計4時間の予備重合を実施した。重合終了後、エチレン、ブタン、水素ガスなどをパージして残った固体を室温にて真空乾燥し、上記助触媒担体(a−1)1g当り14.1gのエチレン−1−ブテン共重合体が予備重合された触媒成分(以下、予備重合触媒成分(a−1)と称する。)を得た。
(3)連続気相重合
上記の予備重合触媒成分(a−1)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施した。重合条件は、温度75.6℃、全圧2MPa、ガス線速度0.36m/s、エチレンに対する水素モル比は0.67%、エチレンに対する1−ヘキセンモル比は1.39%で、重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。さらに、流動床の総パウダー重量を80kgに維持し、平均滞留時間3.8hrとなるように、上記予備重合触媒成分(a−1)と、トリイソブチルアルミニウムとを一定の割合で連続的に供給した。重合により、20.9kg/hrの生産効率でエチレン−1−ヘキセン共重合体(以下、PE−A1と称する。)のパウダーを得た。
(4)エチレン−1−ヘキセン共重合体パウダーの造粒
上記で得たPE−A1のパウダーに、酸化防止剤(住友化学工業(株)製スミライザーGP)750ppmをブレンドしたものを、押出機((株)神戸製鋼所製LCM50)を用いて、フィード速度50kg/hr、スクリュー回転数450rpm、ゲート開度50%、サクション圧力0.2MPa、樹脂温度200〜230℃条件で造粒することにより、PE−A1のペレットを得た。PE−A1の基本物性を表1に示した。
(5)フィルム加工
PE−A1ペレットを80重量部、市販のエチレン−1−ヘキセン共重合体(日本エボリュー(株)製造、住友化学工業(株)販売 スミカセンE FV203;以下、PE−B1と称する。PE−B1の基本物性を表1に示した。)を20重量部、アンチブロッキング剤マスターバッチ(住友化学工業(株)製EMB−21)2.0重量部、滑剤マスターバッチ(住友化学工業(株)製EMB−10)1.5重量部を混合したものを、スクリュー径55mmφでL/D32の単軸押出機、リップ径125mmφでリップギャプ2.0mmのインフレーションフィルム成形機(SHIモダンマシナリー(株)製)に導入し、加工温度(押出機およびダイ設定温度)130℃、外冷風温度15℃とし、ブローアップ比約2.0、引取速度11m/minの条件でインフレーションフィルム加工を行い、厚み50μmおよび折り幅393mmの筒状フィルムを得た。加工時の押出量は25.4kg/hr、スクリュー回転数は25rpmであった。成形性の評価結果、得られたフィルムの物性評価結果を表2に示した。
実施例2
フィルム加工において、PE−A1ペレットを90重量部、PE−B1を10重量部とした以外は実施例1に従って実施した。成形性の評価結果、得られたフィルムの物性評価結果を表2に示した。
実施例3
フィルム加工において、加工温度(押出機およびダイ設定温度)を190℃とした以外は実施例1に従って実施した。成形性の評価結果、得られたフィルムの物性評価結果を表2に示した。
比較例1
フィルム加工において、PE−A1ペレットを100重量部とし、PE−B1を配合しなかった以外は実施例1に従って実施した。成形性の評価結果、得られたフィルムの物性評価結果を表2に示した。
比較例2
フィルム加工において、加工温度(押出機およびダイ設定温度)を190℃とした以外は比較例1に従って実施した。成形性の評価結果、得られたフィルムの物性評価結果を表2に示した。
実施例4
フィルム加工において、PE−B1に代えて市販のエチレン−1−ヘキセン共重合体(日本エボリュー(株)製造、住友化学工業(株)販売 スミカセンE FV205;以下、PE−B2と称する。PE−B2の基本物性を表1に示した。)を用いる以外は、実施例1に従って実施した。成形性の評価結果、得られたフィルムの物性評価結果を表3に示した。
実施例5
(1)助触媒担体の調製
特開2003−171415号公報の実施例10(1)および(2)の成分(A)と同様の方法で、固体生成物(以下、固体生成物(a−2)と称する。)を得た。
(2)予備重合
予め窒素置換した内容積210リットルの撹拌機付きオートクレーブに、上記助触媒担体(a−2)0.70kgと、ブタン80リットル、1−ブテン0.02kg、常温常圧の水素として11リットルを仕込んだ後、オートクレーブを41℃まで上昇した。さらにエチレンをオートクレーブ内のガス相分圧で0.21MPa仕込み、系内が安定した後、トリイソブチルアルミニウム312mmol、ラセミ−エチレンビス(1−インデニル)ジルコニウムジフェノキシド105mmolを投入して重合を開始した。50℃へ昇温するとともに、エチレンと水素を連続で供給しながら、50℃で合計4時間の予備重合を実施した。重合終了後、エチレン、ブタン、水素ガスなどをパージして残った固体を室温にて真空乾燥し、上記助触媒担体(a−2)1g当り12.8gのエチレン−1−ブテン共重合体が予備重合された触媒成分(以下、予備重合触媒成分(a−2)と称する。)を得た。
(3)連続気相重合
上記の予備重合触媒成分(a−2)を用い、連続式流動床気相重合装置でエチレンと1−ヘキセンの共重合を実施した。重合条件は、温度74.5℃、全圧2MPa、ガス線速度0.28m/s、エチレンに対する水素モル比は0.60%、エチレンに対する1−ヘキセンモル比は0.75%で、重合中はガス組成を一定に維持するためにエチレン、1−ヘキセン、水素を連続的に供給した。さらに、流動床の総パウダー重量を80kgに維持し、平均滞留時間4.1hrとなるように、上記予備重合触媒成分(a−2)と、トリイソブチルアルミニウムとを一定の割合で連続的に供給した。重合により、19.4kg/hrの生産効率でエチレン−1−ヘキセン共重合体(以下、PE−A2と称する。)のパウダーを得た。
(4)造粒およびフィルム加工
PE−A1に代えてPE−A2を用いる以外は、実施例1に記載の「(4)エチレン−1−ヘキセン共重合体パウダーの造粒」および「(5)フィルム加工」に従って行った。
PE−A1の基本物性を表1に、成形性の評価結果、得られたフィルムの物性評価結果を表3に示した。
実施例6
フィルム加工において、PE−B1に代えてPE−B2を用いる以外は、実施例5に従って実施した。成形性の評価結果、得られたフィルムの物性評価結果を表3に示した。
Figure 2005314654
Figure 2005314654
Figure 2005314654

Claims (6)

  1. 表面層として下記の層(S)を含むラミネート用フィルム。
    層(S):下記成分(A)と成分(B)とを含有し、成分(A)と成分(B)の合計量を100重量%として、成分(A)の含有量が60〜95重量%であり、成分(B)の含有量が40〜5重量%である層
    成分(A):エチレンに基づく単量体単位と炭素原子数3〜20のα−オレフィンに基づく単量体単位とを有し、密度が890〜950kg/m3であり、流動の活性化エネルギー(Ea)が35kJ/mol以上であり、メルトフローレートレイシオ(MFRR)が30以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が5〜25であるエチレン−α−オレフィン共重合体
    成分(B):成分(A)以外のエチレン系重合体
  2. 成分(B)がエチレン−α−オレフィン共重合体であり、該エチレン−α−オレフィン共重合体の流動の活性化エネルギー(Ea)が35kJ/mol未満である請求項1に記載のラミネート用フィルム。
  3. 成分(B)が、下記要件(b1)〜(b3)を充足するエチレン系重合体である請求項1または2に記載のラミネート用フィルム。
    (b−1):JIS K7210に規定された、温度190℃、荷重21.18N
    の条件で測定されるメルトフローレートが、0.1〜50g/10分であ
    ること。
    (b−2):メルトフローレートレイシオ(MFRR)が15〜30であること。
    (b−3):密度が898〜940kg/m3であること。
  4. 120〜170℃で押出成形してなる請求項1〜3のいずれかに記載のラミネート用フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のラミネート用フィルムと基材とを積層してなり、少なくとも一方の表面に層(S)を有する積層フィルム。
  6. 自動充填機包装用である請求項5に記載の積層フィルム。

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