JP2005314610A - スチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、環境適合性に優れた非ハロゲン系発泡剤を使用し、優れた断熱性能および建材、産業資材用途に必要な強度、寸法安定性、難燃性を持ち合わせた軽量なスチレン系樹脂押出発泡体とその製造方法を提供する。
【解決手段】 スチレン系樹脂を加熱溶融させ、発泡剤を添加し、これを押出発泡してなるスチレン系樹脂発泡体であって、発泡剤として、炭素数3〜5の飽和炭化水素と、特定のエーテル類、及びまたは、他の非ハロゲン系発泡剤とを含有し、発泡体密度が25〜45kg/m3で、発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.1〜2.7、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.1〜2.7であり、発泡体を80℃で24時間加熱した際の体積変化率が−2〜+2%である事を特徴とするスチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 スチレン系樹脂を加熱溶融させ、発泡剤を添加し、これを押出発泡してなるスチレン系樹脂発泡体であって、発泡剤として、炭素数3〜5の飽和炭化水素と、特定のエーテル類、及びまたは、他の非ハロゲン系発泡剤とを含有し、発泡体密度が25〜45kg/m3で、発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.1〜2.7、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.1〜2.7であり、発泡体を80℃で24時間加熱した際の体積変化率が−2〜+2%である事を特徴とするスチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、建築用断熱材及び産業資材用断熱材などに使用される板状のスチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、環境適合性に優れ、かつ高断熱性能と建築資材及び産業資材用途に適正な強度、難燃性を保有するスチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法に関する。
従来、スチレン系樹脂押出発泡体は施工性、断熱特性の好適性から建屋の断熱材として汎用されて来た。また、産業資材用途として冷凍車、保冷車の断熱材としても使用されてきている。これらスチレン系樹脂押出発泡体を得るには、スチレン系樹脂を押出機にて加熱溶融し、途中、発泡剤を添加、混練、この流動ゲルを発泡に適する温度に冷却、ダイを通して低圧領域に圧力開放し、発泡させ、同時に、板状に成形し、発泡体を得る方法が一般的である(例えば特許文献1、特許文献2)。ここで、発泡剤としては、優れた断熱特性を得るため、フロン類や飽和炭化水素類を使用し、また、良好な機械的物性、発泡体寸法安定性および生産性を得るために、スチレン系樹脂に易透過性のガスである塩化メチル、塩化エチルに代表されるハロゲン化炭化水素を併用して用いる技術が、当業界に広く採用され定着している(例えば特許文献3、特許文献4)。
しかし近年、オゾン層破壊、地球温暖化、化学物質による大気や水質への影響等、環境問題がクローズアップされてきており、少しでも環境に優しい発泡剤を使用する事が望まれている。
特許文献5には、フロン類以外の発泡剤を用いたスチレン系樹脂発泡体および製造方法として、発泡剤にプロパン、ブタンあるいはそれらの混合物、あるいは該炭化水素とメチルクロライド、エチルクロライドあるいはそれらの混合物を用いたスチレン系樹脂発泡体およびその製造方法が開示されている。該公報では、JIS A9511に規定する難燃性を満たすため、ヘキサブロモシクロドデカンまたはテトラブロモビスフェノールAを1〜3重量%用い、発泡剤であるプロパン、ブタンの発泡体中での残存ガス量を、それぞれ3.5重量%以下、2.0重量%以下に調整することが開示されている。
特許文献6、7には発泡剤として炭素数が3〜5の飽和炭化水素を使用し、難燃剤として、(A)ハロゲン系難燃剤と(B)リン系難燃剤、窒素含有化合物、ホウ酸金属塩、酸化ホウ素の少なくとも1種とを用いて、断熱性および難燃性の優れたスチレン樹脂発泡体を製造することが開示されている。
特許文献8には、ポリスチレン系樹脂押出発泡板の製造方法において、発泡剤として、イソブタンを含み発泡剤全量に対して25重量%以上65重量%以下の飽和炭化水素と、ジメチルエーテルを含み発泡剤全量に対して5重量%以上70重量%以下のエーテルと、発泡剤全量に対して5重量%以上55重量%以下の二酸化炭素と、発泡剤全量に対して0〜25重量%以下のその他の発泡剤を使用する事が開示されている。
しかしながら、フロン類、ハロゲン化炭化水素類の発泡剤を使用せず、環境に適合した非ハロゲン発泡剤の使用にて、軽量な発泡体を安定的に製造し、更に、特に良好な機械的強度と高温雰囲気下での寸法安定性、難燃性が要求される用途に対応できる発泡体を供給できるまでには到っていない。これらを満足する発泡体の開発が望まれている。
特公昭31−5393号公報
特公昭42−19195号公報
特公昭41−672号公報
特公昭57−7175号公報
特開平10−237210号公報
国際公開第01/030896号パンフレット
国際公開第02/051918号パンフレット
特開2003−12848号公報
特許文献5には、フロン類以外の発泡剤を用いたスチレン系樹脂発泡体および製造方法として、発泡剤にプロパン、ブタンあるいはそれらの混合物、あるいは該炭化水素とメチルクロライド、エチルクロライドあるいはそれらの混合物を用いたスチレン系樹脂発泡体およびその製造方法が開示されている。該公報では、JIS A9511に規定する難燃性を満たすため、ヘキサブロモシクロドデカンまたはテトラブロモビスフェノールAを1〜3重量%用い、発泡剤であるプロパン、ブタンの発泡体中での残存ガス量を、それぞれ3.5重量%以下、2.0重量%以下に調整することが開示されている。
特許文献6、7には発泡剤として炭素数が3〜5の飽和炭化水素を使用し、難燃剤として、(A)ハロゲン系難燃剤と(B)リン系難燃剤、窒素含有化合物、ホウ酸金属塩、酸化ホウ素の少なくとも1種とを用いて、断熱性および難燃性の優れたスチレン樹脂発泡体を製造することが開示されている。
特許文献8には、ポリスチレン系樹脂押出発泡板の製造方法において、発泡剤として、イソブタンを含み発泡剤全量に対して25重量%以上65重量%以下の飽和炭化水素と、ジメチルエーテルを含み発泡剤全量に対して5重量%以上70重量%以下のエーテルと、発泡剤全量に対して5重量%以上55重量%以下の二酸化炭素と、発泡剤全量に対して0〜25重量%以下のその他の発泡剤を使用する事が開示されている。
しかしながら、フロン類、ハロゲン化炭化水素類の発泡剤を使用せず、環境に適合した非ハロゲン発泡剤の使用にて、軽量な発泡体を安定的に製造し、更に、特に良好な機械的強度と高温雰囲気下での寸法安定性、難燃性が要求される用途に対応できる発泡体を供給できるまでには到っていない。これらを満足する発泡体の開発が望まれている。
本発明は前記従来技術に鑑みてなされたものであり、オゾン層破壊、地球温暖化など、環境に影響のあるフロン類、ハロゲン化炭化水素類の発泡剤を使用せずに、優れた断熱性能および建材、産業資材用途に必要な強度、寸法安定性、難燃性を持ち合わせた軽量なスチレン系樹脂押出発泡体を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題解決のため、鋭意研究の結果、発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素と、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテル、及び、必要に応じその他の非ハロゲン系発泡剤とを使用し、その添加量と混合比率を調整することで発泡体密度25〜45kg/m3の高発泡化、軽量発泡体を安定的に得る事を実現した。そして、発泡体密度25〜45kg/m3の高発泡、低密度領域にて、ダイス及び成形金型形状、金型温度設定、発泡体断面拡大率変更等の発泡体成形方法の調整にて、得られる発泡体の各方向の圧縮強度バランスを適正な範囲にもっていくことにより、発泡体の寸法安定性、特に高温雰囲気下での発泡体の寸法安定性を飛躍的に改善できる事を見い出した。
従来のフロン類、ハロゲン化炭化水素類の発泡剤を使用した場合においては、安定して高品質の発泡体を得るのは容易であったが、非ハロゲン発泡剤を用いた場合では安定して発泡体を製造する事が困難であるとともに、優れた断熱性能および建材、産業資材用途に必要な強度、寸法安定性、難燃性を兼ね備える事ができていなかったが、上記の技術により実現が可能となった。
すなわち、本発明は、次のスチレン系樹脂押出発泡体およびその製造方法を提供する。
(1) スチレン系樹脂を加熱溶融させ、発泡剤を添加し、これを押出発泡してなるスチレン系樹脂発泡体であって、、発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素と、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテル、及びまたは、他の非ハロゲン系発泡剤とを含有し、発泡体密度が25〜45kg/m3で、発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.1〜2.7、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.1〜2.7であり、発泡体を80℃雰囲気温度下で24時間加熱した際の体積変化率が−2〜+2%である事を特徴とするスチレン系樹脂押出発泡体。
(2) JIS A 9511に規定する押出法ポリスチレンフォーム保温板3種に合致した断熱性、難燃性を有する事を特徴とする前記(1)項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(3) 発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素を2〜5重量部、および、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテルを1〜5重量部用いる事を特徴とする前記(1)または(2)項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(4) 他の非ハロゲン系発泡剤が、水、二酸化炭素であることを特徴とする前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(5) 発泡体を形成する気泡の平均径が0.05〜0.4mmである事を特徴とする前記(1)〜(4)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(6) 発泡体を形成する気泡が、主として気泡径0.25mm以下の気泡と気泡径0.3〜1mmの気泡より構成され、これらの気泡がセル膜を介して海島状に分散し、気泡径0.25mm以下の気泡が発泡体断面積あたり10〜90%の占有面積比を有することを特徴とする前記(1)〜(5)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(7) スチレン系樹脂を加熱溶融させ、発泡剤を該スチレン系樹脂に添加し、ダイを通して押出発泡するスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法であって、発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素と、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテル、及びまたは、他の非ハロゲン系発泡剤を共存させて押出発泡して製造し、発泡体密度が25〜45kg/m3、発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.1〜2.7、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.1〜2.7であり、発泡体を80℃雰囲気温度下で24時間加熱した際の体積変化率が−2〜+2%である事を特徴とするスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
(1) スチレン系樹脂を加熱溶融させ、発泡剤を添加し、これを押出発泡してなるスチレン系樹脂発泡体であって、、発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素と、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテル、及びまたは、他の非ハロゲン系発泡剤とを含有し、発泡体密度が25〜45kg/m3で、発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.1〜2.7、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.1〜2.7であり、発泡体を80℃雰囲気温度下で24時間加熱した際の体積変化率が−2〜+2%である事を特徴とするスチレン系樹脂押出発泡体。
(2) JIS A 9511に規定する押出法ポリスチレンフォーム保温板3種に合致した断熱性、難燃性を有する事を特徴とする前記(1)項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(3) 発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素を2〜5重量部、および、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテルを1〜5重量部用いる事を特徴とする前記(1)または(2)項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(4) 他の非ハロゲン系発泡剤が、水、二酸化炭素であることを特徴とする前記(1)〜(3)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(5) 発泡体を形成する気泡の平均径が0.05〜0.4mmである事を特徴とする前記(1)〜(4)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(6) 発泡体を形成する気泡が、主として気泡径0.25mm以下の気泡と気泡径0.3〜1mmの気泡より構成され、これらの気泡がセル膜を介して海島状に分散し、気泡径0.25mm以下の気泡が発泡体断面積あたり10〜90%の占有面積比を有することを特徴とする前記(1)〜(5)項のいずれか1項記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
(7) スチレン系樹脂を加熱溶融させ、発泡剤を該スチレン系樹脂に添加し、ダイを通して押出発泡するスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法であって、発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素と、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテル、及びまたは、他の非ハロゲン系発泡剤を共存させて押出発泡して製造し、発泡体密度が25〜45kg/m3、発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.1〜2.7、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.1〜2.7であり、発泡体を80℃雰囲気温度下で24時間加熱した際の体積変化率が−2〜+2%である事を特徴とするスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
本発明により、環境に適合した非ハロゲン発泡剤にて、高断熱性能、かつ、強度、寸法安定性、難燃性に優れた軽量なスチレン系樹脂押出発泡体が得られる。
本発明で用いられるスチレン系樹脂は、特に限定されるものではなく、スチレン単量体のみから得られるスチレンホモポリマー、スチレン単量体とスチレンと共重合可能な単量体あるいはその誘導体から得られるランダム、ブロックあるいはグラフト共重合体、後臭素化ポリスチレン、ゴム強化ポリスチレンなどの変性ポリスチレンなどが挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して使用することができる。
スチレンと共重合可能な単量体としては、メチルスチレン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのスチレン誘導体、ジビニルベンゼンなどの多官能性ビニル化合物、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリロニトリルなどの(メタ)アクリル系化合物、ブダジエンなどのジエン系化合物あるいはその誘導体、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和カルボン酸無水物などが挙げられる。これらは単独あるいは2種以上混合して使用することができる。
スチレン系樹脂では、加工性の面からスチレンホモポリマーが好ましい。
本発明は、発泡剤として、炭素数3〜5の飽和炭化水素の1種または2種以上とジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種又は2種以上のエーテル、及び必要に応じて他の発泡剤(ただし、ハロゲン系発泡剤を除く)を使用することを特徴とする。
本発明で用いられる炭素数3〜5の飽和炭化水素としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、ネオペンタンなどが挙げられる。
炭素数3〜5の飽和炭化水素では、発泡性と発泡体の断熱性能の点からn−ブタン、i−ブタン、n−ブタンとi−ブタンの混合物が好ましく、特に好ましくはi−ブタンである。
本発明で用いられるエーテル類としては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルなどが挙げられ、発泡性、発泡成形性、安定性の点からジメチルエーテルが好ましい。
本発明で用いられる他の非ハロゲン系発泡剤としては、特に限定されるものではない。例えば水、二酸化炭素などの無機発泡剤、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、t−ブチルアルコールなどのアルコール類、ジメチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルn−プロピルケトン、メチルn−ブチルケトン、メチルi−ブチルケトン、メチルn−アミルケトン、メチルn−ヘキシルケトン、エチルn−プロピルケトン、エチルn−ブチルケトンなどのケトン類、蟻酸メチルエステル、蟻酸エチルエステル、蟻酸プロピルエステル、蟻酸ブチルエステル、蟻酸アミルエステル、プロピオン酸メチルエステル、プロピオン酸エチルエステルなどのカルボン酸エステル類、アゾ化合物などの化学発泡剤などを用いることができる。これら他の非ハロゲン系発泡剤は単独または2種以上混合して使用することができる。
他の非ハロゲン系発泡剤の中では、発泡性、安全性、発泡体成形性などの点から、水、二酸化炭素がより好ましく、中でも水が特に好ましい。
他の非ハロゲン系発泡剤を用いることで、良好な可塑化効果や発泡助剤効果が得られ、押出圧力を低減し、安定的に発泡体の製造が可能となる。
特に、水を発泡剤として用いた場合、発泡体中に、気泡径が概ね0.25mm以下の比較的気泡径の小さい気泡(以下、小気泡という)と、気泡径が概ね0.3mmから1mm程度の比較的気泡径の大きな気泡(以下、大気泡という)が海島状に混在してなる特徴的な気泡構造を有する発泡体が得られ、得られる発泡体の発泡特性、成形性、生産性および断熱性能が向上する。
本発明のスチレン系樹脂発泡体の製造時に、スチレン系樹脂中に添加または注入される発泡剤の量としては、発泡倍率の設定値などに応じて適宜かわるものではあるが、通常、発泡剤の合計量をスチレン系樹脂100重量部に対して3〜10重量部とするのが好ましい。より好ましくは4.5〜8重量部である。発泡剤の添加量が3重量部未満では発泡倍率が低く、樹脂発泡体としての軽量、断熱などの特性が発揮されにくい場合があり、一方10重量部を超えると過剰な発泡剤量のため発泡体中にボイドなどの不良を生じる場合がある。
安定的な発泡体の製造、外観など良好な品質の発泡体を得る観点から、添加される発泡剤において、炭素数3〜5の飽和炭化水素の1種以上の添加量は、スチレン系樹脂100重量部に対して2〜5重量部とするのが好ましい。より好ましくは3〜5重量部である。ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテルの添加量はスチレン系樹脂100重量部に対して1〜5重量部とするのが好ましい。より好ましくは1.5〜4重量部である。
また、他の発泡剤として水を用いる場合には、加工性や、前記小気泡、大気泡の生成の面から、スチレン系樹脂100重量部に対して0.3〜3重量部とするのが好ましい。好ましくは0.5〜2重量部である。
発泡剤を添加または注入する際の圧力は、特に制限するものではなく、押出機などの内圧力よりも高い圧力であればよい。
本発明では、スチレン系樹脂発泡体中に、難燃剤として、ハロゲン系難燃剤から選ばれる少なくとも1種を含む。さらに好ましくはリン酸エステル系化合物、窒素含有化合物を共存させてもよい。本発明で使用されるハロゲン系難燃剤としては、例えば、臭素系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモシクロオクタン、ジブロモネオペンチルグリコール、トリブロモネオペンチルアルコール、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート、トリス(2、3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、テトラブロモエタンなどの脂肪族あるいは脂環式炭化水素の臭素化物、ヘキサブロモベンゼン、エチレンビスペンタブロモジフェニル、デカブロモジフェニルエタン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、2,3−ジブロモプロピルペンタブロモフェニルエーテルなどの芳香族化合物の臭素化物、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)、テトラブロモビスフェノールA(2−ブロモエチルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテル、テトラブロモビスフェノールAビス(アリルエーテル)、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルとトリブロモフェノールとの付加物などの臭素化ビスフェノール類およびその誘導体、テトラブロモビスフェノールAポリカーボネートオリゴマー、テトラブロモビスフェノールAジグリシジルエーテルとブロモ化ビスフェノールとの付加物のエポキシオリゴマーなどの臭素化ビスフェノール類誘導体オリゴマー、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ビス(2,4,6ートリブロモフェノキシ)エタンなどの臭素系芳香族化合物、臭素化アクリル系樹脂、エチレンビスジブロモノルボルナンジカルボキシイミドなどがあげられる。塩素系難燃剤として、塩素化パラフィン、塩素化ナフタレン、パークロロペンタデカンなどの塩素化脂肪族化合物、塩素化芳香族化合物、塩素化脂環式化合物などがあげられる。中でも、難燃性の点から臭素系難燃剤が好ましく、特にスチレン系樹脂との相溶性などの点からヘキサブロモシクロドデカン、テトラブロモシクロオクタン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレート、ジブロモネオペンチルグリコール、テトラブロモビスフェノールAビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル)が好ましく、添加する量は0.1〜6.0重量部である。ハロゲン系難燃剤の含有量が前記未満では、難燃性が得られがたい傾向があり、一方前記範囲を超えると発泡体のガラス転移温度が低下し耐熱性が低下する原因となりやすい。
リン酸エステル系化合物の具体例としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ(2−エチルヘキシル)ホスフェートなどのトリアルキルホスフェート(アルキル基としてはの炭素数1〜12のものが好ましい)、トリブトキシエチルホスフェートなどのトリアルコキシアルキルホスフェート(アルコキシアルキル基としては炭素数2〜12のものが好ましい)、ジアルキルホスフェート(アルキル基としては炭素数1〜12のものが好ましい)、モノイソデシルホスフェートなどのモノアルキルホスフェート(アルキル基としては炭素数1〜12のものが好ましい)、2−アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートなどの脂肪族系リン酸エステル類、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシリルホスフェート、トリス(イソプロピルフェニル)ホスフェート、トリス(フェニルフェニル)ホスフェート、トリナフチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシリルジフェニルホスフェート、ジ(イソプロピルフェニル)フェニルホスフェートなどのトリアリールホスフェート(アルール基はアルキル基、フェニル基などで置換されていてもよい)、ジフェニル(2−エチルヘキシル)ホスフェート、ジフェニル(2−アクリロイルオキシエチル)ホスフェート、ジフェニル(2−メタクリロイルオキシエチル)ホスフェートなどのジアリールアルキルホスフェート(アリール基、アルキル基は置換されていてもよい)などの芳香族系リン酸エステル類などがあげられる。
リン酸エステル系化合物の含有量は、ハロゲン系難燃剤および/又は窒素含有化合物との難燃相乗効果を得る点で、スチレン系樹脂100重量部に対し0.1〜5.0重量部が好ましい。
窒素含有化合物の具体例としては、シアヌル酸、メチルシアヌレートなどのモノアルキルシアヌレート、ジエチルシアヌレートなどのジアルキルシアヌレート、トリメチルシアヌレート、トリエチルシアヌレートなどのトリアルキルシアヌレート、フェニルシアヌレート、ジフェニルシアヌレート、トリフェニルシアヌレート、ジメチルフェニルシアヌレートなどのジアルキルフェニルシアヌレート、イソシアヌル酸、メチルイソシアヌレートなどのモノアルキルイソシアヌレート、ジエチルイソシアヌレートなどのジアルキルイソシアヌレート、トリメチルイソシアヌレート、トリエチルイソシアヌレートなどのトリアルキルイソシアヌレート、フェニルイソシアヌレート、ジフェニルイソシアヌレート、トリフェニルイソシアヌレート、ジメチルフェニルイソシアヌレートなどのジアルキルフェニルイソシアヌレート、モノ(2−アミノエチル)イソシアヌレートなどのモノ(アミノアルキル)イソシアヌレート、ジ(2−アミノエチル)イソシアヌレートなどのジ(アミノアルキル)イソシアヌレート、トリ(2−アミノエチル)イソシアヌレートなどのトリ(アミノアルキル)イソシアヌレート、トリ(ヒドロキシメチル)イソシアヌレート、トリ(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリ(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートなどのトリ(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレート、ジ(ヒドロキシメチル)イソシアヌレートなどのジ(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレート、ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレートなどのビス(カルボキシアルキル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレートなどの1,3,5−トリス(カルボキシアルキル)イソシアヌレート、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレートなどが挙げられる。
窒素含有化合物の含有量は、ハロゲン系難燃剤および/又はリン酸エステル系化合物との難燃相乗効果を得る点で、スチレン系樹脂100重量部に対し0.1〜5.0重量部が好ましい。
本発明においては、必要に応じて本発明の効果を阻害しない範囲内で、シリカ、タルク、ケイ酸カルシウム、ワラストナイト、カオリン、クレイ、マイカ、酸化亜鉛、酸化チタン、炭酸カルシウムなどの無機化合物、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、流動パラフィン、オレフィン系ワックス、ステアリルアミド系化合物などの加工助剤、フェノール系抗酸化剤、リン系安定剤、ベンゾトリアゾール類、ヒンダードアミン類などの耐光性安定剤、他の難燃剤、帯電防止剤、顔料などの着色剤などの添加剤を含有させることができる。
他の発泡剤として、水を用いる場合は、サポナイト、ヘクトナイト、モンモリロナイト、ベントナイトなどのスメクタイト、膨潤性フッ素雲母などの吸水性あるいは水膨潤性の粘土類およびこれらの有機化処理品、ゼオライト、吸水性高分子、日本アエロジル(株)製AEROSILなどのシラノール基を有する無水シリカなど(本発明においては、これらの物質を吸水性物質と総称する)の1種または2種以上を添加することで、発泡体中に、前記小気泡、大気泡の発生する作用をさらに向上することができ、得られる発泡体の成形性、生産性および断熱性能がさらに向上する。
ここで使用する吸水性物質は、スチレン系樹脂に対して相溶性のない水を吸水してゲルを形成し、ゲルの状態でスチレン系樹脂中に均一に分散させることができると考えられることから使用される。
本発明で用いられる吸水性物質の含有量は、水の添加量などによって、適宜調整されるものであるが、スチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.2〜10重量部、さらに好ましくは0.3〜8重量部、特に好ましくは0.5〜7重量部である。吸水性物質の含有量が前記範囲未満では吸水性物質による水の吸着量が不足し、押出機内で水の分散不良による気孔が発生し成形体不良になる場合があり、一方前記範囲を超える場合には、押出機内で吸水性物質の分散不良が発生し、気泡むらができ、発泡体の断熱性能の悪化とバラツキを生ずる場合がある。
前記吸水性物質の中では、スメクタイトが好ましい。スメクタイトとしては、モンモリロナイト、あるいはベントナイトなどのようにモンモリロナイトを主成分として含む粘土鉱物が好ましい。本発明でいうベントナイトとは、主成分がモンモリロナイトであり、石英、α−クリストバライト、オパール、長石、雲母などの随伴鉱物を含んだ塩基性粘土鉱物である。化学成分からいえば、ベントナイトは酸化珪素が主成分であり、次いで多い化学成分が酸化アルミニウムである。また、モンモリロナイトとは、約1nmの薄い珪酸塩層からなり、その板状結晶粒子の層表面はマイナスに帯電し、層間にはナトリウムやカルシウムのような交換性陽イオンを介在して電荷的に中性を保っており、水が接触すると層間の交換性陽イオンに水分子が水和し、層間が膨潤する粘土鉱物であるとされている。
本発明に用いられるスメクタイトとしては、とくにベントナイトが好ましい。ベントナイトの代表例としては、天然ベントナイト、精製ベントナイトなどがあげられる。また、有機化ベントナイトなども使用できる。本発明におけるスメクタイトには、アニオン系ポリマー変性モンモリロナイト、シラン処理モンモリロナイト、高極性有機溶剤複合モンモリロナイトなどのモンモリロナイト変性処理生成物もその範疇に含まれる。
ベントナイトは、例えば、豊順鉱業(株)よりベントナイト穂高、ベンゲルなどとして入手しうる。かかるベントナイトは単独でまたは2種以上混合して用いることができる。
ベントナイトなどのスメクタイトの含有量は、水の添加量などによって、適宜調整されるものであるが、スチレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.2〜10重量部、さらに好ましくは0.3〜8重量部、特に好ましくは、0.5〜7重量部、最も好ましくは1〜5重量部である。スメクタイトの含有量が前記範囲満では水の圧入量に対してスメクタイトによる水の吸着量が不足し、押出機内で水の分散不良による気孔が発生し成形体不良になる傾向がある。一方前記範囲を超える場合には、スチレン系樹脂中に存在する無機物粉体の量が過剰になるため、スチレン系樹脂中への均一分散が困難になり、気泡むらが発生する傾向にある。さらには、独立気泡を保持することが困難となる傾向にある。したがって、発泡体の断熱性能の悪化とバラツキを生じ易くなる。水/スメクタイト(ベントナイト)の混合比率は重量比で、好ましくは0.02〜20、さらに好ましくは0.1〜10、特に好ましくは0.15〜5、最も好ましくは0.25〜2の範囲が理想的である。
本発明で得られるスチレン系樹脂発泡体における気泡径の平均は、0.05〜0.4mmが好ましく、さらに好ましくは0.05〜0.3mmである。
また、気泡径0.25mm以下の小気泡および気泡径0.3〜1mmの大気泡が混在してなる特定の気泡構造の発泡体においては、発泡体断面積あたりに占める小気泡の面積の割合(単位断面積あたりの占有面積率)(以下、小気泡面積率という)は、10〜90%が好ましく、さらに好ましくは20〜90%、特に好ましくは25〜80%、最も好ましくは30〜70%である。
本発明では、炭素数が3〜5である飽和炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテルおよびメチルエチルエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも1種のエーテル、その他の発泡剤、難燃剤および他の添加剤を組合せることで、発泡剤にフロン類、ハロゲン化炭素類を用いることなく、JIS A9511に規定する押出法ポリスチレンフォーム保温板3種に合致したスチレン系樹脂押出発泡体を得ることができる。
JIS A9511に規定される押出法ポリスチレンフォーム保温板3種に合致したスチレン系樹脂押出発泡体は、発泡剤として、炭素数が3〜5である飽和炭化水素の中で好ましくは、n−ブタンおよび/またはイソブタンを用い、特に好ましくはイソブタンを用い、さらにジメチルエーテル、ジエチルエーテルおよびメチルエチルエーテルよりなる群から選ばれる少なくとも1種のエーテル、特に好ましくはジメチルエーテルを用い、さらに、他の発泡剤として、水、二酸化炭素を用いることが好ましい。特に水を発泡剤として用い、前記小気泡と大気泡を混在せしめることが好ましく、この場合、吸水性物質を用いることが好ましく、特にスメクタイト、なかんづくベントナイトを用いることが好ましい。ハロゲン系難燃剤としては本発明に示したいずれの化合物も好ましく用いることができるが、特に好ましくはヘキサブロモシクロドデカンである。
本発明のスチレン系樹脂発泡体は、1.スチレン系樹脂にハロゲン系難燃剤、必要に応じて他の添加剤を混合した後、加熱溶融する、2.スチレン系樹脂を加熱溶融した後にハロゲン系難燃剤、必要に応じて他の添加剤を添加混合する、3.あらかじめスチレン系樹脂にハロゲン系難燃剤、必要に応じて他の添加剤を混合した後、加熱溶融した組成物を準備し、あらためて押出機に供給し加熱溶融するなどの各種方法で、スチレン系樹脂、ハロゲン系難燃剤、必要に応じて他の添加剤を押出機などの加熱溶融混練手段に供給し、任意の段階で高圧条件下で、発泡剤をスチレン系樹脂に添加し、流動ゲルとなし、押出発泡に適する温度に冷却し、該流動ゲルをダイを通して低圧領域に押出発泡して、発泡体を形成することにより製造される。
スチレン系樹脂と発泡剤などの添加剤を加熱溶融混練する際の加熱温度、溶融混練時間および溶融混練手段については特に制限するものではない。加熱温度は、使用するスチレン系樹脂が溶融する温度以上であればよいが、難燃剤などの影響による樹脂の分子劣化ができる限り抑制される温度、たとえば150〜220℃程度が好ましい。溶融混練時間は、単位時間あたりの押出量、溶融混練手段などによって異なるので一概には決定することができないが、スチレン系樹脂と発泡剤が均一に分散混合するのに要する時間が適宜選ばれる。また溶融混練手段としては、例えばスクリュー型の押出機などが挙げられるが、通常の押出発泡に用いられているものであれば特に限定はない。ただし、樹脂の分子劣化をできる限り抑えるため、スクリュー形状については、低剪断タイプのスクリューを用いる方が好ましい。
発泡成形方法に関しては、例えば、スリットダイより圧力開放して得られた発泡体をスリットダイと密着または接して設置した成形金型および成形ロールなどを用いて、断面積の大きい板状発泡体を成形する方法を用いる。ただし、成形方法と得られた発泡体の各方向の圧縮強度バランスとは非常に関係がある為、特に、・スリットダイ部での圧力開放条件、・スリットダイ開口部と発泡体断面積の拡大率、即ち、厚み方向及び幅方向の拡大率、・板状に成形する成形金型の温度制御、等について、使用する非ハロゲン発泡剤にあわせて調整する事が必要となる。
これらにより、得られる発泡体の発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.1〜2.7、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.1〜2.7、好ましくは、発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.2〜2.6、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.3〜2.5を実現する。
本発明の発泡体の厚さは特に制限されず、用途に応じて適宜選択される。例えば、建材などの用途に使用される断熱材の場合、好ましい断熱性、曲げ強度および圧縮強度を付与せしめるためには、シートのような薄いものよりも、通常の板状物のように厚さのあるものが好ましく、通常10〜150mm、好ましくは20〜100mmである。
また、本発明の発泡体の密度については、軽量でかつ優れた断熱性および曲げ強度、圧縮強度を付与せしめるためには25〜45kg/m3であることが好ましく、28〜40kg/m3であるのがさらに好ましい。
次に本発明のスチレン系樹脂発泡体およびその製造方法を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに制限されるものではない。なお、特に断らない限り「部」は重量部を、「%」は重量%を表す。
以下に示す実施例1〜6、比較例1〜4で得られた発泡体の特性として、発泡体密度、平均気泡径、小気泡占有面積比率、平面圧縮強度、側面圧縮強度、断面圧縮強度、耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)、熱伝導率、難燃性、環境適合性を下記の方法にしたがって調べた。
1)発泡体密度(kg/m3)
発泡体密度は、次の式に基づいて求め、単位をkg/m3に換算して示した。
1)発泡体密度(kg/m3)
発泡体密度は、次の式に基づいて求め、単位をkg/m3に換算して示した。
発泡体密度(g/cm3)=発泡体重量(g)/発泡体体積(cm3)
2)平均気泡径(mm)
各方向の気泡径をASTM D−3576に準じて測定した。
2)平均気泡径(mm)
各方向の気泡径をASTM D−3576に準じて測定した。
発泡体の巾方向の断面を50〜100倍に拡大投影し、厚み方向の気泡径(HD)と巾方向の気泡径(TD)を測定する。次に押出方向の断面を拡大投影し、押し出し方向の気泡径(MD)を測定した。
平均気泡径は各方向のセル径の積を3条根した値を以下の式より算出した。
平均気泡径=(HD×TD×MD)1/3
3)小気泡占有面積比率(%)
発泡体を構成する大小の気泡が海島状に分布している場合、気泡径0.25mmより小さい気泡について発泡体の断面積あたりの占有面積比率を小気泡占有面積比率とした。ここで、気泡径0.25mmより小さい気泡とは、円相当直径が0.25mmより小さい気泡とする。
4)平面圧縮強度(N/cm2)
製造後7日経過した発泡体について、発泡体製品の平面方向の圧縮強度(製品厚み方向の圧縮強度)を測定した。発泡体製品の任意の位置からサンプルサイズ50mm×50mm×50mmを切り出し測定し、n=3の平均値で求めた。測定方法はJIS A 9511 押出法ポリスチレンフォーム保温板に準じた。
5)側面圧縮強度(N/cm2)
製造後7日経過した発泡体について、発泡体製品の側面方向の圧縮強度(製品幅方向の圧縮強度)を測定した。発泡体製品の任意の位置からサンプルサイズ50mm×50mm×50mmを切り出し測定し、n=3の平均値で求めた。測定方法はJIS A 9511 押出法ポリスチレンフォーム保温板に準じた。
6)断面圧縮強度(N/cm2)
製造後7日経過した発泡体について、発泡体製品の断面方向の圧縮強度(製品長さ方向の圧縮強度)を測定した。発泡体製品の任意の位置からサンプルサイズ50mm×50mm×50mmを切り出し測定し、n=3の平均値で求めた。測定方法はJIS A 9511 押出法ポリスチレンフォーム保温板に準じた。
7)耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)(%)
製造後14日経過した発泡体を厚さ50mm、幅及び長さ300mmに切り出し80℃の温風乾燥機に24時間加熱し、加熱前と加熱後の体積変化率を示した。
8)熱伝導率(W/mK)
製造後30日経過した発泡体についてJIS A9511に準じて測定した。
9)難燃性
製造後7日経過した発泡体についてJIS A9511に準じて測定した。
JIS規格内を「○」,JIS規格外を「×」とした。
10)環境適合性
使用する発泡剤に関し、ハロゲン系発泡剤を使用しない場合を「○」,ハロゲン系発泡剤を使用する場合を「×」とした。
平均気泡径=(HD×TD×MD)1/3
3)小気泡占有面積比率(%)
発泡体を構成する大小の気泡が海島状に分布している場合、気泡径0.25mmより小さい気泡について発泡体の断面積あたりの占有面積比率を小気泡占有面積比率とした。ここで、気泡径0.25mmより小さい気泡とは、円相当直径が0.25mmより小さい気泡とする。
4)平面圧縮強度(N/cm2)
製造後7日経過した発泡体について、発泡体製品の平面方向の圧縮強度(製品厚み方向の圧縮強度)を測定した。発泡体製品の任意の位置からサンプルサイズ50mm×50mm×50mmを切り出し測定し、n=3の平均値で求めた。測定方法はJIS A 9511 押出法ポリスチレンフォーム保温板に準じた。
5)側面圧縮強度(N/cm2)
製造後7日経過した発泡体について、発泡体製品の側面方向の圧縮強度(製品幅方向の圧縮強度)を測定した。発泡体製品の任意の位置からサンプルサイズ50mm×50mm×50mmを切り出し測定し、n=3の平均値で求めた。測定方法はJIS A 9511 押出法ポリスチレンフォーム保温板に準じた。
6)断面圧縮強度(N/cm2)
製造後7日経過した発泡体について、発泡体製品の断面方向の圧縮強度(製品長さ方向の圧縮強度)を測定した。発泡体製品の任意の位置からサンプルサイズ50mm×50mm×50mmを切り出し測定し、n=3の平均値で求めた。測定方法はJIS A 9511 押出法ポリスチレンフォーム保温板に準じた。
7)耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)(%)
製造後14日経過した発泡体を厚さ50mm、幅及び長さ300mmに切り出し80℃の温風乾燥機に24時間加熱し、加熱前と加熱後の体積変化率を示した。
8)熱伝導率(W/mK)
製造後30日経過した発泡体についてJIS A9511に準じて測定した。
9)難燃性
製造後7日経過した発泡体についてJIS A9511に準じて測定した。
JIS規格内を「○」,JIS規格外を「×」とした。
10)環境適合性
使用する発泡剤に関し、ハロゲン系発泡剤を使用しない場合を「○」,ハロゲン系発泡剤を使用する場合を「×」とした。
(実施例1)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.7部、ジメチルエーテルを2.5部、水を0.7部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.7部、ジメチルエーテルを2.5部、水を0.7部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
得られた発泡体は、発泡体密度が35kg/m3、平均気泡径が0.18mm。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は25%であった。得られた発泡体の平面圧縮強度は45N/cm2、側面圧縮強度は18N/cm2、断面圧縮強度は27N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=2.50、平面圧縮強度/断面圧縮強度=1.67であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は−1.6%、熱伝導率0.027W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。
(実施例2)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.7部、ジメチルエーテルを1.9部、水を0.8部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.7部、ジメチルエーテルを1.9部、水を0.8部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
得られた発泡体は、発泡体密度が30kg/m3、平均気泡径が0.17mm。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は35%であった。得られた発泡体の平面圧縮強度は29N/cm2、側面圧縮強度は16N/cm2、断面圧縮強度は22N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=1.81、平面圧縮強度/断面圧縮強度=1.32であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は1.0%、熱伝導率0.027W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。
(実施例3)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.5部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート0.5部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約80mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、n−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して4.0部、ジメチルエーテルを2.0部、水を1.0部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.5部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート0.5部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約80mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、n−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して4.0部、ジメチルエーテルを2.0部、水を1.0部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
得られた発泡体は、発泡体密度が33kg/m3、平均気泡径が0.24mm。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は40%であった。得られた発泡体の平面圧縮強度は35N/cm2、側面圧縮強度は17N/cm2、断面圧縮強度は24N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=2.06、平面圧縮強度/断面圧縮強度=1.46であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は1.5%、熱伝導率0.028W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。
(実施例4)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン3.5部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.0部、ジメチルエーテルを2.5部、二酸化炭素を1.5部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン3.5部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.0部、ジメチルエーテルを2.5部、二酸化炭素を1.5部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
得られた発泡体は、発泡体密度が40kg/m3、平均気泡径が0.21mm。得られた発泡体の平面圧縮強度は47N/cm2、側面圧縮強度は20N/cm2、断面圧縮強度は20N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=2.35、平面圧縮強度/断面圧縮強度=2.35であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は−1.3%、熱伝導率0.028W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。
(実施例5)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン5.0部、造核剤としてタルク0.1部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、n−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して4.0部、ジメチルエーテルを3.0部、二酸化炭素を1.5部、水を1.0部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン5.0部、造核剤としてタルク0.1部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、n−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して4.0部、ジメチルエーテルを3.0部、二酸化炭素を1.5部、水を1.0部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
得られた発泡体は、発泡体密度が38kg/m3、平均気泡径が0.18mm。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は20%であった。得られた発泡体の平面圧縮強度は44N/cm2、側面圧縮強度は19N/cm2、断面圧縮強度は24N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=2.32、平面圧縮強度/断面圧縮強度=1.83であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は−0.8%、熱伝導率0.027W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。
(実施例6)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.1部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約100mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタンを1.2部、n−ブタンを2.8部、ジメチルエーテルを2.5部、水を1.0部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.1部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約100mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、ポリスチレン樹脂100部に対してi−ブタンを1.2部、n−ブタンを2.8部、ジメチルエーテルを2.5部、水を1.0部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
得られた発泡体は、発泡体密度が28kg/m3、平均気泡径が0.22mm。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は35%であった。得られた発泡体の平面圧縮強度は31N/cm2、側面圧縮強度は16N/cm2、断面圧縮強度は19N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=1.94、平面圧縮強度/断面圧縮強度=1.63であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は1.8%、熱伝導率0.028W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。
(比較例1)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約80mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。プロセス上の特異点として、本比較例で使用したダイは、(実施例1)で使用したダイに比較し、ダイ開口部面積が小さいものを使用している。発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.7部、ジメチルエーテルを2.5部、水を0.7部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約80mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。プロセス上の特異点として、本比較例で使用したダイは、(実施例1)で使用したダイに比較し、ダイ開口部面積が小さいものを使用している。発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.7部、ジメチルエーテルを2.5部、水を0.7部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
得られた発泡体は、発泡体密度が34kg/m3、平均気泡径が0.18mm。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は25%であった。得られた発泡体の平面圧縮強度は47N/cm2、側面圧縮強度は17N/cm2、断面圧縮強度は24N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=2.76、平面圧縮強度/断面圧縮強度=1.96であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は2.2%、熱伝導率0.030W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。
(比較例2)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。プロセス上の特異点として、本比較例で使用したダイは、(実施例1)で使用したダイに比較し、ダイ開口部面積が大きいものを使用している。発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.7部、ジメチルエーテルを2.5部、水を0.7部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン4.0部、トリス(トリブロモネオペンチル)ホスフェート1.0部、造核剤としてタルク0.2部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部、その他添加剤としてベントナイト1.0部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。プロセス上の特異点として、本比較例で使用したダイは、(実施例1)で使用したダイに比較し、ダイ開口部面積が大きいものを使用している。発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して3.7部、ジメチルエーテルを2.5部、水を0.7部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
得られた発泡体は、発泡体密度が29kg/m3、平均気泡径が0.17mm。大気泡と小気泡が混在した気泡構造を有しており、小気泡占有面積率は35%であった。得られた発泡体の平面圧縮強度は24N/cm2、側面圧縮強度は18N/cm2、断面圧縮強度は23N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=1.33、平面圧縮強度/断面圧縮強度=1.04であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は2.5%、熱伝導率0.028W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。
(比較例3)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン5.0部、造核剤としてタルク0.1部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出した。このとき発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して6.0部を第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入している。成形金型および成形ロールにより板状に成形しようとするものの、発泡剤溶解不足、不分散によりダイよりガス(発泡剤)噴出し等の発泡成形不良現象があり、安定して成形体が得られなかった。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン5.0部、造核剤としてタルク0.1部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出した。このとき発泡剤として、i−ブタンをポリスチレン樹脂100部に対して6.0部を第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入している。成形金型および成形ロールにより板状に成形しようとするものの、発泡剤溶解不足、不分散によりダイよりガス(発泡剤)噴出し等の発泡成形不良現象があり、安定して成形体が得られなかった。
不安定ながらも得られた発泡体の品質は、発泡体密度が48kg/m3、平均気泡径が0.32mm。得られた発泡体の平面圧縮強度は46N/cm2、側面圧縮強度は28N/cm2、断面圧縮強度は25N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=1.64、平面圧縮強度/断面圧縮強度=1.84であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は3.6%、熱伝導率0.032W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たさなかった。
(比較例4)
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン3.0部、造核剤としてタルク1.0部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、ポリスチレン樹脂100部に対して、塩化メチルを3.0部、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC142b)を8.0部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
ポリスチレン樹脂として、エー・アンド・エム スチレン(株)製、商品名:スタイロンG9401を使用し、ポリスチレン樹脂100部に対して、ハロゲン系難燃剤として、ヘキサブロモシクロドデカン3.0部、造核剤としてタルク1.0部、滑剤としてステアリン酸バリウム0.25部をドライブレンドし、得られた樹脂混合物をタンデム型押出機へ供給した。第1押出機に供給した樹脂混合物を、約200℃に加熱して溶融ないし可塑化し混練した後、これに連結された第2押出機、さらには冷却機で樹脂温度を約110〜130℃に冷却し、冷却機の先端に設けたダイより大気中へ押出し、成形金型および成形ロールにより、厚さ約50mm、幅約1000mmである断面形状の押出発泡板を得た。このとき発泡剤として、ポリスチレン樹脂100部に対して、塩化メチルを3.0部、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン(HCFC142b)を8.0部からなる発泡剤を、それぞれ別のラインから、第1押出機の先端付近で前記樹脂中に圧入した。
得られた発泡体は、発泡体密度が33kg/m3、平均気泡径が0.43mm。得られた発泡体の平面圧縮強度は44N/cm2、側面圧縮強度は19N/cm2、断面圧縮強度は19N/cm2で、平面圧縮強度/側面圧縮強度=2.32、平面圧縮強度/断面圧縮強度=1.91であった。耐熱性(80℃、24Hr加熱後の発泡体体積変化率)は−1.1%、熱伝導率0.027W/mK、難燃性についてはJIS A 9511の基準を満たしていた。しかしながら、本発明の非ハロゲン系発泡剤である飽和炭化水素およびエーテル類を使用せず、ハロゲン系発泡剤を使用している。
前記実施例1〜6および比較例1〜4で得られた結果をまとめて表1に示す。
Claims (7)
- スチレン系樹脂を加熱溶融させ、発泡剤を添加し、これを押出発泡してなるスチレン系樹脂発泡体であって、発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素と、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテル、及びまたは、他の非ハロゲン系発泡剤とを含有し、発泡体密度が25〜45kg/m3で、発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.1〜2.7、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.1〜2.7であり、発泡体を80℃雰囲気温度下で24時間加熱した際の体積変化率が−2〜+2%である事を特徴とするスチレン系樹脂押出発泡体。
- JIS A 9511に規定する押出法ポリスチレンフォーム保温板3種に合致した品質を有する事を特徴とする請求項1記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
- 発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素を2〜5重量部、および、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテルを1〜5重量部用いる事を特徴とする請求項1または請求項2記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
- 他の非ハロゲン系発泡剤が、水、二酸化炭素であることを特徴とする請求項1〜3記載のスチレン系樹脂発泡体。
- 発泡体を形成する気泡の平均径が0.05〜0.4mmである事を特徴とする請求項1〜4記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
- 発泡体を形成する気泡が、主として気泡径0.25mm以下の気泡と気泡径0.3〜1mmの気泡より構成され、これらの気泡がセル膜を介して海島状に分散し、気泡径0.25mm以下の気泡が発泡体断面積あたり10〜90%の占有面積比を有することを特徴とする請求項1〜5記載のスチレン系樹脂押出発泡体。
- スチレン系樹脂を加熱溶融させ、発泡剤を該スチレン系樹脂に添加し、ダイを通して押出発泡するスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法であって、発泡剤として、炭素数が3〜5である1種以上の飽和炭化水素と、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテルよりなる群より選ばれた1種以上のエーテル、及びまたは、他の非ハロゲン系発泡剤を共存させて押出発泡して製造し、発泡体密度が25〜45kg/m3、発泡体平面圧縮強度/発泡体側面圧縮強度=1.1〜2.7、発泡体平面圧縮強度/発泡体断面圧縮強度=1.1〜2.7であり、発泡体を80℃雰囲気温度下で24時間加熱した際の体積変化率が−2〜+2%である事を特徴とするスチレン系樹脂押出発泡体の製造方法。
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