JP2005314245A - 貼付剤 - Google Patents
貼付剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005314245A JP2005314245A JP2004131511A JP2004131511A JP2005314245A JP 2005314245 A JP2005314245 A JP 2005314245A JP 2004131511 A JP2004131511 A JP 2004131511A JP 2004131511 A JP2004131511 A JP 2004131511A JP 2005314245 A JP2005314245 A JP 2005314245A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nonwoven fabric
- layer
- adhesive
- patch
- heat
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
Abstract
【解決手段】薬物を含有する粘着性膏体層と、該粘着性膏体層の片面に貼着された不織布とを有し、該不織布が、その粘着性膏体層貼着面側全面に、該不織布を構成する単繊維同士が熱融着して形成される熱融着層を有することを特徴とする、貼付剤。
【選択図】 図1
Description
(2)熱融着層の平均厚みが25〜75μmであることを特徴とする、上記(1)に記載の貼付剤。
(3)不織布を構成する単繊維の繊維径が1〜15μmであることを特徴とする、上記(1)または(2)に記載の貼付剤。
(4)不織布が、1cm2当り10〜200個の、面方向に等間隔で配列した凹部を有することを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の貼付剤。
(5)不織布がメルトブローン法によって作製されたポリプロピレン製不織布であることを特徴とする、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の貼付剤。
本発明の貼付剤は、薬物を含有する粘着性膏体層と、該粘着性膏体層の片面に貼着された不織布とを有し、該不織布は、その粘着性膏体層貼着面側全面に、該不織布を構成する単繊維同士が熱融着して形成される熱融着層を有する。
不織布を構成する単繊維としては、単繊維同士が(例えば、熱圧着処理等によって)熱融着し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、熱可塑性プラスチックから得られる単繊維が挙げられる。
熱融着層は、粘着性膏体層の不織布への染み込みや裏抜けなどを防止するという観点から、不織布の粘着性膏体層貼着面側全面にわたって連続層であることが好ましい。熱融着層の平均厚みは、好ましくは25〜75μmであり、より好ましくは35〜65μmであり、さらに好ましくは40〜60μmである。平均厚みが25μよりも薄いと、連続層を形成することが困難となり、それゆえ粘着力が低下する。平均厚みが75μmよりも厚いと、不織布全体の柔軟性が損なわれ、全体的に硬くなりすぎる。
しかしながら、本発明においては、熱融着層をより容易にかつより確実に不織布の粘着性膏体層貼着面側の表面部分のみに全面にわたって形成することが可能であるという点で、後述するようなエンボスロールを用いて熱融着層を形成する方法が好ましい。
不活性ガス雰囲気下で、アクリル酸2−エチルヘキシルエステル95部及びアクリル酸5部とを酢酸エチル中で共重合させて、粘着剤A溶液を調製した。
粘着剤A溶液40部(固形分)にリドカイン60部を加えて混合溶解し、得られた溶液をポリエステル製セパレーター(厚み75μm)上に乾燥後の厚みが約20μmとなるように塗布、乾燥して粘着性膏体層を作製した。次いで、この粘着性膏体層を、メルトブローン法により作製しかつエンボス加工によって熱融着層を形成したポリプロピレン製不織布(ミクロフレックス;(株)クラレ社製、厚み0.6mm、質量80g/m2)に貼り合わせて貼付剤を作製した。
なお、熱融着層は、1cm2当り約100個の、面方向に等間隔で配列した凸部を有していた。また、電子顕微鏡による観察の結果、熱融着層の平均厚みは35〜50μmであったこと、および、不織布を構成する単繊維は、繊維径2〜10μmのものが混在していたことが分かった。
粘着剤A溶液40部(固形分)にリドカイン60部を加えて混合溶解し、得られた溶液をポリエステル製セパレーター(厚み75μm)上に乾燥後の厚みが約20μmとなるように塗布、乾燥して粘着性膏体層を作製した。次いで、この粘着性膏体層を、メルトブローン法により作製しかつエンボス加工によって熱融着層を形成したポリプロピレン製不織布(シンテックス;三井化学(株)社製、厚み0.45mm、質量70g/m2)に貼り合わせて貼付剤を作製した。
なお、熱融着層は、1cm2当り約30個の、面方向に等間隔で配列した凸部を有していた。また、電子顕微鏡による観察の結果、熱融着層の平均厚みは25〜40μmであったこと、および、不織布を構成する単繊維は、繊維径2〜10μmのものが混在していたことが分かった。
粘着剤A溶液40部(固形分)にリドカイン60部を加えて混合溶解し、得られた溶液をポリエステル製セパレーター(厚み75μm)上に乾燥後の厚みが約20μmとなるように塗布、乾燥して粘着性膏体層を作製した。次いで、メルトブローン法により作製したポリプロピレン製不織布(厚み0.6mm、質量100g/m2)とポリエチレンテレフタレート製単層フィルム(厚さ6μm)とをバインダー(バイロン63SS;東洋紡績(株)社製)を用いて貼り合わせて作製した支持体に、この粘着性膏体層を貼り合わせて貼付剤を作製した。
粘着剤A溶液40部(固形分)にリドカイン60部を加えて混合溶解し、得られた溶液をポリエステル製セパレーター(厚み75μm)上に乾燥後の厚みが約20μmとなるように塗布、乾燥して粘着性膏体層を作製した。次いで、この粘着性膏体層を、メルトブローン法により作製したポリプロピレン製不織布(厚み0.6mm、質量100g/m2)に貼り合わせて貼付剤を作製した。
上記実施例1、2および比較例1、2で得られた貼付剤を1cm×1cmのサイズに裁断して試験サンプルを作製し、これらのサンプルを包装し、40℃×75%RHの条件下で保存した。保存中にこれらサンプルを定期的に取り出し、局方絆創膏の粘着力試験法に準じて粘着力を測定した。その結果を表1に示す。ただし、測定条件は、温度23±2℃、相対湿度60±5%RHであった。測定装置は、島津製作所製の小型引張試験機(イージテスト)を用いた。
比較例1の貼付剤の支持体は、40℃×75%RHの条件下での30日間の保存で不織布とPET単層フィルムとのラミネートが弱くなり、粘着力の測定後、簡単にラミネートが剥がれることが分かった。ラミネート強度は、初期値500mNであったが、30日間の保存後には200mNまで低下した。このラミネート強度の低下は、支持体への薬物(リドカイン)の移行が確認されたことから、バインダーへの薬物の移行吸収が原因であると考えられた。このため、比較例1の貼付剤は、経時での粘着力の安定性は良好であったが、支持体のラミネート破壊が生じるため、実施例1および2の貼付剤よりも劣ることが確認された。なお、不織布とPET単層フィルムとのラミネート強度は、以下の方法により測定した。
比較例1の貼付剤のサンプル(1cm×3cm)の端部に酢酸エチルを浸し、ラミネート部(不織布とPET単層フィルムとの間)を予め約数mm剥がした。セパレーターを剥がし、粘着性膏体層面と不織布面とにそれぞれセロハンテープで裏打ちを行った。測定装置として島津製作所製の小型引張試験機(イージテスト)を用い、温度23±2℃、相対湿度60±5%RHの測定条件にて、引き剥がし速度10mm/分で、T剥離によってラミネート強度を測定した。
実施例1および2の貼付剤のサンプル(1cm×1cm)を、4%オスミウム酸水溶液を用いて30分間染色した後、凍結ミクロトームにて切断し、切断面を電子顕微鏡FE−SEM(S−4000;日立製作所製、加速電圧3kV)にて観察し、熱融着層の厚みおよび繊維径を測定した。なお、実施例1の貼付剤のサンプルの断面の電子顕微鏡写真を図1に示す。
Claims (5)
- 薬物を含有する粘着性膏体層と、該粘着性膏体層の片面に貼着された不織布とを有し、該不織布が、その粘着性膏体層貼着面側全面に、該不織布を構成する単繊維同士が熱融着して形成される熱融着層を有することを特徴とする、貼付剤。
- 熱融着層の平均厚みが25〜75μmであることを特徴とする、請求項1に記載の貼付剤。
- 不織布を構成する単繊維の繊維径が1〜15μmであることを特徴とする、請求項1または2に記載の貼付剤。
- 不織布が、1cm2当り10〜200個の、面方向に等間隔で配列した凹部を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の貼付剤。
- 不織布がメルトブローン法によって作製されたポリプロピレン製不織布であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の貼付剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004131511A JP4317075B2 (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 貼付剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004131511A JP4317075B2 (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 貼付剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005314245A true JP2005314245A (ja) | 2005-11-10 |
JP4317075B2 JP4317075B2 (ja) | 2009-08-19 |
Family
ID=35442041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004131511A Expired - Fee Related JP4317075B2 (ja) | 2004-04-27 | 2004-04-27 | 貼付剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4317075B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007176854A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Lion Corp | 貼付剤支持体とその製造方法および貼付剤 |
JP2018110674A (ja) * | 2017-01-11 | 2018-07-19 | 花王株式会社 | 皮膚貼付用シート |
JP2019502520A (ja) * | 2016-01-04 | 2019-01-31 | ジュロックス ピーティーワイ リミテッドJurox Pty Ltd | 薬剤放出デバイス及び使用 |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02240013A (ja) * | 1989-03-13 | 1990-09-25 | Kuraray Co Ltd | 貼付用基材およびその製造方法 |
JPH041126A (ja) * | 1990-04-18 | 1992-01-06 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 皮膚貼付材 |
JPH1112910A (ja) * | 1997-06-12 | 1999-01-19 | Teijin Ltd | 医療用貼付材基布およびその製造方法 |
JPH11188053A (ja) * | 1997-12-26 | 1999-07-13 | Teijin Ltd | 医療用貼付材 |
JP2000008259A (ja) * | 1998-06-17 | 2000-01-11 | Kuraray Co Ltd | 柔軟性および伸長特性に優れたメルトブローン不織布 |
-
2004
- 2004-04-27 JP JP2004131511A patent/JP4317075B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02240013A (ja) * | 1989-03-13 | 1990-09-25 | Kuraray Co Ltd | 貼付用基材およびその製造方法 |
JPH041126A (ja) * | 1990-04-18 | 1992-01-06 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 皮膚貼付材 |
JPH1112910A (ja) * | 1997-06-12 | 1999-01-19 | Teijin Ltd | 医療用貼付材基布およびその製造方法 |
JPH11188053A (ja) * | 1997-12-26 | 1999-07-13 | Teijin Ltd | 医療用貼付材 |
JP2000008259A (ja) * | 1998-06-17 | 2000-01-11 | Kuraray Co Ltd | 柔軟性および伸長特性に優れたメルトブローン不織布 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007176854A (ja) * | 2005-12-28 | 2007-07-12 | Lion Corp | 貼付剤支持体とその製造方法および貼付剤 |
JP2019502520A (ja) * | 2016-01-04 | 2019-01-31 | ジュロックス ピーティーワイ リミテッドJurox Pty Ltd | 薬剤放出デバイス及び使用 |
JP2018110674A (ja) * | 2017-01-11 | 2018-07-19 | 花王株式会社 | 皮膚貼付用シート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4317075B2 (ja) | 2009-08-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7501358B2 (en) | Adhesive preparation | |
JP4824963B2 (ja) | 貼付材及び貼付製剤 | |
JP5870350B2 (ja) | ビソプロロール経皮投与デバイス | |
CA2355584C (en) | Intraoral adhesive preparation | |
KR100759657B1 (ko) | 구강내 부착용 제제 | |
JPH10152434A (ja) | 経皮吸収型製剤 | |
JP6457486B2 (ja) | 貼付製剤 | |
TW202011993A (zh) | 含水系貼附劑 | |
WO1997045121A1 (fr) | Preparation destinee a une administration percutanee | |
KR102409291B1 (ko) | 첩부제 | |
JP4317075B2 (ja) | 貼付剤 | |
JP5548727B2 (ja) | ビソプロロール含有貼付製剤 | |
JP7142613B2 (ja) | 貼付剤 | |
JP2971998B2 (ja) | アクリル系粘着シートおよびこれを用いてなる粘着製剤 | |
JP2001029383A (ja) | 医療用貼付材および経皮吸収型貼付製剤 | |
JP4295488B2 (ja) | 経皮吸収型貼付製剤 | |
JPH0769869A (ja) | ブニトロロール含有貼付製剤 | |
JP2000256189A (ja) | 口腔内貼付製剤 | |
TWI805535B (zh) | 含有利多卡因之貼附劑 | |
US20130165876A1 (en) | Patch preparation | |
TW201542249A (zh) | 含畢索普洛(bisoprolol)之貼附製劑 | |
EP2514419A1 (en) | Felbinac-containing transdermal absorption preparation | |
JP2024077248A (ja) | カバー材付き貼付剤 | |
JP5351756B2 (ja) | 経皮吸収型製剤 | |
JP6318356B2 (ja) | ビソプロロール含有貼付製剤およびその包装体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20061106 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090217 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090224 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090422 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090519 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090521 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120529 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150529 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |