JP2005313862A - 自動二輪車におけるフレーム構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】軽量化が可能な自動二輪車におけるフレーム構造を提供する。
【解決手段】ハンドルを操舵自在に支持するヘッドパイプ10と、このヘッドパイプ10から後下がりに延設された前フレーム11と、前フレームの下端部で屈曲して略水平に延設された中間フレーム12と、中間フレーム12の後端部に挿貫されて後上がりに延設された後フレーム13と、着座シート8を後フレーム13に対して支持させるシートステー5と、各フレーム部材11,12,13と別部材で構成されて後フレーム13に連結され、後方へ延設されて後端部にコンビネーションランプ15が装着されるリヤコンビステー7とを含む
【選択図】 図4
【解決手段】ハンドルを操舵自在に支持するヘッドパイプ10と、このヘッドパイプ10から後下がりに延設された前フレーム11と、前フレームの下端部で屈曲して略水平に延設された中間フレーム12と、中間フレーム12の後端部に挿貫されて後上がりに延設された後フレーム13と、着座シート8を後フレーム13に対して支持させるシートステー5と、各フレーム部材11,12,13と別部材で構成されて後フレーム13に連結され、後方へ延設されて後端部にコンビネーションランプ15が装着されるリヤコンビステー7とを含む
【選択図】 図4
Description
本発明は自動二輪車におけるフレーム構造に係り、特に、自動二輪車の軽量化に有効なフレーム構造に関する。
エンジンを駆動源とする従来の自動二輪車に加えて、バッテリで駆動される電動モータを駆動源とする電動二輪車の研究が進められている。特許文献1に開示された一人乗りの小型電動車両では、その車体フレームが、ヘッドパイプから車体後方へ向かって斜め下方に延びた後、さらに後方へ向かって円弧状に曲げられて車体後方へ略水平に延び、さらに上方へ向かって円弧状に折り曲げられて車体後方へ斜め上方に立ち上がって側面視U字状のパイプにより構成されている。この車体フレームの後端部にはリヤフェンダが装着され、このリヤフェンダにブレーキランプおよび左右のウインカランプが装着されている。前記車体フレームには、前後一対のシートステー(16,19)が設けられ、これら2つのシートステーにより着座シートの前後が支持されている。
特開2003−127941号公報
上記した従来技術では、着座シートが前後2つのシートステーで支持されており、着座シートに加わる荷重が当該2つのシートステーに分散される。また、着座シートの後側を支持するシートステーは、車体フレームの後部に連結されるので、車体フレームは前記シートステーを支持するために、車体後部まで高剛性のフレーム部材で構成されなければならず、これが車体フレームを軽量化を妨げる一因となっていた。
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、自動二輪車の車体フレームを軽量化することにある。
上記した目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた点に特徴がある。
(1)ハンドルを操舵自在に支持するヘッドパイプと、前記ヘッドパイプから後下がりに延設された前フレームと、前記前フレームの下端部で屈曲して略水平に延設された中間フレームと、前記中間フレームの後端部に連結されて後上がりに延設された後フレームと、着座シートを前記後フレームに対して支持させるシートステーと、前記各フレームと別部材で構成されて前記後フレームに着脱自在に連結され、後方へ延設されて後端部にブレーキランプを含むコンビネーションランプが装着されるリヤコンビステーとを含むことを特徴とする。
(2)前記中間フレームがパイプ状部を含み、前記リヤコンビステーは、その一端に設けられた挿貫支持部を前記パイプ状部の端部に挿貫されて支持されることを特徴とする。
(3)前記リヤコンビステーの挿貫支持部および前記中間フレームのパイプ状部のそれぞれに、相互に係合して両者の相対的な位置関係を規制する一対の位置決め手段が設けられたことを特徴とする。
(4)前記リヤコンビステーに断面凹状のホルダ部を設け、このホルダ部に前記コンビネーションランプが取り外し自在に嵌合されるようにしたことを特徴とする。
(5)ハンドルを操舵自在に支持するヘッドパイプと、前記ヘッドパイプから後下がりに延設された前フレームと、前記前フレームの下端部で屈曲して略水平に延設された中間フレームと、前記中間フレームの後端部に連結されて後上がりに延設された後フレームと、着座シートを前記後フレームに対して支持させるシート支持フレームと、前記着座シートの下方に設けられ、後輪を円周方向に沿って覆うリヤフェンダとを備え、前記リヤフェンダが、第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダを連結して構成され、前記シート支持フレームが、前記第1および第2リヤフェンダの連結部において当該リヤフェンダと交差することを特徴とする。
(6)第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダの連結部の少なくとも一方に、シート支持フレームを避ける切欠部が設けられたことを特徴とする。
(7)第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダが、車体の前後方向に連結されることを特徴とする。
(1)ハンドルを操舵自在に支持するヘッドパイプと、前記ヘッドパイプから後下がりに延設された前フレームと、前記前フレームの下端部で屈曲して略水平に延設された中間フレームと、前記中間フレームの後端部に連結されて後上がりに延設された後フレームと、着座シートを前記後フレームに対して支持させるシートステーと、前記各フレームと別部材で構成されて前記後フレームに着脱自在に連結され、後方へ延設されて後端部にブレーキランプを含むコンビネーションランプが装着されるリヤコンビステーとを含むことを特徴とする。
(2)前記中間フレームがパイプ状部を含み、前記リヤコンビステーは、その一端に設けられた挿貫支持部を前記パイプ状部の端部に挿貫されて支持されることを特徴とする。
(3)前記リヤコンビステーの挿貫支持部および前記中間フレームのパイプ状部のそれぞれに、相互に係合して両者の相対的な位置関係を規制する一対の位置決め手段が設けられたことを特徴とする。
(4)前記リヤコンビステーに断面凹状のホルダ部を設け、このホルダ部に前記コンビネーションランプが取り外し自在に嵌合されるようにしたことを特徴とする。
(5)ハンドルを操舵自在に支持するヘッドパイプと、前記ヘッドパイプから後下がりに延設された前フレームと、前記前フレームの下端部で屈曲して略水平に延設された中間フレームと、前記中間フレームの後端部に連結されて後上がりに延設された後フレームと、着座シートを前記後フレームに対して支持させるシート支持フレームと、前記着座シートの下方に設けられ、後輪を円周方向に沿って覆うリヤフェンダとを備え、前記リヤフェンダが、第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダを連結して構成され、前記シート支持フレームが、前記第1および第2リヤフェンダの連結部において当該リヤフェンダと交差することを特徴とする。
(6)第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダの連結部の少なくとも一方に、シート支持フレームを避ける切欠部が設けられたことを特徴とする。
(7)第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダが、車体の前後方向に連結されることを特徴とする。
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1)請求項1の発明によれば、着座シートを支持するシートステーが後フレームに連結され、これより車体後方ではシートステーを支持する必要がない。したがって、車体フレームを、コンビネーションランプが装着される車体後部まで延設させる必要がなく、車体後部へはリヤコンビステーのみを後フレームから後方へ延設するだけで良いので、車体フレームを軽量化できる。また、リヤコンビステーのみを単独で着脱できるので、当該リヤコンビステーに取り付けられるコンビネーションランプのメインテナンスが容易になる。
(2)請求項2の発明によれば、中間フレームとリヤコンビステーとの連結が容易になる。
(3)請求項3の発明によれば、中間フレームとリヤコンビステーとの相対的な位置決めが容易になる。
(4)請求項4の発明によれば、コンビネーションランプの取り外しが容易になるので、ランプ交換等のメインテナンスが容易になる。
(5)請求項5の発明によれば、リヤフェンダがシート支持フレームとの交差部分で2分割されるので、リヤフェンダの装着が容易になる。
(6)請求項6の発明によれば、第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダの連結部の少なくとも一方に設けた切欠部をシート支持フレームに係合させれば、リヤフェンダを正確に位置決めできるので、その組み付け性が向上する。
(7)請求項7の発明によれば、リヤフェンダが、その長手方向に2分割されて最大幅が短くなるので、その組み付け性やメインテナンス性が向上する。
(1)請求項1の発明によれば、着座シートを支持するシートステーが後フレームに連結され、これより車体後方ではシートステーを支持する必要がない。したがって、車体フレームを、コンビネーションランプが装着される車体後部まで延設させる必要がなく、車体後部へはリヤコンビステーのみを後フレームから後方へ延設するだけで良いので、車体フレームを軽量化できる。また、リヤコンビステーのみを単独で着脱できるので、当該リヤコンビステーに取り付けられるコンビネーションランプのメインテナンスが容易になる。
(2)請求項2の発明によれば、中間フレームとリヤコンビステーとの連結が容易になる。
(3)請求項3の発明によれば、中間フレームとリヤコンビステーとの相対的な位置決めが容易になる。
(4)請求項4の発明によれば、コンビネーションランプの取り外しが容易になるので、ランプ交換等のメインテナンスが容易になる。
(5)請求項5の発明によれば、リヤフェンダがシート支持フレームとの交差部分で2分割されるので、リヤフェンダの装着が容易になる。
(6)請求項6の発明によれば、第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダの連結部の少なくとも一方に設けた切欠部をシート支持フレームに係合させれば、リヤフェンダを正確に位置決めできるので、その組み付け性が向上する。
(7)請求項7の発明によれば、リヤフェンダが、その長手方向に2分割されて最大幅が短くなるので、その組み付け性やメインテナンス性が向上する。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係るスクータ型電動二輪車の全体側面図である。
車両の骨格をなす車体フレーム1は、ヘッドパイプ10と、このヘッドパイプ10から後下がりに延設された前フレーム11と、前記前フレーム11の下端部で後方へ屈曲して略水平に延設された中間フレーム12と、前記中間フレーム12の後端部に挿貫されて後上がりに延設された後フレーム13とから構成され、いずれも剛性の高い金属部材を加工して形成される。前記中間フレーム12および前フレーム11には、後述するバッテリパック30が収容され、前記中間フレーム12の上部はステップフロア14で覆われている。
前記ヘッドパイプ10には操舵ユニット2が操舵自在に支持されている。前記操舵ユニット2は、前記ヘッドパイプ10により回動自在に支持される支持パイプ2aと、この支持パイプ2aの上端部にハンドルステー2bを介して連結されたハンドルパイプ2cと、このハンドルパイプ2cの上端に設けられたハンドル2dとを含む。前記ハンドルステー2bには、その先端部に前照灯3が設けられ、下方にホーン6が設けられている。前記支持パイプ2aの下部には左右一対のフロントフォーク4が連結され、その下端に前輪FWが軸支されている。
前記後フレーム13は、その外装となる後フレーム本体13aと、この後フレーム本体13aの内側に挿貫固定されて上部が当該後フレーム本体13aの上端から露出する後フレームパイプ13bとを主要な構成とし、前記後フレーム13の上端部すなわち後フレームパイプ13bの露出部分にシートステー5が連結され、さらにリヤコンビステー7が着脱自在に連結されている。リヤコンビステー7の後端部にはブレーキランプとウインカランプとが一体に配置されたコンビネーションランプ15が配置され、その下方にナンバプレートホルダ16が設けられている。
前記シートステー5は、シートポスト5aと、このシートポスト5aと一体化されて当該シートポスト5aを後フレームパイプ13bの露出部分へ締結するための締結具5bと、前記シートポスト5aの上部に連結ステー5cにより固定されて後方へ延設された環状のヘルメットホルダ5dとを主要な構成としている。前記シートステー5の上部には、着座シート8が前記ヘルメットホルダ5dの後端部において支持部21により開閉自在に支持されている。前記連結ステー5cの内側には、バッテリパック30を充電するために外部電源を取り入れるプラグ22が、その延長コード23と共に収容されている。前記ヘルメットホルダ5dの内側には、ヘルメット9が裏返しの姿勢で収納されている。
本実施形態では、着座シート8からシートステー5に加わる荷重のほとんどが、その締結具5bを介して後フレーム13により支持されるように、シートステー5およびその締結具5bの剛性が高く設定され、またシートポスト5aは締結具5bにより後フレーム13へ強固に締結されている。
前記中間フレーム12の後端部には、電動モータを内蔵して後輪RWを駆動する動力源としてのスイングユニット17が、リンク部材24を介して揺動自在に連結支持されている。前記スイングユニット17の上部は、リヤサスペンション18を介して後フレーム本体13aの上部と連結されている。
図2は、前記リヤコンビステー7の側面図であり、図3は、その上面図である。本実施形態では、シートステー5に加わる荷重のほとんどが、その締結具5bにおいて後フレーム13により支持されるので、当該リヤコンビステー7に加わる荷重を極めて小さくできる。したがって、リヤコンビステー7は高剛性の要求される前記各フレーム部材11,12,13およびシートステー5とは異なり、樹脂製あるいはアルミ製の軽量部材で構成されている。
リヤコンビステー7の先端部には正面下方を指向して挿貫支持部7aが形成され、後端部には前記コンビネーションランプ15が取り付け自在に嵌合される、断面凹状のホルダー部7bが形成されている。さらに、リヤコンビステー7の上面には、前記シートステー5の後端部と連結される支持部7cが後上方を指向して、かつ弓なりに湾曲して立設されている。リヤコンビステー7の下面には支持ステー7dが設けられている。前記リヤコンビステー7は、図1に示したように、その先端部に設けられた挿貫支持部7aを前記後フレームパイプ13bの上部開口に挿入し、さらに支持ステー7dを前記締結具5bにネジ止め固定することにより前記後フレーム13に対して連結される。
図10は、前記図2に示した挿貫支持部7aのC−C線断面図であり、相互に直交する複数のリブ71,72,73が形成されている。前記後フレームパイプ13bの上端部の内側には、図11に示したように、前記複数のリブ71,72,73と係合する溝81,82が形成されたボス74が挿貫固定されている。前記挿貫支持部7aの各リブ71,72,73およびボス74の各溝81,82は、前記リヤコンビステー7と後フレーム13との相対的な位置関係を規定するための位置決め手段として機能し、挿貫支持部7aを、そのリブ71,72,73が前記ボス74の各溝81,82と係合するように前記後フレームパイプ13bの上端部へ挿貫すれば、リヤコンビステー7を後フレームパイプ13bから正規の方向へ延設させることができる。
図4は、前記前フレーム11および中間フレーム12内に収容されるバッテリパック30の側面図であり、図5は、そのA−A線断面図である。本実施形態では汎用性を考慮して、各フレーム11,12には同一のバッテリパック30が収容される。
前記バッテリパック30は、複数のNi-MHバッテリセル31を二段に俵積みし、長手方向に沿った断面形状が略平行四辺形となるようにシュリンクパックして構成され、その外装部分は複数のゴム性シート32で保護されている。各バッテリセル31の間隙には、温度センサとしてのサーミスタ33および温度ヒューズ34が収容され、各サーミスタ33のリード線はコネクタ38を介して外部装置と接続される。直列接続されたバッテリセル31の正負の電源ラインは、コネクタ39を介して外部に取り出される。
図6は、前記車体フレーム1を左斜め上方から見込んだ斜視図であり、前記と同一の符号は同一または同等部分を表している。
前記前フレーム11および中間フレーム12は、底面の長手方向(車両の前後方向)に沿った両端部に側壁が立設された船底型であり、前記前フレーム11および中間フレーム12には、外壁11a,11bおよび12a,12bがそれぞれ立設されている。中間フレーム12にはさらに、前記外壁12a,12bの内側に内壁12c,12dが立設され、前フレーム11の外壁11a,11bと中間フレーム12の内壁12c,12dとは連続している。前記外壁12a(12b)の外表面には、前記ステップフロア14がネジ止め固定されるネジ受け48,49が、前記後フレーム13と同様に後方へ傾斜した姿勢で設けられている。
前記中間フレーム12において、一対の内壁12c,12dで囲まれたバッテリ収容部50には前記バッテリパック30が収容される。一方の外壁12aと一方の内壁12cとで挟まれた左側収容部51には、ウインカリレー41、バッテリカプラ42およびヒューズボックス43を含む小型部品が収容され、他方の外壁12bと他方の内壁12dとで挟まれた右側収容部52には、カプラ44およびブレードヒューズケース45が収容されている。前記バッテリ収容部50の後部には前記後フレーム13が挿貫固定されている。なお、前フレーム11でも、その外壁11a,11bで挟まれたバッテリ収容部に前記バッテリパック30が収容されている。
図7は、前記中間フレーム12を上方からステップフロア14越しに、前記後フレーム13と平行な視線で見下ろした透過図であり、図8は、そのB−B線断面図である。ここでは、中間フレーム12内に収容される前記バッテリパック30や各種のリレーおよびカプラ等の図示が省略されている。
前記バッテリ収容部50、左側収容部51および右側収容部52の底部には、図8に示したように、放熱孔50a,51a,52aがそれぞれ開設されている。図7に示したように、中間フレーム12の内壁12c,12dで囲まれたバッテリ収容部50には、その前部に仕切板61が斜め後ろ上がりに立設されており、その傾斜角度は前記後フレーム13の傾斜角度と略一致している。前記仕切板61は、図9に拡大して示したように、前フレーム11と中間フレーム12とを結ぶ屈曲部の近傍に配置されている。
前記仕切板61と後フレーム13との間隙は前記バッテリパック30の長手方向の幅に合わせて規定されており、かつその傾斜角度がバッテリパック30の長手方向に関する正面および背面の傾斜角度θ(図4参照)と略一致している。この結果、本実施形態ではバッテリパック30が前記バッテリ収容部50内で、その左右方向を前記内壁12c,12dにより位置決めされ、その前後方向を前記仕切板61および後フレーム13により位置決めされながら、少ない遊びで収容される。したがって、重量物であるバッテリパックを、もともと剛性の高い中間フレーム内に搭載することができ、かつ、バッテリバックを収容するための堅牢なバッテリケースや連結具が不要となる。
前記バッテリパック30の着脱は、これを前記仕切板61および後フレーム13の傾斜方向へ挿抜することにより行うことができる。前記仕切板61は、図9に示したように、前フレーム11内に収容される第2のバッテリパック30に対しては、これを下支えする支持部としても機能する。したがって、前フレーム内に収容される第2のバッテリパックに関しても、これを収容するための堅牢なバッテリケースや連結具が不要となる。
図12は、前記ヘッドパイプ10の前部に装着される荷物カゴ53の構成を示した斜視図であり、図13はその背面図、図14はその側面図である。
荷物カゴ53には、2本の吊り下げ部材54が設けられると共に底面59にネジ孔55が開孔されている。前記荷物カゴ53は、吊り下げ部材54の先端部をU字に折り返して前記ハンドル2dに係止させると共に、底面59を前記ハンドルステー2bの前部に設けられたフランジ69へ、前記ネジ孔55およびステー62を介してネジ止めすることにより車体フレーム11に対して固定される。
荷物カゴ53の背面は、前記ヘッドパイプ10を避ける凹部56を挟んで左右に2分割され、それぞれ後ろ向きに傾斜した背面57R,57Lおよびその側面とに囲まれた空間が、ペットボトル飲料63を後傾斜の姿勢で収納するペットポトル収容部58L,58Rを構成している。荷物カゴ53の底面59には、前記ペットボトル飲料63の滑り落ちを防止するためのストッパ57が、それぞれ形成されている。荷物カゴ53をこのように構成すれば、ペットボトル飲料63をハンドルの転舵中心近傍に搭載できる。
図15は、本発明の第2実施形態に係るフレーム構造の側面図であり、前記と同一の符号は同一または同等部分を表している。
車体フレームは、ヘッドパイプ90と、このヘッドパイプ90から後下がりに延設された前フレーム91と、前記前フレーム91の下端部で後方へ屈曲して略水平に延設された中間フレーム92と、前記中間フレーム92の後端部に挿貫されて後上がりに延設された後フレーム93と、着座シート25を前記後フレーム93に対して支持させるシート支持フレーム94とから構成され、いずれも剛性の高い金属部材を加工して形成される。前記中間フレーム92および前フレーム91には、上記した第1実施形態と同様にバッテリパック30が収容されている。
前記ヘッドパイプ90には操舵ユニット2が操舵自在に支持されている。前記操舵ユニット2は、前記ヘッドパイプ90により回動自在に支持される支持パイプ2aと、この支持パイプ2aの上端部にハンドルステー2bを介して連結されたハンドルパイプ2cと、このハンドルパイプ2cの上端に設けられたハンドル2dとを含む。前記ハンドル2dの中央部にはメータユニット20が装着されている。前記ハンドルステー2bには、その先端部に前照灯3が設けられ、下方にホーン6が設けられている。前記支持パイプ2aの下部には左右一対のフロントフォーク4が連結され、その下端に前輪FW(図示せず)が軸支される。
前記シート支持フレーム94は、図16に一例を示したように、前記後フレーム93の上端部から後上がりにさらに延設される環状の第1シート支持部材94aと、この第1シート支持部材94aの上端部近傍の左右2箇所から前方へ略水平かつ相互に平行に延設される一対のパイプ部材を、その先端部において環状に連結して構成される第2シート支持部材94bと、このシート支持部材94bの先端部から後斜め下方に垂下されて前記後フレーム93の上端部近傍に連結される第3シート支持部材94cとから構成される。すなわち、本実施形態では第2シート支持部材94bと第3シート支持部材94cとが、側面視で鋭角に連結されている。
前記後フレーム93には、前記シート支持フレーム94との連結部近傍で、第1シート支持部材94aおよび第3シート支持部材94cを挟んで前後に2分割されるリヤフェンダ46(46F,46R)が装着されている。前記後フレーム93には、その表面を覆うようにリヤフェンダ前部(第1リヤフェンダ)46Fが装着され、リヤフェンダ後部(第2リヤフェンダ)46Rは、その先端部をリヤフェンダ前部46Fの後端部に連結されて片持ち支持される。
前記リヤフェンダ前部46Fとリヤフェンダ後部46Rとの連結部分には、図17に示したように、連結強度や位置決め作業性を向上させるための凹凸61F、61Rが形成されると共に、第1シート支持部材94aおよび第3シート支持部材94cを逃げるための切欠62F,62R,63F,63Rが設けられている。
図15へ戻り、前記リヤフェンダ後部46Rの後端部には、ブレーキランプとウインカランプとが一体化されたコンビネーションランプ15が配置され、その下方にナンバプレートホルダ16が設けられている。
前記シート支持フレーム94の上部にはシート25が装着されている。シート25は、第2シート支持部材94bの上部および左右の両側部を覆う着座部25aと、この着座部25aと一体に形成され、その前部から第3シート支持部材94cに沿って後斜め下方へ垂下され、当該第3シート支持部材94cの前部および左右の両側部を覆う垂下部25bとを含み、側面視で略「くの字」形状を有する。前記シート25は、前記垂下部25bの下端にヒンジ部26を備え、このヒンジ部26を支点として前方へ回動できる。前記シート支持フレーム94の各支持部材94a、94b、94cで囲まれた空間はヘルメット収容部27を構成している。ヘルメットを収容する際は、前記シート25の後部を前記ヒンジ部26を支点に前方へ引き起こして前記後フレーム下部93aの上部を解放させ、ヘルメットを裏返しの姿勢で収納する。
1…車体フレーム,2…操舵ユニット,5…シートステー,6…ホーン,7…リヤコンビステー,10,90…ヘッドパイプ,11,91…前フレーム,12、92…中間フレーム,12a,12b…外壁,12c,12d…内壁,13,93…後フレーム,14…ステップフロア,15…コンビネーションランプ,17…スイングユニット,18…リヤサスペンション,27…ヘルメット収容部,30…バッテリパック,31…バッテリセル,33…サーミスタ,34…温度ヒューズ,46…リヤフェンダ,46F…リヤフェンダ前部,46R…リヤフェンダ後部,50…バッテリ収容部,50a,51a,52a…放熱孔,51…左側収容部,52…右側収容部,53…荷物カゴ,58L,58R…ペットポトル収容部,61…仕切板,94…シート支持フレーム
Claims (7)
- ハンドルを操舵自在に支持するヘッドパイプと、
前記ヘッドパイプから後下がりに延設された前フレームと、
前記前フレームの下端部で屈曲して略水平に延設された中間フレームと、
前記中間フレームの後端部に連結されて後上がりに延設された後フレームと、
着座シートを前記後フレームに対して支持させるシートステーと、
前記各フレームと別部材で構成されて前記後フレームに着脱自在に連結され、後方へ延設されて後端部にブレーキランプを含むコンビネーションランプが装着されるリヤコンビステーとを含むことを特徴とする自動二輪車におけるフレーム構造。 - 前記中間フレームはパイプ状部を含み、前記リヤコンビステーは、その一端に設けられた挿貫支持部を前記パイプ状部の端部に挿貫されて支持されることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車におけるフレーム構造。
- 前記リヤコンビステーの挿貫支持部および前記中間フレームのパイプ状部のそれぞれに、相互に係合して両者の相対的な位置関係を規制する一対の位置決め手段が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の自動二輪車におけるフレーム構造。
- 前記リヤコンビステーは、前記コンビネーションランプが取り外し自在に嵌合される断面凹状のホルダ部を備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の自動二輪車におけるフレーム構造。
- ハンドルを操舵自在に支持するヘッドパイプと、
前記ヘッドパイプから後下がりに延設された前フレームと、
前記前フレームの下端部で屈曲して略水平に延設された中間フレームと、
前記中間フレームの後端部に連結されて後上がりに延設された後フレームと、
着座シートを前記後フレームに対して支持させるシート支持フレームと、
前記着座シートの下方に設けられ、後輪を円周方向に沿って覆うリヤフェンダとを備え、
前記リヤフェンダが、第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダを連結して構成され、前記シート支持フレームが、前記第1および第2リヤフェンダの連結部において当該リヤフェンダと交差することを特徴とする自動二輪車のフレーム構造。 - 前記第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダの連結部の少なくとも一方に、前記シート支持フレームを避ける切欠部が設けられたことを特徴とする請求項5に記載の自動二輪車のフレーム構造。
- 前記第1リヤフェンダおよび第2リヤフェンダが、車体の前後方向に連結されることを特徴とする請求項5または6に記載の自動二輪車のフレーム構造。
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---|---|---|---|
JP2004238358A JP2005313862A (ja) | 2004-03-30 | 2004-08-18 | 自動二輪車におけるフレーム構造 |
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2004
- 2004-08-18 JP JP2004238358A patent/JP2005313862A/ja active Pending
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JP2023128636A (ja) * | 2022-03-04 | 2023-09-14 | 本田技研工業株式会社 | 鞍乗型車両 |
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