JP2005313665A - 浮体構造物の姿勢制御装置 - Google Patents

浮体構造物の姿勢制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005313665A
JP2005313665A JP2004130553A JP2004130553A JP2005313665A JP 2005313665 A JP2005313665 A JP 2005313665A JP 2004130553 A JP2004130553 A JP 2004130553A JP 2004130553 A JP2004130553 A JP 2004130553A JP 2005313665 A JP2005313665 A JP 2005313665A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid
ballast
buoyancy body
adjustment
floating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004130553A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Matsunaga
登志夫 松永
Makoto Fujiyoshi
誠 藤吉
Tatsuya Kenta
達也 堅多
Kozo Oba
厚三 大場
Mitsunori Murakami
光功 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Zosen Corp filed Critical Hitachi Zosen Corp
Priority to JP2004130553A priority Critical patent/JP2005313665A/ja
Publication of JP2005313665A publication Critical patent/JP2005313665A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Wind Motors (AREA)

Abstract

【課題】大型の浮体構造物の姿勢を長期的に安定して制御する際に、電力消費量が少ない浮体構造物の姿勢制御装置を提供する。
【解決手段】海面上に浮遊する中央浮力体の周囲に等角度おきに6個の調整浮力体12を配置すると共に、各調整浮力体を、それぞれバラスト水を取込み及び放出可能な下部容器21及び上部容器22にて構成し、各調整浮力体において、下部容器21内のバラスト水を揚水管33及び揚水ポンプ32により上部容器22内に移送させるようになし、さらに各調整浮力体の上部容器から、その内部に貯溜されたバラスト水を反対側に設けられた調整浮力体の下部容器内に重力にて移送し得る接続管34〜36を設けるとともに、これら各接続管途中に開閉弁44〜47を設け、且つ浮体の姿勢を検出する姿勢検出手段からの検出値に応じて、上記開閉弁を制御して各調整浮力体におけるバラスト水量を調整する姿勢制御部を設けたものである。
【選択図】 図5

Description

本発明は、洋上に配置されて風力発電装置などを搭載した浮体構造物の姿勢制御装置に関するものである。
従来、浮体構造物の短周期の揺動を制御するものとしては、特許文献1および特許文献2に示すものがある。特許文献1に開示された浮遊体の減揺方法は、浮体の周囲に配置した減揺タンク(エアポケット)にエア抜きバルブをそれぞれ設け、波の大小に応じて上記バルブを開閉して浮体の傾斜を防止するものである。また、特許文献2に開示された浮体の動揺低減装置は、浮体の周囲に配置した対称位置の減揺タンク(空気タンク)をダクトにより連通させるとともに、波浪情報に応じて、上記ダクトに設けられたバルブを開閉するものである。
特開平9−277983号公報(図1〜図4) 実開平7−4291号公報(図2)
例えば、風力発電装置を浮体を介して陸地から遠く離れた洋上に設置する場合、陸上や近海に比べて、風向き、風力および潮流についても比較的安定しているため、浮体の姿勢、すなわち風車の姿勢が安定するため、効率の良い風力発電が可能となる。
しかし、浮体が傾斜すると風車を支持しているタワーも傾斜するため、風に対する風車の姿勢が傾き(適正にならず)発電効率が低下することになる。
ところで、上述した特許文献1および特許文献2に開示されたものは、短周期の揺動の抑制を目的としたもので、例えば風力発電装置が設置されるような大型の浮体構造物の揺動の抑制には適しておらず、また、減揺タンクの底部は開放されて海水の出入が自由に行われるため、波浪の影響により減揺タンク内の空気の一部が流出するおそれも生じ、したがって長期間の姿勢制御には適していない。
これを解決するものとして、本発明者等は、浮体構造物の姿勢を長期的に安定して制御し得る浮体構造物の姿勢制御装置を発明し出願している。
この出願に係る姿勢制御装置は、浮体構造物の周囲に、例えば6個の円柱状の浮力容器を同一円周上に等角度おきに配置するとともに、互いに180度対称位置に配置される両浮力容器同士間で、浮体構造物の姿勢を修正するようにポンプ装置により、バラスト水を移送可能に構成したものである。
しかし、この構成によると、互いに180度対称に配置されたる一対の浮力容器同士間でバラスト水を移送させるようにしているが、例えば浮体構造物に風力発電装置が配置されている場合には、発電効率の点からその姿勢を迅速に修正する必要があり、すなわちバラスト水を短時間で移動させる必要があるため、ポンプ装置としては大型で且つ性能が良いものを用いる必要があり、自然に、電力消費量が大きくなってしまうが、浮体構造物が洋上に係留されている場合には、風力発電装置で発生した電力が用いられることになり、当該風力発電装置を設置した意味から、できるだけ、電力消費量が少ないことが望まれる。また、風力発電に限らず、陸上からの送電が困難な浮体構造物上においても、電力消費量が少ないことが望まれる。
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、大型の浮体構造物の姿勢を長期的に安定して制御する際に、電力消費量が少ない浮体構造物の姿勢制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る浮体構造物の制御装置は、
水面(海面も含む)上に浮遊する浮体構造物の周囲複数箇所に調整浮力体を配置するとともに、これら各調整浮力体を、それぞれバラスト液を取込みおよび放出可能な下部容器および上部容器にて構成し、
上記各調整浮力体において、下部容器内のバラスト液を上部容器内に移送させる揚液手段を設け、
上記各調整浮力体の上部容器に、その内部に貯溜されたバラスト液を放出する放出手段を設け、
且つ上記浮体構造物の姿勢を検出する姿勢検出手段からの検出値に応じて、上記放出手段を制御して各調整浮力体におけるバラスト液量を調整する姿勢制御部を設けたものである。
また、請求項2に係る浮体構造物の姿勢制御装置は、水面(海面も含む)上に浮遊する浮体構造物の周囲の4箇所以上で且つ偶数箇所にしかも同一円周上で等角度おきに調整浮力体を配置するとともに、これら各調整浮力体を、それぞれバラスト液を取込みおよび放出可能な下部容器および上部容器にて構成し、
上記各調整浮力体において、下部容器内のバラスト液を上部容器内に移送させる揚液手段を設け、
上記各調整浮力体の上部容器から、その内部に貯溜されたバラスト液を、他の調整浮力体の下部容器内に重力にて移送し得る液移送用配管を設けるとともに、この液移送用配管途中に開閉弁を設け、
且つ上記浮体構造物の姿勢を検出する姿勢検出手段からの検出値に応じて、上記開閉弁を制御して各調整浮力体におけるバラスト液量を調整する姿勢制御部を設けたものである。
また、請求項3に係る浮体構造物の姿勢制御装置は、請求項2に記載の姿勢制御装置における各調整浮力体の下部容器内のバラスト液を、当該調整浮力体の揚液手段により、他の調整浮力体の上部容器内に移送し得る液移送用配管を設けたものである。
また、請求項4に係る浮体構造物の姿勢制御装置は、請求項2または3に記載の姿勢制御装置の各調整浮力体における上部容器と下部容器とに亘って、当該上部容器内のバラスト液を下部容器内に移送し得る液移送用配管を設けるとともに、この液移送用配管の途中に開閉弁を設けたものである。
また、請求項5に係る浮体構造物の姿勢制御装置は、水面(海面も含む)上に浮遊する浮体構造物の周囲複数箇所にしかも同一円周上で等角度おきに調整浮力体を配置するとともに、これら各調整浮力体を、それぞれバラスト液を取込みおよび放出可能な下部容器および上部容器にて構成し、
上記各調整浮力体において、下部容器内のバラスト液を上部容器内に移送させる揚液手段を設け、
上記各調整浮力体の下部容器に、水面下に配置されて水(海水も含む)をバラスト液として取込み可能な取込用開口部を設けるとともに、上部容器に、その内部に貯溜れさたバラスト液を放出可能な放出用開口部を設け、
上記取込用開口部および放出用開口部にそれぞれ開閉弁を設け、
且つ上記浮体構造物の姿勢を検出する姿勢検出手段からの検出値に応じて、上記各開閉弁を制御して各調整浮力体におけるバラスト液量を調整する姿勢制御部を設けたものである。
また、請求項6に係る浮体構造物の姿勢制御装置は、請求項5に記載の姿勢制御装置において、
取込用開口部および放出用開口部からのバラスト液の流入出量をそれぞれ計測する流量計を設けるとともに、これら流量計からの検出値に基づき、全ての調整浮力体におけるバラスト液の総量が略一定となるように、姿勢制御部により各開閉弁を制御するようにしたものである。
上記各請求項に係る姿勢制御装置によれば、浮体構造物の姿勢を制御するために周囲に配置された複数個の調整浮力体を、下部容器と上部容器とで構成するとともに、下部容器から上部容器へは揚液手段にて移送させて貯溜しておき、姿勢制御の際には、上部容器に貯溜されたバラスト液を放出し、または他の調整浮力体の下部容器内に液移送用配管を介して重力により移送させるようにしたので、姿勢制御の際には揚液手段を駆動する必要がない。
すなわち、下部容器から上部容器へのバラスト液の移送については、風が急に強くなったり、風向きが急に大きく変わるなどして、浮体構造物が急激に傾くような場合を除いて、常に、行うようにすればよく、したがって姿勢制御時に必要な大流量ではなく、小流量でゆっくりとバラスト液を移送すればよいため、揚液手段として、例えば電動機により駆動される揚液ポンプを用いた場合には、その駆動に要する電力消費量は少なくて済む。例えば、洋上の浮体構造物に風力発電装置を設置して発電を行う場合の姿勢制御装置において、発電電力の消費量を抑制することができるので発電効率を向上させることができる。
また、請求項3の構成によると、揚液手段により、一方の調整浮力体の下部容器から他方の調整浮力体の上部容器にバラスト液を移送し得るようにしたので、浮体構造物の急な姿勢変化に対処することができる。
さらに、請求項4の構成によると、上述したように浮体構造物の急な姿勢変化に対処するために、揚液手段により、一方の調整浮力体の下部容器から他方の調整浮力体の上部容器にバラスト液を移送させる際に、下部容器内のバラスト液が不足する場合には、一方の調整浮力体における上部容器から下部容器にバラスト液を降下させることができるので、姿勢制御を続行することができる。
以下、本発明の浮体構造物の姿勢制御装置の実施の形態について説明する。なお、以下に示す各実施の形態においては、浮体構造物に風力発電装置が設置されてなる風力発電設備における姿勢制御装置について説明する。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1に係る風力発電装置を支持する浮体構造物の姿勢制御装置を、図1〜図8に基づき説明する。
まず、風力発電設備の全体構成を図面に基づき説明する。
この風力発電設備は、図1〜図3に示すように、所定海域の海面上(洋上であり、また湖水上であってもよい)に浮遊されるとともに複数本の係留索1を介して係留された浮体(浮体構造物の一例である)2と、この浮体2上に設置された風力発電装置3とから構成され、またこの浮体2には、当該浮体2の揺れを抑制するための姿勢制御装置4が設けられている。勿論、各係留索1の先端はアンカー5が取り付けられて海底に固定されている。
上記浮体2は、その中央(中心部)に浮力室と機械室を有する中央浮力体11が配置されるとともに、この中央浮力体11の中心を通る直線上で且つ中央浮力体11を挟んで180度対称位置に設けられる2個を一組とする姿勢調整用の調整浮力体12が、中央浮力体11を中心とする同一半径の円周上に等角度おきに3組(合計6個)でもって配置されたものであり、また各調整浮力体12と中央浮力体11とが、および隣り合う調整浮力体12同士が、それぞれ連結材13により互いに六角形状に連結されている。
そして、本発明に係る姿勢制御装置4においては、上記調整浮力体12の構造的機能を利用して、浮体2の姿勢制御を行うようにするもので、まず、この調整浮力体12の構造について説明する。
すなわち、各調整浮力体12は、図5に示すように、海面上に浮遊する円筒形状でタンク構造にされてバラスト水(バラスト液の一例)を貯溜可能な下部容器21と、この下部容器21に連結材23を介してその上方位置で固定されるとともに円筒形状でタンク構造にされてバラスト水を貯溜可能な上部容器22とから構成され、また下部容器21の底部にはバラスト水を取り出すための取出用ノズル(取出用開口部)21aが設けられ、さらに上部容器22の上壁部にはバラスト水を注入するための注入用ノズル(注入用開口部)22aおよび側壁部下部(または底部)にはバラスト水を放出するための放出用ノズル(放出手段の一例で、放出用開口部でもある)22bが設けられている。なお、下部容器21と上部容器22の貯溜容量は同一にされている。
上記風力発電装置3は、中央浮力体11に立設された支柱体であるタワー3aの上端部に、風向きに応じて垂直軸心回りに旋回する風車支持体3bを介して、風車3cが水平軸心周りで回転自在に設けられたもので、勿論、この風車3cに発電機が連結されている。
なお、上記各調整浮力体12の外周には、短い周期での波浪による揺動を減衰させるための揺動抑制板(フィン)14がそれぞれ放射方向に突設されている。
上記姿勢制御装置4は、上述したように、各調整浮力体12の構造的機能を利用するもので、具体的に説明すれば、下部容器21と上部容器22との間でバラスト水を移送(移動)させることにより姿勢制御を行うものである。
すなわち、この姿勢制御装置4は、図4および図5に示すように、各調整浮力体12における下部容器21の上部と上部容器22の底部とに亘って設けられた降水管(液移送用配管)31と、各調整浮力体12を構成する下部容器21の取出用ノズル21aと上部容器22の注入用ノズル22aとに亘って設けられるとともに途中に揚水ポンプ(揚液手段の一例で、電動機により駆動される)32が配置された揚水管(液移送用配管)33と、互いに180度対称に配置された一組の両調整浮力体12(12A,12B)における下部容器21A,21Bの取出用ノズル21a同士すなわち両揚水管33の下部途中同士を接続する下部接続管(液移送用配管)34と、同じく上部容器22A,22Bの放出用ノズル22b部同士を接続する上部接続管(液移送用配管)35と、これら両接続管34,35の中間部同士を接続する中間部接続管(液移送用配管)36と、両揚水管33における揚水ポンプ32より下流側である上方部途中同士を接続する揚水用接続管(液移送用配管)37と、上記降水管31の途中に設けられた第1開閉弁41と、各揚水管33における揚水用接続管37との接続箇所の上流側および下流側に配置された第2および第3開閉弁42,43と、下部接続管34における中間部接続管36の接続箇所の両側に配置された第4および第5開閉弁44,45と、上部接続管35における中間部接続管36の接続箇所の両側に配置された第6および第7開閉弁46,47と、揚水用接続管37の途中に設けられた第8開閉弁48と、浮体2の姿勢を検出する姿勢検出手段51と、各調整浮力体12における下部容器21および上部容器22内のバラスト水の水位(液位)を、具体的には満水若しくは空状態または水位を検出し得る水位計(レベルセンサともいう)52,53と、上記姿勢検出手段51からの検出値および各水位計52,53からの各検出信号に基づいて上記揚水ポンプ32および各開閉弁41〜48を制御する姿勢制御部54とから構成されている。なお、上記各開閉弁41〜48としては、流量制御が可能な電磁開閉弁が用いられている。上記満水状態については、容器内に略隙間なくバラスト水が満たされる状態でもよく、また隙間なく満たされるのではなく「満水」とみなす水位を設定しておき、この水位に達した場合に満水状態であると判断するようにしてもよい。
上記姿勢検出手段51は、図3に示すように、タワー3aの基部(または中央浮力体11)に配置されてx軸回りでの浮体2の傾き(ピッチ角φ)を検出するピッチ角検出センサ61、およびy軸回りでの浮体2の傾き(ロール角θ)を検出するロール角検出センサ62により構成され、また図示しないが、必要に応じて係留索1の許容範囲でz軸回りでの浮体2の傾き(ヨー角)を検出するヨー角検出センサ(コンパス、ジャイロなどの方位センサが用いられる)が設けられる。また、外乱検出手段63として、風向計64および風速計65がタワー3aに設けられるとともに、潮流の向きおよび潮流の速度(潮速)を検出する潮流計66が中央浮力体11の底部に設けられている。なお、図3には、液移送用配管である各接続管については、各組における一方の調整浮力体から他方の調整浮力体にバラスト水を移送するための配管系統だけを図示している。
上記姿勢制御部54は、図4に示すように、ピッチ角検出センサ61にて検出されたピッチ角φおよびロール角検出センサ62にて検出されたロール角θを入力して所定の演算式に基づき傾斜角αおよび修正方位角βを求める傾き状態演算部71と、目標とする浮体2の姿勢、タワー3aについて言えばその傾き(具体的には、傾斜角αが0度である)を設定する目標傾き設定部72と、目標傾き設定部72の設定値と傾き演算部71からの傾斜角αとの偏差を求める偏差演算部73と、この偏差演算部73にて求められた偏差値並びに風向計64、風速計65および潮流計66からの各検出値を入力して当該偏差値がゼロとなるように、すなわちタワー3aを修正方位角βの方向に傾けるためのバラスト水の総移動量を求めるバラスト水移動量演算部(バラスト液移動量演算部ともいう)74と、上記各水位計52,53からの検出信号を入力して各調整浮力体12における上部容器22内のバラスト水が満水または空になったか否かを検出する貯溜状態検出部75と、上記バラスト水移動量演算部74で演算されたバラスト水移動量および貯溜状態検出部75からの検出結果を入力して各調整浮力体12に対するバラスト水の配分量すなわち各移動量(以下、個別移動量ともいう)を演算する配分演算部76と、この配分演算部76の演算値に基づいて各ポンプ32および各開閉弁41〜48に制御信号を出力する制御指令部77とから構成されている。
上記バラスト水移動量演算部74は、偏差演算部73からの偏差信号をPID制御回路に入力してフィードバック系の出力mb(t)を求めるとともに外乱検出手段63である風向計64等で検出された風速、風向、潮向および潮速をフィードフォワード制御回路に入力してフィードフォワード系出力mf(t)を求めた後、これらを加算することによりバラスト水の総移動量M(t)[mb(t)+mf(t)]を求めるように構成されている(なお、tはある時間において求められた値であることを示している)。
また、上記配分演算部76には、上記バラスト水移動量演算部74にて求められたバラスト水の総移動量、並びに調整浮力体12の位置および修正方位角βに基づき、各調整浮力体12に対する個別移動量[一組における一方の調整浮力体の上部容器から他方の調整浮力体における下部容器への放出量(移送量)]を求めるためのデータテーブルが具備されている。
さらに、貯溜状態検出部75では、各調整浮力体12の下部容器21および上部容器22内に設けられた水位計52,53からの検出信号を入力するとともに、バラスト水が満水または空になった下部容器21または上部容器22を配分演算部76に知らせるものである。
ここで、上記各調整浮力体12同士間でのバラスト水の移送動作について説明する。
まず、各調整浮力体12においては、各揚水ポンプ32が駆動されて、揚水管33を介して、下部容器22内に貯溜されたバラスト水がそれぞれ上部容器22内に移送される。なお、初期状態としては、上部容器22内に、満水になるようにバラスト水が貯溜される。
このバラスト水の移送については、風が急に強くなったり、風向きが急に大きく変わるなどして、浮体構造物が急激に傾くような場合を除いて、常に、行われる。但し、全ての揚水ポンプ32で均等に移送(揚水)するため、いずれか一つの上部容器22が満水になるか、またはいずれか一つの下部容器21の水位が所定量以下(空状態も含む)になった時には、全てのバラスト水の移送(揚水)が停止される。すなわち、揚水ポンプ32は、台風時などの傾きが大きくなる非常時を除いて、最大能力ではない小さい能力で運転されるため、揚水ポンプ32駆動時の電力消費量は少なくて済む。
そして、気象条件の変化による風向き、風速の変化などにより、浮体2の姿勢(バランス)が崩れたとき、すなわち傾きが生じた場合には、姿勢制御部54からの制御指令により、その姿勢を修正すべくバラスト水を移送させる制御指令が出力される。制御指令が出力されると、当該制御指令に係る一組の調整浮力体12,12同士を接続している各接続管35,34に設けられた開閉弁44〜47が適宜開かれて、一方の調整浮力体12の上部容器22から他方の調整浮力体12の下部容器21にバラスト水が移送される。
例えば、図6に示すように、一方の調整浮力体12Aが下位となるように傾斜した場合には、第6開閉弁46および第5開閉弁45だけが開かれて、一方の調整浮力体12Aの上部容器22Aから上部接続管35、中間部接続管36および下部接続管34を介して、矢印aで示すように、バラスト水が重力により自然に他方の調整浮力体12Bの下部容器21B内に移送される(なお、図6中、開閉弁の黒印は閉状態であることを示しており、以下、同じ。)。
ところで、浮体2が、一方の調整浮力体12の上部容器22から他方の調整浮力体12の下部容器21へ重力(自然の力)で移送できないほど急激に傾いた場合(非常時)、例えば急な強風で重力によるバラスト水の移動が困難なほど大きく傾いた(想定外傾斜)場合、またはバラスト分布が大きく偏った状態で平衡状態(傾きがゼロ)にある時に急激に風向きが大きく変わりバラスト分布が悪い方に傾く場合などには、迅速に、姿勢制御を行う必要があるため、バラスト水の移送に際して揚水ポンプ32が用いられる。
すなわち、図7に示すように、他方の調整浮力体12Bにバラスト水をできるだけ早く移送させる場合、第2開閉弁42(42A)、第8開閉弁48および第3開閉弁43(43B)が開かれるとともに、揚水ポンプ32(32A)が駆動されて、強制的に、一方の調整浮力体12Aの下部容器21A内のバラスト水が揚水用接続管37を介して他方の調整浮力体12Bの上部容器22B内に移送される。この場合、バラスト水をできるだけ早く移送させる必要があるため、揚水ポンプ32(32A)はフル運転でもって駆動される。場合によっては、例えば上述したように風向きが急に大きく変わったが、想定内傾斜である場合など、重力でバラスト水の移動が可能な場合で、迅速に姿勢を回復したい場合には、揚水ポンプ32(32A)と併用して、第6および第5開閉弁46,45を開き接続管35,36,34からもバラスト水を、一方の調整浮力体12Aから他方の調整浮力体12Bに移送させるようにしてもよい。
また、急激な姿勢変化を修正する際には、上述したように、一方の調整浮力体12Aの下部容器21Aから他方の調整浮力体12Bの上部容器22Bにバラスト水が移送されるが、下部容器21A内のバラスト水が不足するような場合には、上部容器22Aから下部容器21Aに降水管31を介してバラスト水を降下させることができるので、姿勢制御を続行することができる。このとき、他方の調整浮力体12Bの上部容器22Bが満水状態になった場合でも、同様に、降水管31を介して、下部容器21B内にバラスト水を降下させることができるので、姿勢制御を続行することができる。
次に、姿勢制御装置4の全体動作について説明する。
上記構成において、ピッチ角検出センサ61にて検出されたピッチ角φおよびロール角検出センサ62にて検出されたロール角θが傾き状態演算部71に入力されると、ここで、ロール角θおよびピッチ角φに基づき傾斜角αと修正方位角βとが演算される。次に、この傾斜角αおよび目標傾き設定部72からの設定値が偏差演算部73に入力されて、設定値すなわち目標との偏差角が求められる。そして、外乱検出手段63からの風向、風力、潮向および潮流と偏差演算部73からの偏差角がバラスト水移動量演算部74に入力され、ここで、偏差値をPID制御演算の入力とするとともに、風向、風力、潮向および潮流に基づくフィードフォワード制御演算を行い、バラスト水の総移動量が演算される。
次に、バラスト水移動量演算部74で演算されたバラスト水の総移動量、傾き状態演算部71からの修正方位角βおよび貯溜状態検出部75からの検出結果が配分演算部76に入力されて、各調整浮力体12に対するバラスト水の個別移動量が演算される。但し、本実施の形態1においては、一組の調整浮力体12A,12B同士間でバラスト水を移動させるため、実際のバラスト水の総移動量としては、演算された総移動量[M(t)]の1/2の値が用いられる。
そして、この演算結果が制御指令部77に入力されて、その演算結果に基づき、揚水ポンプ32および開閉弁41〜48に制御信号が出力されて、浮体2の姿勢制御が行われる。
例えば、図8に示すように、修正方位(修正方位角がβ)が第1調整浮力体12Aと第2調整浮力体12との間の大エリア内で且つ第1調整浮力体12A側に少しずれている場合(大エリアの半分の小エリア内にある場合)には、第1調整浮力体12Aおよび第2調整浮力体12B側に、接続管34〜36を介して、反対側の第4調整浮力体12Dおよび第5調整浮力体12E側にバラスト水が移送されるとともに、第1調整浮力体12A側に少しずれている分を修正するために、第6調整浮力体12Fに対しても、第3調整浮力体12C側からバラスト水が、そのずれている角度に応じたバラスト水量が移送されて、浮体2の姿勢が修正される。
そして、姿勢修正時に、移動させる下部容器21内のバラスト水量が不足する場合、または上部容器22内が満水状態になった場合には、水位計52,53からの検出信号を受けて貯溜状態検出部75からの出力信号が配分演算部76に出力されるとともに、この配分演算部76からの指令により降水管31に設けられた第1開閉弁41が開かれて、上部容器22から下部容器21内にバラスト水が移送される。
ところで、この姿勢制御を行う際に、配分演算部76においては、修正方位角βに基づき、どの調整浮力体12に対してバラスト水を移送させるかが求められるとともに、バラスト水を移送させるべく調整浮力体12が求められた場合には、どの開閉弁41〜48に対してどのような制御(例えば、全開、ずれた角度に応じた開度)を行うかが、例えばデータテーブルとして数値化されており、このデータテーブルを参照することにより姿勢制御が行われる。
上記の構成によると、浮体2すなわち風力発電装置3の姿勢を制御するのに、周囲に且つ等角度おきに配置された複数組の調整浮力体12を、バラスト水を注入および放出(給排出)し得る容器としたので、すなわち密閉状の容器としたので、例えば底部が開放された減揺タンクを用いるものに比べて、波浪の影響をそれ程受けることがないとともに空気が流出する心配もないため、長期間に亘って安定した姿勢制御を行うことができる。
しかも、各調整浮力体12を、下部容器21と上部容器22とで構成するとともに、下部容器21から上部容器22へは揚水管33を介して揚水ポンプ32により、バラスト水を移送させて貯溜しておき、姿勢制御の際には、上部容器22に貯溜されたバラスト水を反対側に配置された調整浮力体12の下部容器21内に、接続管34〜36を介して重力により自然に移送させるようにしたので、上述したように急激な傾きに対して迅速に姿勢を回復させる場合などの姿勢回復に揚水ポンプ32を使用する場合(非常時)を除いては、姿勢制御のために揚水ポンプ32をフル駆動(消費電力大)させる必要がない。
すなわち、下部容器21から上部容器22へのバラスト水の移送については、姿勢回復に揚水ポンプ32を使用しない常時のときに(常のときに)最大能力ではない消費電力が少ない能力で、揚水管33に設けられた揚水ポンプ32を用いて行われるので(小流量でゆっくりとバラスト水を移送させればよく)、揚水ポンプ32を駆動する際の電力消費量は少なくて済み、延いては、風力発電装置による発電電力の消費量を抑制することができるので、発電効率を向上させることができる。
さらに、バラスト水については、例えば一組の調整浮力体12,12同士間で循環されるため、容器を劣化させにくい液体を用いることにより、装置の長寿命化、保守点検作業の容易化および作業時間の短縮化を図ることができる。
上記説明においては、調整浮力体12を6箇所に配置した場合について説明したが、4箇所および8箇所に配置した場合についても、同様に、浮体2の姿勢制御を行うことができる。なお、4箇所に配置する場合には、例えば平面視が4角形状の頂点に対応するように配置してもよい。
また、上部容器22における放出用ノズル22bの位置については、浮体2が傾斜した際に、バラスト水が集る側に設けるのが好ましい。すなわち、バラスト水を放出する側が下方に傾くため、放出用ノズル22bの容器側接続箇所を上部容器22の中央浮力体11とは反対側である外側で且つ底部に配置するのがよく、またこの放出用ノズル22bを複数箇所に設けるとともに最終的には1本に纏めることもできる。
さらに、水位計52,53については、各容器21,22内で制御に必要な水位(例えば、満水、空状態、任意の水位)を計測できる位置に配置しておけばよいが、例えば容器の底部および上部の複数箇所に設けておき、これら複数箇所で計測した水位から、制御に必要となる水位を求めるようにしてもよい。
[実施の形態2]
以下、本発明の実施の形態2に係る浮体構造物の姿勢制御装置を、図9および図10に基づき説明する。
上記実施の形態1においては、互いに180度対称な位置に配置された一組の調整浮力体同士間でバラスト水を移送(移動)させるようにしたクローズ式(循環式)として説明したが、本実施の形態2においては、各調整浮力体において、バラスト水を外界である海水との間で、その取込みおよび放出を行うようにしたオープン式を採用したものである。
なお、本実施の形態2と実施の形態1との異なる箇所は、バラスト水の移送経路がクローズ式であるかオープン式であるかだけであり、したがって本実施の形態2においては、この調整浮力体に着目して説明するとともに、実施の形態1で説明した構成部材と同一のものについては、同一の部品番号を用いて説明する。
すなわち、図9に示すように、姿勢制御装置4を構成するための同一円周上で且つ等角度おきに配置された6個の各調整浮力体12は、海面上に浮遊する円筒形状でタンク構造にされてバラスト水(バラスト液の一例)を貯溜可能な下部容器21と、この下部容器21の上方位置で且つ連結材23を介して固定されるとともに円筒形状でタンク構造にされてバラスト水を貯溜可能な上部容器22とから構成され、また下部容器21の底部にはバラスト水を取り出すための取出用ノズル21aが設けられるとともにその上部にはバラスト水としての海水を取り込むための取込用ノズル(取込用開口部)21bが設けられ、また上部容器22の上壁部にはバラスト水を注入するための注入用ノズル22aが設けられるとともにその底部にはバラスト水を放出するための放出用ノズル(放出用開口部)22bが設けられ、さらに両容器21,22間には途中に第1開閉弁41が介装された降水管31が設けられている。なお、実施の形態1にて説明した下部容器同士および上部容器同士を接続する下部接続管34および上部接続管35並びにこれら両接続管34,35同士および揚水用接続管37については設けられていない。なお、図9においては、互いに180度対称位置に設けられた一対の調整浮力体12を示している。
そして、さらに姿勢制御装置4には、図9および図10に示すように、各調整浮力体12を構成する下部容器21の取出用ノズル21aと上部容器22の注入用ノズル22aとに亘って設けられるとともに途中に揚水ポンプ(揚液手段の一例で、電動機により駆動される)32が配置された揚水管(液移送管でもある)33と、上記各揚水管33の途中に設けられた第2開閉弁42と、下部容器21の取込用ノズル21bに設けられた第11開閉弁81と、上部容器22の放出用ノズル22bに設けられた第12開閉弁82と、浮体2の姿勢を検出する姿勢検出手段51と、各調整浮力体12における各容器21,22内のバラスト水の水位(液位)を検出する水位計(レベルセンサともいう)52,53と、下部容器21の取込用ノズル21bに設けられた流量計56と、上部容器22の放出用ノズル22bに設けられた流量計57と、上記姿勢検出手段51からの検出値並びに水位計52,53からの検出信号および各流量計56,57からの検出値に基づいて上記揚水ポンプ32および各開閉弁41,42,81,82を制御する姿勢制御部54とから構成されている。なお、第11および第12開閉弁81,82についても、流量制御が可能な電磁開閉弁が用いられている。また、放出用ノズル22bおよび第12開閉弁82により放出手段が構成される。
この構成によると、姿勢制御部54の配分演算部76にて姿勢を修正すべき修正量が制御指令部77に出力されると、当該制御指令部77から各開閉弁81,82に制御指令が出力されて、例えばバラスト水を増やす場合には、その調整浮力体12Aに係る下部容器21の取込用ノズル21bの第11開閉弁81だけが開かれて、下部容器21内に海水を自然に取り込む。そして、このとき、反対側に位置する調整浮力体12においては、同一量のバラスト水が減らされて、浮体2の姿勢制御が行われる。勿論、バラスト水を減らす場合には、放出用ノズル22bの第12開閉弁82が開かれて、重力により自然にバラスト水が海面に放出される。
なお、バラスト水の取込量および放出量については、流量計56,57からの検出値が貯溜状態検出部75に入力され、配分演算部76にて、全ての調整浮力体12におけるバラスト水の総量が、常に、略一定となるように配分が行われている。
上述した実施の形態1と同様に、常時に、第2開閉弁42が開かれるとともに揚水ポンプ32が駆動されて、比較的ゆっくりと、バラスト水が揚水管33を介して下部容器21から上部容器22に移送される。
すなわち、本実施の形態2の構成においても、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。
勿論、浮体2の姿勢が変動した場合でも、取込用ノズル21bの開口部は常に海面下に位置するようにされるとともに、放出用ノズル22bの開口部も常に海面上に位置するようにされている。
ところで、上記各実施の形態においては、各貯溜浮力体を、下部容器の上面に上部容器を連結材を介して連結した構造として説明したが、例えば両容器全体を浮体内に収納させるような構造にしてもよい。この場合、両容器が海面下に位置してもよく、少なくとも、上部容器の放出用ノズルが海面上に開口するとともに下部容器の取込用ノズルが海面下に開口していればよい。
また、上記実施の形態2においては、貯溜浮力体を4個以上の複数で且つ偶数箇所に配置したが、奇数箇所であってもよい。この場合、バラスト水を減らす貯溜浮力体およびバラスト水を増やす貯溜浮力体については、必ずしも、1対1ではなく、適宜、増やすことにより(例えば、1対2)、より最適な姿勢制御を行うことができる。
本発明の実施の形態1に係る姿勢制御装置を具備した風力発電設備の全体側面図である。 同風力発電設備の斜視図である。 同風力発電設備の姿勢制御装置の概略構成を示す図である。 同姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。 同姿勢制御装置における調整浮力体の構成および配管系統を示す図である。 同調整浮力体による制御方法を説明する図である。 同調整浮力体による制御方法を説明する図である。 同姿勢制御装置における制御方法を説明するための調整浮力容器の配置図である。 本発明の実施の形態2に係る姿勢制御装置における調整浮力体の構成を示す図である。 同姿勢制御装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
2 浮体
3 風力発電装置
4 姿勢制御装置
11 中央浮力体
12 調整浮力体
21 下部容器
21a 取出用ノズル
21b 取込用ノズル
22 上部容器
22a 注入用ノズル
22b 放出用ノズル
31 降水管
32 揚水ポンプ
33 揚水管
34 下部接続管
35 上部接続管
36 中間部接続管
37 揚水用接続管
41〜48 開閉弁
51 姿勢検出手段
52,53 水位計
54 姿勢制御部
61 ピッチ角傾斜センサ
62 ロール角傾斜センサ
63 外乱検出手段
71 傾き状態演算部
72 目標傾き設定部
73 偏差演算部
74 バラスト水移動量演算部
75 貯溜状態検出部
76 配分演算部
77 制御指令部
81 第11開閉弁
82 第12開閉弁

Claims (6)

  1. 水面(海面も含む)上に浮遊する浮体構造物の周囲複数箇所に調整浮力体を配置するとともに、これら各調整浮力体を、それぞれバラスト液を取込みおよび放出可能な下部容器および上部容器にて構成し、
    上記各調整浮力体において、下部容器内のバラスト液を上部容器内に移送させる揚液手段を設け、
    上記各調整浮力体の上部容器に、その内部に貯溜されたバラスト液を放出する放出手段を設け、
    且つ上記浮体構造物の姿勢を検出する姿勢検出手段からの検出値に応じて、上記放出手段を制御して各調整浮力体におけるバラスト液量を調整する姿勢制御部を設けたことを特徴とする浮体構造物の姿勢制御装置。
  2. 水面(海面も含む)上に浮遊する浮体構造物の周囲の4箇所以上で且つ偶数箇所にしかも同一円周上で等角度おきに調整浮力体を配置するとともに、これら各調整浮力体を、それぞれバラスト液を取込みおよび放出可能な下部容器および上部容器にて構成し、
    上記各調整浮力体において、下部容器内のバラスト液を上部容器内に移送させる揚液手段を設け、
    上記各調整浮力体の上部容器から、その内部に貯溜されたバラスト液を、他の調整浮力体の下部容器内に重力にて移送し得る液移送用配管を設けるとともに、この液移送用配管途中に開閉弁を設け、
    且つ上記浮体構造物の姿勢を検出する姿勢検出手段からの検出値に応じて、上記開閉弁を制御して各調整浮力体におけるバラスト液量を調整する姿勢制御部を設けたことを特徴とする浮体構造物の姿勢制御装置。
  3. 各調整浮力体の下部容器内のバラスト液を、当該調整浮力体の揚液手段により、他の調整浮力体の上部容器内に移送し得る液移送用配管を設けたことを特徴とする請求項2に記載の浮体構造物の姿勢制御装置。
  4. 各調整浮力体における上部容器と下部容器とに亘って、当該上部容器内のバラスト液を下部容器内に移送し得る液移送用配管を設けるとともに、この液移送用配管の途中に開閉弁を設けたことを特徴とする請求項2または3に記載の浮体構造物の姿勢制御装置。
  5. 水面(海面も含む)上に浮遊する浮体構造物の周囲複数箇所にしかも同一円周上で等角度おきに調整浮力体を配置するとともに、これら各調整浮力体を、それぞれバラスト液を取込みおよび放出可能な下部容器および上部容器にて構成し、
    上記各調整浮力体において、下部容器内のバラスト液を上部容器内に移送させる揚液手段を設け、
    上記各調整浮力体の下部容器に、水面下に配置されて水(海水も含む)をバラスト液として取込み可能な取込用開口部を設けるとともに、上部容器に、その内部に貯溜れさたバラスト液を放出可能な放出用開口部を設け、
    上記取込用開口部および放出用開口部にそれぞれ開閉弁を設け、
    且つ上記浮体構造物の姿勢を検出する姿勢検出手段からの検出値に応じて、上記各開閉弁を制御して各調整浮力体におけるバラスト液量を調整する姿勢制御部を設けたことを特徴とする浮体構造物の姿勢制御装置。
  6. 取込用開口部および放出用開口部からのバラスト液の流入出量をそれぞれ計測する流量計を設けるとともに、これら流量計からの検出値に基づき、全ての調整浮力体におけるバラスト液の総量が略一定となるように、姿勢制御部により各開閉弁を制御するようにしたことを特徴とする請求項5に記載の浮体構造物の姿勢制御装置。
JP2004130553A 2004-04-27 2004-04-27 浮体構造物の姿勢制御装置 Pending JP2005313665A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004130553A JP2005313665A (ja) 2004-04-27 2004-04-27 浮体構造物の姿勢制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004130553A JP2005313665A (ja) 2004-04-27 2004-04-27 浮体構造物の姿勢制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005313665A true JP2005313665A (ja) 2005-11-10

Family

ID=35441551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004130553A Pending JP2005313665A (ja) 2004-04-27 2004-04-27 浮体構造物の姿勢制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005313665A (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009248792A (ja) * 2008-04-08 2009-10-29 Penta Ocean Construction Co Ltd 洋上風力発電用のスパー型浮体構造およびその製造方法ならびにその設置方法
JP5248706B1 (ja) * 2012-11-13 2013-07-31 株式会社宇津木計器 移水制御システム
KR101368674B1 (ko) 2011-07-01 2014-03-06 삼성중공업 주식회사 선박용 밸러스트 탱크의 자유표면 조절장치
JP2015505006A (ja) * 2012-01-23 2015-02-16 エムエイチアイ ヴェスタス オフショア ウィンド エー/エス 浮体式風力タービンの協調制御
KR20150026621A (ko) * 2013-09-03 2015-03-11 대우조선해양 주식회사 세미 리그선의 가설 발라스트 장치
KR101544811B1 (ko) 2013-11-18 2015-08-18 대우조선해양 주식회사 선박의 안정화 장치
KR20150109727A (ko) * 2014-03-20 2015-10-02 삼성중공업 주식회사 반잠수식 해양 구조물의 밸러스트 시스템
JP2017052395A (ja) * 2015-09-09 2017-03-16 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 浮体構造物
KR101744640B1 (ko) 2010-06-24 2017-06-09 대우조선해양 주식회사 선박용 친환경 밸러스팅 장치
CN107685838A (zh) * 2016-08-05 2018-02-13 中集海洋工程研究院有限公司 半潜式起重平台的压载系统及其压载方法
CN108177750A (zh) * 2018-02-11 2018-06-19 烟台宏远氧业有限公司 深潜器及其可调压载系统
KR101875877B1 (ko) * 2017-07-04 2018-07-06 주식회사 해양산업 평형성 보강형 부잔교
JP2020079086A (ja) * 2014-05-29 2020-05-28 マイケル ウィリアム ニール ウィルソン 液状体内の圧力含有容器、例えば海底パイプラインなどの高度、姿勢、及び構造上の完全性を管理する方法
CN117128142A (zh) * 2023-10-09 2023-11-28 中国电力工程顾问集团有限公司 泥浮式海上风机系统的运输方法和运输装置
JP7407264B1 (ja) * 2022-12-01 2023-12-28 容平 石川 洋上エネルギー貯留装置及び洋上エネルギー貯留システム
WO2024117257A1 (ja) * 2022-12-01 2024-06-06 容平 石川 洋上エネルギー貯留装置、洋上エネルギー貯留システム、洋上エネルギー収集システム、浮体式洋上マイクロ波電力中継装置及び洋上マイクロ波電力伝送システム

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009248792A (ja) * 2008-04-08 2009-10-29 Penta Ocean Construction Co Ltd 洋上風力発電用のスパー型浮体構造およびその製造方法ならびにその設置方法
KR101744640B1 (ko) 2010-06-24 2017-06-09 대우조선해양 주식회사 선박용 친환경 밸러스팅 장치
KR101368674B1 (ko) 2011-07-01 2014-03-06 삼성중공업 주식회사 선박용 밸러스트 탱크의 자유표면 조절장치
JP2015505006A (ja) * 2012-01-23 2015-02-16 エムエイチアイ ヴェスタス オフショア ウィンド エー/エス 浮体式風力タービンの協調制御
JP5248706B1 (ja) * 2012-11-13 2013-07-31 株式会社宇津木計器 移水制御システム
KR102055401B1 (ko) 2013-09-03 2019-12-12 대우조선해양 주식회사 세미 리그선의 가설 발라스트 장치
KR20150026621A (ko) * 2013-09-03 2015-03-11 대우조선해양 주식회사 세미 리그선의 가설 발라스트 장치
KR101544811B1 (ko) 2013-11-18 2015-08-18 대우조선해양 주식회사 선박의 안정화 장치
KR20150109727A (ko) * 2014-03-20 2015-10-02 삼성중공업 주식회사 반잠수식 해양 구조물의 밸러스트 시스템
KR101627662B1 (ko) 2014-03-20 2016-06-07 삼성중공업 주식회사 반잠수식 해양 구조물의 밸러스트 시스템
JP7021270B2 (ja) 2014-05-29 2022-02-16 マイケル ウィリアム ニール ウィルソン 浮揚制御システム
JP2020079086A (ja) * 2014-05-29 2020-05-28 マイケル ウィリアム ニール ウィルソン 液状体内の圧力含有容器、例えば海底パイプラインなどの高度、姿勢、及び構造上の完全性を管理する方法
JP2017052395A (ja) * 2015-09-09 2017-03-16 ジャパンマリンユナイテッド株式会社 浮体構造物
CN107685838A (zh) * 2016-08-05 2018-02-13 中集海洋工程研究院有限公司 半潜式起重平台的压载系统及其压载方法
KR101875877B1 (ko) * 2017-07-04 2018-07-06 주식회사 해양산업 평형성 보강형 부잔교
CN108177750A (zh) * 2018-02-11 2018-06-19 烟台宏远氧业有限公司 深潜器及其可调压载系统
JP7407264B1 (ja) * 2022-12-01 2023-12-28 容平 石川 洋上エネルギー貯留装置及び洋上エネルギー貯留システム
WO2024117257A1 (ja) * 2022-12-01 2024-06-06 容平 石川 洋上エネルギー貯留装置、洋上エネルギー貯留システム、洋上エネルギー収集システム、浮体式洋上マイクロ波電力中継装置及び洋上マイクロ波電力伝送システム
CN117128142A (zh) * 2023-10-09 2023-11-28 中国电力工程顾问集团有限公司 泥浮式海上风机系统的运输方法和运输装置
CN117128142B (zh) * 2023-10-09 2024-02-13 中国电力工程顾问集团有限公司 泥浮式海上风机系统的运输方法和运输装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101840649B1 (ko) 해상 발전플랫폼의 부유시스템
US10174744B2 (en) Semi-submersible floating wind turbine platform structure with water entrapment plates
JP2005313665A (ja) 浮体構造物の姿勢制御装置
ES2456345T3 (es) Plataforma de alta mar estabilizada por columnas con planchas de atrapamiento de agua y sistema de amarre asimétrico para soporte de turbinas eólicas de alta mar
JP2005271673A (ja) 浮体構造物における姿勢制御装置
ES2728322T3 (es) Sistema de soporte de turbina eólica flotante
WO2013084878A1 (ja) 浮体式風車設備の部品搬送方法
JP2004291702A (ja) 浮体構造物の姿勢制御装置
US20050206168A1 (en) Float type base structure for wind power generationon the ocean
KR101575155B1 (ko) 밸러스트 탱크가 구비되는 부유식 태양광 발전장치
WO2014031009A1 (en) Floating, semisubmersible hull for supporting preferably one or several wind turbines and method for commissioning, floating and installation of the semisubmersible hull
EP2559814A1 (en) Gravity foundation
JP6812640B2 (ja) 水中浮遊式発電装置の姿勢調整システム
CN104943827A (zh) 一种海上漂浮平台
CN108442344A (zh) 混合式能量设备
KR101165739B1 (ko) 태양광 발전장치 및 이를 위한 계류장치
JP2010018129A (ja) 緊張係留浮体の傾斜調整方法及び緊張係留浮体
US11181098B2 (en) Offshore wind turbine on offset floating support
KR20150144940A (ko) 부유식 발전 플랜트의 평형수 탱크
KR102440251B1 (ko) 안정성이 강화된 해상 부유식 기상 계측장치
US20220316438A1 (en) Cycloidal wave energy converter using fixed differential buoyancy to control operating torques
CN102459867A (zh) 用于附接水轮或涡轮以从流动的水中获得能量的可潜式装置
CN116857126A (zh) 风机基础、风力发电机组以及控制方法
KR101400003B1 (ko) 해양구조물의 동요 저감 장치
KR101794104B1 (ko) 부유식 구조물의 수평 용기