JP2005313528A - インクリボンカートリッジ - Google Patents
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Abstract
【課題】 インクリボンに対する印字ヘッド接触領域の全体にインクが補給され、高い印字品質を実現できるインクリボンカートリッジを提供する。
【解決手段】 プリンタに装着されるカートリッジケースと、このカートリッジケースに収容されるインクリボンと、カートリッジケースに設けられ、インクリボンを挟持して回転する一対のリボン送り歯車20,30(インク補給部材)とを備える。一対のリボン送り歯車20,30(インク補給部材)のうち少なくとも一方は、周溝21,31を挟んで、上部歯車22,32(上側インク補給部)と下部歯車23,33(下側インク補給部)とに分割してある。そして、上部歯車22,32(上側インク補給部)と下部歯車23,33(下側インク補給部)のいずれか一方が他方よりも幅を広く形成してある。
【選択図】 図4
【解決手段】 プリンタに装着されるカートリッジケースと、このカートリッジケースに収容されるインクリボンと、カートリッジケースに設けられ、インクリボンを挟持して回転する一対のリボン送り歯車20,30(インク補給部材)とを備える。一対のリボン送り歯車20,30(インク補給部材)のうち少なくとも一方は、周溝21,31を挟んで、上部歯車22,32(上側インク補給部)と下部歯車23,33(下側インク補給部)とに分割してある。そして、上部歯車22,32(上側インク補給部)と下部歯車23,33(下側インク補給部)のいずれか一方が他方よりも幅を広く形成してある。
【選択図】 図4
Description
この発明は、プリンタに装着されるインクリボンカートリッジに関し、特に、インクリボンに対してインクを補給する機能を備えたインクリボンカートリッジに関する。
インクリボン式プリンタは、プラテンと印字ヘッドとの間に印字対象となる用紙を供給するとともに、当該用紙と印字ヘッドとの間にインクリボンを供給し、このインクリボンに含まれるインクを印字ヘッドの作用をもって用紙へ転写して、用紙への印字動作を実現する構成であることは周知のとおりである。
この種のインクリボン式プリンタに装着されるインクリボンカートリッジとしては、従来から種々の構成をしたものが知られており、その中にはインクリボンにインクを補給する機能を備えた構成のものも既に開発されている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたインクリボンカートリッジは、ケース本体(2)に一対のリボン送りギヤ(5,6)が設けられており、このリボン送りギヤ(5,6)の回転に伴い、無端状のインクリボン(R)が巡回移動する。すなわち、一対のリボン送りギヤ(5,6)のうち、一方は駆動用の送りギヤ(5)であり、他方は摩擦用の送りギヤ(6)である。摩擦用の送りギヤ(6)は、駆動用の送りギヤ(5)と噛み合い、同ギヤ(5)の回転に連れ回りする。インクリボン(R)は、これら一対のリボン送りギヤ(5,6)に噛み込まれて、各ギヤ(5,6)の回転に伴って巡回移動する。
巡回移動するインクリボン(R)は、リボン収容部(2R)から送り出され、プリンタの印字部に設けられた印字ヘッドと対向する位置を経由して、ふたたびリボン収容部(2R)に戻される。
上述した駆動用の送りギヤ(5)は、中央部に周溝(5c)を有し、この周溝(5c)を境界として、上下2段のギヤ部(5d,5e)で構成されている。ここで、周溝(5c)は、セパレータ(12a)を配置するためのスペースとして機能している。セパレータ(12a)は、インクリボンの送りギヤ(5)への巻き付き(食い込み)を防止するための部材である。
上下2段のギヤ部(5d,5e)は、互いに同じ幅寸法に形成されており、それら各ギヤ部(5d,5e)の周面に、インク供給部材(11)が接触してインクが塗布される。さらに、インクが塗布された各ギヤ部(5d,5e)に、インクリボン(R)が噛み込まれたとき、その噛み込まれた部分にインクが補給される。
さて、単色のインクリボンを収容するインクリボンカートリッジにあっては、印字ヘッドに対するインクリボンの巡回移動長さを極力長くするため、インクリボンに捩りを加えてメビウスの輪を構成することが一般に行われている。そして、インクリボンをその幅方向中央部を境界として上下2つの領域に区分し、そのいずれか一方に印字ヘッドを接触させる方式が採用されている。
例えば、インクリボンの上部領域が印字ヘッドと接触する構成のプリンタの場合、印字ヘッドに接触したインクリボンの上部領域は、1周して再び印字部へ巡回移動してきたときは、メビウスの輪の原理をもって上下逆転しているので下部領域に位置し、印字ヘッドとは接触しない。そして、2周の巡回移動によって上下の位置関係が元に戻る。つまり、インクリボンは2周分の巡回移動をもって、全体が印字ヘッドと接触することになる。このため、インクリボンを捩ることなく単に無端状に形成しただけのインクリボンに比べて、二倍の長さを確保でき、インクを含浸させたインクリボンが長持ちするという利点がある。
単色のインクリボンは、一般にこのような構成のため、プリンタの印字ヘッドはインクリボンの上下いずれかの領域に接触するように調整されている。
図7は、インクリボンに対する印字ヘッドの接触領域(すなわち、印字領域)と、上部ギヤ及び下部ギヤの接触領域(すなわち、インク塗布領域)とを示している。
特許文献1に示した従来のリボン送りギヤは、同文献の図7にも示されているとおり、上下の各ギヤ部(5d,5e)が同じ幅寸法に形成されているので、周溝(5c)はインクリボン13の幅方向中央部に対向することになる。
この周溝(5c)に対向するインクリボン13の領域aは、上下のギヤ部(5d,5e)と接触していないので、インクが補給されない。このようにインクが補給されない領域aが、印字ヘッドの接触領域(印字領域)bと重なり合う場合、その重なり合う部分cにおいて、インク不足が発生して、文字のかすれ等の印字不良を引き起こすおそれがあった。
実開平6−16056号公報
図7は、インクリボンに対する印字ヘッドの接触領域(すなわち、印字領域)と、上部ギヤ及び下部ギヤの接触領域(すなわち、インク塗布領域)とを示している。
特許文献1に示した従来のリボン送りギヤは、同文献の図7にも示されているとおり、上下の各ギヤ部(5d,5e)が同じ幅寸法に形成されているので、周溝(5c)はインクリボン13の幅方向中央部に対向することになる。
この周溝(5c)に対向するインクリボン13の領域aは、上下のギヤ部(5d,5e)と接触していないので、インクが補給されない。このようにインクが補給されない領域aが、印字ヘッドの接触領域(印字領域)bと重なり合う場合、その重なり合う部分cにおいて、インク不足が発生して、文字のかすれ等の印字不良を引き起こすおそれがあった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたもので、インクリボンに対する印字ヘッド接触領域の全体にインクが補給され、高い印字品質を実現できるインクリボンカートリッジの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、プリンタに装着されるカートリッジケースと、このカートリッジケースに収容されるインクリボンと、カートリッジケースに設けられ、インクリボンを挟持して回転するローラまたは歯車形状をした一対のインク補給部材と、これらインク補給部材へのインクリボンの巻き込みを防止するための巻き込み防止部材とを備え、一対のインク補給部材には、その少なくとも一方にインクが塗布され、且つ、巻き込み防止部材を配設するための周溝が形成されるインクリボンカートリッジにおいて、
一対のインク補給部材のうち少なくとも一方は、周溝を挟んで、上側インク補給部と下側インク補給部とに分割されており、且つ、上側インク補給部または下側インク補給部のいずれか一方が他方よりも幅を広く形成してあることを特徴とする。
一対のインク補給部材のうち少なくとも一方は、周溝を挟んで、上側インク補給部と下側インク補給部とに分割されており、且つ、上側インク補給部または下側インク補給部のいずれか一方が他方よりも幅を広く形成してあることを特徴とする。
ここで、インクリボンは、1周目の巡回移動で上下及び表裏が逆転し、2周目の巡回移動で元に戻るように捩られた無端状に形成することが好ましい。さらに、インクリボンは、カートリッジケースから引き出されプリンタに設けられた印字部を通る経路を巡回移動して、当該印字部で幅方向中央部よりも上下いずれか一方の領域に印字ヘッドが当接する構成とすることが好ましい。また、一対のインク補給部材は、その全幅がインクリボンとほぼ同じかそれ以上の寸法に形成することが好ましい。
上述したように、インクリボンを、1周目の巡回移動で上下及び表裏が逆転し、2周目の巡回移動で元に戻るように捩られた無端状とすることにより、いわゆるメビウスの輪が形成され、捩ることなく単に無端状に形成しただけのインクリボンに比べて、二倍の長さを確保できるので、インクが長持ちするという利点がある。
そして、インク補給部材に形成された上側インク補給部と下側インク補給部のうち、いずれか一方を他方よりも幅広に形成することで、周溝がインクリボンの幅方向中央部よりも上下いずれかに偏って対向することになる。このため、インクリボンの幅方向中央を境界とする上部領域または下部領域のいずれか一方は、その全領域が上側インク補補給部または下側インク補給部と接触して、インクが均一に補給される。
このようにして全領域にインクが均一に補給されたインクリボンの領域と接触するように印字ヘッドを調整すれば、インク不足による文字のかすれ等の印字不良を発生させるおそれがなく、安定して高品質の印字動作を実現することができる。
一対のインク補給部材は、インクリボンを巡回移動させるためのリボン送り部材(例えば、リボン送り歯車)と兼用することができる。
また、上側インク補給部または下側インク補給部のうち、幅を広く形成した一方のインク補給部は、少なくともインクリボンが印字ヘッドと接触する幅領域に接触する構成とすることが好ましい。さらに、上側インク補給部または下側インク補給部のうち、少なくとも幅を広く形成した一方のインク補給部にインクが塗布される構成とすることが好ましい。
さらに、カートリッジケースに着脱自在であって、上側インク補給部または下側インク補給部のうち、幅を広く形成した一方のインク補給部に少なくともインクを塗布する構成のインク補充タンクを備えることが好ましい。
この構成により、幅を広くした一方のインク補給部を介してインクリボンへ常時インクを補給することが可能となる。
この構成により、幅を広くした一方のインク補給部を介してインクリボンへ常時インクを補給することが可能となる。
ここで、上記補充タンクがカートリッジケースの上面に装着される場合には、上側インク補給部を下側インク補給部よりも幅広に形成することが好ましい。
このように構成することで、カートリッジケースの上面に装着された補充タンクから幅広の上側インク供給部に無理なく接触させることが可能となる。
このように構成することで、カートリッジケースの上面に装着された補充タンクから幅広の上側インク供給部に無理なく接触させることが可能となる。
本発明によれば、インクリボンに対する印字ヘッド接触領域の全体にインクが補給され、高い印字品質を実現することができる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
本実施の形態では、ステーショナリタイプのシリアル・ドットインパクト・プリンタに用いられるインクリボンカートリッジに本発明を適用した構成を示す。
本実施の形態では、ステーショナリタイプのシリアル・ドットインパクト・プリンタに用いられるインクリボンカートリッジに本発明を適用した構成を示す。
図1は本実施形態に係るインクリボンカートリッジが装着されるプリンタの外観を示す斜視図であり、図2はインクリボンカートリッジのプリンタへの装着状態を示す斜視図である。
まず、これらの図を参照してプリンタの概要を説明する。
プリンタは、紙送り部1と、印字部2と、インクリボンカートリッジ10の装着部3とを備えている。このうち、紙送り部1は、骨組みを構成するフレーム4の背面側に設けられている。また、インクリボンカートリッジ10の装着部3は、フレーム4の正面側に設けられている。そして、印字部2は、それらの中間部に設けられている。
まず、これらの図を参照してプリンタの概要を説明する。
プリンタは、紙送り部1と、印字部2と、インクリボンカートリッジ10の装着部3とを備えている。このうち、紙送り部1は、骨組みを構成するフレーム4の背面側に設けられている。また、インクリボンカートリッジ10の装着部3は、フレーム4の正面側に設けられている。そして、印字部2は、それらの中間部に設けられている。
紙送り部1には、一対の紙送りローラ(図示せず)が設けてある。ロール紙や単票紙等の印字媒体は、紙送りローラに挟持され、同ローラの回転に伴い搬送されていく。図1に示すプリンタでは、フレーム4の背面側から正面方向(矢印aの方向)へ水平に印字媒体を搬送した後、案内板5で印字媒体を上方(矢印bの方向)へ案内して、印字ヘッド6の対向位置へ送る構成となっている。
印字部2には、図2に示すように、印字ヘッド6、キャリッジ7、駆動伝達軸7aが設けられている。本実施形態の印字ヘッド6は、内蔵された多数本のニードルを電磁石の制御をもって突き出し、それら突き出したニードルで後述するインクリボンを印字媒体に押し当てる構成のドットインパクト式印字ヘッドを採用している。この印字ヘッド6は、キャリッジ7に搭載されている。キャリッジ7と駆動伝達軸7aは、図示しないヘッド駆動モータの正逆回転を印字ヘッド6の往復移動に変換するヘッド送り機構を形成している。
インクリボンカートリッジ10の装着部3には、カセット支持板8とリボン回転軸9が配設してある。インクリボンカートリッジ10は、カートリッジケース11の底板がこのカセット支持板8の上面に装着される。リボン回転軸9には、後述するインクリボンカートリッジ11の駆動側リボン送り歯車20が係合する。このリボン回転軸9は、図示しない駆動モータからの回転駆動力を駆動側リボン送り歯車20に伝達する。
図3はインクリボンカートリッジの内部構造を示す平面断面図である。
インクリボンカートリッジ10は、カートリッジケース11の内部に中空状のリボン収容部12が形成されており、無端状のインクリボン13の大部分がこのリボン収容部12に高密度に収容されている。
なお、リボン収容部12には、両側の壁部にそれぞれインクリボンの送出口12aと挿入口12bが形成してある。
インクリボンカートリッジ10は、カートリッジケース11の内部に中空状のリボン収容部12が形成されており、無端状のインクリボン13の大部分がこのリボン収容部12に高密度に収容されている。
なお、リボン収容部12には、両側の壁部にそれぞれインクリボンの送出口12aと挿入口12bが形成してある。
また、カートリッジケース11の前面両側部からは、アーム11c,11dが延出している。リボン収容部12に収容されているインクリボン13は、後述する各リボン送り歯車20,30の回転に伴い、送出口12aから引き出されて、一方のアーム11cを通り、その先端ないし他方のアーム11dの先端を経由して、再び挿入口12bからリボン収容部12内に収容される経路を巡回移動する。
各アーム11c、11dの中間部では、インクリボン13が露出した状態となる。この露出部分は、プリンタの印字部2に配置され、ここで印字ヘッド6と接触して印字動作が実行される。印字媒体は、上述した紙送りローラによって、このインクリボン13の前方近接位置に給紙される。
各アーム11c、11dの中間部では、インクリボン13が露出した状態となる。この露出部分は、プリンタの印字部2に配置され、ここで印字ヘッド6と接触して印字動作が実行される。印字媒体は、上述した紙送りローラによって、このインクリボン13の前方近接位置に給紙される。
インクリボン13は、一回転の捩りを加えた無端状に形成されている。このように一回転の捩りを加えることで、メビウスの輪が構成される。メビウスの輪を構成するインクリボン13を、幅方向中央部を境界として上部領域と下部領域とに分け、一方の領域(例えば、上部領域)を長手方向になぞっていくと、一周目は上部領域をなぞるが、二周目には上下と表裏とが逆転して下部領域をなぞっている。そして、インクリボン13を二周したとき元の位置に戻る。
そこで、インクリボン13の幅方向中央部を境界とする上部領域または下部領域に印字ヘッド6を接触させて印字動作を実行すれば、インクリボン13が2周巡回移動したとき、インクリボンの元の部分が印字ヘッド6とふたたび接触することになる。すなわち、捩ることなく単に無端状に形成しただけのインクリボンに比べて、二倍の長さを確保できるので、インクが長持ちするという利点がある。
本実施形態で用いられるプリンタは、上記構成をしたインクリボン13の利点を享受するため、インクリボン13の幅方向中央部を境界とする上部領域または下部領域に印字ヘッド6を接触させて印字動作を実行す構成となっている。
カートリッジケース11に形成したリボン収容部12の挿入口12b付近には、一対のリボン送り歯車20,30が設けてあり、これらのリボン送り歯車20,30の回転に伴い、無端状のインクリボン13が巡回移動する。すなわち、リボン送り歯車20,30は、インクリボン13を巡回移動させるリボン送り部材としての機能を有している。
一対のリボン送り歯車20,30のうち、一方は駆動側のリボン送り歯車20であり、他方は従動側のリボン送り歯車30である。従動側リボン送り歯車30は、駆動側リボン送り歯車20と噛み合い、同歯車20の回転に連れ回りする。インクリボン13は、これら一対のリボン送り歯車20,30の間に噛み込み挟持されて、各歯車20,30の回転に伴い既述した経路を巡回移動する。
一対のリボン送り歯車20,30のうち、一方は駆動側のリボン送り歯車20であり、他方は従動側のリボン送り歯車30である。従動側リボン送り歯車30は、駆動側リボン送り歯車20と噛み合い、同歯車20の回転に連れ回りする。インクリボン13は、これら一対のリボン送り歯車20,30の間に噛み込み挟持されて、各歯車20,30の回転に伴い既述した経路を巡回移動する。
また、本実施形態では、一対のリボン送り歯車20,30が、インクリボンにインクを補給するためのインク補給部材としても機能している。
各リボン送り歯車20,30は、図4に示すように、周溝21,31を挟んで上部歯車22,32と下部歯車23,33とに分割してあり、これら上下の歯車22,32または23,33の一方が、他方よりも幅広に形成してある。図に示す実施形態では、上部歯車22,32を下部歯車23,33よりも幅広に形成してある。
ここで、各リボン送り歯車20,30の全幅は、インクリボン13の全幅とほぼ同じかそれよりも広い幅寸法に設定してある。そして、幅広に形成された上部歯車22,32は、インクリボン13の幅方向中央部を境界とする上部領域の幅よりも広い幅寸法としてある。既述したように、プリンタの印字ヘッド6は、インクリボン13の幅方向中央部を境界とする上部領域または下部領域に印字ヘッド6を接触させて印字動作を実行する構成となっている。図4(b)において、ハッチングAで示した領域が、印字ヘッド6の当接する印字領域である。
上述したように、各リボン送り歯車20,30の上部歯車22,32は、インクリボン13の上部領域の幅よりも広い幅寸法としてあるので、インクリボン13の上部領域を全域にわたり噛み込み挟持することができる。このインクリボン13の上部領域は、プリンタの印字ヘッドが接触する領域であることは既述したとおりである。
なお、インクリボン13はメビウスの輪を形成しているので、1周目の循環移動で下部領域に位置していた領域も、2周目の巡回移動では上部領域となって、上部歯車22,32に噛み込み挟持される。
なお、インクリボン13はメビウスの輪を形成しているので、1周目の循環移動で下部領域に位置していた領域も、2周目の巡回移動では上部領域となって、上部歯車22,32に噛み込み挟持される。
また、周溝21,31には、セパレータ24,34が設けてある。セパレータ24,34は、各送り歯車20,30へのインクリボン13の巻き込みを防止するための巻き込み防止部材である。このセパレータ24,34は、周溝21,31内に嵌め込む環状部24a,34aと、この環状部24a,34aから連続して形成され、周溝の外側へ延出する翼状のリボン案内部24b,34bとを備えており、リボン案内部24b,34bが壁となって、インクリボン13の各送り歯車20,30への巻き込みを防止している。
図5はインクリボンカートリッジの上面に形成されたインク補充タンク装着部を示す図、図6はインク補充タンクの構成例を示す図である。
図5(a)に示すように、カートリッジケース11の上面には、インク補充タンク装着部14が形成してある。このインク補充タンク装着部14には、図6(c)に示すように、インク補充タンク40が着脱自在に装着可能となっている。
図5(a)に示すように、カートリッジケース11の上面には、インク補充タンク装着部14が形成してある。このインク補充タンク装着部14には、図6(c)に示すように、インク補充タンク40が着脱自在に装着可能となっている。
インク補充タンク装着部14は、インクリボンカートリッジ10のカートリッジケース11に蓋部15を樹脂成形時に一体形成しておき(図5(a)参照)、インク補充タンク40を装着するに際して、この蓋部15をカートリッジケース11から破断するようにして取り外すことで、挿入孔16が形成される構成となっている(図5(b)参照)。
なお、カートリッジケース11の天板とその他の部分が別個に樹脂成形される場合は、例えば、天板に蓋部15を一体形成しておき、側壁部分に挿入孔16を形成しておけばよい。側壁部分の挿入孔16は、天板に一体形成した蓋部15によって閉塞されるようにする。そして、天板から蓋部15を破断するようにして取り外せば、図5(b)に示すように、挿入孔16が開口する。
このように構成することで、開閉蓋を別個に製作する手間が省け、部品点数の削減とともに製作コストの低価格化を実現することが可能となる。
挿入孔16は、図5(b)に示すように、天板から側壁にかけてL字状に開口する。挿入孔16の側壁側の開口は、駆動側リボン送り歯車20の上部歯車22と近接する位置に形成してある。
インク補充タンク40は、図6(b)に示すように、内部にフェルト等からなるインク含浸部材41が充填されている。また、インク補充タンク40は、上側がインク含浸部材41と接触するとともに、下側の部分が下方へ露出したインク供給体42を有している。インク含浸部材41には、インクが含浸されており、そのインクが毛細管現象によりインク供給体42に伝えられる。そして、インクは下方に露出するインク供給体42の先端部へと浸み出してくる。
インク供給体42の一側面には、押圧板43が配置してある。押圧板43は、弾力性を有する金属板で構成され、カートリッジケースへ装着された状態にあって、インク供給体42を側方から駆動側リボン送り歯車20の上部歯車22へ押圧する押圧手段を構成する。
インク補充タンク40は、図6(c)に示すように、カートリッジケース11の天板に形成したインク補充タンク装着部14に載置され、インク補充タンク40の底面に装着した両面テープ等の接着剤44をもってインク補充タンク装着部14に固定される。
カートリッジケース11のインク補充タンク装着部14には、インク補充タンク40を位置決めするための突条からなる案内ガイド14aを形成しておくことが好ましい。インク補充タンク40は、当該案内ガイド14aに底部両側縁を合わせるだけで、適正位置に固定される。
カートリッジケース11のインク補充タンク装着部14には、インク補充タンク40を位置決めするための突条からなる案内ガイド14aを形成しておくことが好ましい。インク補充タンク40は、当該案内ガイド14aに底部両側縁を合わせるだけで、適正位置に固定される。
上述した構成の本実施形態に係るインクリボンカートリッジは、駆動側リボン送り歯車20(インク補給部材)の上部歯車22が、上側インク補給部としての機能を有しており、インク補充タンク40から供給されてきたインクがこの上部歯車に塗布される。なお、本実施形態では、下側インク補給部として設けられている下部歯車23には、インクが塗布されない。しかし、既述したようにメビウスの輪を構成するインクリボン13は、上部領域にインクが補給されれば、巡回移動の過程で上下の配置が逆転するため、2周の巡回移動をもって全領域にインクが補給されることになる。
インクリボン13に接触してインクを補給する上部歯車22は、既述したように、下部歯車23よりも幅が広く形成され、その幅寸法は、インクリボン13の幅方向中央部を境界とする上部領域の幅よりも広い幅寸法としてある。したがって、印字ヘッドが当接する印字領域であるインクリボン13の上部領域に、上部歯車22が当接して当該領域にインクが補給される。その結果、インク不足による文字のかすれ等の印字不良を発生させるおそれがなく、安定して高品質の印字動作を実現することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、次のような変形例または応用例をもって実施することも可能である。
インクリボンは、必要に応じてメビウスの輪を形成しない状態で、カートリッジケースに収容することもできる。
インクリボンは、必要に応じてメビウスの輪を形成しない状態で、カートリッジケースに収容することもできる。
また、上記実施形態では、インクリボン13を巡回移動させるリボン送り歯車20,30にインク補給部材としての機能を付加したが、リボン送り歯車とは別個に一対のインク補給部材を設けることもできる。インク補給部材としては、インクを挟持する構成であれば、ローラ形状、歯車形状など、種々の形状に構成することができる。
この場合にも、幅方向の中間部に周溝を形成し、その周溝を挟んで上側インク補給部と下側インク補給部とを形成するとともに、そのいずれか一方のインク補給部を他方よりも幅広に形成する。これにより、インクリボンの印字領域に相当する領域へインクを補給することが可能となる。
この場合にも、幅方向の中間部に周溝を形成し、その周溝を挟んで上側インク補給部と下側インク補給部とを形成するとともに、そのいずれか一方のインク補給部を他方よりも幅広に形成する。これにより、インクリボンの印字領域に相当する領域へインクを補給することが可能となる。
また、上記実施形態では、駆動側リボン送り歯車20の上部歯車22を幅広に形成して、この上部歯車22にインク補充タンク40からのインクを供給する構成としたが、必要に応じて、リボン送り歯車20または30(インク補給部材)の下部歯車23(下側インク補給部)を幅広に形成し、この下部歯車23(下側インク補給部)にインクを供給する構成としてもよい。
さらに、リボン送り歯車20または30(インク補給部材)の上部歯車(上側インク補給部)および下部歯車(下側インク補給部)のに双方にインクを補給する構成とすることもできる。
さらに、リボン送り歯車20または30(インク補給部材)の上部歯車(上側インク補給部)および下部歯車(下側インク補給部)のに双方にインクを補給する構成とすることもできる。
1:紙送り部
2:印字部
3:装着部
4:フレーム
5:案内板
6:印字ヘッド
7:キャリッジ
7a:駆動伝達軸
8:カセット支持板
9:リボン巻取り軸
10:インクリボンカートリッジ
11:カートリッジケース
11a:天板
11b:底板
11c、11d:アーム
12:リボン収容部
13:インクリボン
14:インク補充タンク装着部
15:蓋部
16:挿入孔
20:駆動側リボン送り歯車
21:周溝
22:上部歯車
23:下部歯車
30:従動側リボン送り歯車
31:周溝
32:上部歯車
33:下部歯車
40:インク補充タンク
41:インク含浸部材
42:インク供給体
43:押圧板
2:印字部
3:装着部
4:フレーム
5:案内板
6:印字ヘッド
7:キャリッジ
7a:駆動伝達軸
8:カセット支持板
9:リボン巻取り軸
10:インクリボンカートリッジ
11:カートリッジケース
11a:天板
11b:底板
11c、11d:アーム
12:リボン収容部
13:インクリボン
14:インク補充タンク装着部
15:蓋部
16:挿入孔
20:駆動側リボン送り歯車
21:周溝
22:上部歯車
23:下部歯車
30:従動側リボン送り歯車
31:周溝
32:上部歯車
33:下部歯車
40:インク補充タンク
41:インク含浸部材
42:インク供給体
43:押圧板
Claims (10)
- プリンタに装着されるカートリッジケースと、このカートリッジケースに収容されるインクリボンと、前記カートリッジケースに設けられ、前記インクリボンを挟持して回転するローラまたは歯車形状をした一対のインク補給部材と、これらインク補給部材への前記インクリボンの巻き込みを防止するための巻き込み防止部材とを備え、一対のインク補給部材には、その少なくとも一方にインクが塗布され、且つ、前記巻き込み防止部材を配設するための周溝が形成されるインクリボンカートリッジにおいて、
前記一対のインク補給部材のうち少なくとも一方は、前記周溝を挟んで、上側インク補給部と下側インク補給部とに分割されており、且つ、前記上側インク補給部または下側インク補給部のいずれか一方が他方よりも幅を広く形成してあることを特徴とするインクリボンカートリッジ - 前記インクリボンは、1周目の巡回移動で上下及び表裏が逆転し、2周目の巡回移動で元に戻るように捩られた無端状に形成されている請求項1のインクリボンカートリッジ。
- 前記インクリボンは、前記カートリッジケースから引き出され前記プリンタに設けられた印字部を通る経路を巡回移動して、当該印字部で幅方向中央部よりも上下いずれか一方の領域に印字ヘッドが当接する構成である請求項2のインクリボンカートリッジ。
- 前記一対のインク補給部材は、その全幅が前記インクリボンとほぼ同じかそれ以上の寸法に形成されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインクリボンカートリッジ。
- 前記一対のインク補給部材は、前記インクリボンを巡回移動させるためのリボン送り部材である請求項1乃至4のいずれか一項に記載のインクリボンカートリッジ。
- 前記前記一対のインク補給部材は、前記インクリボンを巡回移動させるためのリボン送り歯車である請求項5のインクリボンカートリッジ。
- 前記上側インク補給部または下側インク補給部のうち、幅を広く形成した一方のインク補給部は、少なくとも前記インクリボンが印字ヘッドと接触する幅領域に接触する構成である請求項1乃至6のいずれか一項に記載のインクリボンカートリッジ。
- 前記上側インク補給部または下側インク補給部のうち、少なくとも幅を広く形成した一方のインク補給部にインクが塗布される構成である請求項1乃至7のいずれか一項に記載のインクリボンカートリッジ。
- 前記カートリッジケースに着脱自在であって、前記上側インク補給部または下側インク補給部のうち、幅を広く形成した一方のインク補給部に少なくともインクを塗布する構成のインク補充タンクを備えた請求項1乃至8のいずれか一項に記載のインクリボンカートリッジ。
- 前記カートリッジケースの上面に前記インク補充タンクが装着される請求項9のインクリボンカートリッジにおいて、
前記上側インク補給部が下側インク補給部よりも幅広に形成されているインクリボンカートリッジ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004135635A JP2005313528A (ja) | 2004-04-30 | 2004-04-30 | インクリボンカートリッジ |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005313528A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US20120027492A1 (en) * | 2010-07-29 | 2012-02-02 | Amit Tandon | Systems and methods for controlling tension in a ribbon spooling assembly |
-
2004
- 2004-04-30 JP JP2004135635A patent/JP2005313528A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120027492A1 (en) * | 2010-07-29 | 2012-02-02 | Amit Tandon | Systems and methods for controlling tension in a ribbon spooling assembly |
US8928712B2 (en) * | 2010-07-29 | 2015-01-06 | Magtek, Inc. | Systems and methods for controlling tension in a ribbon spooling assembly |
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