JP2005312979A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 この発明の目的は、組織の自己蛍光の強度を利用して、体内の異常組織の領域を検出し識別する方法の提供。
【解決手段】 異常組織および正常組織に関する固有の自己蛍光を発生可能な複数の波長を含む励起光を出射する光源と、上記励起光を含み光を組織に照射し、固有の自己蛍光を発するように上記組織を励起する照射手段と、上記組織から発せられた自己蛍光を収集する収集手段と、上記自己蛍光を、異常組織の自己蛍光強度が正常組織の自己蛍光強度と実質的に相違するスペクトル帯域、および異常組織の自己蛍光強度が正常組織の自己蛍光強度と実質的に等しくなるスペクトル帯域内にろ光するろ光手段と、上記ろ光された自己蛍光を遮断し、上記組織の少なくとも2つのろ光された自己蛍光像を形成する光学手段と、正常組織と異常組織とを識別するように、上記得られた像を表示する表示手段と、を備えた組織内の患部を撮像する撮像装置により実現される方法。

Description

この発明は、白色光を用いる内視鏡検査では認識不可能な体内の異常組織を撮像し、その領域を定位し識別する撮像装置に関し、特に、異常な気管支組織を撮像し、炎症、裸出、異形成、非浸潤性の初期癌(本来の癌)などの状態を検出するのに適した撮像装置に関する。
現在では、患者の体腔の検査の最も効果的な方法は内視鏡による。肺の空気が通過する通路の検査の為に、通常は気管支鏡のようなフレキシブルな内視鏡がよく使われている。内視鏡と類似の気管支鏡は、可視可能な白色光を用いて検査される表面を照射する。この照射光は、ファイバーオプティック照明光ガイドにより肺の空気通路(気管)内に導かれる。気管支組織から反射され拡散された光は、気管支鏡の撮像ファイバ束内に結像する為の投影レンズにより受光される。撮像ファイバ束は、それぞれ被覆された数千個のファイバから構成され、これらのファイバはコヒーレント像を体外へ伝達する。そして、この像は、人間の検査の為、気管支鏡の接眼鏡を通って投影される。カラ−ビデオカメラを気管支鏡の接眼レンズに取り付けることができるので、反射され散乱された白色光(広帯域の光)のカラ−像をカラ−ビデオモニタ上に映出させることができる。
一般的な気管支鏡を用いた場合、大きい浸潤性の癌は、即座に見つけることができる。しかし、小さな炎症、裸出、形成異常、初期の肺癌などは、このような装置では即座に見付けることができない。
通常の白色光気管支鏡により検出することが困難である小さな初期肺癌を可視化できる幾つかの方法が開発されている。これらのすべては、腫瘍定位剤、例えば、腫瘍組織に特に取り付いて視認できるようなヘムポルフィリン(Haematoporphyrin)誘導体、又はポルフィマ(Porfimer)ナトリウムを併用する。これらの薬剤の幾つかは、蛍光を発し、これらの蛍光は非撮像装置および撮像装置により検出できる(プロフィオ(Profio)AE氏ら.,MedPhys 6:532-535,1979;プロフィオ(Prpfio) AE氏ら.,Med Phys 11:516-520,1984; プロフィオ(Prpfio)AE氏ら,MedPhys13:717-721,1986; ハヤタ(Hayata) Y氏ら.,Chest 82:10-14,1982;カトウ(Kato) A氏,CorteseDA,Clin Chest Med 6:237-253,1985;モンタン(Montan) S氏ら.,Opt Letters10:56-58,1985 )。これらの技術の問題は、この薬剤が深刻な副作用を有し、よって、この薬剤の使用は診断目的の為には適当ではないことである。加えて、比率蛍光メ−タ(ratiofluorometer)探査(プロフィオ(Profio)AEなど.,Med. Phys 11:516-520,1984 )のような非イメ−ジ装置を用いては、異常領域の正確な定位及び識別を得ることができない。
浸潤性の腫瘍を検出する他の方法がアルファノ氏ら(Alfano et al)の1990年6月5日に許可された米国特許第4,930,516号公報に記載されている。アルファノ氏らは、癌組織の蛍光スペクトルが正常組織の蛍光スペクトルとは異なり、腫瘍組織の最大蛍光ピ−クが青寄りの短い波長(531nmから521nmへ)にシフトしていることに基づいて癌の検知の方法を開示している。これらの観察は、容器内での切開された大きな(浸潤性)動物及び人間の腫瘍により基づき、人体内の腫瘍の観察ではない。加えて、炎症をおこした組織又は癌になる前の組織のような他の異常細胞についての記録はない。我々は、通常の気管支鏡に取り付けることができる特別な形状の光学マルチチャンネルアナライザにより、405nm、442nm、488nmを含む異なった励起波長を用いて、患者の組織の蛍光を計測した。アルファノ氏らの観察に対して、我々は、これらの励起波長を用いて通常の組織と腫瘍組織との間の蛍光スペクトルの形状の差異はみとめられなかった。特に、放射ピ−クの青側へのシフトはなかった。我々は、全ての蛍光強度、取り分け、可視スペクトルの緑領域で十分な差異を観測した。全ての蛍光強度で僅かではなく十分な減少が癌になる前及び癌でない病巣にも観測された(異形成及び化生)。
緑蛍光の減少は、リボフラビンの酸化された形態の減少したレベルによる。リボフラビンは緑領域で強く蛍光し、通常の人間の肺組織で強い緑蛍光にすぐれた反応すると考えられている。ガン組織では、リボフラビンがより少なくなることが発見(ポラック(Pollack)マ氏ら.,Cancer Res 2:739-743,1942 )され、現在では減少状態が見いだされている。これは、悪性となる前の肺組織及び悪性の肺組織の自己蛍光が減少する原因となる。
試験は、異形成の肺組織及び癌の、このような組織の減少された自己蛍光の例を知らせることとなった。異常な組織と正常な組織の間の主な差異は、480nm〜600nmのスペクトルの部分での蛍光強度の大きい減少により明らかにされた。約635nmよりも大きい波長では、組織の自己蛍光は異常な組織と正常な組織とでは殆ど同一である。試験は、442nm、405nm、488nmの励起光を用い、異常な組織と正常な組織とを比較して結果を得た。これらの全てのデ−タは、光学マルチチャンネルアナライザを用いた通常のファイバ気管支鏡により体内から得られた。
異常組織のスペクトルの変化なしに発せられた自己蛍光が大きく減少して観察されたことにより、2つ又はそれ以上の波長の割合を用いた方法は、プロフィオ氏及び協力者により最初に記述され、自己蛍光のみを用いて正常細胞と異常細胞とを通常は区別できないフォトフリン(Photofrin)(プロフィオ氏ら.,Med.Phys.11:516-520,1984 )のような蛍光薬剤を服用した患者により実験された。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、組織の自己蛍光の強度を利用して、体内の異常組織(特に肺)の領域を検出し識別することが可能な撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明に係る撮像装置は、異常組織および正常組織に関する固有の自己蛍光を発生可能な複数の波長を含む励起光を出射する光源と、上記励起光を含み光を組織に照射し、上記固有の自己蛍光を発するように上記組織を励起する照射手段と、上記組織から発せられた自己蛍光を収集する収集手段と、上記自己蛍光を、異常組織の自己蛍光強度が正常組織の自己蛍光強度と実質的に相違するスペクトル帯域、および異常組織の自己蛍光強度が正常組織の自己蛍光強度と実質的に等しくなるスペクトル帯域内にろ光するろ光手段と、上記ろ光された自己蛍光を遮断し、上記組織の少なくとも2つのろ光された自己蛍光像を形成する光学手段と、正常組織と異常組織とを識別するように、上記得られた像を表示する表示手段と、を備えている。
上記構成を有する撮像装置は、組織の自己蛍光特性を利用して患者の異常組織を検出し識別するものである。自己蛍光像の形成および解析は、光増幅CCDカメラ等の高感度検出器を用いて行なわれる。虚像は、1つの像をRGBカラーモニタの赤チャンネルに、1つの像を緑チャンネルに送ることによって形成される。2つの像を同時に、あるいは数ミリ秒の間隔をもって形成することにより、虚像を即時に形成することが可能となる。そして、この虚像は、病気に犯された組織を周囲の正常な組織から明確に識別することができる。
本願発明は、さらに以下の項1〜22を提供する。
項1. 異常組織および正常組織に関する固有の自己蛍光を発生可能な複数の波長を含む励起光を出射する光源と、上記励起光を含み光を組織に照射し、上記固有の自己蛍光を発するように上記組織を励起する照射手段と、上記組織から発せられた自己蛍光を収集する収集手段と、上記自己蛍光を、異常組織の自己蛍光強度が正常組織の自己蛍光強度と実質的に相違するスペクトル帯域、および異常組織の自己蛍光強度が正常組織の自己蛍光強度と実質的に等しくなるスペクトル帯域内にろ光するろ光手段と、上記ろ光された自己蛍光を遮断し、上記組織の少なくとも2つのろ光された自己蛍光像を形成する光学手段と、正常組織と異常組織とを識別するように、上記得られた像を表示する表示手段と、を備えた組織内の患部を撮像する撮像装置。
項2. 上記表示手段はカラーモニタを備え、上記光学手段は、色の変化により異常組織と正常組織とを解析および識別可能な表示像を形成する2つの異なるカラー信号として上記カラーモニタに供給される少なくとも2つの像を形成する、項1に記載の撮像装置。
項3. 上記光源は所望の励起光を出射するレーザ光源を備えている項1に記載の撮像装置。
項4. 上記光源は、上記自己蛍光像と共に収集、形成および表示される白色光像を形成するための白色光源を備えている項3に記載の撮像装置。
項5. 上記レーザ光源により組織の照射と上記白色光源による組織の照射とを切換える同調手段を備えている項4に記載の撮像装置。
項6. 上記同調手段は、上記レーザ光源および白色光源とそれぞれ組み合わされ上記レーザ光源および白色光源の一方の光源により上記組織が照射されている際他方の光源からの光を遮蔽する遮蔽手段を備えている項5に記載の撮像装置。項7. 上記遮蔽手段はシャッタを備えている項6に記載の撮像装置。
項8. 上記照射手段は、気管支鏡の光学的光ガイドを備えている項1に記載の撮像装置。
項9. 上記収集手段は、気管支鏡の撮像ファイバ束およびこの撮像ファイバ束と協同する集束レンズを備えている項1に記載の撮像装置。
項10. 上記光学手段は、上記ろ光された自己蛍光像を形成する撮像光検出器を備え、上記ろ光手段は、上記出射された自己蛍光の光路内に侵入可能に設けられろ光された複数の自己蛍光像を形成する複数のフィルタを備えている項1に記載の撮像装置。
項11. 上記光検出器は光増幅CCDを備えている項10に記載の撮像装置。項12. 上記白色光像が発生された際に白色光像を撮像する他の光学手段を備え、上記他の光学手段は、上記収集された光内へ挿入可能に設けられ白色光像をカラービデオカメラに向かって偏向する可能ミラーを備えている項10に記載の撮像装置。
項13. 上記光学手段は、ろ光された複数の自己蛍光像を同時に形成する少なくとも2つの撮像光検出器を備え、上記各撮像光検出器はろ光手段を有している項1に記載の撮像装置。
項14. 上記出射された自己蛍光像を上記少なくとも2つの撮像光検出器の各々へ向ける分光手段を備えている項13に記載の撮像装置。
項15. 上記分光手段はダイクロイックミターを備えている項14に記載の撮像装置。
項16. 上記撮像光検出器は光増幅CCDを備えている項13に記載の撮像装置。
項17. 上記白色光像が発生された際に白色光像を撮像する他の光学手段を備え、上記他の光学手段は、上記収集された光内へ挿入可能に設けられ白色光像をカラービデオカメラに向かって偏向する可能ミラーを備えている項13に記載の撮像装置。
項18. 上記光学手段は、上記収集光を複数の方向へ同時に分光するプリズムと、分光された各光を受けるろ光手段および光検出手段と、を備えている項1に記載の撮像装置。
項19. 画像処理手段を備え、上記画像処理手段は、ろ光された自己蛍光像をデジタル化するデジタル化手段と、上記デジタル化された像を変換演算法により強調し、演算された虚像を即時に作り出す画像強調手段と、を備えている項1に記載の撮像装置。
項20. 上記デジタル化された像を保存する記憶手段を備えている項19に記載の撮像装置。
項21. 上記画像処理手段はコンピュータ内の画像処理ボードを備えている項19に記載の撮像装置。
項22. 上記記憶手段はコンピュータメモリを備えている項19に記載の撮像装置。
以上のように構成された本発明によれば、組織の自己蛍光の強度を利用して、体内の異常組織の領域を検出し識別することが可能な撮像装置を提供することができる。
以下図面を参照しながらこの発明の実施例について詳細に説明する。
図1ないし図4は、異形成の気管支組織および上皮内癌に関する組織自己蛍光が減少する例をそれぞれ示している。正常組織と異常組織との主な相違は、480ないし600nmのスペクトル領域に現れる蛍光強度の大幅な減少によって明白となる。約635nm以上の波長においては、正常組織と異常組織との組織自己蛍光はほぼ等しくなる。図1および図2は、442nmヘリウムーカドニウムレーザ光を用いて組織を励起した場合の測定結果をそれぞれ示している。図1は、正常組織および異成形組織の組織自己蛍光スペクトルを示し、図2は、異なる患者に関して、正常組織に対する上皮内癌組織の組織自己蛍光スペクトルを示している。他の励起光、例えば、図3に示す405nmの励起光、あるいは、図4に示す488nmの励起光を用いた場合にも同様の結果が得られた。図3および図4の両ケースにおいて、複数の患者の上皮内癌組織をこれらの患者の正常な肺臓組織と比較した。これら全てのデータは、光学的多チャンネル解析装置を用いた通常の気管支鏡検査の間に体内で得られたものである。
この発明の装置は、スペクトルの異なる領域における蛍光強度の差を利用して異常組織の鑑定および描写を行なうように構成されている。
図5は、この発明に係る撮像装置を、患者の肺臓の気管支組織の検査に用いる場合の実施例を概略的に示している。この図から分かるように、撮像装置は、肺臓の気管支組織の検査に使用される従来の気管支鏡と一体化されている。
撮像装置は励起光を出射する光源1を備え、この光源は正常組織および異常組織に関する固有の自己蛍光スペクトルを発生可能な複数の波長を含み励起光を出射する。光源1は図6に拡大して示されており、選択された所望の波長の励起光を出射可能なレーザ光源7を備えていることが望ましい。また、装置は、白熱キセノン光源8のような白色光源を備え、必要であれば、白色光を照射することができる。レーザ光源7は組織自己蛍光から得られる虚像を形成するために使用され、白色光源8は反射/拡散白色光のカラー像を形成するために使用される。
各光源からの光は同調手段に入射し、この同調手段は、レーザ光源7および白色光源8の光を組織に選択的に照射することができる。図6に示された実施例において、上記同調手段は電子的に制御されるシャッタ9および13を有する遮蔽手段を備え、これらのシャッタ9、13はレーザ光源7および白色光源8とそれぞれ協同する。シャッタ9が開放されレーザ光が通過可能となっている場合、シャッタ13は閉じられて白色光の通過を規制する。また、シャッタ9が閉じられている場合には、シャッタ13が開放されて白色光の通過を許容する。レーザ光源7からのレーザ光は、開放したシャッタ9、ピンホールを有するミラー10、およびレンズ11を通り、このレンズはレーザ光を照射手段上に集束する。照射手段は、従来の気管支鏡の光ガイド12を含み、光を組織上に照射する。光ガイド12は励起光を検査される組織領域に導く。レーザ光が照射されると、組織は正常組織および異常組織を示す固有の自己蛍光を発する。標準的な白色光の照射像を形成する場合、シャッタ9は閉じられ、予め閉じられていたシャッタ13が開放される。それにより、白色光源8からの光はシャッタ13を通過する。続いて、白色光はニュートラルフィルタ群14によってろ光された後、ミラー15で反射されレンズ16に入射し、更に、このレンズにより集束された後にミラー10で反射されレンズ11を通って気管支鏡の光ガイド12上に集束される。ニュートラルフィルタ群14は、白色光源8からの白色光を、この撮像装置内で使用されている光センサに適した強度とするために使用されている。それにより、組織に導かれた白色光は検査される組織を照射する。また、光ガイド12により、光は検査される領域全体に渡って均一に分散される。
本実施例において、気管支鏡は複数の像を気管支鏡レンズ(図示しない)形状に収集する収集手段として機能し、この気管支鏡レンズは、拡散光および反射光あるいは肺臓から出射された自己蛍光を収集し、気管支鏡の撮像ファイバ束2によって体外へ伝送する。このような収集光は、撮像ファイバ束2に接続された気管支鏡の接眼レンズ21(図7参照)に導かれる。
収集された光は、気管支鏡の接眼レンズ21から像形成モジュール3に入射し、この像形成モジュール3は、自己蛍光をろ光するろ光手段と、ろ光された光を遮断する光学手段とを備えている。像形成モジュール3としては種々のものが実施可能である。
図7はろ光手段および光学手段を有する像形成モジュールを示しており、この像形成モジュールは出射された自己蛍光の像を形成する。実施例において、自己蛍光をろ光するろ光手段は、出射された自己蛍光の光路内へ連続して侵入可能な連続した複数のフィルタを有し、連続したろ光自己蛍光像を形成する。詳細には、像形成モジュールはフィルタホイール18を備え、このフィルタホイールは像形成モジュールの光学手段の下方に可動自在に設けられている。レーザ光源7を使用する場合、少なくとも2つのスペクトル帯域に生じた自己蛍光をろ光する必要がある。1つのスペクトル帯域において、異常組織に関する自己蛍光強度は正常組織に関する自己蛍光強度と実質的に相違し、また、他のスペクトル帯域において、異常組織に関する自己蛍光強度は正常組織に関する自己蛍光強度とほの一致する。例えば、図1ないし図4に示されているような肺臓検査用の固有スペクトル帯域に従い、フィルタホイール18には2つのフィルタが設けられる。この場合、442nmあるいは405nmのレーザ光に対しては、500±20nmの緑フィルタおよび630nmの赤ロングパスフィルタが使用される。緑フィルタは、異常組織の自己蛍光強度が正常組織の自己蛍光強度と実質的に相違するあるスペクトル帯域に、自己蛍光をろ光する。また、赤ロングパスフィルタは、異常組織および正常組織の自己蛍光強度が実質的に一致するあるスペクトル帯域に自己蛍光をろ光する。これら2つのフィルタは、それぞれその半分が互いに重なるようにフィルタホリール18に装着されている。フィルタホイール18を所望の速度で回転させることにより、緑フィルタおよび赤ロングパスフィルタでろ光された自己蛍光像は、像増倍されたCCDカメラのような単一の高感度検出器17を有する光学手段によって逐次的に撮像される。
前述した像形成モジュールは、白色光源8を用いて組織を照射した場合において反射および拡散した白色光像を撮像するための他の光学手段を備えている。つまり、図7に示すように、像形成モジュールは移動自在なミラー20を備え、このミラー20は接眼レンズ21により伝送されてきた収集光の光路内へ挿入可能に設けられている。また、ミラー20は、白熱像を撮像するためのカラービデオカメラ22へ白色光を偏向する位置へ位置合わせ可能となっている。そのため、ミラー20の移動は、白色光源8が組織の照射に使用された場合のみ、収集光をビデオカメラ22へ偏向するように制御される。また、白色光源8を使用する場合、従来の気管支鏡と同様の方法で、カラー画像をカラーモニタに形成することができる。レーザ光源7を用いて組織を照射する場合、ミラー20は光路から退避され、自己蛍光のろ光およびこれに続く検出器17による撮像を許容する。
図8は像形成モジュールの他の実施例を示している。この実施例によれば、光学手段は、ろ光された複数の自己蛍光像を同時に撮像する少なくとも2つの光検出器を備えている。各光検出器は協同するろ光手段を有している。複数の自己蛍光像を同時に収集するために、図7に示された実施例におけるフィルタホイール18はダイクロイックミラー24のような分光手段に置き換えられている。ダイクロイックミラー24は、600nmよりも波長の長い赤色光の通過を許容し、より短い波長の光を反射する。この場合、所望の自己蛍光を一層正確に選択するためにフィルタ25、26を更に備えていてもよく、各像は像増倍されたCCDカメラ17、23のような2つの独立した高感度光検出器上に結像される。図8において、フィルタ25は630nmの赤ロングパスフィルタであり、ダイクロイックミラー24からの赤色光を、正常組織および異常組織の自己蛍光強度が実質的に一致するあるスペクトル帯域に更にろ光する。また、フィルタ26は500±20nmの緑フィルタであり、自己蛍光を、異常組織の自己蛍光強度が正常組織の自己蛍光強度と実質的に相違するスペクトル帯域にろ光する。CCDカメラ17および/あるいは23によって撮像された像は、RGBカラーモニタ5(図5参照)の赤および緑入力チャンネルに送られる。
図7に示された構成において、白色光源8により得られた反射/拡散白色光像はカラーカメラ22によって撮像されるとともに、白色光源8による組織の照射を続けながら、光路へ挿入可能な共通の可動ミラー20を用いて、検査された部位を視認するためにカラーモニタに直接表示される。
図9はこの発明に係る撮像装置とともに使用される像形成モジュールの他の実施例を示している。この実施例によれば、プリズム27が設けられており、このプリズムは収集された光を複数の方向へ同時に分光する。レーザ光源7と白色光源8とを切換えることにより、自己蛍光像と白色光像とを33ミリ秒のサイクルで逐次的に撮像することができる。それにより、白色光(広帯域)カラー像と自己蛍光虚像とを表示手段上で同時に観察することが可能となる。
この実施例によれば、3つの光検出器28、29、30を有する特別のカメラが使用されている。そして、プリズム27は収集された光を3つの像に分割し、これらの像は3つの独立した光検出器によって撮像される。光検出器28、29は光増幅器37、38を有するCCD撮像装置を備え、また、光検出器30は通常のCCD撮像装置を備えている。各光検出器はフィルタ32、33、34をそれぞれ有しているとともに、x,y,zマイクロ位置決め装置をそれぞれ備えている。フィルタ32、33は前述した実施例と同様であり、500±20nmの緑フィルタ32および630nmのロングパスフィルタ33を構成している。また、CCD撮像装置30は、広帯域の青フィルタ34を備えている。
図5からよく分かるように、カメラ制御部4は、3つの画像信号、つまり、赤フィルタ32および増幅されたCCD撮像装置28によって形成された赤信号、緑フィルタ33および増幅されたCCD撮像装置29によって形成された緑信号、および青フィルタ34および非増幅のCCD撮像装置30によって形成された青信号を発生するように構成されている。
上記複数の実施例において、光増幅検出器に代わって、特別に設計されたCCD撮像装置を用いてもよい。例えば、特に、高い空間解像度を必要としない場合、科学的CCD検出器の複数の画素を、非常に低い信号を検出可能な非常に大きな単一の画素に電子的に組み込むようにしてもよい。
前述したこの発明に係る種々の像形成モジュールによって得られた画像信号の全てあるいは幾つかは、カラーモニタ5に直接表示されてもよく、あるいは、表示の前に画像処理手段により画像処理されてもよい。また、この発明によれば、白色光(広帯域)照射とレーザ照射とを約1/30秒で切換えることも可能である。
レーザ光源を用いる場合、図9に示された像形成モジュールは、選択された2つのスペクトル帯域に渡る2つの自己蛍光像と青色拡散/反射励起光像とを同時に収集することができる。これらの像は画像処理手段により視覚的あるいは数学的に合成され、画像内に存在する種々の組織を判別可能とする。白色光源を用いた場合、装置は赤、緑、青の反射/拡散光像を収集し、組織の標準的なカラー像を形成する。
更に、カラー像を青色レーザで照射された自己蛍光像と組合わせることにより、種々の組織の方向性、位置、描写を強調するようにしてもよい。
検査中の患部の組織から発せられた固有の自己蛍光に基づいて正常組織と患部組織との相違を強調するように、フィルタは組織の種類および/あるいは病状に応じて種々の組合せで用いられる。
図5に示すように、この発明に係る撮像装置は撮像ボード35のような画像処理手段を備えていることが望ましい。この撮像ボード35は、撮像装置を制御および調整するコンピュータ6と組み合わせて使用される。また、必要であれば、撮像ボード35は画像をデジタル処理することができる。つまり、撮像ボード35は、像形成モジュールにより得られたろ光された像をデジタル化するとともに、デジタル化された画像を変換演算法により強調し、ビデオモニタ5に表示される演算された虚像を即時に作り出す。一方、デジタル化された画像はコンピュータ6のメモリに保存されてもよい。
デジタル化された画像の画素値は、数学的変換を用いて、各画素の値の計算に使用される。それにより、患部組織を示す全ての画素は正常な組織の画素から明白に識別される。上記工程は画像を強調するためにも使用され、それにより、病状の程度を測定することができるとともに他の処置および/あるいは他の検査を可能とする。
従来より種々の数学的演算法が提供されており、これらの演算法により、デジタル化された自己蛍光像および拡散/反射光像から種々の演算された虚像を作り出すことができるとともに、特定の病状組織に適した固有の空間領域に渡って自己蛍光像を得ることができる。プログラム化され、デジタル化された画像に適応可能な好ましい数学的演算法としては、色合い、コントラスト、強度機能、主成分分解演算法、差の対数、減法演算法等があり、これらの全ては、病気に犯された組織から正常な組織を描写することができる。
腫瘍定位剤を用いた変換方法に関する報告(プロフィオ(Profio)医療物理学、11:516−520、1984)は、本願発明者等により、撮像方法には適さないことが判明している。上記変換方法は、大きな浸潤癌を除いて、しばしば異常領域の発見に失敗する。
この発明の好ましい実施例によれば、画像のデジタル化および画像処理は必要とされない。つまり、カラーモニタ5および人間の視覚により、正常部位と病気に犯された部位との差を色の差として視認することができる。
2つの高感度CCDカメラを有する図8に示された像形成モジュールを使用する場合、一方のCCDカメラはRGBカラーモニタ5の赤チャンネルを伝送し、他方のCCDカメラは緑チャンネルを伝送する。異常な気管支組織および正常な気管支組織に関する赤色の組織自己蛍光は互いにほぼ等しい。一方、異常部位に関する緑色の組織自己蛍光は正常な組織の自己蛍光に対して劇的に低下する。従って、異常部位は、周囲の正常組織に比較して、緑が弱く赤および/あるいは薄茶色が多く現れ、そして、周囲の正常組織は、正常組織の赤自己蛍光よりも緑自己蛍光が強いことから、明るい緑として現れる。上記この発明の好ましい実施例によれば、画像処理を必要とすることなく、患部を即時に視認することができ、その結果、非常に経済的である。
また、図7に示されているような、単一のCCDカメラおよびフィルタホイール18を有する像形成モジュールを用いた場合にも上述と同様の効果を得ることができる。この実施例に場合、得られた2つの赤自己蛍光像および緑自己蛍光像は複数のビデオ比で電子的に組み合わされ、赤入力信号および緑入力信号としてRGBカラーモニタに送られる。
一方、組織自己蛍光の異なる2つのスペクトル帯域が得られ、カラーモニタのカラー表示のための赤および緑信号として利用される。この方法は、炎症を起した組織、異成形組織および非浸潤癌の虚像を非常に明瞭に形成することができ、これらの組織を正常な組織から明確に識別することができる。そして、病気に犯された組織における自己蛍光の低下、特に、緑の領域における低下は、病気の存在および病気の状態を示している。
腫瘍定位剤が使用された場合、この発明に係る撮像装置は小さいおよび大きな腫瘍の視認に使用される。例えば、フォトフリン(ポルフィマナトリウム)のような定位剤については、この定位剤が最大値630nmおよび690nmの自己蛍光を発する際、同一のフィルタを使用することができる。この場合においても、定位剤により定位された全ての患部を、正常な組織から明確に識別することができる。
なお、この発明は上述した実施例に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。
励起波長442nmの場合における、異成形組織と正常組織との差を示す自己蛍光スペクトルの例を示す図。 励起波長442nmの場合における、上皮内癌組織と正常組織との差を示す自己蛍光スペクトルの例を示す図。 励起波長405nmの場合における、上皮内癌組織と正常組織との差を示す自己蛍光スペクトルの例を示す図。 励起波長488nmの場合における、上皮内癌組織と正常組織との差を示す自己蛍光スペクトルの例を示す図。 異常気管支組織の撮像に適したこの発明に係る撮像装置を概略的に示す図。 像形成モジュールを詳細に示す図。 自己蛍光像を形成するために使用される単一の高感度検出器を有するろ光およおよび光学機構を示す図。 2つの高感度カメラを用いて複数の自己蛍光像を同時に得る他のろ光および光学機構を示す図。 2つの自己蛍光像と1つの反射/拡散白色光像とを同時に撮像可能なプリズムを備えた更に他のろ光および光学機構を示す図。
符号の説明
1…光源、3…像形成モジュール、5…カラーモニタ、7…レーザ光源、8…白色光源、9、13…シャッタ、12…光ガイド、14、25、26、32、33、34…フィルタ、17…光検出器、21…接眼レンズ。

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  1. 腫瘍を検出する方法。
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