JP2005310684A - Fpc接続用コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】FPC接続用コネクタにおいて、簡単な構成により2枚のFPC同士をハンダレスで、容易かつ信頼性高く接続かつ切り離し可能とする。
【解決手段】FPC接続用コネクタ1は、両端近傍にFPCとの接触部21を有した複数の片から成るコンタクタ2と、コンタクタ2の接触部21近傍においてコンタクタ2の各片を一体的に保持する一体成形による一対のボディ3と、を備えている。使用時には、コンタクタ2の中間部付近を折り曲げるようにして、2枚の重ね合わせたFPCをその上下面からコンタクタ2で挟み込み、接触部21をFPCの接続用パターンに接触させてFPCを電気接続する。
【選択図】図1

Description

本発明は、2枚のFPC同士をハンダレスで接続するコネクタに関する。
従来、薄くて軽く、曲げられるという特性を有するプリント配線基板としてフレキシブルプリント基板(FPC)があり、その特性を活かして、3次元的な電気回路の形成や電気回路間の接続などに用いられている。このようなFPC同士を互いに電気的に接続する必要性が多々あり、例えばハンダ付けにより接続が行われる。しかし、ハンダ付けによる接続には、ハンダ付けの道具が必要であり、修理などの場合に、脱着が不便である。交換、修理、点検などのため脱着を前提とする場合、両方のFPCに同じ接続用パターンを形成しておき、互いに重ね合わせて何らかの治具により圧接する方法が取られる。また、FPCの端部にインシュレータを成型し、そのインシュレータの表面にFPCの接続用パターンを配してコネクタの一部とすることも行われている(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−72084号公報
しかしながら、上述した治具を用いて圧接する方法は、例えば、クッション材を挟んでねじ止めすることなどが行われており、2枚のFPCを簡便かつ信頼性高く互いに電気的に接続したり切り離したりする装置や方法は知られていない。また、特許文献1に示されるようなコネクタを形成するものは、コネクタを成型することが必要とされ、簡便な接続方法とは言い難い。
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により2枚のFPC同士をハンダレスで、容易かつ信頼性高く接続できるとともに切り離しできるFPC接続用コネクタを提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、2枚の重ね合わせたFPCに形成された接続用パターン同士を電気導通させるFPC接続用コネクタにおいて、両端近傍にFPCとの接触部を有した複数の片から成るコンタクタと、前記コンタクタの接触部近傍において該コンタクタの各片を一体的に保持する一体成形による一対のボディと、を備え、前記コンタクタの中間部付近を折り曲げるようにして、2枚の重ね合わせたFPCをその上下面から該コンタクタで挟み込み、前記接触部を前記FPCの接続用パターンに接触させたものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のFPC接続用コネクタにおいて、前記ボディは、当該ボディの少なくとも一方向の略全幅に亘って前記コンタクタが埋め込まれているものである。
請求項3の発明は、請求項1に記載のFPC接続用コネクタにおいて、前記一対のボディは、前記接触部と接続用パターンを圧接した状態で互いに離間しないように保持する爪部と爪係合部を備えているものである。
請求項4の発明は、請求項1に記載のFPC接続用コネクタにおいて、前記一対のボディの少なくとも片方は、FPCに設けられた切り欠きに係合してFPCを前記コンタクタで挟み込むまでの仮位置決め部を備えているものである。
請求項5の発明は、請求項1に記載のFPC接続用コネクタにおいて、前記接触部と接続用パターンを圧接する付勢力を与えて前記一対のボディを挟んで保持する保持具を備えているものである。
請求項6の発明は、請求項5に記載のFPC接続用コネクタにおいて、前記一対のボディの少なくとも片方は、FPCに設けられた切り欠きに係合して当該ボディとFPCとの位置決め及び/又は抜止めを行う凸部を備えているものである。
請求項1の発明によれば、両端近傍にFPCとの接触部を有した複数の片から成るコンタクタを中間部付近で折り曲げるようにしてFPCを挟むので、接続用パターンを形成したFPCを重ねるだけでハンダを用いることなく、またFPCにコネクタを形成したりすることなく2枚のFPCを容易に電気接続でき、また電気的な切り離しができる。このようなFPC接続用コネクタは、接続されるFPCにおける接続パターンを所定の一定パターンに規格化しておくことにより、汎用性の高いものとなる。
請求項2の発明によれば、一体成形されたボディの機械的な強度が、ボディに埋め込まれたコンタクタによって強化されているので、FPCを挟み込んだ際にコンタクトの接触部が受ける接圧の反力に耐えて信頼性高くFPCを電気接続できる。
請求項3の発明によれば、ボディが圧接状態を保持する爪部と爪係合部を備えているので、FPC接続用コネクタが複数部品から成らずに単体で機能でき、管理や取扱の利便性が高い。また、FPCを切り欠くことにより爪部をFPCの位置決めに用いることができる。
請求項4の発明によれば、接続すべきFPCの対が複数あるとき、仮位置決め部を用いて対応するFPCの対を決める作業のみを行って仮止めしておき、対が確定後に、本格位置決めして挟み込み込んで接続することができ、効率の高い作業が可能である。
請求項5の発明によれば、保持具により付勢力を与えることができるので、コンタクタの接触部に弾性が無くても接触部と接続用パターンを圧接することができる。
請求項6の発明によれば、FPCを切り欠くことによって、FPCの位置決め、及び抜け防止を行うことができる。
以下、本発明の一実施形態に係るFPC接続用コネクタについて、図面を参照して説明する。図1(a)〜(c)はFPC接続用コネクタ1を示し、図2、図3、図4(a)(b)はFPC接続用コネクタ1の使用方法及び使用状態を示し、図5はFPC接続用コネクタ1の製造方法を示す。FPC接続用コネクタ1は、図2に示すように、2枚の重ね合わせたFPC4に不図示の回路からの配線41に接続して形成された接続用パターン4A,4B同士を電気導通させるコネクタである。FPC接続用コネクタ1は、図1に示すように、両端近傍にFPC4との接触部21を有した複数の片から成るコンタクタ2と、コンタクタ2の接触部21近傍においてコンタクタ2の各片を一体的に保持する一体成形による一対のボディ3と、を備えている。使用時には、コンタクタ2の中間部23付近を折り曲げるようにして、2枚の重ね合わせたFPC4をその上下面からコンタクタ2で挟み込み、接触部21をFPCの接続用パターン4A,4Bに接触させてFPCを電気接続する。
コンタクタ2は金属板材から構成され、その接触部21は、曲げ加工により突部とされており、この突形状と金属板材のバネ性により、FPC4のと接続用パターン4A,4Bとの電気的接触を確実として接触を保持することができる。また、コンタクタ2の一部は、図1に示す埋め込み部22のように、ボディ3における少なくとも一方向の略全幅に亘って埋め込まれている。これにより、ボディ3の機械的強度が確保されている。
一対のボディ3は、接触部21と接続用パターン4A,4Bを圧接した状態で互いに離間しないように保持する爪部31と爪係合部32を備えている。図3及び図4(a)に示すように、FPC接続用コネクタ1にFPC4を挿入配置した後、図4(b)に示すように、爪部31と爪係合部32とを係合して容易に使用状態とされる。また、爪部31と爪係合部32との係合を解除することにより、容易にFPC4の接続を解除できる。
また、この爪部31は、FPCに設けられた切り欠き43や打抜き孔42に係合して、FPC4をコンタクタ2で挟み込むまでの仮止めを行うための仮位置決め部として用いることができる。爪部31を仮位置決め部として共用するかわりに、別途専用の突起等をボディ3に設けてもよい。このような仮位置決め部を用いると、複数の接続すべきFPCの群の中から対を選んではFPC接続用コネクタ1をぶら下げておき、すべての対が決定後に改めて位置決め固定することができ、工場設備や車内配線などの接続作業が容易に行える。より位置精度の高い接続が必要な場合、FPC4における穴とボディ3におけるピン(いずれも不図示)を互いに位置精度良く形成しておき、FPC最終位置決め時にこれらを嵌合するようにしてもよい。
FPC接続用コネクタ1は、図5に示すように、金属板材を打抜き加工してコンタクタ2とコンタクタ2の先端の接触部21を形成したコネクタ素材5に対して樹脂成形して製造される。コンタクタ2は、左右の枠材51と連結材52とに保持されて形成されている。図示しない金型を用いてボディ形成領域30に上述のボディ3を樹脂成形した後、切断線Cに沿って枠材51、連結材52を切断して、上述のFPC接続用コネクタ1が得られる。
次に、本発明の一実施形態に係る上記と異なる構造のFPC接続用コネクタ11を説明する。図6(a)〜(c)はFPC接続用コネクタ11のコネクタ本体10を示し、図7(a)〜(c)は使用状態のFPC接続用コネクタ11と保持具6を示し、図8(a)(b)はFPC接続用コネクタ11の使用手順を示し、図9(a)(b)はコネクタ本体10の製造方法を示す。
FPC接続用コネクタ11は、図6に示すコネクタ本体10と、図7(c)に示す保持具6により構成される。コネクタ本体10は、上述のFPC接続用コネクタ1と同様に、両端に接触部21を有する複数のコンタクタ2と、これらのコンタクタ2を一体成形する一対のボディ3を備えている。ボディ3におけるFPC載置面12は平面からなり、そのFPC載置面12から、接触部21が局所的に突出している。接触部21は平らなコンタクタ2の一部分が褶曲して盛り上がった形状とされており、接触部21にはバネ性は期待されていない。
また、このボディ3は、上述のFPC接続用コネクタ1における爪部や爪係合部は備えておらず、代わりに、凸部34と、使用時にこの凸部34の逃げ空間となる凹部35を備えている。この凸部34は、図6(a)に示すFPC4のように、先端が切り欠きからなるT字形状の出っ張り部分に係合してボディ3とFPC4との位置決め及び/又は抜止めとして機能する。
このコネクタ本体10は、コンタクタ2がバネ性を持たず、またボディ3が爪部や爪係合部を持たないので、単純な構造により形成される。接触部21と接続用パターン4A,4Bを圧接した状態でコネクタ本体10を保持するために、図7(c)に示すクリップ状の保持具6を用いる。なお、保持具6は、クリップ状とは限らず、ボディ3に付勢力を与えた状態で保持できるものであればよい
FPC接続用コネクタ11の使用手順を説明する。図8(a)に示すように、2枚のFPC4を、それぞれの接続用パターン4A,4Bを外側にして重ねてボディ3の間に挿入する。この状態において、保持具6の先端に設けられた係止部61が、ボディ3における開放位置36Aに位置している。次に、図8(b)に示すように、保持具6を、ボディ3における保持具滑面36に沿って移動させて、係止部61を開放位置36Aから、固定位置36Bに移動する。この状態で、接触部21と接続用パターン4A,4Bが圧接され、FPC4が接続状態で保持される。このように容易にFPC4を接続にでき、保持具6を開放位置36Aに移動することにより、容易にFPC4の接続を解除できる。
FPC接続用コネクタ11のコネクタ本体10は、図9(a)に示すように、金属板材を打抜き加工してコンタクタ2とコンタクタ2の先端の接触部21を形成したコネクタ素材5に対して樹脂成形して製造される。接触部21は、図9(b)に示すように褶曲凸部として形成される。コンタクタ2は、左右の枠材51に保持されて形成されており、図示しない金型によりボディ形成領域30に上述のボディ3を樹脂成形した後、切断線Cに沿って枠材51を切断して、上述のコネクタ本体10が得られる。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。上記において、複数のコンタクタ2を有するFPC接続用コネクタを示したが、単体のコンタクタ2と両端のボディ3を有するものとしてもよい。また。1つのコンタクタ2の両端に1つずつ接触部をもつものだけでなく、複数のコンタクタを有するようにしてもよい。また、本発明のFPC接続用コネクタは、適用対象物をFPCに限ることはなく、本発明のコネクタによって電気接続できるものであればいずれにも適用できる。
(a)は本発明の一実施形態に係るFPC接続用コネクタの平面図、(b)は同コネクタの正面図、(c)は同コネクタの側面図。 同上コネクタの斜視図及び、同コネクタを用いて接続するFPCの斜視図。 同上コネクタにFPCをセットした状態の一部省略平面図。 (a)は同上コネクタにFPCをセットした状態の側面図、(b)は同コネクタによりFPCを接続した状態の側面図。 同上コネクタを製造する方法を説明するコンタクタの平面図。 (a)は本発明の一実施形態に係るFPC接続用コネクタの他の例のコネクタ本体の平面図、(b)は同コネクタ本体のA−A側面図、(c)は同コネクタ本体のB−B断面図。 (a)は同上コネクタによりFPCを接続した状態の平面図、(b)は同側面図、(c)は同コネクタに用いられる保持具の斜視図。 (a)は同上コネクタを用いてFPCを接続する手順を示す側面断面図、(b)は同コネクタによりFPCを接続した状態の平面図。 (a)は同上コネクタ本体を製造する方法を説明するコンタクタの平面図、(b)は同コンタクタの側面断面図。
符号の説明
1 FPC接続用コネクタ
2 コンタクタ
3 ボディ
4 FPC
6 保持具
11 FPC接続用コネクタ
21 接触部
23 中間部
31 爪部
32 爪結合部
34 凸部
43 切り欠き

Claims (6)

  1. 2枚の重ね合わせたFPCに形成された接続用パターン同士を電気導通させるFPC接続用コネクタにおいて、
    両端近傍にFPCとの接触部を有した複数の片から成るコンタクタと、
    前記コンタクタの接触部近傍において該コンタクタの各片を一体的に保持する一体成形による一対のボディと、を備え、
    前記コンタクタの中間部付近を折り曲げるようにして、2枚の重ね合わせたFPCをその上下面から該コンタクタで挟み込み、前記接触部を前記FPCの接続用パターンに接触させたことを特徴とするFPC接続用コネクタ。
  2. 前記ボディは、当該ボディの少なくとも一方向の略全幅に亘って前記コンタクタが埋め込まれていることを特徴とする請求項1に記載のFPC接続用コネクタ。
  3. 前記一対のボディは、前記接触部と接続用パターンを圧接した状態で互いに離間しないように保持する爪部と爪係合部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のFPC接続用コネクタ。
  4. 前記一対のボディの少なくとも片方は、FPCに設けられた切り欠きに係合してFPCを前記コンタクタで挟み込むまでの仮位置決め部を備えていることを特徴とする請求項1に記載のFPC接続用コネクタ。
  5. 前記接触部と接続用パターンを圧接する付勢力を与えて前記一対のボディを挟んで保持する保持具を備えていることを特徴とする請求項1に記載のFPC接続用コネクタ。
  6. 前記一対のボディの少なくとも片方は、FPCに設けられた切り欠きに係合して当該ボディとFPCとの位置決め及び/又は抜止めを行う凸部を備えていることを特徴とする請求項5に記載のFPC接続用コネクタ。
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