JP2005310395A - 超電導導体の接続装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 外周被覆3が除去されて超電導撚り線2が剥き出しにされている超電導CIC導体1の端部を挿入する挿入口7aと、外周被覆6が除去されて超電導撚り線5が剥き出しにされている超電導CIC導体4の端部を挿入する挿入口7bとを有する伝導性の円管7を用いて構成する。また、複数本の超電導線9を円管7の外周又は内周に配線する。
【選択図】 図1
Description
即ち、2本の超電導CIC導体を電気的に接続する場合、超電導CIC導体の端部における外周被覆を除去し、その外周被覆の代わりに銅管を被覆する。
そして、平行に並べられている2本の超電導CIC導体の銅管間に銅ブロックを挿入し、半田などで各銅管と銅ブロックを接合するようにしている。
なお、銅ブロックの厚みを薄くすれば、銅ブロックに発生する渦電流を低減することができるが、超電導CIC導体との接続強度を確保するには、ある程度の厚みが必要であり、また、2本の超電導CIC導体を平行に並べる必要があるため、2本の超電導CIC導体の電気的な接続箇所の小型化を図ることが困難である課題もあった。
また、この発明は、変化率が大きな磁場が作用しても、ジュール熱の発生を抑制することができる超電導導体の接続装置を得ることを目的とする。
図1はこの発明の実施の形態1による超電導導体の接続装置を示す斜視図であり、図において、第1の電導導体を構成する超電導CIC導体1は超電導撚り線2の外周がステンレス鋼やインコロイなどで被覆されている。ただし、超電導CIC導体1の端部(図中、点線で描かれている部分)は外周被覆3が除去されて超電導撚り線2が剥き出しにされている。なお、超電導撚り線2の内部には例えば液体ヘリウムなどの冷媒が流れる管路2aが形成されている。
第2の電導導体を構成する超電導CIC導体4は超電導撚り線5の外周がステンレス鋼やインコロイなどで被覆されている。ただし、超電導CIC導体4の端部(図中、点線で描かれている部分)は外周被覆6が除去されて超電導撚り線5が剥き出しにされている。なお、図1では明示されていないが、超電導撚り線5の内部には例えば液体ヘリウムなどの冷媒が流れる管路5aが形成されている。
超電導CIC導体1と超電導CIC導体4を電気的に接続する場合、外周被覆3が除去されて超電導撚り線2が剥き出しにされている超電導CIC導体1の端部を円管7の挿入口7aに挿入して、超電導CIC導体1の超電導撚り線2を円管7の内側と電気的に接続する。
また、外周被覆6が除去されて超電導撚り線5が剥き出しにされている超電導CIC導体4の端部を円管7の挿入口7bに挿入して、超電導CIC導体4の超電導撚り線5を円管7の内側と電気的に接続する。
この際、円管7に変動外部磁場が作用すると、円管7に渦電流が発生するが、超電導CIC導体1,4を平行に並べることなく、電気的に接続できるため、その接続箇所の小型化を図ることができる。
また、円管7の管厚は、コンパクトさを損なうことなく、直流抵抗が小さくなるように決定する。
上記実施の形態1では、同心状の超電導CIC導体1,4を電気的に接続するものについて示したが、超電導CIC導体1,4が偏心している場合、図2に示すように、クランク状に形成されている円管7を用いて、超電導CIC導体1と超電導CIC導体4を電気的に接続するようにしてもよい。
また、図4に示すように、超電導CIC導体1と超電導CIC導体4を折り曲げ、図1の円管7と同じ円管7を用いて接続するようにしてもよい。
図5はこの発明の実施の形態3による超電導導体の接続装置を示す斜視図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
冷却管8は超電導CIC導体1,4の管路2a,5aに冷媒を流出入させるために、円管7の周囲に取り付けられている。
例えば、図1などでは超電導CIC導体1,4の管路2a,5aに冷媒を流出入させる機構が図示されていないが、円管7とは別途に冷媒供給排出機構を設ける必要がある。
図6(a)はこの発明の実施の形態4による超電導導体の接続装置を示す斜視図であり、図6(b)はこの発明の実施の形態4による超電導導体の接続装置を示す断面図である。図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
超電導線9は外部変動磁場の方向や変化率に応じて、円管7の外周に所定の間隔で配線されている。なお、超電導線9は円管7の外周に半田付けなどによって固定される。
超電導線9は抵抗がないので、渦電流が円管7より流れ易くなるが、抵抗がないため、ジュール熱の発生量はない。なお、渦電流の大部分は超電導線9を流れ、円管7を流れる渦電流は減少する。
上記実施の形態4では、複数本の超電導線9を円管7の外周に配線するものについて示したが、図7に示すように、複数本の超電導線9を円管7の内周に配線するようにしてもよい。
この場合、上記実施の形態4と同様の効果を奏するが、超電導線9を円管7の内周に配線する方が、円管7の外周に配線するより、円管7を流れる電流が少なくなり、電気的な接続箇所の直流抵抗を低減することができる。
上記実施の形態4では、複数本の超電導線9を円管7の外周に直線状に配線するものについて示したが、図8に示すように、複数本の超電導線9を円管7の外周又は内周に螺旋状に配線するようにしてもよい。
例えば、外部変動磁場の方向が紙面垂直下向きであれば、図9に示すように、超電導線9の鎖交面積が小さくなり、発生する渦電流が減少する。
したがって、上記実施の形態4よりも、更に、ジュール熱の発生を抑制することができる効果を奏する。
図10はこの発明の実施の形態7による超電導導体の接続装置を示す斜視図であり、図において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
板10は例えば銅などの高電気伝導材を用いて構成され、外周被覆3が除去されて超電導撚り線2が剥き出しにされている超電導CIC導体1の端部と接続するとともに、外周被覆6が除去されて超電導撚り線5が剥き出しにされている超電導CIC導体4の端部と接続している。なお、超電導CIC導体1,4の超電導撚り線2,5と板10は半田付けなどにより固定される。
したがって、この実施の形態4によれば、変化率が大きな磁場が作用しても、渦電流の発生量が減少して、ジュール熱の発生を抑制することができる効果を奏する。
なお、上記実施の形態1と同様に、超電導CIC導体1と超電導CIC導体4の電気的な接続箇所の小型化を図ることができる。
上記実施の形態7では、同心状の超電導CIC導体1,4を電気的に接続するものについて示したが、超電導CIC導体1,4が偏心している場合、図11に示すように、捩れている板10を用いて、超電導CIC導体1と超電導CIC導体4を電気的に接続するようにしてもよい。
Claims (6)
- 撚り線の外周が被覆されている第1の電導導体と、撚り線の外周が被覆されている第2の電導導体とを電気的に接続する超電導導体の接続装置において、外周被覆が除去されて撚り線が剥き出しにされている上記第1の電導導体の端部を挿入する第1の挿入口と、外周被覆が除去されて撚り線が剥き出しにされている上記第2の電導導体の端部を挿入する第2の挿入口とを有する電気伝導材の円管を用いて構成されていることを特徴とする超電導導体の接続装置。
- 第1及び第2の電導導体の管路に冷媒を流出入させる冷却管が円管の周囲に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の超電導導体の接続装置。
- 複数本の超電導線が円管の外周に配線されていることを特徴とする請求項1記載の超電導導体の接続装置。
- 複数本の超電導線が円管の内周に配線されていることを特徴とする請求項1記載の超電導導体の接続装置。
- 複数本の超電導線が螺旋状に配線されていることを特徴とする請求項3または請求項4記載の超電導導体の接続装置。
- 撚り線の外周が被覆されている第1の電導導体と、撚り線の外周が被覆されている第2の電導導体とを電気的に接続する超電導導体の接続装置において、外周被覆が除去されて撚り線が剥き出しにされている上記第1の電導導体の端部と接続するとともに、外周被覆が除去されて撚り線が剥き出しにされている上記第2の電導導体の端部と接続する電気伝導材の板を用いて構成されていることを特徴とする超電導導体の接続装置。
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