JP2005310103A - 認証システム、認証方法、認証プログラム、証明写真撮影装置、及び証明写真撮影方法 - Google Patents

認証システム、認証方法、認証プログラム、証明写真撮影装置、及び証明写真撮影方法 Download PDF

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Abstract

【課題】利用者の顔が正面とは異なる方向を向いている顔画像を確実に撮像して、より高い精度で本人認証を行う。
【解決手段】利用者の認証を行う認証システムであって、利用者の顔画像を撮像する第1撮像部と、第1撮像部とは異なる方向から、利用者の顔画像を撮像する第2撮像部と、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する方向算出部と、利用者の顔が向いている方向に基づいて、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像の少なくとも一方を選択する選択部と、選択部により選択された顔画像を用いて、利用者の認証を行う認証部とを備える認証システムを提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、認証システム、認証方法、認証プログラム、証明写真撮影装置、及び証明写真撮影方法に関する。特に本発明は、利用者の顔画像を用いて当該利用者の認証を行う認証システム、認証方法、及び認証プログラム、並びに、利用者の顔画像を撮像し、当該顔画像を印刷して証明写真として発行する証明写真撮影装置及び証明写真撮影方法に関する。
近年、顔画像や指紋等のバイオメトリクス情報を用いた個人認証技術の研究開発が行われている。顔画像を用いた個人認証においては、例えば、顔画像から抽出された、眼、鼻、口等の特徴点の位置における個人差が利用される。ここで、高い精度で個人認証を行うためには、これらの特徴点が三次元の位置情報を含んでいることが好ましい。この場合、認証に用いる顔画像は、被写体の正面とは異なる方向から撮像されるべきである。
そこで、成蹊大学工学部の高橋悠、森島繁生らによって、顔画像による個人認証を、特徴点の奥行き情報を用いて行う場合における、本人と他人とを最も容易に識別可能である被写体の顔の向きについての研究がなされている。
現時点で先行技術文献の存在を認識していないので、先行技術文献に関する記載を省略する。
しかしながら、個人認証に用いる顔画像の撮像においては、被写体の顔が向いている方向を予め特定することは困難な場合が多く、顔が向いている方向が、本人と他人とを容易に識別可能でない方向である場合には、精度の高い個人認証を行うことができないという問題があった。
また、従来の証明写真撮影装置は、被写体が正面を向いた証明写真を撮影するためのものであり、正面とは異なる方向を向いた写真を、適切な構図で撮影することは困難であった。そのため、従来の証明写真撮影装置により撮影された証明写真を利用して個人認証を行う場合に、当該証明写真から個人を特定するための十分な情報を抽出することができず、高い精度での個人認証が必要とされる用途には利用できていなかった。
そこで本発明は、上記の課題を解決することができる認証システム、認証方法、認証プログラム、証明写真撮影装置、及び証明写真撮影方法を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、利用者の認証を行う認証システムであって、利用者の顔画像を撮像する第1撮像部と、第1撮像部とは異なる方向から、利用者の顔画像を撮像する第2撮像部と、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する方向算出部と、利用者の顔が向いている方向に基づいて、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像の少なくとも一方を選択する選択部とを備える。当該認証システムは、選択部により選択された顔画像を用いて、利用者の認証を行う認証部を更に備えてもよい。
当該認証システムは、照明機器が利用者の顔を照らす方向を、利用者の顔が向いている方向に基づいて制御する照明制御部を更に備え、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれは、照明機器が利用者の顔を照らす方向が制御された場合に、利用者の顔画像を再度撮像し、選択部は、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれにより再度撮像された顔画像の少なくとも一方を選択してもよい。照明制御部は、利用者の顔を互いに異なる方向から照らす複数の照明機器のそれぞれにおける点灯状態を、利用者の顔が向いている方向に基づいて制御してもよい。照明制御部は、照明機器が利用者の顔を照らす方向を、選択部によって選択された顔画像に基づいて利用者を他の人物とより容易に識別することができる方向にするべく制御してもよい。
当該認証システムは、複数の顔画像を格納する格納部を更に備え、認証部は、選択部によって選択された顔画像を、複数の顔画像の少なくとも一部と比較して、当該少なくとも一部の顔画像に、選択部によって選択された顔画像と予め定められた基準値以上の類似度を示す顔画像が含まれている場合に、利用者を認証し、照明制御部は、照明機器が利用者の顔を照らす方向を、複数の顔画像の少なくとも一部が撮像された時に、照明機器が被写体の顔を照らした方向と略同一の方向にするべく制御してもよい。
照明制御部は、方向算出部によって利用者の顔の向いている方向が算出される場合に用いられる利用者の顔画像を、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれが撮像する場合には、利用者の顔を一様な方向から照らすべく、照明機器が利用者の顔を照らす方向を制御してもよい。照明制御部は、利用者の顔が向いている方向に基づいて、照明機器により発せられる赤外光が利用者の顔を照らす方向を制御し、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれは、前期赤外光が利用者の顔を照らす方向が、前期照明制御部によって制御された場合に、利用者の顔画像を赤外光域で撮像してもよい。
選択部により選択された顔画像を、方向算出部により算出された、利用者の顔が向いている方向に対応付けて格納する格納部を更に備えてもよい。選択部は、利用者の顔が向いている方向が、利用者から第1撮像部及び第2撮像部の何れか一方への方向である場合に、他方により撮像された顔画像を選択してもよい。第2撮像部は、第1撮像部の撮像方向と第2撮像部の撮像方向との水平方向における角度差が略15度または略30度となるべく設けられてもよい。選択部は、利用者の顔が向いている方向が、利用者から第1撮像部及び第2撮像部の何れか一方への方向でない場合に、第1撮像部及び第2撮像部の双方により撮像された顔画像を選択してもよい。
第2撮像部は、第1撮像部の撮像方向と第2撮像部の撮像方向との水平方向における角度差が略24度となるべく設けられてもよい。第2撮像部は、第1撮像部の撮像方向と第2撮像部の撮像方向との垂直方向における角度差が略10度から略20度の間となるべく設けられてもよい。方向算出部は、第1撮像部及び第2撮像部により撮像された顔画像のそれぞれについて、当該顔画像が、利用者の正面から撮像されているか否かを判定することにより、利用者の顔が向いている方向を、利用者から第1撮像部及び第2撮像部の何れか一方への方向として算出してもよい。方向算出部は、第1撮像部及び第2撮像部により撮像された顔画像における視差に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出してもよい。
方向算出部は、第1撮像部により撮像された顔画像に基づいて、第1撮像部から見た、利用者の顔が向いている方向を算出する第1方向算出部と、第2撮像部により撮像された顔画像に基づいて、第2撮像部から見た、利用者の顔が向いている方向を算出する第2方向算出部とを有し、当該認証システムは、第1撮像部及び第2撮像部の撮像方向における差を、第1方向算出部及び第2方向算出部により算出された、利用者の顔が向いている方向における差と比較することにより、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれにおいて撮像された画像が正常であるか否かを判定する判定部を更に備えてもよい。方向算出部は、第1方向算出部により算出された方向、及び第2方向算出部により算出された方向のそれぞれを、第1撮像部及び第2撮像部における撮像方向の差に基づいて補正する補正部を更に有してもよい。
また、本発明の第2の形態においては、利用者の顔画像を、正面とは異なる方向から撮像する撮像部と、利用者の顔の左右対称性を利用することにより、撮像部により撮像された画像から、利用者の顔の三次元形状を示す情報を取得する三次元形状取得部と、三次元形状を示す情報に基づいて、利用者の認証を行う認証部とを備える。
また、本発明の第3の形態においては、利用者の認証を行う認証方法であって、利用者の顔画像を撮像する第1撮像段階と、第1撮像段階における撮像方向とは異なる方向から、利用者の顔画像を撮像する第2撮像段階と、第1撮像段階及び第2撮像段階のそれぞれにおいて撮像された顔画像に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する方向算出段階と、利用者の顔の向きに基づいて、第1撮像段階及び第2撮像段階のそれぞれにおいて撮像された顔画像の少なくとも一方を選択する選択段階とを備える。
また、本発明の第4の形態においては、コンピュータを、利用者の認証を行う認証システムとして機能させる認証プログラムであって、コンピュータを、利用者の顔画像を撮像する第1撮像部と、第1撮像部とは異なる方向から、利用者の顔画像を撮像する第2撮像部と、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する方向算出部と、利用者の顔の向きに基づいて、第1撮像部及び第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像の少なくとも一方を−選択する選択部とを備える認証システムとして機能させる。
また、本発明の第5の形態においては、利用者の顔画像を撮像する撮像部と、利用者から撮像部への方向に対して予め定められた角度だけ異なる方向を向くべき旨を、利用者に指示する方向指示部と、撮像部により撮像された顔画像を印刷して発行する発行部とを備える。発行部は、撮像部により撮像された顔画像をICカードの内部に設けられたICチップに記録し、当該証明写真撮影装置は、撮像部とは異なる方向から、利用者の顔画像を撮像する第2撮像部を更に備え、発行部は、更に、第2撮像部により撮像された顔画像をICカードの表面に印刷して、ICカードを発行してもよい。第2撮像部は、利用者の顔画像を、利用者の正面から撮像する位置に設けられていてもよい。
撮像部は、撮像する顔画像において、利用者の顔が予め定められた範囲内に位置しないと判断した場合には、利用者の顔画像を撮像しなくともよい。撮像部は、利用者の頭部が、利用者が着席する椅子に設けられたヘッドレストに接していない場合には、利用者の顔画像を撮像しなくともよい。方向指示部は、利用者から撮像部への方向に対して水平方向に略15度または略30度だけ異なる方向を向くべき旨を、利用者に指示してもよい。
方向指示部は、利用者から撮像部への方向に対して上方に略10度から略20度の間の角度だけ異なる方向を向くべき旨を、利用者に指示してもよい。方向指示部は、利用者から撮像部への方向とは異なる方向において、利用者に向けて設けられた鏡であってもよい。方向指示部は、利用者から撮像部への方向とは異なる方向に向けて設けられた椅子であってもよい。
当該証明写真撮影装置の内部空間は、撮像部によって撮像された顔画像に、内部空間が有する壁面の間の境界線が含まれない構造を有してもよい。内部空間は、利用者の背後に位置する壁面と利用者の左右に位置する壁面のうち撮像部が撮像する顔画像に少なくとも一部が含まれる壁面とが、曲面によって接続されて一体に形成された壁面を有してもよい。内部空間は、方向指示部により利用者に指示された、利用者が向くべき方向の正面に対して平行でない背面を有し、撮像部は、背面に垂直な方向に、利用者の位置に向けて設けられてもよい。
内部空間は、少なくとも一部の水平方向における断面が台形であり、台形の底辺の少なくとも一方にあたる、内部空間の壁面は、入口を含み、台形の側辺の少なくとも一方にあたる、内部空間の壁面は、底辺の少なくとも一方にあたる壁面に対して鋭角に設けられており、撮像部は、側辺の少なくとも一方にあたる壁面に垂直な方向に向けて設けられてもよい。内部空間は、少なくとも一部の水平方向における断面が台形であり、台形の底辺の少なくとも一方にあたる、内部空間の壁面は、入口を含み、台形の側辺の少なくとも一方にあたる、内部空間の壁面は、底辺の少なくとも一方にあたる壁面に対して鋭角に設けられており、方向指示部は、側辺の少なくとも一方にあたる壁面に対して垂直な方向を向くべき旨を、利用者に指示してもよい。背面は、自ら発光してもよい。
また、本発明の第6の形態においては、利用者から撮像部への方向に対して予め定められた角度だけ異なる方向を向くべき旨を、利用者に指示する方向指示段階と、撮像部を用いて利用者の顔画像を撮像する撮像段階と、撮像段階において撮像された顔画像を印刷して発行する発行段階とを備える。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本発明によれば、利用者の顔が正面とは異なる方向を向いている顔画像を確実に撮像して、より高い精度で本人認証を行うことができる。また、本発明によれば、利用者の顔が正面とは異なる方向を向いている証明写真を、利用者に負担を強いることなく、容易に撮影することができる。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る認証システム10の構成の一例を示すブロック図である。本発明の第1の実施形態に係る認証システム10は、利用者の顔画像を用いて個人認証を行う。認証システム10は、例えば、マンションの入口に設けられ、利用者がマンションの住人であるか否かを認証する認証システムである。この場合、認証システム10は、利用者の顔画像を撮像し、撮像した顔画像を、マンションの住人の顔画像データベースに格納されている複数の顔画像と比較し、何れかの顔画像と一致した場合にのみ、当該利用者の進入を許可する。ここで、認証システム10は、認証に利用する顔画像として、顔の三次元形状を示す情報を含んだ画像を用いてもよい。
本実施形態に係る認証システム10は、利用者の顔が正面とは異なる方向を向いている顔画像を確実に撮像し、当該顔画像を認証に用いることにより、より高い精度で本人認証を行うことを目的とする。
本実施形態に係る認証システム10は、撮像した顔画像を、後に認証を行うべく格納する動作と、以前に撮像して格納しておいた顔画像と比較することにより利用者を認証する動作との、二種類の動作を行う。
認証システム10は、第1撮像部100、第2撮像部110、方向算出部120、判定部130、照明制御部135、選択部140、三次元形状取得部150、格納部160、認証部170、及び表示部180を備える。第1撮像部100は、利用者の顔画像を撮像し、撮像した画像データを方向算出部120に出力する。第1撮像部100は、例えば、静止画像を撮像するデジタルスチルカメラであってよく、また、例えば、動画像を撮影するデジタルビデオカメラであってよい。ここで、第1撮像部100がデジタルビデオカメラである場合には、第1撮像部100は、動画像中の任意のフレーム画像を方向算出部120に出力してよい。第2撮像部110は、第1撮像部100とは異なる方向から、利用者の顔画像を撮像し、撮像した画像データを方向算出部120に出力する。
方向算出部120は、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれにより撮像された顔画像に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する。ここで、方向算出部120が算出する方向とは、例えば、予め定められた基準となる方向に対する角度差といった絶対的な方向であってよく、また、例えば、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれの撮像方向に対する角度差といった相対的な方向であってもよい。そして、方向算出部120は、算出した方向を示す情報、並びに第1撮像部100及び第2撮像部110により撮像された顔画像を、選択部140に出力する。ここで、方向算出部120が、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれにおける相対的な方向を算出していた場合、方向算出部120は、顔画像に対応付けて、当該顔画像について算出した方向を示す情報を出力する。
方向算出部120は、第1方向算出部122、第2方向算出部124、及び補正部126を有する。第1方向算出部122は、第1撮像部100により撮像された顔画像に基づいて、第1撮像部100から見た、利用者の顔が向いている方向を算出し、算出した方向を示す情報を補正部126及び判定部130に出力する。第2方向算出部124は、第2撮像部110により撮像された顔画像に基づいて、第2撮像部110から見た、利用者の顔が向いている方向を算出し、算出した方向を示す情報を補正部126及び判定部130に出力する。補正部126は、第1方向算出部122により算出された方向、及び第2方向算出部により算出された方向のそれぞれを、第1撮像部100及び第2撮像部110における撮像方向の差に基づいて補正する。そして、補正部126は、補正したそれぞれの方向を示す情報を、照明制御部135及び選択部140に出力する。
判定部130は、第1撮像部100及び第2撮像部110の撮像方向における差を、第1方向算出部122及び第2方向算出部124により算出された、利用者の顔が向いている方向における差と比較することにより、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれにおいて撮像された画像が正常であるか否かを判定する。そして、判定部130は、判定結果を表示部180に出力する。
照明制御部135は、認証システム10に設けられた照明機器が利用者の顔を照らす方向を、方向算出部120により算出された、利用者の顔が向いている方向に基づいて制御する。そして、照明制御部135は、照明機器が利用者の顔を照らす方向を制御した旨を、第1撮像部100及び第2撮像部110に通知する。そして、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれは、照明機器が利用者の顔を照らす方向が照明制御部135によって制御された場合に、利用者の顔画像を再度撮像し、撮像した顔画像を、方向算出部120を介して選択部140に出力する。
選択部140は、方向算出部120により算出された、利用者の顔が向いている方向に基づいて、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれにより撮像された顔画像の少なくとも一方を選択する。具体的には、選択部140は、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれにより撮像された顔画像のうち、利用者の顔が正面を向いていない、少なくとも一方の顔画像を選択する。ここで、選択部140は、照明機器が利用者の顔を照らす方向が照明制御部135によって制御されると共に、第1撮像部100及び第2撮像部110により、利用者の顔画像が再度撮像された場合には、当該再度撮像された顔画像の少なくとも一方を選択してよい。そして、選択部140は、選択した画像を示す画像データを、三次元形状取得部150、格納部160、及び認証部170に出力する。
三次元形状取得部150は、利用者の顔の左右対称性を利用することにより、選択部140により選択された、利用者の顔が正面を向いていない顔画像から、利用者の顔の三次元形状を示す情報を取得する。具体的には、三次元形状取得部150は、選択された顔画像に対して左右を反転させた画像を、選択された顔画像の撮像位置に対して、利用者の顔の左右対称性における中心面について対称な位置から撮像した顔画像として生成する。続いて、三次元形状取得部150は、公知の方法を用いることにより、選択された顔画像と、当該顔画像を反転させた画像とにおける視差を利用して、利用者の顔の三次元形状を示す情報を取得する。そして、三次元形状取得部150は、取得した利用者の顔の三次元形状を示す情報を、格納部160及び認証部170に出力する。
格納部160は、認証処理において撮像された顔画像と比較される複数の顔画像を格納する顔画像データベースであり、選択部140により選択された顔画像を、方向算出部120により算出された、利用者の顔の方向に対応付けて格納する。格納部160は、例えば、認証システム10が、マンションの入口に設けられた、本人認証を行う認証システムである場合に、利用者がマンションに入居する際に撮像された顔画像を格納してよい。ここで、格納部160は、方向算出部120により算出された方向が、絶対的な方向である場合、顔画像を撮像した絶対的な撮像方向に更に対応付けて当該顔画像を格納してよい。また、格納部160は、図示しない入力手段を用いて利用者、または認証システム10のオペレータにより入力された、当該利用者を識別する情報を、当該顔画像に対応付けて格納してもよい。また、格納部160は、三次元形状取得部150により取得された、利用者の顔の三次元形状を示す情報を格納する。
認証部170は、選択部140により選択された顔画像を用いて、利用者の認証を行う。具体的には、認証部170は、選択された顔画像を、以前に撮像され、格納部160に格納されている顔画像、または、以前に取得され、格納部160に格納されている三次元形状を示す情報と比較することにより、利用者の認証を行う。より具体的には、認証部170は、選択部140によって選択された顔画像を、格納部160に格納されている複数の顔画像の少なくとも一部と比較して、当該少なくとも一部の顔画像に、選択された顔画像と予め定められた基準値以上の類似度を示す顔画像が含まれている場合に、利用者を認証する。また、認証部170は、三次元形状取得部150により取得された利用者の顔の三次元形状を示す情報を、以前に撮像され、格納部160に格納されている顔画像、または、以前に取得され、格納部160に格納されている三次元形状を示す情報と比較することにより、利用者の認証を行ってもよい。そして、認証部170は、認証の結果を、表示部180に出力する。
表示部180は、例えば認証システム10のオペレータが操作する端末に設けられたディスプレイ装置であり、判定部130における判定結果、及び認証部170における認証の結果を表示して、オペレータに通知する。
本実施形態に係る認証システム10によれば、第1撮像部100及び第2撮像部110という、撮像方向の異なる2つの撮像手段を用いることにより、利用者の顔が斜め方向を向いている顔画像を確実に撮像することができる。そして、利用者の顔が斜め方向を向いている顔画像を認証に用いることにより、利用者の顔が正面を向いている顔画像を用いる場合に比べて、より高い精度で個人認証を行うことができる。
更に、本実施形態に係る認証システム10によれば、第1撮像部100及び第2撮像部110という、撮像方向の異なる2つの撮像手段を用いて、利用者の顔の三次元形状を取得することができる。これにより、三次元形状に基づいたより精度の高い個人認証を行うことができる。
また、本実施形態に係る認証システム10によれば、照明機器が利用者の顔を照らす方向を、利用者の顔が向いている方向に基づいて制御することができる。これにより、利用者の顔が向いている方向に関わらず、常に一定の方向から利用者の顔を照らすことができるので、利用者の認証を、常に高い精度で行うことができる。
本発明の第1の実施形態に係る認証システム10の構成は、本図に示した構成に限定されず、本図に示した構成に多様な変更を加えてもよい。例えば、認証システム10は、判定部130を含んでいなくともよい。また、例えば、認証システム10は、三次元形状取得部150を含んでいなくともよい。また、例えば、格納部160は、第1撮像部100または第2撮像部110により撮像された顔画像を格納するのに代えて、記録媒体またはネットワークを介して取得した顔画像を格納してもよい。また、例えば、認証システム10は、表示部180に代えて、他の手段を用いてオペレータ等に認証結果等を通知してよく、また、認証結果に基づいて、例えばドアの開閉を制御するといった他の動作を行ってもよい。
以下、図2及び図3を用いて、顔画像を用いて個人認証を行う場合の、最も容易に人物を識別することができる顔の向きについて説明する。以下の説明においては、多様な方向から撮像された二次元顔画像を、顔における特徴点の三次元位置を示す三次元テンプレートと比較した場合に、顔画像の被写体である人物の三次元テンプレートによる比較結果と、他の人物の三次元テンプレートによる比較結果とに、最も大きな差異が認められた顔画像を検出する。そして、検出された顔画像における被写体の顔が向いている方向を、個人認証を行う上で最も容易に認証を行うことができる顔の向きとして求める。
まず、複数の人物のそれぞれに対し、レンジファインダ等を用いて、当該人物の顔の三次元形状を示すワイヤーフレームモデルが取得されると共に、別途撮像された当該人物の顔画像をワイヤーフレームモデルにマッピングすることにより、人物毎の三次元モデルが生成される。続いて、生成された三次元モデルにおいて、人物毎の差異を顕著に示す複数の特徴点が抽出される。続いて、それぞれの三次元モデルから特徴点のみを抽出することによって、三次元テンプレートが生成される。続いて、認証を行うべき人物の二次元画像として、当該人物の三次元モデルを複数の方向から投影した画像が生成される。こうすることにより、別途、複数の撮像方向から顔画像を撮像する場合に比べて、撮像方向がより厳密に制御された顔画像を取得することができる。続いて、二次元画像における複数の特徴点が抽出される。
続いて、各人物の三次元テンプレートを平面に投影した場合の、投影面における特徴点の位置の集合と、二次元画像における特徴点の位置の集合との距離が、認識における誤差として検出される。そして、三次元テンプレートの投影方向を順次変化させつつ、誤差の検出を行い、人物毎の最小の誤差を検出する。通常、二次元画像に対応する人物の三次元テンプレートを用いた場合の誤差に比べて、他の人物の三次元テンプレートを用いた場合の誤差は、それぞれの人物における特徴点の三次元位置の差異の大きさに応じて、より大きな値として検出される。しかし、例えば正面から投影した場合の様に、二次元画像の投影方向によっては、人物毎の特徴点の三次元位置の差異が十分に二次元画像に反映されない場合があり、こういった場合は、何れの人物の三次元テンプレートを用いても誤差に大きな差が検出されない。ここで、二次元画像に対応する人物とは異なる人物の三次元テンプレートを用いた場合の誤差の最小値と、二次元画像に対応する人物の三次元テンプレートを用いた場合の誤差との比率が、認識の容易性を示す指標として算出される。通常、算出された比率は1より大きくなり、より大きいほど、認識が容易であることを示す。
図2は、二次元画像の投影方向を水平方向に順次変化させた場合の、認証の容易性の変化の一例を示す。本図において、横軸は、正面を0度とした場合の顔の向き、即ち二次元画像を生成する場合の投影方向を示す。また、縦軸は、それぞれの顔の向きにおいて算出された誤差の比率を示す。本図において明らかなように、顔の向きが15度である場合と、30度である場合とにおいて、比率が極大値を示している。つまり、利用者の顔が、正面に対して水平方向に15度または30度傾いた方向を向いている顔画像を用いる場合に、最も容易に個人認証を行うことができる。また、顔の向きが12度から35度強の範囲において、比較的高い比率が示されている。つまり、利用者の顔が、正面に対して水平方向に12度から35度強の範囲で傾いた方向を向いている顔画像を用いることにより、より容易に個人認証を行うことができる。
図3は、二次元画像の投影方向を垂直方向に順次変化させた場合の、認証の容易性の変化の一例を示す。本図において、横軸は、正面を0度とした場合の顔の向き、即ち二次元画像を生成する場合の投影方向を示す。ここで、顔の向きが正数である場合、三次元モデルに対して下方向から投影したことを示す。本図において明らかなように、顔の方向が10度から20度の範囲において、高い比率が示されている。つまり、利用者の顔が、正面に対して上方に10度から20度の範囲で傾いた方向を向いている顔画像を用いることにより、容易に個人認証を行うことができる。
以上によれば、顔の三次元形状の特徴を示す特徴点の位置に基づいて個人認証を行う場合に、利用者の顔が、前述した方向または前述した範囲の方向を向いている顔画像を用いることにより、容易に個人認証を行うことができる。これは、利用者の顔がそれらの方向を向いている顔画像を用いることにより、より高い精度で本人と他人とを区別する本人認証を行うことができるということに他ならない。
また、以上においては、二次元画像を三次元テンプレートと比較した場合の認証の容易性が示されているが、略同一の方向から撮像された2つの二次元画像における特徴点の位置を比較する場合においても、利用者の顔が同様の方向を向いている顔画像を用いることにより、高い精度で個人認証を行うことができることは言うまでもない。
図4は、本発明の第1の実施形態に係る第1撮像部100及び第2撮像部110の撮像方向の関係の一例を示す。本例においては、第1撮像部100の撮像方向、即ち光軸と、第2撮像部110の撮像方向との水平方向における差が角度θで示されており、また、利用者は光軸の交点上に存在する。図2において説明した様に、最も高い精度で本人認証を行うことができる顔画像は、被写体が正面に対して水平方向に略15度または略30度傾いた方向を向いている顔画像である。そこで、本例においては、第2撮像部110は、角度θが略15度または略30度となるべく設けられているとする。
以下、本例における、方向算出部120による利用者の顔が向いている方向の算出、及び選択部140による撮像された画像の選択の処理について説明する。まず、第1方向算出部122及び第2方向算出部124を用いた、利用者の顔が向いている方向の算出処理について説明する。第1方向算出部122は、第1撮像部100により撮像された顔画像において、公知の方法を用いて、例えば、眼、鼻、耳等といった複数の特徴点を抽出する。続いて、第1方向算出部122は、人間の顔の標準的な三次元モデルにおいても、同様の特徴点を抽出する。そして、第1方向算出部122は、当該三次元モデルを様々な角度で回転させつつ、複数の投影画像を生成し、それぞれの投影画像における特徴点の位置の集合と、先に抽出した、第1撮像部100により撮像された画像における特徴点の位置の集合とを比較する。そして、第1方向算出部122は、それぞれの特徴点間の距離が最も小さい投影画像における投影方向を、第1撮像部100により撮像された顔画像の撮像方向として算出し、第1撮像部100から見た、利用者の顔が向いている方向を算出する。また、第2方向算出部124も、同様に、第2撮像部110から見た、利用者が向いている方向を算出する。
そして、補正部126は、第1方向算出部122により算出された方向、及び第2方向算出部124により算出された方向の角度差を算出し、算出された角度差と、第1撮像部100及び第2撮像部110の撮像方向の角度差との差を算出する。そして、補正部126は、算出した差を二分した値を、第1方向算出部122及び第2方向算出部124のそれぞれにより算出された方向に加減することにより、第1方向算出部122及び第2方向算出部124のそれぞれにより算出された方向の角度差が、第1撮像部100及び第2撮像部110の撮像方向の角度差に略等しくなるべく、算出されたそれぞれの方向を補正する。例えば、第1方向算出部122により算出された方向が3度で、第2方向算出部124により算出された方向が27度であるとする。ここで、算出された方向は、利用者に正対している場合の方向を0度とした場合の角度差であるとする。そして、補正部126は、例えば角度θが30度であった場合、第2方向算出部124により算出された27度と、第1方向算出部122により算出された3度の差である24度を、角度θである30度から減算することにより、6度を算出する。そして、補正部126は、6度を二分した角度である3度を、第1方向算出部122により算出された3度から減じて0度とすると共に、第2方向算出部124により算出された27度に加えて30度とすることにより、それぞれの方向を補正する。これにより、第1方向算出部122及び第2方向算出部124による、利用者の顔が向いている方向の算出において誤差が発生する場合であっても、精度の高い結果を出力することができる。
方向算出部120における、利用者の顔が向いている方向の算出方法は、上記に限定されず、他の方法を用いてもよい。例えば、方向算出部120は、第1撮像部100及び第2撮像部110により撮像された顔画像のそれぞれについて、当該顔画像が、利用者の正面から撮像されているか否かを判定することにより、利用者の顔が向いている方向を、利用者から第1撮像部100及び第2撮像部110の何れか一方への方向として算出してもよい。具体的には、方向算出部120は、まず、第1撮像部100及び第2撮像部110により撮像された顔画像のそれぞれについて、当該顔画像における重心の位置を検出する。そして、方向算出部120は、重心を通る直線のうち、当該直線について顔画像が線対称性を示す直線が存在するか否かを判定することにより、当該顔画像が利用者の正面から撮像されているか否かを判定する。ここで、方向算出部120は、直線により二分される顔画像の部分画像の一方を、当該直線に垂直な方向で反転させ、反転画像を他方の部分画像と比較し、例えば画素の一致度が予め定められた基準値以上である場合に、当該顔画像が当該直線について線対称性を示すと判定してよい。これにより、三次元モデル等を用いた投影方向の算出といった負荷の高い処理を行うことなく、容易に利用者の顔が向いている方向を算出することができる。
また、利用者の顔が向いている方向の算出方法として、更に他の方法を用いてもよい。例えば、方向算出部120は、第1撮像部100及び第2撮像部110により撮像された顔画像における視差に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出してもよい。具体的には、方向算出部120は、撮像された画像のそれぞれについて、同一平面上にない3個以上の特徴点を抽出し、公知の方法を用いて、それぞれの画像における特徴点の位置、及び角度θに基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する。こうすることにより、利用者の顔が向いている方向を高い精度で算出することができる。
そして、選択部140は、方向算出部120により算出された、利用者の顔が向いている方向が、利用者から第1撮像部100及び第2撮像部110の何れか一方への方向である場合に、他方により撮像された顔画像を選択する。この場合、他方により撮像された顔画像における、利用者の顔が向いている方向は、角度θに等しい。これにより、角度θが略15度または略30度である場合に、より高い精度で個人認証を行うことができる顔画像を選択することができる。
一方、選択部140は、方向算出部120により算出された、利用者の顔が向いている方向が、利用者から第1撮像部100及び第2撮像部110の何れか一方への方向でない場合に、第1撮像部100及び第2撮像部110の双方により撮像された顔画像を選択する。これにより、顔画像における顔の向きが最適な方向でなくとも、複数の画像を用いて、精度の高い個人認証を行うことができる。
本例においては、角度θを略15度または略30度としたが、これに代えて、12度から36度の間の角度といった様に、図2において、他の角度に比べてより高い誤差の比率を示す角度としてもよい。この場合も、利用者の顔が向いている方向が、利用者から第1撮像部100及び第2撮像部110の何れか一方への方向である場合に、他方により撮像された顔画像を選択することにより、高い精度で個人認証を行うことができる。
また、本例においては、第1撮像部100の撮像方向と、第2撮像部110の撮像方向との水平方向における差を角度θとしたが、垂直方向における差をθとしてもよい。ここで、図3において説明した様に、最も高い精度で本人認証を行うことができる顔画像は、被写体が正面に対して上方に略10度から略20度の間の角度だけ傾いた方向を向いている顔画像である。そこで、この場合には、角度θを、垂直方向に略10度から略20度の間の角度とし、利用者の顔が、第1撮像部100及び第2撮像部110のうち、より上方に設けられた一方への方向を向いている場合に、他方により撮像された顔画像を選択することにより、高い精度で個人認証を行うことができる。具体的には、第1撮像部100が、利用者が水平方向を向いた場合に略正対するべく、利用者の顔と略同一の高さに設けられており、また、第2撮像部110が、水平方向に対して上方に略10度から略20度傾いた方向を撮像するべく、利用者の顔の位置よりも低い位置に設けられていてよい。これにより、第1撮像部100により撮像された顔画像において、利用者の顔が正面を向いていた場合に、第2撮像部110により撮像された顔画像を選択することにより、高い精度で個人認証を行うことができる。ここで、方向算出部120は、水平方向の場合と同様に、三次元モデルを用いた顔の向きの算出方法、及び撮像された画像における視差を利用した顔の向きの算出方法を用いてよい。
また、第1撮像部100の撮像方向と第2撮像部110の撮像方向とは、水平方向及び垂直方向の何れか一方においてのみ角度差を有している必要はなく、例えば第2撮像部110が第1撮像部100の斜め下に設けられている等、多様な角度差を有していてよい。この場合も、認証システム10は、上記と同様に、利用者の顔が、正面とは異なる方向を向いている顔画像を選択して、精度の高い個人認証を行うことができる。
図5は、本発明の第1の実施形態に係る第1撮像部100及び第2撮像部110の撮像方向の関係の他の例を示す。本例において、第2撮像部110は、第1撮像部100の撮像方向、即ち光軸と、第2撮像部110の撮像方向との水平方向における差が24度となるべく設けられており、また、利用者は、光軸の交点Oに存在する。図2によれば、被写体が、正面に対して水平方向に略12度から35度強の間の角度だけ傾いた方向を向いている顔画像を用いた場合に、より高い精度で本人認証を行うことができる。つまり、高い精度で個人認証を行うために、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれは、利用者の顔が、正面に対して水平方向に、例えば12度から36度の間の角度だけ傾いた方向を向いている顔画像を撮像する必要がある。
本図において、第1撮像部100が、高い精度で個人認証を行うことができる顔画像を撮像するためには、点Oに存在する利用者の顔が、縦縞で示した範囲の方向を向いている必要がある。この場合、本図からも明らかなように、第1撮像部100と利用者とが正対する方向を中心として、左右12度の範囲において、第1撮像部100は、高い精度での個人認証が可能な顔画像を撮像することができない。一方、第2撮像部110が、高い精度で個人認証を行うことができる顔画像を撮像するためには、点Oに存在する利用者の顔が、横縞で示した範囲の方向を向いている必要がある。この場合も同様に、第2撮像部110と利用者とが正対する方向を中心として、左右12度の範囲において、第2撮像部110は、高い精度での個人認証が可能な顔画像を撮像することができない。
しかし、第2撮像部110が、第1撮像部100の撮像方向と、第2撮像部110の撮像方向との水平方向における角度差が24度となるべく設けられていることにより、高い精度での個人認証が可能な顔画像を撮像することができない、利用者と正対する方向を中心とした左右12度の範囲を、相互に補完することができる。これにより、精度の高い個人認証が可能な顔画像を撮像することのできる、利用者の顔が向いている方向の範囲を、連続したより広い範囲とすることができる。
そして、選択部140は、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれにより撮像された顔画像のうち、利用者の顔の向いている方向が、個人認証により適した方向、言い換えれば、図2において示した誤差の比率がより高い方向である顔画像を選択する。これに代えて、選択部140は、第1撮像部100により撮像された顔画像、及び第2撮像部110により撮像された顔画像の双方を選択してもよい。こうすることにより、何れか一方を選択する場合に比べて、認証に必要な処理は増加するものの、より高い精度で個人認証を行うことができる。
本実施形態に係る認証システム10によれば、例えば通路を歩く利用者に対する個人認証の様に、利用者の顔が向いている方向を、狭い範囲で予め特定しておくことは困難であるものの、一定の範囲内において予め特定しておくことは十分可能である場合に、利用者がその範囲内で何れの方向を向いていたとしても、高い精度で個人認証を行うことが可能な顔画像を撮像することができる。
本例においては、第1撮像部100の撮像方向と、第2撮像部110の撮像方向とが、水平方向において角度差を有していたが、これに代えて、垂直方向において角度差を有していてもよい。図3によれば、被写体が、正面に対して上方に略10度から略20度の間の角度だけ傾いた方向を向いている顔画像を用いた場合に、より高い精度で本人認証を行うことができる。そこで、第2撮像部110を、第1撮像部100の撮像方向、即ち光軸と、第2撮像部110の撮像方向との垂直方向における角度差が10度となるべく設けることにより、精度の高い個人認証が可能な顔画像を撮像することができる、利用者が向いている方向の範囲を、連続したより広い範囲とすることができる。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る認証システム10に設けられた照明機器の一例を示す。照明制御部135は、認証システム10に設けられた照明機器が利用者の顔を照らす方向を、方向算出部120により算出された、利用者の顔が向いている方向に基づいて制御する。例えば、照明制御部135は、本図に示すように、利用者200の顔を互いに異なる方向から照らす複数の照明機器(300a、300b、300c、300d、300e、300f、及び300g。以降300と表記)のそれぞれにおける点灯状態を、利用者の顔が向いている方向に基づいて制御してよい。具体的には、照明制御部135は、利用者から見て右斜め30度前方の方向から、利用者の顔を照らす場合において、方向算出部120によって、利用者の顔が、A方向を向いていると算出されたとすると、照明機器300cを点灯状態にすると共に、他の照明機器300を消灯状態にしてよい。なお、本図は利用者200及び複数の照明機器300を上方から俯瞰した図であり、複数の照明機器300のそれぞれが、あたかも同一の水平面内に位置しているかのように描かれているが、実際には、複数の照明機器300のそれぞれは、同一の水平面内に位置していなくともよい。
また、照明制御部135は、本図に示したように、複数の照明機器300のそれぞれにおける点灯状態を制御するのに代えて、例えば認証システム10が備えるブースの壁面に設けられたレールに沿って位置を変化させたり、或いは位置を変えることなく光の照射方向を変化させたりすることのできる照明機器における、位置や光の照射方向を制御して、所望の方向から利用者の顔を照らしてもよい。ここで、照明制御部135は、照明機器300が利用者の顔を照らす方向を、認証部170が、選択部140によって選択された顔画像に基づいて、利用者を他の人物とより容易に識別することができる方向として予め定められた方向にするべく制御してよい。なお、利用者を他の人物とより容易に識別することができる方向とは、例えば、利用者の正面に対して、略45度から略90度の範囲で水平方向に傾いた方向や、利用者の顔の略中心を通る水平面に対して、略30度から略45度の範囲で上方から利用者を見下ろす方向であってよく、認証システム10の製造者や管理者等によって予め定められていてよい。
このように、認証システム10によれば、例えば、常に、利用者の顔の陰影を強調する方向から、利用者の顔を照らして、撮像した顔画像に利用者の顔の特徴量をより多く含ませたりすることにより、利用者と他の人物の間の顔画像の差異をより明確にすることができるので、認証部170における認証の精度を向上させることができる。
また、照明制御部135は、照明機器300が利用者の顔を照らす方向を、格納部160に格納されている複数の顔画像のうち、選択部140によって選択された顔画像に基づいて認証部170が利用者の認証を行う場合に用いる少なくとも一部の顔画像が撮像された時に、照明機器300、あるいは当該顔画像を撮像した撮像手段に設けられた他の照明機器が被写体の顔を照らした方向と略同一の方向にするべく制御してよい。このように、利用者の顔画像、或いは当該顔画像から抽出した特徴量を、格納部160に格納されている顔画像と比較することによって利用者を認証する場合に、照明の方向を双方の顔画像で略同一にすることにより、利用者と、格納部160に格納されている顔画像の被写体である人物とが同一人物であるか否かを、より高い精度で検出することができる。
また、照明制御部135は、方向算出部120によって利用者の顔の向いている方向が算出される場合に用いられる利用者の顔画像を、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれが撮像する場合には、利用者の顔を一様な方向から照らすべく、照明機器300が前記利用者の顔を照らす方向を制御してもよい。第1撮像部100と第2撮像部110とのうち、何れか一方において、正面から利用者の顔が撮像されたか否かを判定することによって、利用者の顔が向いている方向を算出する場合には、例えば、撮像された顔画像が左右対称であるか否かを判定することにより、正面から利用者の顔が撮像されたか否かを判定することができる。この場合、利用者の顔の左右の何れか一方向からのみ照明が当たっている場合よりも、利用者の顔に対して一様な方向から照明が当たっている場合の方が、より高い精度で、顔画像が左右対称であるか否かを判定することができる。つまり、この場合、一様な方向から利用者の顔を照らすことにより、利用者の顔が向いている方向を、より高い精度で検出することができる。
なお、照明機器300が、赤色光の点灯状態を、他の波長域の光とは独立して制御可能に設けられていたり、或いは、認証システム10に、赤色光を発する照明機器300と、他の波長域の光を発する他の照明機器との双方が設けられていたりする場合には、照明制御部135は、利用者の顔が向いている方向に基づいて、照明機器300により発せられる赤外光が利用者の顔を照らす方向を制御してもよい。この場合、照明制御部135は、他の照明機器が発する、赤色光域とは異なる波長域の光が利用者の顔を照らす方向は変更せずに、照明機器300が発する赤色光が利用者の顔を照らす方向のみを変更することが好ましい。そして、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれは、照明機器300により発せられる赤外光が利用者の顔を照らす方向が、照明制御部135によって制御された場合に、利用者の顔画像を赤外光域で撮像してよい。
認証処理が行われている最中に、照明機器が自身を照らす方向が変化した場合、利用者に違和感を抱かせたり、とまどいを感じさせたりする可能性がある。しかし、本発明の実施形態に係る認証システム10によれば、赤外光が利用者の顔を照らす方向を制御して、赤外光域で顔画像を撮像することができるので、利用者に、照明の方向が変化したと感じさせることなく、高い精度で認証処理を行うことができる。
図7は、本発明の実施形態に係る認証システム10における処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、第1撮像部100は、利用者の顔画像を撮像する(S1000)。ここで、第1撮像部100は、パターンマッチングや肌色検出等の公知の画像処理技術を用いることにより、撮像した画像のうち、人物の顔の部分を抽出してもよい。続いて、第2撮像部110は、第1撮像部100とは異なる方向から、利用者の顔画像を撮像する(S1010)。続いて、第1方向算出部122は、第1撮像部100により撮像された顔画像に基づいて、第1撮像部100から見た、利用者の顔が向いている方向を算出する(S1020)。続いて、第2方向算出部124は、第2撮像部110により撮像された顔画像に基づいて、第2撮像部110から見た、利用者の顔が向いている方向を算出する(S1030)。続いて、照明制御部135は、認証システム10に設けられた照明機器が利用者の顔を照らす方向を、方向算出部120により算出された、利用者の顔が向いている方向に基づいて制御する(S1032)。続いて、第1撮像部100は、利用者の顔画像を再度撮像する(S1034)。続いて、第2撮像部110は、利用者の顔画像を再度撮像する(S1036)。
続いて、判定部130は、第1撮像部100及び第2撮像部110の撮像方向の差を、第1方向算出部122及び第2方向算出部124により算出された、利用者の顔が向いている方向の差と比較することにより、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれにおいて撮像された画像が正常であるか否かを判定する(S1040)。例えば、第1方向算出部122により算出された方向が10度であり、また、第2方向算出部124により算出された方向が12度であるとする。ここで、算出された方向とは、利用者に正対している場合の方向を0度とした場合の角度差であるとする。また、第1撮像部100の撮像方向と、第2撮像部110の撮像方向との差が、30度であるとする。この場合、判定部130は、第1方向算出部122により算出された方向と、第2方向算出部により算出された方向との差である2度を、撮像方向の差である30度と比較する。
第1方向算出部122及び第2方向算出部124により算出される、利用者が向いている方向には、幾らかの誤差が含まれるものの、通常、それぞれにより算出された方向の差は撮像方向の差に略等しい。従って、算出された方向の差と撮像方向の差とが、予め定められた基準値を超えている場合は、例えば、他人の写真を第1撮像部100及び第2撮像部110に撮像させるといった不正が行われた結果、正常な顔の向きが算出されていないと考えられる。つまり、判定部130がそれぞれの差を比較することにより、顔画像の撮像において不正が行われていたか否かを判定することができる。
そして、撮像された画像が正常でないと判定された場合(S1040:No)、表示部180は、その旨を表示して、認証システム10のオペレータ等に、当該人物の認証に失敗した旨を通知する。一方、撮像された画像が正常であると判定された場合(S1040:Yes)、方向算出部120は、第1撮像部100及び第2撮像部110のそれぞれにより撮像された顔画像に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する(S1050)。例えば、方向算出部120は、補正部126を用いて、第1方向算出部122及び第2方向算出部124により算出された方向を補正することにより、利用者の顔が向いている方向を算出してよい。
続いて、選択部140は、第1撮像部100及び第2撮像部110により撮像された画像のうち、何れか一方の画像が、利用者に対して正面から撮像されているか否かを判定する(S1060)。言い換えれば、選択部140は、利用者の顔が向いている方向が、利用者から第1撮像部100及び第2撮像部110の何れか一方への方向であるか否かを判定する。撮像された画像のうち、何れか一方の画像が、利用者に対して正面から撮像されている場合に(S1060:Yes)、選択部140は、他方の画像を選択する(S1070)。これにより、利用者に対して斜め方向から撮像された画像を確実に選択することができる。また、第1撮像部100の撮像方向と第2撮像部110の撮像方向との差が、略15度または略30度である場合に、最も高い精度で個人認証を行うことができる顔画像を選択することができる。一方、撮像された画像のうち、何れか一方の画像が、利用者に対して正面から撮像されているのではない場合に(S1060:No)、選択部140は、双方の画像を選択する(S1080)。これにより、第1撮像部100の撮像方向と第2撮像部110の撮像方向との差が、略15度または略30度である場合に、最も高い精度での個人認証が可能な顔画像を撮像できていなくとも、複数の画像を用いて認証を行うことにより、個人認証の精度を向上させることができる。
そして、認証部170は、格納部160に格納されている複数の顔画像を、選択部140により選択された画像と比較して、複数の顔画像のうち、何れの顔画像が利用者のものであるかを検出することにより、利用者を認証する。例えば、認証部170は、複数の顔画像から、選択された顔画像における特徴点と略等しい特徴点を有する画像を検出した場合に、当該利用者の認証が成功したと判定する。また、ここで、認証部170は、格納部160に格納されている複数の顔画像のそれぞれに対応付けられた、当該顔画像の被写体の顔が向いている方向と、選択部140により選択された顔画像における、利用者の顔が向いている方向とを比較し、略同一の方向である等、十分に高い精度で比較を行うことができると判断した場合にのみ、利用者の認証を行ってもよい。そして、認証部170は、利用者の認証結果を、表示部180に出力して表示させることにより、認証システム10のオペレータに認証結果を通知する。
なお、本実施形態の説明においては、第1撮像部100及び第2撮像部110の光軸の交点上に利用者が存在するとしたが、この条件は必須ではなく、交点上に利用者が存在しなくともよい。この場合、例えば、第1撮像部100及び第2撮像部110の光軸のなす角が15度である場合に、一方の顔画像において正面から撮像されていたとしても、他方の顔画像における、利用者の顔が向いている方向は、正確に15度を示さない場合がある。しかし、その場合であっても、利用者の顔が向いている方向が15度の近傍である、より高い精度での個人認証が可能な顔画像を撮像することができるので、本実施形態に係る認証システム10は、依然として有意な効果を奏する。また、例え15度の近傍の方向でなくとも、正面以外の方向から撮像した画像を選択することができるので、個人認証において必要とされる、人物毎の特徴点の差異をより多く抽出することのできる、利用者の顔が斜め方向を向いている顔画像を用いて、精度の高い個人認証を行うことができるので、本実施形態に係る認証システム10は、有意な効果を奏すると言える。
図8は、本発明の第1の実施形態に係るコンピュータ1500のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係るコンピュータ1500は、ホスト・コントローラ1582により相互に接続されるCPU1505、RAM1520、グラフィック・コントローラ1575、及び表示装置1580を有するCPU周辺部と、入出力コントローラ1584によりホスト・コントローラ1582に接続される通信インターフェイス1530、ハードディスクドライブ1540、及びCD−ROMドライブ1560を有する入出力部と、入出力コントローラ1584に接続されるROM1510、フレキシブルディスク・ドライブ1550、及び入出力チップ1570を有するレガシー入出力部とを備える。
ホスト・コントローラ1582は、RAM1520と、高い転送レートでRAM1520をアクセスするCPU1505及びグラフィック・コントローラ1575とを接続する。CPU1505は、ROM1510及びRAM1520に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等がRAM1520内に設けたフレーム・バッファ上に生成する画像データを取得し、表示装置1580上に表示させる。これに代えて、グラフィック・コントローラ1575は、CPU1505等が生成する画像データを格納するフレーム・バッファを、内部に含んでもよい。
入出力コントローラ1584は、ホスト・コントローラ1582と、比較的高速な入出力装置である通信インターフェイス1530、ハードディスクドライブ1540、CD−ROMドライブ1560を接続する。通信インターフェイス1530は、ネットワークを介して他の装置と通信する。ハードディスクドライブ1540は、コンピュータ1500内のCPU1505が使用するプログラム及びデータを格納する。CD−ROMドライブ1560は、CD−ROM1595からプログラム又はデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。
また、入出力コントローラ1584には、ROM1510と、フレキシブルディスク・ドライブ1550、及び入出力チップ1570の比較的低速な入出力装置とが接続される。ROM1510は、コンピュータ1500が起動時に実行するブート・プログラムや、コンピュータ1500のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。フレキシブルディスク・ドライブ1550は、フレキシブルディスク1590からプログラム又はデータを読み取り、RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供する。入出力チップ1570は、フレキシブルディスク・ドライブ1550や、例えばパラレル・ポート、シリアル・ポート、キーボード・ポート、マウス・ポート等を介して各種の入出力装置を接続する。
RAM1520を介してハードディスクドライブ1540に提供されるプログラムは、フレキシブルディスク1590、CD−ROM1595、又はICカード等の記録媒体に格納されて利用者によって提供される。プログラムは、記録媒体から読み出され、RAM1520を介してコンピュータ1500内のハードディスクドライブ1540にインストールされ、CPU1505において実行される。コンピュータ1500にインストールされて実行されるプログラムは、CPU1505等に働きかけて、コンピュータ1500を、図1から図7にかけて説明した認証システム10として機能させる。
以上に示したプログラムは、外部の記憶媒体に格納されてもよい。記憶媒体としては、フレキシブルディスク1590、CD−ROM1595の他に、DVDやPD等の光学記録媒体、MD等の光磁気記録媒体、テープ媒体、ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、専用通信ネットワークやインターネットに接続されたサーバシステムに設けたハードディスク又はRAM等の記憶装置を記録媒体として使用し、ネットワークを介してプログラムをコンピュータ1500に提供してもよい。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第1の例を示す。証明写真撮影装置15は、例えばパスポートや免許証、社員証等に用いることのできる証明写真を撮影する。本実施形態に係る証明写真撮影装置15は、例えば、所謂スピード写真撮影装置であってよい。
本実施形態に係る証明写真撮影装置15は、利用者の顔が正面とは異なる方向を向いている証明写真を、利用者に負担を強いることなく、容易に撮影することを目的とする。
図2において説明した様に、最も高い精度で本人認証を行うことができる顔画像は、被写体が正面に対して水平方向に略15度または略30度傾いた方向を向いている顔画像である。そこで、本例においては、証明写真撮影装置15が、利用者の顔が正面に対して水平方向に略15度または略30度傾いた方向を向いている証明写真を撮影する場合の、証明写真撮影装置15の構成について説明する。
本図は、証明写真撮影装置15の内部を上方から俯瞰した図であり、ABCDを頂点とする領域は、証明写真撮影装置15の内部空間20を表す。証明写真撮影装置15は、入口30、利用者の顔画像を撮像する撮像部40、椅子50、鏡60、及び発行部70を備える。内部空間20は、撮像部40によって撮像された利用者の顔画像に、内部空間20が有する壁面の間の境界線が含まれない構造を有する。具体的には、内部空間20は、所望の証明写真を撮影する場合に利用者が向くべき方向の正面に対して、平行でない背面を有する。より具体的には、内部空間20は、少なくとも一部の水平方向における断面が台形である。ここで、内部空間20の断面は、厳密に台形の形状である必要はなく、大凡台形の形状であればよい。
内部空間20の、台形の底辺BCにあたる壁面は、入口30を含む。入口30は、例えばドアやカーテン等によって遮光されてよい。利用者80は、入口30から内部空間20に進入し、顔画像を撮像させる。撮像部40は、例えばデジタルスチルカメラであり、利用者80の顔画像を撮像する。ここで、顔画像とは、利用者80の顔が含まれている画像のことであり、顔のみが含まれている画像に限定されず、たとえばバストアップ画像等の、他の部分を含む画像であってもよい。
証明写真撮影装置15は、利用者80の顔が正面に対して水平方向に傾いた顔画像を撮像部40に撮像させるべく、利用者80に、利用者80から撮像部40への方向に対して水平方向に予め定められた角度θだけ異なる方向を向くべき旨を指示する。ここで、予め定められた角度θとは、例えば略15度または略30度である。
具体的には、証明写真撮影装置15は、利用者80から撮像部40への方向とは異なる方向に向けて設けられた椅子50により、向くべき方向を利用者80に指示する。ここで、椅子50は、例えば、背もたれを撮像部40への方向とは異なる方向に向けて設けることにより、向くべき方向を利用者80に指示する。また、椅子50は、例えば、利用者80が足を置くべき位置、または足の方向を利用者80に指示することにより、向くべき方向を指示してもよい。具体的には、椅子50は、利用者80が撮像部40の方向を向いて着席した場合に足が置かれる位置とは異なる位置に、例えば台座に窪みを付ける等して足を置くべき旨を指示することにより、向くべき方向を利用者80に指示する。椅子50は、本発明における方向指示部の一例である。
また、具体的には、証明写真撮影装置15は、利用者80から撮像部40への方向とは異なる方向において、利用者80に向けて設けられた鏡60により、向くべき方向を利用者80に指示する。つまり、利用者80は、鏡60に自身の像が映るべく、鏡60に正対することにより、利用者80から撮像部40への方向とは異なる方向を向く。鏡60は、本発明における方向指示部の一例である。また、証明写真撮影装置15は、鏡60に代えて、CRTディスプレイやLCDパネル等の表示装置を備えていてもよい。この場合も、利用者80は、表示装置に正対することにより、利用者80から撮像部40への方向とは異なる方向を向く。
以上のようにして、証明写真撮影装置15は、利用者80に、内部空間20の断面である台形の底辺AD及びBCに平行な方向を向かせる。
一方、内部空間20における、台形の側辺CDにあたる壁面は、底辺BCにあたる壁面に対して鋭角に設けられている。また、撮像部40は、側辺CDにあたる内部空間20の壁面に対して垂直な方向に、利用者80に向けて設けられている。ここで、撮像部40は、利用者80の顔と略同一の高さに設けられてよい。これにより、撮像部40は、利用者80の顔が、正面から水平方向に角度θだけ傾いた顔画像を撮像することができる。また、撮像部40が側辺CDにあたる壁面に対して垂直な方向を向いていることにより、撮像部40が撮像する範囲において、利用者80の背面を単一の壁面により構成させることができるので、斜め方向から利用者80を撮像した場合であっても、壁面の交わる部分が証明写真に写ることを防止することができる。また、台形の底辺BCにあたる壁面に入口30が設けられていることにより、入口30における遮光が完全でなくとも、撮像部40による撮像において、入口30から入射した外光が撮像部40に直接入射するという問題を減らすことができ、より品質の高い証明写真を撮影することができる。
そして、撮像部40は、撮像した画像データを発行部70に出力する。発行部70は、撮像部40により撮像された画像データを印刷して、例えば証明写真撮影装置15の壁面に設けられた取り出し口から排出することにより、証明写真を利用者に発行する。
本例においては、角度θを略15度または略30度としたが、これに代えて、12度から35度の間の角度といった様に、図1において、他の角度に比べてより高い誤差の比率を示す角度としてもよい。この場合も、証明写真撮影装置15は、高い精度での個人認証に利用することができる証明写真を撮像することができる。
本実施形態に係る証明写真撮影装置15によれば、精度の高い個人認証に利用可能な、利用者80の顔が正面から水平方向に傾いた証明写真を撮影することができる。また、この場合、利用者80の顔の傾きが略15度または略30度となるべく証明写真を撮影することにより、当該証明写真を利用して、より精度の高い個人認証を行うことができる。また、利用者80の顔が、正面から傾いた方向を向いている写真を撮影する際に、椅子50や鏡60を用いて、利用者80が向くべき方向を指示することにより、利用者80に負担を強いることなく、また利用者80にとってごく自然に、所望の証明写真を容易に撮影することができる。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第2の例を示す。図9においては、利用者80の視線方向が、証明写真撮影装置15の内部空間20の断面である台形における底辺ADまたはBCと平行である場合について説明したが、本図においては、撮像部40の撮像方向が、台形における底辺ADまたはBCと平行である場合について説明する。なお、本図に示した部材においては、図9との相違点のみ説明し、それ以外の点は、図9と同一であるため説明を省略する。
本図においては、内部空間20の水平方向における断面である台形の側辺ABは、底辺BCに対して鋭角に設けられている。そして、証明写真撮影装置15は、側辺ABにあたる内部空間20の壁面に対して垂直な方向を向くべき旨を、椅子50及び鏡60を用いて、利用者80に指示する。一方、撮像部40は、台形の底辺AD及びBCにあたる壁面に対して平行な方向、即ち、側辺CDにあたる壁面に対して垂直な方向に向けて、利用者80を撮像するべく設けられている。これにより、撮像部40は、利用者80の顔が、正面から水平方向に角度θだけ傾いた顔画像を撮像することができる。
図9及び図10においては、証明写真撮影装置15は、利用者80の顔が正面に対して水平方向に傾いた方向を向いている証明写真を撮影したが、これに代えて、証明写真撮影装置15は、利用者80の顔が垂直方向に傾いた方向を向いている証明写真を撮影してもよい。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第3の例を示す。図3において説明した様に、最も高い精度で本人認証を行うことができる顔画像は、被写体が正面に対して上方に略10度から略20度の間の角度だけ傾いた方向を向いている顔画像である。そこで、本例においては、証明写真撮影装置15が、利用者80の顔が正面に対して上方に略10度から略20度の間の角度だけ傾いた方向を向いている証明写真を撮影する場合の、証明写真撮影装置15の構成について説明する。
本図は、証明写真撮影装置15の内部を横から見た図であり、ABCDを頂点とする領域は、証明写真撮影装置15の内部空間20を表す。証明写真撮影装置15は、撮像部40、椅子50、及び鏡60を備える。また、証明写真撮影装置15は、図示しない入口30及び発行部70を備える。なお、本図に示した部材、及び図示しない入口30及び発行部70においては、図9との相違点のみ説明し、それ以外の点は図9と同一であるため、説明を省略する。
証明写真撮影装置15は、利用者80の顔が正面に対して上方に傾いた顔画像を撮像部40に撮像させるべく、利用者80に、利用者80から撮像部40への方向に対して上方に予め定められた角度θだけ異なる方向を向くべき旨を指示する。ここで、予め定められた角度θとは、例えば、略10度から略20度の間の角度である。具体的には、証明写真撮影装置15は、椅子50及び鏡60を用いて、利用者80に水平方向を向かせる。一方、撮像部40は、利用者80の顔の位置より下方に、水平方向に対して角度θだけ上方に向けて設けられている。ここで、撮像部40は、更に、撮像方向と利用者80の視線方向とが同一平面上に存在するべく設けられてよい。これにより、撮像部40は、利用者80の顔が、正面から上方に角度θだけ傾いた画像を撮像することができる。
本実施形態に係る証明写真撮影装置15によれば、精度の高い個人認証に利用可能な、利用者80の顔が正面から上方に傾いた証明写真を撮影することができる。また、この場合、利用者80の顔の傾きが略10度から略20度の間の角度となるべく証明写真を撮影することにより、当該証明写真を利用して、より精度の高い個人認証を行うことができる。
図12は、本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第4の例を示す。本図に示した証明写真撮影装置15は、利用者80の顔画像を撮像すると共に、撮像した利用者80の顔画像を用いて、ICカードを発行する。証明写真撮影装置15は、入口30、第1撮像部42、第2撮像部44、椅子50、鏡60、及び発行部70を備える。図9に示した証明写真撮影装置15の第1の例において、利用者80の顔画像は、撮像部40のみによって撮像されていた。しかし、本図に示した証明写真撮影装置15の第4の例において、利用者80の顔画像は、第1撮像部42と第2撮像部44とによって撮像される。なお、本図に示した証明写真撮影装置15が備える部材については、図9との相違点のみ説明し、それ以外の点は、図9と同一であるため説明を省略する。
第1撮像部42は、図9に示した撮像部40と同様に、利用者80の顔が正面に対して水平方向に傾いた顔画像を撮像する。そして、第1撮像部42は、撮像した顔画像を示す画像データを発行部70に出力する。第2撮像部44は、第1撮像部42とは異なる方向から、利用者80の顔画像を撮像する。例えば、第2撮像部44は、利用者80の顔画像を、利用者80の正面から撮像する位置に設けられており、利用者80の顔が正面を向いている顔画像を撮像してよい。そして、第2撮像部44は、撮像した顔画像を示す画像データを発行部70に出力する。発行部70は、第1撮像部42により撮像された顔画像をICカードの内部に設けられたICチップに記録すると共に、第2撮像部44により撮像された顔画像を当該ICカードの表面に印刷して、当該ICカードを発行する。
また、第1撮像部42及び第2撮像部44は、撮像する顔画像において、利用者80の顔が予め定められた範囲内に位置しないと判断した場合には、利用者80の顔画像を撮像しなくともよい。具体的には、第1撮像部42及び第2撮像部44は、利用者80の頭部が、利用者80が着席する椅子50に設けられたボタンまたはヘッドレストに接していない場合には、利用者80の顔画像を撮像しなくともよい。なお、予め定められた範囲とは、例えば、顔画像の中央に位置すると共に、証明写真撮影装置15の管理者によって定められた大きさの余白が顔画像の上下左右に存在する領域であってよい。
以上のように、本実施形態に係る証明写真撮影装置15によれば、ICカードの表面に印刷する顔画像と、ICカード内のICチップに記録する顔画像とを、互いに異なる方向から撮像することができる。従って、ICカードの表面に印刷する顔画像における撮像方向が予め定められている場合であっても、証明写真撮影装置15によって発行されたICカードを用いることにより、当該予め定められた撮像方向から撮像された、十分に高い精度で認証処理を行うことが困難である顔画像ではなく、ICチップに記録された顔画像を用いて、より高い精度で認証処理を行うことができる。そして、第2撮像部44を、利用者80の顔を正面から撮像する位置に設けることにより、ICカードの表面に印刷する顔画像として、正面から撮像した顔画像が必要とされる場合であっても、ICカード内のICチップに記録された顔画像を用いて、より高い精度で認証処理を行うことができる。
また、本実施形態に係る証明写真撮影装置15によれば、利用者80の顔が予め定められた範囲内に位置する顔画像を撮像して、証明写真やICカードとして発行することができる。これにより、撮像された顔画像に含まれる利用者80の顔が大きすぎたり、また小さすぎたり、或いは利用者80の顔の一部しか含まれていないといった問題の発生を防止することができるので、発行された証明写真やICカードを用いて、個人認証を行う場合等に、より高い認証処理を行うことができる。また、椅子50のヘッドレスト等に利用者80の頭部が触れているか否かに基づいて、顔画像を撮像するタイミングを制御することにより、撮像する顔画像において、利用者80の顔が予め定められた範囲内に位置するか否かを、精度よく判定することができる。
図13は、本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第5の例を示す。なお、本図に示した証明写真撮影装置15が備える部材については、図9との相違点のみ説明し、それ以外の点は、図9と同一であるため説明を省略する。図9に示した証明写真撮影装置15の第1の例において、内部空間20は、水平方向における断面が台形となる壁面を有していた。一方、本図に示した証明写真撮影装置15の第5の例において、内部空間20は、利用者80の背後に位置する壁面と、利用者80の左右に位置する壁面のうち、撮像部40が撮像する顔画像に少なくとも一部が含まれる壁面とが、曲面によって接続されて一体に形成された壁面を有する。これにより、撮像部40が、利用者80の正面とは異なる位置から、利用者80の顔画像を撮像する場合であっても、内部空間20の壁面の境界線が含まれないように顔画像を撮像することができるので、発行される証明写真等の品質を向上させることができる。
また、内部空間20の背面は、例えば有機EL(Electro Luminescence)等によって自ら発光するように設けられていてよい。これにより、撮像した利用者80の顔画像において、利用者80自身の影が背面に投射されることを低減して、品質の高い顔画像を撮像することができる。
なお、図9から図13にかけて、利用者80の顔が、正面に対して水平方向ないしは上方に傾いた証明写真を撮影したが、これらの構成を組み合わせた構成、例えば図3及び図5の構成を組み合わせた構成を用いることにより、利用者80から見て右斜め下等の多様な位置から撮像した顔画像を用いて証明写真を撮影できることは言うまでもなく、また、これらの証明写真を用いることによっても、精度の高い個人認証が可能であることは言うまでもない。
図14は、本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15における処理の流れの一例を示すフローチャートである。まず、証明写真撮影装置15は、利用者80から撮像部40に対して予め定められた角度だけ異なる方向を向くべき旨を、利用者80に指示する(S1100)。続いて、撮像部40は、撮像する顔画像において、利用者80の顔が予め定められた範囲内に位置するか否かを判定する(S1110)。利用者80の顔が予め定められた範囲内に位置しないと判定した場合(S1005:No)、撮像部40は、処理をS1110に戻して、再度、撮像する顔画像における利用者80の顔の位置を判定する。ここで、撮像部40は、証明写真撮影装置15に設けられた表示装置やスピーカ等を用いて、頭部がヘッドレスト等に触れるようにして椅子50に着席する旨を利用者80に通知してもよい。一方、利用者80の顔が予め定められた範囲内に位置すると判定した場合(S1110:Yes)、撮像部40は、利用者80の顔画像を撮像する(S1120)。そして、発行部70は、撮像部40により撮像された画像を印刷して、利用者80に発行する(S1130)。ここで、証明写真撮影装置15は、撮像部40により撮像された顔画像を、発行部70により印刷して発行するのに代えて、ハードディスク等の磁気記録媒体、フラッシュメモリ等の半導体記録媒体、MO等の光磁気記録媒体、CD−R等の光学記録媒体等に記録してもよく、また、ネットワークを介してサーバー装置等の外部の装置に送信してもよい。また、証明写真撮影装置15は、予め複数の顔画像が格納された顔画像データベースを更に備え、撮像部40により撮像された顔画像を当該顔画像データベースに格納されている複数の顔画像のそれぞれと比較することにより、利用者の個人認証を行ってもよい。なお、証明写真撮影装置15は、S1120において撮像部40が撮像した顔画像を、S1130において印刷して発行したが、これに代えて、証明写真撮影装置15は、S1120において第1撮像部42及び第2撮像部44が撮像した顔画像を用いて、S1130においてICカードを発行してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明の第1の実施形態に係る認証システム10の構成の一例を示すブロック図である。 二次元画像の投影方向を水平方向に順次変化させた場合の、認証の容易性の変化の一例を示す図である。 二次元画像の投影方向を垂直方向に順次変化させた場合の、認証の容易性の変化の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る第1撮像部100及び第2撮像部110の撮像方向の関係の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る第1撮像部100及び第2撮像部110の撮像方向の関係の他の例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る認証システム10に設けられた照明機器の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る認証システム10における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係るコンピュータ1500のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第1の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第2の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第3の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第4の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15の構成の第5の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る証明写真撮影装置15における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
符号の説明
10 認証システム、15 証明写真撮影装置、20 内部空間、30 入口、40 撮像部、42 第1撮像部、44 第2撮像部、50 椅子、60 鏡、70 発行部、80 利用者、100 第1撮像部、110 第2撮像部、120 方向算出部、122 第1方向算出部、124 第2方向算出部、126 補正部、130 判定部、135 照明制御部、140 選択部、150 三次元形状取得部、160 格納部、170 認証部、180 表示部

Claims (37)

  1. 利用者の認証を行う認証システムであって、
    前記利用者の顔画像を撮像する第1撮像部と、
    前記第1撮像部とは異なる方向から、前記利用者の顔画像を撮像する第2撮像部と、
    前記第1撮像部及び前記第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する方向算出部と、
    前記利用者の顔が向いている方向に基づいて、前記第1撮像部及び前記第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像の少なくとも一方を選択する選択部と
    を備える認証システム。
  2. 前記選択部により選択された顔画像を用いて、前記利用者の認証を行う認証部を更に備える請求項1に記載の認証システム。
  3. 照明機器が前記利用者の顔を照らす方向を、前記利用者の顔が向いている方向に基づいて制御する照明制御部
    を更に備え、
    前記第1撮像部及び前記第2撮像部のそれぞれは、照明機器が前記利用者の顔を照らす方向が制御された場合に、前記利用者の顔画像を再度撮像し、
    前記選択部は、前記第1撮像部及び前記第2撮像部のそれぞれにより再度撮像された顔画像の少なくとも一方を選択する
    請求項2に記載の認証システム。
  4. 前記照明制御部は、前記利用者の顔を互いに異なる方向から照らす複数の照明機器のそれぞれにおける点灯状態を、前記利用者の顔が向いている方向に基づいて制御する請求項3に記載の認証システム。
  5. 前記照明制御部は、照明機器が前記利用者の顔を照らす方向を、前記選択部によって選択された顔画像に基づいて前記利用者を他の人物とより容易に識別することができる方向として予め定められた方向にするべく制御する請求項3に記載の認証システム。
  6. 複数の顔画像を格納する格納部
    を更に備え、
    前記認証部は、前記選択部によって選択された顔画像を、前記複数の顔画像の少なくとも一部と比較して、当該少なくとも一部の顔画像に、前記選択部によって選択された顔画像と予め定められた基準値以上の類似度を示す顔画像が含まれている場合に、前記利用者を認証し、
    前記照明制御部は、照明機器が前記利用者の顔を照らす方向を、前記複数の顔画像の少なくとも一部が撮像された時に、照明機器が被写体の顔を照らした方向と略同一の方向にするべく制御する
    請求項3に記載の認証システム。
  7. 前記照明制御部は、前記方向算出部によって前記利用者の顔の向いている方向が算出される場合に用いられる前記利用者の顔画像を、前記第1撮像部及び前記第2撮像部のそれぞれが撮像する場合には、前記利用者の顔を一様な方向から照らすべく、照明機器が前記利用者の顔を照らす方向を制御する請求項6に記載の認証システム。
  8. 前記照明制御部は、前記利用者の顔が向いている方向に基づいて、照明機器により発せられる赤外光が前記利用者の顔を照らす方向を制御し、
    前記第1撮像部及び前記第2撮像部のそれぞれは、前期赤外光が前記利用者の顔を照らす方向が、前期照明制御部によって制御された場合に、前記利用者の顔画像を赤外光域で撮像する
    請求項6に記載の認証システム。
  9. 前記選択部により選択された顔画像を、前記方向算出部により算出された、前記利用者の顔が向いている方向に対応付けて格納する格納部を更に備える請求項1に記載の認証システム。
  10. 前記選択部は、前記利用者の顔が向いている方向が、前記利用者から前記第1撮像部及び前記第2撮像部の何れか一方への方向である場合に、他方により撮像された顔画像を選択する請求項1に記載の認証システム。
  11. 前記第2撮像部は、前記第1撮像部の撮像方向と前記第2撮像部の撮像方向との水平方向における角度差が略15度または略30度となるべく設けられる請求項10に記載の認証システム。
  12. 前記選択部は、前記利用者の顔が向いている方向が、前記利用者から前記第1撮像部及び前記第2撮像部の何れか一方への方向でない場合に、前記第1撮像部及び前記第2撮像部の双方により撮像された顔画像を選択する請求項10に記載の認証システム。
  13. 前記第2撮像部は、前記第1撮像部の撮像方向と前記第2撮像部の撮像方向との水平方向における角度差が略24度となるべく設けられる請求項1に記載の認証システム。
  14. 前記第2撮像部は、前記第1撮像部の撮像方向と前記第2撮像部の撮像方向との垂直方向における角度差が略10度から略20度の間となるべく設けられる請求項1に記載の認証システム。
  15. 前記方向算出部は、前記第1撮像部及び前記第2撮像部により撮像された顔画像のそれぞれについて、当該顔画像が、前記利用者の正面から撮像されているか否かを判定することにより、前記利用者の顔が向いている方向を、前記利用者から前記第1撮像部及び前記第2撮像部の何れか一方への方向として算出する請求項1に記載の認証システム。
  16. 前記方向算出部は、前記第1撮像部及び前記第2撮像部により撮像された顔画像における視差に基づいて、前記利用者の顔が向いている方向を算出する請求項1に記載の認証システム。
  17. 前記方向算出部は、
    前記第1撮像部により撮像された顔画像に基づいて、前記第1撮像部から見た、前記利用者の顔が向いている方向を算出する第1方向算出部と、
    前記第2撮像部により撮像された顔画像に基づいて、前記第2撮像部から見た、前記利用者の顔が向いている方向を算出する第2方向算出部と
    を有し、
    当該認証システムは、
    前記第1撮像部及び前記第2撮像部の撮像方向における差を、前記第1方向算出部及び前記第2方向算出部により算出された、前記利用者の顔が向いている方向における差と比較することにより、前記第1撮像部及び前記第2撮像部のそれぞれにおいて撮像された画像が正常であるか否かを判定する判定部
    を更に備える請求項1に記載の認証システム。
  18. 前記方向算出部は、
    前記第1方向算出部により算出された方向、及び前記第2方向算出部により算出された方向のそれぞれを、前記第1撮像部及び前記第2撮像部における撮像方向の差に基づいて補正する補正部
    を更に有する請求項17に記載の認証システム。
  19. 利用者の顔画像を、正面とは異なる方向から撮像する撮像部と、
    前記利用者の顔の左右対称性を利用することにより、前記撮像部により撮像された画像から、前記利用者の顔の三次元形状を示す情報を取得する三次元形状取得部と、
    前記三次元形状を示す情報に基づいて、前記利用者の認証を行う認証部と
    を備える認証システム。
  20. 利用者の認証を行う認証方法であって、
    前記利用者の顔画像を撮像する第1撮像段階と、
    前記第1撮像段階における撮像方向とは異なる方向から、前記利用者の顔画像を撮像する第2撮像段階と、
    前記第1撮像段階及び前記第2撮像段階のそれぞれにおいて撮像された顔画像に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する方向算出段階と、
    前記利用者の顔の向きに基づいて、前記第1撮像段階及び前記第2撮像段階のそれぞれにおいて撮像された顔画像の少なくとも一方を選択する選択段階と
    を備える認証方法。
  21. コンピュータを、利用者の認証を行う認証システムとして機能させる認証プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記利用者の顔画像を撮像する第1撮像部と、
    前記第1撮像部とは異なる方向から、前記利用者の顔画像を撮像する第2撮像部と、
    前記第1撮像部及び前記第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像に基づいて、利用者の顔が向いている方向を算出する方向算出部と、
    前記利用者の顔の向きに基づいて、前記第1撮像部及び前記第2撮像部のそれぞれにより撮像された顔画像の少なくとも一方を−選択する選択部と
    を備える認証システムとして機能させる認証プログラム。
  22. 利用者の顔画像を撮像する撮像部と、
    前記利用者から前記撮像部への方向に対して予め定められた角度だけ異なる方向を向くべき旨を、前記利用者に指示する方向指示部と、
    前記撮像部により撮像された前記顔画像を印刷して発行する発行部と
    を備える証明写真撮影装置。
  23. 前記発行部は、前記撮像部により撮像された前記顔画像をICカードの内部に設けられたICチップに記録し、
    当該証明写真撮影装置は、
    前記撮像部とは異なる方向から、前記利用者の顔画像を撮像する第2撮像部
    を更に備え、
    前記発行部は、更に、前記第2撮像部により撮像された前記顔画像を前記ICカードの表面に印刷して、前記ICカードを発行する
    請求項22に記載の証明写真撮影装置。
  24. 前記第2撮像部は、前記利用者の顔画像を、前記利用者の正面から撮像する位置に設けられている請求項23に記載の証明写真撮影装置。
  25. 前記撮像部は、撮像する前記顔画像において、前記利用者の顔が予め定められた範囲内に位置しないと判断した場合には、前記利用者の顔画像を撮像しない請求項22に記載の証明写真撮影装置。
  26. 前記撮像部は、前記利用者の頭部が、前記利用者が着席する椅子に設けられたヘッドレストに接していない場合には、前記利用者の顔画像を撮像しない請求項25に記載の証明写真撮影装置。
  27. 前記方向指示部は、前記利用者から前記撮像部への方向に対して水平方向に略15度または略30度だけ異なる方向を向くべき旨を、前記利用者に指示する請求項22に記載の証明写真撮影装置。
  28. 前記方向指示部は、前記利用者から前記撮像部への方向に対して上方に略10度から略20度の間の角度だけ異なる方向を向くべき旨を、前記利用者に指示する請求項22に記載の証明写真撮影装置。
  29. 前記方向指示部は、前記利用者から前記撮像部への方向とは異なる方向において、利用者に向けて設けられた鏡である請求項22に記載の証明写真撮影装置。
  30. 前記方向指示部は、前記利用者から前記撮像部への方向とは異なる方向に向けて設けられた椅子である請求項22に記載の証明写真撮影装置。
  31. 当該証明写真撮影装置の内部空間は、前記撮像部によって撮像された前記顔画像に、前記内部空間が有する壁面の間の境界線が含まれない構造を有する請求項22に記載の証明写真撮影装置。
  32. 前記内部空間は、前記利用者の背後に位置する壁面と前記利用者の左右に位置する壁面のうち前記撮像部が撮像する前記顔画像に少なくとも一部が含まれる壁面とが、曲面によって接続されて一体に形成された壁面を有する請求項31に記載の証明写真撮影装置。
  33. 前記内部空間は、前記方向指示部により前記利用者に指示された、前記利用者が向くべき方向の正面に対して平行でない背面を有し、
    前記撮像部は、前記背面に垂直な方向に、前記利用者の位置に向けて設けられる
    請求項31に記載の証明写真撮影装置。
  34. 前記内部空間は、少なくとも一部の水平方向における断面が台形であり、
    前記台形の底辺の少なくとも一方にあたる、前記内部空間の壁面は、入口を含み、
    前記台形の側辺の少なくとも一方にあたる、前記内部空間の壁面は、前記底辺の少なくとも一方にあたる前記壁面に対して鋭角に設けられており、
    前記撮像部は、前記側辺の少なくとも一方にあたる前記壁面に垂直な方向に向けて設けられる
    請求項33に記載の証明写真撮影装置。
  35. 前記内部空間は、少なくとも一部の水平方向における断面が台形であり、
    前記台形の底辺の少なくとも一方にあたる、前記内部空間の壁面は、入口を含み、
    前記台形の側辺の少なくとも一方にあたる、前記内部空間の壁面は、前記底辺の少なくとも一方にあたる前記壁面に対して鋭角に設けられており、
    前記方向指示部は、前記側辺の少なくとも一方にあたる前記壁面に対して垂直な方向を向くべき旨を、前記利用者に指示する
    請求項33に記載の証明写真撮影装置。
  36. 前記背面は、自ら発光する請求項34に記載の証明写真撮影装置。
  37. 前記利用者から撮像部への方向に対して予め定められた角度だけ異なる方向を向くべき旨を、前記利用者に指示する方向指示段階と、
    前記撮像部を用いて利用者の顔画像を撮像する撮像段階と、
    前記撮像段階において撮像された前記顔画像を印刷して発行する発行段階と
    を備える証明写真撮影方法。
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