JP2005308597A - 三次元画像取得装置および方法 - Google Patents

三次元画像取得装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 パターン光のエッジを確実に抽出でき,物体の形状,テクスチャ等に左右されずに距離情報を安定して取得できるようにする。
【解決手段】 投影装置10は2値パターン光を物体20に投影し,撮像装置14がその光学像を撮像する。エッジ抽出部32が2値パターン光からエッジを抽出する。また投影装置10は多値パターン光を物体20に投影し,撮像装置14がその光学像を撮像する。2値パターン光から抽出したエッジ情報から多値パターンのストライプを同定し,同定したストライプ像と多値パターン光のストライプ光を対応させることにより距離を取得する。
【選択図】 図1

Description

本発明は投射系と一乃至複数のカメラによる三角測量法により距離情報を取得する三次元画像取得装置およびに方法に係り,対象物体によらず安定して三次元画像を取得できる装置および方法に関する。なお,距離情報に加えて物体の輝度情報を取得しても良い。
物体の形状を計測する手法は,パッシブ手法とアクティブ手法に大別される。パッシブ手法とアクティブ手法の違いは,物体に対し何らかなエネルギーを照射するか否かの差である。一般的にアクティブ手法は,計測のあいまいさを除去できるためパッシブ手法に比べてノイズに強い計測手法と言える。このアクティブ手法の中で多値のパターン光を物体に投射する多値パターン投射法は,物体の距離情報を一括にて取得できるなどの優れた特徴を持つ計測手法である。Chu−Song Chenはこの多値パターン投射法を提案している(非特許文献1)。この方式の構成図を図25に示す。図25に示すように,投光系(100)はコード化された多値のパターン光を対象物(200)に投射する。撮像系1(300)および撮像系2(400)が対象物上のパターン光の光学像を撮影し,対応するパターンを探索して対応点から三角測量により距離を計算する。計測は以下に示す手順にて行われる。
[ステップ1]:光の色の違いによりコード化された複数のストライプ光を物体に投射する。
[ステップ2]:ストライプ光が投射された物体を二つの撮像系にて撮像する。
[ステップ3]:撮像された画像にてエッジを抽出する。エッジとエッジの間の領域を1つのストライプ像として抽出する。
[ステップ4]:二つの撮像系の各々にて抽出されたストライプ像の対応を取り,三角法の原理により物体の距離情報を取得する。
ここでエッジ抽出を精度よく行わないとストライプ像を抽出できなくなり,結果として距離画像を取得できない。そこで,この先行技術では,例えば,投射するストライプ光に比較的明るい色を使用し,かつ隣接するストライプ間に黒のストライプを必ず挿入し,エッジ抽出の精度を高めている。しかしながら物体に様々なテクスチャがある場合(色や模様が多くある場合やコントラストが激しい場合)このような対策を行っていても物体のテクスチャによるエッジが抽出され,本来抽出して欲しいストライプ間のエッジがうまく抽出されないという問題が発生する。よって距離情報を安定して取得できないのが現状である。
別の先行例として特許文献1では,投射系により光の色にてコード化された複数のストライプ光を物体に投射し,一つの撮像系により物体上のストライプ光を観測する。投射されたストライプ光と撮像されたストライプ像の輝度値を比較し,同一ストライプを見つけ三角原理にて距離を算出する。この先行例では隣接するストライプ間に境界を際立たせるための黒のストライプを挿入していないためエッジの抽出精度はさらに低下する。また物体上のストライプ光は物体が持つテクスチャにより,その色が変化するので投射されたストライプ光と撮像されたストライプ像の対応が取れない場合がある。よって取得できる物体の距離情報は大幅に減少する。
特開平3−192474号公報 Chu−Song Chen, "Range data acquisition using color structured lighting and stereo vision",Image and Vision Computing 15,pp.445−456,1997
本発明は、以上の事情を考慮してなされたものであり、物体に様々なテクスチャがある場合でもエッジ情報を確実に獲得して距離情報を安定して取得できる三次元画像取得技術を提供することを目的としている。
本発明の原理的な構成例によれば,予め高精度にストライプエッジを抽出しておいて,このストライプエッジ情報を保存しておく。ストライプエッジの抽出は,ストライプエッジ抽出専用の光学パターンを物体に投射し,撮像して,撮像画像からストライプエッジを抽出する。ストライプエッジ抽出専用の光学パターンは,多値のストライプパターンとエッジに関して等価な2値のストライプパターンである。エッジに沿う黒の線分からなるパターンでも良い。次に距離算出用のストライプパターンを物体に投射し撮像する。予め抽出しておいたストライプエッジ情報を用いて距離算出用のストライプを同定する。一つ目と同様に物体の表面性状に左右されずにストライプを精度よく同定できる。
この構成においては,物体の表面性状に左右されずにストライプのエッジを高精度に抽出することができるので,ストライプパターンの確実な同定ができ,取得できる距離情報が大幅に向上する。
なお,距離算出用のパターンの光学像の同定に,エッジ抽出専用の光学パターンに基づいて取得したエッジ情報を利用できれば良いので,先に距離算出用のパターンを投射し撮影し,これを一時記憶し,後にエッジ抽出用の光学パターンを投射し撮影しエッジを抽出したときに,距離算出用に一時記憶した画像を読み出して処理するようにしても良い。
また,波長分離により,エッジ抽出専用のパターン光と距離算出用のパターン光とを個別に処理できれば,同時に投射し,撮影しても良い。
また,本発明の原理的な他の例では,予め高精度にストライプエッジを抽出しておいて,物体にマーキングしておく。ストライプエッジの抽出は,専用の光学パターンを物体に投射,撮像して,撮像画像からストライプエッジを抽出してもよい。マーキングの方法は,物体の光学情報に高精度に抽出されたストライプエッジ情報を付加しておくといった手段を用いてもよい。ストライプエッジがマーキングされた物体に距離算出用のストライプパターンを投射し,この状態で物体を撮像する。物体には予めストライプエッジがマーキングされているので,距離算出用のストライプパターンを用いて不安定なストライプエッジを抽出する必要はない。高精度に抽出されたストライプエッジを用いて距離算出用のストライプの同定を行う。よって物体の表面性状に左右されないロバストなストライプの同定法を実現できる。
このような考え方に基づくストライプ同定方法,あるいはストライプエッジ抽出の専用光学パターンを用いそこからストライプのエッジ情報だけを使用するといった方法を本発明は包含する。またこのような方法を実現するための装置構成を本発明は包含する。
さらに,本発明を説明する。
本発明の一側面によれば、上述の目的を達成するために、三次元画像取得装置に:コード化された第1パターンを持つ第1パターン光を形成する第1パターン光形成手段と;上記第1パターンとエッジが対応し光学属性分布が異なるエッジ抽出専用の第2パターンを持つ第2パターン光を形成する第2パターン光形成手段と;上記第1パターン光および上記第2パターン光を物体に投射する投射手段と;上記投射手段に対し主点を異なる位置に配置され,上記物体に投射された上記第1パターン光の光学像および上記第2パターン光の光学像を,それぞれの光学像が他の光学像から実質的に影響を受けることなく,撮像する非同主点撮像手段と;上記非同主点撮像手段により取得された上記第2パターン光の光学像のエッジを抽出するエッジ抽出手段と;上記第1パターン光と上記エッジ抽出手段により抽出したエッジと上記非同主点撮像手段により取得された上記第1パターン光の光学像とに基づいて対応するパターンを探索することにより距離値を算出する距離算出手段とを設けるようにしている。
距離の算出は,投射系と非同主点撮像手段との間の三角測量で行なう。非同主点撮像手段を複数も受けて複数の見込み角から距離測定を行ってもよい。この場合,オクルージョンの問題を抑制できる。対応するパターンの探索は,典型的には,投射系のパターンおよび非同主点撮像手段で撮像した光学像の間で行なう。パターンの光学属性分布は,例えば光の強弱,色の違いである。コード化は,例えば,光の強弱や色尾違い等の光学属性における複数レベルで行なってもよいし,ストライプの幅,矩形の面積等で行なっても良い。
この構成においては,パターンのエッジ抽出専用の第2パターン光を用いてエッジを安定して抽出し,このエッジの情報と距離算出用の第2パターン光の光学像に基づいて対応するパターンを探索するようにしているので,物体の形状,テキスチャにかかわらず安定して対応点を決定して確実に距離を算出できる。
この発明の他の側面によれば,上述の目的を達成するために,三次元画像取得装置に:コード化された第1パターンを持つ第1パターン光を形成する第1パターン光形成手段と;上記第1パターンとエッジが対応し光学属性分布が異なるエッジ抽出専用の第2パターンを持つ第2パターン光を形成する第2パターン光形成手段と;上記第1パターン光および上記第2パターン光を物体に投射する投射手段と;上記投射手段に対し主点を異なる位置に配置され,上記物体に投射された上記第1パターン光の光学像および上記第2パターン光の光学像を,それぞれの光学像が他の光学像から実質的に影響を受けることなく,撮像する複数の非同主点撮像手段と;上記複数の非同主点撮像手段により取得された上記第2パターン光の光学像のエッジを抽出するエッジ抽出手段と;上記複数の同主点撮像手段により取得された上記第2パターン光の光学像から上記エッジ抽出手段手段により抽出した複数組のエッジと,上記複数の非同主点撮像手段により取得された複数の上記第1パターン光の光学像とに基づいて対応するパターンを探索することにより距離値を算出する距離算出手段とを設けるようにしている。
この構成では,複数の非同主点撮像手段を設け,距離の算出を非同主点撮像手段の間の三角測量で行なっている。対応するパターンの探索は,複数の非同主点撮像手段で撮像された光学像の間で行なわれる。複数の見込み角から距離測定を行なえば,オクルージョンの問題を解消できる。パターンの光学属性分布は,例えば光の強弱,色の違いである。コード化は,例えば,光の強弱や色尾違い等の光学属性における複数レベルで行なってもよいし,ストライプの幅,矩形の面積等で行なっても良い。
この構成においても,パターンのエッジ抽出専用の第2パターン光を用いてエッジを安定して抽出し,このエッジの情報と距離算出用の第2パターン光の光学像に基づいて対応するパターンを探索するようにしているので,物体の形状,テキスチャにかかわらず安定して対応点を決定して確実に距離を算出できる。
これらの構成において,第1パターン光形成手段および第2パターン光形成手段は例えば液晶パネル,透過フィルム等に光源からの光を投射してパターン光を形成するものである。液晶パネル等のパターンを切り替えることにより単一のパターン光形成手段で済ませることができるが,個別に用意してもかまわない。後述するように,第1パターン光および第2パターン光を時間をずらして投射しても良いし,同時に投射しても良い。同時にに投射する場合には波長分離を行なう。
この構成において,特許第3482990号の同主点カメラを用いた再符号化手法を採用しても良い。すなわち,上記投射手段の主点位置に対し略同主点に配置された同主点撮像手段をさらに設け,上記同主点撮像手段により撮像された上記第1パターン光の光学像と上記非同主点撮像手段により取得された上記第1パターン光の光学像とに基づいて両光学像のエッジの対応点を探索することにより距離値を算出するようにしてもよい。
上記同主点撮像手段は,分波素子例えばビームスプリッタにより上記投射手段に対して略同主点に配置されるてもよいし,上記投射手段に対して上記エッジの長さ方向に,無視できる間隔を置いて配置することにより上記投射手段に対して略同主点に配置されるようにしてもよい。
上記第1パターン光すなわち距離算出用のパターン光は多値のパターン光であり,上記第2パターン光すなわちエッジ抽出専用のパターン光は2値のパターン光である。2値のパターンは,典型的には,黒のストライプと白のストライプとを交互に配置したものであるが,これに限定されない。要するにエッジを抽出しやすいものであればどのようなものでもよい。
上記多値のパターン光および上記2値のパターン光は,例えば,光の強弱あるいは色の違いを利用して形成される。
上記多値のパターン光および上記2値のパターン光は,例えば,ストライプ状あるいは矩形状に整形された光から構成される。
上記多値のパターン光および上記2値のパターン光は,例えば,それぞれのパターンの形状が同じである。
具体例では,上記非同主点撮像手段および上記同主点撮像手段は,時間を前後して上記物体に投射された上記第1パターン光および上記第2パターン光のそれぞれの光学像を別個に撮像する。
この場合,上記エッジ抽出手段はエッジ抽出の精度を評価するエッジ評価手段を具備し,上記第1パターン光を先に投射して上記第1パターン光に基づいてエッジを抽出し,上記エッジの抽出精度を上記エッジ評価手段で評価し,評価が所定の評価値に満たない場合に上記第2パターン光を投射して上記第2パターン光に基づいてエッジを抽出するようにしてもよい。
エッジの評価は,エッジ自体に対して例えばエッジの欠落の程度を利用して行なってもよく,エッジを用いて算出した距離情報例えば距離情報の欠落の程度を用いて行なっても良い。
また,上記投射手段は,波長領域が重ならない第1投射素子と第2投射素子とを具備し,上記第1投射素子と第2投射素子とを略同主点に配置し,上記第1投射素子が上記第1パターン光を投射し,上記第2投射素子が上記第2パターン光を投射し,上記非同主点撮像手段および上記同主点撮像装置は,上記第1投射素子の波長領域に感度を有し,上記第2投射素子の波長領域に感度を有さない第1撮像素子と,上記第2投射素子の波長領域に感度を有し,上記第2投射素子の波長領域に感度を有さない第2撮像素子とを具備し,上記第1撮像素子と上記第2撮像素子とを略同主点に配置するようにしてもよい。
上記第1投射素子および上記第2投射素子は,合波素子,例えば,ビームスプリッタにより略同主点に配置されるようにしてもよいし,上記エッジの長さ方向に無視できる間隔を置いて配置することにより略同主点に配置されるようにしてもよい。
上記第1撮像素子および上記第2撮像素子も,上記第1投射素子および上記第2投射素子と同様にして,略同主点に配置されるようにしてもよい。
上記によれば,上記第1パターン光および上記第2パターン光を同時に物体に投射し,上記撮像手段により同時刻に物体を撮像することができる。該第1パターン光および該第2パターン光の一方が,典型的には,可視領域の波長を有し,他方が不可視領域の波長を有する。
上記投射手段に偏光光を形成する偏光形成光学系を設け,該撮像手段に偏光方位を選択するための偏光選択光学系をさらに設けてもよい。このようにすると物体表面の反射に起因するエッジ抽出エラーを抑制できる。
以上の説明は三次元画像取得装置またはシステムに関して行なったが,三次元画像取得方法として実装してもよく,少なくともその一部をコンピュータプログラムとして実現しても良い。
また,本発明のさらに他の側面によれば,三次元画像取得方法において,2値のパターン光を投射し,該2値のパターン光による物体上の光学像を取得し,エッジ抽出手段により該光学像のエッジを抽出し,抽出した上記光学像のエッジを上記物体に付加し,上記光学像のエッジが付加された物体に上記2値のパターンに対応する多値のパターンパターン光を投射し,上記2値のパターンの光学像のエッジが付加された物体上に投影された上記多値のパターン光の光学像を取得し,該光学像に基づいて物体の三次元情報を取得するようにしている。
この構成においても,確実にエッジ情報を取得して安定して距離算出を行なうことができる。
本発明の上述の側面および他の側面は特許請求の範囲に記載され以下実施例を用いて詳述される。
本発明によれば、パターン光のエッジを確実に抽出でき,物体の形状,テクスチャ等に左右されずに距離情報を安定して取得できる。
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の三次元画像取得装置の実施例1の構成を全体として示している。実施例1では,投影装置10とこの投影装置に対して非同主点に配置された撮像装置14との間で三角測量を行なう。
図1において,実施例1の三次元画像取得装置は,投影装置10と,非同主点の撮像装置14と,パーソナルコンピュータ等の計算機30等を含んで構成される。投影装置10は,光源11,パターン光形成部12,投射レンズ13等を含んで構成される。計算機30は,慣用的な計算機リソースを含み,計測物体20の外形(距離)を計算するための種々の機能部を実現する。計算機30により実現される機能部は,例えば,多値パターン記憶部31,エッジ抽出部32,エッジ記憶部33,エッジ評価部34,パターン切替制御部35,2値パターン記憶部36,距離計算部37である。計測物体20の表面の輝度情報を記憶する輝度情報記憶部を含んでも良い。
投影装置10は,計測物体20に所定の投射光を投射する役割を有する。パターン光形成部12には光の透過率の違うストライプやドット(例えば矩形)が複数形成されており,物体に投射する光の強度を制御する役割を有する。パターン切替制御部35はパターン光形成部12に形成されたストライプやドットの形状や透過率の制御や配列の制御を行い所定の順番で配列されたストライプを必要に応じて切り替える役割を有する。エッジ抽出部32は撮像装置14にて撮像した画像のエッジを抽出する役割を有する。エッジ評価部34はエッジ抽出部32にて抽出されたエッジ画像の良否を判断する役割を有する。
本実施例の構成例では,パターン光形成部12には液晶素子を用いた。液晶素子に印加する電圧などをパターン切替制御部35にて制御することにより,パターンの形状や配列,透過率を制御した。パターン光形成部12には液晶素子の他に透過率の違う複数のストライプやドットが形成されたフィルムやガラス板を用いてもよい。その場合ストライプやドットの組み合わせが違う複数のフィルムやガラス板を予め用意しておき必要に応じて切り替える。この場合,パターン切替制御部35としては手動あるいは自動切換えできる機構をセットしておく。撮像装置は特に指定はなくCCDセンサやCMOSセンサを使用した撮像カメラを用いた。但し,撮像した画像を計算機30(PC)に取り込みエッジ抽出などの画像処理をする点からPCへの取り込みが容易である撮像カメラが望ましい。本実施例ではIEEE1394出力のビデオカメラを用いた。PCにIEEE1394用の取り込みボードを装着し計測物体の画像をリアルタイムに取り込んだ。その他としてUSB出力やNTSC出力のビデオカメラを用いてもよい。PCへの画像の取り込みは,それぞれのI/Fに合わせた取り込みボードを装着してボード経由にて行う。エッジ抽出部32には,輝度値の変化が大きい箇所をエッジと判断する,つぎのような手法を用いた。
(1)Cannyの手法:
J.F.Canny,A Computational Approach to edge detection,IEEE Trans.PAMI Vol.8 No.6,pp.679−698,1986.
(2)Susanの手法:
S.M.Smith and J.M. Brady.SUSAN−a new approach to low level image,Processing,Int.Journal of Computer Vision,23(1),pp.45−78,May,1997.
(3)Rothwellの手法
C.Rothwell,J.Mundy,W.Hoffman and V.−D.Nguyen,Driving Vision by Topology,Technical Report No.2444,INRIA,1994.
エッジ評価部34としては,ある閾値を設けエッジ抽出結果がその閾値に対して超えるか超えないかにより判断した。これについては後で詳しく示す。
図2に本実施例で使用した多値のパターン光を図3に2値のパターン光を示す。多値のパターン光には5種類の輝度値の異なるストライプ光を用いた。配列はストライプの並ぶ順番が同じにならないように工夫して行った。2値パターン光は二つのストライプの輝度差を最大限に広げコントラストが最も高くなるように白黒2値のパターンを用いた。また多値パターンと2値パターンを構成するストライプの幅,形状は全く同じになるように設定した。
以上示した三次元画像取得装置を用いて様々なテクスチャがある物体の形状計測を行った。以下にその手順を示す。
[ステップ1]:投影装置10を用いて多値パターン光を物体20に投射する(図2,投射光参照)。
[ステップ2]:撮像装置14により多値パターン光が投射された物体20を撮像し光学像を取得する(図2,光学像参照)。
[ステップ3]:パターン切替制御部35により投影装置10のパターン光形成部12を制御して多値パターン光を2値パターン光に切り替える。
[ステップ4]:投影装置10を用いて2値パターン光を物体に投射する(図3,投射光参照)。
[ステップ5]:撮像装置14により2値パターン光が投射された物体20を撮像し光学像を取得する(図3,光学像参照)。
[ステップ6]:多値パターンの光学像のエッジを抽出し,エッジ情報を取得する(図4,多値パターン光学像参照)。
[ステップ7]:2値パターンの光学像のエッジを抽出し,エッジ情報を取得する(図4,2値パターン光学像参照)。
[ステップ8]:2値パターンのエッジ情報を多値パターンのエッジ情報に付加,あるいは多値パターンのエッジ情報を2値パターンのエッジ情報に入れ替えた合成エッジ光学像を作成する(図5参照)
[ステップ9]:合成エッジ情報のエッジとエッジの間の領域を1つのストライプ像として抽出する。
[ステップ10]:多値パターン光における個々のストライプ光(図2,投射光参照)と,ステップ9にて抽出した個々のストライプ像のうち,対応するストライプを距離計算部37により抽出し物体の三次元形状を取得する。
従来では図4の多値パターンのエッジ抽出画像に見られるような途切れが発生しているストライプエッジに基づいてストライプを抽出して距離を算出していたので,非常に抜けの多い形状計測データしか算出できなかった。これに対して本実施例によれば物体のテクスチャに影響されずにストライプエッジを精度よく抽出できる。このストライプエッジを利用することにより,密度の高い形状計測データを算出できるようになる。またステップ6の多値パターンの光学像のエッジ抽出は省略してもよい。この場合,ステップ8において2値パターンのエッジ情報単独で合成エッジ光学像を作成する。その後の手順は同様である。
以上の説明では,便宜上,エッジ評価部34の動作を省略した。以下では,エッジ評価部34を用いた処理について図6を参照して説明する。
図6の構成では,初めに,多値パターンの処理を行い,エッジ抽出精度が悪いと判別されたときに,多値パターンを用いてパターンのエッジを抽出する。
図6の処理は以下のとおりである。
[ステップS11]:投影装置10により物体20に多値パターンを投射する。
[ステップS12]:多値パターンが投影された物体20を撮像装置14で撮影する(第1の光学像)。
[ステップS13]:エッジ抽出部32により,撮影した第1の光学像のエッジを抽出する(第1のエッジ情報)。
[ステップS14]:ストライプのエッジが精度よく抽出されているかどうかを判別する。精度よく抽出されていればステップS15へ進む。精度よく抽出されていなければステップS17へ進む。
[ステップS15]:第1の光学像を基に対応点を抽出する。
[ステップS16]:距離計算部37が対応点に基づいて距離情報を算出する。処理を終了する。
[ステップS17]:エッジが精度よく抽出されていない場合には,投影装置10が物体20に2値パターンを投射する。
[ステップS18]:2値パターンが投影された物体20を撮像装置14で撮影する(第2の光学像)。
[ステップS19]:第2の光学像のエッジを抽出する(第2のエッジ情報)。
[ステップS20]:第1のエッジ情報に第2のエッジ情報を付加し,または第1のエッジ情報を第2のエッジ情報に置き換えて,合成エッジ光学像を作成する。
[ステップS21]:合成エッジ光学像を基に対応点を抽出する。
[ステップS22]:距離計算部37が,抽出した対応点に基づいて距離情報を算出して処理を終了する。
つぎにエッジ評価部34の他の構成例を説明する。この例は距離画像の抜けに基づいてエッジ抽出精度を判別するものである。図7は,この構成例のエッジ評価部34を伴う処理を示す。図7の処理は以下のとおりである。
[ステップS31]:投影装置10により物体20に多値パターンを投射する。
[ステップS32]:多値パターンが投影された物体20を撮像装置14で撮影する(第1の光学像)。
[ステップS33]:エッジ抽出部32により,撮影した第1の光学像のエッジを抽出する(第1のエッジ情報)。
[ステップS34]:第1の光学像を基に対応点を抽出する。
[ステップS35]:距離計算部37が対応点に基づいて距離情報を算出する。
[ステップS36]:距離画像の抜けが許容範囲かどうか判別する。許容範囲であれば処理を終了し,許容範囲でなければ,ステップS37へ進む。
[ステップS37]:投影装置10が物体20に2値パターンを投射する。
[ステップS38]:2値パターンが投影された物体20を撮像装置14で撮影する(第2の光学像)。
[ステップS39]:第2の光学像のエッジを抽出する(第2のエッジ情報)。
[ステップS40]:第1のエッジ情報に第2のエッジ情報を付加し,または第1のエッジ情報を第2のエッジ情報に置き換えて,合成エッジ光学像を作成する。
[ステップS41]:合成エッジ光学像を基に対応点を抽出する。
[ステップS42]:距離計算部37が,抽出した対応点に基づいて距離情報を算出して処理を終了する。
つぎの本発明の実施例2の三次元画像取得装置について説明する。
図8は,実施例2の三次元画像取得装置の構成を示す。なお,図16において図1と対応する箇所には対応する符号を付した。
先の実施例1では,投射光と撮像画像の比較による距離算出を行う構成であるのに対し,実施例2では撮像画像同士の比較により距離算出を行う構成である。本実施例では実施例1で示した構成に投影装置10と主点が異なる位置に配置された撮像装置を撮像装置14の他に一つ加えた。追加した撮像装置を符号15で示す。その他の構成や各種コンポーネントの詳細,エッジ抽出方法,ストライプの形状,配列などは実施例1の構成と同じである。この実施例にて様々なテクスチャがある物体の形状計測を行う手順を以下に示す。
[ステップ1]:投影装置10を用いて多値パターン光を物体20に投射する(図2,投射光参照)。
[ステップ2]:2つの撮像装置14,15により多値パターン光が投射された物体20を撮像し光学像を取得する(図2,光学像参照)。
[ステップ3]:パターン切替制御部35により投影装置10のパターン光形成部12を制御し投影装置10の多値パターン光を2値パターン光に切り替える。
[ステップ4]:投影装置10を用いて2値パターン光を物体に投射する(図3,投射光参照)。
[ステップ5]:2つの撮像装置14,15により2値パターン光が投射された物体20を撮像し光学像を取得する(図3,光学像参照)。
[ステップ6]:多値パターンの光学像のエッジを抽出し,エッジ情報を取得する(図4,多値パターン光学像参照)。
[ステップ7]:2値パターンの光学像のエッジを抽出し,エッジ情報を取得する(図4,2値パターン光学像参照)。
[ステップ8]:2値パターンのエッジ情報を多値パターンのエッジ情報に付加,あるいは多値パターンのエッジ情報を2値パターンのエッジ情報に入れ替え,これを2つの撮像装置14,15にて実施し,2つの合成エッジ光学像を作成する(図5参照)。
[ステップ9]:合成エッジ光学像のエッジとエッジの間の領域を1つのストライプ像として抽出する。
[ステップ10]:1つの合成エッジ光学像における個々のストライプ像ともう1つの合成エッジ光学像における個々のストライプ像(図5参照)のうち,対応するストライプ像を距離計算部37により抽出して物体の三次元形状を取得する。
本実施例によれば実施例1と同様に物体のテクスチャに影響されずにストライプエッジを精度よく抽出できるので密度の高い形状計測データを算出できるようになる。また本実施例では,撮像された光学像同士の比較により距離算出を行うので,実施例1や特開平3−192474号公報の先行例にて見られた物体のテクスチャによるストライプの誤対応を防ぐことができ,さらに高密度な形状計測データを算出できるようになる。本実施例では2つの撮像装置を示したが,3つ以上の複数の撮像装置を具備していても構わない。この場合は,ストライプ比較用の合成エッジ光学像を適宜選択して距離算出を行う。またステップ6は実施例1と同様に省略しても構わなく,その場合のステップ8の対応とその後のステップも同様である。
なお,撮像画像同士の比較により距離算出を行うのでなく,実施例1と同様に,投射光と撮像画像の比較による距離算出を行うようにしてもよい。この場合,撮像装置ごとに三次元画像を取得でき,複数の三次元画像を組み合わせる構成としても良い。この場合,オクルージョン等に対処しやすい。撮像画像同士の比較により距離算出と,投射光と撮像画像の比較による距離算出とを複合的に採用しても良い。
つぎの本発明の実施例3の三次元画像取得装置について説明する。
図9は,実施例3の三次元画像取得装置の構成を示す。なお,図9において図1または図8と対応する箇所には対応する符号を付した。
本実施例は撮像装置が特殊な位置にレイアウトされた構成である。すなわち投影装置10の主点位置に対し略同主点に配置された同主点撮像装置16と,投影装置10の主点位置に対し同主点でない位置に配置された非同主点撮像装置14を構成要素に持つ。投影装置10と同主点撮像装置16は同主点配置手段17により,略同主点位置に配置される。同主点配置手段17にはハーフミラーを用いた。その他の構成や各種コンポーネントの詳細,エッジ抽出方法,ストライプの形状,配列などは実施例1の構成と同じである。
距離算出は同主点撮像装置16と非同主点撮像装置14により取得された光学像を比較することにより行う。この実施例にて様々なテクスチャがある物体の形状計測を行う手順を以下に示す。
なお,この構成では,同主点撮像装置16の光学像に基づいてパターンの再コード化を行い,ストライプの対応づけを確実に行なうことができる。すなわち,図10に示すように物体表面のテクスチャ等によりストライプの光学像が著しく変化したがどうかを同主点撮像装置16によりモニタして変化の著しい部分については再コード化を行なう。すなわち,図10の左側に示すように「3」,「2」,「1」の濃度でコード化されたストライプについて右上に示すように左から3番めの,本来「2」の濃度であるべき正四角形(セル)の領域については「0」という新たな符号を割り当てる。同様に,右下の例では,左から3番め上から2番めのセルが「3」に変更されている。この再コード化によりテクスチャの影響を反映した形で同主点撮像装置16と非同主点撮像装置14との光学像の対応づけを行なえる。再コード化の詳細については特許第3482990号を参照されたい。
以下,本実施例の手順を説明する。
[ステップ1]:投影装置10を用いて多値パターン光を物体20に投射する(図11,投射光参照)。
[ステップ2]:同主点撮像装置16と非同主点撮像装置14により多値パターン光が投射された物体20を撮像し光学像を取得(図12,光学像参照)。
[ステップ3]:パターン切替制御部35により投影装置10のパターン光形成部12を制御し投影装置10の多値パターン光を2値パターン光に切り替える。
[ステップ4]:投影装置10を用いて2値パターン光を物体20に投射する(図12,投射光参照)。
[ステップ5]:同主点撮像装置16と非同主点撮像装置14により2値パターン光が投射された物体20を撮像し光学像を取得する(図12,光学像参照)
[ステップ6]:同主点撮像装置16により取得した多値パターンの光学像のエッジを抽出し,エッジ情報を取得する(図13,多値パターン光学像参照)。
[ステップ7]:同主点撮像装置16により取得した2値パターンの光学像のエッジを抽出し,エッジ情報を取得(図13,2値パターン光学像参照)。
[ステップ8]:2値パターンのエッジ情報を多値パターンのエッジ情報に付加,あるいは多値パターンのエッジ情報を2値パターンのエッジ情報に入れ替えた合成エッジ光学像を作成する(図14参照)。
[ステップ9]:非同主点撮像装置14により取得した多値パターンの光学像のエッジを抽出し,エッジ情報を取得(図4,多値パターン光学像参照)
[ステップ10]:非同主点撮像装置14により取得した2値パターンの光学像のエッジを抽出し,エッジ情報を取得する(図4,2値パターン光学像参照)。
[ステップ11]:2値パターンのエッジ情報を多値パターンのエッジ情報に付加,あるいは多値パターンのエッジ情報を2値パターンのエッジ情報に入れ替えた合成エッジ光学像を作成する(図5参照)。
[ステップ12]:同主点撮像装置16および非同主点撮像装置14それぞれの合成エッジ光学像のエッジとエッジの間の領域を1つのストライプ像として抽出する。
[ステップ13]:同主点撮像装置16の合成エッジ光学像における個々のストライプ像と非同主点撮像装置14の合成エッジ光学像における個々のストライプ像(図11,13参照)のうち,対応するストライプ像を距離計算部37により抽出し物体20の三次元形状を取得する。
本実施例によれば実施例1や実施例2と同様に物体のテクスチャに影響されずにストライプエッジを精度よく抽出できるので密度の高い形状計測データを算出できるようになる。また本実施例では,撮像された光学像同士の比較により距離算出を行うので,実施例1や特開平3−192474の先行例にて見られた物体のテクスチャによるストライプの誤対応を防ぐことができ,さらに高密度な形状計測データを算出できるようになる。実施例2に対しては,投影装置10と同主点撮像装置16の間には光学レイアウト上オクルージョンが発生しないので距離を算出できるエリアが実施例2に比べて広がるといった利点がある。ここでオクルージョンとは以下に示す領域を言う。物体に凹凸があると凹凸により見えない領域が発生する。この見えない領域は視点により違うので,その領域は原理的に距離を算出できない。この領域をオクルージョンと言う。視点が同じ(同主点)であればオクルージョンは発生しない。また本実施例では非同主点撮像装置14は1つの場合を示したが,複数であっても構わない。この場合は,同主点撮像装置16による合成エッジ光学像と比較する非同主点撮像装置14による合成エッジ光学像を適宜選択して距離算出を行う。またステップ手順6,9は省略しても構わない。この場合,ステップ8,11において2値パターンのエッジ情報を多値パターンの光学像に付加した合成エッジ光学像を作成する。その後の手順は同様である。
つぎの本発明の実施例4の三次元画像取得装置について説明する。
図15は,実施例4の三次元画像取得装置の構成を示す。なお,図15において図9と対応する箇所には対応する符号を付した。
本実施例は,実施例3に示した投影装置10の主点位置に対し略同主点に配置された同主点撮像装置16と,投影装置10の主点位置に対し同主点でない位置に配置された非同主点撮像装置14の構成を基にしている。本実施例では,先の実施例3における投影装置10に偏光光を形成する偏光形成光学系10a(図15の場合は図示していない)を設け,撮像装置14,16に偏光方位を選択するための偏光選択光学系14a,16aをさらに設けている。
パターン光形成部12に液晶素子を用いる場合は,液晶素子が使用する偏光形成光学系を本実施例の偏光形成光学系とする。液晶素子を使用するには光源から射出した偏向方位がランダムな自然光を偏光方位が一様な偏光光に形成するための光学系が必要となり,これは本実施例で使用する偏光形成光学系と同じであるからである。偏光形成光学系としては偏向フィルタ単体であってもよいし,偏光効率と均一な照度分布が得られる櫛形のPBSプリズムと1/2λ板を張り合わせた部材とフライアイレンズを組み合わせた光学系を用いてもよい。
パターン光形成部12に透過率の違う複数のストライプが形成されたフィルムやガラス板を用いる場合には,偏光形成光学系を新たに設ける必要がある。偏光形成光学系としては偏向フィルタ単体であってもよいし,偏光効率と均一な照度分布が得られる櫛形のPBSプリズムと1/2λ板を張り合わせた部材とフライアイレンズを組み合わせた光学系を用いてもよい。
またストライプの組み合わせが違う複数のフィルムやガラス板を予め用意しておき必要に応じて切り替える。切り替え手段としては手動あるいは自動切換えできる機構をセットしておく。撮像装置14,16に設けた偏光方位を選択するための偏光選択光学系14a,16aには偏光フィルタを用いた。その他の構成や各種コンポーネントの詳細,エッジ抽出方法,ストライプの形状,配列などは実施例3の構成と同じである。
ここで偏光形成光学系により形成した偏光光の偏光方位と偏光選択光学系である偏光フィルタの光の透過軸を略垂直になるように設定しておく。これは光沢物の計測を精度よく行うための重要な設定である。
精度よく計測できる理由を以下に示す。まず光沢物において計測劣化が発生するメカニズムについて説明する。光沢面に光を投射すると正反射方向に反射強度の強い鏡面反射光が観察される。正反射方向以外では鏡面反射光は観察されず比較的反射強度の弱い完全拡散反射光が観察される。よって光沢物にパターン光を投射した場合,異なる撮像位置からパターン光学像を撮像すると,同じパターン光学像にも拘らず,その強度が異なる。したがってパターン間の対応が取れずに距離が算出できない。次に偏光光学系により計測劣化を防止できる理由を説明する。光沢物の表面は完全拡散面と鏡面が重畳された面である。光沢物に偏光光を投射すると鏡面にて反射(正反射方向のみに反射)した光は偏光方位を維持する。完全拡散面にて反射(全方向に均一に反射)した光は偏光方位がランダムな完全拡散反射光になる。そこで偏光形成光学系により形成した偏光光の偏光方位と偏光選択光学系である偏光フィルタの光の透過軸を略垂直になるように設定しておけば,鏡面にて反射した偏光光をカットでき,また完全拡散面にて反射した完全拡散反射光のうち偏光フィルタの透過軸と同一方向である偏光方位を有する光のみを撮像手段にて観察できる。完全拡散反射光は全方向に均一に反射するので撮像手段の視点を変えても撮像手段にて観察される光は,完全拡散反射光のうち偏光フィルタの透過軸と同一方向である偏光方位を有する光のみである。よって視点の違いによるパターン光学像の強度差は生じないので,パターン間の誤対応は発生しない。
距離算出は同主点撮像装置16と非同主点撮像装置14により取得された光学像を比較することにより行う。この実施例にて様々なテクスチャがある物体の形状計測を行う手順は,第3の実施例にて示した手順と全く同様であるので省略する。
本実施例によれば実施例3におけるメリットに光沢物も精度よく計測できるといったメリットがさらに加わる。
以上説明した偏光形成光学系と偏光選択光学系は,実施例1,実施例2の構成に具備しても構わない。偏光光学系の設定は実施例4と同様であり,また計測手順はそれぞれの実施例の手順に準ずる。
また以上すべての実施例では,投射パターンにはストライプを使用したが,これはドット状(短径的には矩形)であっても構わない。多値のドット状のパターンでは光の強弱あるいは色の違いを利用して同じ並びにならないようにドットを配列し,2値のドット状のパターンでは,多値のドット状のパターンと形は同じで,コントラストが最大になるように光の強弱あるいは色の違いを利用して配列する。一例として本実施例で使用したストライプの長さ方向に所定の間隔で光の強弱や色を変え,これをドット状のパターンとして使用する。
つぎに実施例4の変形例について説明する。この変形例では,実施例1と同様の構成において偏光形成光学系10aおよび偏光選択光学系14aを用いている。
図16はこの変形例を示しており,この図において図1または図15と対応する箇所には対応する符号を付した。
図16の変形例においては,投影装置10に偏光形成光学系10aを設け,投射光を偏光に変換する。偏光形成光学系10aは典型的には偏光板である。他方,撮像装置14には偏光選択光学系14aを設け,偏光面の角度を調整できるようになっている。具体的には偏光板を撮像装置14のレンズ側で回転できるように取り付ける。偏光面の角度を調整することにより,計測物体20の表面による鏡面反射光を除去して多値パターンの光学像を確実に取得できると共に,パターンのエッジを安定して取得できる。両者が相まって対応点を確実に誤ることなく取得でき,安定した距離測定を実現する。
最後に,エッジ抽出の評価(図6,図7)について補足説明を行なう。
上述したように,上述の実施例では典型的には図6または図7に説明するようにエッジ抽出の評価を行なう。すなわち,物体20に多値パターンを投射した際に撮像した光学像のエッジ抽出精度をエッジ評価部34にて判断し,所定の精度が得られた場合には多値パターンにて得られた光学像を基に距離算出を行い,所定の精度が得られなかった場合には,2値パターンを投射し,2値パターンにて得られたストライプエッジを利用して距離算出を行うといった手順にて計測を行う。もちろん,直ちに2値パターンを利用してエッジ情報を取得する構成を採用しても良い。エッジ抽出評価は以下のようなものである。
実施例3の構成では,同主点撮像装置16にて得られた多値パターン光学像(図13,多値パターン光学像参照)は投射パターン光(図12,投射光参照)の形状を再現するので,この場合抽出されるべきストライプのエッジ画素は直線状に抜けなく並ぶはずである。この状態を理想状態とし,欠落しているエッジ画素がある閾値より大きい場合には,エッジ抽出不良とし,所定のエッジ抽出精度が得られないと判断する。
実施例1,2の構成では撮像されるストライプは物体の形状により曲がる(図2,多値パターン光学像)。そこでストライプの幅方向にある幅で許容画素幅を設定し,その画素幅にエッジ画素があれば,エッジが抽出されたと判断する。このエッジ画素数を算出する。また物体が置かれた位置とほぼ同じ位置に撮像手段と正対する平面を仮定し,その平面状に仮想的に投射されたストライプのエッジ画素数を算出する。このエッジ画素数を理想的に抽出できる最大数として,先に求めたエッジ画素数と比較し,先に求めたエッジ画素数がある閾値以下ならエッジ抽出不良とし,所定のエッジ抽出精度が得られないと判断する。
当然のことながらエッジ抽出の良否を人間の見た目で判断しても構わない。
図6にて示した処理では,エッジ評価部34により,2値パターンの投射を行うかどうかの判断を行うのに対し,図7は最終的に得られた距離画像の抜けの有無によって2値パターンの投射を行うかどうかの判断を行う。距離画像の抜けがないかの判断は人間の見た目の判断で行ってもよいが,形状取得率に従って判断しても構わない。この形状取得率は先の実施例にて示した理想的に抽出されたエッジ画素から全て距離画像が算出できるとして,このエッジ画素数を分母にし,実際に得られた距離画像の画素数を分子にした際の値である。形状取得率がある閾値以下なら2値のパターンを投射し,2値パターンにて得られたストライプエッジを利用して距離算出を行う。
本発明によれば,すべての実施例において距離画像に加え輝度画像も取得できる。輝度画像を取得する場合は,パターンの投射をしないで,各実施例にて具備された撮像装置を用いて状態で物体を撮像する。
なお、本発明は上述の実施例に限定されるものではなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えば、上述実施例3や実施例4では,ハーフミラーやPBS(偏光ビームスプリッタ)等の同主点配置手段17を用いたが,図17に示すように,投影装置10および同主点撮像装置16を,パターンのストライプ(エッジ)の方向に無視できる程度に離間して配置し,実質的に同主点としてもよい。この場合ハーフミラー等の同主点配置手段17によるパターン光のロスや配分に伴うパワーの低下やバラツキを回避できる。また,周知のDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を用いて,同主点に受光部を設けて投光系と撮像系とを同主点にしてもよい。
また,上述の実施例では,2値パターン等のエッジ抽出専用のパターンと多値パターン等の距離算出用のパターンとを時間をずらして投射して撮像するようにしているが,両者の波長を異なるものとして同時に撮像するようにしても良い。例えば,2値パターンを赤外光とし,多値パターンを可視光とする。この場合,投影装置および撮像装置としては波長に対応したものを採用する。この場合,例えば,図18に示すように,投影装置101,102(例えば,一方が赤外光用,他方が可視光用)からの投射パターン光をハーフミラー等の合波器18で合波して計測物体20に照射する。また図19に示すように,撮像装置141,142(撮像装置161,162の場合もある。例えば,一方が赤外光用,他方が可視光用)を設け,計測物体20からのパターン光をハーフミラー等の分波器19で分派した後,撮像する。合波器18や分波器19を用いずに,図20や図21に示すように,ストライプ(エッジ)の長さ方向に無視できる間隔だけ離間して配置された投影装置101,102や撮像装置141,142(161,162)を用いても良い。
また,上述の実施例では合成エッジ光学像を用いてエッジを確定して距離を算出したが,エッジを抽出してこれを物体にマーキングし,マーキングした物体を多値パターンその他の距離算出用のパターンを投射してこれを撮像し,この光学像からエッジを抽出して距離を算出するようにしても良い。
すなわち,図22に手順の例を示すように,物体に2値パターンを投射してエッジを抽出しエッジを物体20の表面にマーキングする(S51〜S54)。マーキング結果は例えば図23に破線で示すようなものである(実際には実線,例えば黒の実線でマーキングする)。
この後,マーキングした物体20に多値パターンを投影してこれを撮像し,図24に示すような光学像を得,この光学像からエッジを抽出して距離を算出する(S55〜S58)。
この例でも,エッジを確実に抽出した後に,それを強調して物体20の表面にプリントしているので,以降の処理で確実にエッジを抽出でき,安定して距離を算出できる。
なお,マーキングは,多値光学像に行なうようにしても良い。
本発明の実施例1の三次元画像撮像装置の構成図である。 実施例1等における多値パターンの投射光,光学像を示した図である。 実施例1等における2値パターンの投射光,光学像を示した図である。 実施例1等におけるエッジ抽出画像を示した図である。 実施例1等における合成エッジ光学像を示した図である。 実施例1等におけるエッジ抽出評価を伴う処理例(その1)を説明するフローチャートである。 実施例1等におけるエッジ抽出評価を伴う処理例(その2)を説明するフローチャートである。 本発明の実施例2の三次元画像撮像装置の構成図である。 本発明の実施例3の三次元画像撮像装置の構成図である。 実施例3のパターンの再コード化を説明する図である。 実施例3における多値パターンの投射光,光学像を示した図である。 実施例3における2値パターンの投射光,光学像を示した図である。 実施例3における同主点撮像装置のエッジ抽出画像を示した図である。 実施例3における同主点撮像装置の合成エッジ光学像を示した図である。 本発明の実施例4の三次元画像撮像装置の構成図である。 実施例4の変形例を説明する図である。 実施例の変形例(同主点撮像装置に関する)を説明する図である。 実施例の変形例(投影装置の波長分離その1)を説明する図である。 実施例の変形例(撮像装置の波長分離その1)を説明する図である。 実施例の変形例(投影装置の波長分離その2)を説明する図である。 実施例の変形例(撮像装置の波長分離その2)を説明する図である。 実施例の変形例(マーキングをするもの)を説明する図である。 マーキングされた物体を説明する図である。 マーキングされた物体の投影光学像を説明する図である。 従来の三次元画像撮像装置の構成図である。
符号の説明
10 投影装置
10a 偏光形成光学系
11 光源
12 パターン光形成部
13 投射レンズ
14,15 撮像装置(非同主点撮像装置)
14a,16a 偏光選択光学系
16 同主点撮像装置
17 同主点配置手段
18 合波器
19 分波器
20 計測物体
101,102 投影装置
20 物体
141,142,161,162 撮像装置
30 計算機
31 多値パターン記憶部
32 エッジ抽出部
33 エッジ記憶部
34 エッジ評価部
35 パターン切替制御部
36 2値パターン記憶部
37 距離計算部

Claims (40)

  1. コード化された第1パターンを持つ第1パターン光を形成する第1パターン光形成手段と,
    上記第1パターンとエッジが対応し光学属性分布が異なるエッジ抽出専用の第2パターンを持つ第2パターン光を形成する第2パターン光形成手段と,
    上記第1パターン光および上記第2パターン光を物体に投射する投射手段と,
    上記投射手段に対し主点を異なる位置に配置され,上記物体に投射された上記第1パターン光の光学像および上記第2パターン光の光学像を,それぞれの光学像が他の光学像から実質的に影響を受けることなく,撮像する非同主点撮像手段と,
    上記非同主点撮像手段により取得された上記第2パターン光の光学像のエッジを抽出するエッジ抽出手段と,
    上記第1パターン光と上記エッジ抽出手段により抽出したエッジと上記非同主点撮像手段により取得された上記第1パターン光の光学像とに基づいて対応するパターンを探索することにより距離値を算出する距離算出手段と,
    を有することを特徴とする三次元画像取得装置。
  2. コード化された第1パターンを持つ第1パターン光を形成する第1パターン光形成手段と,
    上記第1パターンとエッジが対応し光学属性分布が異なるエッジ抽出専用の第2パターンを持つ第2パターン光を形成する第2パターン光形成手段と,
    上記第1パターン光および上記第2パターン光を物体に投射する投射手段と,
    上記投射手段に対し主点を異なる位置に配置され,上記物体に投射された上記第1パターン光の光学像および上記第2パターン光の光学像を,それぞれの光学像が他の光学像から実質的に影響を受けることなく,撮像する複数の非同主点撮像手段と,
    上記複数の非同主点撮像手段により取得された上記第2パターン光の光学像のエッジを抽出するエッジ抽出手段と,
    上記複数の同主点撮像手段により取得された上記第2パターン光の光学像から上記エッジ抽出手段により抽出した複数組のエッジと,上記複数の非同主点撮像手段により取得された複数の上記第1パターン光の光学像とに基づいて対応するパターンを探索することにより距離値を算出する距離算出手段と,
    を有することを特徴とする三次元画像取得装置。
  3. 上記投射手段の主点位置に対し略同主点に配置された同主点撮像手段をさらに有し,上記同主点撮像手段により撮像された上記第1パターン光の光学像と上記非同主点撮像手段により取得された上記第1パターン光の光学像とに基づいて対応するパターンを探索することにより距離値を算出する請求項1または2記載の三次元画像取得装置。
  4. 上記同主点撮像手段は,分波素子により上記投射手段に対して略同主点に配置される請求項3記載の三次元画像取得装置。
  5. 上記分波素子はビームスプリッタである請求項4記載の三次元画像取得装置。
  6. 上記同主点撮像手段は,上記投射手段に対して上記第1パターン光の長さ方向に間隔を置いて配置することにより上記投射手段に対して略同主点に配置される請求項2記載の三次元画像取得装置。
  7. 上記第1パターン光は多値のパターン光であり,上記第2パターン光は2値のパターン光である請求項1〜6のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  8. 上記多値のパターン光および上記2値のパターン光は,光の強弱あるいは色の違いを利用して形成される請求項7記載の三次元画像取得装置。
  9. 上記多値のパターン光および上記2値のパターン光は,ストライプ状あるいは矩形状に整形された光から構成される請求項7または8記載の三次元画像取得装置。
  10. 上記多値のパターン光および上記2値のパターン光は,それぞれのパターンの形状が同じである請求項7,8または9記載の三次元画像取得装置。
  11. 上記非同主点撮像手段および上記同主点撮像手段は,時間を前後して上記物体に投射された上記第1パターン光および上記第2パターン光のそれぞれの光学像を別個に撮像する請求項1〜10のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  12. 上記エッジ抽出手段はエッジ抽出の精度を評価するエッジ評価手段を具備し,上記第1パターン光を先に投射して上記第1パターン光に基づいてエッジを抽出し,上記エッジの抽出精度を上記エッジ評価手段で評価し,評価が所定の評価値に満たない場合に上記第2パターン光を投射して上記第2パターン光に基づいてエッジを抽出する請求項11記載の三次元画像取得装置。
  13. 上記投射手段は,波長領域が重ならない第1投射素子と第2投射素子とを具備し,上記第1投射素子と第2投射素子とを略同主点に配置し,上記第1投射素子が上記第1パターン光を投射し,上記第2投射素子が上記第2パターン光を投射し,上記非同主点撮像手段および上記同主点撮像手段は,上記第1投射素子の波長領域に感度を有し,上記第2投射素子の波長領域に感度を有さない第1撮像素子と,上記第2投射素子の波長領域に感度を有し,上記第2投射素子の波長領域に感度を有さない第2撮像素子とを具備し,上記第1撮像素子と上記第2撮像素子とを略同主点に配置する請求項1〜12のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  14. 上記第1投射素子および上記第2投射素子は,合波素子により略同主点に配置される請求項13記載の三次元画像取得装置。
  15. 上記合波素子はビームスプリッタである請求項14記載の三次元画像取得装置。
  16. 上記第1投射素子および上記第2投射素子は,上記第1パターン光の長さ方向に間隔を置いて配置することにより略同主点に配置される請求項14記載の三次元画像取得装置。
  17. 上記第1撮像素子および上記第2撮像素子は,分波素子により略同主点に配置される請求項13〜16のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  18. 上記分波素子はビームスプリッタである請求項17記載の三次元画像取得装置。
  19. 上記第1撮像素子および上記第2撮像素子は,上記第1パターン光の長さ方向に間隔を置いて配置することにより略同主点に配置される請求項13〜16のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  20. 上記第1投射素子および上記第2投射素子と,上記同主点撮像装置は上記第1パターン光の長さ方向に間隔を置いて配置することにより略同主点に配置される請求項13〜19のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  21. 上記第1パターン光および上記第2パターン光を同時に物体に投射し,上記撮像手段により同時刻に物体を撮像する13〜20のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  22. 該第1パターン光および該第2パターン光の一方が可視領域の波長を有し,他方が不可視領域の波長を有する請求項13〜21のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  23. 上記投射手段に偏光光を形成する偏光形成光学系を設け,該撮像手段に偏光方位を選択するための偏光選択光学系をさらに設けた請求項1〜22のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  24. 第1パターン光形成手段により,コード化された第1パターンを持つ第1パターン光を形成するステップと,
    第2パターン光形成手段により,上記第1パターンとエッジが対応し光学属性分布が異なる第2パターンを持つエッジ抽出用の第2パターン光を形成するステップと,
    投射手段により,上記第1パターン光および上記第2パターン光を物体に投射するステップと,
    上記投射手段に対し主点を異なる位置に配置された,少なくとも1つの撮像手段により,上記物体に投射された上記第1パターン光の光学像および上記第2パターン光の光学像を,それぞれの光学像が他の光学像から実質的に影響を受けることなく,撮像するステップと,
    エッジ抽出手段により,上記撮像手段により取得された上記第1パターン光の光学像のエッジおよび上記第2パターン光の光学像のエッジを抽出するステップと,
    上記エッジ抽出手段により抽出した上記第1パターンの光学像のエッジに,上記エッジ抽出手段により抽出した上記第2パターンの光学像のエッジを付加して構成した合成エッジ,または,上記エッジ抽出手段により抽出した上記第1パターンの光学像のエッジを,上記エッジ抽出手段により抽出した上記第2パターンの光学像のエッジに置き換えて構成した合成エッジと,上記撮像手段により取得された上記第1パターン光の光学像とに基づいて,距離算出手段により,対応するパターンを探索することにより距離値を算出するステップと,
    を有することを特徴とする三次元画像取得方法。
  25. 第1パターン光形成手段により,コード化された第1パターンを持つ第1パターン光を形成するステップと,
    第2パターン光形成手段により,上記第1パターンとエッジが対応し光学属性分布が異なるエッジ抽出用の第2パターンを持つ第2パターン光を形成するステップと,
    投射手段により,上記第1パターン光および上記第2パターン光を物体に投射するステップと,
    上記投射手段に対し主点を異なる位置に配置された,少なくとも1つの撮像手段により,上記物体に投射された上記第1パターン光の光学像および上記第2パターン光の光学像を,それぞれの光学像が他の光学像から実質的に影響を受けることなく,撮像するステップと,
    エッジ抽出手段により,上記撮像手段により取得された上記第2パターン光の光学像のエッジを抽出するステップと,
    距離算出手段により,上記エッジ抽出手段により抽出した上記第2パターンの光学像のエッジと,上記撮像手段により取得された上記第1パターン光の光学像とに基づいて,対応するパターンを探索することにより距離値を算出するステップと,
    を有することを特徴とする三次元画像取得方法。
  26. 上記投射手段の主点位置に対し略同主点に配置された同主点撮像手段を設け,上記同主点撮像手段により取得された上記第1パターン光の光学像と上記同主点撮像手段および上記非同主点撮像手段により取得された上記第1パターン光の光学像とに基づいて,対応するパターンを探索することにより距離値を算出する請求項24または25記載の三次元画像取得方法。
  27. 上記非同主点撮像手段および上記同主点撮像手段は,時間を前後して上記物体に投射された上記第1パターン光および上記第2パターン光のそれぞれの光学像を別個に撮像する請求項24,25または26記載の三次元画像取得方法。
  28. 上記エッジ抽出手段のエッジ抽出の精度を評価するエッジ評価手段を設け,上記第1パターン光を先に投射して上記第1パターン光に基づいてエッジを抽出し,上記エッジの抽出精度を上記エッジ評価手段で評価し,評価が所定の評価値に満たない場合に上記第2パターン光を投射して上記第2パターン光に基づいてエッジを抽出する請求項27記載の三次元画像取得方法。
  29. 上記投射手段は,波長領域が重ならない第1投射素子と第2投射素子とを具備し,上記第1投射素子と第2投射素子とを略同主点に配置し,上記第1投射素子が上記第1パターン光を投射し,上記第2投射素子が上記第2パターン光を投射し,上記非同主点撮像手段および上記同主点撮像装置は,上記第1投射素子の波長領域に感度を有し,上記第2投射素子の波長領域に感度を有さない第1撮像素子と,上記第2投射素子の波長領域に感度を有し,上記第2投射素子の波長領域に感度を有さない第2撮像素子とを具備し,上記第1撮像素子と上記第2撮像素子とを略同主点に配置する請求項24〜28のいずれかに記載の三次元画像取得方法。
  30. 上記第1投射素子および上記第2投射素子は,合波素子により略同主点に配置される請求項29記載の三次元画像取得方法。
  31. 上記合波素子はビームスプリッタである請求項30記載の三次元画像取得方法。
  32. 上記第1投射素子および上記第2投射素子は,上記第1パターン光の長さ方向に間隔を置いて配置することにより略同主点に配置される請求項31記載の三次元画像取得方法。
  33. 上記第1撮像素子および上記第2撮像素子は,分波素子により略同主点に配置される請求項24〜32のいずれかに記載の三次元画像取得方法。
  34. 上記分波素子はビームスプリッタである請求項33記載の三次元画像取得方法。
  35. 上記第1撮像素子および上記第2撮像素子は,上記第1パターン光の長さ方向に間隔を置いて配置することにより略同主点に配置される請求項24〜32のいずれかに記載の三次元画像取得方法。
  36. 上記第1投射素子および上記第2投射素子と,上記同主点撮像装置は上記第1パターン光の長さ方向に間隔を置いて配置することにより略同主点に配置される請求項29〜35のいずれかに記載の三次元画像取得装置。
  37. 上記第1パターン光および上記第2パターン光を同時に物体に投射し,上記撮像手段により同時刻に物体を撮像する24〜36のいずれかに記載の三次元画像取得方法。
  38. 該第1パターン光および該第2パターン光の一方が可視領域の波長を有し,他方が不可視領域の波長を有する請求項24〜37のいずれかに記載の三次元画像取得方法。
  39. 上記投射手段に偏光光を形成する偏光形成光学系を設け,該撮像手段に偏光方位を選択するための偏光選択光学系をさらに設けた請求項24〜38のいずれかに記載の三次元画像取得方法。
  40. 2値のパターン光を投射し,該2値のパターン光による物体上の光学像を取得し,エッジ抽出手段により該光学像のエッジを抽出し,抽出した上記光学像のエッジを上記物体に付加し,上記光学像のエッジが付加された物体に上記2値のパターンに対応する多値のパターンパターン光を投射し,上記2値のパターンの光学像のエッジが付加された物体上に投影された上記多値のパターン光の光学像を取得し,該光学像に基づいて物体の三次元情報を取得する三次元画像取得方法。
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