JP2009103800A - オートフォーカス装置および方法、並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】より迅速かつ確実にオートフォーカス制御を行う。
【解決手段】確度計算部30は、撮像画像から求められたR、G、Bの成分のそれぞれの最大値と最小値との差分値のそれぞれに基づいて、コントラスト方式でのオートフォーカス制御に対する評価を示す確度と、色収差方式でのオートフォーカス制御に対する評価を示す確度とを求める。判定処理部33は、確度計算部30により求められたコントラスト方式の確度と、色収差方式の確度とを比較し、その比較結果に応じて、コントラスト方式または色収差方式の何れかの方式で、オートフォーカス制御を行い、レンズ21を合焦位置に移動させる。本発明は、撮像装置に適用することができる。
【選択図】図1

Description

本発明はオートフォーカス装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、より迅速かつ確実にフォーカスすることができるようにしたオートフォーカス装置および方法、並びにプログラムに関する。
デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラなどに内蔵されるオートフォーカス装置として、コントラスト方式、色収差方式などの方式によりオートフォーカス制御を行うオートフォーカス装置が知られている。
例えば、コントラスト方式のオートフォーカス装置には、レンズの位置を移動させて、レンズの各位置において撮像された画像のコントラストを検出し、各位置でのコントラストを比較してレンズの合焦位置、すなわちレンズの焦点が被写体に合う位置を検出するものがある(例えば、特許文献1参照)。このオートフォーカス装置においては、画像のコントラストが最大となるレンズの位置が合焦位置とされる。
また、色収差方式のオートフォーカス装置として、色収差を有するレンズを用い、その色収差により光のR(赤)、G(緑)、B(青)の成分ごとにレンズの合焦位置が異なることを利用して、各色の高周波成分の大きさの比較結果に基づいて合焦位置を検出するものもある(例えば、特許文献2参照)。なお、ここでいう色収差とは、倍率色収差ではなく、軸上色収差のことをいう。また、以下の説明において、軸上色収差を単に色収差と称する。
特開昭63−310281号公報
特開平1−246516号公報
しかしながら、コントラスト方式のオートフォーカス装置では、コントラストが最大となるレンズの位置を検出するため、少なくとも3ヶ所の位置にレンズを移動させてコントラストを検出しなければならず、色収差方式と比べて合焦位置の検出に比較的長い時間が必要となることがある。
また、一旦、レンズを合焦位置に移動させた後、被写体の動きに追従するためには、いわゆるウオウブリング、つまりレンズまたは撮像素子を前後に小刻みに移動させる必要があった。そのため、撮像により得られる画像に不自然なゆれや周期的なデフォーカスが生じ、画質が劣化してしまう。
さらに、通常、コントラスト方式において、合焦位置の検出にはG(緑)の成分が用いられる。したがって、被写体のGの成分が空間方向に対して一定である場合、例えば被写体が赤と青のチェッカー模様である場合には、オートフォーカス装置はコントラストを検出することができず、正しくオートフォーカス制御を行うことができなかった。
さらに、また、カメラのレンズは、一般的に色収差をなくすように設計されているので、色収差方式において、色収差を検出することが困難な場合がある。例えば、被写体のハイライト部分が極端に明るく、かつシャドー部分が極端に暗い場合には、ハイライト部分とシャドー部分との境界には、明確な色収差が現れる。ところが、逆に被写体のハイライト部分がそれほど明るくなく、かつシャドー部分がそれほど暗くない場合には、ハイライト部分とシャドー部分との境界においてすら明確な色収差が現れないので、色収差方式でのオートフォーカス制御は困難となる。
さらに、被写体の色が緑の濃淡のみである場合には、被写体からの光は、R(赤)の成分もB(青)の成分もなく、G(緑)の成分のみであり、色収差が生じないので色収差方式でオートフォーカス制御を行うことはできない。
このように、コントラスト方式や色収差方式では、被写体によって正しく合焦位置を検出することができなかったり、オートフォーカス制御に時間がかかったりする場合があった。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より迅速かつ確実にオートフォーカス制御を行うことができるようにするものである。
本発明の一側面のオートフォーカス装置は、レンズを移動させて合焦させるオートフォーカス装置であって、撮像された画像の第1の色の成分から、第1のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第1の確度を求めるとともに、前記画像の第2の色の成分、および第3の色の成分から、第2のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第2の確度を求める確度算出手段と、前記第1の確度と前記第2の確度とを比較し、その比較結果に応じて前記第1のオートフォーカス制御方式、または前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御する制御手段とを備える。
前記確度算出手段には、前記第1の色の成分の最大値と最小値との差分を前記第1の確度として求めさせ、前記第2の色の成分の最大値と最小値との差分、または前記第3の色の成分の最大値と最小値との差分のうちの小さい値を前記第2の確度として求めさせることができる。
オートフォーカス装置には、前記画像の前記第1の色、前記第2の色、および前記第3の色の高周波成分の絶対値のうちの少なくとも2つを比較し、その比較結果に応じて、前記第2のオートフォーカス制御方式において前記レンズを移動させる方向および移動量を決定する決定手段をさらに設け、前記制御手段には、前記第1の確度よりも前記第2の確度が大きい場合、前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御させることができる。
前記決定手段には、前記第2の色の高周波成分の絶対値と、所定の定数が乗算された、前記第3の色の高周波成分の絶対値との大小関係を比較させることができる。
前記決定手段には、前記第1の色、前記第2の色、および前記第3の色の高周波成分の絶対値と、所定の定数が乗算された前記第3の色の高周波成分の絶対値とのうちの少なくとも2つを比較させ、前記所定の定数は、前記第1の色の成分のコントラストが最大となるときの前記第2の色の高周波成分の絶対値と、前記第3の色の高周波成分の絶対値との比とすることができる。
本発明の一側面のオートフォーカス方法またはプログラムは、レンズを移動させて合焦させるオートフォーカス方法またはプログラムであって、撮像された画像の第1の色の成分から、第1のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第1の確度を求めるとともに、前記画像の第2の色の成分、および第3の色の成分から、第2のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第2の確度を求め、前記第1の確度と前記第2の確度とを比較し、その比較結果に応じて前記第1のオートフォーカス制御方式、または前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御するステップを含む。
本発明の一側面においては、撮像された画像の第1の色の成分から、第1のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第1の確度が求められるとともに、前記画像の第2の色の成分、および第3の色の成分から、第2のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第2の確度が求められ、前記第1の確度と前記第2の確度とが比較され、その比較結果に応じて前記第1のオートフォーカス制御方式、または前記第2のオートフォーカス制御方式でのレンズの移動が制御される。
本発明の一側面によれば、より迅速かつ確実にオートフォーカス制御を行うことができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書又は図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、明細書又は図面に記載されていることを確認するためのものである。従って、明細書又は図面中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面のオートフォーカス装置は、レンズを移動させて合焦させるオートフォーカス装置であって、撮像された画像の第1の色の成分から、第1のオートフォーカス制御方式(例えば、コントラスト方式)に対する評価を示す第1の確度を求めるとともに、前記画像の第2の色の成分、および第3の色の成分から、第2のオートフォーカス制御方式(例えば、色収差方式)に対する評価を示す第2の確度を求める確度算出手段(例えば、図1の確度計算部30)と、前記第1の確度と前記第2の確度とを比較し、その比較結果に応じて前記第1のオートフォーカス制御方式、または前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御する制御手段(例えば、図1の判定処理部33)とを備える。
前記確度算出手段には、前記第1の色の成分の最大値と最小値との差分を前記第1の確度として求めさせ、前記第2の色の成分の最大値と最小値との差分、または前記第3の色の成分の最大値と最小値との差分のうちの小さい値を前記第2の確度として求めさせる(例えば、図2のステップS15の処理)ことができる。
オートフォーカス装置には、前記画像の前記第1の色、前記第2の色、および前記第3の色の高周波成分の絶対値のうちの少なくとも2つを比較し、その比較結果に応じて、前記第2のオートフォーカス制御方式において前記レンズを移動させる方向および移動量を決定する決定手段(例えば、図1の色収差評価部32)をさらに設け、前記制御手段には、前記第1の確度よりも前記第2の確度が大きい場合、前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御させる(例えば、図9のステップS127乃至ステップS135の処理)ことができる。
前記決定手段には、前記第2の色の高周波成分の絶対値と、所定の定数が乗算された、前記第3の色の高周波成分の絶対値との大小関係を比較させる(例えば、図5のステップS77およびステップS79の処理)ことができる。
本発明の一側面のオートフォーカス方法またはプログラムは、レンズを移動させて合焦させるオートフォーカス方法またはプログラムであって、撮像された画像の第1の色の成分から、第1のオートフォーカス制御方式(例えば、コントラスト方式)に対する評価を示す第1の確度を求めるとともに、前記画像の第2の色の成分、および第3の色の成分から、第2のオートフォーカス制御方式(例えば、色収差方式)に対する評価を示す第2の確度を求め(例えば、図2のステップS15)、前記第1の確度と前記第2の確度とを比較し、その比較結果に応じて前記第1のオートフォーカス制御方式、または前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御する(例えば、図7乃至図9を参照して説明するオートフォーカス処理)ステップを含む。
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した撮像装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
撮像装置11は、オートフォーカス制御によりレンズ21を合焦位置に移動させ、図示せぬ被写体を撮像する。
撮像装置11は、レンズ21、イメージセンサ22、カラー同時化処理部23、画像処理部24、メモリ25、HPF(High Pass Filter)回路26−1乃至HPF回路26−3、絶対値算出部27−1乃至絶対値算出部27−3、差分算出部28−1乃至差分算出部28−3、除算回路29−1乃至除算回路29−3、確度計算部30、コントラスト評価部31、色収差評価部32、判定処理部33、およびレンズ駆動制御部34から構成される。
レンズ21は、図示せぬ被写体から入射した光をイメージセンサ22に入射させる。ここで、レンズ21からイメージセンサ22に入射する光は、レンズ21の色収差(軸上色収差)のため、その成分により結像位置が異なる。すなわち、図1において実線はレンズ21からイメージセンサ22に入射する光のG(緑)の成分の光路を示しており、Gの成分(以下、Gの光とも称する)は、イメージセンサ22の受光面上に結像している。通常、Gの光がイメージセンサ22の受光面上に結像するレンズ21の位置が、そのレンズ21の合焦位置とされる。
また、図1において一点鎖線は、イメージセンサ22に入射する光のR(赤)の成分の光路を示しており、Rの成分(以下、Rの光とも称する)は、イメージセンサ22の受光面よりも図中、右側、つまり遠景側に結像している。さらに、図1において点線は、イメージセンサ22に入射する光のB(青)の成分の光路を示しており、Bの成分(以下、Bの光とも称する)は、イメージセンサ22の受光面よりも図中、左側、つまり近景側に結像している。
イメージセンサ22は、レンズ21から入射した光を撮像し、これにより得られた撮像画像、より詳細には撮像画像の画像データをカラー同時化処理部23に供給する。カラー同時化処理部23は、イメージセンサ22から供給された撮像画像に対して、カラー同時化処理を施す。これにより、撮像画像の画像データは、1つの画素がR、G、Bの何れかの成分のデータを有する画像データ、すなわちRAWデータから、1つの画素がR、G、Bの3つの成分のデータを有するカラー画像データに変換される。なお、このカラー同時化処理は、デモザイク処理とも呼ばれている。また、カラー同時化処理部23は、カラー同時化処理の施された撮像画像に必要に応じて画像処理を施して、倍率色収差などの補正も行う。
カラー同時化処理部23は、カラー同時化処理を施した撮像画像を、画像処理部24に供給するか、またはHPF回路26−1乃至HPF回路26−3および差分算出部28−1乃至差分算出部28−3に供給する。
ここで、撮像装置11では、被写体の撮像を行う場合、本番の撮像前、つまりユーザによりシャッタボタンが押されて画像の記録が指示される前や、シャッタボタンが押された後、レンズ21が合焦位置に移動されるまでの間に複数回被写体の撮像が行われる。以下の説明においては、撮像装置11に記録される画像の撮像を本番の撮像とも称し、本番の撮像前における画像の撮像を、本番前の撮像とも称する。
カラー同時化処理部23は、本番の撮像時においては、撮像画像を記録させるために、カラー同時化処理を施した撮像画像を画像処理部24に供給し、本番前の撮像時には、オートフォーカス制御等のために、カラー同時化処理を施した撮像画像を、HPF回路26−1乃至HPF回路26−3および差分算出部28−1乃至差分算出部28−3に供給する。
なお、より詳細には、カラー同時化処理部23は、撮像画像の中央の部分の領域のRの成分の画像(以下、Rの撮像画像とも称する)をHPF回路26−1および差分算出部28−1に供給する。また、カラー同時化処理部23は、撮像画像の中央の部分の領域のGの成分の画像(以下、Gの撮像画像とも称する)をHPF回路26−2および差分算出部28−2に供給し、撮像画像の中央の部分の領域のBの成分の画像(以下、Bの撮像画像とも称する)をHPF回路26−3および差分算出部28−3に供給する。
ここで、撮像画像の中央の部分の画像だけがHPF回路26−1乃至HPF回路26−3および差分算出部28−1乃至差分算出部28−3に供給されるのは、通常、カメラ等の撮像装置11における焦点合わせ(オートフォーカス制御)では、撮像画像の中央部分の被写体に焦点を合わせるのが一般的であるためである。
画像処理部24は、カラー同時化処理部23から供給された撮像画像に、ホワイトバランス処理、ガンマ処理、ノイズリダクション処理、JPEG(Joint Photographic Experts Group)方式の画像圧縮処理などの各種の処理を施して、処理の施された撮像画像をメモリ25に供給する。メモリ25は、画像処理部24から供給された撮像画像を記録する。メモリ25に記録された撮像画像は、再生時に図示せぬ表示部に表示されて、ユーザはその撮像画像を見ることができる。
HPF回路26−1乃至HPF回路26−3は、ハイパスフィルタによりフィルタリング処理を行い、カラー同時化処理部23から供給された撮像画像、より詳細にはR、G、Bの撮像画像の高周波成分だけを抽出して絶対値算出部27−1乃至絶対値算出部27−3に供給する。なお、以下、HPF回路26−1乃至HPF回路26−3のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単にHPF回路26と称する。
絶対値算出部27−1乃至絶対値算出部27−3は、HPF回路26−1乃至HPF回路26−3から供給された撮像画像の高周波成分の絶対値を求め、求めた絶対値を除算回路29−1乃至除算回路29−3に供給する。なお、以下、絶対値算出部27−1乃至絶対値算出部27−3のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に絶対値算出部27と称する。
差分算出部28−1乃至差分算出部28−3は、カラー同時化処理部23から供給された撮像画像、より詳細にはR、G、Bの撮像画像の画素の画素値(R、G、Bの成分)のうち、画素値の最大値と最小値との差分値を求め、求めた差分値を除算回路29−1乃至除算回路29−3および確度計算部30に供給する。なお、以下、差分算出部28−1乃至差分算出部28−3を個々に区別する必要のない場合、単に差分算出部28と称する。
除算回路29−1乃至除算回路29−3は、絶対値算出部27−1乃至絶対値算出部27−3から供給された絶対値を、差分算出部28−1乃至差分算出部28−3から供給された差分値で除算して、撮像画像のR、G、Bの各色の高周波成分の絶対値を正規化する。
除算回路29−1および除算回路29−3は、正規化された絶対値を色収差評価部32に供給する。また、除算回路29−2は、正規化された絶対値をコントラスト評価部31および色収差評価部32に供給する。なお、以下、除算回路29−1乃至除算回路29−3のそれぞれにより正規化された絶対値のそれぞれを、正規化絶対値Pr、正規化絶対値Pg、および正規化絶対値Pbとも称する。また、以下、除算回路29−1乃至除算回路29−3のそれぞれを個々に区別する必要のない場合、単に除算回路29と称する。
確度計算部30は、差分算出部28から供給された差分値に基づいて、コントラスト方式によりオートフォーカス制御を行うときの確度と、色収差方式によりオートフォーカス制御を行うときの確度とを求め、求めた確度を判定処理部33に供給する。
ここで、コントラスト方式の確度とは、現時点の被写体に対してコントラスト方式でレンズ21を移動させた場合に、どの程度確実に合焦位置を検出することができるかといった、コントラスト方式でのオートフォーカス制御の確実さに対する評価を示している。そして確度が高いほど、より確実にレンズ21を合焦位置に移動させることができる。同様に、色収差方式の確度は、色収差方式でのオートフォーカス制御の確実さに対する評価を示しており、確度が高いほど、より確実にレンズ21を合焦位置に移動させることができる。
コントラスト評価部31は、除算回路29−2から供給された正規化絶対値Pgに基づいて、撮像画像におけるGの成分のコントラストの高さを示す評価値を求め、求めた評価値を判定処理部33に供給する。この評価値は、コントラスト方式でオートフォーカス制御を行うときに用いられ、撮像画像のコントラストが高いほど評価値は大きくなる。
色収差評価部32は、除算回路29から供給された正規化絶対値に基づいて、色収差方式でオートフォーカス制御を行う場合にレンズ21を移動させるべき方向、およびその移動量を示す移動信号を生成し、判定処理部33に供給する。
判定処理部33は、確度計算部30から供給されたコントラスト方式の確度と、色収差方式の確度を比較して、その比較結果に応じて何れの方式でオートフォーカス制御を行うかを決定する。また、判定処理部33は、確度の比較結果に応じて、コントラスト評価部31からの評価値または色収差評価部32からの移動信号に基づいて、オートフォーカス制御によりレンズ21を移動させるべき方向および、その移動量を求め、求めた方向および移動量を示す制御信号をレンズ駆動制御部34に供給する。
レンズ駆動制御部34は、判定処理部33からの制御信号に基づいて図示せぬモータを駆動させ、レンズ21を図中、左右方向に移動させる。
ところで、ユーザが撮像装置11を操作して、被写体の撮像を指示すると、撮像装置11は、本番前の撮像を行う処理である撮像処理を開始する。この撮像処理は、ユーザによりシャッタボタンが押されて本番の撮像が指示され、レンズ21が合焦位置に移動されるまで、レンズ21が移動されるごとに、または所定の時間間隔で行われる。
以下、図2のフローチャートを参照して、撮像装置11による撮像処理について説明する。
ステップS11において、イメージセンサ22は、被写体を撮像する。すなわち、レンズ21は、被写体からの光を集光して、集光した光をイメージセンサ22に入射させる。そして、イメージセンサ22は、レンズ21から入射した光を撮像し、これにより得られた撮像画像をカラー同時化処理部23に供給する。
また、カラー同時化処理部23は、イメージセンサ22から供給された撮像画像にカラー同時化処理を施して、これにより得られたRの撮像画像をHPF回路26−1および差分算出部28−1に供給し、Gの撮像画像をHPF回路26−2および差分算出部28−2に供給し、Bの撮像画像をHPF回路26−3および差分算出部28−3に供給する。
ステップS12において、絶対値算出部27は、撮像画像の高周波成分の絶対値を求める。すなわち、HPF回路26−1は、カラー同時化処理部23から供給されたRの撮像画像にフィルタリング処理を施して、Rの撮像画像から画素ごとに高周波成分を抽出し、絶対値算出部27−1に供給する。絶対値算出部27−1は、HPF回路26−1から供給された画素ごとの高周波成分の値の絶対値を求め、求めた絶対値を除算回路29−1に供給する。
同様に、HPF回路26−2およびHPF回路26−3は、カラー同時化処理部23から供給されたGの撮像画像およびBの撮像画像にフィルタリング処理を施して、撮像画像から画素ごとに高周波成分を抽出し、絶対値算出部27−2および絶対値算出部27−3に供給する。また、絶対値算出部27−2および絶対値算出部27−3は、HPF回路26−2およびHPF回路26−3から供給された高周波成分の値の絶対値を求め、求めた絶対値を除算回路29−2および除算回路29−3に供給する。
ステップS13において、差分算出部28は、カラー同時化処理部23から供給された撮像画像を基に、差分値を求める。すなわち、差分算出部28−1は、カラー同時化処理部23から供給されたRの撮像画像の画素の画素値(Rの成分の値)のうち、最も値の大きい画素値から、最も値の小さい画素値を減算することにより、Rの撮像画像の差分値DRを求める。そして、差分算出部28−1は、求めた差分値DRを除算回路29−1および確度計算部30に供給する。
同様に、差分算出部28−2は、カラー同時化処理部23から供給されたGの撮像画像の画素の画素値(Gの成分の値)のうち、最も値の大きい画素値から、最も値の小さい画素値を減算することにより、Gの撮像画像の差分値DGを求めて除算回路29−2および確度計算部30に供給する。また、差分算出部28−3は、カラー同時化処理部23から供給されたBの撮像画像の画素の画素値(Bの成分の値)のうち、最も値の大きい画素値から、最も値の小さい画素値を減算することにより、Bの撮像画像の差分値DBを求めて除算回路29−3および確度計算部30に供給する。
ステップS14において、除算回路29は、絶対値算出部27から供給された絶対値を、差分算出部28から供給された差分値で除算して、正規化絶対値を求める。
すなわち、除算回路29−1乃至除算回路29−3は、絶対値算出部27−1乃至絶対値算出部27−3から供給された絶対値を、差分算出部28−1乃至差分算出部28−3から供給された差分値で除算して正規化する。また、除算回路29−1および除算回路29−3は、求めた正規化絶対値を色収差評価部32に供給し、除算回路29−2は、求めた正規化絶対値を色収差評価部32およびコントラスト評価部31に供給する。
ここで、例えば、カラー同時化処理部23からHPF回路26−1に図3Aに示すRの撮像画像が供給されたとする。なお、図3Aにおいて、横方向はRの撮像画像における位置を示しており、縦方向はRの成分の値、つまりRの画素値を示している。
図3Aに示すRの撮像画像は、図中、左側の画素の画素値はほぼ0で一定となっており、中央付近において、画素値が1まで急峻に増加している。また、図中、右側の画素は、その画素値がほぼ1で一定となっている。なお、より詳細には、Rの撮像画像の画素値は、必ずしも0から1までの間の値ではないが、除算回路29−1において、差分値DRにより正規化されるため、図3Aでは、0から1までの間の正規化された値とされている。
また、図3Aに示すRの撮像画像は、HPF回路26−1においてフィルタリング処理が施されて、図3Bに示すように高周波成分だけが取り出される。図3Bでは、横方向はRの撮像画像における位置を示しており、縦方向はRの高周波成分の値を示している。
図3Bでは、図中、中央付近において、Rの高周波成分の値が正弦波形状に変化している。すなわち、高周波成分の値を示す曲線は、図中、中央よりやや左側においては、下方向に凸となっており、中央よりやや右側においては、上方向に凸となっている。また、中央付近より右側および左側では、高周波成分の値はほぼ0となっている。
図3Bに示したRの高周波成分の値が絶対値算出部27−1に供給されて、その絶対値が求められると、Rの撮像画像の各位置において、図3Cに示す値が得られる。なお、図3Cにおいて、横方向はRの撮像画像における位置を示しており、縦方向はRの高周波成分の絶対値を示している。
図3Cでは、高周波成分の値を示す曲線は、図中、中央よりやや左側においては、上方向に凸となっており、中央よりやや右側においては、上方向に凸となっている。また、中央付近より右側および左側では、高周波成分の絶対値はほぼ0となっている。
このように、Rの撮像画像からは、Rの高周波成分だけが抽出されて、抽出された高周波成分の絶対値が求められる。
図2のフローチャートの説明に戻り、ステップS15において、確度計算部30は、差分算出部28から供給された差分値に基づいて、コントラスト方式の確度および色収差方式の確度を求める。
例えば、確度計算部30は、次式(1)を計算することでコントラスト方式の確度を求め、式(2)を計算することで色収差方式の確度を求める。
Reliability-Contrast=(差分値DG) ・・・(1)
Reliability-Aberration=Min(差分値DR,差分値DB) ・・・(2)
なお、式(1)において、Reliability-Contrastは、コントラスト方式の確度を示している。つまり、コントラスト方式の確度は、撮像画像のGの成分の差分値DGとされる。
また、式(2)において、Reliability-Aberrationは、色収差方式の確度を示しており、Min(差分値DR,差分値DB)は、差分値DRと差分値DBのうち、より小さい方の値を色収差方式の確度とすることを示している。したがって、色収差方式の確度は、撮像画像のRの成分の差分値DRと、Bの成分の差分値DBのうちの小さい方とされる。
例えば、Rの成分の差分値DRが小さいということは、被写体のRの成分(被写体からの光のRの成分)は被写体表面のどの部分においてもほぼ一定であり、Rの成分のコントラストが低いことを意味する。逆に、Rの成分の差分値DRが大きいということは、被写体のRの成分は、被写体表面の場所(部分)ごとに強弱があり、Rの成分のコントラストが高いことを意味している。このことは、Gの成分、Bの成分についても同様である。
ところで、コントラスト方式では、レンズ21の位置ごとのGの成分の評価値の大小関係が比較され、その比較結果に基づいてオートフォーカス制御が行われる。そのため、被写体のGの成分が、被写体のどの部分でもほぼ一定の値である場合には、コントラスト方式において、レンズ21をどちらの方向に移動させてよいかの判定が困難となり、誤判定が生じる。コントラスト方式の確度は、このようなコントラスト方式の性質が加味されて、Gの成分の差分値DGが小さいほど確度の値が小さくなるようになされている。
また、色収差方式では、R、G、Bの3色のうちの少なくとも何れか2色の成分の値の大小関係が比較され、その比較結果に基づいてオートフォーカス制御が行われる。したがって、例えば被写体のRの成分およびBの成分が、被写体のどの部分でもほぼ一定の値である場合には、色収差方式において、レンズ21をどちらの方向に移動させてよいかの判定が困難となり、誤判定が生じる。色収差方式の確度は、このような色収差方式の性質が加味されて、Rの成分の差分値またはBの成分の差分値が小さいほど確度の値が小さくなるようになされている。
このようにして、確度計算部30は、各方式の確度を求めると、求めた確度を判定処理部33に供給する。
ステップS16において、コントラスト評価部31は、コントラスト方式の評価値算出処理を行って、評価値を求める。なお、コントラスト方式の評価値算出処理の詳細は後述する。
ステップS17において、色収差評価部32は、色収差方式の移動信号生成処理を行い、撮像処理は終了する。なお、色収差方式の移動信号生成処理の詳細は後述するが、この色収差方式の移動信号生成処理において、移動信号が生成される。
このようにして、撮像装置11は、撮像画像から高周波成分を抽出して、コントラスト方式の確度および色収差方式の確度を求めるとともに、評価値および移動信号を生成する。
このように、確度を求めることにより、撮像画像の被写体に対して、コントラスト方式、または色収差方式の何れの方式がより適しているかを判定することができるようになり、その結果、より迅速かつ確実にオートフォーカス制御を行うことができる。また、評価値を求めたり、移動信号を生成したりすることで、オートフォーカス制御において、レンズ21を何れの方向にどれだけ移動させればよいかを求めることができる。
次に、図4のフローチャートを参照して、図2のステップS16の処理に対応する処理であるコントラスト方式の評価値算出処理について説明する。
ステップS41において、コントラスト評価部31は、除算回路29−2から、撮像画像のGの成分の正規化絶対値Pgを取得する。
ステップS42において、コントラスト評価部31は、取得した正規化絶対値Pgに基づいて評価値を求める。例えば、コントラスト評価部31は、除算回路29−2から、Gの撮像画像の各画素の正規化絶対値Pgを取得して、取得した正規化絶対値Pgのうちの最大のものを評価値とする。
なお、正規化絶対値Pgのうちの最も値の大きいものに限らず、所定の閾値以上の正規化絶対値Pgの数が評価値とされてもよいし、閾値以上の正規化絶対値Pgの合計値が評価値とされてもよい。
ステップS43において、コントラスト評価部31は、求めた評価値を判定処理部33に出力して、処理は図2のステップS17に進み、コントラスト方式の評価値算出処理は終了する。
このようにして、コントラスト評価部31は、正規化絶対値Pgを取得して評価値を求める。このように、正規化絶対値を用いて評価値を求めることで、評価値を用いて、コントラスト方式のオートフォーカス制御において、レンズ21を何れの方向にどれだけ移動させればよいかを求めることができるようになる。
次に、図5のフローチャートを参照して、図2のステップS17の処理に対応する処理である色収差方式の移動信号生成処理について説明する。
ステップS71において、色収差評価部32は、除算回路29−1乃至除算回路29−3から、正規化絶対値Pr、正規化絶対値Pg、および正規化絶対値Pbを取得する。これにより、Rの撮像画像の画素ごとの正規化絶対値Pr、Gの撮像画像の画素ごとの正規化絶対値Pg、およびBの撮像画像の画素ごとの正規化絶対値Pbが取得される。
ステップS72において、色収差評価部32は、取得した各成分の画素ごとの正規化絶対値Pr、正規化絶対値Pg、および正規化絶対値Pbのうちの最大のものを正規化絶対値Mr、正規化絶対値Mg、および正規化絶対値Mbとする。したがって、例えば各画素の正規化絶対値Prのうちの最大値が正規化絶対値Mrとされる。
また、これらの正規化絶対値Mr、正規化絶対値Mg、正規化絶対値Mbのそれぞれの値が大きければ、R、G、Bのそれぞれの成分のコントラストが高いということができる。色収差方式では、これらの正規化絶対値の少なくとも2つの大きさを比較し、その比較結果に応じてレンズ21を移動させる。
ステップS73において、色収差評価部32は、Mb<Mr、かつMg<Mrであるか否かを判定する。すなわち、色収差評価部32は、正規化絶対値Mrが正規化絶対値Mbより大きく、かつ正規化絶対値Mrが正規化絶対値Mgより大きいか否かを判定する。
例えば、R,G、Bの各成分のコントラストは、図6に示すようにレンズ21の位置によってその大きさが変化する。なお、図6において、縦軸は各色の成分のコントラストを示しており、横軸はレンズ21の位置を示している。レンズ21の位置は、横軸の図中、左側にいくほどレンズ21がイメージセンサ22により近い側に位置している、すなわち遠景にピントが合っている(レンズ21が遠景側に位置している)ことを示している。また、横軸の図中、右側にいくほど、レンズ21がイメージセンサ22により遠い側に位置していることを示している、すなわち近景にピントが合っている(レンズ21が近景側に位置している)ことを示している。
図6では、曲線CB、曲線CG、および曲線CRのそれぞれは、レンズ21の各位置におけるB、G、およびRの成分のコントラストを示しており、それらの曲線のピークとなるレンズ21の位置が、Bの成分、Gの成分、およびRの成分のそれぞれのコントラストが最大となる位置とされる。
曲線CBは、そのピークが曲線CGのピークおよび曲線CRのピークよりも図中、左側にあり、ピークを中心として右側により広がりをもつ曲線となっている。曲線CGは、そのピークが、曲線CBのピークと曲線CRのピークとの間に位置し、ピークを中心としてほぼ対称な形状の曲線となっている。また、曲線CRは、そのピークが曲線CBのピークおよび曲線CGのピークよりも図中、右側にあり、ピークを中心として右側により広がりをもつ曲線となっている。
すなわち、被写体として所定の物体、特に白い物体を撮像した場合、物体からの光のうち、波長の長いRの成分は他のBの成分およびGの成分よりも屈折率が低いので、近景側で合焦する。したがって、Rの成分のコントラストが最大となるレンズ21の位置は、他の成分のコントラストが最大となる位置よりも近景側、すなわち図中、右側となる。
また、物体からの光のうち、波長の短いBの成分は他のRの成分およびGの成分よりも屈折率が高いので、遠景側で合焦する。したがって、Bの成分のコントラストが最大となるレンズ21の位置は、他の成分のコントラストが最大となる位置よりも遠景側、すなわち図中、左側となる。
例えば、レンズ21を遠景側(図1における右側)から近景側(図1における左側)に移動させていくと、撮像装置11から所定の距離の位置にある被写体に対して、最初はすべての色の成分がぼけており、どの成分もコントラストが低い値となる。そして、除々に被写体にピントが合っていき、コントラストも高くなる。このとき、屈折率の最も高いBの成分のピントが合い(Bの成分のコントラストが最大となり)、次にGの成分のピントが合い(Gの成分のコントラストが最大となり)、最後に最も屈折率の低いRの成分のピントが合う(Rの成分のコントラストが最大となる)。そして、さらに近景側にレンズ21を移動させると、どの成分もコントラストが低くなる。
オートフォーカス制御では、レンズ21の位置が、Gの成分のコントラストが最大となる位置、すなわち図6において曲線CGのピークであるGmaxの位置となるようにレンズ21の移動が制御される。ここで、Gの成分のコントラストが最大となるレンズ21の位置が合焦位置と呼ばれている。
色収差方式では、R、G、Bの成分のコントラストが比較されて、レンズ21が合焦位置(Gmaxの位置)に移動される。例えば、図6に示すように、Bの成分のコントラストが他の成分のコントラストよりも高くなるレンズ21の位置の範囲をエリアA1とすると、レンズ21がエリアA1にあるときには、レンズ21を近景側に大きく移動させれば、レンズ21がより合焦位置に近づくことになる。
また、レンズ21のGmaxの位置におけるBの成分のコントラストとRの成分のコントラストとの比、つまりその位置におけるBの成分のコントラストの値を、Rの成分のコントラストの値で除算して得られる値を定数Sとする。
そして、Gの成分のコントラストが他の成分のコントラストよりも高く、かつBの成分のコントラストの値が、Rの成分のコントラストの値に定数Sを乗算した値よりも高くなるレンズ21の位置の範囲をエリアA2とすると、レンズ21がエリアA2にあるときには、レンズ21を近景側に少しだけ移動させると、レンズ21がより合焦位置に近づくことになる。
また、Gの成分のコントラストが他の成分のコントラストよりも高く、かつRの成分のコントラストの値に定数Sを乗算した値が、Bの成分のコントラストの値よりも高くなるレンズ21の位置の範囲をエリアA3とすると、レンズ21がエリアA3にあるときには、レンズ21を遠景側に少しだけ移動させると、レンズ21がより合焦位置に近づくことになる。
さらに、Rの成分のコントラストが他の成分のコントラストよりも高くなるレンズ21の位置の範囲をエリアA4とすると、レンズ21がエリアA4にあるときには、レンズ21を遠景側に大きく移動させれば、レンズ21がより合焦位置に近づくことになる。
なお、レンズ21がエリアA1に位置する場合と、エリアA2に位置する場合とで、レンズ21を移動させるべき移動量を同じとしてもよいが、エリアA2よりもエリアA1は、合焦位置よりもより遠い位置にあるので、レンズ21がエリアA2に位置するときよりも、エリアA1に位置するときに、より大きくレンズ21を移動させることが好ましい。
同様に、エリアA3よりもエリアA4が合焦位置よりもより遠い位置にあるので、レンズ21がエリアA3に位置するときよりも、エリアA4に位置するときに、より大きくレンズ21を移動させることが好ましい。
また、定数Sの値は、レンズ21に固有の値であるので、撮像前に予めGの成分のコントラストが最大となるときのR、Bの成分のコントラストを測定し、設定しておくことが可能である。
ところで、正規化絶対値Mr、正規化絶対値Mg、および正規化絶対値Mbのそれぞれの大小関係は、R、G、Bの各成分のコントラストの大小関係と同じであるから、各成分の正規化絶対値を比較することで、レンズ21が位置するエリアを特定することができる。色収差方式では、正規化絶対値を比較してレンズ21の位置するエリアを特定することで、レンズ21の移動させるべき方向および移動量が定められる。
図5のフローチャートの説明に戻り、ステップS73において、Mb<Mrであり、かつMg<Mrであると判定された場合、つまりレンズ21の位置がエリアA4である場合、処理はステップS74に進み、レンズ21を遠景側に移動させる移動信号が生成される。
すなわち、ステップS74において、色収差評価部32は、レンズ21を遠景側に大きく移動させる旨の移動信号であるGO−VERY−FAR信号を生成して判定処理部33に出力し、色収差方式の移動信号生成処理は終了する。
例えば、レンズ21が所定の移動単位ずつ移動され、その移動単位が1ステップであるとすると、GO−VERY−FAR信号は、レンズ21を5ステップだけ遠景側(よりイメージセンサ22に近い側)に移動させる移動信号とされる。
また、ステップS73において、Mb<Mr、かつMg<Mrでないと判定された場合、ステップS75において、色収差評価部32は、Mr<Mb、かつMg<Mbであるか否か、すなわち正規化絶対値Mrおよび正規化絶対値Mgよりも正規化絶対値Mbが大きいか否かを判定する。
ステップS75において、Mr<Mb、かつMg<Mbであると判定された場合、つまりレンズ21の位置がエリアA1である場合、処理はステップS76に進み、レンズ21を近景側に移動させる移動信号が生成される。
すなわち、ステップS76において、色収差評価部32は、レンズ21を近景側に大きく移動させる旨の移動信号であるGO−VERY−NEAR信号を生成して判定処理部33に出力し、色収差方式の移動信号生成処理は終了する。
例えば、GO−VERY−NEAR信号は、レンズ21を5ステップだけ近景側(よりイメージセンサ22から遠い側)に移動させる移動信号とされる。
一方、ステップS75において、Mr<Mb、かつMg<Mbでないと判定された場合、ステップS77において、色収差評価部32は、Mb=S×Mrであるか否か、すなわち正規化絶対値Mrに定数Sを乗算して得られる値が、正規化絶対値Mbの値と等しいか否かを判定する。
なお、実際には、ある程度の許容誤差があるので、その許容誤差の範囲内でMb=S×Mrの関係が成立していれば、ステップS77においてMb=S×Mrであると判定される。
ステップS77において、Mb=S×Mrであると判定された場合、つまりレンズ21の位置がGmaxの位置であり、合焦している場合、処理はステップS78に進み、レンズ21を移動させずに停止させておく移動信号が生成される。
すなわち、ステップS78において、色収差評価部32は、レンズ21を移動させない旨の移動信号であるSTOP信号を生成して判定処理部33に出力し、色収差方式の移動信号生成処理は終了する。
これに対して、ステップS77において、Mb=S×Mrでないと判定された場合、ステップS79において、色収差評価部32は、Mb<S×Mrであるか否か、すなわち正規化絶対値Mrに定数Sを乗算して得られる値が、正規化絶対値Mbの値よりも大きいか否かを判定する。
ステップS79において、Mb<S×Mrであると判定された場合、つまりレンズ21の位置がエリアA3である場合、処理はステップS80に進み、レンズ21を遠景側に移動させる移動信号が生成される。
すなわち、ステップS80において、色収差評価部32は、レンズ21を遠景側にわずかに移動させる旨の移動信号であるGO−FAR信号を生成して判定処理部33に出力し、色収差方式の移動信号生成処理は終了する。
例えば、GO−FAR信号は、レンズ21を1ステップだけ遠景側に移動させる移動信号とされる。
一方、ステップS79においてMb<S×Mrでないと判定された場合、つまりレンズ21の位置がエリアA2である場合、処理はステップS81に進み、レンズ21を近景側に移動させる移動信号が生成される。
すなわち、ステップS81において、色収差評価部32は、レンズ21を近景側にわずかに移動させる旨の移動信号であるGO−NEAR信号を生成して判定処理部33に出力し、色収差方式の移動信号生成処理は終了する。
例えば、GO−NEAR信号は、レンズ21を1ステップだけ近景側に移動させる移動信号とされる。
このようにして、色収差評価部32は、各色の成分の正規化絶対値を比較して、その比較結果に応じた移動信号を生成する。
このように、各色の成分の正規化絶対値を比較して移動信号を生成することで、色収差方式において、合焦させるためにレンズ21をどの方向にどれだけ移動させればよいかを求めることができる。
ところで、ユーザが撮像装置11を操作して、被写体の撮像を指示し、撮像装置11により本番前の撮像を行う撮像処理が開始されると、撮像装置11は撮像処理と同時に、レンズ21を合焦位置に移動させる処理であるオートフォーカス処理を開始する。
以下、図7乃至図9のフローチャートを参照して、撮像装置11によるオートフォーカス処理について説明する。
ステップS111において、判定処理部33は、以降において行われる処理のループ回数を示す変数iを1とする。ここで、変数iは、コントラスト方式または色収差方式でレンズ21を移動させた回数を示している。
ステップS112において、判定処理部33は、変数iが予め定められた所定の数となったか否かを判定する。例えば、所定の数は100とされる。
ステップS112において、変数iが所定の数となったと判定された場合、すなわち、所定の回数だけレンズ21を移動させたが、レンズ21の位置が合焦位置とならなかった場合、処理はステップS113に進む。
ステップS113において、判定処理部33は、オートフォーカス制御を停止して、オートフォーカス処理は終了する。すなわち、ある程度の回数だけレンズ21を移動させても合焦しない場合、これ以上処理を継続して行っても最終的に合焦するとは限らない。そこで、所定の回数以上レンズ21を移動させても合焦位置を検出できなかった場合には、判定処理部33は、オートフォーカス制御を停止して、例えば図示せぬ表示部に、マニュアルフォーカスによる撮像を促すメッセージ等を表示させる。
また、ステップS112において、変数iが所定の数となっていないと判定された場合、ステップS114において、判定処理部33は、評価値および移動信号を取得する。すなわち、判定処理部33は、コントラスト評価部31から評価値を取得するとともに、色収差評価部32から移動信号を取得する。
ステップS115において、判定処理部33は、確度計算部30からコントラスト方式の確度、および色収差方式の確度を取得する。
ステップS116において、判定処理部33は、取得したコントラスト方式の確度が、色収差方式の確度未満であるか否かを判定する。
ステップS116において、コントラスト方式の確度が、色収差方式の確度未満でないと判定された場合、すなわちコントラスト方式の確度の値が、色収差方式の確度の値以上である場合、現時点の被写体に対しては、色収差方式よりもコントラスト方式の方が適しているので、処理はステップS117に進む。そして、コントラスト方式でのオートフォーカス制御が行われ、レンズ21がより適切な位置へと導かれる。
ステップS117において、判定処理部33は、近景側(よりイメージセンサ22から遠い側)に1ステップだけレンズ21を移動させる。すなわち、現時点におけるレンズ21の位置を判定基準位置と呼ぶこととすると、判定処理部33は、レンズ21を判定基準位置から1ステップだけ近景側に移動させる制御信号を生成してレンズ駆動制御部34に供給する。そして、レンズ駆動制御部34は、判定処理部33からの制御信号に基づいて、レンズ21を移動させる。
ステップS118において、判定処理部33は、コントラスト評価部31から評価値を取得する。ここで、判定処理部33により取得される評価値は、レンズ21の位置が判定基準位置から1ステップだけ近景側に移動されたときに、新たに撮像された撮像画像に基づいて生成された評価値とされる。つまり、判定基準位置より1ステップ近景側にレンズ21が位置する場合における評価値(以下、近景側の評価値とも称する)とされる。
ステップS119において、判定処理部33は、遠景側(イメージセンサ22により近い側)に2ステップだけレンズ21を移動させる。判定処理部33は、レンズ21を2ステップだけ遠景側に移動させる制御信号を生成してレンズ駆動制御部34に供給し、レンズ駆動制御部34は、判定処理部33からの制御信号に基づいて、レンズ21を移動させる。これにより、レンズ21は、判定基準位置よりも1ステップだけ遠景側の位置に移動される。
ステップS120において、判定処理部33は、コントラスト評価部31から評価値を取得する。ここで、判定処理部33により取得される評価値は、レンズ21の位置が2ステップだけ遠景側に移動されたときに、新たに撮像された撮像画像に基づいて生成された評価値とされる。つまり、判定基準位置より1ステップ遠景側にレンズ21が位置する場合における評価値(以下、遠景側の評価値とも称する)とされる。
ステップS121において、判定処理部33は、判定基準位置における評価値、近景側の評価値、および遠景側の評価値のうち、判定基準位置における評価値が最大であるか否かを判定する。
ステップS121において、判定基準位置における評価値が最大であると判定された場合、ステップS122において、判定処理部33は、近景側に1ステップだけレンズ21を移動させる。すなわち、判定処理部33は、レンズ21を1ステップだけ近景側に移動させる制御信号を生成してレンズ駆動制御部34に供給し、レンズ駆動制御部34は、判定処理部33からの制御信号に基づいて、レンズ21を移動させる。
例えば、ステップS121において判定基準位置における評価値が最大であると判定された場合、判定基準位置、判定基準位置よりも1ステップ近景側、および判定基準位置よりも1ステップ遠景側のそれぞれにおけるGの成分のコントラストのうち、判定基準位置におけるコントラストが最大となる。したがって、判定基準位置と、その前後の位置のうち、判定基準位置が最も適切なレンズ21の位置であり、判定基準位置が合焦位置とされる。
そして、現時点において、レンズ21は判定基準位置よりも1ステップだけ遠景側に位置しているので、判定処理部33は、レンズ21を1ステップだけ近景側に移動させる。これにより、レンズ21は、判定基準位置に移動されることになる。
ステップS123において、判定処理部33は、図示せぬ本番撮像用の制御回路に合焦した旨の信号を出力し、オートフォーカス処理は終了する。本番撮像用の制御回路に合焦した旨の信号が出力されると、例えば撮像装置11により本番の撮像が行われ、その結果得られた撮像画像がメモリ25に供給されて記録される。
また、ステップS121において、判定基準位置における評価値が最大でないと判定された場合、ステップS124において、判定処理部33は、判定基準位置における評価値、近景側の評価値、および遠景側の評価値のうち、遠景側の評価値が最大であるか否かを判定する。
ステップS124において、遠景側の評価値が最大であると判定されなかった場合、すなわち近景側の評価値が最大である場合、ステップS125において、判定処理部33は、近景側に2ステップだけレンズ21を移動させる。すなわち、判定処理部33は、レンズ21を2ステップだけ近景側に移動させる制御信号を生成してレンズ駆動制御部34に供給し、レンズ駆動制御部34は、判定処理部33からの制御信号に基づいて、レンズ21を移動させる。そして、その後、処理はステップS126に進む。
例えば、近景側の評価値が最大である場合、レンズ21を判定基準位置から、近景側に移動させると、Gの成分のコントラストがより高くなり、レンズ21がより合焦位置に近づくことになる。現時点において、レンズ21は判定基準位置よりも1ステップだけ遠景側にあるので、判定処理部33は、レンズ21を2ステップだけ近景側に移動させることで、レンズ21を判定基準位置より1ステップだけ近景側の位置に移動させる。
これに対して、ステップS124において、遠景側の評価値が最大であると判定された場合、処理はステップS126に進む。
遠景側の評価値が最大である場合、レンズ21を判定基準位置から、遠景側に移動させると、Gの成分のコントラストがより高くなり、レンズ21がより合焦位置に近づくことになる。現時点において、レンズ21は判定基準位置よりも1ステップだけ遠景側にあるので、判定処理部33は、レンズ21を移動させずにそれ以降の処理を行う。
ステップS124において、遠景側の評価値が最大であると判定されたか、またはステップS125においてレンズ21が移動されると、ステップS126(図7)において、判定処理部33は、変数iを1だけインクリメントする。そして、その後、処理はステップS112に戻り、上述した処理が繰り返される。
また、ステップS116において、コントラスト方式の確度が、色収差方式の確度未満であると判定された場合、すなわち色収差方式の確度の値がコントラスト方式の確度の値よりも大きい場合、現時点の被写体に対しては、コントラスト方式よりも色収差方式の方が適しているので、処理はステップS127(図9)に進む。そして、色収差方式でのオートフォーカス制御が行われ、レンズ21がより適切な位置へと導かれる。
ステップS127において、判定処理部33は、色収差評価部32から取得した移動信号がGO−VERY−FAR信号であるか否かを判定する。
ステップS127において、GO−VERY−FAR信号であると判定された場合、ステップS128において、判定処理部33は、GO−VERY−FAR信号に基づいて制御信号をレンズ駆動制御部34に供給し、レンズ21を遠景側に5ステップだけ移動させる。そして、その後、処理はステップS126に進み、変数iがインクリメントされる。
また、ステップS127において、GO−VERY−FAR信号でないと判定された場合、ステップS129において、判定処理部33は、色収差評価部32から取得した移動信号がGO−VERY−NEAR信号であるか否かを判定する。
ステップS129において、GO−VERY−NEAR信号であると判定された場合、ステップS130において、判定処理部33は、GO−VERY−NEAR信号に基づいて制御信号をレンズ駆動制御部34に供給し、レンズ21を近景側に5ステップだけ移動させる。そして、その後、処理はステップS126に進み、変数iがインクリメントされる。
一方、ステップS129において、GO−VERY−NEAR信号でないと判定された場合、ステップS131において、判定処理部33は、色収差評価部32から取得した移動信号がGO−FAR信号であるか否かを判定する。
ステップS131において、GO−FAR信号であると判定された場合、ステップS132において、判定処理部33は、GO−FAR信号に基づいて制御信号をレンズ駆動制御部34に供給し、レンズ21を遠景側に1ステップだけ移動させる。そして、その後、処理はステップS126に進み、変数iがインクリメントされる。
これに対して、ステップS131において、GO−FAR信号でないと判定された場合、ステップS133において、判定処理部33は、色収差評価部32から取得した移動信号がGO−NEAR信号であるか否かを判定する。
ステップS133において、GO−NEAR信号であると判定された場合、ステップS134において、判定処理部33は、GO−NEAR信号に基づいて制御信号をレンズ駆動制御部34に供給し、レンズ21を近景側に1ステップだけ移動させる。そして、その後、処理はステップS126に進み、変数iがインクリメントされる。
また、ステップS133において、GO−NEAR信号でないと判定された場合、すなわち取得した移動信号がSTOP信号である場合、処理はステップS135に進む。
ステップS135において、判定処理部33は、図示せぬ本番撮像用の制御回路に合焦した旨の信号を出力し、オートフォーカス処理は終了する。本番撮像用の制御回路に合焦した旨の信号が出力されると、例えば撮像装置11により本番の撮像が行われ、その結果得られた撮像画像がメモリ25に供給されて記録される。
このようにして、撮像装置11は、コントラスト方式の確度と、色収差方式の確度とを比較して、より確度の高い方式でのオートフォーカス制御を行う。このように、各方式の確度を比較することにより、現時点における被写体に対して、どの方式が最も適しているかを検出することができる。したがって、より適した方式で、より迅速かつ確実にオートフォーカス制御を行うことができる。
従来、コントラスト方式および色収差方式のオートフォーカス制御では、それぞれ得意、不得意な被写体があった。そこで撮像装置11では、これから撮像しようとする被写体について各方式の確度を求めている。例えばコントラスト方式の確度は、コントラスト方式が不得意とする被写体については低い値となり、逆に得意とする被写体については高い値となる。そして各方式の確度に基づいて、より確度の高い方式、つまり撮像対象の被写体をより得意とする方式に重みをおいたオートフォーカス制御を行うようにしたので、より迅速かつ確実にレンズ21を合焦位置に移動させることができる。
なお、以上においては、撮像画像のGの成分の差分値DGをコントラスト方式の確度として求めると説明したが、コントラスト評価部31により求められた評価値の変化の度合いに基づいて確度を求めるようにしてもよい。
そのような場合、レンズ21を判定基準位置から1ステップだけ遠景側および近景側にそれぞれ移動させたときの評価値が、レンズ21の判定基準位置における評価値に対してどの程度変化したかに基づいて、コントラスト方式の確度が求められる。
例えば、評価値の変化が小さい場合、ノイズの影響などにより的確にG成分の最大値を求めることが難しく、評価値によりG成分のコントラストが最大となるレンズ21の位置を検出することは困難である。一方で、評価値の変化が大きい場合には、的確にG成分の最大値を求めることができ、評価値によりG成分のコントラストが最大となるレンズ21の位置を簡単に検出することができる。
すなわち、評価値の変化がより大きい被写体ほど、コントラスト方式のオートフォーカス制御によって、より確実にレンズ21の合焦位置を検出することができる。そこで、評価値の変化の度合いによりコントラスト方式の確度を求めるようにしても、被写体に対してより適した方式を選択することができる。
また、上述した定数Sの値は、厳密には撮像装置11ごとに異なる値となる。すなわち、実際のカメラのレンズには個体差があり、各レンズの色収差の出具合は同じではない。そのため、色収差方式において用いられるパラメータ(定数S)は、個々のカメラ(撮像装置11)ごとに異なる値となる。
したがって、カメラ(撮像装置11)の量産時において、製造されるカメラの1つ1つについてパラメータ(定数S)の調整を行ってからカメラを出荷することは大変な工数となる。そこで、ユーザが撮像装置11を購入した後、初めての撮像時には撮像装置11がコントラスト方式によりオートフォーカス制御を行い、レンズ21の合焦位置における色収差の出具合を調べて定数Sを求めるようにしてもよい。
すなわち、例えば撮像装置11は、ユーザによる購入後の初めての撮像時には、色収差方式の確度を強制的に0として、コントラスト方式によりオートフォーカス制御を行い、レンズ21の合焦位置が求められると本番の撮像を行う。そして、撮像装置11の色収差評価部32は、求められた合焦位置における正規化絶対値Mbを正規化絶対値Mrで除算して、その結果得られた値を定数Sの値として記録する。このことは、ユーザから見れば、色収差方式に必要なパラメータ(定数S)が自動的に設定されることになる。
さらに、その後、2回目以降に撮像を行う場合には、撮像装置11はコントラスト方式の確度および色収差方式の確度を比較し、その比較結果に応じて、必要に応じて求められた定数Sを用い、何れかの方式によりオートフォーカス制御を行う。
このように、購入後の初めての撮像結果に基づいて、色収差方式でのオートフォーカス制御に必要な定数S(パラメータ)を求めることで、撮像装置11ごとにより正確な定数Sの値を求めることができる。これにより、より確実にオートフォーカス制御を行うことができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図10は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)201,ROM(Read Only Memory)202,RAM(Random Access Memory)203は、バス204により相互に接続されている。
バス204には、さらに、入出力インターフェース205が接続されている。入出力インターフェース205には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部206、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部207、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記録部208、ネットワークインターフェースなどよりなる通信部209、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア211を駆動するドライブ210が接続されている。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU201が、例えば、記録部208に記録されているプログラムを、入出力インターフェース205及びバス204を介して、RAM203にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU201)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア211に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
そして、プログラムは、リムーバブルメディア211をドライブ210に装着することにより、入出力インターフェース205を介して、記録部208にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部209で受信し、記録部208にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM202や記録部208に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
本発明を適用した撮像装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。 撮像処理を説明するフローチャートである。 撮像画像からの高周波成分の抽出について説明する図である。 コントラスト方式の評価値算出処理を説明するフローチャートである。 色収差方式の移動信号生成処理を説明するフローチャートである。 各色の成分のコントラストが最大となるレンズの位置を示す図である。 オートフォーカス処理を説明するフローチャートである。 オートフォーカス処理を説明するフローチャートである。 オートフォーカス処理を説明するフローチャートである。 コンピュータの構成例を示すブロック図である。
符号の説明
11 撮像装置, 21 レンズ, 26−1乃至26−3,26 HPF回路, 27−1乃至27−3,27 絶対値算出部, 28−1乃至28−3,28 差分算出部, 29−1乃至29−3,29 除算回路, 30 確度計算部, 31 コントラスト評価部, 32 色収差評価部, 33 判定処理部, 34 レンズ駆動制御部

Claims (7)

  1. レンズを移動させて合焦させるオートフォーカス装置であって、
    撮像された画像の第1の色の成分から、第1のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第1の確度を求めるとともに、前記画像の第2の色の成分、および第3の色の成分から、第2のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第2の確度を求める確度算出手段と、
    前記第1の確度と前記第2の確度とを比較し、その比較結果に応じて前記第1のオートフォーカス制御方式、または前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御する制御手段と
    を備えるオートフォーカス装置。
  2. 前記確度算出手段は、前記第1の色の成分の最大値と最小値との差分を前記第1の確度として求め、前記第2の色の成分の最大値と最小値との差分、または前記第3の色の成分の最大値と最小値との差分のうちの小さい値を前記第2の確度として求める
    請求項1に記載のオートフォーカス装置。
  3. 前記画像の前記第1の色、前記第2の色、および前記第3の色の高周波成分の絶対値のうちの少なくとも2つを比較し、その比較結果に応じて、前記第2のオートフォーカス制御方式において前記レンズを移動させる方向および移動量を決定する決定手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記第1の確度よりも前記第2の確度が大きい場合、前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御する
    請求項1に記載のオートフォーカス装置。
  4. 前記決定手段は、前記第2の色の高周波成分の絶対値と、所定の定数が乗算された、前記第3の色の高周波成分の絶対値との大小関係を比較する
    請求項3に記載のオートフォーカス装置。
  5. 前記決定手段は、前記第1の色、前記第2の色、および前記第3の色の高周波成分の絶対値と、所定の定数が乗算された前記第3の色の高周波成分の絶対値とのうちの少なくとも2つを比較し、
    前記所定の定数は、前記第1の色の成分のコントラストが最大となるときの前記第2の色の高周波成分の絶対値と、前記第3の色の高周波成分の絶対値との比とされる
    請求項3に記載のオートフォーカス装置。
  6. レンズを移動させて合焦させるオートフォーカス方法であって、
    撮像された画像の第1の色の成分から、第1のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第1の確度を求めるとともに、前記画像の第2の色の成分、および第3の色の成分から、第2のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第2の確度を求め、
    前記第1の確度と前記第2の確度とを比較し、その比較結果に応じて前記第1のオートフォーカス制御方式、または前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御する
    ステップを含むオートフォーカス方法。
  7. レンズを移動させて合焦させるオートフォーカス処理用のプログラムであって、
    撮像された画像の第1の色の成分から、第1のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第1の確度を求めるとともに、前記画像の第2の色の成分、および第3の色の成分から、第2のオートフォーカス制御方式に対する評価を示す第2の確度を求め、
    前記第1の確度と前記第2の確度とを比較し、その比較結果に応じて前記第1のオートフォーカス制御方式、または前記第2のオートフォーカス制御方式での前記レンズの移動を制御する
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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