JP2005308300A - 通信プロトコルインターチェンジ装置、空調制御監視装置、及びビル管理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 プロトコルが異なる通信ネットワーク毎に設けられるとともに、通信ネットワークに接続されている端末装置から空気調和機の運転制御指令を受信し、抽象化して出力する抽象化オブジェクトアクセス部52及び72と、抽象化オブジェクトアクセス部52及び72から出力された運転制御指令が書き込まれる抽象化オブジェクト記憶部21と、所定の周期毎に、予め設定されている所定の規則に基づいて、抽象化オブジェクト記憶部21に保持されている所定の周期分の運転制御指令の中から少なくとも1つの運転制御指令を選択して出力する指令選択部22と、選択された運転制御指令を所定のプロトコルにしたがって変換するプロトコル変換部63とを備える。
【選択図】 図2
Description
また、近年では、ユーザが上記設備装置への運転制御指令の入力操作や、現在の運転状態の閲覧要求操作を容易に行えるように、クライアント端末とビル管理システムとを公衆回線を介して接続するというような利便性を重視したシステムの構築も実現化されている。
例えば、特開平11−312194号公報(特許文献1)には、中央監視装置(最上位ホストコンピュータ)が接続されているビル管理専用のネットワークに、プロトコル変換機能を備えたサーバ側コンピュータを設置し、このサーバ側コンピュータと、クライアント側コンピュータとをイントラネットを介して接続することにより、異なるプロトコル間におけるデータの授受を実現させる技術が開示されている。
また、上記ビル管理システムでは、中央管理装置及びクライアント端末から送信された各種運転制御指令は、ビル管理専用のネットワークを介して上位コントローラに入力されることとなる。従来は、中央管理装置及びクライアント端末から運転制御指令が送信されてきた場合、これらの運転制御指令をそのまま下流の設備装置に対して出力していた。したがって、例えば、暖房運転を行っている空調機に対する運転制御指令として、冷房運転を指示する運転制御指令と、運転停止を指示する運転制御指令とをこの順番で略同時に受信した場合、まず、最初に受信した“冷房運転”を行い、それから、その後に受信した“運転停止”の指令に基づいて、空調機の運転を停止していた。
したがって、空気調和機に対する負荷が非常に大きくなり、安定した運転制御を実現できないという問題があった。
本発明は、プロトコルと伝送速度の異なる複数系統からビルに設置された空気調和機の運転制御指令を受け付けるとともに整合させた運転制御指令を空気調和機に受け渡す通信プロトコルインターチェンジ装置であって、通信ネットワークを介して受信した空気調和機の運転制御指令が書き込まれる指令保持手段と、前記書き込みの周期よりも長い所定周期毎に、予め設定されている所定の規則に基づいて、前記指令保持手段に保持された前記所定周期分の前記運転制御指令の中から少なくとも1つの運転制御指令を選択して出力する指令選択手段とを具備し、選択された前記運転制御指令に基づいて、前記空気調和機の運転制御指令を空気調和機に受け渡すことを特徴とする通信プロトコルインターチェンジ装置を提供する。
上記運転制御指令は、運転制御に関する各種指令であり、例えば、冷房運転、暖房運転、運転停止等の運転モード、設定温度、風量、風向きを指示する各種指令が挙げられる。
また、通信プロトコルインターチェンジとは、例えば、プロトコルを相互に変換すること等をいう。
このように、運転制御指令を抽象化するので、プロトコルが相違することによる影響を受けずに、どの運転制御指令も同じように取り扱うことが可能となる。つまり、データフォーマットや応答手順、データコード等がそれぞれ異なっていても、これらの影響を受けずに処理を円滑に進めることが可能となり、複数のプロトコル変換を1つの装置内で実現させることが可能となる。
また、受信した運転制御指令をそのままの順序で、実際に運転制御を行うための運転制御指令として出力するのではなく、受信した運転制御指令を取捨選択して、実際の運転制御指令として出力するので、無駄な運転制御を排除し、効率よく運転制御を行うことが可能となる。
また、本発明によれば、プロトコル変換を1つの装置により実現するので、省スペース化、費用の削減等を図ることができるという効果を奏する。
図1は、本実施形態に係るビル管理システムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係るビル管理システムは、ビルの各部屋に備え付けられている空気調和機(以下「空調機」という。)1a、1b等と、空調機1a、1b等の運転制御及び運転状態の監視を行う空調制御監視装置2と、ビル管理室に設置されビル管理者により操作等される中央監視装置(端末装置)3と、ビルの居住者等により操作されるクライアント端末(端末装置)4とを主な構成として備えている。
また、上記空調制御監視装置2と空調機1a、1b、1c等とは、空調制御通信ネットワーク6を介して接続されている。この空調制御通信ネットワーク6は、空調機1a、1b、1c等の制御監視用に標準規格化された通信プロトコルを使用したネットワークであり、例えば、伝送速度は約9.8kbpsである。
また、上記クライアント端末4と空調制御監視装置2とは、ビル内に構築されたイントラネット7を介して接続されている。このイントラネット7は、TCP/IPなどのインターネットで普及している技術を使って構築されたLANであり、例えば、伝送速度は100Mbpsである。
上記クライアント端末4は、ユーザによって任意に操作される端末装置であり、空調制御監視装置2に対して各空調機1a、1b、1c等の運転制御指令を送信することにより、ユーザが居住している部屋の運転モード等を操作することができるとともに、必要に応じて空調制御監視装置2に対して運転状態情報の閲覧要求を出すことにより、対象の空調機1の運転状態をモニタに表示させることができる。
上述したような機能を実現させるために、中央監視装置3及びクライアント端末4は、例えば、CPU等の中央演算処理装置、HDD等の所定の記憶装置、ディスプレイ等の表示装置、キーボード等の入力装置、ネットワークボード・通信ポート等の通信装置等をそれぞれ備えている。
なお、上記運転制御指令とは、運転制御に関する各種指令であり、例えば、冷房運転、暖房運転、運転停止等の運転モード、設定温度、風量、風向き等を指示するための指示情報が挙げられる。
図2は、空調制御監視装置2の構成を示すブロック図である。図2に示されているように、空調制御監視装置2は、ビル管理システムを構成する複数の通信ネットワークであるビル管理通信ネットワーク5、空調制御通信ネットワーク6、及びイントラネット7にそれぞれ対応して設けられているインターフェース(IF)51、61、及び71と、各インターフェース51、61、及び71に対応してそれぞれ設けられるオブジェクト操作情報の送受信処理を仲介するサービスコネクタ50、60及び70と、サービスコネクタ50、60及び70から出力される抽象化オブジェクトを保持する抽象化オブジェクト記憶部(指令保持手段)21と、抽象化オブジェクト記憶部21に保持されている抽象化された各種情報の中から所望の運転制御指令を選択して出力する指令選択部(指令選択手段)22とを主な構成として備えている。
そして、ビル管理通信ネットワーク5側とのオブジェクト操作情報の授受を管理する中央監視装置側サービスコネクタ50、空調制御監視装置2が管轄する空調機1側とのオブジェクト操作情報の授受を管理する監視対象機器側サービスコネクタ60、及びWeb監視ネットワークを提供するようイントラネット7に接続されるクライアント端末4側とのオブジェクト操作情報の授受を管理するクライアント端末側サービスコネクタ70は、それぞれ、オブジェクトメソッド等の処理操作解析を行なう抽象化オブジェクト(OBJ)アクセス部(抽象化指令アクセス手段)52、62及び72と、抽象化オブジェクトを所定の通信プロトコルにしたがって変換するプロトコル変換部(プロトコル変換手段)53、63、及び73を備えている。
この後、詳細は後述するが、プロトコル変換部63は、抽象化された情報オブジェクトを再変換してインターフェース61を介して空調制御通信ネットワーク6側へ送信する。
この選択処理を介在させるかたちで、前述したように抽象化した情報を授受すべく、プロトコル変換部53、63及び73は、各通信ネットワーク5、6及び7に対応してそれぞれ設けられており、抽象化オブジェクト記憶部21に保持されている抽象化された情報をそれぞれ対応する通信ネットワークの通信プロトコルに準じて変換し、インターフェース51、61及び71を介して出力する。
まず、図3に示したように、中央監視装置3から送信された“冷房運転”の運転制御指令Da1、“26℃”の運転制御指令Da2は、ビル管理通信ネットワーク5のプロトコルにしたがって、約78kbpsの伝送速度で空調制御監視装置2の中央監視装置側サービスコネクタ50へそれぞれ送信される(図3における三角印参照)。
一方、クライアント端末4からイントラネット7を介して送信された“運転停止”の運転制御指令Db1は、イントラネット7で採用するTCP/IPにしたがって、約100Mbpsの伝送速度で空調制御監視装置2のクライアント端末側サービスコネクタ70へ送信される(図3における丸印参照)。
なお、ビル管理通信ネットワーク5においても、イントラネット7においても、これらの個々の運転制御指令は個々の通信パケットとして別々に伝送される。ここで、Da1、Da2は別々の通信パケットであり、略同時にDa1、Da2の順に送信されたとしても、空調制御監視装置2にはその順に受信されるとは限らない。また、Db1、Db2においても同様である。
この場合において、上述のように抽象化オブジェクトアクセス部52、72は、それぞれ同一の制御クロックに従って動作しているため、制御用キャッシュメモリ211に書き込まれる運転制御指令の順序は、抽象化オブジェクトアクセス部52及び72に入力された順序に依存することとなる。
続いて、指令選択部22は、所定の周期で抽象化オブジェクト記憶部21の制御用キャッシュメモリにアクセスし、その所定周期期間分の運転制御指令を読み出す。この場合において、指令選択部22がアクセスする周期は、例えば、ビル管理通信ネットワーク5とイントラネット7のうち、最も遅い伝送速度に応じて決定される。具体的には、伝送速度が遅いビル管理通信ネットワーク5を介して、少なくとも1つの運転制御指令が受信できる周期期間よりも長い周期期間に設定される。本実施形態では、数個(例えば、10個)の運転制御指令を受信できる周期期間に設定している。なお、単純に1秒おきなどに設定しても良い。
続いて、指令選択部22は、読み出した運転制御指令の中から最新の運転制御指令を選択する。つまり、一番最後に制御用キャッシュメモリ211に書き込まれた運転制御指令Db1を選択して、出力する。
指令選択部22により選択された運転制御指令Db1は、プロトコル変換部63へ出力されるとともに、抽象化オブジェクト記憶部21内の監視用キャッシュメモリ212に運転状態情報Db1として書き込まれる。このように、実際に運転制御を行うための運転制御指令を決定するとともに、この決定した運転制御指令を運転制御指令情報として監視用キャッシュメモリ212に書き込むことにより、中央監視装置3またはクライアント端末4のいずれからの運転制御指令であろうと、お互いに他方が制御指令を発信したことが認識できる。すなわち、複数の上位装置に対して通知される運転制御指令情報の整合性を簡単に取ることが可能となる。
一方、監視用キャッシュメモリ212へ書き込まれた運転状態情報Db1は、プロトコル変換部53及び73により、所定の制御クロックで読み取られる。プロトコル変換部53に読み取られた運転状態情報Db1は、ビル管理通信ネットワーク5に準拠したプロトコルに変換され、インターフェース51へ出力される。インターフェース51は、ビル管理通信ネットワーク5の伝送速度に準じて、この運転指令情報Db1を中央監視装置4に対して送信する(図3の三角印参照)。これにより、ビル管理通信ネットワーク5を介して運転状態情報Db1を受信した中央監視装置4は、この情報を解析、実行し、モニタに運転状態情報として「運転停止」を表示させる。
同様に、プロトコル変換部73に読み取られた運転状態情報Db1は、イントラネット7に準拠したプロトコルに変換され、インターフェース71へ出力され、所定の伝送速度でクライアント端末4へ送信される(図3の丸印参照)。イントラネット7を介して運転状態情報Db1を受信したクライアント端末4は、モニタに運転指令情報として「運転停止」を表示させる。
したがって、受信した運転制御指令をそのままの順序で出力するのではなく、受信した運転制御指令を取捨選択して出力することとなるので、無駄な運転制御を排除し、効率よく運転制御を行うことが可能となり、安定した運転制御を実現させることができるという効果を奏する。
例えば、上記実施形態では、クライアント端末4から運転制御指令を1つだけ受信した例について説明したが、中央監視装置3やクライアント端末4から複数の運転制御指令が略同時に送信されるような場合も当然に予想できる。このような場合には、指令選択部22は、以下のような選択処理を行うことにより、適切な運転制御指令を選択することが可能である。
例えば、中央監視装置3から、運転モード“冷房”、設定温度“26℃”、風量“高”の運転制御指令をそれぞればらばらに受信し、これと略同時に、クライアント端末4から運転モード“ドライ”、設定温度“23℃”、風量“低”の運転制御指令をばらばらに受信した場合、これらの運転制御指令は、抽象化オブジェクトアクセス部52、72によりそれぞれ抽象化され、制御用キャッシュメモリ211に順次書き込まれる。このとき、指令選択部22が制御用キャッシュメモリ211にアクセスする1周期内に、上記運転制御指令が全て制御用キャッシュメモリ211に書き込まれたとすると、指令選択部22により、これらの運転制御指令が全て読み出されることとなる。
そして、送信元が中央監視装置3である運転制御指令を全て選択すると、選択したこれらの運転制御指令をプロトコル変換部63へ出力する。これにより、運転モード“冷房”、設定温度“26℃”、風量“高”の運転制御指令に基づく空調機の運転制御が行われることとなる。
このように、複数の送信元から複数の運転制御指令を受信した場合には、指令選択部22が、最新の運転制御指令を選択し、その後、選択した運転制御指令と同一の送信元から送られてきた運転制御指令を全て選択し、これらを運転制御指令として出力することにより、同一の送信元からばらばらになって送られてきた運転制御指令を1セットの運転制御指令として取り扱うことが可能となる。
例えば、クライアント端末4と中央監視装置3との間で、優先順位を予め設定しておくことにより、運転制御指令がかち合ったときには、優先順位の高い方の運転制御指令を選択するようにすることが可能となる。
2 空調制御監視装置
3 中央監視装置
4 クライアント端末
5 ビル管理通信ネットワーク
6 空調制御通信ネットワーク
7 イントラネット
21 抽象化オブジェクト記憶部
22 指令選択部
52、62、72 抽象化オブジェクトアクセス部
53、63、73 プロトコル変換部
Claims (5)
- プロトコルと伝送速度の異なる複数系統からビルに設置された空気調和機の運転制御指令を受け付けるとともに整合させた運転制御指令を空気調和機に受け渡す通信プロトコルインターチェンジ装置であって、
通信ネットワークを介して受信した空気調和機の運転制御指令が書き込まれる指令保持手段と、
前記書き込みの周期よりも長い所定周期毎に、予め設定されている所定の規則に基づいて、前記指令保持手段に保持された前記所定周期分の前記運転制御指令の中から少なくとも1つの運転制御指令を選択して出力する指令選択手段とを具備し、
選択された前記運転制御指令に基づいて、前記空気調和機の運転制御指令を空気調和機に受け渡すことを特徴とする通信プロトコルインターチェンジ装置。 - 通信プロトコルがそれぞれ異なる複数の通信ネットワークと接続され、前記通信ネットワークを介して受信した運転制御指令に基づいて、ビルに設置された空気調和機の運転制御を行うとともに、前記空気調和機の運転状態を監視する空調制御監視装置であって、
前記通信ネットワーク毎に設けられるとともに、前記通信ネットワークに接続されている端末装置から送信された空気調和機の運転制御指令を受信し、受信した前記運転制御指令を抽象化して出力する抽象化指令アクセス手段と、
前記抽象化指令アクセス手段から出力された前記運転制御指令が書き込まれる指令保持手段と、
所定の周期毎に、予め設定されている所定の規則に基づいて、前記指令保持手段に保持されている前記所定の周期分の前記運転制御指令の中から少なくとも1つの運転制御指令を選択して出力する指令選択手段と、
選択された前記運転制御指令を運転制御用プロトコルにしたがって変換するプロトコル変換手段とを具備し、
変換後の前記運転制御指令に基づいて、前記空気調和機の運転制御を行うことを特徴とする空調制御監視装置。 - 前記所定の周期は、最も遅い伝送速度の前記通信ネットワークを介して、少なくとも1つの運転制御指令が受信できる期間よりも長い期間に設定されることを特徴とする請求項2に記載の空調制御監視装置。
- 前記指令選択手段は、前記指令保持手段から読み出した前記運転制御指令の内、最新の運転制御指令を選択することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかの項に記載の空調制御監視装置。
- 請求項1から請求項4のいずれかの項に記載の空調制御監視装置を備えることを特徴とするビル管理システム。
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