JP2005307448A - プレキャストスラブ、プレキャストスラブの設置方法および解体方法 - Google Patents
プレキャストスラブ、プレキャストスラブの設置方法および解体方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 解体時の粉塵や騒音を低減するとともに環境に与える影響も低減することができ、コストダウンを図ることができるプレキャストスラブ、プレキャストスラブの設置方法および解体方法を提供することを目的としている。
【解決手段】 鉄骨梁2の間に架設されるプレキャストスラブ1であって、鉄骨梁2の間に架け渡され、鉄骨梁2のフランジ2a又はフランジ2aに接合された張出板の上方に位置する箇所に穴12が形成されたプレキャスト版部材3と、穴12内に充填された充填材5と、充填材5内に上端部が定着され、下端部がフランジ2a又は張出板に形成された貫通孔に挿通されるとともに締結手段15によって締結される連結部材6とが備えられている。
【選択図】 図1
Description
このような特徴により、締結手段を外して穴から充填材と連結部材とを撤去することでプレキャスト版部材と鉄骨梁とは分離される。
このような特徴により、内周面が平滑であって充填材を容易に抜き取ることができる穴が形成される。
このような特徴により、プレキャスト版部材内に埋設された管部材のプレキャスト版部材に対する引き抜き抵抗が向上する。
このような特徴により、地震時における床の慣性力や架構間のせん断力の差が床面内せん断力として作用して大きな応力が発生する穴の周りのプレキャスト版部材は、補強筋によって補強される。
このような特徴により、プレキャストスラブを鉄骨梁間に組み立てる際、プレキャスト版部材と鉄骨梁とは容易に剛接合される。
このような特徴により、プレキャスト版部材や鉄骨梁に損傷を与えずにプレキャスト版部材と鉄骨梁とは分離される。
まず、第1の実施の形態におけるプレキャストスラブ1の構成について説明する。
図1はプレキャストスラブ1を表す断面図である。図1に示すように、プレキャストスラブ1は、間隔をあけて平行に並設された鉄骨梁2の間に架設されており、鉄骨梁2の間に架け渡されて四隅に管部材4が埋設されたプレキャスト版部材3と、管部材4内に充填された充填材5と、上端部が充填材5内に定着されて下端部が鉄骨梁2の上側フランジ2aに締結されている連結部材6とから構成されている。
まず、工場等でプレキャスト版部材3を製造する工程を行う。具体的には、図5に示すように、平滑な表面を有する底型枠20を水平に設置し、底型枠20の上に側型枠21を建て込む。底型枠20は、コンクリートにより変質や変形しない材質からそれぞれなり、コンクリートとの剥離が容易なものを使用する。次に、底型枠20上に図2,図3に示す鉄筋材8を配筋するとともに、四隅に管部材4をセットする。このとき、図2,図3に示すスラブ筋9は上筋と下筋とを上下反対に配筋するとともに、管部材4は大口径側を下にして配置し、底型枠20側がプレキャスト版部材3の上面3aになるように組み立てる。また、コンクリート打設時に、管部材4が押し流されないように固定するとともに、管部材4の中にコンクリートが入らないように小口径側の端部に蓋をする。また、管部材4の側面4aには、定着部材13を予め溶接しておく。次に、型枠20,21内にフレッシュコンクリートを打設し、コンクリート部7が所定の厚さになるように均す。このとき、打設されたコンクリートの上面を鏝押えする必要はない。その後、所定の養生期間をおいて、底型枠20及び側型枠21を脱型する。なお、底型枠20に換えて平滑なベッドを使用してもよい。
充填材5の固化することでプレキャスト版部材3と鉄骨梁2とは剛接合され、プレキャストスラブ1の組立工程は完了する。
まず、図4に示すように、連結部材6を鉄骨梁2の上側フランジ2aに締結している締結手段15を取り外す工程を行う。具体的には、上側フランジ2aの下方で締め付けられている下側ナット18を図示せぬ工具を用いて回転させて緩める。そして、連結部材6の下端部から下側ナット18及び下側座金19をそれぞれ撤去する。
最後に、充填材5と連結部材6とが取り除かれたプレキャスト版部材3をクレーン等で吊り上げ、鉄骨梁2間からプレキャスト版部材3を撤去する。これで、プレキャストスラブ1の解体は完了する。
次に、第2の実施の形態におけるプレキャストスラブ50の構成について説明する。
図7はプレキャスト版部材51の平面図であり、図8は図7に示すB−B間の断面図である。図7,図8に示すように、プレキャスト版部材51には、穴60を形成するための断面形状円形の管部材53が埋設されている。管部材53は、上方に向かって径が大きくなる楔形状のものであり、プレキャスト版部材51の鉄筋材54の内側に配置され、管部材53の外周面がプレキャスト版部材51のコンクリート部55に接合されている。
1,50 プレキャストスラブ
2a,52a,101a 上側フランジ(フランジ)
57 張出板
12,60 穴
3,51,103 プレキャスト版部材
5,100 充填材
15,59 締結手段
6,58,102 連結部材
4,53,104,201,210 管部材
13 定着部材
56 補強筋
Claims (6)
- 鉄骨梁の間に架設されるプレキャストスラブであって、
前記鉄骨梁の間に架け渡され、該鉄骨梁のフランジ又は該フランジに接合された張出板の上方に位置する箇所に穴が形成されたプレキャスト版部材と、
該穴内に充填された充填材と、
該充填材内に上端部が定着され、下端部が前記フランジ又は前記張出板に形成された貫通孔に挿通されるとともに締結手段によって締結される連結部材とが備えられていることを特徴とするプレキャストスラブ。 - 請求項1記載のプレキャストスラブにおいて、
前記プレキャスト版部材には管部材が埋設され、該管部材によって前記穴が形成されていることを特徴とするプレキャストスラブ。 - 請求項2記載のプレキャストスラブにおいて、
前記管部材には、前記プレキャスト版部材内に定着する定着部材が接合されていることを特徴とするプレキャストスラブ。 - 請求項1から3のいずれかに記載のプレキャストスラブにおいて、
前記プレキャスト版部材内には、前記穴の周りの該プレキャスト版部材を補強する補強筋が配筋されていることを特徴とするプレキャストスラブ。 - 請求項1から4のいずれかに記載のプレキャストスラブの設置方法において、
前記締結手段によって前記連結部材を前記フランジ又は前記張出板に締結する工程と、
前記連結部材の上端部が前記管部材内に配置されるように、前記管部材が埋設された前記プレキャスト版部材を前記鉄骨梁間に架け渡す工程と、
前記管部材内に前記充填材を充填する工程とを備えることを特徴とするプレキャストスラブの設置方法。 - 請求項1から4のいずれかに記載のプレキャストスラブの解体方法において、
前記フランジ又は前記張出板に前記連結部材を締結させている前記締結手段を取り外す工程と、
前記連結部材と一体に形成された前記充填材を前記管部材内から抜き取る工程とを備えることを特徴とするプレキャストスラブの解体方法。
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