JP2005306394A - 逆流防止口栓および容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】逆流防止口栓の内部に空隙が極力生じないようにして内容物の残留を最少限にし、さらにシール性能を向上する。
【解決手段】流動体を吐出する吐出口5を有していて容器口部3に設けられる弾性膜体7と、弾性膜体7内に配置されていて流動体の流出を閉栓可能な栓部材8とを備えた逆流防止口栓4において、弾性膜体7の吐出口5側の周囲には厚肉部12と薄肉部13とが周方向交互に設けられ、前記栓部材8は、弾性膜体7が弾力的に密着する球状シール面14を有し、弾性膜体7内には複数の栓部材8が配設されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、容器の口部に取付けられる逆流防止口栓およびこの逆流防止口栓を備えた容器に関するものである。
従来の逆流防止口栓としては、例えば、球状弁とこの球状弁を収納する栓本体とを備え、栓本体内の球体収納部に前記球状弁を収納したものがある。この逆流防止口栓では、球体収納部内に球状弁と接触してシールを行う下止部と、下止部の上方に球状弁を掛止する上止部とが形成されており、使用する際に球状弁が下止部と上止部との間を移動できるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−39409号公報(請求項1、第3頁、第2図)
前記従来の逆流防止口栓では、球状弁が球体収納部内で移動できるような構成であるため、球状弁が下止部に接触してシールを行っているときには、球状弁の上方に空隙ができて内容物が残留する場合がある。このように残留した内容物は外気に含まれる酸素や雑菌に触れ、酸化、汚染等するおそれがある。また、球状弁が上止部側から下止部に移動し到達する間に全くシール部がなく、容器内に外気や雑菌が逆流することも考えられる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その内部に空隙が極力生じないようにして内容物の残留を最少限にでき、しかもシール性能の向上した逆流防止口栓を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、その内部に空隙が極力生じないようにして内容物の残留を最少限にでき、しかもシール性能を向上した逆流防止口栓を備えた容器を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を講じた。
すなわち、第1に、流動体を吐出する吐出口5を有していて容器口部3に設けられる弾性膜体7と、弾性膜体7内に配置されていて流動体の流出を閉栓可能な栓部材8とを備えた逆流防止口栓4において、弾性膜体7の吐出口5側の周囲には厚肉部12と薄肉部13とが周方向交互に設けられ、前記栓部材8は、弾性膜体7が弾力的に密着する球状シール面14を有しており、弾性膜体7内には複数の栓部材8が配設されていることである。
これによれば、流動体が吐出口5から吐出される場合、弾性膜体7では厚肉部12よりも薄肉部13の方が膨れやすく伸びやすくなっており、容器1の内圧上昇によって流動体は薄肉部13を通じて吐出口5から吐出されることになる。このとき厚肉部12は、薄肉部13よりも膨れ難く伸び難くなっており、弾性膜体7内の栓部材8が吐出口5に密着しないように栓部材8の吐出方向への移動を規制する。したがって、逆流防止口栓4は、使用時には栓部材8が吐出口5を塞ぐことなく流動体を確実に吐出でき、一方、不使用時には弾性膜体7が栓部材8に弾力的に密着することで吐出口5と栓部材8との間に空隙が生じないようにして流動体が残留しないようにできるのである。そして、複数の栓部材8を弾性膜体7内に設けることによって、シール性能を向上できるのである。
第2に、流動体を吐出する吐出口5を有していて容器口部3に設けられる弾性膜体7と、弾性膜体7内に配置されていて流動体の流出を閉栓可能な栓部材8とを備えた逆流防止口栓4において、前記弾性膜体7は一端側に略半球状の先端部7aを有し、前記吐出口5は前記先端部7aの突端に設けられ、前記弾性膜体7の先端部7aには、厚肉部12と薄肉部13が周方向に交互に設けられており、栓部材8は、弾性膜体7が弾力的に密着する球状シール面14を有する第1栓部材8aおよび第2栓部材8bからなり、第1栓部材8aは、前記弾性膜体7の先端部7a内に配設され、第2栓部材8bは、弾性膜体7内で第1栓部材8aよりも容器口部3寄りに配置されていることである。
これによれば、流動体を薄肉部13から吐出口5側に向かって流れるようにし、このとき厚肉部12は先端部7a内の第1栓部材8aが吐出口5に密着しないように規制する。したがって、不使用時に、第1栓部材8aを吐出口5の内側に密着させた状態であっても、使用時は流動体を吐出口5から吐出させることができ、第1栓部材8aと吐出口5との間に空隙が生じないようにして、流動体が残留しないようにできる。そして、第1栓部材8aと第2栓部材8bを弾性膜体7内に設けることでシール性能を向上できる。
第3に、前記第1栓部材8aは球状とされていて前記先端部7aの内面に密着して配設されており、前記厚肉部12は、栓部材8aの球心と吐出口5の間で先端部7aに設けられていることである。
これによれば、厚肉部12は、第1栓部材8aの球心よりも吐出口5寄りで先端部7aに設けられることにより、使用時に第1栓部材8aが吐出口5を塞ぐことのないようにその移動を確実に規制できるのである。
第4に、前記弾性膜体7内には第1栓部材8aまたは第2栓部材8bと密着してシールを行う環状突起部15が設けられていることである。
これによれば、前記栓部材8(8a、8b)の球状シール面14に係るシールと、前記環状突起部15(15a、15b)に係るシールによる多重シール構造によって、逆流防止口栓4のシール性能をさらに向上することができる
また、上記のような逆流防止口栓4を容器口部3に設けることによって、流動体の酸化や汚染を防止しながら最後まで使用することができる。
本発明によれば、逆流防止口栓内部に空隙が極力生じないようにして内容物の残留を最少限にでき、シール性能も向上できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図3の第1実施形態において、容器1は収縮可能な容器本体2と、容器本体2の容器口部3に設けられた逆流防止口栓4を有している。逆流防止口栓4は容器口部3に取り付けられており、使用時に先端部の吐出口5から内容物である流動体を吐出可能としている。容器本体2内に収容される流動体は液体、ペースト状、気体等の流動性のあるものが該当するが、この実施の形態では、目薬(点眼薬剤)等のように容器1外に滴下して使用されるもの(液体)を一例として説明する。
逆流防止口栓4は、前記吐出口5が形成された弾性膜体7と、弾性膜体7内に配置されていて流動体の流動を閉栓可能な栓部材8を有している。前記弾性膜体7は、取付部材89を介して容器口部3に取り付けられている。
弾性膜体7は薄膜製とされていて、栓部材8に弾力的に密着(接触)している。この弾性膜体7は、サック状(袋状)に形成されており、その先端部7aが略半球状のドーム形状とされ、その胴部(中途部)7bが円筒状とされている。弾性膜体7の基部(先端部7aとは反対の端部)には、円形のつば部7cが設けられている。弾性膜体7の外面には、取付部材89の上部を覆う環状カバー部21が設けられており、この環状カバー部21によって取付部材89の上部を覆うことで弾性膜体7と取付部材89の間に隙間ができないようにして、デザイン上も良くし、異物等が弾性膜体7と取付部材89の間に入り込まないようになっている。
この弾性膜体7内には複数の栓部材8が配設されている。前記弾性膜体7の先端部7aの内面に密着するように第1栓部材8aが配設され、弾性膜体7の胴部7b内で容器口部3寄りの位置に第2栓部材8bが配設されている。
前記弾性膜体7の吐出口5は、前記弾性膜体7の先端部7aの突端に設けられており、一文字(十文字でもよい)の切れ込み状(スリット状)、または、ダックビル状に形成されており、その縁部同士が密着した状態となっている。吐出口5の周囲には流動体の吐出方向に突出した円筒状の液溜部11が形成されている。
流動体が目薬等の液体の場合、前記液溜部11は内面の表面張力によって吐出口5から出てきた液体を所定量溜めておくことができる。このように液溜部11に目薬等の液体をためておくことで所望の滴下量を確保できるようになっている。
図1乃至図3に示すように、弾性膜体7に形成された吐出口5の下方には、複数(図例では3つ)の厚肉部12が形成されている。厚肉部12は、略半球状の先端部7aの円周方向(弾性膜体7の胴部7bの円周方向)に沿って間隔をおいて形成されている。厚肉部12は、吐出口5側の周囲に周方向に等間隔で配設されており、厚肉部12間にはこの厚肉部12よりも膨れやすく伸びやすい薄肉部13が設けられている。したがって図2、図3に示すように、吐出口5側の周囲には、厚肉部12と薄肉部13が周方向に交互に配設されることになる。
厚肉部12は、弾性膜体7の外面から外方に膨出形成された突起状とされている。この厚肉部12は、図3に示すように正面視でほぼ楕円状に形成されており、第1実施形態では、弾性膜体7の長手方向(以下、上下方向という)の長さL1が周方向の長さL2よりも長く形成されている。また、厚肉部12の上下方向の長さL1と周方向の長さL2の比(L1/L2)は約2程度となっている。
図1に示すように厚肉部12の外面は外方に凸となる円弧形状となっている。したがって、厚肉部12は、上下方向における中央(図1の1点鎖線Xで示す位置)の肉厚が最大になっており、この中央から上下方向に向かって徐々に肉厚が薄くなっている。前記厚肉部12は、第1栓部材8aの球心よりも上方に位置している。したがって、厚肉部12は第1栓部材8aの球心と前記吐出口5との間で弾性膜体7の先端部7aに設けられている。
この厚肉部12の中央と第1栓部材8aの中心を結ぶ線の水平方向に対する角度θは、0°<θ<60°の範囲が望ましく、より好ましくは、10°≦θ≦30°とされているのがよい。
なお、弾性膜体7の厚肉部12の最大肉厚t1と薄肉部13の肉厚t2との比(t1/t2)は約2、3または約4程度とされている。
図3に示す符号Yは、厚肉部12の吐出口5寄りの端部12a(上端)と、円筒部11の外面下端部との距離で、使用時に第1栓部材8aと吐出口5との吐出方向における離間のための距離である。
このように距離Yを設けることで、この厚肉部12の端部12aと円筒部11との間は厚肉部12よりも膨れやすく伸びやすい薄肉部13aとなっている。すなわち、この弾性変形しやすい薄肉部13aは前記端部12aと、円筒部11の外面下端部または吐出口5との間で、この外面下端部または吐出口5の全周囲にわたって形成されることになる。
このように、円筒部11の外面下端部または吐出口5の全周囲にわたって薄肉部13aを形成することで、厚肉部12間の薄肉部13を通過してきた流動体を吐出口5に案内しやすくなり、流動体の流動をスムーズにできるようになっている。
弾性膜体7の材料は、流動体の粘度、粒度等の物理的性質、PH等の化学的性質、そして外観、経済性、使い勝手等を考慮して、ゴム、樹脂等から自由に選択して成形できる。
例えば、NR、SBR、BR、NBR、CR、EPM、EPDM、IR、IIR、FKM、VMQ、U、T、CO、ACM等のうち、少なくとも1種類以上から構成されるゴム弾性体、SBS、SIBS、SEBS、SIS、SEPS、SEEPS、TPO、TPU、TPEE、TPAE、TPVC、1、2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー等、そして、それらの複合体なども使用することが可能である。
前記栓部材8(8a、8b)は、例えば、硬質樹脂等によって形成された中実状の球状体からなる。この栓部材8(8a、8b)の直径は、弾性膜体7の胴部7bの内径よりも大きく形成されており、栓部材8(8a、8b)が弾性膜体7内に配設されると、栓部材8(8a、8b)は、弾性膜体7内面に密着(接触)し、栓部材8(8a、8b)と密着(接触)している弾性膜体7は外方に膨張するように弾性変形することとなる。栓部材8(8a、8b)は、弾性膜体7が弾性変形することによって生じた弾性力によって押さえ付けられ、弾性膜体7内で保持されている。
また、第2栓部材8bの直径は、第1栓部材8aの直径よりも大きくなっており、これによって、第2栓部材8bは、第1栓部材8aよりも弾性膜体7を大きく弾性変形させてシールを強めにしている。このように、逆流防止口栓4は、第1栓部材8aと第2栓部材8bの直径を異ならせることによって、シールを部分的に強めたりして調節できるようになっている。
なお、第2栓部材8bの直径は、容器口部3の口径よりもやや大きくされており、この第2栓部材8bが容器口部3に嵌ることを防止している。このように、容器口部3の口径は、第2栓部材8bの直径との関係で決められるため、第2栓部材8bを直径を大きくすることによって、容器口部3の口径を大きくすることができ、これによって流動体の容器本体3の充填作業が容易に行えるようになっている。
第1栓部材8aは、第2栓部材8bよりも小さくされているが、第2栓部材8bが容器口部3との間にあるため、容器口部3に入り込むことはない。
栓部材8(8a、8b)は球状体であるので、その表面は球面となっている。栓部材8(8a、8b)は、この球面に弾性膜体7が弾力的に密着(接触)することによりシールをしている。以下、このようにシールを行う栓部材8(8a,8b)の表面(球面)を球状シール面14という。この球状シール面14は球面形状であるので、平坦面の場合よりも広いシール面積を確保できる。
弾性膜体7は薄膜製であるので、密着(接触)部分では、弾性膜体7の内面及び外面は球状シール面14の球面形状に対応して球面状に弾性変形されている。したがって、密着(接触)部分では、球状シール面14と弾性膜体7とによるシールが、球面同士の密着(接触)によってなされるのである。このように、球面同士の密着(接触)では、密着(接触)部分における各接点における弾性膜体7の弾性力は、球状シール面14の球心に向かう求心方向に作用することになる。
すなわち、いずれの接点においても、求心方向への均一な弾性力(弾性復元力)が作用し、これによって、密着(接触)性が高まって、広い面で、確実かつ高い逆流防止機能を発揮できるようになっている。
図1に示すように、弾性膜体7内には、栓部材8(8a、8b)のそれぞれに密着してシールを行う環状突起部15(シールリング部)が設けられている。環状突起部15は、第1栓部材8aと密着する第1環状突起部15aと、第2栓部材8bと密着(接触)する第2環状突起部15bからなる。環状突起部15(15a、15b)は、断面視で円弧状の曲面形状に形成されている。この環状突起部15(15a、15b)は、弾性膜体7の胴部7b内面から内方突出状に形成されており、その全周に栓部材8(8a,8b)が密着(接触)することでシールをしている。
第1環状突起部15aの上側は、第1栓部材8aの下側に密着(接触)してシールをするとともに第1栓部材8aの位置を規制している。第1環状突起部15aの下側は、第2栓部材8bの上側と密着(接触)してシールしている。
第2環状突起部15bは第2栓部材8bの下側に密着(接触)してシールをするとともに、第2栓部材8bの位置を規制している。第2栓部材8bは、第1環状突起部15aと第2環状突起部15bに挟まれてシールされている。
このように、逆流防止口栓4は栓部材8(8a、8b)と弾性膜体7の内面との密着(接触)と、栓部材8(8a、8b)と環状突起部15(15a、15b)との密着(接触)によって複数箇所でシールをする多重シール構造となっており、これによって確実かつ十分な逆流防止機能を発揮している。
取付部材89は、筒状に形成されており、その下部に弾性膜体7を容器口部3に取り付ける取付部82が設けられ、弾性膜体7のつば部7cを挟んで弾性膜体7を容器口部に固定している。
取付部材89の上部には、弾性膜体7内の第2栓部材8bの位置を規制する規制部25が設けられている。この規制部25は、取付部材89の上端部から内方突出状に形成された複数(図例では4つ)の規制突起からなる(以下、規制部と規制突起に共通符号25を用いる)。この規制突起25は、取付部の上部でその周方向に等間隔で配置されている。
前記規制突起25は、弾性膜体7の外面に当接しており、弾性膜体7を挟んで第2栓部材8bを掛止している。
容器1内の流動体が吐出口5から吐出されるまでの作用を説明する。
収縮可能な容器本体2を外部から押圧することによって内圧が上昇すると、流動体は第2栓部材8bを吐出口5側に押圧する。
このとき、第2栓部材8bは第2環状突起部15bから離れ、第2環状突起部15bによるシールが解除される。第2栓部材8bは、流動体によって、第1栓部材8a側に押されるが、取付部材89の規制部25によって第1栓部材8a側への移動が規制されることにより規制部25よりも先端部7a側の弾性膜体7の胴部7bが伸び、流動体は、第2栓部材8bの球状シール面14と弾性膜体7の内面とのシール、第2栓部材8bと第1環状突起部15aとのシール、そして第1栓部材8aと第1環状突起部15aとのシールを解除して弾性膜体7の先端部7a側に流れ込む。
弾性膜体7の先端部7a側に流れ込んだ流動体は、第1栓部材8aの移動を規制する前記弾性膜体7の厚肉部12以外の部分を通り、これによって第1栓部材8aの球状シール面14と弾性膜体7の内面によるシールが解除され、流動体は球状シール面14と薄肉部13の間を通じて吐出口5から吐出される。
このとき薄肉部13は、図3の1点鎖線Aの状態から実線Bで示すように膨張し、また、厚肉部12上端近傍での薄肉部13では1点鎖線Cの状態から2点鎖線Dで示すように膨張変形し、薄肉部13と球状シール面14の間に吐出口5までの流通路が形成され、流動体はこの流通路を通じて吐出口5から吐出されることになる。
上述のように流動体が薄肉部13を流通しているとき、第1栓部材8aは流動体によって吐出口5側に移動するように押圧されることになる。しかし、厚肉部12が薄肉部13よりも脹れにくく伸びにくくなっているため、第1栓部材8aは、厚肉部12によって吐出口5側への移動が規制され、これによって第1栓部材8aが弾性膜体7の内側の吐出口5を塞ぐことなく、流動体の流通路を確保することができるようになっている。
したがって、弾性膜体7に厚肉部12を設けたことによって、使用時に第1栓部材8aが吐出口5を内側から塞ぐことがなくなり、不使用時には吐出口5を内側から塞ぐように第1栓部材8aと弾性膜体7とを密着(接触)させてシールすることができる。すなわち、弾性膜体7の胴部7bの中途部から先端部7aにわたって密着(接触)させて、第1栓部材8aと吐出口5との間に空隙が生じないようにでき、流動体が第1栓部材8aと吐出口5との間に残留することもなく、容器1内の流動体を常に衛生的で新鮮な(酸化、汚染等しない)ままで長期にわたり保存・使用することができるのである。
しかも、第1栓部材8aを弾性膜体7の胴部7bからドーム状の先端部7aにわたって密着(接触)させることができ、より大きなシール面積(栓部材8の表面積の半分以上のシール面積)を確保できる。さらに第1栓部材8aによるシールに加えて第2栓部材8bによるシールもあり、これによってシール性能を大幅に向上することができるのである。
図4の第2実施形態では、弾性膜体7内に第1環状突起部15aが設けられておらず、弾性膜体7内には、栓部材8(8a、8b)の位置を規制する規制部27が設けられており、また、取付部材69には、第1実施形態で説明した規制部25は設けられておらず、これらの点が第1実施形態と異なる。
弾性膜体7に設けられた規制部27は、弾性膜体7の内面から内方突出状に形成された複数(図例では4つ)の規制突起からなる(以下、弾性膜体7の規制部と規制突起に共通符号27を用いる)。各規制突起27は、弾性膜体7の内周方向に沿って等間隔に配置されている。その他の点は、第1実施形態と同様の構成であり、同様の作用効果を生ずる。
図5、図6の第3実施形態では、厚肉部12の形状や、第2栓部材8bに対応する厚肉部31、薄肉部32を弾性膜体7に形成した点、第1環状突起部15aが設けられていない点、および取付部材99の形状が第1実施形態と異なる。
第3実施形態では、厚肉部12は周方向の長さがながい横長形状とされており、厚肉部12の長手方向の長さL1と周方向の長さL2の比L1/L2は1よりも小さくなっている。また、厚肉部12の周方向の長さ(L2)と、厚肉部12間の間隔、すなわち、薄肉部13の周方向長さとの比は、3:1または4:1程度とされている。
第1実施形態では、第1栓部材8aに対応して弾性膜体7の先端部7aに厚肉部12と薄肉部13を設けて第1栓部材8aを規制していたが、この第3実施形態のように、弾性膜体7の胴部7bの中途部に複数(図例では4つ)の厚肉部31と薄肉部32を周方向に交互に形成し、第2栓部材8bの位置を規制することもできる。
取付部材99の上部には、第1実施形態で説明した規制突起25が設けられていない。取付部材99の上部は、図5に示すように先細り状に形成され、その口部33の周縁が弾性膜体7の中途部を全周にわたって覆うようになっており、異物等が弾性膜体7と取付部材99の間に入り込むのを防止している。図5に示すように、前記厚肉部31は、取付部材99の口部33の周縁に当接した状態になっている。その他の点は、第1実施形態と同様の構成であり、同様の作用効果を生じる。
図7の第4実施形態では、第2栓部材8bと第1環状突起部15aとが密着しておらず、この点が第1実施形態と異なる。このように、第2栓部材8bは、第1環状突起部15aから離して配置してもよく、弾性膜体7を長く形成したい場合等に有利である。その他の点は第1実施形態とほぼ同様の構成であり、同様の作用効果を奏する。
なお、本発明は上記の実施形態に限らず、以下のように種々の変形が可能である。
すなわち、厚肉部12の数は1、2または4以上であってもよい。厚肉部12の最大肉厚t1と薄肉部13の肉厚t2との比(t1/t2)は、弾性膜体7の材質の違いに応じて、2または4より大きくしてもよい。厚肉部12の長手方向の長さL1と周方向の長さL2の比L1/L2は、3以上に設定してもよい。また、この比を1以下とし、すなわちL1≦L2の関係として薄肉部13a(間隔Y)を広く設けてもよい。弾性膜体7の吐出口5の周囲に設けられた液溜部11は円筒状以外にも角柱状その他の筒形状としてもよい。上述した各実施形態では、厚肉部12はドーム状の先端部7aの周方向に沿って等間隔に配設していたが、厚肉部12の間隔は等間隔に限らず、間隔を変えて設けてもよい。吐出口5は弾性膜体7に複数形成してもよく、ダックビル状等に限らず、丸孔等にしてもよい。また、吐出口5は、ドーム状の先端部7aの突端に設けられているが、この突端から位置をずらして形成するようにしてもよい。栓部材8(8a、8b)は球状に限らず、ラグビーボール状、楕円体等の球状シール面を形成可能なものでもよく、また、栓部材8(8a、8b)の材料は、弾性樹脂(熱可塑性エラストマー)、または抗菌用に銀またはチタン等の金属を用いてもよく、これらの金属を栓部材8(8a、8b)にメッキ、蒸着等を行ったり、これらの金属を樹脂に粉末混合してもよい。
上述した実施形態では、栓部材8(8a、8b)が2個の場合を説明したが、第1栓部材8aと第2栓部材8bの間に、さらに球状の栓部材8を設けて、栓部材8を3個以上の複数にしてもよい。この場合に、弾性膜体7内に環状突起部15(15a、15b)を形成せずに、複数の栓部材8の球状シール面14と弾性膜体7との密着のみによるシール構造を採用してもよい。又、シールを部分的に強めたり弱めたりする調整は、弾性膜体7の伸びや硬度を適宜選択して変更してもよい。
弾性膜体7には、第1実施形態で説明した環状カバー部21と、第3実施形態で説明した厚肉部31の両方を形成してもよい。
本発明の第1実施形態を示す容器の縦断面図である。 逆流防止口栓の平面図である。 図1のZ−Z線で切断した場合の弾性膜体の展開図である。 本発明の第2実施形態を示す容器の縦断面図である。 本発明の第3実施形態を示す容器の縦断面図である。 逆流防止口栓の平面図である。 本発明の第4実施形態を示す容器の縦断面図である。
符号の説明
3 容器口部
4 逆流防止口栓
5 吐出口
7 弾性膜体
8 栓部材
8a 第1栓部材
8b 第2栓部材
12 厚肉部
13 薄肉部
14 球状シール面
15 環状突起部
89 取付部材

Claims (5)

  1. 流動体を吐出する吐出口(5)を有していて容器口部(3)に設けられる弾性膜体(7)と、弾性膜体(7)内に配置されていて流動体の流出を閉栓可能な栓部材(8)とを備えた逆流防止口栓(4)において、
    弾性膜体(7)の吐出口(5)側の周囲には厚肉部(12)と薄肉部(13)とが周方向交互に設けられ、前記栓部材(8)は、弾性膜体(7)が弾力的に密着する球状シール面(14)を有しており、弾性膜体(7)内には複数の栓部材(8)が配設されていることを特徴とする逆流防止口栓。
  2. 流動体を吐出する吐出口(5)を有していて容器口部(3)に設けられる弾性膜体(7)と、弾性膜体(7)内に配置されていて流動体の流出を閉栓可能な栓部材(8)とを備えた逆流防止口栓(4)において、
    前記弾性膜体(7)は一端側に略半球状の先端部(7a)を有し、前記吐出口(5)は前記先端部(7a)の突端に設けられ、
    前記弾性膜体(7)の先端部(7a)には、厚肉部(12)と薄肉部(13)が周方向に交互に設けられており、
    栓部材(8)は、弾性膜体(7)が弾力的に密着する球状シール面(14)を有する第1栓部材(8a)および第2栓部材(8b)からなり、第1栓部材(8a)は、前記弾性膜体(7)の先端部(7a)内に配設され、第2栓部材(8b)は、弾性膜体(7)内で第1栓部材(8a)よりも容器口部(3)寄りに配置されていることを特徴とする逆流防止口栓。
  3. 前記第1栓部材(8a)は球状とされていて前記先端部(7a)の内面に密着して配設されており、前記厚肉部(12)は、栓部材(8a)の球心と吐出口(5)の間で先端部(7a)に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の逆流防止口栓。
  4. 前記弾性膜体(7)内には第1栓部材(8a)または第2栓部材(8b)と密着してシールを行う環状突起部(15)が設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の逆流防止口栓。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の逆流防止口栓(4)を容器口部(3)に備えたことを特徴とする容器。
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