JP2005306225A - 引き出し装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 操作性が良く、部品点数が少なく、構造が単純な引き出し装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 引き出し装置1は、ケース2と、使用位置と収容位置とに切り替え可能な引き出し部材3と、引き出し部材3を引き出し方向および押し込み方向に付勢可能な付勢部材4と、を備える。収容位置から使用位置に切り替える場合は、収容位置に対して引き出し部材3を所定量だけ押し込む初期押し込み動作により、付勢部材4の付勢力が引き出し方向に作用し、付勢力により引き出し部材3がケース2から引き出され、使用位置から収容位置に切り替える場合は、使用位置に対して引き出し部材3を所定量だけ引き出す初期引き出し動作により、付勢部材4の付勢力が押し込み方向に作用し、付勢力により引き出し部材3がケース2に押し込まれることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 引き出し装置1は、ケース2と、使用位置と収容位置とに切り替え可能な引き出し部材3と、引き出し部材3を引き出し方向および押し込み方向に付勢可能な付勢部材4と、を備える。収容位置から使用位置に切り替える場合は、収容位置に対して引き出し部材3を所定量だけ押し込む初期押し込み動作により、付勢部材4の付勢力が引き出し方向に作用し、付勢力により引き出し部材3がケース2から引き出され、使用位置から収容位置に切り替える場合は、使用位置に対して引き出し部材3を所定量だけ引き出す初期引き出し動作により、付勢部材4の付勢力が押し込み方向に作用し、付勢力により引き出し部材3がケース2に押し込まれることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば車室内のインストルメントパネルなどに配置され、カップホルダや灰皿、小物入れなどとして用いられる引き出し装置に関する。
例えば、特許文献1には、ケースとホルダ本体とを備えるカップホルダが紹介されている。ホルダ本体は、使用位置と収容位置とに切り替え可能である。使用位置において、ホルダ本体は、ケースから車室内に引き出されている。一方、収容位置において、ホルダ本体は、ケース内に押し込まれている。ホルダ本体は、スプリングにより、引き出し方向に常時付勢されている。
特開平7−291013号公報
同文献記載のカップホルダによると、収容位置から使用位置への切り替えの際、スプリングの付勢力により、自動的にホルダ本体を引き出すことができる。このため、便利である。ところが、ホルダ本体は、常時、スプリングにより、引き出し方向に付勢されている。このため、使用位置から収容位置への切り替えの場合、操作者は、スプリングの付勢力に打ち勝つだけの操作力を、継続的にホルダ本体に加え続ける必要がある。したがって、同文献記載のカップホルダは、操作性が悪い。
また、スプリングの付勢力は、常時、引き出し方向に作用している。このため、同文献記載のカップホルダには、ホルダ本体を収容位置に保持するために、ハートカムが配設されている。すなわち、ハートカムでホルダ本体を係止することにより、ホルダ本体を収容位置に継続的に留めている。このように、同文献記載のカップホルダは、スプリングの付勢力に抗してホルダ本体を収容位置に保持する必要があるため、部品点数が多く、構造が複雑である。
本発明の引き出し装置は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明は、操作性が良く、部品点数が少なく、構造が単純な引き出し装置を提供することを目的とする。
(1)上記課題を解決するため、本発明の引き出し装置は、パネルに埋設されるケースと、該ケースから引き出される使用位置と該ケース内に押し込まれる収容位置とに切り替え可能な引き出し部材と、を備えてなる引き出し装置であって、さらに、前記引き出し部材を、引き出し方向および押し込み方向に付勢可能な付勢部材を備え、前記収容位置から前記使用位置に切り替える場合は、該収容位置に対して該引き出し部材を所定量だけ押し込む初期押し込み動作により、該付勢部材の付勢力が引き出し方向に作用し、付勢力により該引き出し部材が前記ケースから引き出され、該使用位置から該収容位置に切り替える場合は、該使用位置に対して該引き出し部材を所定量だけ引き出す初期引き出し動作により、該付勢部材の付勢力が押し込み方向に作用し、付勢力により該引き出し部材が該ケースに押し込まれることを特徴とする。
本発明の引き出し装置の付勢部材は、引き出し方向および押し込み方向の双方向に、引き出し部材を付勢可能である。このため、使用位置から収容位置への切り替えの場合、操作者が、付勢部材の付勢力に打ち勝つだけの操作力を、継続的に引き出し部材に加え続ける必要がない。したがって、本発明の引き出し装置は、操作性が良い。
また、収容位置において、引き出し部材は、付勢部材により、押し込み方向に付勢されている。このため、収容位置に引き出し部材を継続的に保持するための部品が不要である。したがって、本発明の引き出し装置は、部品点数が少なく、構造が単純である。
ところで、使用位置においては、引き出し部材に押し込み方向の力が加わりやすい。一例として、引き出し部材がカップホルダのホルダ本体である場合、カップをホルダ本体に入れる際、カップによりホルダ本体を誤って押圧してしまうことが考えられる。また、カップホルダに近接した他の機器を操作しようとして、ホルダ本体あるいはホルダ本体に保持されたカップを、操作者が誤って押圧してしまうことが考えられる。このため、押圧力に付勢部材が連動し、誤って使用位置から収容位置への切り替えが行われてしまうことも考えられる。
この点、本発明の引き出し装置によると、使用位置から収容位置への切り替えは、初期引き出し操作をトリガーとして行われる。すなわち、引き出し部材が使用位置に対して一旦引き出されない限り、使用位置から収容位置への切り替えは、開始されない。したがって、仮に、引き出し部材に押圧力が加わっても、使用位置から収容位置への切り替えは行われない。このように、本発明の引き出し装置によると、使用位置から収容位置への誤切り替えを抑制することができる。
(2)好ましくは、前記引き出し部材は、従動ギアを持ち、さらに、該従動ギアと噛合するとともに揺動可能な駆動ギアを備え、前記付勢部材は、該駆動ギアを、前記引き出し方向と対応する方向および前記押し込み方向と対応する方向に、付勢可能なターンオーバースプリングである構成とする方がよい。
ターンオーバースプリングは、付勢方向を反転させることができるスプリングである。したがって、ターンオーバースプリングにより、駆動ギアを二方向に付勢することができる。このうち、一の方向に駆動ギアが付勢されると、引き出し部材は引き出し方向に移動する。また、他の方向に駆動ギアが付勢されると、引き出し部材は押し込み方向に移動する。このように、ターンオーバースプリングの二つの付勢方向は、収容位置から使用位置への切り替え、使用位置から収容位置への切り替えに、各々対応している。ターンオーバースプリングを用いると、比較的簡単に付勢方向の切り替えを行うことができる。
(3)好ましくは、上記(2)の構成において、前記ターンオーバースプリングの一端には、被ガイド突起が連結され、前記駆動ギアは、該被ガイド突起が相対的に摺接し、前記収容位置において該被ガイド突起が保持される収容位置側端と、前記使用位置において該被ガイド突起が保持される使用位置側端と、を両端に持つガイド溝を持ち、さらに、該収容位置から該使用位置に切り替える場合、前記初期押し込み動作に連動し、該被ガイド突起を該収容位置側端から該使用位置側端に移動させ、該ターンオーバースプリングの付勢力を引き出し方向に作用させる収容位置側アームと、該使用位置から該収容位置に切り替える場合、前記初期引き出し動作に連動し、該被ガイド突起を該使用位置側端から該収容位置側端に移動させ、該ターンオーバースプリングの付勢力を押し込み方向に作用させる使用位置側アームと、を備える構成とする方がよい。
収容位置から使用位置に切り替える場合は、初期押し込み動作に収容位置側アームが連動する。収容位置側アームは、被ガイド突起を、ガイド溝内において、収容位置側端から使用位置側端まで移動させる。この被ガイド突起の移動により、ターンオーバースプリングの駆動ギアに対する付勢方向が、押し込み方向と対応する方向から、引き出し方向と対応する方向に、反転する。このターンオーバースプリングの付勢力は、駆動ギア、従動ギアを介して、引き出し部材に伝達される。したがって、引き出し部材が、収容位置から使用位置に引き出される。
反対に、使用位置から収容位置に切り替える場合は、初期引き出し動作に使用位置側アームが連動する。使用位置側アームは、被ガイド突起を、ガイド溝内において、使用位置側端から収容位置側端まで移動させる。この被ガイド突起の移動により、ターンオーバースプリングの駆動ギアに対する付勢方向が、引き出し方向と対応する方向から、押し込み方向と対応する方向に、反転する。このターンオーバースプリングの付勢力は、駆動ギア、従動ギアを介して、引き出し部材に伝達される。したがって、引き出し部材が、使用位置から収容位置に押し込まれる。
本構成によると、初期押し込み動作と収容位置側アームとの連動、初期引き出し動作と使用位置側アームとの連動、被ガイド突起とガイド溝との相対的な摺接により、比較的簡単に、ターンオーバースプリングの付勢方向を反転させることができる。
本発明によると、操作性が良く、部品点数が少なく、構造が単純な引き出し装置を提供することができる。
以下、本発明の引き出し装置を車両用の引き出し式のカップホルダとして具現化した実施の形態について説明する。
まず、本実施形態のカップホルダの構成について説明する。図1に、本実施形態のカップホルダの収容位置における全分解斜視図を示す。図2に、同カップホルダの収容位置における一部分解斜視図を示す。図3に、同カップホルダの収容位置における側方模式図を示す。なお、図2においては、説明の便宜上、ケースを一部破断しかつホルダ本体を透過して示す。以下、車両の前後方向を基準に方位を定義する。前方向は、本発明の押し込み方向に対応する。後方向は、本発明の引き出し方向に対応する。
図に示すように、カップホルダ1は、主に、ケース2とホルダ本体3とターンオーバースプリング4と収容位置側アーム50と使用位置側アーム51と駆動ギア52と被ガイド部材53とを備えている。このうち、カップホルダ1は、本発明の引き出し装置に含まれる。また、ホルダ本体3は、本発明の引き出し部材に含まれる。
ケース2は、樹脂製であって、上方および後方に開口する直方体箱状を呈している。ケース2は、図3に示すように、インストルメントパネル9に埋設されている。インストルメントパネル9は、本発明のパネルに含まれる。ケース2の底壁には、前後方向に延びる噛合用スリット23が開設されている。また、ケース2の底壁における噛合用スリット23の左側には、前後方向に延びる収容位置側スリット24が開設されている。また、ケース2の底壁における収容位置側スリット24の後方には、前後方向に延びる使用位置側スリット25が開設されている。
ケース2底壁上面には、一対のケース被ガイド片22が配置されている。ケース被ガイド片22は、樹脂製であって、前後方向に延びる直方体状を呈している。一対のケース被ガイド片22は、前記噛合用スリット23を挟んで、左右両側に配置されている。左側のケース被ガイド片22の左面、および右側のケース被ガイド片22の右面からは、それぞれ二つのケース被ガイド突起220が突設されている。二つのケース被ガイド突起220は、各々ケース被ガイド片22の前後端に配置されている。
一方、ケース2底壁下面からは、収容位置側アーム支持片26と使用位置側アーム支持片27とが突設されている。収容位置側アーム支持片26は、樹脂製であって矩形板状を呈している。収容位置側アーム支持片26は、前記収容位置側スリット24の右縁に沿って配置されている。収容位置側アーム支持片26の下端左面からは、収容位置側アーム揺動軸260が突設されている。使用位置側アーム支持片27は、樹脂製であって矩形板状を呈している。使用位置側アーム支持片27は、前記使用位置側スリット25の右縁に沿って配置されている。使用位置側アーム支持片27の下端左面からは、使用位置側アーム揺動軸270が突設されている。
また、ケース2右壁内面には、ケース第一ガイド溝20とケース第二ガイド溝21とが形成されている。ケース第二ガイド溝21は、ケース2右壁内面の前縁から直線状に延びている。ケース第一ガイド溝20は、ケース第二ガイド溝21の後方に配置されている。ケース第一ガイド溝20は、ケース2右壁内面の後縁まで延在している。ケース第一ガイド溝20は、クランク状を呈している。
収容位置側アーム50は、樹脂製であって細板状を呈している。収容位置側アーム50には、収容位置側アーム揺動孔50aが穿設されている。収容位置側アーム揺動孔50aには、前記収容位置側アーム揺動軸260が挿入されている。また、収容位置側アーム50の上部は、前記収容位置側スリット24に挿入されている。収容位置側アーム50は、収容位置側アーム揺動軸260を中心に、揺動可能である。また、この揺動に応じて、収容位置側アーム50の上部は、収容位置側スリット24内を前後方向に移動可能である。
使用位置側アーム51は、樹脂製であって細板状を呈している。使用位置側アーム51には、使用位置側アーム揺動孔51aが穿設されている。使用位置側アーム揺動孔51aには、前記使用位置側アーム揺動軸270が挿入されている。また、使用位置側アーム51の上部は、前記使用位置側スリット25に挿入されている。使用位置側アーム51は、使用位置側アーム揺動軸270を中心に、揺動可能である。また、この揺動に応じて、使用位置側アーム51の上部は、使用位置側スリット25内を前後方向に移動可能である。
駆動ギア52は、樹脂製であって扇板状を呈している。駆動ギア52は、ケース2の下方に配置されている。駆動ギア52の歯部522の一部は、前記噛合用スリット23から、ケース2内部に突出している。駆動ギア52には、周方向に弧状に延びるガイド溝520が形成されている。ガイド溝520の両端は、収容位置側端520aと使用位置側端520bとに各々対応している。駆動ギア52におけるガイド溝520の弧中心には、ギア揺動孔521が穿設されている。
被ガイド部材53は、樹脂製であって細板状を呈している。被ガイド部材53は、駆動ギア52の右側に配置されている。被ガイド部材53の長手方向一端からは、左方向に向かって、被ガイド突起530が突設されている。被ガイド突起530は、前記ガイド溝520に挿入されている。ガイド突起530は、ガイド溝520内を、相対的に摺動可能である。また、ガイド突起530先端は、図に示す収容位置において、前記収容位置側アーム50の下端部に当接している。被ガイド部材53の長手方向他端には、被ガイド部材揺動孔531が穿設されている。
インストルメントパネル9内部の立壁90左面には、ギア揺動突起91が突設されている。ギア揺動突起91は、前記ギア揺動孔521および被ガイド部材揺動孔531に、挿入されている。したがって、前記駆動ギア52および被ガイド部材53は、このギア揺動突起91を中心に、揺動可能である。また、立壁90には、スプリング揺動孔92が穿設されている。
ターンオーバースプリング4の固定端40は、スプリング揺動孔92に挿入されている。一方、ターンオーバースプリング4の自由端41は、被ガイド突起530の右面に挿入されている。
ホルダ本体3は、アウター部材30とインナー部材31とカップ底部保持部材301と従動ラック310とを備えている。従動ラック310は、本発明の従動ギアに含まれる。インナー部材31は、樹脂製であって、下壁の無い角筒状を呈している。インナー部材31は、ケース2底壁上方に配置されている。インナー部材31は、一対の前記ケース被ガイド片22を覆っている。インナー部材31の左右壁の内面には、各々、インナー部材ガイド溝311が凹設されている。インナー部材ガイド溝311は、前後方向に延在している。インナー部材ガイド溝311には、前記ケース被ガイド突起220が摺接している。ケース被ガイド突起220がインナー部材ガイド溝311に摺接することにより、インナー部材31は、ケース2に対して、前後方向にスライド可能である。
従動ラック310は、樹脂製であって下面に歯部310aを持つ角材状を呈している。従動ラック310の上面は、インナー部材31の上壁下面に止着されている。前述したように、前記駆動ギア52の歯部522の一部は、噛合用スリット23から、ケース2内部に突出している。従動ラック310の歯部310aは、ケース2内部において、この駆動ギア52の歯部522に噛合している。
アウター部材30は、樹脂製であって、下方に開口するトレイ状を呈している。アウター部材30は、インナー部材31を覆っている。アウター部材30は、インナー部材31に対して、前後方向にスライド可能に係止されている。アウター部材30とインナー部材31との前後方向隙間には、コイルスプリング(図略)が介挿されている。コイルスプリングが自然長になるように、アウター部材30とインナー部材31との相対位置が決定されている。アウター部材30の前部左壁からは、トリガー突起303が突設されている。トリガー突起303は、図に示す収容位置において、収容位置側スリット24からケース2内部に進入する前記収容位置側アーム50の上端部に、当接している。アウター部材30の後部上壁には、円形のカップ保持口300が開設されている。また、アウター部材30の後部左右壁には、一対の保持部材揺動孔300aが穿設されている。また、アウター部材30の後部右壁には、弧状の保持部材ガイド溝300bが形成されている。保持部材ガイド溝300bの円弧中心は、保持部材揺動孔300aの孔中心と略一致している。アウター部材30の後部右壁における保持部材ガイド溝300bの前方からは、右方向に向かってアウター部材被ガイド突起302が突設されている。アウター部材被ガイド突起302は、前記ケース第二ガイド溝21に摺接している。
カップ底部保持部材301は、樹脂製であって上後方に開口する矩形枠状を呈している。カップ底部保持部材301の左壁左面および右壁右面からは、それぞれ保持部材揺動軸301aが突設されている。保持部材揺動軸301aは、前記保持部材揺動孔300aに挿入されている。保持部材揺動軸301aが保持部材揺動孔300aに挿入されることにより、カップ底部保持部材301はアウター部材30に対して揺動可能である。カップ底部保持部材301の右壁右面からは、保持部材被ガイド突起301bが突設されている。保持部材被ガイド突起301bは、前記保持部材ガイド溝300bを貫通し、前記ケース第一ガイド溝20に摺接している。
次に、本実施形態のカップホルダの収容位置から使用位置に切り替える際の動きについて説明する。まず、初期押し込み動作について説明する。図4に、図3から初期押し込み動作に必要な部材を取り出した側方模式図を示す。図5に、本実施形態のカップホルダの初期押し込み動作途中の側方模式図を示す。図6に、同カップホルダの初期押し込み動作終了時の側方模式図を示す。
前出図3に示すように、アウター部材30の後端は、車室内に表出している。図4に示すように、操作者が、この後端を前方に押圧すると、アウター部材30がインナー部材に対して前方にスライドする。収容位置において、アウター部材30のトリガー突起303は、収容位置側アーム50上端部に当接している。このため、アウター部材30を前方にスライドさせると、トリガー突起303も前方に移動する。したがって、収容位置側アーム50は、収容位置側アーム揺動軸260を中心に、紙面反時計回り方向に揺動する。収容位置側アーム50の下端部は、被ガイド突起530先端に当接している。このため、被ガイド突起530は、収容位置側アーム50の下端部により、後方に押圧される。したがって、被ガイド部材53は、ギア揺動突起91を中心に、紙面時計回り方向に揺動する。並びに、被ガイド突起530は、ガイド溝520内を、収容位置側端520aから使用位置側端520bに向かって移動する。被ガイド突起530には、ターンオーバースプリング4の自由端41が連結されている。このため、ターンオーバースプリング4は、固定端40を中心に、紙面反時計回り方向に揺動する。
図5に示すように、ターンオーバースプリング4が揺動するに従って、固定端40と自由端41との間隔は徐々に狭まる。固定端40と自由端41との間隔は、固定端40と自由端41とギア揺動突起91とが一直線に並ぶ位置において、最短となる。したがって、固定端40とギア揺動突起91とを結ぶ境界線L(図5中、一点鎖線で示す)を、前方から後方に、自由端41が超えるまでは、ターンオーバースプリング4の付勢力に抗して、被ガイド突起530を揺動させることになる。一方、境界線Lを自由端41が超えた後は、ターンオーバースプリング4の付勢力(固定端40と自由端41との間隔を広げようとする弾性力)により、被ガイド突起530が自動的に揺動する。
図6に示すように、初期押し込み動作終了時において、被ガイド突起530は、ガイド溝520の使用位置側端520bまで達している。これら被ガイド突起530と使用位置側端520bとの当接部位を介して、被ガイド突起530から駆動ギア52に、ターンオーバースプリング4の付勢力が伝達される。したがって、駆動ギア52は、ギア揺動突起91を中心に、紙面時計回り方向に揺動する。
図7に、本実施形態のカップホルダの駆動ギア揺動途中の側方模式図を示す。図8に、同カップホルダの使用位置における側方模式図を示す。図7に示すように、駆動ギア52の歯部522と従動ラック310の歯部310aとは、互いに噛み合っている。このため、駆動ギア52が紙面時計回り方向に揺動すると、従動ラック310は後方にスライドする。したがって、インナー部材31およびアウター部材30も、従動ラック310とともに、後方にスライドする。具体的には、前出図1のケース被ガイド突起220がインナー部材ガイド溝311内を相対的に摺動する。並びに、アウター部材被ガイド突起302がケース第二ガイド溝21内を相対的に摺動する。図7に戻って、保持部材被ガイド突起301bは、ケース第一ガイド溝20内を摺動する。ケース第一ガイド溝20には、後方に向かって上昇するスロープ部が形成されている。このため、保持部材被ガイド突起301bは緩やかに上昇しながら後方に移動する。したがって、カップ底部保持部材301は、保持部材揺動軸301aを中心に、紙面時計回り方向に揺動する。図8に示すように、使用位置においては、カップ底部保持部材301は、カップ保持口300の下方に展開される。カップ保持口300およびカップ底部保持部材301により、カップC(図8中、一点鎖線で示す)が保持される。このようにして、収容位置から使用位置への切り替えが行われる。なお、使用位置においては、使用位置側アーム51の上端部に、アウター部材30のトリガー突起303が当接している。並びに、使用位置側アーム51の下端部に、被ガイド突起530が当接している。
続いて、本実施形態のカップホルダの使用位置から収容位置に切り替える際の動きについて説明する。まず、初期引き出し動作について説明する。図9に、図8から初期引き出し動作に必要な部材を取り出した側方模式図を示す。図10に、本実施形態のカップホルダの初期引き出し動作途中の側方模式図を示す。図11に、同カップホルダの初期引き出し動作終了時の側方模式図を示す。
図9に示すように、操作者が、アウター部材30の後端を後方に引っ張ると、アウター部材30がインナー部材に対して後方にスライドする。使用位置において、アウター部材30のトリガー突起303は、使用位置側アーム51上端部に当接している。このため、アウター部材30を後方にスライドさせると、トリガー突起303も後方に移動する。したがって、使用位置側アーム51は、使用位置側アーム揺動軸270を中心に、紙面時計回り方向に揺動する。使用位置側アーム51の下端部は、被ガイド突起530先端に当接している。このため、被ガイド突起530は、使用位置側アーム51の下端部により、前方に押圧される。したがって、被ガイド部材53は、ギア揺動突起91を中心に、紙面反時計回り方向に揺動する。並びに、被ガイド突起530は、ガイド溝520内を、使用位置側端520bから収容位置側端520aに向かって移動する。被ガイド突起530には、ターンオーバースプリング4の自由端41が連結されている。このため、ターンオーバースプリング4は、固定端40を中心に、紙面時計回り方向に揺動する。
図10に示すように、ターンオーバースプリング4が揺動するに従って、固定端40と自由端41との間隔は徐々に狭まる。固定端40と自由端41との間隔は、固定端40と自由端41とギア揺動突起91とが一直線に並ぶ位置において、最短となる。したがって、固定端40とギア揺動突起91とを結ぶ境界線L(図10中、一点鎖線で示す)を、後方から前方に、自由端41が超えるまでは、ターンオーバースプリング4の付勢力に抗して、被ガイド突起530を揺動させることになる。一方、境界線Lを自由端41が超えた後は、ターンオーバースプリング4の付勢力(固定端40と自由端41との間隔を広げようとする弾性力)により、被ガイド突起530が自動的に揺動する。
図11に示すように、初期押し込み動作終了時において、被ガイド突起530は、ガイド溝520の収容位置側端520aまで達している。これら被ガイド突起530と収容位置側端520aとの当接部位を介して、被ガイド突起530から駆動ギア52に、ターンオーバースプリング4の付勢力が伝達される。したがって、駆動ギア52は、ギア揺動突起91を中心に、紙面反時計回り方向に揺動する。
駆動ギア52が紙面反時計回り方向に揺動すると、従動ラック310は前方にスライドする。したがって、インナー部材31およびアウター部材30も、従動ラック310とともに、前方にスライドする。具体的には、前出図1のケース被ガイド突起220がインナー部材ガイド溝311内を相対的に摺動する。並びに、アウター部材被ガイド突起302がケース第二ガイド溝21内を相対的に摺動する。図11に戻って、保持部材被ガイド突起301bは、ケース第一ガイド溝20内を摺動する。このため、カップ底部保持部材301は、保持部材揺動軸301aを中心に、紙面反時計回り方向に揺動する。このようにして、使用位置から、前出図3に示す収容位置への切り替えが行われる。
次に、本実施形態のカップホルダの作用効果について説明する。本実施形態のカップホルダ1のターンオーバースプリング4は、引き出し方向および押し込み方向の双方向に、ホルダ本体3を付勢可能である。このため、使用位置から収容位置への切り替えの場合、操作者が、ターンオーバースプリング4の付勢力に打ち勝つだけの操作力を、継続的にホルダ本体3に加え続ける必要がない。したがって、本実施形態のカップホルダ1は、操作性が良い。
また、収容位置において、ホルダ本体3は、ターンオーバースプリング4により、押し込み方向に付勢されている。このため、収容位置にホルダ本体3を継続的に保持するための部品が不要である。したがって、本実施形態のカップホルダ1は、部品点数が少なく、構造が単純である。
ところで、使用位置においては、ホルダ本体3に押し込み方向の力が加わりやすい。この点、本実施形態のカップホルダ1によると、使用位置から収容位置への切り替えは、初期引き出し操作をきっかけとして開始される。すなわち、ホルダ本体3が使用位置に対して所定量引き出されない限り、使用位置から収容位置への切り替えは、開始されない。したがって、仮に、ホルダ本体3に押し込み方向の力が加わっても、使用位置から収容位置への切り替えは行われない。このように、本実施形態のカップホルダ1によると、使用位置から収容位置への誤切り替えを抑制することができる。
また、本実施形態のカップホルダ1によると、前出図5に示すように、初期押し込み動作において、ガイド溝520の使用位置側端520bが、境界線Lの後方に配置されている。したがって、使用位置側端520bに被ガイド突起530が到着することにより、確実に、ターンオーバースプリング4の付勢方向を、押し込み方向から引き出し方向に切り替えることができる。
同様に、前出図10に示すように、初期引き出し動作において、ガイド溝520の収容位置側端520aが、境界線Lの前方に配置されている。したがって、収容位置側端520aに被ガイド突起530が到着することにより、確実に、ターンオーバースプリング4の付勢方向を、引き出し方向から押し込み方向に切り替えることができる。
以上、本発明の引き出し装置の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
例えば、上記実施形態においては、本発明をカップホルダとして具現化した。しかしながら、灰皿、小物入れなどとして具現化してもよい。
また、上記実施形態においては、駆動ギア52、被ガイド突起53、ターンオーバースプリング4を、インストルメントパネル9内部の立壁90に配置した。しかしながら、これらの部材は、ケース2に配置してもよい。また、上記実施形態においては、インストルメントパネル9とケース2とを別体に作製したが、両部材は一体であってもよい。
1:カップホルダ(引き出し装置)、2:ケース、20:ケース第一ガイド溝、21:ケース第二ガイド溝、22:ケース被ガイド片、220:ケース被ガイド突起、23:噛合用スリット、24:収容位置側スリット、25:使用位置側スリット、26:収容位置側アーム支持片、260:収容位置側アーム揺動軸、27:使用位置側アーム支持片、270:使用位置側アーム揺動軸、3:ホルダ本体(引き出し部材)、30:アウター部材、300:カップ保持口、300a:保持部材揺動孔、300b:保持部材ガイド溝、301:カップ底部保持部材、301a:保持部材揺動軸、301b:保持部材被ガイド突起、302:アウター部材被ガイド突起、303:トリガー突起、31:インナー部材、310:従動ラック(従動ギア)、310a:歯部、311:インナー部材ガイド溝、4:ターンオーバースプリング、40:固定端、41:自由端、50:収容位置側アーム、50a:収容位置側アーム揺動孔、51:使用位置側アーム、51a:使用位置側アーム揺動孔、52:駆動ギア、520:ガイド溝、520a:収容位置側端、520b:使用位置側端、521:ギア揺動孔、522:歯部、53:被ガイド部材、530:被ガイド突起、531:被ガイド部材揺動孔、9:インストルメントパネル(パネル)、90:立壁、91:ギア揺動突起、92:スプリング揺動孔。
Claims (3)
- パネルに埋設されるケースと、該ケースから引き出される使用位置と該ケース内に押し込まれる収容位置とに切り替え可能な引き出し部材と、を備えてなる引き出し装置であって、
さらに、前記引き出し部材を、引き出し方向および押し込み方向に付勢可能な付勢部材を備え、
前記収容位置から前記使用位置に切り替える場合は、該収容位置に対して該引き出し部材を所定量だけ押し込む初期押し込み動作により、該付勢部材の付勢力が引き出し方向に作用し、付勢力により該引き出し部材が前記ケースから引き出され、
該使用位置から該収容位置に切り替える場合は、該使用位置に対して該引き出し部材を所定量だけ引き出す初期引き出し動作により、該付勢部材の付勢力が押し込み方向に作用し、付勢力により該引き出し部材が該ケースに押し込まれることを特徴とする引き出し装置。 - 前記引き出し部材は、従動ギアを持ち、
さらに、該従動ギアと噛合するとともに揺動可能な駆動ギアを備え、
前記付勢部材は、該駆動ギアを、前記引き出し方向と対応する方向および前記押し込み方向と対応する方向に、付勢可能なターンオーバースプリングである請求項1に記載の引き出し装置。 - 前記ターンオーバースプリングの一端には、被ガイド突起が連結され、
前記駆動ギアは、該被ガイド突起が相対的に摺接し、前記収容位置において該被ガイド突起が保持される収容位置側端と、前記使用位置において該被ガイド突起が保持される使用位置側端と、を両端に持つガイド溝を持ち、
さらに、該収容位置から該使用位置に切り替える場合、前記初期押し込み動作に連動し、該被ガイド突起を該収容位置側端から該使用位置側端に移動させ、該ターンオーバースプリングの付勢力を引き出し方向に作用させる収容位置側アームと、
該使用位置から該収容位置に切り替える場合、前記初期引き出し動作に連動し、該被ガイド突起を該使用位置側端から該収容位置側端に移動させ、該ターンオーバースプリングの付勢力を押し込み方向に作用させる使用位置側アームと、を備える請求項2に記載の引き出し装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004126403A JP2005306225A (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | 引き出し装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004126403A JP2005306225A (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | 引き出し装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005306225A true JP2005306225A (ja) | 2005-11-04 |
Family
ID=35435463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004126403A Pending JP2005306225A (ja) | 2004-04-22 | 2004-04-22 | 引き出し装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005306225A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7550158B2 (en) | 1999-02-10 | 2009-06-23 | Bend Research, Inc. | Controlled release by extrusion of solid amorphous dispersions of drugs |
US8127962B2 (en) | 2007-04-05 | 2012-03-06 | Nifco Inc. | Lid opening and closing device for opening and closing an opening of a housing by a lid |
-
2004
- 2004-04-22 JP JP2004126403A patent/JP2005306225A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7550158B2 (en) | 1999-02-10 | 2009-06-23 | Bend Research, Inc. | Controlled release by extrusion of solid amorphous dispersions of drugs |
US8127962B2 (en) | 2007-04-05 | 2012-03-06 | Nifco Inc. | Lid opening and closing device for opening and closing an opening of a housing by a lid |
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