JP2005306072A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 旋回半径が異なる複数のコーナーが複合した場合であっても定常走行を維持したい運転者の要求を満足する。
【解決手段】 エンジンECUは、車両が旋回中であって、運転者が定常状態を維持中である状態が予め定められた時間継続すると(S140にてYES)、目標旋回加速度Gに現在旋回加速度を代入するステップ(S150)と、目標旋回加速度から旋回半径を用いて目標車両加速度ωを算出するステップ(S160)と、目標車両加速度ωから目標駆動力Fを算出するステップ(S170)と、算出された目標駆動力に基づいて、車両の駆動力を制御するステップ(S180)とを含むプログラムを実行する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車両に搭載されたパワートレーンであるエンジンや変速機構を含む車両の制御装置に関し、特に、コーナリング時において運転者が定常的な車両の挙動を要求している場合に、コーナーの旋回半径が変わっても横方向加速度を定常状態に維持することができる車両の駆動力制御装置に関する。
車両が走行している場合には、その車両にはさまざまな加速度が作用する。たとえば、一時停止後に急発進すると進行方向の加速度が、山間路のコーナーにおいて高速でコーナリングすると横方向の加速度が、それぞれ作用する。このような状況においては、車両の運転者がその加速度を感じることになる。コーナリング時には車速に応じた横方向の加速度を受けることになり、運転者は、横方向加速度の感じ方に基づいて、車両の速度をアクセル操作とブレーキ操作(場合によってはシフト操作も加わる)とで調整する。これらの操作に基づいて、車両のパワートレーンが制御される。
車両のパワートレーンには、駆動源であるエンジンと変速機構である自動変速機(歯車機構を有する有段の自動変速機も、ベルト式などの無段の自動変速機も含む)とを含む。自動変速機においては、運転者のアクセル操作に基づくスロットル開度(エンジン負荷)と車速とに応じて予め変速パターンを設定しておき、この変速パターンを使用して、検知したスロットル開度と車速とに応じて変速ギヤ段や変速比を設定し、変速制御を自動的に実行している。コーナリング時における適性な車両の走行性能を実現するための技術が開発されている。
たとえば、降坂時にはスロットル開度を全閉に近くしているにもかかわらず旋回時に車速オーバーとなり、駆動力の低減が必要な場合には、これ以上スロットル開度を小さくすることができないため、車速オーバーのままとなり、コーナーが曲りきれない場合が発生するといった問題があった。特開平6−270722号公報(特許文献1)は、このような問題を解決できる、降坂時にスロットルがほぼ全閉に近い状態においても車速の低減が可能な駆動力制御方法を開示する。この駆動力制御方法は、車両に加わる横加速度を算出するステップと、この横加速度を基に車両の目標駆動力を算出するステップと、この目標駆動力を車両に備えられた自動変速機制御装置のシフト位置を参照することによって目標エンジン駆動力に変換するステップと、目標エンジン駆動力を得るための目標スロットル開度をエンジン制御装置のエンジン状態に応じて算出するステップと、この目標スロットル開度とすべくスロットルを制御するステップと、目標スロットル開度が所定値以下かどうかを判定するステップと、目標スロットル開度が所定値以下であれば自動変速機制御装置に対してそのシフト位置を一段低いシフト位置へ変速する変速要求を出力するステップと含む。
この車両の駆動力制御方法によると、車両に加わる横加速度を算出し、この横加速度に基づいて目標駆動力を算出し、この目標駆動力を自動変速機制御装置のシフト位置を参照することによって目標エンジン駆動力に変換し、そのときのエンジン状態において目標エンジン駆動力を得るのに必要な目標スロットル開度を算出し、この目標スロットル開度となるようにスロットルを制御することによって車両の旋回時において過剰なエンジン駆動力となることが防止できる。さらに、目標スロットル開度が所定値以下の場合に自動変速機制御装置のシフト位置を1段低くする変速要求を出力するようにしているので、たとえば降坂時の旋回中にスロットル開度を全閉に近くにしたにもかかわらず車速が増大しすぎるおそれがある場合でも自動変速機がダウンシフトされることによってエンジンブレーキがかかり、車速の増大が抑制される。
特開平6−270722号公報
しかしながら、特許文献1に開示された駆動力制御方法は、降坂路のコーナーにおけるオーバースピードを抑制することができるが、以下のような場合に対応できないという問題点を含む。
たとえば、アクセルペダルを一定の状態にして定常走行状態を維持してコーナーを旋回したい運転者が要求している場合を想定する。このような場合であって、このコーナーが、旋回半径(以降、コーナー緩急を旋回半径を用いて説明するが、旋回半径の逆数である曲率を用いても同じことである)が異なる複数のコーナーが複合したコーナーであると、その旋回半径が車両の走行とともに変化して、運転者が感じる横方向加速度が変化する。これは、定常状態を維持して車両を走行させたい運転者の意思に反する。すなわち、旋回半径が小さいコーナー(曲率が大きいとも言える急なコーナー)に進入した場合であっても同じ速度で走行していると横方向加速度が大きくなる。このため、運転者はアクセルペダルを戻す等の操作をして車両の駆動力を低下させて車速を低下させて横方向加速度の変化を低減させることになる。また、逆に、旋回半径が大きいコーナー(曲率が小さいとも言える緩いコーナー)に進入した場合であっても同じ速度で走行していると横方向加速度が小さくなる。このため、運転者はアクセルペダルを踏み込む等の操作をして車両の駆動力を上昇させて車速を上昇させて横方向加速度の変化を低減させることになる。このように運転者が横方向の加速度が変化したことを感じて、車両の駆動力を変更させなければ、運転者の要求する定常状態を維持することができない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、旋回半径が異なる複数のコーナーが複合した場合であっても、定常走行を維持したい運転者の要求を、運転者がそのための特別な操作をすることなく、実現することができる車両の駆動力制御装置を提供することである。
第1の発明に係る車両の駆動力制御装置は、車両が旋回路を走行中であることを検知するための検知手段と、旋回路を定常走行することを運転者が要求しているか否かを検知するための要求検知手段と、車両の速度を検知するための手段と、旋回路の旋回半径を検知するための旋回半径検知手段と、要求検知手段により定常走行が要求されていることを検知すると、速度と旋回半径とに基づいて、車両が旋回時に受ける横方向加速度の変化量が予め定められた範囲内になるように、車両の駆動力を制御するための制御手段とを含む。なお、上述したように、本発明における旋回半径は、旋回半径の逆数である曲率であってもよい。
第1の発明によると、たとえば、旋回路を走行中に運転者がアクセルペダルが一定の状態を維持していると、旋回路を定常走行することを運転者が要求していると判断できる。このような場合には、運転者が旋回路において同じような横方向加速度を求めていると判断できる。すなわち、運転者は自らが受ける横方向加速度が大きく変化しないことを求めているといえる。このため、このような場合には、横方向加速度(横方向G、旋回加速度、遠心力、向心力ともいう)が、{(1/旋回半径)×角速度2}、すなわち、{(1/R)×ω2}で算出できる。このため、複合コーナーの最初のコーナーにおける角速度(車両の速度から算出)と旋回半径とから横方向加速度を算出したり、横方向加速度をGセンサで検知したりする。この最初のコーナーで作用した横方向加速度から大きく離脱しないように車両の駆動力が複合コーナーを旋回中において制御される。すなわち、複合コーナーの次のコーナーの旋回半径R’が最初のコーナーの旋回半径Rから変化しても横方向加速度が変わらないような角速度ω’を算出する{ω’=(G×R’)1/2}。この角速度ω’に基づいて車両の目標駆動力を算出して、この目標駆動力になるように車両の駆動力を制御するようにする。これにより、旋回半径Rが小さいコーナー(急なコーナー)に車両が進入すると旋回半径Rが小さくなるので、横方向加速度Gが変化しないようにすると角速度ωが小さく算出される。このため車両の目標駆動力も小さくなるように制御される。また、旋回半径Rが大きいコーナー(緩いコーナー)に車両が進入すると旋回半径Rが大きくなるので、横方向加速度Gが変化しないようにすると角速度ωが大きく算出される。このため車両の目標駆動力も大きくなるように制御される。その結果、旋回半径が異なる複数のコーナーが複合した場合であっても、定常走行を維持したい運転者の要求を、運転者がそのための特別な操作をすることなく、実現することができる車両の駆動力制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る車両の駆動力制御装置は、第1の発明の構成に加えて、車両に作用する横方向加速度を検知するための加速度検知手段をさらに含む。制御手段は、車両が旋回路の走行を開始した時に検知された横方向加速度からの変化量が、旋回路を通過するまでの間、予め定められた範囲内になるように、車両の駆動力を制御するための手段を含む。
第2の発明によると、加速度検知手段は、複合コーナーの最初のコーナーにおける角速度と旋回半径とから横方向加速度を算出したり、横方向加速度をGセンサで直接検知したりする。運転者が旋回路における定常走行を要求していると判断できる場合には、この最初のコーナーで作用した横方向加速度から大きく離脱しないように(最初のコーナーにおいて作用した横方向加速度からの変化量が予め定められた範囲内になるように)、旋回路を車両が通過するまでの間、車両の駆動力が制御される。
第3の発明に係る車両の駆動力制御装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、要求検知手段は、運転者の車両に対する要求駆動力が略一定であると、旋回路を定常走行することを要求していると検知するための手段を含む。
第3の発明によると、たとえば、旋回路を走行中に運転者がアクセルペダルが一定の状態を維持していると、旋回路を定常走行することを運転者が要求していると判断できる。このような場合には、運転者が旋回路において同じような横方向加速度を求めていると判断して、車両の駆動力を制御することができる。
第4の発明に係る車両の駆動力制御装置においては、第1または2の発明の構成に加えて、要求検知手段は、運転者のアクセル操作が予め定められた範囲内での操作であると、旋回路を定常走行することを要求していると検知するための手段を含む。
第4の発明によると旋回路を走行中に運転者がアクセル操作が予め定められた範囲内での操作であると、旋回路を定常走行することを運転者が要求していると判断できる。このような場合には、運転者が旋回路において同じような横方向加速度を求めていると判断して、車両の駆動力を制御することができる。
第5の発明に係る車両の駆動力制御装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、旋回半径検知手段は、車両に搭載された装置により検知された物理量に基づいて、旋回半径を検知するための手段を含む。
第5の発明によると、車両に搭載されたナビゲーション装置による現在走行中のコーナーの情報(旋回半径を表わす物理量)に基づいて、旋回半径を検知することができる。また、ステアリングの角度を検知するセンサにより検知された情報(角度を表わす物理量)や、車輪の切れ角を検知するセンサにより検知された情報(角度を表わす物理量)に、旋回半径を検知することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る車両の駆動力制御装置を含む駆動力制御システムの制御ブロック図について説明する。なお、以下の説明においては、車両を後輪駆動車として説明するが、本発明は後輪駆動車に限定されるものではなく、前輪駆動車であってもよいし四輪駆動車であってもよい。
図1に示すように、この車両の駆動制御システムは、車両の駆動力を発生させる原動機であるエンジン200と、エンジン200の出力がトルクコンバータ300を介して伝達される遊星歯車式自動変速機構400と、従動輪である前輪700と、プロペラシャフト720を介して遊星歯車式自動変速機構400の出力軸に接続された駆動輪である後輪710とを含む。また、この駆動力制御システムは、運転者によるアクセルペダルの操作量を検知するアクセル操作量検知センサ500と、前輪700および後輪710に設けられたブレーキを作動させるためのブレーキアクチュエータ900と、ブレーキの制動力を検知する制動力検知装置1200と、車輪の回転を検知する車輪回転検知装置1300とを含む。さらに、駆動力制御システムは、エンジン200を制御するエンジンECU(Electronic Control Unit)1000と、トルクコンバータ300および遊星歯車式自動変速機構400を制御するECT_ECU1100と、ブレーキアクチュエータ900を制御するブレーキECU800とを含む。
この車両の駆動力制御システムにおいては、図1の点線で示す通信線により、各構成要素が双方向にデータ通信が可能なように構成されている。
またエンジン200は、原動機であればよく、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、これら以外の内燃機関であってもよいし、また電気モータであってもよい。
トルクコンバータ300は、トルクコンバータ以外のブルードカップリングであってよいし、湿式摩擦式クラッチや、乾式摩擦クラッチや、電磁クラッチや、直結伝達装置や、電磁気を利用した動力伝達装置(電気モータ)などであってもよい。また、遊星歯車式自動変速機構400は、手動式の変速機であったり、ベルト式の無段変速機であったり、直結動力伝達装置であってもよい。
本発明の実施の形態に係る車両の駆動力制御システムにおいては、エンジンECU1000により、複数のコーナーが存在する複合コーナーを走行中、運転者が定常走行を維持しようと判断された場合において、旋回半径の異なる複数のコーナーを通過する場合において同じ程度の横方向加速度を維持させるように車両の駆動力が制御される点が特徴である。
図2を参照して、本実施の形態に係る車両の駆動力制御装置を実現するエンジンECU1000で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、エンジンECU1000は、変数tを初期化(t=0)する。S110にて、エンジンECU1000は、車両が旋回中であるか否かを判断する。このとき、エンジンECU1000は、ステアリングの角度が予め定められたしきい値以上であったり、横方向加速度が予め定められたしきい値以上であったり、ヨーレートが予め定められたしきい値以上であったり、ナビゲーション装置から現在走行位置がコーナーであったりすることを検知すると、車両が旋回中であると判断する。なお、これらの条件を組合せて旋回中であることを判断するようにしてもよい。また、ヨーレートは、車両の搭載されたセンサまたは車輪速の値からECUの演算により算出することができる。車両が旋回中であると(S110にてYES)、処理はS120へ移される。もしそうでないと(S110にてNO)、この処理は終了する。
S120にて、エンジンECU1000は、運転者が定常状態を維持中であるか否かを判断する。運転者が定常状態を維持しようとしているか否かの判断は、アクセル操作量検知センサ500により検知されたアクセルペダルの開度の時間変化量の絶対値が予め定められたしきい値以下である場合に運転者が定常状態を維持していると判断される。運転者が定常状態の維持中であると判断されると(S120にてYES)、処理はS130へ移される。もしそうでないと(S120にてNO)、この処理は終了する。
S130にて、エンジンECU1000は、変数tにdtを加算する。S140にて、エンジンECU1000は、t>t_cornerであるか否かを判断する。すなわち、旋回中であって、かつ運転者が定常状態を維持中である時間が予め定められた時間(t_corner)よりも長い時間継続しているか否かが判断される。変数t>t_cornerであると(S140にてYES)、処理はS150へ移される。もしそうでないと(S140にてNO)、処理はS110へ戻される。
S150にてエンジンECU1000は、目標旋回加速度Gとして現在旋回加速度を設定する。現在旋回加速度をGnowとする。このとき現在旋回加速度Gnowは、図3に示す式(旋回加速度G=1/R×ω2)により演算により算出したり、車両に設置した横Gセンサの値を直接的に読込むことにより算出する。なお、旋回半径Rは、ナビゲーション装置からの情報、ステアリングの角度、前輪700の操舵角度から取得することができる。
さらに、この現在旋回加速度Gnowを目標旋回加速度Gと設定する場合において、以下のように補正を考慮することができる。
1.目標旋回加速度限界マップを用いて、車速−旋回半径にて定義される、旋回加速度限界値をマップとして記憶しておいて、算出された目標旋回加速度のガードとして用いる。
2.旋回加速度履歴をナビゲーション装置の位置情報に連動して記憶させて(加速度を記憶して)おいて、その地点において、特定の車速でスリップ判定した場合には、その車速での旋回加速度をガード値として用いる。
3.速度履歴として、旋回加速度履歴と同様にして、ナビゲーション装置の位置情報に連動して、速度を記憶しておいて、過去においてその地点でスリップ判定したときの車速をガード車速値として用いる。
4.ナビゲーション道路情報としてナビゲーション装置から取得された旋回半径Rを用いて、目標旋回加速度を算出する。
5.路面μ情報として、車両に搭載された路面μ検出装置または外部からの路面μ情報伝達装置から受信した値により、得られた路面μ値を用いて、旋回加速度限界値を数式により算出してガード値として用いる。このとき、F=μ×W×g(W:車重,g:重力加速度)であって、旋回加速度限界値α=F/Wで算出できる。
6.車両に搭載された車両周辺情報検出装置により、車両の周辺の障害物を検知できる装置(レーザセンサ、近接センサなど)を搭載した車両において、障害物との衝突の危険を判断した場合には、衝突防止のために、本実施の形態に係る車両の駆動力制御を強制的に中止して、他の回避制御に強制的に移行させる。たとえば、VSC(Vehicle Stability Control)制御に移行する場合等が挙げられる。
S160にて、エンジンECU1000は、目標車両加速度ω_targetを演算により算出する。このとき、ω=(横方向加速度G×旋回半径R)1/2により目標車両速度ω_targetが算出される。すなわち、横方向加速度の目標値と旋回半径に基づいて、車両の加速度ωが演算により算出できる。
S170にて、エンジンECU1000は、目標駆動力F_targetを演算により算出する。このとき、エンジンECU1000は、S160にて算出した角速度ω時における走行抵抗(R)を演算する。このとき、走行抵抗(R)=転がり抵抗+空気抵抗+機械損失分の抵抗により算出できる。さらに、旋回半径より車輪の切れ角を算出し、切れ角−旋回抵抗マップに基づいて、旋回抵抗(R′)を演算により算出する。目標駆動力として、走行抵抗(R)+旋回抵抗(R′)として算出する。
S180にて、エンジンECU1000は、算出された目標駆動力F_targetがエンジン200により出力されるようにエンジン200を制御する。
S190にて、エンジンECU1000は、車両が旋回中であるか否かを判断する。このS190における処理は、前述のS110の処理と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。車両が旋回中であると(S190にてYES)、処理はS200へ移される。もしそうでないと(S190にてNO)、この処理は終了する。
S200にて、エンジンECU1000は、運転者が定常状態を維持中であるか否かを判断する。このS200における処理は、前述のS120における処理と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。運転者が定常状態を維持中であると(S200にてYES)、処理はS160へ戻される。もしそうでないと(S200にてNO)、この処理は終了する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る車両の駆動制御装置を実現するエンジンECU1000により車両が複合コーナーを通過する際の動作について説明する。
まず、図4を参照して、複合コーナーについて説明する。図4は、複合コーナーを上空から見た図であって、A地点、B地点、C地点、D地点、E地点、F地点における旋回半径がそれぞれ異なる。D地点における旋回半径Rが最も小さく、急なコーナーとなっている。
図5に、このコーナーを通過中における各種状態量の時間的変化を示す。地点Aを時刻T(1)に、地点Bを時刻T(2)に、地点Cを時刻T(3)に、地点Dを時刻T(4)に、地点Eを時刻T(5)に、地点Fを時刻T(6)にそれぞれ通過しているものと想定する。
図5(A)に旋回判定フラグを、図5(B)にアクセルペダル開度を、図5(C)に旋回加速度を、図5(D)に(1/旋回半径R)を、図5(E)に車速を、図5(F)に駆動力をそれぞれ示す。図5に示すように、本実施の形態に係る車両の駆動力制御システムにおける駆動力制御は、時刻T(2)から時刻T(6)の間行なわれている。また、図5(D)に示すように、急なコーナーであるほど旋回半径Rが小さくなり、(1/旋回半径R)が大きくなる。すなわち、図5(D)に示すように、地点Dにおけるコーナーが最も急なコーナーであることを示している。
図4に示す地点Aを時刻T(1)に車両が進入すると、時刻T(1)から時刻T(2)の間において旋回中であって、運転者が定常状態を維持中であると判断される(S140にてYES)。地点Bにおける現在旋回加速度Gnowが目標旋回加速度として設定される。このとき、時刻は時刻T(2)である。目標旋回加速度Gを用いて目標車両速度ω_targetが演算され(S160)、算出された目標車両速度ω_targetに基づいて目標駆動力F_targetが演算される(S170)。算出された目標駆動力F_targetに基づいてエンジン200の駆動力が制御される(S180)。
このとき、地点B、地点C、地点D、地点Eに移動するに従って旋回半径が変化して、(1/旋回半径R)が変化して、(1/旋回半径R)は地点D(自己空T(4))で最大になる。そのため、駆動力は、図5(F)に示すように(1/旋回半径R)の変化とは上下方向が逆向きになるように変化する。その結果、車速は、図5(E)に示すように、(1/旋回半径R)の変化とは上下方向が逆向きになるように変化する。
図5の一点鎖線に従来の制御装置による各種状態量の時間的変化を示す。なお、図5(E)の一転鎖線で示すように、車速は一定であるとする。このように車速が一定であるため、(1/旋回半径R)が大きくなるに従って、図5(C)に示すように、コーナーが急になるほど、旋回加速度が大きくなるように変化してしまう。このことは、運転者がアクセルペダル開度をほぼ一定にし、定常走行状態を維持しようとしていることに反してしまう。そのため、運転者は、旋回加速度が変化するため、アクセルペダルの開度を調整する必要が発生する。
それに対して、図5に示すように、本実施の形態に係る車両の駆動力制御システムにおいては、時刻T(2)の地点Bにおいて目標旋回加速度を設定し、その目標旋回加速度を維持するように車両の目標駆動力が制御される。その結果、(1/旋回半径R)と上下方向を逆になるように駆動力および車速が制御されて、図5(C)に示すように、旋回加速度が一定になるように制御される。
以上のようにして、本実施の形態に係る車両の駆動力制御システムによると、旋回半径が異なる複数のコーナーが複合した複合コーナーにおいて運転者が定常状態を維持したい場合には、運転者が特にアクセルペダルを操作することがなくても、旋回加速度を一定に維持することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に係る車両の駆動力制御装置を含む駆動力制御システムの制御ブロック図である。 エンジンECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 旋回加速度を説明するための図である。 複合コーナーを説明するための図である。 駆動力制御システムにより制御される場合のタイミングチャートである。
符号の説明
200 エンジン、300 トルクコンバータ、400 遊星歯車式自動変速機構、500 アクセル操作量検知センサ、700 前輪(従動輪)、710 後輪(駆動輪)、720 プロペラシャフト、800 ブレーキECU、900 ブレーキアクチュエータ、1000 エンジンECU、1100 ECT_ECU、1200 制動力検知装置、1300 タイヤ回転検知装置。

Claims (5)

  1. 車両が旋回路を走行中であることを検知するための検知手段と、
    前記旋回路を定常走行することを運転者が要求しているか否かを検知するための要求検知手段と、
    前記車両の速度を検知するための手段と、
    前記旋回路の旋回半径を検知するための旋回半径検知手段と、
    前記要求検知手段により定常走行が要求されていることを検知すると、前記速度と前記旋回半径とに基づいて、前記車両が旋回時に受ける横方向加速度の変化量が予め定められた範囲内になるように、前記車両の駆動力を制御するための制御手段とを含む、車両の駆動力制御装置。
  2. 前記駆動力制御装置は、前記車両に作用する横方向加速度を検知するための加速度検知手段をさらに含み、
    前記制御手段は、前記車両が前記旋回路の走行を開始した時に検知された横方向加速度からの変化量が、前記旋回路を通過するまでの間、予め定められた範囲内になるように、前記車両の駆動力を制御するための手段を含む、請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  3. 前記要求検知手段は、前記運転者の車両に対する要求駆動力が略一定であると、前記旋回路を定常走行することを要求していると検知するための手段を含む、請求項1または2に記載の車両の駆動力制御装置。
  4. 前記要求検知手段は、前記運転者のアクセル操作が予め定められた範囲内での操作であると、前記旋回路を定常走行することを要求していると検知するための手段を含む、請求項1または2に記載の車両の駆動力制御装置。
  5. 前記旋回半径検知手段は、車両に搭載された装置により検知された物理量に基づいて、前記旋回半径を検知するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の車両の駆動力制御装置。
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JP2014155342A (ja) * 2013-02-08 2014-08-25 Toyota Motor Corp モータ制御装置
JP2020066383A (ja) * 2018-10-26 2020-04-30 本田技研工業株式会社 車両制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014155342A (ja) * 2013-02-08 2014-08-25 Toyota Motor Corp モータ制御装置
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